【論 文】 UDG ;624
.
014.
2:624.
072.
33 日本 建 築 学 会 構 造 系 論 文報告 集 第 399 号・
1989 年 5 月2
方 向 地
震
動
を
受
け
る
無 限 均
等
ラ
ー
メ
ン
構造
の
弾塑性
応 答
性状
正 会 員 正 会 員和
田
章
*広
瀬
景
r * * §
1.
序 論 建 築 骨 組の耐 震 設 計において強 震時に は りの み が塑 性 化す る はり降 伏 型 架 構 を 目指 して設 計さ れ るこ と が多 い。 そ れは柱 降 伏 型 架 構の場 合, 各層の損傷分 布が強 度 分 布に敏 感で あり相対 的に弱い層に損傷が集中しや すい が,
は り降 伏 型 架 構の場 合は,
は りの み が全 層にわたっ て塑 性 化し, 骨組の塑性エ ネル ギ吸 収 能 力が有 効に発 揮 され,
耐 震 的に優れ た構造 形 態と言わ れて い る ためで あ る。
は り降 伏 型架構が成立す る た め に必 要な柱 部 材 とはり 部 材の曲 げ耐 力比に関す る研究に は次の ようなものがあ る。
小 堀ら1}は3
層 等 高等ス パ ン架構モ デル を用い て弾 塑 性 応答解析を行い,
は り強 度 和 を柱 強 度 和 より小さ く, 柱・
は り強度比を0.5〜O.7
程 度に と ることにより,
柱 の応 答は は りの応 答に比べ十分に制 御す る こ と が できる と して い る。
秋 山z〕 は 5層 1ス パ ン の骨 組モ デル を用い て弾 塑性応答解析を行っ た結 果,
第一
層 柱 脚 固 定の場 合 の第一
層 を 除いて柱で吸収さ れ るエ ネル ギがそ の層で吸 収され るエ ネルギの0.
1以 下と なる こと をは り降 伏が ほ ぼ成 立す る条 件と し て設定し た場 合,
柱 強 度の は り強 度 に対す る比 率が1.
3
以 上あ れ ば よい と述べ てい る。
久 保3 ♪〜
5 >は 4層 1フ レー
ム の RC 無 限 均 等ラー
メ ンを対象 と し, は り崩 壊を確 保す る た めの柱 〆は り耐 力 比は 1次 振 動モー
ドが支配的な場 合は 1.
3以上,
2次 振 動モー
ド が極 端に支配的な場 合は1.
5以 上 必 要である と し てい る。
寺本らω・
7] は10
階 建て鋼 構 造 無 限均 等ラー
メ ンを対 象に弾 塑 性 応答 解 析を行っ た結 果,
柱 /は り耐力 比 が L5 の場合は完全 な は り降 伏 型 架 構 とな り,1.
2
の場 合一
部の柱 頭 , 柱脚を除い ては りに塑 性ヒン ジが 生じ は り 降 伏 型の性 状 を 示す と述べ て いる 。 また,
はり降 伏 型 架 構に お い て柱に生 ずる最 大 応 答モー
メ ン トの立 場か ら, 青 山,
小 谷ら8} は4
層のRC
無限 均 等ラー
メンの地 震 応 答解 析を行い,
塑 性 率が4.
O−
5,
0
に達す る時の地 震 勤 レベ ル で,
A‘分 布 荷 重を受ける骨組の柱モー
メ ン トに 対する柱の最大応 答モー
メ ン トか ら柱 耐 力の割増し率を * 東 京 工 業 大学 助 教授・
工博 榊 東 京 工業 大学 大学 院生 (現 在 :清 水 建設 ) 〔1988 年10月10日 原稿 受理、
1989 年 2 月 17日採 用 決 定) 検 討し,L6
程 度 必 要で ある とし てい る。
滝 沢9}は,
は り 崩壊型 RC 架 構の動 的 機構が形成さ れ た時の柱や耐 震壁と言 う非 降 伏 部 材の応 力 ピー
ク値を 塑性 履 歴 応 答に 対す る モー
ド分 解の手 法’°1に 従い,
基本振 動成分 相当の“
基準 成 分”
と高 次振動成分相 当の“
残 余 成 分”
とに分 離し,
後 者の絶 対 量は地 動加速度振幅に対 する増 幅 比の 問題に還 元 され るとして いる。
し かし こ れ らの研究は一
方 向地 震 力の みが 作 用し た場 合の動 的 性 状 を検 討し た も のであ る。 耐 震 壁 な どの一
方 向性の強い耐 震 要 素 がx,
y 方向に均 等に配 置され て い る場 合は, 構 造 物の x 方 向,
y方 向の 2方 向が力 学 的 に独 立 な応 答性状を示し や すいため,一
方 向の みの応 答 解 析で構 造 的 評 価が可能で あ る。 しか し純ラー
メ ン構 造 の場 合は, 地 震動が水 平2方 向に同 時に作用し た場合の 柱の塑 性 化に はZ
方向インター
ラ ク シ ョ ンの影 響が強い こと, 及 び構造物の x 軸また は y軸と45°
を な す 方向 で は, 柱 耐力 が すべ ての方 向で等しい とし た時の柱頭,
柱 脚の 曲 げ耐 力の和は2・
。Ms
(cMy は柱の曲 げ耐力)で あるの に対し,
柱に取 り付くx,
訂構 面の 4本の は りの 曲 げ耐力の和は 2Vゼ・
6脇 (cMv は 1本の は り の曲げ耐 力 ) とな り, 柱に対す る はり の曲 げ耐 力 和はv暫倍と な ること等 を考 慮し な け れ ばな ら な い。
柱 耐 力の 2 方向インタ
ー
ラ クショ ンに関す る研 究は部 材レベ ル で は大略的にファイバー
モ デル11}に よ る もの と 1軸の復元力モ デル を金 属 塑 性 論に基づ い て 2軸に拡 張 し た 2 軸モ デル]2)−
1−)の 2 つの 方 法が あ り,
骨 組の応 答 解 析に適 用し た ものは梅 村,
芳 村]5>・
IG),
滝口 ら1’),
若 林 らls)の 研究が あ る。 芳 村らは滝沢 13}に よ る 2軸D−
triモ デ ル を用い,3
層 無 限 均 等ラー
メン を対 象と して応 答 解 析 を 行っ た。
そ の結果,
2方 向地 震 動 を考慮し た場 合は 柱 をは りに対して 30%−
40% 強く し な け れ ば はり降 伏 を確 保で き ない こと を示して い る。 滝口 ら は地震被害を 受け た給 水 塔の応答解析を行い柱 降 伏 型 架 構に対す る2 軸モ デル の妥 当 性 を示して い る。
先に述べ た ように,
建 物の軸に対して 45°
方 向に地 震 動の勢力が強い場 合は, 柱に比べ 相対 的に はり の曲 げ耐 力が 曙 倍と な る た め,
はり部 材が塑 性 化しに く く な り 柱 部 材に とっ て 最 も不 利 な 地 震動入力と な るこ とか ら,一
37
一
2方 向地震 動を考慮 し た骨 組の崩 壊 性 状 を考察 す る た め に は地 震 動の方 向性を考慮すべ き と考え る
。
従来か ら,
構造物の各 構 成 部 材の復 元 力 特 性 を総 合 化 する ことに より,
各 層の特性をせ ん断バ ネに理 想 化 し た 簡 便な せ ん断 系モ デル は柱 降伏型架構の場 合に良 好な応 答結 果を与えてき た。 しか し,
これをは り降 伏 型 架 構に 適 用し た場 合は,
はり崩 壊の時に生 ずる層 間 連 成 作 用,
及び高 次モー
ドに お け る層耐 力の上昇を評 価できず, 地 震 応 答 解 析 結 果の信 頼性が問 題と な ることが 梅 村, 滝 沢 ら19Lza)に より 指 摘さ れてい る。
本 論 文は骨組 を柱,
は り の構 成 部 材に分 割し,
個々の部材の弾塑性応 答 性 状 を考 慮で き, なお かつせ ん断系モ デル.
