第10回目
• 生体膜
→半透膜、ある物質を透過させ、他の物質を透過させない。
物質輸送の選択性
→受動輸送と能動輸送
能動輸送と化学的自由エネルギー
生体輸送 非平衡系
7‐16
膜平衡と浸透圧
B B BRTC
C
B
C
RT
(
'
2...)
平衡系を考える。浸透圧 復習浸透圧とは、濃度を同じにしようとする水の流れ圧力である。
浸透圧とは
http://www.cosmo-21.co.jp/rom/genri.htmlより 復習 半透膜があると、水が濃度を同じにする方向に流れる。 濃度が違う液体は、濃度を同じにしようとする。不純物の入った水とフレッシュな水を 【不純物を通さない膜】でさえぎると水 は不純物の入っている水槽に流れま す。これが濃度を同一にしようとする浸 透圧の仕組みです。 ここで不純物の入った水槽のほう に力を加えると水の分子だけが逆 浸透膜を透過しフレッシュな水が水 槽に貯まるのです。これが逆浸透 膜システムのフレッシュな水を作る 原理です。 http://www.cosmo-21.co.jp/rom/genri.htmlより 復習
5 化学において半透膜をとおして、濃度の薄い溶液から濃い溶液 に、溶媒が移動するように働く圧力のこと。小さな分子だけを透す 膜で隔てられた2室に濃度の異なる2つの溶液があると、濃度の薄 い溶液(相対的に小さい分子の多い溶液)から濃度の濃い溶液に 移動する分子の数は逆向きの分子数より多くなるので、溶媒は濃 度の濃い溶液のほうへ移動して、ある平衡位置に達する。 理想溶液の浸透圧はファントホッフ (van’t Hoff) の式で表せる。 従って、半透膜にかかる浸透圧勾配は半透膜内外の濃度差に 比例する。
cRT
RT
V
n
P
(
/
)
cRT
cRT
注意:理想溶液の浸透圧は理想気体の状態方程式と同じ形をしている。浸透圧
濃度cの単位はモル密度(モル/体積)(1) (2) 溶媒 溶液
A
A
B
1P
P
P
P
2 A A
(1) A A A(
2
)
RT ln
X
等温等圧条件では、)
2
(
)
1
(
A A
等温条件では 溶媒が1から2へ流れ続けると、 2の圧力が上昇、平衡時)
,
2
(
)
,
1
(
P
1 AP
2 A
(1) (2) 溶媒 溶液A
A
B
1P
P
P
P
17‐16 膜平衡と浸透圧
復習 (2)が理想溶液とすると) ( ) , 2 ( ) 2 ( ) , 2 ( ) , 2 ( 2 1 2 1 2 1 1 P P V P d P P P A A A P A A
モル体積 :溶液相の溶媒の部分 A A T A V V P (2) :純溶媒のモル体積 A A A A V dP V dP V d
(2) A A A A A A A A X RT V P P V P P P P P V P ln 1 )] , 2 ( ) , 1 ( [ 1 ) , 1 ( ) ( ) , 2 ( 1 1 1 2 1 1 2 1 従って ) , 2 ( ) , 1 ( P1 A P2 A
平衡の条件: (1) (2) 溶媒 溶液 A A B 1 P P P P2 (2)の体積が一定だとすると、(1)の溶媒A が(2)に流入するため、(2)の圧力が上が る。そのため、(2)の溶媒の化学ポテンシャ ルがあがる。 復習 ) (dG VdPSdT....)
3
2
(
)
1
ln(
3 2
x
x
x
x
)
1
ln(
ln
X
ART
X
BRT
B B B B B B BRTX
X
RT
X
X
X
X
RT
X
RT
)
1
ln(
1
...)
