ど †† 島根大学(松江市) ・1 調査対象地域 旭支所と異なり支所付近に が形成されているために、街部と周辺部に けて調査した。(図 1) 図 1 調査対象地域(豊田市)
豊田市の中山間地域における若手居住者の
街・住環境づくりに関する意識調査
Perception Survey of the Village and Residential Environment of Younger
Residents in a Mountainous Area of the Toyota District
神谷 清仁†, 小林 定教††
Kiyohito KAMIYA, Sadanori KOBAYASHI
Abstract: This research targeted younger residents in a mountainous area of the Toyota district. They were asked to
complete a questionnaire about their views on how they planned to support themselves in the future and what kind of a
lifestyle they hoped to lead. The aim of the study was to gather materials concerning strategies for more fulfilling and
improved village life in the mountainous areas.
Approximately half of the younger residents surveyed wished to continue living in their village, giving reasons such
as the “local climate”, ”exchange with people”, and ”being more or less content with current living conditions”.
However, the present situation of life in these villages faces problems that need to be overcome, relating to
employment of youths, depopulation due to an exodus of younger residents, residential environment, medical services,
education, transportation and hard life at the time of snowfall. In addition to the above-mentioned issues, achieving a
village where younger residents would like to live requires for creating jobs, promoting reverse migration, constructing
housing for youths, and making the village attractive to women.
1. はじめに 近年、わが国では経験のない少子・高齢化が進み、都 市部への人口流出が続いている。特に、都市近郊の中山 間地域注1)においては、若年、中年者の都市への転出な どにより高齢者の占める割合が一段と高くなり、人々は 医療、子供の教育、就業、将来の生活、環境保全などの 不安を抱いていると思われる。 平成 17 年 4 月、豊田市は中山間地域の小原村、旭町、 稲武町など 6 町村と合併し、広大な自然と活力ある産業 が共生する新しい文化都市づくりが始まっている。 本報では、中山間地域のより活気ある「まち」づくり、 生活環境づくりに関する資料を得ることを目的として小 原支所、旭支所、稲武支所の若手居住者を対象に、現状 2.調査概要 2 調査対象地域は、豊田市北東部の、岐阜県に隣接する 小原支所、旭支所と、岐阜、長野両県に隣接する稲武支 所である。稲武支所は小原・ 古くからの街 の問題点、今後の自立した生活環境づくり、生き方な について行ったアンケート調査の結果を報告する。 † 愛知工業大学 工学部 都市環境学科(豊田市) 分