と同程度の簡 易 性 を 有 する骨組モデル を提 案し,
.
こ れ を用い て2
方向 地 震 動入 力に よ る10階 建て 2方 向 無 限 均 等ラー
メン構造の弾塑 性 応 答性 状を検 討する もの で あり,
柱 /はり耐 力 比 (α) を変化させ, は り降 伏犁
を実 現さ せ るの に 必要な柱 耐 力 の動 的割増し率, お よびエ ネルギ入力の総量 と その配分 を検討 す る。
こ の時,
崩 壊 性 状に与える地震動の方 向 性 お よ び2 方向入力の影 響 を 同 時に考 察す る。 §2.
解 析に用い る地 震 動 2−
12
方 向 地 震 動の方 向 性 弾 性1
質点系の振子に 2方 向 地 震 動を 入力し た 場 合の 変 位軌 跡の一
例を 図一
1に示 す。
地 震 動はEl
Centro
(1940)を用い系の固有 周 期 は 1.
37sec,
減 衰 定 数は 2.
0%で あ る。 こ こ で, 最大 応 答 変 位ベ ク トルが 生 起 す る方 向 偏m を主軸,
そ れに直 交 する方 向を副 軸と定 義 する。
図一
2 へB ,C
にEl
Centro,
Taft,
八戸の 3種 類の観 測地震動に対して, 減 衰 定 数 (h
)と して,
2.
0
%,
10.
0
%,20,
0
%を与え た場 合の応 答 結 果か ら 偏 m の 周 期 特 性を示す。 さ らに, 各 観 測 地 震 動に対し て各減衰 定 数に対 応し た主軸, 副軸方 向の最 大 応 答 変 位 (D.,
・
Ds
) の比 率RMDs
/DN
)の周 期 特 性 を合わせ て示 す。 偏 m の 周 期 特 性 より主 軸は周 期に依存する もの である こと が分 か る。
またh =
2.
O
%の場 合は周期 T に敏 感に主 軸 方 向が変 動 する が,h ・
=
10.
0
%, 20.
0% と 減 衰 定 数が大 き くな る に従い主軸方向のT
へ の依 存 度が減り T に関 する 輪 m の変化が緩慢に な る こ と が分かる。 さ らに,
地 震 動の方向性の強さを主 軸, 副 軸 方 向の最 大 応 答変位 の比率 (R
.)で 評価 し た場 合,
R。はh =
2.
0% の場 合 に0.
2−
O.
9と最 も変動
的で あ る。
す な わ ち主 軸 方 向の 勢力が極めて強い周 期,
ま た は主 軸, 副軸2
方 向の勢 力 が ほ ぼ同等で ある周 期が存在し,
地 震 動の方 向性の周 期 へ の依 存 度は高い と言え る。
ま.
た減 衰 定 数が大き く な る に従い周 期へ の依 存度が減ること が 分か る。本 論 文で は, 部材の 塑性 化に おい て柱は2方 向インター
ラ ク ショ ンが 強く,
は り は 2.
方 向独 立で ある ため,
水 平 面 内 任 意 方向 に対 し て柱/は り耐 力 比は一
定と な ら ず,
上 述の地 震動 が有する勢 力の方 向性お よ び その方 向性の強さ は,
構 造一一38 一
(
し ∈一
詈 偽一
2
副 軸嚢
主 軸 θmein24 δx 単 位:en 図一
1 変 位 軌 跡の一
例E1 (kntro(1940> EW
−
210.
1gal NS−
Ml.
7ga1竃
1’
° eo.
5ato.
O:
一
’
)
咽
1.
0 2,
0 3,
0 4,
0 図一
2A Ei Centro地 震 動に対する主軸 方 向Taft EW
−
175.
9gal
NS−152.7gal
弓
” °2
。e
’
5 0.
0 5.
OT (s )ン
恚
゜冀
耋
:
:
:
膚o,
o 図一
2B Taft地 震 動に対する主 軸 方 向Hadhinohe EW
−182.
9ga1 卜S−225.
Oga1T(sec }
璽
「
■
、
r、
哂
驢
馬
T
(sθc) 1,
一
」
o 2.
0 3,
0.
4.
0h=
0.
02一・
一・
−
b}
DlO.
髷
一膠
゜
匿
一
”
凾
h・
D20.
、
一
ρ、
、
℃’
〜
.
一
認層
呷
.
h・
002−・
一・
−
h・
C.
10一
7門
門
■
膊
h・
.
1.
0 2.
0.
3.
0 4、
0 5.