3
2
(
)
1
ln(
3 2の時に、
A AX
RT
V
ln
1
RT
C
V
RTX
X
RT
V
A B B A A
ln
1
続き 復習浸透圧
BRTC
は浸透圧という。 CBは溶液中の溶質のモル濃度、多数ある場合はその和である。 (注意:高分子の場合、高分子の本数のモル濃度である) 浸透圧とは、異なる濃度間の平衡を保つために、必要な圧力である。 または、濃度を同じようにしようとする溶媒(水)の流れの圧力である。 復習 単位: : Pa=N/m2 RT:J/mol=Nm/mol CB: mol/L=103mol/m3• 生体膜
→半透膜、イオン輸送
• 溶質の濃度差
→膜を横切る浸透圧の差
• イオンの濃度差
→膜を横切る静電ポテンシャルの差
膜電位、神経系の機能に重要
9‐6
膜平衡のイオン効果
zF
G
el ' :C C Cl K 2)濃度が異なる を透過させない を透過させ、 1)半透膜: Gelはイオン1モルあたりの電気的自由エネルギー , ' ' , : ' ' Cl K Cl K K K C C C C K り、 電気的中性の条件によ 電気化学ポテンシャル 平衡の条件 が上がる 右の静電ポテンシャル が右へ移動
iz
iF
i
'
K K
K K o K K
RT
C
ln
' 'ln
ln
RT
C
Kz
KF
KoRT
C
Kz
KF
o K
)
(
ln
' '
z
F
C
C
RT
K K K 電気化学ポテンシャルは化学的自由エネルギー、 静電的自由エネルギーの両方を含んでいる K+が平衡状態にあるため、 化学ポテンシャル 第2項は溶液全体としての 静電自由エネルギーの変化 イオンと対イオンの相互作用による局部的 静電自由エネルギーの変化を含む と近似) (K 1 ' 'ln
K K KC
C
F
z
RT
イオンの濃度差が電位差を生じる
' 'ln
i i iC
C
F
z
RT
任意の平衡状態にあるイオンに対して、濃度差による電位 差(静電ポテンシャルの差) この関係は膜を自由に透過できないイオン(たとえば、Cl-イオン)に は成立しないことに注意。例9-11
• ZnSO
4溶液を10
-5M(左)と10
-4M(右)とにZn
2+のみを透
過させる膜で分離する。平衡での膜両側の電位差(膜
電位)を計算せよ。
•「答」mV
V
zF
RT
C
C
zF
RT
R L L R6
.
29
0296
.
0
1
.
0
ln
2
02568
.
0
10
10
ln
ln
4 5
濃度が低い側、電位が高い。ネルンストの式との相似性と違い
例9-11と例9-3との違いに注意しよう。例9-11 平衡系 ΔG=0 ○ 例9-3 非平衡系 ΔG=0 ×
例9-3
• 理想溶液を仮定して、25℃における次の電池の
x
と
x
oを計算せよ。正し、二重線はKClの塩橋を示す。
Zn
M
Zn
M
Zn
Zn
ZnSO 2(
10
5)
ZnSO 2(
10
4)
4 4 •「答」 反応は両側で同じである。ただZn2+の濃度が異なる。 従って、x
o=
0
) 10 ( ) 10 ( ) ( 2 ) 10 ( 2 ) 10 ( 5 2 4 2 4 2 5 2 M Zn M Zn Zn e M Zn e M Zn Zn 全体 還元 右 (酸化) 左 V mol C K K mol J M M nF RT o 0296 . 0 1 . 0 log 2 059 . 0 1 . 0 log 96487 2 298 3 . 8 303 . 2 0 10 10 log 303 . 2 10 10 1 1 1 4 5 10 x x 復習mol J F nF G 2 0.0296 / x 二つのZnSO4溶液は、塩橋で結 ばれているので、同じ静電ポテン シャルをもつ。電位差(29.6mV) は、二つの電極間のものである。 Zn2+をある場所から他の場所へ 移動させるために要する自由エネ ルギーを零にするためには、低い 濃度側での溶液と電極を29.6mV まで増加させなければならない。 これは電極間のポテンシャルを零 にすることである。
0
G
低い濃度でのより高い静電ポテ ンシャルエネルギーが低い濃度 の溶液中でのより大きいモルエ ントロピーに打ち消されてしまう。 例9-3(電池の系) 系は平衡にない Zn2+が10-4Mから10-5Mへ移動す るのに伴う自由エネルギー変化は 例9-11(膜の系) 系は平衡にある Zn2+がある側から他の側へ移動 する自由エネルギー変化は能動輸送は仕事を必要とする
輸送
が外部から内部へ能動
G
x(
in
)
x(
out
)
0
x
イオンが電気化学ポテンシャルの低い側から高い側へ運ばれ るとき、能動輸送→仕事を必要とする。 自発的な輸送:受動輸送 仕事を必要とする輸送:能動輸送• 25℃で、神経細胞内のカリウムイオン濃度を測定すると、細胞 外の濃度より20倍高い。逆に、ナトリウムイオン濃度は細胞内 より細胞外のほうが20倍高い。細胞膜を横切る電位差は細胞 外に比べて細胞内が負になり、その値は77mVである。能動的 に移動する成分を同定せよ(理想溶液と仮定して)。
例9-12
細胞内 細胞外 mV in out) ( ) 77 ( Na+ K+ 能動輸送の成分? 1:20 20:1「答」 膜を横切るK+, Na+の電気化学ポテンシャルの差を計算する。
iz
iF
iRT
C
iz
iF
iln
0
(
)
(
)
)
(
)
(
ln
)
(
)
(
z
F
out
in
in
C
out
C
RT
in
out
i i i i i
0
4
.
