出題のねらい・ 採点講評 一般入試前期A日程 2日目
国語
出典『国際正義の論理』(押村高)講談社現代新書
現代の「経済的相互依存による平和」の原型である商業道徳と、それを平和に生かそう としたカントの考え方について述べている部分です。
問1【漢字問題】(解答番号は1~ 10)
正答と正答率を示しておきます。
a 制裁 ( 84%)
b 寄与 ( 79%)
c 野獣 ( 87%)
d 履行 ( 27%)
e 射程 ( 43%)
問2【内容理解に関する問題】(解答番号は 11)
第一、二節をよく読んで、その内容に合致しない選択肢を捜せば正答です。正答は③、
正答率は 75%でした。
問3【指示語の内容を考える問題】(解答番号は 12・ 13)
「このような」の修飾する語(発想・効果)にも注意して、直前に記されている指示内 容を具体的にすれば正答に導かれます。正答率は、Bは 83%、Cは 65%でした。
問4【空欄補充と文脈把握に関する問題】(解答番号は 14)
この段落と次の段落を読んでカントの「人間」という視点と、十八世紀の人々の「同胞・
異国人」という視点の違いを読み取れば、空欄 Ⅰ の「限定」の内容がわかります。正 答は①、正答率は 22%でした。
問5【空欄補充と内容理解に関する問題】(解答番号は 15~ 18)
空欄の前後の内容を把握し、文脈上適切な語を選ぶことが肝要です。四問の中では空欄
Ⅲ が正答率 37%とやや難しかったようです。「勢力均衡」の具体的内容は、次節にも 記述があり、ヒントになります。
問6【空欄補充と文脈把握に関する問題】(解答番号は 19)
「生存競争」の語がヒントになります。
問7【成句の意味を問う問題】(解答番号は 20)
成句についても日頃から気をつけておきましょう。次の段落にもヒントがあります。
問6【傍線部の説明と内容把握問題】(解答番号は 41)
傍線部Aを含む段落冒頭にある一文、傍線部Aの直前の文章を踏まえると正答は④です。
①は「諸外国のことだけでなく」②「現代の学者は新国学派と呼ばれており」③「神の道 を疎かにし」⑤「現代の学者も踏襲している」という個所が本文にはありません。正答率 は 71%でした。
問7【傍線部の説明と内容把握問題】(解答番号は 42)
傍線部Bの直前がヒントで、正答は②です。①「現代に繋がる国粋主義」③「国学の本 質」以下、④「野蛮であることを見抜いた」⑤「江戸時代の人々は、文化がなく」が間違 いです。正答率は 82%でした。
問8【内容合致問題】(解答番号は 43・ 44)
正答は③・⑦です。①「西欧の文化を偏った知識で」②「西洋のものを日本に取り入れ ようとしていた」④「日本美の手本を万葉集を中心とした和歌集に求めたことで」⑤
「十八世紀頃から」⑥「当時の僧侶以上である」が本文にはありません。正答率は 19%で した。
出典『哲学する心』(梅原猛)講談社学術文庫
受験者には聞き慣れない用語もあり、また宗教にかかわることも書かれていたので、戸 惑った受験者もいたのではないかと思います。しかし、丁寧に読めば、決して読み解けな い文章ではありません。以下では、説明が必要と思われる設問のみ解説しておきます。
問1【漢字問題】(解答番号は 25~ 34)
正答を示し、その後に、括弧内に正答率を記します。
a 病弊 ( 18%)
b 教理 ( 27%)
c 精密 ( 97%)
d 歓楽 ( 47%)
e 推定 ( 87%)
漢字は難しいものもあります。文脈を押さえて漢字を選ぶようにしましょう。
問3【空欄補充と文脈把握問題】(解答番号は 38)
本文三段落目にある「素朴なマコトにみちている美的文化」というのがヒントです。正 答率は 10%でした。
問4【空欄補充と文脈把握問題】(解答番号は 39)
空欄 乙 の前段落にある「宣長は儒仏の影響をぬきにして、日本文化を見ようとす る」とあります。これがヒントです。正答率は 50%でした。
問5【小見出しの選択と内容把握問題】(解答番号は 40)
本節末に「源氏を仏教の影響なしに見ようとすることが、どんなに偏見であるかがわか るであろう」とあることからもわかるように、本節は源氏物語と仏教との関係について述 べてます。正答は④です。
問8【副詞や接続詞の空欄補充問題】(解答番号は 21・ 22)
空欄の前後の論理展開に注意しましょう。十八世紀の一般的な考え方にカントが批判的 であることを読み取れば、空欄 甲 には逆接の接続詞が入ることがわかります。空 欄 乙 は、前文が後文の目的になっていることを読み取れば解けます。
問9【内容理解に関する問題】(解答番号は 23・ 24)
