The
faPαnese /oumat of Rsychonomic Science 2Dll
,
VoL3DI
NQ
.
1,
65−
76圃
線
画
オ ブ
ジ
ェク ト
の認
知
過
程
一
検 出
・識別
。同定
・ カテ ゴ リー
化
に関連
す
る形
態
情報
の比
較
1)
谷
口康
祐 ・田
山
忠
行
北 海 道 大 学Recognition
processing
in
Iine
−
drawing
object
;The
comparison
ofavailable
object
variables
among
detection
,
discrimination
,identification
and
categorization
decisions
Kosuke
TANIGucHI
andTadayuki
TAYAMA
Hokhatdo
University
*Object recQgnition involves perceptual
declsions
,
such asdetection
,
discrimination
,
identi行一
cation and categorization
.
Weinvestigated
which stimulus冒
properties areinvolved
in
thesedecisions
using stimuli frornSnodgrass
and Vanderwart (1980)modified by random−
noise.
Eachexperiment examined a
different
perceptualdecision
.
In Experiment 1,
0bservers performed adetection task
,
and detection thresholds were measured.
In Experiments2,
3and
4,
discriminatior1
,
identification
and categorization tasks were performed,
respectively,
and the accuracy andRTs
were measured.
The cQrrelations between measurements (Le.
,
the detection thresholds,
accuracy and RTs )arld oblect variables,
such as the number of pixels,
thedegree
of circularity and visualcQmplexity
,
indicated
thatdetection
is
correlated with the perception of thelocal
edge.
Discrimi−
nation
decisions
involved
the comparison of salient parts of thc objects,
and identi且catiQn apd categorizationdecisions
involved
a wide range of visual processing 〔i.
e.
,
the perception of the localedge
,
visual compLexity and image agreement ),
Key
words :object recognition,
perceptualdccisions
,
oblect variables,
form
pcrception「百聞は
一
見 に し か ず 」 とい う 諺 が 意 味 す る よ うに,
わ れわれの視 覚シ ス テム は,
外 界の オ ブ ジェ ク ト (対 象 ) を 驚 くほど速 く,
]三確に認 識 すること がで きる (Thorpe,
Fize,
&Marlot,
1996)。一
般に,
オブ ジェ
ク ト認知には,
検 出,
識 別,
同 定,
カテ ゴ リー
化とい っ た決 定 段 階が考 え ら れて い る。
検 出と は オ ブ ジェ ク トを見っ け るこ とで あり,
識 別は そ れ が同じ か否か を判別 するこ とで あ る。 同 定は オ ブ ジェ ク ト が何で ある か を認 識 する こ と であ り,
カ テ ゴ り一
化は そ れ を特定の カ テ ゴ リー
に分類する * Departmentof Psychology
,
HokkaidoUniver−
sity
,
N10
W7 ,
Kita−ku ,
Sapporo,
Hokkaido
060−
0810
,
Japan
l〕本 論 文 をまとめ るに あた り,
北海道 大 学のSteve
Janssen
氏に貴 重なコ メ ン トをいた だ き ま し た。
こ の場を お借りしてお礼申し上 げます。 こ とで あ る。
し か しな が ら,
これ らの決定 段階 にお け る 情 報 処 理の内 容は,
そ れ ぞ れ どの よ うに違 うのか,
その 貝体 的 詳 細にっ いて は十 分 明ら かに されて いない。
従 来のオ ブ ジェ
ク ト認 知 の 研究で は,
オ ブ ジェ
ク トの 認 知 的 処 理におい て,
最 初に オ ブ ジェ ク トを抽 出 する段 階 を 仮 定 し,
そ の後に オ ブ ジェ ク トを 再 認する段 階を仮 定す る階 層 的構造が考え ら れ て いる (例え ばRubin,
1958;Driver & Baylis,
1996)。
し か しな が ら,
近 年,
こ の考え に反す る実験結果が い くっ か 報告さ れて い る。Grill
−Spector
&Kanwisher
(2005
)は,
さ ま ざ ま な背景や視 点を持っ グレ
ー
スケー
ル の オ ブジェ ク ト画 像を 17 ms か ら167
ms の間で提 示す るこ とに よっ
て,
検出課 題や カ テ ゴ リー
課 題に比べ て,
同 定 課 題に おけ る正 答 率は低く な り (た だ し
167
ms の 条 件を除く), 反応時 間は長 くなる こと を示 した
。
こ の結 果か ら.