7
4
.
7
077
.
0
96487
20
ln
298
314
.
8
077
.
0
1
)
20
/
1
ln(
)
(
)
(
out
in
RT
F
K K
K+について、 K+が平衡にある。 Na+について、
mol
kJ
F
RT
in
out
Na Na/
8
.
14
4
.
7
4
.
7
077
.
0
96487
20
ln
298
314
.
8
077
.
0
1
1
/
20
ln
)
(
)
(
Na+が非平衡にある。例9-12(続き)
細胞の外側のNa+の電気化学ポテンシャルは内側より14.8kJ/mol 高く、能動輸送は、細胞の外へNa+を組み上げることになる。Na+の くみ上げは、細胞の共通した特徴である。 Na+ポンプによって保持されるNa+の非平衡分布 Na+の細胞外のPumpingは自由エネルギーが必要とする。 細胞内 細胞外 mV in out) ( ) 77 ( Na+ K+ 1:20 20:1out
in
kJ
mol
in
out
Na Na K K/
8
.
14
)
(
)
(
0
)
(
)
(
Na+能動輸送例9-13
• 例9-12で示した、Na
+をくみあげるのに必要な最小の
自由エネルギーを計算せよ。
•「答」 Na+をくみあげるのに消費される最小の仕事は可逆 過程で得られ、 •で表される。)
(
)
(
out
in
G
i
i
i
mol
kcal
mol
kJ
G
i
14
.
8
/
3
.
5
/
ATP加水分解するときの標準自由エネルギ-(-30kJ/mol)の半分 より小さい。 →ATPあたり二つのNa+をくみあげることが熱力学的に可能細胞内 細胞外 Na+ mV in out) ( ) 77 ( Na+ポンプによる能動輸送 エネルギー源はATP Na+ 負のポテンシャルへ 受動輸送(漏れ) K+ 平衡にある 1:20 1:20
0
)
(
)
(
/
8
.
14
)
(
)
(
in
out
mol
kJ
in
out
K K Na Na
1)細胞膜を横切る電位差は、外側に対して内側で
負の40mVをもつ。平衡分布を仮定して、Mg
2+イ
オンについて濃度比C
Mg(out)/ C
Mg(in)を計算せよ。
ただし、T=37℃である。
2)内側と外側の濃度が等しいとして、前問の細胞
の細胞外へNa
+を汲み上げるに要する1モルあた
りの自由エネルギーを計算せよ。
(教科書 332ページ 問題10、問題11)
第10回目宿題
第11回目
ドナー平衡は電解質の特徴である
細胞 小さいイオン(Na+,K+, Ca2+など)、巨大イオン(蛋白質、DNA など) が存在。 細胞膜が半透膜の役割(溶媒、小さいイオンを透過させるが、巨 大イオンを透過させない)。↓
小さいイオンの濃度分布が非対称、膜電位を生じる(ドナー効果) 電解質ゲル ゲルの網目に固定されている電荷が動けない、その対イオンが動 けるため、ゲルの外に行こうとする。電気的に中性を保たなければ ならないため、対イオンはゲル中にとじ込まれている。その結果、 ゲルが膨潤する。ゲルと外部溶液の間に電位差を生じる。
Cl Cl Na Na O H O H ' ' ' 2 2
i
i
'
Z
Cl
Na
O
H
2'
'
'
2 Cl
Na
O
H
,
P
P
'
,
'
巨大イオンの溶液 (Ex: 細胞の内側) 透析物 (Ex: 細胞の外側) 半透膜 (Ex:細胞膜)半透膜によって、隔離されるセルを考える
平衡状態では透過できる 分子、イオンは両側での 電気化学ポテンシャルが 等しい。ドナー平衡
モル濃度差。
は膜両側の溶質分子の
B BC
C
RT
を求める 差) を使って、浸透圧(の を求める 並びにイオン濃度分布 ドナー電位 により 平衡条件 ' ' ) 2 ' , , ' , ' ' , ' ) 1 2 2 P P C C C C O H O H Cl Cl Na Na Cl Cl Na Na
