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高周波静電容量測定装置の電極の寸法と配置が測定範囲に及ぼす影響に関する研究 : その4) : 比誘電率が異なる材料における空隙の配置と周波数特性に関する実験

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Academic year: 2021

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日本建築学会大会学術講演梗概集 (東北) 2018年 9月 高周波静電容量浪JI定装置の電極の寸法と配置が測定範囲に及ぼす影響に関する研究 その

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比誘電率が異なる材料における空隙の配置と周波数特性に関する実験 高周波静電容量 空隙 1 .はじめに 電極間距離 深さ 比誘電率 周波数特性 充填不良やコールドジョイントに代表されるコンクリ ート打込み時の欠陥は,建物の竣工後にひび割れや漏水 の原因となる。打込み時に欠陥を見つけて修復すること は難しく,依然として施工時の不良は改善されていない。 筆者らは,合板型枠の外側から高周波静電容量を測定 することにより,打込み時に空隙等の欠陥を検出しよう とする技術にこれまで取り組んできた1)。 本研究では誘電率が異なる材料に設けた模擬空隙の大 きさや位置を変えた試験体に対し,異なる電極間距離で 測定するとき,インピーダンスアナライザで測定したピ ーク周波数等の違いを検討することを目的とした。 2.測定装置の概要 センサ一部は並列に設けた電極が測定対象に対して面 で接触するものを用いた。電極は静電容量の影響が小さ い と さ れ る ポ リ ス チ レンフォ ー ム を 基 盤 に 用 い , 長 さ 50mm,幅10mmの鋼板を張り付け,電極間距離(電極の中 心の距離)を 15mmから 65mmに代えた。測定装置はH社 製のインピーダンスアナライザ IM7581を図-1に示すよ うに電極とリード線で繋ぐ構成とした。 図-1 測定のイメージ 3.実験概要 │電 極 「一一一""¥ E弓ー?司噌 圏一

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電極の設置図 3. 1 測定装置の実験因子と水準 電極間距離は,表・1に示すように 15mmから 10mm間 隔で広げていき 65m mまでの合計6種類とした。 表-1 周波数と極間距離の種類 水準 15mm、25mm、35mm 45m m、55mm、65mm 1MH z-300M H z 3.2 試験体の実験因子と水準

Inf1uence of Length and Distance of Electrodes to Measuring Range ofHigh-Frequency Capacitance Sensor

Part4: Inf1uence ofVoid Location to Frequency Property

準会員 正会員 正会員

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坂本篤思* 瀬古繁喜** 山田和夫*** 試験体の実験因子と水準は,表・2に示すように,試 験体の材質は誘電率の異なるアクリノレ,ガラス,モルタ ルの 3種類とし,図・2に示すように空隙寸法は幅を 30 凹, 60 rnm, 90

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,厚さを 15mm, 35阻, 55皿,深さを O醐, 20 rnrn, 40皿, 60皿に変化させた。 表

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試験体の実験因子と水準 実験因子 水 準 試験体の アクリル、ガラス、 材質 モルタル 空隙の幅 30mm、60mm、90mm 空隙の厚さ 15m m、35mm、55mm 空隙の深さ Om問、 20mm、 40mm、60mm 図

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3.3 試験体概要 モルタルは表・3に示すような調合とし, 1パッチの練 り混ぜ量を 20Lとしてパン型ミキサで練り混ぜた。脱 型後は水中養生し,測定前に試験体表面の水膜を拭って 使用した。アクリノレ,ガラスの試験体は厚さ 5mmの板 を複数枚重ねて使用した。 3.4 インピーダンスアナライザは電圧を 0.5V とし,周波 数は 1MHz""'300MHzの区間で変化させながら測定した。 測定回数は近しい静電容量の値が3個得られるまでとし た。モルタノレの場合,周波数のばらつきが大きいため, 測定した周波数の差の許容範囲を lMHz とした。測定 は,センサ一部の電極聞の中心が空隙の中心と一致する ように試験体の上に置き,静電容量の最大値と周波数を 読み取るまでを I固とした。2回目以降は一旦電極を試 験体から離し,再度試験体の上に電極を設置し,測定を 行ニった。 4.実験結果 4. 1 測定結果の例 インピーダンスアナライザ、で測定を行った周波数と静 電容量の測定結果の例を図・4 に示。静電容量が最大(最小) となる周波数をピーク周波数と呼ぶこととした。 SAKAMOTO Atsushi, SEKO Shigeki αnd YAMADA Kazuo