彼 女 ら は,
検 出とカ テ ゴ リ
ー
化に は強い関 連があっ て,
これ らの判 断に は同 程度の時 間が必 要 と さ れ る が,
同 定の判 断に は よ り 多くの時間が か か る と結 論づけた。 Grill−
Spector ら の研究は,
オ ブ ジェ ク ト認知の処理 過程の段階を 比較 し た代 表 的な研究 といえ る が,
彼 女ら の結 論に反 する結 果 もい くっ か報 告さ れて い る。
例え ば, オ ブ ジェ
ク トの ヒ位の カ テ ゴ リー
が同じ場合 (例え ば,
イヌと ネコ )に は カテ ゴ リー
化の反 応 時 間が長 くな る (Bowers &Jones,
2008 ),
あ る い は,
オ ブ ジェ ク ト を 倒立さ せて提示し た場合に は カテ ゴ リー
化に要 する時 間 は検 出に要 する時 間よ りも長 くな る (Mach,
Gauthier,
Sadr,
&Palmeri,2008
)な どの報告が あ る。
Liu,
Harris,
&Kanwisher
(2002
)は,
MEG を用い て顔に関 する カ テ ゴ リ
ー
化と1
司定の神 経 反 応の違いを分析 し た。 顔を提示 して か ら100ms
後(MlOO
>には, 顔を 正 し くカ テ ゴ リー
判 断で きた と きの み に振 幅が出 現 し た が,
170
ms 後 (M170
>に は,
カテゴ リー
と同定の判断の 両方に関連し た振幅が出現する こ と が 見いだ さ れ た。 ま た,
M100 で は顔のパー
ツ に強 く反 応 する の に対 し,
M170
で は顔の構 造 と強く 関連 して いるこ と が示 さ れ た。 こ の結 果は,
顔の処理 が 二段 階に分か れてお り,
最 初は顔のパー
ツ情報に依存し たカテゴ リー
化が行わ れ , そ れに続い て,
個々 の顔の全 体的構造に依存 し た同 定が 行 わ れること を 示 唆 するものである。
この よ うに,
オ ブジェ ク ト認知に お け る決定 段階の違 いを示 す 研 究がい くっか報 告されて い るが,
これ らの研 究の多く は反 応時間な ど か ら同定やカテゴ リー
化の違い を示 し た もの で ある。 そ のた め,
同 定と カテ ゴ リー
化の 処理の順 番が焦点と なっ ていて, 決定 段 階の具 体 的な処 理内 容の違い につ い て は,
十分に示さ れて い ない。 本研 究で はこれ らの違い に着 目 し,
検 出,
識 別,
同 定,
カ テ ゴ リー
化とい っ た各々 の 決定 段階の 判 断に関 与 すると 考 え ら れる形 態 情 報の違いを相互 に比較する。 オ ブジェ ク ト認 知には,
形 態,
色,
テ ク ス チ ャー
な ど,
さ ま ざ ま な視覚的 情 報が用い ら れて い る。
な かで も 「形 態」 は,
オ ブ ジェ クト認 知にとっ て,
最 も重 要な情 報と 考え ら れ る(Marr ,1982
)。
Attneave
〔1954
)は,
ランダ ムな 形 態の輪 郭 上で最 も特 徴 的な点が どこ であ る か を示 すよ う観察者に求め たところ,
それ が 曲 率 極 値 (輪 郭 上 の曲 率が極 値と なる点,
すな わ ち輪 郭上 の凹 凸 )に集 中 す る こ と を 見いだ し た。 ま た,
彼は,
曲 率 極 値 を 直 線で っ な いだ ネコ の線 画が,
き わ めて容 易に認 知で き ること を示し た。 この よ う に曲 率 極 値が形 態 上,
最 も情 報 を 持 っ とい う見 解は,
実 験 的 観 点か ら も (例え ばDe
Winter
&Wagemans ,2008a
), 理論的 観 点 か ら も (例えば Resnikoff,
1989),
攴 持されて い る。 ま た,
曲 率 極 値の 中で は,
負の 曲 率 極 値 (凹型)の ほ うが 正 の曲 率 極 値 (凸 型 )よ り重 要であるこ とが 指 摘されて い る (例えばCohen ,
Barenholtz,
Singh,
& Feldman,