0 図一
2CHachlnohe 地震動に対する主 軸 方 向 T(sec> 物の崩 壊 形 を左 右 する要 因にな る
・
と言う立場 か らこれ ら を 解析パ ラ メー
タに加 え る。
こ の と き地 震 動の方 向 性の 強さ を副 軸入 力倍 率と し て変 化さ せ る。2−2
入力 地 震 動 本 解 析で は,
2−
1で述べ た方 法に より構 造 物の一
次 固 有周期に対応す る主 軸 方 向を求め,
主 軸,
副 軸 方向の地震 動 をEl
Centro
のEW ,
NS
成 分か ら座標 変換に よ り 作 成し, これらを構 造物の x,
y方 向に同 時入力し た場 合 (以 下, 主軸 入 力 ) とこれらを45
°
,
135°
方 向に同 時 入 力し た場合 (以 下,
4se入力)の 2ケー
スを 設 定 して 弾 塑 性 応 答解析を行う。
こ の時, 主軸の入力 倍率は 1.
0 で一
律と し,2
方 向 入 力の影 響お よ び方 向 性の強さ に よ る影 響 を調べ る た め各々 の ケー
ス につ き副 軸入力 倍 率 β をO、
O,
0,
5,
1,
0の 3ケー
ス設 定 す る。fi
・
=
o,
0の場合は x 軸 方 向ま た は 45°
方 向へ の一
方向入力 を 表す。
下 式 (1 ), (2
)に各入 力 ケー
ス の X,
y 各方 向の入力加速
度 を示す。
{
MAxMAy DAx{
DAyH
鷙
一{
副
・
[
COSqrvain
sin 鼻旧
且n−
sinanain
COS 畠fain
]
・
1
二
:
’
………・
・
・
………・
…・
(1)一
[
涯1「nl
1 l v百va
]
・
鷙
}
一
畷 ・・Aew
}
ここに,
Ans{
AmainASUh
MAx ”Ay
DAx{
pAyEW
,NS
方向の入 力 加 速 度卜
主軸 方魄 び副 軸 方 向・膿 剿 ・ 速 度 β:副 軸入力倍率 :主軸入力の場 合の xty 方 向へ の 入 力 加 速 度 :45°
入力の場 合の x, y方向へ の 入 力 加 速度 §3.
骨 組の モデル 化 と解 析方法3−
1 骨 組の モデル化」
1)
2
方 向 無 限 均等ラー
メンを 対 象 とし,
1 本の柱に つ い て,
x,
y構 面 各スパ ン の 1/2の は り が各 階4本 取 り付く架 構 を 作る。
この と き前 後, 左 右の は りの せ ん断 力がつ り合 うた め柱の軸 力変動は考 慮し ない。
2
) 各 階の 質 量 (mt )は床面位置に分 布す る もの と す る。
3
) 骨 組は曲 げ系の 多質点モデル と し て扱い,
各質点 での 自由度は各 床の重 心位 置の x,
g方 向の水 平並 進 2 成分 (u,
v)と直 交2軸回 りの 回 転 成 分 (er
,のの合計 4 自由 度と し,
慣 性 力は u,
v 方 向の加速 度に対して作 用 するもの とす る。
1 3−
2 部 材の モデル化本解 析モ デル は節 点に直交 2軸 回りの回転の 自由度を 付 加する ことに よ り せ ん断 系モデル を簡 便な 骨組モ デル に改 良 し たもので あ る
。
以 下,
は り・
柱 部 材の モ デル化 図一
3 部 材の モデル化 の手 法 を 示す。
な お,
図一
3の左 図に示す・
よ う に床面 位 置のi,
ノ節点に対し て柱部 材の中 央 位 置 (h
/2
)のi
側 を k節 点,
j
側を1
節点 と す る。 a)は り部材は り部 材の反 曲点は材軸上の 中央に生じ るもの と仮定 し, 部 材の曲げ変形を材 端 回 転 角で代 表さ せ る。 さ らに こ の材 端 回転 角を図
一3
の左 図に示 すよ う に床面位置の 各 節 点の 回転 成分 佑,e
,t,
佐ノ,
として x,
y 各 構 面 の材 端 部に 設置 した初 期 剛 性 (6EI /t
:1
はスパ ン長 ) の弾塑性回転バ ネで代 表 する。b
>柱部材 図一3
の右 図に は x 成 分の み につ いて示 すが,
柱 部 材 の 力と変形の関 係を純 曲 げ成 分 と曲 げせ ん断 成 分に分 離 し て考え る,
純 曲げ成 分は式 (3)に示すi,
j
節点の 回転 角差 と,
そ れに対して発 生 する曲 げモー
メ ン トとし て考え る。
具体的に は柱 部 材の中 央 位置 (h
/2
)まで柱 頭,
柱 脚か ら そ れ ぞ れh
/2
の長さの 剛 体 を 出し,
そ の 2本 の剛 体間 に x,
y構 面につ き 1本つつ の 回転バ ネ を設 置 する ことに よ りモデル化 する。
1
駄
:
1
忽
二
劉
…………・
…・
・
一 …・
…・
…・
(・) 純 曲げ成分は常に弾 性 とし, 次に述べ る曲げ せ ん断 成 分 との間に連 成は ないと仮 定す る。
曲げ せ ん断 成 分は, 柱 頭, 柱脚を回 転 拘 束 して水平変 位を与え た と きのせ ん断 力 と変位の関係を柱 頭 及び柱 脚 か ら出し た長 さ 九/2の 剛 体の 中央の位置に せ ん断バネ の性 質 と して挿入 して表す
。
こ の せ ん断バ ネ位 置の水 平 変 位 .δtJ,
幽」 はi,
ノ節 点の 水 平 変位 差 (UJ−
u、),
(VJ−
Vl)にi,
ノ節 点の回 転 成 分 を考慮 して式 (4 )によ り求め ること ができる。
鷙
7
謝
ll
二
脚 綢
・
一
…・
・
…部 材 を弾 性 状態 と考え
,
回 転バ ネと し て (Elfh
:EI は柱の 曲げ剛性, んは階 高 ),
せん 断バ ネと し て (12
EI
/h3
》を用い,
式 (3 >,
(4
)の座標 変換 を考 慮す る と,
こ こで考えた モデル化は通常に用い ら れて い る曲げ 理論 に基づい た 剛性マ ト リッ ク ス と一
致す る。
柱 部 材の せ ん断バ ネ お よ びは り部 材の弾 塑 性回転バ ネ
上床
’
y 下床 MSS モデル FyQ
Qy
F
累一
〇
11i δ0
1・
lillδylδy。n δy=
(し/K5一
X 柱の降伏曲面Q 一
δ関係 図一
4 2方 向外 力 を受け る柱 部 材の モ デル化 に各々対 応し た復元力モデルを設 定す ることによ り弾 塑 性 応 答 解析が可能と な る。
本 解 析モ デル は柱の曲 げせ ん 断 変 形 成 分に対し てせ ん 断バ ネを直接設定 して い る た め, せん断バ ネの特 性と し て従 来か ら 数 多 く行わ れ て来 た柱 頭,
柱 脚を回転拘 束し た曲 げせ ん断実験か ら得られ た復 元 力モ デルが適 用で きる と言 う利点が あ る。
3−
32 方 向 外 力を受ける柱 部 材の モデル化柱は 2方 向か らせ ん断 力 を 同 時に受け
,
その弾塑 性の 力学的性質は 2方 向で イン ター
ラク ショ ン を 生じ る ため
,
図一4
の左 図に示すMSS
(Multiple
Shear
Spring
)モ デル21)に よ り モ デ ル化す る
。
これは等 価せん断バネを 柱部 材の中 央 位 置の x,
y面 内に等 角 度に配し柱 耐 力の 2 方向インター
ラクショ ンを 考 慮で き る ように し た弾 塑 性モ デ ル で あ る。一
本の柱に作 用 する せん断 力と柱の層 間変 位の関係 を n 本の せ ん断バ ネで モデ ル化し た場合 の柱耐 力の 降伏曲面は 2n 角 形 とな り, 構 成する せん断 バネの本 数を多く す れば 降 伏 曲 面は円形に近づき図一
4 の 中図の よ う に な る。
式 (5
)に一
本の柱 を n 本のせ ん断バ ネで モ デル化し た場 合の増分 層 間変位と せ ん断 力 の関 係を示す。.