表 1 に小原、旭、稲武各支所の概要を、図2に人口、 世帯数の動態を示す。 3 ) 考察する。 の性別割合は、男性 62%、女性 38%で、 4 「技 . 調査結果と検討 アンケートの配布数、回答者数、回答率を表 2 に示す。 以下、小原支所を小原、旭支所を旭、稲武支所・街部 図2は 1960 年∼2004 年間の 3 支所の人口動態、世帯数 の変化を示したものである。1960 年∼1980 年の人口減少 は 3 支所共顕著で、特に旭の減少が大きく、45 年間で 1/2 以下となっている。小原、稲武の人口減少は旭より小さ い。世帯数についてみると、旭は人口同様減少傾向を示 すが、小原、稲武は 1980 年以降横ばいまたは微増である。 これは核家族化が進んだためとも考えられる。 2・2 調査方法と内容 アンケート調査は、2006 年 9 月に豊田市、小原、旭、 稲武各支所ならびに支所役員の協力を得て、各支所内の 若手居住者を対象にアンケート用紙を配布し、郵送で回 収する「配付郵送調査法」により行った。 アンケートの配布数は、小原:300 部、旭:300 部、稲 武・街部:200 部、稲武・周辺部:200 部である。 調査内容は、中山間地域における若手居住者の現在 の生活環境、住環境の種々の問題点に対する評価、医 療、教育および将来の街づくりに関する項目である。 を稲武街、稲武支所の周辺部を稲武周辺(または稲武周) と記す。 調査結果の検討に当たっては、若手居住者(65 才以下 の人口割合、回答者の属性割合が異なるので支所毎に考 察し、若手居住者の生活・住環境の現状と問題点につい て 3・1 回答者の概要 4 地区の回答者の性別・年齢、職業を図 3、図 4 に示す。 1)小原の回答者 平均年齢は男性 47.1 歳、女性 43.7 歳、職業は「事務・技 術」24%、「技能・販売」16%、「農林」6%、「専門職」 5%、「自営業」15%、「管理職」10%、「主婦」11%、 「無職」3%、「その他」9%、「無回答」1%である。2) 旭の回答者は、男性 69%、女性 31%、平均年齢は男 45.5 歳、女 4.9 歳、職業は「事務・技術」24%、 能・ 図 3 アンケート回答者の性別年齢 2 8 小原 (男) 3 3 3 2 7 5 8 11 10 17 29 12 36 13 17 23 (女) 旭 (男) (女) 稲武街(男) 2 2 7 8 14 43 10 2 5 21 10 14 0 10 20 30 40 50 (女) 稲武周(男) (女) 13 38 ∼19才 20∼29才 30∼39才 40∼49才 50以上 表 1 調査対象支所の概要 小原支所 旭 支所 稲武支所 注 人 口 4,182 3,322 2,977 2004年 世 帯 数 1,242 1,103 1,079 2004年 幼 稚 園 3 0 1 小 学 校 3 3 1 1) 中 学 校 1 1 1 1) 高等学校 校 医 院 6 2 3 歯 科 2 1 3 市 所まで 23 km 30 km 44km 距離(km) 1) 0 0 1 1) 分 役 愛知県統計年鑑、平成17年度刊 愛知県 表2 アンケートの回答者数(若手居住者) アンケート 回答数 回答率 男性 女性 配布数 (人) (%) (%) (%) 200 127 64 74 26 小 原 300 204 68 62 38 旭 300 153 51 69 31 稲武街 200 107 54 63 37 稲武周
図4 回答者の職業(若手居住者) 6 5 10 11 3 1 6 7 18 4 24 12 5 8 0 3 33 3 17 7 16 16 2 3 2 5 13 9 33 6 2 2 3 24 15 16 9 16 19 9 0 10 20 30 40 農林業など 自営業 専門職 技能・販売 管理職 事務 ・技術職 主婦 無職 その他 無回答 小原 旭 稲武街 稲武周辺 販売」18%、「農林」6%、「専門職」7%、「自営業」 16%、「管理職」4%、「主婦」12%、「無職」5%、「そ の他」8%、「無回答」0%である。 3)稲武街は、男 63%、女 37%、平均年齢は男 47.3 歳、 女 42.6 歳、職業は「事務・技術」16%、「技能・販売」 17%、「農林」3%、「専門職」3%、「自営業」33%、 「管理職」7%、「主婦」16%、「無職」2%、「その他」 3%、「無回答」2%である。 