第三、四節を読んで、内容が把握できているかをみる問題です。正答は①・②です。③ は「初めて認めた」、④は「EU(欧州連合)を成功させた」、⑤は「意見も十分取り入れ たうえで」が不正答の部分です。二つとも正答だった人は全体の 34%でした。
Ⅰ Ⅱ
一般入試前期B日程 数学
■出題のねらい
数学Ⅰ,Ⅱ,A,Bの内容から,三角関数,指数関数,二項定理,数列を選んで基本的 な知識と計算力を問いました。
■採点講評
全体的によくできていました。
(1) -1≦cosθ≦1の条件を忘れて, ,-3とする誤答がありました。
(2) よくできていました。
(3) 空所 カ で計算ミスがありました。
(4) 空所 ク で288と解答する間違いが見受けられました。
■出題のねらい
ベクトルに関する基本的な知識を問いました。
■採点講評
(3)で多少の間違いはありましたが,大変よくできていました。容易な問題なので,
ケアレスミスをしないように丁寧に計算しましょう。
■出題のねらい
分数関数と微積分の基本的な知識を問いました。
■採点講評
(1) よくできていました。
(2) 概ねよくできていましたが,増減を調べていない解答が見受けられました。
(3) 積分の計算ができていない解答が多かったです。 x=2tanθとおくことでも計 算できますが,複雑な計算が必要となります。
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
cosθ= 12
101
採点講評 出題のねらい・
■出題のねらい
面積と積分に関する基本的な知識を問いました。
■採点講評
(1) よくできていましたが,積分定数をつけ忘れている解答がありました。
(2) よくできていましたが,求める図形を間違えた解答や,単純な計算ミスがありま したのでよく注意しましょう。
(3) r sinα=cosαを利用することに気づいていない解答や, =r +1などと した解答が多く,できはあまりよくありませんでした。
(4) 方針がなく計算が複雑になってしまう解答が多かったです。S を r の式で表さず に,(S+r)2を作りr の値を求めた解答もありました。
■出題のねらい
方程式と図形の関係の基本的な知識と計算力を問いました。
■採点講評
他の問題と比べ,あまりできていませんでした。
(1) 解答例どおり傾きを計算して切片を求めれば,簡単な計算です。2点を通る直線 から連立方程式を立てた人は,計算間違いが見受けられました。その中には,直線 を y=ax+bとおき,直線の傾きの a と2点の座標に現れるaの区別ができなく なっている解答が目立ちました。
(2) 微分まではよくできていましたが,(1)の傾きを利用して接点の x 座標を計算 することができない人が多く見受けられました。
(3) Cとl1の交点は点P,Qとなりますが,わざわざx座標を計算している人が多く 見受けられました。
(4) 解答例どおり平行四辺形の面積を求めることができれば,簡単な計算です。でき ている人は少なかったです。S2-S1(Cとl2で囲まれる方)を積分で求めても複雑 な計算ではありません。
■出題のねらい
抵抗またはコンデンサーを複数組み合わせた回路を用いて,デジタルデータをアナロ グデータに変換する回路をモデルにして,電気回路の基本を問いました。例を与えられ た後に,それらを発展・応用する力,2進数という物理では取り扱わないトピックを説 明付きで扱っていますが,未知な現象に対する解決力を試す問題としても位置づけてい ます。
■採点講評
満点に近い解答と,途中でつまずいてしまっている解答に分かれました。
前半の抵抗を用いた回路は,合成抵抗を求めた後,全体を流れる電流を求め,分岐し た個所の電流を求めるという手順になるはずです。例えば,
と答え
る誤答が目立ちましたが,これは手順を間違えている解答と思われます。問1の正答率 は非常に高く,約80%の解答が正答でした(7カ所すべて正答して得点とする採点基準 にしました)。
後半のコンデンサーを用いた回路の問題では,コンデンサーの容量がすべて同じCで あるにもかかわらず,コンデンサー名であるC1,C2,C3を容量と勘違いして答えてい る解答が若干ありました。このように考えると正答は,
問2 電気量 8EC1,V1=8E 問3 電気量 8E
,V1=8E
問4 電気量 8E
,V2=8E
になります。この解答でも正答扱いにしています。
本問の題材は,2進数のデータを実際の電流や電圧の大きさに対応させる回路です。
デジタル化されている音楽のデータをスピーカーの物理的振動に変換するのも,原理的 にはこのような変換回路を使います。興味ある人は,背景を調べてみるのもよいでしょ う。
■出題のねらい
絶対値と整数値関数の基本的な知識を問いました。
■採点講評