.
1
:
1
:
:
一
副
。 。黠
。 c°霊
翌
n 砿]
・
ll
:
堂
1
}
・書
{
濫 ト
・………・
… こ こ に,hsit
:h
番目の せ ん断バ ネの接 線 剛 性qk:1ステップ前に
h
番 目のせ ん断バ ネー
が受 け持っ て い る力θ,:h番 目の せ ん断バ ネの x 軸に対す る角 度
{
:
3
:
1
卜
柱・作用 ・ ・ せ勵 ・ …{
訟
1
陣
・間・生囎
分 層 間 変位
・ … 柱が一
方 向に せ ん断 力を受け るとし たと きの バネ定 数 をKs
, 降 伏 耐 力 をQy
とした場 合,
MSS モ デル の 1本 のせ ん断バ ネ 定 数hs.
降伏 耐力 q,は式 (6
>で表せ る。 帽 鵬 ・ Σ H・
Σ 旗/
/
8 シ κ 0「
=
=
8 3 ん α・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
一
《6 )一
40
一
柱頭 鮴 y 棚 図一
う y 軸バ ネ.
k:k=
ksk・
h2/ (4a2) qzv=
qy・
h/ (4a) (柱に作 用する軸 力を負担 X す るバネ は別に中心上に X 置かれているとす る ) 柱頭、
柱脚に設置した軸バネ MSS モデルと等価なファ イバー
モデル k、、
、
’
2 θ k 1a 2n本 解 析で は 8本 のせ ん断バ ネを 22
.
5° 間 隔で配 置す る。
1
の場 合, Σcos2 θF 4.
00 であ り,
Σ1cos
eic1
= : 5.
03で ある。 個々 のせ ん断バ ネの特性が完全弾塑性の と き,
ある せん断バ ネの方 向と同じ方 向 (θ,;
(k− 1
)× 22.
5°
)に変 位を与え た場 合の変 位一
力 関係の合成特 性は 図一
4の右 図の ように 5個の線 形 区 間か ら成り,
そ れ以 外の方 向に変 位 を与え た場 合の合成特性は 9 個の線形 区 間か ら成る。
こ こ で fiYlは 1本のせ ん断バ ネが降 伏す る 変 位であり, δ,。ll は変 位 を与え る方 向と直 角 方 向を な すせん 断バ ネを除くすべ て の せ ん断バ ネが降 伏する変位 であ る。
MSS
モ デル を 柱 頭,
1柱 脚が回転 拘 束さ れ,2
方向水 平 力 を 受け曲 げ降 伏する柱に適 応し た場 合につ い てt 従 来か ら用い ら れ て い る モデル11 ]との射応 を説明 す る。
図一
5に示 す よ うに こ の場 合,
柱の中 間 部 分を剛体と し , 柱 頭, 柱 脚が同 時に降 伏すると仮 定し,
その位置に軸バ ネ を2n 本円形 状に分 布さ せて作ら れ るモデル との 間で 幾何学 的に線 形な変 換が可 能であ る。 こ の と きMSS
モ デルの 1本の せ ん断バ ネとの対 応か ら,
1 本の軸バネの バネ 定 数は h。
iC・
”
ic。
iC・
九ヲ(4 ae),
バ ネの降 伏 耐力 は q。y= q3・
h
/4 a}である。 文 献 21)で述べ て あ る よ う にMSS モ デル は, 水 平 面 内に変 位 履 歴を与え た場 合の復元力の 位 相が変 形よ りも先 行する など,
既 往の 2軸 曲げ実験結 果11)・
121を極 めて良 く表 すこと がで き,
曲げ降伏す る柱の 塑 性 化に伴う2方 向 インター
ラ クショ ンを表現し得る も の で ある と考え る。 上 述の よ うにMSS
モ デルは柱 耐 力の2
方向インター
ラ ク ショ ン に対し て,
塑 性 理 論を数 学的に用いるので は な く,実 際現 象を直 接,物理的に モデル 化す る 手 法 を 取っ てい る た め, 数 値 計 算の簡 便さ が あ り,
な お かつ 実現象 を説 明し や す い と 言う利 点が あ る と考え る。
3−
4 動 的 解析 法 数値 積分法と し て線 形 加 速 度 法 を 用い る。 各 時 間 刻み ごとにバネの弾 塑 性 状 態を判 定し,
その結 果に応じ て 剛 性マ トリック スを更 新す る方 法に よ り部 材の弾 塑 性 を考 慮 し た応 答 解 析を行う。 この 際, 塑性化に伴う不つ り合 い力 は次の ス テップで処 理する。 入力 加 速 度 記 録の時 間 刻みは 0.
02 sec であ る が,
数 値 積分の 際の時間刻みAt
は 塑性 化 判別の際の誤 差 を少な くす る よ うに細 分 し 0.
002sec と し,
減 衰 力は粘 性 減 衰力 と し弾 性時に各モー
ドに対し て 2
.