4)稲武周辺は男 74%、女 26%、平均年齢は男 48.7 歳、 女 42.9 歳、職業は「事務・技術職」33%、「技能・販売 職」19%、「農林」5%、「専門職」9%、「自営業」13% 「管理職」9%、「主婦」6%、「無職」2%、「その他」 2%、「無回答」3%である。 「農林」に携わる人は、高齢者を対象とした調査に比 べ各支所ともに少なく、山林・農地の維持が危惧される。 3・2 現在および将来の生活に関する問題点 3・2・1 現在の生活上の問題点 図 5 は、過疎化、少子・高齢化が進む地域で問題とな 少子高齢化」「高 る 9 項目についての関心を 5 段階評価したものである。 全項目が「非常に高い」、「高い」を合わせて(以下『高 い』という)54%以上と高い。特に「 齢者の暮らし」「過疎化」が全体に高い。なお、小原は 旧豊田市への通勤流動の値が他の旭、稲武より大きいた め「就職の有無」「若者の離村」「過疎化」などにおい て『高い』が小さくなったと考えられる1)。 図5 現在の生活上の問題点 26 44 51 45 32 41 40 41 29 48 47 46 26 29 32 31 30 42 35 36 26 38 40 31 21 26 21 17 24 41 47 37 22 40 45 39 43 42 36 40 52 46 40 43 40 37 31 40 45 37 33 41 43 34 33 35 42 38 38 37 37 41 35 43 38 36 36 39 24 12 7 9 16 12 14 13 15 5 5 9 27 22 24 20 20 10 22 17 19 24 18 28 28 25 27 37 30 15 9 15 26 14 9 16 2 2 3 3 3 4 1 0 0 4 0 4 8 8 7 3 7 5 2 7 2 4 3 5 8 5 5 6 2 4 3 8 7 3 3 44 稲武周辺 37 稲武街 42 旭 48 小原 5 0% 20% 40% 60% 80% 100% 過疎化 高齢者の暮らし 少子・高齢化 高齢者用介護施設 医療 子供の教育 住環境 若者の離村 就職の有無 非常に高い 高い どちらとも言えない 低い 非常に低い 無回答 一方、旭は図 2 に示したように人口減少が続いている ため、「過疎化」「少子高齢化」「若者の離村」などに ついて稲武とともに『高い』が 80%以上と評価されたも のと考えられる。 3・2・2 将来の生活に関して不安に思うこと 図 6 は、3・2・1 と同じ項目について将来の不安を 5 段 階評価したものである。全項目の評価は、「非常に強い」 「強い」を合せて(以下『強い』という)が 60%以上と 大きい値を示すが、小原は他の地域よりやや小さい傾向 を示す。これは上記と同じ理由によるものと考えられる。 将来の生活に対して不安と 『強い』が 75%以上の項目は小原では「高齢者の暮らし」 「少子高齢化」の 2 項目であり、旭、稲武では「過疎化」 「高齢者の暮らし」「少子高齢化」「医療」「若者の離 村」「就職の有無」6 項目である。
図6 将来の生活に関して不安に思うこと 25 46 49 48 30 44 44 44 30 46 47 45 26 31 35 34 31 48 42 43 22 35 36 31 20 25 26 23 23 39 46 39 25 36 43 41 38 39 39 38 50 41 40 43 43 46 31 43 47 36 37 42 41 41 36 44 35 38 39 39 37 41 37 43 38 42 41 43 24 9 3 6 14 9 11 8 15 6 8 10 22 15 22 17 16 10 12 11 22 14 16 17 26 24 23 27 28 14 8 10 21 14 6 10 5 2 3 5 1 4 1 3 3 1 1 2 3 7 5 3 2 3 4 2 6 5 4 3 11 8 7 5 6 4 4 3 12 6 7 3 7 3 3 3 4 1 2 2 4 1 0 2 4 1 5 1 3 1 1 0 8 3 4 2 5 2 3 3 4 3 2 4 3 1 1 2 41 稲武周辺 42 稲武・街 43 旭 46 小原 0% 20% 40% 60% 80% 100% 過疎化 高齢者の暮らし 少子・高齢化 高齢者用介護施設 医療 子どもの教育 住環境 若者の離村 就職の有無 非常に強い 強い 弱い ない 分らない 無回答 3・3 各支所での生活状況 3・3・1 当地での在住年数 若手居住者の在住年数を図 7 に示す。