2005 ;Van−
dekerckhQve
,
Panis,
& Wagemans,
2007 )。
ジ オ ン構 造記 述モ デル (Biederman
,1987
〕で は,
プ ライマ ル・
スケッ チの 形 成によ
っ
てオ ブジェ
ク ト認 知が行 われ る と仮定 するが
,
Biederrnan &Cooper
(1991)は,
こ の プ ラ イマ ル
・
スケ ッ チ を 形 成 す る う えで負の曲 率 極 値 が 重 要であ る と 主張 して い る。 他 方
,
Koenderink & van Doorn(1982}は
,
線 画 を 3次 元に拡 張 して考え る と,
変 曲 点 (曲 率の符 号が変 化す る点,
曲 率 値=
0 の点 )が凹 凸を分 離する放 物 線と なるた め,
数 学 的 記 述の うえで も,
再 認 の うえで も重要な部 位で あ る と して い る。 以上の よ うに,
オ ブジェ ク ト認 知におい て は,
形 態 情 報の 中で も特に曲 率 極 値や変 曲 点が重 要で あ る こ と が示 さ れ てい る。 しか し な が ら, こ れ まで の研 究で は, オ ブ ジェ ク ト認知の処理過程にお ける さま ざ ま な決 定 段 階と 曲 率 極 値や変 曲 点の 関 連は明 確に示さ れ て い な い。
また 曲 率極 値や変 曲 点以外の 形 態的特徴との 関 連にっ いて も 十 分 調べ ら れて い ない。 そこ で,
本 研 究で は,
様々 な決 定 段階に お け る判 断の結果が, オブジェ ク トの曲率極 値 と変曲点の数の ほか,
オ ブジェ ク ト画 像の ピクセ ル の数 に関 係 する値,
円形 度 とい っ た画 像 処 理 技 法 を用いて変 数 化し た数値,
ま た主 観的な形態的特徴との関連にっ い て調べ る。
な お,
本 研 究で は,
曲 率 極 値や変 曲 点を含め て,
オ ブジェ ク ト画 像の形 態 的 特 徴を示 し た変 数を総 称 して形態変 数と呼ぶことにする。 本 実 験で は,
オ ブジェ ク トの線 画に ランダム ノイ ズを重ね て形 態の 見やすさを 統 制し た条 件 下で,
検 出 (実1験1
),
識別 (実 験2
),
同 定 (実 験 3),
そ して カテ ゴ リー
化 (実 験 4)の各 課 題を行 う。
それらの各 実 験の結 果 と形 態 変 数の 関 連 を相 互に比 較す ることに よっ
て,
オ ブジェ
ク ト認 知 過程の全体 的な 構 造 を 明 らかにする こと を試み た。 実験1
(
検出
課題)
オ ブ ジェ ク ト の検 出は,
オ ブ ジェ ク ト認 知の処 理 過 程 の 中で最も初期の 段階で な さ れて い る と考え ら れ る (例 え ば Grill−Specter
et al.
,
2005 )。 実 験 1で は,
提 示 刺 激 に オ ブジェ ク トが含ま れて い た か否か を判 断さ せる こと に よ っ て,
オ ブ ジェ ク ト の検 出 閾 を測 定 する。
こ こ で求 め る検 出 閾は,
後述 す る実 験2
の識 別課 題 や実験3
の同 定 課 題 実 験4
の カテゴ リー
課 題において,
刺 激 検 出の 条件を同程 度にす る う えで も重要で あ る。
実 験1
で は オ ブ ジェ ク トを 含 む夕一
ゲッ ト刺 激 と ラン ダム ノ イ ズ から谷口
・
田 山:線 画オ ブジェ
ク トの認 知 過 程 67 (1
) (2
)ぴ
Line−drawings
70
% (3
)50
%Experiment
1
(4
)30
% (5)Threshold
+10
%Experiment
2,3,4
Figure 1
.
Example of stimuli used in the experiments withdegrees
of modincation.
The
images
in
the丘rst column (
1
)areline−drawings
taken
from
Snodgrass & Vanderwart 〔1980).