0% ずつ与え,
塑 性 化 後 も不 変と し た。
§4.
弾塑 性 応答解 析4
−1
部材の剛性, 耐力の算
定 解析 対 象は10
階建て2
方向無 限 均等ラー
メ ン構 造 と し, 寺 本ら 7 )の 方 法を準用し以 下に示す手順に より部 材 の剛 性, 耐 力 を設 定す る。
表一1
に部 材の剛 性, 設 計 耐 力 を示す。
以 下,
設 計 手 順 を示 す。
1 ) 架構は均等スパ ン (t=
600cm ), 均等階 高 (ん=
360cm
)と し, 質 量分布 Ml は均等に 13.
5 tenと す る。
2) ベー
ス シ アー
係 数Co=
0.
2 として 建 築 基 準 法 施 行 令の ん 分布に 従い一
次 設 計 用 層せ ん 断力Q
、=
C
。・
A
,・
Σm ‘を求め る。
3) 架 構の層 剛 性K,
は一
次 設 計 層せ ん断 力が作 用し た時の 層 間変形角がユ/200と なる様にK
‘=
Q
‘/(h
/200) と し て求め る。
4 } 柱・
は り部 材の断 面2次モー
メン トを等し く置きK
,を与え る部材の曲げ剛性 lc, Igを求める。
5
)4
)で求め た部 材剛性の下に弾性応 答解析を行い その最大 応 答せ ん断 力ベ ク トル に比 例さ せ て補 正し た設 計耐 力 分布Ql
を定め る。 べ一
ス シ アー
係数C
。は 0.
2 で不変と す る。
6
) は りの端 部 設 計 降 伏モー
メ ン ト(aM 。i)は,
柱の反 曲点を階高中央と し て設計 曲げモー
メン トを求めこ れら 上 下柱の端部モー
メン トの平均 値と し て決め る。
7)Ql
に従い変 形 計 算 を再 度行い,
各層の層 間変形 角が 1/200 と なる よ うに補正 層剛性Kl
を求め,
補正部 材 剛性 遊, 垢を求め る。
8> 設 計 耐 力 分 布Ql
を 基準値と して柱 /は り耐力 比 (a)に応 じて柱耐 力cQyi を式 (7 )のように定め る。 cQyi=
a・
Ql
・
・
………・
…・
・
…・
…・
……・
・
………
(7 > α は1,
0,1.
3,1.
5の 3ケー
ス を設定し柱 耐 力の割 増 し による崩壊性状の違い を検 討す る。 表一2
に検 討パ ラ メー
ター
に従い解析モデル を示す。
4−
2 部 材の復元 力モ デルの設定 本解析において, は り部材の弾塑 性 回転バ ネの モー
メ ン トー
回 転 角関係, お よびMSS
モ デル個々 のせ ん断バ ネの せ ん 断 カー
変 位 関 係 に は 図一
6に示す よ うにbi−
linear
型の復元力特 性を設定し,
降 伏 後の 第二 次 勾 配は 第一
次 勾 配の1
/ユoo
とす る。
4−
3 固 有 値解析と主軸地 震 動 図一
7に固有周期と振 動モー
ド.
を示 す。 1次 固 有 周 期 (Tr
)は1.
37
sec で あ る。
減衰定数2.
0
%,
周 期1.
37 sec におけるEl
Centro
地 震 動の主 軸 方 向(θ瞼1。)は 図一
2A
に示す よ う に 31.
25°
で あ り こ れ よ り式 (1 )に従い座 標変換を施し主 軸 方 向お よ び副 軸 方 向の地 震 動 を作 成 す る。
こ の 時,
EICentro
地 震 動の EW,
NS 方 向の最 大 加 速 度は弾性 応 答 解 析 に よ る最大 せ ん断力ベ ク トル分布 が降 伏せ ん断 力 分 布 cQ 。t の 2.
0倍の値 を示す よ うに 表一
1 部 材の剛 性と設 計 耐 力 Ai Qi [eQma 渥 1(ton)1
(t。n ) 」 Ql Ki Ic/2 (ton) (t/C獅) (C鵬4).
4 (」
,9
) 4eMり,
(七・
c閉) R10 9 8 7 6 5 4 3 2 2.
102.
04L78L60「
L47L35L251.
16LO8LOO 6,
9111,
02L 弓,
42 監7.
28 監9.
8521.
8了 23.
6325.
0626.
26,
i7,
6926.
2133.
8335.
4738.
2442.
2447.
5850.
8352.
50呷
8.
8513,
1016,
9117.
7319.
畳221.
2323.
7925.
4226.
23「
4.
927289.
399.
8510.
6211,
7913.
2214.
i214.
57.
2.
433.
594.
644,
865.
245、
826.
536.
977.
夏9鹽
窪.
867.
189.
289.
7210,
4811.
6413,
0613,
9414.
3810,
46 797197627013118331736324052442946494791 eQ 凹a冨は 弾 性 応 答 解 析 に 於 け る 最 大 せ ん 断 力ベ ク トル 分 布 表一
2 解 析モ デル 解 析 モ デ ル一
口 晶1圏
一
〇series 1.
0 M−
05S I已s 主 軸 人 力 0.
5 M−
00series Ω亠
0 の シ■一
に付αを 1.
0 1,
3 1,
5の3一
菫几{
D−
O I 1.
0 D−
一
05s εries45°
入 力 0,
5 解析モ デ ル名 例 )M−
10 主 軸 地 震 動 入 力 方 向一 一 副 軸 入力 倍 率 (β)MGK
.
/100一
曹
「
響
一
GKr θ 0一
一
一
GKeSEI /1 は り部材のM 一
θ関係 図一
喝 qk。
k/100,
一
一
口
k5比 δ 0 kSlt=
12EI/hl/ΣαE2θk 個πのせ ん断バネの q一
δ関 係 各部材の復元力 特 性 2次モー
ド 3次モー
ド 1次モー
ド Rlo937 5431
1次固有周期=
L s 2 2次 3’
=
0,
49s=
0.
曳〕s 1.
0−
0.
50,
0 051.
0 刺 激関数 (βu ) 図一
7 固有周 期 と 振 動モー
ド 表一
3 主 軸 地 震 動の概要 EI Centro(1940 )の地 震 勤 を1。
25倍し た後、
主 軸 地震 動 を 作 成 す る VEは周 期1.
37see,
h≡
O.
02,
弾 性 振 動 と しtaと きの主 軸、
副 軸 方 向の値L25
倍に増 幅 し,
4e
。=263.3ga1,
mfi。A
.s=
428.