全体的によくできていましたが,関数が整数に限定されていることを見逃した解答が 少なからずありました。
(1) 空所 ア で16という解答が散見されました。他の部分の解答状況から,絶対値 について理解できていないと思われます。
(2) 空所 ウ で n が整数であることを忘れて という解答も少なからずありまし た。
(3) ここでも整数であることを忘れた解答や,整数には気づいていたのに f(3)=7 と絶対値の計算を間違えた解答がみられました。
Ⅳ Ⅵ
Ⅱ
Ⅴ
一般入試前期B日程 物理
■出題のねらい
振動や円運動,力学的エネルギー保存の法則などの基本的な事項を問いました。また,
質量の変化や床の形状の変化などによって,変化する運動を追跡できるかといった応用 問題を通して力学全般の理解をみました。
■採点講評
(1)のばねの復元力による小球の運動は,教科書や参考書などにもよく出題される 内容です。ばねの弾性力による位置エネルギーと小球の運動エネルギーの理解,力学的 エネルギー保存の法則は基本的な内容ですから,よく学習するとともに,このような運 動が振動現象であることをしっかり理解しておくようにしてください。個々の問題につ いては,空所 ア , イ , ウ は基本中の基本の問題で,いずれも70%以上の正答 率となり,よくできていました。空所 エ , オ , カ の問題では,小球と板が分 離し,質量が変化したことによって振動運動の周期が変化することに気づかない解答が 多くみられ,空所 エ , オ は25%の正答率しかなく,空所 カ の問題に至っては,
約10%の正答率でした。教科書や参考書の例題の丸覚えではなく,物理の法則から論理 立てて考える習慣をつけるようにしてください。
(2)の小球の円運動は,少し応用問題のように思われるかもしれませんが,向心力 による運動と力学的エネルギー保存の法則についての基本的な理解があれば,難しくな い問題でした。個々の問題については,問1,3の名称,空所 キ はよくできており,
約80%の正答率でした。しかし,問1において,小球の重力による位置エネルギーの符 号を間違えている解答が散見されました。重力による位置エネルギーの定義をしっかり 理解してください。問2は,問1の符号間違いと,力学的エネルギー保存の法則が理解 できていないと正答とならないため,正答率は38%でした。物理において,物理法則の 理解と数学的計算力は必須ですので身に付けてください。問4,5については,多くの 解答において,円運動が成立するための物理的な条件が理解できておらず,正答率が10
%以下という非常に残念な結果となりました。
総括として,教科書,参考書などに載っている例題の丸覚え勉強が多いと思われる結 果となりました。物理は,原理・法則から出発して数学的計算を通して物の理(ことわ り)を理解する学問ですから,基本からしっかり学習してください。
Ⅰ
r2+1
165
空所 イ を 4 E3 R
C12
C1+C2
C1C22
(C1+C2)(C2+C3) C1C2
(C1+C2)(C2+C3) C1
C1+C2
102
採点講評 出題のねらい・
■出題のねらい
面積と積分に関する基本的な知識を問いました。
■採点講評
(1) よくできていましたが,積分定数をつけ忘れている解答がありました。
(2) よくできていましたが,求める図形を間違えた解答や,単純な計算ミスがありま したのでよく注意しましょう。
(3) r sinα=cosαを利用することに気づいていない解答や, =r +1などと した解答が多く,できはあまりよくありませんでした。
(4) 方針がなく計算が複雑になってしまう解答が多かったです。S を r の式で表さず に,(S+r)2を作りr の値を求めた解答もありました。
■出題のねらい
方程式と図形の関係の基本的な知識と計算力を問いました。
■採点講評
他の問題と比べ,あまりできていませんでした。
(1) 解答例どおり傾きを計算して切片を求めれば,簡単な計算です。2点を通る直線 から連立方程式を立てた人は,計算間違いが見受けられました。その中には,直線 を y=ax+bとおき,直線の傾きの a と2点の座標に現れるaの区別ができなく なっている解答が目立ちました。
(2) 微分まではよくできていましたが,(1)の傾きを利用して接点の x 座標を計算 することができない人が多く見受けられました。
(3) Cとl1の交点は点P,Qとなりますが,わざわざx座標を計算している人が多く 見受けられました。
(4) 解答例どおり平行四辺形の面積を求めることができれば,簡単な計算です。でき ている人は少なかったです。S2-S1(Cとl2で囲まれる方)を積分で求めても複雑 な計算ではありません。
■出題のねらい