在住年数 40 年以 の人が小原 38%、旭 37%、稲武街 30%、稲武周辺 39% で 旭 75%、 47%、旭 40%、稲武街 図 9 に「今後も当地に住み続けたいか」について示し た。「住み続けたい」が小原 62%、旭 57%、稲武街 55%、 稲武周辺 66%と多く、次いで「どちらとも言えない」が 26∼35%、「住み続けたくない」は 8∼10%と少ない。 図 7 当地での在住年数 38 20 16 16 10 0 37 20 18 17 8 0 30 24 27 10 8 1 39 25 15 13 8 0 0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 40年以上 30-40年 20-30年 10‐20年 10年未満 無回答 小原 旭 稲武街 稲部周辺 図 8 家族構成 11 9 3 3 7 18 14 40 1 2 13 16 25 18 25 1 2 11 18 50 3 3 6 47 19 12 13 8 0 10 20 30 40 50 60 夫婦 夫婦/子 夫婦・親 夫婦/親/子 男(女)一人 男(女)一人と子 その他 小原 旭 稲武街 稲武周辺 図 9 今後も町に住み続けたいか 62 9 29 0 57 9 33 1 55 10 35 0 66 8 26 0 0 20 40 60 80 続けたい 続けたくない わからない 無回答 小原 旭 稲武街 稲武周辺 上 最も多く、20 年以上の居住者は、小原 74%、 稲武街 81%、稲武周辺 79%で全体のほぼ 3/4 以上を占め ている。 3・3・2 家族構成 家族構成は、対象が若手居住者であるため、夫婦が中 心で、「夫婦、親、子」(小原 25%、稲武周辺 50%)が最も多く、次いで「夫婦、子」、 「夫婦、親」と続く。(図 8) 3・3・3 今後の居住について
3・3・4 「当地に住み続けたい」、「住み続けたくな い」理由(複数回答) 図 10 に現在の村に「住み続けたい」と回答した理由に ついて示した。 「住み続けたい」理由としては、「生活が好き」が 60 ∼74%で最も多く、次に「風土が好き」40∼45%、「人 との交流」37∼51%、「家が好き」27∼42%、「健康に 良い」、「不便なし」が 20%前後で続く。 「当地に住み続けたくない人」は、全回答者の 7∼9% である。「当地に住み続けたくない理由」は少数意見で、 地域によってその理由に違がある。主な共通意見を挙げ ると、「医院・病院が遠い」、「日常生活が不安・不便」、 「将来に不安」「冬期の生活不安」」などが挙げられる。 手段はほとんどの人が「自動車」(小原 98%、 89%、稲武街 83%、稲武周辺 98%)である。旭、稲 武街で僅かに「徒歩」(旭 7%、稲武街 12%)、「自転 車 66%、稲武街 53%、稲 周辺 77%である。 3・4・2 冬期(降雪時)の心配事項(複数回答) 降雪期の心配なことは、「公道までの除雪」が小原 40%、 旭 40%、稲武街 44%、稲武周辺 64%で、稲武周辺の値 が大きい。続いて「病気」は小原が 32%とやや小さく、 旭、稲武は 39∼43%である。「買い物」は 38∼40%、「室 内の寒さ」については小原、旭が 27∼31%で、稲武街 41%、稲武周辺 35%でやや大きい。(図 11) 3・4・3 生甲斐、楽しみ(複数回答) 生甲斐、楽しみとしては、「家族」(55∼60%)、「人と の交流」(37∼48%)、「仕事」(35∼36%)、「旅行」(27 ∼45%)など人と接する項目か高い。「趣味」(27∼31)%、 「TV、ラジオ」(17∼30%)、「TV・ラジオ」、「田畑・ 菜園」などが続く。(図 12) 3・4 日常生活と問題点 3・4・1 日常の買い物の主な交通手段 主な交通 旭 」(旭 3%、稲武街 5%)が見られる。「自動車」の片 道所要時間の平均値は、小原 30 分、旭 31 分、稲武街 23 分、稲武周辺 26 分である。