The imagesin
columns(2)
,
(3>and (4)are modined three different levels of oblect information (70%,
50% and 30%,
respectively )
.
For
theimages
usedin
Experiments
2,
3and
4 (column5
},
the threshold was firstestablished and then
10
% of objectinformation
was added.
な る デ ィ ス ト ラ ク タ
ー
刺 激を同じ位 置に連 続 して 瞬 間 提 示し,
ど ち ら に 夕一
ゲッ ト刺 激が含ま れ ていた かを 判 断 さ せ た。 その 判 断に基づ い て,
オ ブジェ
ク トの 形 態 率 (%)を変 化さ せて検 出 閾を求め た。 また,
この 検 出 閾が オ ブ ジェ ク トの どの よ うな形 態 変 数と関 連 して い る かに つ いて も 併 せて調べ る。
方 法 観 察 者 正 常な視 力ま たは矯 正 視 力を持っ 学 生 5名 (男 性 5名,
平 均 年 齢 23.
60 歳 )が観 察 者と して実 験に 参加し た。 刺 激 Snodgrass & Vanderwart (1980 )が示 し た 4 っ の カ テ ゴ リー
(動 物,
食物,
道具, 乗物)か ら,
各々4
種 類,
計16
種類の オ ブジェ ク ト の線 画を朿1」激と して 用い た (小 鳥,
ネ コ,
ニ ワ ト リ,
イ ヌ,
リンゴ,
バ ナ ナ,
ニ ンジ ン,
トマ ト,
カ ッ プ,
イ ス,
ス プー
ン,
カ サ,
飛 行機,
自転 車,
バ ス,
自動 車 )。 ター
ゲ ッ ト刺 激は,
それ ぞれの線 画 を 以 下の方 法で加工 して提 示さ れ た。
各 線 画 の 背 景の 白ピ ク セ ル の 部分は,
白黒 50%の ラ ンダム ノ イ ズ と し,
オ ブジェ ク トを構 成する黒 ピク セ ル の部 分 は,一
定の比 率 分だけラン ダム な位 置で その ま ま残 し,
残 り は 白 黒 50%の ラ ンダム ノイズ と し た (Figure l参 照 )。 黒 ピ クセ ル の 部 分と して そ の ま ま残し た比 率を,
こ こで は形 態 率 (%)と呼ぶ こ とにす る。 マ スク刺激とデ ィ ス ト ラ クター
刺 激は,
ともに 白黒 50%の ラ ン ダム ノ イ ズで あっ た。
いず れの刺 激 も200x200
ピクセ ル で構 成 さ れ,
その大き さ は視 角に して 4.
33 deg × 4.
33 deg で あっ た。 白ピクセ ル の輝 度は60
cd /m2,
黒ピクセ ル の 輝 度はOcd
/m2,
背 景の輝 度は30
cd/m2 とし た。
装置 刺 激 と反 応はパー
ソ ナ ル 。 コ ン ビ J一
タ(Apple 社 製
,
Power MacG4
)に よっ て制 御さ れ た。 刺激 は20 イ ン チ
CRT
デ ィ ス プ レ イ (Totoku 社 製,
CV921X
)上に提 示さ れ た。 観 察 距 離は70cm
で あり, 顔 面 固 定 器を 用い て こ の距 離を固 定し た。
実 験は簡 易 暗 室内で行っ た。 手 続 き 刺 激は画 面 中 央に以 下の手 順で提 示 し た。 最 初に 注 視 点 (↓ )を 1,
000ms 提 示 し た。
そ の後,
夕一
ゲッ ト刺 激 (ま た は ディ ス トラク ター
刺 激)を200ms ,
そ の直 後に マ ス ク刺 激を 50ms 提 示 し た。
ブラ ン ク画 面を500ms
挟ん だ後に,
デ ィ ス ト ラ ク ター
刺激 (ま た は夕一
ゲ ッ ト刺激 ) を200ms 提 示,
その直 後にマ ス ク 刺 激を 50ms 提 示 した。
そ の後は観 察 者が反 応 するま で ブラ ンク画 面を提示 した (Figure
2
参照) 。 観察 者は ター
ゲッ ト刺 激が 1番 目か 2番 目の いずれに提 示され たか を 判 断 し,
対 応 するボ タ ンを押す こ と が求め ら れ た。 観 察者が 2回 連続して ター
ゲッ ト刺 激を 正 しく選 択 で きた場 合に は,
形 態 率 を1ス テ ッ プ減ら し,
1回で も 間 違っ た反 応 を した場 合には,
形 態 率 を1
ス テ ッ プ増や す とい う変 形上 ド法によ っ て閾 値を求め た。
こ の方 法に よ ると71
% 閾に収 束 するこ と が知 ら れて い る 〔Levitt,
1971
)。1
つ の ター
ゲッ ト刺 激に対 して,
形態率の増 減の ター
ン が8
回に なる ま で,
試 行は連 続 して行わ れ,8
回Figure
2.