2
gal と す る。
表一3
にこ こ で用い る 主 軸 方 向 お よ び 副 軸 方 向の地 震 動の概 要 を示す。
4−
4 部 材の最 大 塑 性 率による評価 図一
8に各 a (柱 /は り耐 力 比 }に お け る柱 部 材の最 大 塑 性率分布 (cltma 。1)を 示 す。
cμm。Xt は MSS モデルの一
41
一
Flem
’
Leve! R1098765432 α・
1
.
0
1幽
幽
幽
脚
,
」
5
.
I
I
.
1
脚
幽
卩
、、 、、 ,・ ■9’ ,’ 1.
ト
ー
.
I
I
.
一
降10、
卜10 …一・
−
H5,
D噸5 2呷
,
一
一
一
一
距oo,
卜oo 0.
0 2.
0 4.
0 6.
0柱部材の最汰 塑 性 率分布 Cμm5xi Fl(xr 昆ve1 RO987654 ∋ 2 1 Fleer房vel R10987654 2 Flα
)r
leve]
黙
…
2 Flcxx−
level R1098765432 : α =L5
.
、
、
唱
丶 、 う〉 旨 11 〆 M−
10一・
一
臣〔西一
一
一
・
・
一
・
M−
DD 臼一
10一・
一
ト 〔万一
・
・
一一
トoo 8.
0 0.
0 2、
0 490 6.
0 8.
O O.
0 柱 部材の最六塑性率分 布 cttmaxi 図一
8 柱 部 材の最 大 塑 性 率分布〔cμmaXi ) OrO 2.
0 4.
0 0.
0 2.
0 4.
O XGStmexi YG μma ズi Floor l£ vel R1098765432 Fl〔w Iee1 RO98765432 1 D.
0 2.
0 4.
0 0.
0 2.
0 4.
O XGμmaxi yGIImaxi 2.
0 4.
0 6.
0 8.
0 柱 部材の最 大 塑性 率分布 Flcorleve1 R1098765432 clt maxi Flocr 1£ve亅 RlO98765432 0
.
0 2.
0 4.
O O.
0 2.
0 4、
O xaXtmaxi YG μ maxi[
=
髷
:
}
8
:
二
:
二
:
:
:
晉
:
80co
]
L 図
一
9 は り部 材の最 大塑 性 率 分布 (xc μma.
1,
rcpxs )
一
方向の復 元 力 特 性を bi−
linear型に置 換し た 場合の柱 部材の降伏 変位を δ,と し,
最 大 変 位ベ クトル。
δm。
x を δ。 で除 し た値の 最 大 値で ある。
太線が主軸入力, 細線 が45Q
入力の 結 果を表 す。 また実 線は β=1.0
,一
点鎖 線はβ=0,
5,
点線はβ;
O.
Oを表 す。
図一
9に同じ各 a (柱/は り耐 力 比 )に お ける各 層x,y 各 構 面の は り部 材端の最 大 塑 性 率 分 布G
。μ ‘,vcμmaXt )を示す。 a)α=1.
0の場 合 いず れの入 力 ケー
ス に お い て も柱の塑性化が激し く完 全に柱 降 伏 型の性 状 を示し, 副 軸入力倍率βを大き く す るに従い 2軸 効 果に よ り柱 部 材の曲げ せ ん断変形は増 大 してい る。
こ れ は構 造 物の耐 力は柱の降 伏 曲 面の形 状 に支配 さ れ, 2方向入力を受け る と ある方 向へ の耐 力が 低 減さ れ ることに よ り一
方向入力よ りも大きい変 位が生 じ る こ と に よる。
こ の構造の場 合には 全体 的に変 位が増 大 する の で は な く,6,
7層に損 傷が集 中し層崩壊に至 る。 は り に注目す る と主 軸 入 力の場 合の x 構 面の は り が わ ずか に塑 性 化す ること を 除い て いずれの シリー
ズ もx,
y 構面の は り は弾 性にと どまっ て いる もの が 多い。
b
)α=
1.
3の場 合 主 軸入力に おける応 答 性 状は副軸入 力 倍率に 敏 感に変 化 し,
β=O.
O,
0.
5の場 合は柱はほ と ん ど弾 性に と ど まっ て おり,
x 構 面の は り の み が塑 性 化す る の に対し て,
β;1.
0
の 場 合は副 軸 方 向の外 力による2軸 効 果に よ り 柱の塑 性 化が進 行 する。 cttma、i は6,
7層で 2.
5−
Z.
8と 損傷が集 中し柱降 伏型の性状を帯びる。
こ れ は一
方 向の みの応 答 解 析で はり降 伏 を確 保 する場 合で も2方 向 を考 慮した場合は構 造 物の崩壊 形が変 化 する可 能 性 を示し て る。 45°
入力の場 合は βの いか んに か か わ らず,
さ ら に 柱の塑 性 化が進 行 し,
は りは β を上 げる に従い徐々 に 塑 性 化を始め る。 c)α=
1.
5の場 合 主 軸入力の と きβの い か んに か か わ らずx 構 面の は りの塑性化が著し く は り降伏型の性 状を示す。 はり部 材 端の最 大 塑 性 率 分 布 (、 σltmaXt)は柱 降伏型と は対照的であ り全 層が均等に塑性化する。
柱の最 大塑性率は主軸入力 で は cμma),=
O.
8−
1.
2である の に対 して, 45°
入力で は cμmax=2,2〜2,8
と2
倍 程 度に上昇し,
はり に対 する柱 耐 力の 余 裕 度が 減 少した ごとに よる影 響 が 現 わ れて い る。
d
)α に よ る影 響 図一
10に各 α に対する c−tma 。tの最 大 値 を。μmax と し一
42
一
ctLmex10
・
9
,
8.
7,
6.
5.
4.
3,
21.
0.
α (柱/ はり耐力比) 図一
10 柱 部 材の最 大 塑 性 率 (cμ,
,
ux ) て示す。
β=LO
の場合は qStmax の生 ずる 層 は 7階で あ り, β=
0.
5,0.
0の場 合は 6 階で あっ た。 柱が完全に降 伏す る α=1.0
の場合は 入力 方向に よ る差 異は な く,
β を0.
0か らLO と す るこ とで cμは 2倍 程 度 上昇す る
。
a・
t1.
3の場合は 45°
入力お よび 主軸入 力で β=1.0
の とき柱の塑性化が進行す る。
α;1.