なお、この自動車の片道所要 時間の回答率は、小原 76%、旭 武 図11 冬期の生活で心配なこと 40 31 25 20 40 27 28 21 44 41 20 19 64 35 14 12 除雪 室内寒さ その他 特に心配ない 38 32 39 43 40 41 37 39 0 20 40 60 80 買い物 病気 60 36 43 1 17 22 22 8 40 2 6 20 18 2 27 41 5 51 14 20 20 0 74 42 2 39 17 18 8 0 37 41 45 67 69 40 0 20 40 60 80 100 生活が好き 家が好き 風土が好き 交通が便利 人との交流 仕事満足 不便なし 健康に良い 村の将来性 小原 旭 稲武街 稲武周辺 小原 旭 稲武街 稲武周辺 図12 生甲斐、楽しみ 3 37 55 28 38 18 20 5 36 48 56 17 38 13 22 2 35 43 60 30 27 24 20 2 36 0 20 40 60 80 仕事 人との交流 家族 TV、ラジオ 旅行 田畑、菜園 スポーツ 創作活動 35 37 57 23 45 19 16 31 29 29 27 趣味 3 8 3 5 その他 小原 旭 稲武街 稲武周辺 図10 町に住み続けたい理由 10 15 14 その他 8
3・5 現在の住まいについて 自宅の築後年数の平均は、小原は 35 年、旭は 44 年、 稲 50 年以上の家は、稲武周辺が最も多く 。 ・6 将来の生活について 少ない。 「高齢者住宅」は 10∼23%である。各支所に緊急、降 3・5・1 自宅の築後年数 武街は 34 年、稲武周辺は 45 年である。(図 13) 4 地区の築後 (37%)、稲武街(21%)が最小である。築後40年代 の家は少なく(6∼12%)、築後 30 年代では小原が多く (21%)、築後 20年代は、稲武街が多い(22%)。 築後 10 年代は4地区とも 20%前後である 3・5・2 日常使用する部屋で改善した項目(複数回答) 改善した項目は、稲武街、稲武周辺では「冬の暖かさ」 (33∼36%)が他地区より 10%前後高く、これに関連す る「壁の断熱化」(21∼26%)「隙間」(20∼21%)が他の 地区よりやや高い。(図 14) 3 3・6・1 住んでいる地域に望む施設・住宅 住んでいる地域に希望する施設としては、4 支所とも 半数以上の人が「医療施設」(53∼65%)を強く希望し、稲 武支所より、旭、小原両支所の方が希望は強い。「介護 施設」(43∼56%)は稲武周辺の希望が最も高く、街部 が最も低い。「若者向け住宅」(27∼46%)の希望は稲 武街、旭、稲武周辺の順で、小原は 10 ポイント 雪時にも対応できる医療施設を強く希望していることが 伺える。(図 15) 図 13 自宅の建築後年数(10年毎) 21 15 23 9 7 12 18 15 9 22 20 17 10 9 9 19 13 50年以上 30∼39年 20∼29年 10∼19年 10未満 図 15 住んでいる地域に望む施設・住宅 49 4 15 27 64 18 6 50 3 10 42 14 6 43 4 23 46 53 15 4 56 7 20 37 59 11 4 65 0 20 40 60 8 介護施設 一時入居 高齢者住宅 若者住宅 医療施設 その他 無回答 0 小原 旭 稲武街 稲武周辺 3・6・2 高齢者世帯になった時の子供との同居につい て 図 17 は、将来、夫婦だけ、あるいは一人暮らしになっ た時、子供(身内)と同居することについてまとめたも 辺 のである。 「独立型同居」は稲武街 34%、小原、旭 28%・稲武周 26%、「完全同居」は小原 29%、稲武周辺 26、旭 25%、 稲武街 19%で、「同居を希望する人」は両者を合わせて 小原 57%、旭 53%、稲武街 53%、稲部周辺 52%で半数 以上である。「近くに住む」は、小原 9%、旭 13%、稲 武街 16%、稲部周辺 15%である。 「完全同居」「独立型同居」「近くに住む」を合わせる と、小原 66%、旭 66%、稲武街 69%、稲武周辺 67%と なり、若手居住者の多くは、将来も地元で生活すること を望んでいると思われる。同居を「断る」は、7∼9%で、 「分らない」は 21∼23%である。 図 14 部屋で改善したい項目 12 10 36 7 16 12 36 5 20 6 31 7 26 21 3 41 4 段差・隙間 その他 特に無い 無回答 17 16 21 24 17 15 18 22 20 18 18 36 13 24 15 33 0 20 40 60 部屋の広さ 個室の確保 明るさ 1214 14 9 涼しさ 1314 21 壁断熱化 暖かさ(冬) 小原 旭 稲武街 稲武周辺 22 6 31 12 21 7 37 40∼49 0 10 20 30 40 50 小原 旭 稲武街 稲武周辺