(9‐7 浸透圧とナトリウムポンプ)i i i o i i
RT
ln
a
z
F
P
V
i i i o i i i i o i
RT
ln
a
z
F
P
V
RT
ln
a
'
z
F
'
P
'
V
F
z
V
a
a
F
z
RT
i i i i i
'
ln
'
浸透圧差巨大イオン側の i 種イオンの電気化学ポテンシャル
平衡状態
よって、
'
i i
i i i o iRT
ln
a
'
z
F
'
P
'
V
'
透析物側のi 種イオンの電気化学ポテンシャル
'
P
P
ドナー電位
F
z
V
a
a
F
z
RT
i i i i i
'
ln
'
は、ドナー電位、またはドナーポテンシャルという
'
ln
'
i i iC
C
F
z
RT
F z V i i 仮定 1) 活量が濃度で置き換えられる 2) が小さい
'
P
P
(ドナー電位) (ドナー電位がmobile ionの濃度比で決まる)
'
ln
'
'
ln
'
Cl Cl Cl Na Na NaC
C
F
z
RT
C
C
F
z
RT
Cl Cl Na NaC
C
C
C
'
'
)
1
(
'
'
Cl Na Cl NaC
C
C
C
1
,
1
Cl Naz
z
Na+とCl-にそれぞれ上式を適用次に、ドナー電位と膜を通過するイオンの濃度比を解く
'
ln
'
ln
Cl Cl Na NaC
C
F
RT
C
C
F
RT
膜の両側、低分子イオン の濃度積が等しい。
'
ln
'
i i iC
C
F
z
RT
膜の両側、それぞれ電気的中性のため
'
'
'
)
2
(
C
C
C
From
Na
Cl
)
3
(
0
Na Na Cl Cl bz
C
z
C
zC
1
,
1
Cl Naz
z
Cl Na bC
C
zC
From
(
3
)
2'
)
(
zC
C
C
C
Na b
Na
'
/ C
C
Y
Na0
1
'
2
Y
C
zC
Y
b 2'
2
1
'
2
C
zC
C
zC
Y
b bとなる
'
2
1
C
zC
Y
bのため
1
'
2
2
C
zC
b Cbは高分子が持っているz価イオンのモル濃度 である(高分子の繰り返し単位のモル濃度)。浸 透圧の式のCBとは異なる定義に気をつけよう。 区別するために、前者がCbと標記した(教科書 の記号と異なる)。 2次方程式を得る 高分子イオンのモル濃度zCbが透析液 のイオン濃度C’より遥かに薄いときに、)
2
(
0
'
'
Cl Cl
Na NaC
z
C
z
Put (2),(3) into (1)ドナー平衡の物理的意味
負に帯電している高分子(z<0)を例にしよう。 これは負の高分子イオンが存在している場合、Na+の濃度 (CNa)が透析物の濃度(C’)より大きく、Cl-の濃度(C Cl)が透析 物の濃度(C’)より小さいことを意味している。1
'
/
C
Y
1
C
Cl0
ln
'
Y
F
z
RT
Na 負の高分子イオンをもつ場合、細胞は周りの透析物より電位が低い。 神経細胞(負の核酸をもつ)のケースと対応、細胞膜の負の電位は 部分的にはドナーポテンシャルによる。のため、
1
'
2
1
C
zC
Y
bY
C
Na/
C
'
1
例9-14
• 25℃で1mg/mlの濃度をもつDNA溶液をpH7, 0.001M NaClで 透析平衡する。今、分子量340g/molのヌクレオチドあたり一つ の負電荷があるとして、Yと を計算せよ。 •「答」 負の電荷をもつ巨大イオンの電荷の濃度zCbはM
mol
g
l
g
zC
b
1
1
/
340
/
2
.
94
10
3 となる。 および であるので、 25 . 3 ) 2 / 94 . 2 ( 1 2 / 94 . 2 94 . 2 / 10 2 ' 3 ' Y C zC M C b
'となる。
となる。
および
mV
Y
F
z
RT
M
C
Y
C
M
C
Cl Na3
.