Procedures
usedin
the experiments.
Object name or categDry name were presented only irl
identification
and categorization task,
In detection task,
one of two stimuli (20r 5)was the targetstimulus and the other was random
−
noisedistracter
.
Table l
Correlation coeMcients between object variables and thresholds (
detectiQn
)or accuracy (discrimination,
identification
and categorization }for
each perceptual decisionObject
variableDetection
Discrimination
Identification CategorizationPixelsColumrl &
Row
/Pixels
Slant
/Pixels
Cluster
/Pixels M 十 m−
IDCComplexity
ImageAgree
一.
45†一.
72
**一.
12
− .
50*.
06− .
15− .
21
− .
13− .
06
.
31
一.
29− .
36t.
00,
07
− .
09
− .
02.
24.
42*.
19
.
04
,
02
− .
35**一,
28*一.
17
.
06
.
42* *.
59
* * *.
25†.
34
*一,
17
一.
06− .
01− .
33
*一.
01
.
04.
18.
15
.
40**.
21
− ,
37**Note
.
Detection:N =16
;Discrimination :N =28
;Identification
:N
覊56
;Categorization
:N = 48,
ti )<.
1,
*i
)<.
05,
**1
)<.
01,
***1
)<.
001
目の 夕一
ンで その 夕一
ゲ ッ ト刺 激に対す る試 行を終了 し た。 最 初か ら4回 目の ター
ンまで は形 態 率の ス テ ッ プの 大き さ を3
% と し,
そ れ 以 後 は 1% と し た。
5
回 目 か ら8
回 目までの ター
ン時の形 態 率を平 均 し,
そ れ を検 出 閾と した。
なお,
各オ ブ ジェ クト刺 激の 試 行開始時の 形態率 は 60%か ら70%の問で ラ ンダムに設 定され,
すべ て の 刺 激の ノ イズ (ディ ス トラク ター
刺 激とマ ス ク刺激 も含 む)は試 行ご とに作 り 直され た。 16 種 類の オ ブジェ ク ト は ランダム順に ター
ゲッ ト刺激 とさ れ,
その閾 値 を求め た が,
各観察 者は 4種 類の オ ブジェ ク ト の閾 値が求ま る ごとに若 干の休 憩を挟ん だ。 形 態 変 数 本 研 究の デー
タ分 析で は,
線由i
刺 激に含 ま れ る さ ま ざ ま な 形 態 変 数 が,
実 験1
で得 ら れ る検出 閾,
実 験2 か ら実 験4 で得ら れ る正 答 率,
反 応 時 間 とどのよ う な関連 を有す る か を相 関 分 析に よ っ て 検 討す る (Table 1参 照 )。
形 態 変 数の具 体 的な数値は, 主に元 図 の線 画刺激の コ ン ピュー
タ解 析によっ て得ら れて い る。 こ こ で は,
それ らの形 態 変 数が ど の よ うな もので ある か にっ いて ま とめて記 述 する。 は じ めに,
最 も基本 的な形 態 変 数 と して,
元 図の線 画谷口
。
田 山 :線 画オ ブジz ク トの 認知過程 69 で オブ ジェ ク ト の輪 郭 を 構 成 する黒ピ クセル の総 数 を求 め た。
これを以下で は黒ピ クセ ル数 (Pixels
)と呼ぶ。 次 に,
輪 郭の 水 平 線 分と垂直 線 分の影 響を調べ るた め,
黒 ピク セ ル の中で も縦 または横に黒 ピ ク セ ルが3
っ セ ッ ト で並 んで い る 数 (Column
&Row )を求め た。 こ の 値と黒 ピ ク セ ル 数 (Pixels)の 比 率 (Column &Row /Pixels) を形 態 変 数と した
。
また,
輪 郭の斜め線 分の影 響 を調べるた め, 右斜め上 方向または, 右斜め下方 向に 3っ の 黒 ピクセ ル がセ ッ ト で並んで いる数(
Slant
)を求め た。 こ の値と黒 ビ.