現在地」の希望が最も高く(稲武街 51%、稲武周辺 46%、小原 45%、旭 42%)、現在地に愛着が強いことが 伺える。「街の中心部付近」は稲武街 27%、稲武周辺 21%、 小原 21%、旭 16%である。「わからない」は 15∼27%で ある。 支所で整備が必要と思われる項目について 5 %)、「室内外のバリ フリー」(71∼75%)、「通信網の整備」「トイレの 洗化」、「個室の確保」で全体に関心が高く、全項目 『強い』が 58%以上である。 図 16 高齢者世帯になった時、子供との同居 7 3 3 22 2 23 2 20 30 40 分か い 無回答 3・6・3 一人暮らしが困難になった場合 図 18 は、将来一人暮らしが困難になった時、どのよう に暮らしたいかを示したものである。「介護施設に入居 する」(小原 35%、旭 43%、稲武街 41%、稲武周辺 38%)、 「子供(身内)と同居](小原 25%、旭 20%、稲武街 19%、 稲武周辺 20%)、「分らない」(小原 37%、旭 34%、 稲武街 36%、稲武周辺 38%)で、約 40%の人が介護施 設への入居を認め、約 35%の人が決めかねている。 3・6・4 介護施設の希望地(図 18) 3・6・3 において、「介護施設に入居」すると回答した 人の希望地は、「地元の施設」32∼44%、「子の居る地 域」20∼29%、「地域にこだわらない」25∼43%である。 3・6・5 家の建替え時の希望地 図 19 は、自宅の建替え時に各支所の中心部付近に宅地 が得られると仮定して、建設希望地(設問:「現在地」 「街の中心部」「街の周辺部」「わからない」)を選択 した結果である。 「 3・6・6 街、周辺部で整備が必要と思われる項目 図 20 は、各 段階評価したものである。「生活道路」「連絡網」「住 環境」については、『強い』が約 50%以上と関心が高く、 「住宅の集中化」(17∼26%)、「上水道」(21∼27%)は 低い。稲武街、周辺部は下水道(合併浄化槽)の数値が 小原、旭より 10%ほど低く、整備が進んでいると思われ る。 3・6・7 家を建替える際、環境面で改善したい項目 図 21 は、将来、家を建替える際、環境面で改善したい 項目は、「冬期の暖かさ」(78∼90%)、「安全な住ま い」(76∼83%)、「間取り」(71∼81 ア 水 で 29 28 25 19 26 同居する 9 28 13 9 34 16 7 26 15 8 独立同居 近くに住む 断る 23 21 らな 0 10 小原 旭 稲武街 稲武周辺 図 17 一人暮らしが困難 37 3 2 34 3 3 36 4 2 38 4 2 0 20 40 60 その他 無回答 25 35 20 43 19 41 20 38 子供と同居 介護施設 分からない 小原 旭 稲武街 稲武周辺 図 18 介護施設の希望地 8 80 44 20 28 32 28 38 32 25 43 38 29 地元施設 子が居る所 こだわらない 8 7 0 25 分からない 0 20 40 60 小原 旭 稲武街 稲武周辺 図 19 建替え時の希望地 45 21 11 23 42 16 15 27 51 27 7 46 21 10 0 20 40 60 現在地 街の中心部 街の周辺部 分からない 小原 旭 稲武街 稲武周辺 15 23