30
0303
.
0
ln
10
08
.
3
10
25
.
3
' 4 ' 1 3
巨大イオン溶液は透析物に対して負となる。 2 ' 2 1 ' 2 C zC C zC Y b b ' / C C Y Na9‐7
浸透圧とナトリウムポンプ
BC
RT
P
P
'
)
3
(
)
2
(
)
3
(
)
2
(
B B' B' B BC
C
C
C
C
'
'
'
'
/
C
C
C
C
C
Y
Na Na Na
Cl
)
2
(
)
2
(
'
'
)
2
(
'
1
Y
Y
C
C
C
C
C
C
C
C
B B Na Cl Na Cl B)]
2
(
)
2
(
[
'
1
Y
Y
C
C
RT
B
ドナー効果による浸透圧 高分子イオン 低分子イオン 細胞は、ナトリウムポンプにかなりの代謝エネルギーを消費する。 なぜナトリウムポンプが必要なのか?浸透圧の観点で理解する。例9-15
• DNA分子は10
7の分子量を持つと仮定して、例題9-
14での浸透圧を計算せよ。
•「答」 高分子(DNA)の本数を表す濃度は、 1 7 1 7 110
10
/
1
)
2
(
g
l
g
mol
mol
l
C
Bを用いると、
M
C
Y
3
.
25
,
'
10
3M
Y
Y
C
C
B 3 3 7 110
56
.
1
)
2
25
.
3
/
1
25
.
3
(
10
10
)
2
(
'
)
2
(
10-7Mの高分子濃度はΔC Bに対する寄与を無視できる。即 ち、浸透圧はドナー効果に基づいて生じることである。従っ て、次のようになる。 atm l mol K mol K atm l C RT B 0381 . 0 10 56 . 1 298 08206 . 0 1 1 3 1 細胞の新陳代謝が止まって、Naイオンポンプが阻害され るときに、赤血球が溶解(Lysis)する速度が大きく増加す る現象が観察されている。これは、細胞内のイオン濃度 が上昇することで、細胞内の浸透圧が増加したと考えら れている。
Pa
atm
Pa
atm
3 5 510
86
.
3
10
01325
.
1
0381
.
0
0381
.
0
10
01325
.
1
1
細胞の中から外へ高い浸透圧がかかっている。したがって、 水が受動的に(自発的に)細胞内へ流れ込む。この浸透圧を 下げようとするために、細胞は、ナトリウムポンプにかなりの 代謝エネルギーを消費して、Naイオンを細胞の外へ運び出 すと考えられている。 高分子電解質を含む溶液の浸透圧はほとんどドナー効果 によるため、浸透圧で高分子電解質の分子量を測定するの は非常に難しい。
Z
Cl
Na
O
H
2'
'
'
2 Cl
Na
O
H
,
P
P
'
,
'
負に荷電する 巨大イオンの溶液 (Ex: 細胞の内側) 透析物 (Ex: 細胞の外側) 半透膜 (Ex:細胞膜)'
'
' 'P
P
C
C
C
C
Cl Cl Na Na
平衡状態で より i i '
ドナー平衡のまとめ細胞内 細胞外 Na+ 0 ) ( ) ( in out Na+ポンプによる能動輸送 エネルギー源はATP Na+ 負のポテンシャルへ 受動輸送(漏れ) K+ 負のポテンシャルへ 受動輸送 1:20 1:20
)
(
)
(
)
(
)
(
in
out
in
out
K K Na Na
0 ) ( ) (in P out P 負に帯電する高分子 (DNAなど)1) 100mg/mlの濃度をもつtRNAを0.1M NaClで平衡透析する。 ドナー電位と濃度比CNa(溶液)/ CNa(透析物)を計算せよ。ただ し、分子量M=340のヌクレオチドあたり1電子とする。また、 T=37℃である。 2) tRNAによる寄与と非対称なイオン分布による寄与を別々に 計算して、前問の溶液の浸透圧を計算せよ。ただし、 tRNA の分子量は25000とする。また、この溶液の浸透圧に相当す る水柱の高さを求めよ。 3) 前問の結果と16.6cm3/molの部分モル体積を用いて、Na+イ オンについて に対する式 から導かれる の比を計算せよ。 (教科書 332ページ 問題12、13、14)