抵抗またはコンデンサーを複数組み合わせた回路を用いて,デジタルデータをアナロ グデータに変換する回路をモデルにして,電気回路の基本を問いました。例を与えられ た後に,それらを発展・応用する力,2進数という物理では取り扱わないトピックを説 明付きで扱っていますが,未知な現象に対する解決力を試す問題としても位置づけてい ます。
■採点講評
満点に近い解答と,途中でつまずいてしまっている解答に分かれました。
前半の抵抗を用いた回路は,合成抵抗を求めた後,全体を流れる電流を求め,分岐し た個所の電流を求めるという手順になるはずです。例えば,
と答え
る誤答が目立ちましたが,これは手順を間違えている解答と思われます。問1の正答率 は非常に高く,約80%の解答が正答でした(7カ所すべて正答して得点とする採点基準 にしました)。
後半のコンデンサーを用いた回路の問題では,コンデンサーの容量がすべて同じCで あるにもかかわらず,コンデンサー名であるC1,C2,C3を容量と勘違いして答えてい る解答が若干ありました。このように考えると正答は,
問2 電気量 8EC1,V1=8E 問3 電気量 8E
,V1=8E
問4 電気量 8E
,V2=8E
になります。この解答でも正答扱いにしています。
本問の題材は,2進数のデータを実際の電流や電圧の大きさに対応させる回路です。
デジタル化されている音楽のデータをスピーカーの物理的振動に変換するのも,原理的 にはこのような変換回路を使います。興味ある人は,背景を調べてみるのもよいでしょ う。
■出題のねらい
絶対値と整数値関数の基本的な知識を問いました。
■採点講評
全体的によくできていましたが,関数が整数に限定されていることを見逃した解答が 少なからずありました。
(1) 空所 ア で16という解答が散見されました。他の部分の解答状況から,絶対値 について理解できていないと思われます。
(2) 空所 ウ で n が整数であることを忘れて という解答も少なからずありまし た。
(3) ここでも整数であることを忘れた解答や,整数には気づいていたのに f(3)=7 と絶対値の計算を間違えた解答がみられました。
Ⅳ Ⅵ
Ⅱ
Ⅴ
一般入試前期B日程 物理
■出題のねらい
振動や円運動,力学的エネルギー保存の法則などの基本的な事項を問いました。また,
質量の変化や床の形状の変化などによって,変化する運動を追跡できるかといった応用 問題を通して力学全般の理解をみました。
■採点講評
(1)のばねの復元力による小球の運動は,教科書や参考書などにもよく出題される 内容です。ばねの弾性力による位置エネルギーと小球の運動エネルギーの理解,力学的 エネルギー保存の法則は基本的な内容ですから,よく学習するとともに,このような運 動が振動現象であることをしっかり理解しておくようにしてください。個々の問題につ いては,空所 ア , イ , ウ は基本中の基本の問題で,いずれも70%以上の正答 率となり,よくできていました。空所 エ , オ , カ の問題では,小球と板が分 離し,質量が変化したことによって振動運動の周期が変化することに気づかない解答が 多くみられ,空所 エ , オ は25%の正答率しかなく,空所 カ の問題に至っては,
約10%の正答率でした。教科書や参考書の例題の丸覚えではなく,物理の法則から論理 立てて考える習慣をつけるようにしてください。
(2)の小球の円運動は,少し応用問題のように思われるかもしれませんが,向心力 による運動と力学的エネルギー保存の法則についての基本的な理解があれば,難しくな い問題でした。個々の問題については,問1,3の名称,空所 キ はよくできており,
約80%の正答率でした。しかし,問1において,小球の重力による位置エネルギーの符 号を間違えている解答が散見されました。重力による位置エネルギーの定義をしっかり 理解してください。問2は,問1の符号間違いと,力学的エネルギー保存の法則が理解 できていないと正答とならないため,正答率は38%でした。物理において,物理法則の 理解と数学的計算力は必須ですので身に付けてください。問4,5については,多くの 解答において,円運動が成立するための物理的な条件が理解できておらず,正答率が10
%以下という非常に残念な結果となりました。
総括として,教科書,参考書などに載っている例題の丸覚え勉強が多いと思われる結 果となりました。物理は,原理・法則から出発して数学的計算を通して物の理(ことわ り)を理解する学問ですから,基本からしっかり学習してください。
Ⅰ
r2+1
165
空所 イ を 4 E3 R
C12
C1+C2
C1C22
(C1+C2)(C2+C3) C1C2
(C1+C2)(C2+C3) C1
C1+C2