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4. 2 空隙の厚さとピーク周波数の関係 アク リルの場合を例とし,空隙の深さが 20mmで幅が 30mmの場合の空隙の厚さとピーク周波数の関係を図-5に 示す。 い ずれの電極間 距離 で も , 空 隙 の 厚さが変化 して もピーク周波 数は変わらない。ほかの材質も同じ結果が 得られており,空隙の厚さはピーク周波数に影響を及ぼ さない。 静電容量(p円 20団 羽 田 1000 目 。 叩 醐 拙 四 四 個 担r 100 150 200 250 300 隙の深さの影響は受けていない。空隙の幅が 90mmの場 合,空隙の深さが20mmは空隙の深さ 40mmおよび60mm と若干傾向が異なった。 -深さ2加内m

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ピーク周波数と電極間距離の関係(ガラス) 図

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測定結果の例 空 障 の 島Imm1 55 (3)材質がモルタルの場合 図

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ピーク周波数と空臓の ガラスと同じく,ピーク周波数と電極間距離の関係を 厚さの関係(アクリル,空隙 図-8に示す。 ピーク周波数は電極間距離 15mmのとき若 周..(MH.) 深さ20mm,幅30mm) 3.3 電極間距離とピーク周波数の関係 空隙の厚さが最大の 55mmの場合を取り上げ,ピーク 周波数と電極問距離の関係をグラフにまとめた。 (1)材質がアクリルの場合 空隙の幅 30mm,90mmの場合のピーク周波数と電極間 距離の関係を図-6に示す。電極間距離が大きくなるほど ピーク周波数は高くなる傾向がみられた。ピーク周波数 と電極間距離の関係は対数で近 似できた。空隙の深さが 20mmから 60mmでは,近似式の傾きと切片はほぼ同じで あり,ピーク周波数と電極間距離の関係は空隙の深さの 影響を受けないことが分かつた。 110 -深さ20mm

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ピーク周波数と電極間距離の関係(アクリル) (2)材質がガラスの場合 アクリルと同じく,ピーク周波数と電極間距離 の 関 係 を図-7に示す。ピーク周波数と電極問距離が大きいほど 高くなり,ピーク周波 数 と 電 極間距離の関係は対数で近 似できた。アクリルに比べるとガラスの周波数は低いが, 材質の比誘電率が影響していると考えられる、空隙の幅 が 30mmの場合,空隙の深さが 20mmから 60mmでは空 干高いが, 25mm以上では電極間距離が変わってもピーク 周波数はほぼ同じか,やや低くなった。これはアクリル やガラスの場合と異なる点である。空隙の幅 30mmおよ び 90mmともに空隙の深さ 20mmの周波数は空隙の深さ 40mmおよび60mmよりも高く,その差は電極間距離が大 きいほど大きくなる。 - 車 さ 却mm

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ピーク周波数と電極間距離の関係 (モルタル)

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.

まとめ ・アク リル及びガラスでは,電極間距離が大いとピーク 周波数は高くなるが, モルタルでは低くなる。 ・アクリル及びガラスでは,ピーク周波数と電極間距離 の関係は概ね空隙の深さの影響を受けない。 ・モノレタルでは, 電 極間 距 離が大きいほ ど 空 隙 の 深 さ 20mmと40mm,60mmのピーク周波数の差は大きい。 ・ピーク周波数はアクリノレ,ガラス, モルタルの順に低 くなる。 【謝辞】 本研究はH28~H30年度科研費(基盤研究(c)課題番号(6K06592 , 研究代表者.瀬古繁喜)の助成を受けて実施した。 参考文献 1)瀬古繁喜ほか。電極配置の異なる高周波静電容量センサーの測定範囲に関す る研究 その3)比誘電率が異なる材料における空洞深さと測定値の関係に関 する実験, 日本建築学会大会学術講演梗概集(中国),材 料 施 工pp.567-568,2017 *愛知工業大学大学院工学研究科博士前期課程 料 愛知工業大学・教授・博士(工学)

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愛知工業大学・教授・工学博士

-906-36

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Graduate School ofEng., Aichi Institute ofTechnology

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Professor, Aichi Institute ofTechnology, Dr. Eng

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Professor, Aichi Institute ofTechnology, Dr.Eng.

参照

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