5
の場合は は り降 伏 が 進行するが, 主 軸 入 力の場 合に比べ,
は り に対す る 柱の 耐力余裕の少ない 45°
入力の 場合, cμmax は2
倍 程 度に上 昇す る。
4−5
柱 部 材の変 位 軌 跡と せ ん断力軌跡 前節で は部材の最大塑性 率によっ て骨 組の応 答 性 状の 差 異 を比 較し た。
本節で は特に地 震 動入力 方向お よ びβ に よ る応 答 性 状の差 異が著 しかっ たα=1.
3、
につ い て,
各入力ケー
ス に対す る柱 部材の変位 軌跡と せ ん断 力 軌 跡 に注目 し て応 答性状の差 異を検 討す る。 図一11
に柱 部 材の最大塑 性率が生 じ た 層の 変 位 軌 跡 と せ ん断力軌跡 を 示す。
a} 主 軸 入 力の場合 β= o.
5の 場合は せん 断 力軌跡 は は りの 降 伏モー
メン トに制限され弾性に とどまっ ている。
β=1,0
と2方 向 性 を強 く し た場 合は副 軸であるy 方 向の変位 (cδy>と と もに X 方 向の変 位 (、δix
)が 2倍 程 度 増 大してい ること が 認め られ, 柱の耐力はすべて の方向で同じ と している た め, 斜め方 向に降 伏 して い る場 合, 見か け上 x 軸方向 の耐 力が 低 減 す る とい う柱 耐 力の インター
ラ ク ション の 影響が顕著に現わ れて い る。b
)45°
入 力の場 合 柱の耐 力は方 向に よっ て変 化し ないの に対 し, は りの 耐 力 は 建物の x 軸ま たは y軸に対し て45°
方 向入力 を 受け る と 倍と な るこ とに より,
β=
0,
5の場 合ts 45°
方 向に変 位が増 大し,
塑性率が3 倍程 度に な る。
また主 軸入力 程 顕 著で ないが βを大き く し た場 合,
x,
y各 方M
−
cvsc
δx−
cδv (6階変位軌跡 )M
−
10c
δx−
cδy (7階変位 軌 跡 ) c δY δ・
;
o・
即む.
! 4.
o cδx 4.
0問
。
.
・
3.
86 ツ 4.
o−
4.
0D−
05c
δx−
cδY (6階変位 軌跡) 耕 嬲翻
M
−
10
clk−
cQy (7階せん断力軌 跡)D
−
05
d販一
d畩 {6階せん断力 軌跡》D
−
10
D
−
10
cδx−
cδy C飯一
凸 (7階変 位軌 跡 ) (7階 せ ん 断力軌跡) (単 位: ) (単 位; ) 図一
11 柱 部 材の変 位 軌 跡とせ ん断 力軌 跡 〔α=
1.
3) 向の変位がと もに増 大する。
βに対 して入 力 方 向に よる差 異 を比 較し た場 合, β=
0,
5 と地 震 動の方 向 性が強い ほ ど, 降 伏 型がは りか ら柱 へ と移 行 し柱 部 材の変 位の増 大 が顕著に現わ れ る。
4−
6 内 力 仕 事に よる評 価2方向地 震 動 を 与え た多 質 点系の振 動方程式は式 (
8
) のよ うに表せ る。
1 0 ・鵬 … ]蹄 ・…一一
・胡興
・
躑
……・
・
…………・
…・
…・
・
……
(8) こ こに,
[M
]:質点の質 量マ トリックス [C
]:減衰マ ト リッ クス一 43 一
IF
(x)1
:復元力ベ ク トルlxl
:質点の相対水平変位ベ ク トル鷹
}
・入 ・ 臟 ・加 速 度・ … 式 (8
)の 両辺に左か ら岡『d
εを乗じ地 震の全 断 続 時間tend
にわ たっ て積分 す るこ とに よ り地 震 終了時の エ ネル ギのつ り合を示す式が式 (9 )で与え られ る。
告
剛 M ]岡+∬
}・ [c]飆
.
Flco・
bevel R1098765432 Floor Levtsl R1098765432 β=
0.
51レ
ー
β=
0.
O Il
β・
1.
0 0.
00.
20.
40.
60.
81.
0 0.
00.
20.
40.
60.
81.
OaWhi /Wbi oWh 邑/Whi
主軸入力 Flacr w∋1 R1098765432 α=
1
.
0
45°
入力 11P β=
1.
0 ■ 1 β・
0.
01 1 β・
0.
5 0.
00.
20.
40.
60.
81.
O GWM /Wh竜 主軸入力 Floor hevel R1098765432 β・0.
5 か 0.
0 β・
1.
0 FlODr leve1 R109876543211,
‘
;
β・
LOボ
1
≒
β・
05111一
層
β=
0.
0 ■ 0.
00.
20.
40,
60.
81▼
O GWhi /Whi αニ1
.
3
6 入力 Floor Level R 10 9 8 7 6 5 4、
3 2 0、
00.
20.
40.
60.
81.
0 0.
O GWni /Whi GWbi /Whi主軸 入力 α
=
1
.
5
45°
入力 図一
12 は り部 材の内 力 仕 事分担 率分布(cWhifWhi 〕一 44 一
・∫
円F (x)
ldt
一一
∬
制 剛M
] 1 00 1鵜}
dt …・
・
・
… 左 辺 第一
項は地 震 終 了 時の運 動エ ネルギ (W,)を表す。 第二項は粘 性 減 衰 機 構により消 費さ れたエ ネルギ (鮒,
第三項は地 震 終 了 時まで の内 力 仕 事 (臥 )を表す。 こ こ で 内 力 仕 事はi
層が吸 収す る内 力 仕 事の総 和を 肱 ‘と 表 し,
こ の 既‘の総 和 Σ 既躍を 肱 と表 す。 肱 ‘はi
層の柱の個々 のせ ん断バ ネに よ る吸 収エ ネルギと回 転バ ネによる弾 性ひずみエ ネル ギの和 (c肱訓こi
+1層のは りの弾 塑 性 回 転バ ネに よる吸 収エ ネルギ (cWht )を加え た もの とする。
右 辺は地 震 外 力に よる構 造 物へ の総エ ネル ギ入力 (E )を表 し て い る。
図一
12は各 α に対 し て は り の 内 力 仕 事の分 担 率 cWhVWhi の分 布 を示 した もの であ り,
・
右 側から計っ た値は柱の分 担 率 を示 す。
d
)α=
1,
0の場
合 いずれ の入力ケー
ス におい ても8層 を 除い て は りの内 力 仕 事 分 担は0.