ク セル 数 (Pixels}の比率(Slant/Pixels)を形 態 変 数 と し た。
次に,
オ ブジェ ク ト画 像の黒ピクセル の密 集 度の影 響 を 調べ る ため
,
各 黒ピクセ ル の周 辺に存 在す る 黒 ピ クセ ル の数を 数 え
,
全 黒 ピ クセ ル にお けるそ れらの値の総 和 (
Cluster
>を 求め た。 こ の値と黒ピ ク セ ル数 (Pixels)の 比 率
CCIuster
/Pixels
)を 形 態変 数と し た。
次に
,
オ ブ ジェ
ク ト認 知の先 行 研 究において重 要と見な さ れ
,
また本 研 究で分 析の対 象と し た曲 率 極 値や変 曲■
M
+
華
m
一
嬲 貸1
Figure
3.
Positions of curvature extrema andinfiections
、
The
squares indicate curvatureof positive extrinla 〔M 十)
,
the diamQnds
indicate
curvature of negative extrima (m−
)and
the
cirdcsindicate
inflections
(1
).
点な どの形 態 変 数に っ い て述べ る。 これらの変 数の 値 は
,
本 研 究で用い たの と 同じ刺激に対 して先 行 研 究で既 に調べ ら れて い るた め,
本 研 究で は そ れ らの値を用いて 相 関 分 析 を 行 う。 本 研 究で は,
De Winter &Wagemans {2008a )が示 し たい くつ かの 特 徴 点の 中か ら,
特 徴 的で ある と知 覚さ れ た点の位 置と曲 率 極 値の位 置が一
致し た 数を形 態 変 数と した (正の曲 率 極 値を M +,
負の 曲 率 極 値を m−
, 変 曲点を1と す る;Figure 3 参照)z) 。 こ の形 態変数を用い ることにより,
凸 型と 凹 型 ま た は, 変曲点 と の関 連を調べ る ことが で きる。
つ づいて,
円 形 度 (DC
〕とい う形 態 変 数に っ い て説明 する。
こ の数 値 を得る た めに は,
まずオ ブ ジz クト画 像 を分 割するため に細 線 化を行い,
ラベ リン グ を行 う:1〕 。 その後,
同 じラベ ル を 持っ た部 分 をパー
ツ とし,
そ の t・“
一
ッ の 円 形度4’
/ を 求め,
各パー
ツ の 円 形度の 平均を そ の オブ ジs ク ト画 像の 円 形 度(DC
)と し た。 こ の 形 態 変 数によっ て,
分 割さ れ た オ ブ ジェ ク ト のバー
ツ の丸さ と の関 係を 調べ るこ と がで き る,
,
最後に,Snodgrass
&Vanderwart
(1980
)が示 し た,
線 画に対する主観 的な複 雑 性(Complexity )およびオ ブ ジェ ク トに対 する イメー
ジの一
致 度 (ImageAgree
)を 形 態変数 と し た。 こ の形 態変数を用い ることによ り,
高 次 2)彼ら は,
先 行研究 〔Wagemans ,
De
Winter,
Op
de
Beeck,
Ploeger,
Beckers,
&Vanroose,2008
)で示 さ れ た曲 率 極 値お よ び変 曲 点に つ い て の デー
タを基に し て
,
こ れ ら の値を求め て い る。
こ の デー
タは
,
オ ブジェ ク ト の シ ル エ ッ ト の輪郭か ら曲率 極値およ び変 曲 点を求め て い て ,
HP
(http
:〃 ppw.
kuleuven.
be
/1abexppsy
/johanw
/wag−
2D.