図 20 街、周辺部で整備が必要な項目 9 13 9 11 22 20 13 12 27 42 32 25 18 24 29 18 20 26 30 18 11 18 21 20 5 8 7 9 14 24 17 18 29 37 21 25 31 36 32 44 38 35 29 43 34 27 30 35 12 14 19 13 33 29 27 28 21 23 22 24 14 12 21 23 25 26 19 20 21 21 21 20 29 30 26 24 36 33 28 35 22 23 34 29 11 9 32 24 9 3 11 9 8 5 8 7 8 7 8 8 9 10 7 7 26 26 21 19 13 7 7 7 13 7 6 7 8 4 4 4 12 6 7 6 9 7 7 4 12 10 9 8 11 9 18 16 8 5 6 7 4 5 7 8 3 5 6 6 6 4 5 6 5 7 7 4 5 6 4 4 6 6 9 10 39 小原 33 旭 27 稲武街 32 稲武周辺 0% 20% 40% 60% 80% 100% 上水道 下水道 生活道路 連絡網 住宅の集中化 住環境 高齢者用住居 非常に強い 強い 弱い ない わからない 無回答 「冬の暖かさ」については、この項でも希望が強く、 3・4・2 の図 12 の「冬期の生活で心配なこと」、3・5・2 の 図 14 の「部屋で改善したい項目」においても、稲武支所 は他の小原、旭支所より「暖かさ」の改善を図ることが 望まれている。 3・6・8 住みたいと思う街づくり(複数回答) 図 22 は若い世代が住みたいと思う地域づくりに必要 な項目をまとめたものである。その上位は、1)仕事(84 ∼ ∼80%)が非常 に高く、 理について(複数回 %)、「農業請負業者」(29∼53%)」、 94%)、2)子供の教育機関の充実(67 3)女性に魅力ある街づくり(49∼58%)、4) 若者向け賃貸住宅(42∼56%)、5)道路の整備(34∼61%)、 6)I.U ターン(34∼50%)などがあげられている。 3・6・9 今後の休耕田の維持・管 答) 図 23 は、今後の休耕田の維持管理、農業のあり方につ いてまとめたものである。その希望順位は「農協の管 理下で活用」(33∼51 図 21 建替える際、環境面で改善したい項目 36 33 39 29 25 28 27 17 29 41 36 23 44 45 50 39 34 38 43 43 26 33 37 31 38 48 32 46 38 38 30 41 37 34 32 42 32 31 26 35 39 39 26 40 41 37 28 32 38 35 28 32 12 8 14 13 11 7 3 5 23 24 27 24 16 8 10 16 7 8 9 12 14 15 15 17 18 18 12 21 7 4 6 4 6 3 4 2 9 8 8 10 16 12 22 19 3 3 10 3 3 3 7 4 8 4 13 6 2 1 3 2 1 1 1 0 2 1 2 2 1 1 2 2 1 1 1 0 4 2 3 0 5 3 6 3 4 5 7 6 3 5 3 5 4 5 4 6 5 7 4 6 4 5 4 4 4 8 4 6 4 5 3 6 48 稲武周辺 60 稲武街 46 旭 40 小原 0% 20% 40% 60% 80% 100% 間取り 冬の暖かさ 個室の確保 トイレ水洗化 バリアフリー 通信網の整備 安全な住まい 非常に強い 強い 弱い ない わからない 無回答 84 24 5 34 69 92 12 42 71 91 24 47 94 50 0 20 40 60 80 100 仕事 冬生活充実 I.Uターン 図 22 街づくりに望むもの 9 2 10 0 5 1 9 2 その他 無回答 42 56 25 49 50 14 58 61 16 9 50 39 11 13 51 34 24 16 女性に魅力 道路整備 農業活性化 林業活性化 52 53 若者住宅 80 67 教育機関 小原村 旭 稲武街 稲武周辺
「集落営農法人(作業分担)注2)」(30∼41%)の 3 項目の評価が高く、「自然放置」、「放牧地」「その 他」は、6∼11%止りである。「わからない」は、20 ∼39%で、回答した人の 1/3 弱に当たる。 4. まとめ 2006 年に豊田市は、周辺の 6 町村と合併し、総合的な 地域づくりが期待されている。本調査では市内中山間地 域の小原支所、旭支所、稲武支所を対象に若手居住者の 生活の現状、住環境、冬期の住まい方、ならびに今後の 自立した生活づくりについてアンケート調査を行い、現 子供の教育」の 6 項目の関心が高い。 )家族構成は、対象が若手居住者であるため、夫婦中心 で 婦・ 家 好き」「当地の風土が好き」「人との交流」が上位を 占 4)日常の買物の交通手段は「自動車」が圧倒的に多く、 稲 される。 5)冬期の生活で心配なことは、「公道までの除雪」「病 気」「買物」「室内の寒さ」が大きい。 6)日常使用する部屋で改善したい項目は、「暖かさ」「個 室の確保」「部屋の広さ」「段差」「明るさ」などであ る。また、建替え時に環境面で改善したい項目は、「暖 かさ」「安全な住まい」「トイレの水洗化」「間取り」 「バリアフリー」「個室の確保」「通信網の整備」であ る。 7 ) 高齢になり子世帯と一緒に生活することを勧められ た時望むのは、「自立型同居」26%∼34%、「一緒に住む」 19∼29%、「近くに住む」9∼16%、「分からない」21∼23% で、「断る」は 7∼9%である。また、一人暮らしが困難 になった時は、「介護施設に入居」35∼43%、「分からな い」34∼38%、「子ども(身内)と同居」19∼25%があげられ ている。 8)自宅の建替え時に支所の中心地に宅地が得られると仮 定しても 42∼51%の人が「現在地」を希望し、「支所の 中心部」は 16∼27%、「分からない」15∼27%である。 9)各支所で整備が必要と思われる項目は、「生活道路」 57∼75%、「住環境」58∼64%、「連絡通信網」49∼62% が多く、「高齢者用住居」45∼55%、「下水道」37∼57%、 「上水道」23∼37%の順である。「住宅の集中化」は 17∼ 26%と低い。 10)家の建替え時に、環境面で改善したい項目は、「冬 期の暖かさ」「トイレの水洗化」「安全な住まい」「室 内外のバリアフリー」「通信網の整備」があげられる。 11)各支所に希望する施設は、「医療施設」、「若者向け住 宅」、「介護施設」、「高齢者向け賃貸住宅」の順である。 12)休耕田の維持・管理については、「農協管理」「農 業請負業」「集落農業法人」の関心が高い。 豊かな都市をつくるには周囲に豊かな自然が必要であ り、中山間地域はその重要な担い手である。そこに住む 人の生活を維持するには「仕事の場」が最も必要とされ ている。自立できる農林業、地域の伝統・特色を生かし た「ものづくり」等の育成が望まれる。 5. 謝辞 本調査に当たり、豊田市、小原支所、旭支所、稲武支 所の関係各位、ならびに各自治区の役員の方々にご協力 いただきました。記して感謝の意を表します。 状の問題点と要望について考察した。下記にその結果を 要約する。 1).現在ならびに今後の各支所における生活上の問題点 については「就職」「過疎化」「少子・高齢化」「医療」 「若者の離村」「 2 、「夫婦・親・子」が多く、つぎに「夫婦・子」、「夫 親」、「夫婦二人」と続く。 3)当地に住み続ける希望については、「住み続けたい」 が小原 62%、旭 57%、稲武街 55%、稲武周辺 66%、「ど ちらとも言えない」25∼35%、「住みたくない」は、8 ∼10%と少ない。 住み続けたい理由としては、「今の生活が好き」「 が めている。 片道の平均所要時間は小原 30 分、旭 31 分、稲武街 23 分、 武周辺 26 分である。近郊の大・中型店にも行くと推測 図 23 休耕田の維持管理 7 33 40 43 5 11 28 2 10 39 42 38 7 10 27 4 3 30 33 29 3 7 39 6 11 41 51 53 5 6 20 5 0 20 40 60 80 自然放置 集落営農 農協管理 農請負業社 放牧地 その他 分からない 無回答 小原 旭 稲武街 稲武周辺
6. 文献 1)豊田、加茂 7 市町村の合併の記録,豊田市,平成 17 年 4 月 2)小林定教:山陰地方の中山間地域における若手居住 者の村・住環境づくりに関する意識調査,人間と生活 環環境,12(1),pp.11-19,2005 3)愛知県統計年鑑(平成 17 年度版),愛知県 注 1)中山間地域:中山間地域は、日本における農業地 域 4 類型、都市的地域、平地農業地域、中間農業地 域、山間農業地域のうち、山寄りの山間地域と中間 地域の 2 類型を合わせた地域の総称である。 注 2)集落営農法人:組合員が株主であり、かつ、働き 手となって、田起しや脱穀など作業班のいずれかに 入り、生産コストの節約、労働時間の減少、および 余暇を生み出すことを目的とする組織をいう。 (受理 平成19年3月19日)