2
以下と柱 降 伏 型の性 状 を示してお りβ によ る差 異は少ない 。b
)a=
1.
3の場 合 主軸入力で β=0.0,0.
5の場 合は1層 を除いて は りの 分担率が 0.
5〜
O.
9で あり は り降 伏 型の性 状 を 示し てい る。β一
1.
0
と地 震 動の 2方 向 性が強 くな るに従い,7
層,9
層で逆に柱の分担率が0.
5〜
O,
7と’
な り柱 降 伏 型の性 状 を帯び る。
45°
入力の β=
0,
0,0.
5の場 合は柱の分 担 率が0.
8
と さ らに上昇 する。β=
1,
0の場 合は 1層,7 層,9
層で柱の分担 率が0.
5〜
O.
7と柱 降 伏 型の性 状 を 帯 び る。
c)a=1.5
の 場 合 主軸入力の場合は βに か か わ らず1層,
9層 を除きは ΣaWh 五/ ΣWM l・
0.
O.
0.
o.
O.
O.
O0D : O.
α (柱/ は り耐 力比 ) 図一
13 は り部 材の内力 仕 事 分 担 率 〔ΣコG臥 ノΣ】臥i)り の分担 率を
0,
8
以上で あ る の に対し45
°
入力の場合は 地震動の 方 向性が強く な る に従い 柱の 分担 率がO.
4〜
0.
7と 上昇する。d
) a による影 響 図一
13は各 α の内 力仕 事の総 和 Σ一Whiの 内,
は りの 内 力 仕 事の負 担 分Z
。Wneの比 率 (Σ ,W. ,f
Σ一W. ,)を示 し た もの で ある。 a=
1.
Oの場 合はいずれの入 力 ケー
ス に お い て もは り の内力 仕事分担率は 0.
1以 下で あり柱降 伏 型の性 状を示 して い る と言え る が,
a=
L3 の 場 合は 入 力 方 向,
副 軸入力 倍 率 (β)の違いに よ り,
は りの 内 力 仕事分担率は0.
15〜
O.
9と変動的で あり地震 動入力の不 確 定 性を考 慮に入 れ た場 合 十 分に柱 崩 壊の可 能 性が あ る。 こ の こと は a=1.5
の場合にも言え ることで あ り,
主軸入力では はり の 内力仕事分担 率は0.
9以上 と はり降 伏型 と なるが,
45°
入力で は0.
25−
O.
6と柱 降 伏 型の性 状を帯び る。 4−
7 総エ ネルギ 入 力に よる評 価 図一
14 A , B に地 震 動の 入力 条 件を主 軸入力で β=
1.
0 と一
律と した場 合の各 α に竝 する x,
y各 方 向, 各 エ ネル ギの時 刻 歴を示す。
図 中 下よ り粘 性 減 衰に よる消 費エ ネルギ Wd,
柱の内 力 仕 事c肱,
は り の内 力 仕 事G肱,
運 動エ ネル ギ 臥 を示し全 体の包 絡 線と して総エ ネル ギ 入 力E を示す。
な お,
陰 影 部 分は 肱 の 内,
柱の 内 力 仕 事 c叺 を表 す。
x,y
各 方 向の総エ ネルギ 入 力 を比較 し た場 合 α に よる差 異は ほと ん ど 見られ ず 内 力 仕 事の 内,
柱・
は りの分担 率が α を増すに従い柱か ら は り に 移行して いるのみで あ る。一
般に構 造 物へ のエ ネルギ入 力は系の一
次固有周期,
総 質量 が等しい場合は一
定値と み な せ,
降 伏せ ん断力 係 数 に影 響さ れ る もの の その影 響 度は無視で き る と言わ れて いる が2Z) , 本 解 析で も固有 周 期お よび総 質 量の 等しい構造 物に おい て a に応じて柱 耐 力 cQSt のみ を1.
0
倍,1.
3
倍,1,
5
倍と変化さ せて も 構造物へ のエ ネルギ入力はx,
y 各 方 向ほ ぼ一
定値と な ること が認め ら れ た。
図一15
に各 αの 各入 力 ケー
ス にお け る総エ ネル ギ 入 力の速度 換 算値の x 成分Vsx
を横 軸に,
y 成 分VEV
を 縦 軸に と りプロ ッ ト し たもの を示 す。VE
、 ,VEr
は秋 山 らn )の方 法に従い総エネルギ 入力の x 成 分Ex
, y 成分Er
を式 (10
)に よ り速 度に換 算した値である。
]リレ』濯
冨 2・Ex
/
Σ m ‘ t=
1……・
…一 ……・
…
(10
) 1ov・
・
− 2・
E ,/
Σ m 、 t=
1 ここ に,
Ex
:x 方 向の総エ ネル ギ入 力Er
:y方 向の総エ ネルギ入 力 1oE
] mt :構 造物の質量の総 和 1=
1E
疏ergy (七・
) ユ200 蜘 300 o一
thergy
(t・
) 蜘 0M
−
10
(a=
1
.
0
) 5.
0 10,
0 巧・
0 20,
0Time
〈sec)HO
(α;1
.
3
) 主 軸 入力 β・LO 目:。賑 (col聰ml (w翼 .) (尉M )鹽
.
・
:
く
・
.
・
:
:
,
.
.
.
,
5i;:;i;齟
.
.
ジ・
:・
’
層
(胃d.
)Ehergy
(t・
cm} r2CO 蜘 硼 弸 0 5.
0 10,
0 15,
0 20.
OTine
(sec )M−
10
(α=
1
.
5
) 主 軸入 力 β敲,
0 :。Wh.(oo1 ) (wヒ.) {脚h.
) (W伽 ) 5.
0 10.
0 5.
0 20.
O Time(sec) 図一
14A X方 向の各エ ネルギの時 刻 歴 (M−
10)Ehergy
(t・
) 1200 蜘 600 弸 othergy
(t・
en) goo 300 0 5.
0 10.
DM−
10
(
α;1
.
0
)
15.
0 20,
0Time
(sec )M−
10
(α;
1
.
3
) 蹠 gy (t・
αn) 跏 蜘 鋤 5,
0 10.
0 ユ5.
0 20,
0Ti
皿e(s }M
−
10
(a=
1
.
5
)
0 5.
0 10.
0 15.
0 20,
0 Tine(s ) 図一
14B Y方 向の各エ ネルギの時 刻 歴 〔M−
10>一
45 一
1