htm )で公 開さ れて い る
。
3) 細 線 化とラベ リングにっ いて は,
酒井 (2008
〕が示 し たア ル ゴ リズ ム に基づ い て行わ れ た。 細 線 化は,
画像上の本 質 的な構造が維持さ れ る よ うに し な が ら,
画 像の 輪 郭を細 くする処理で ある。 こ の処 理 は,
後の ラベ リン グ処 理 をで きるよ う にするた め の もの で あ る。
ラ ベ リン グ は,
黒 ピクセ ル の 連 結 部分を追 跡 し,
ラベ ル を与え る処理で ある。 追 跡 はすで に ラベ ルが 与え られて い る黒 ピクセ ル に到 達する まで行わ れ,
そ の間, 同じ ラベ ル を与え た。 その後,
ラベ ル を 与 えて い ない黒ピクセ ルが あ る か探 索し,
あ れ ば再び追 跡を行 っ た。
4〕 円 形 度を示 す F の値は,
分 析 対 象の形 態 が ど れ だ け真 円に近い か を示す もので あ る。 最 も単純 な形 態で ある真 円 を1 とし,
1
に近い ほ ど その形 態が単 純で あ る と み な さ れ る。 4πS F=
(OくF≦1) L2 (S
は対象形 態の 面積,
L は対 象形態の周 囲 長で あ る。)の知覚判 断との関連を調べ るこ と がで き る。 以 下の相 関 分 析で は
,
簡 潔 性 を 考 慮 して相 関が有 意で あっ た形 態 変 数の結 果にっ いての み 記 述 す る (その他の 結果につ い ては,Table
l
を参 照さ れ たい)。 結果と考 察 各オ ブ ジェ ク ト に おけ る5名の 観 察 者の検 出 閾 を平 均し, その値を各オ ブ ジェ ク トの検 出閾と し た。 全オ ブ ジェ ク ト の検出閾の平 均 は 32、
45%で あ り,
最 小 値は 「カ サ」の 18.
20%,
最 大値は 「ス プー
ン」の 50.
40%で あっ た。 つ づ い て,
検 出閾に及ぼ す オ ブジェ ク トの カテ ゴ リー
の影 響を調べ る た め,
カ テ ゴ リー
を要 因とする対 応の あ る1
要 因の分 散 分析を行っ た が, 主 効果 は有意で な か っ た。 次に,
刺 激の持つ どの よ う な特 徴が検出 判 断 と関 連 し て い る か を 調べ る た め,
16 種類の オ ブジ ェ ク ト に対す る検 出 閾と そ れに対する さ ま ざ ま な形 態 変 数との相 関に つ いて調べた (Table
1
参照)。 ま ず,
オブジェ ク トの 輪 郭を構 成す る黒 ピ クセ ル の数 (Pixels)と検 出 閾の相 関 係 数 を 求め たところ,
そ れ らの相 関は有 意 傾 向であっ た (r(14)=一.
45,p
<.
10
)。 次に垂直ま た は水平 に3
つ の 黒 ピ クセ ル が並んで い るセ ッ ト数の比 率 (Column &ROw /Pixels
)と検 出 閾の 間に,
有 意な負の相 関が認め ら れ た 〔r(14);一.
72,
p
く.
Ol
)。 ま た,
黒ピクセ ル の密 集度の比 率 〔Cluster
/Pixels)と検 出 閾の間に も,
有 意な負の相 関 が 認 め ら れ た (r(14)=一.
50,
p
〈.
05)。 し た がっ て,
垂直 また は水 平に黒 ピ ク セル が3っ セ ッ ト で並んで い る数 が多く,
黒 ピクセ ル の 密 集 度が高いオ ブ ジェ ク トほ ど検 出 閾が低かっ
た といえ る。 以 上の結 果は,
線 画オ ブ ジェ ク ト の検 出には,
線 画 を 構成 す る 黒 ピ クセ ルが 局 所 的に集 中 して い るこ と が 手 掛 かりと なっ て い ることを示 して い る。 これ ら は,
視 覚 処 理の中で も比 較 的 初 期の段 階で処理 さ れ る情 報で あ るこ と か ら,
検 出の 判 断が初 期の段 階で な さ れて い るこ と を 示 唆して い る。
実 験2
(識 別 課題) 実 験2
で は,
実験1
で求め た検 出閾 を基に して,
オ ブ ジェ ク ト の識 別にっ い て検 討 する。 こ こ で は, 画 面 中央 に オ ブジェ ク トを含ん だ2
っ の刺 激 を 同 じ位 置に経 時 的に提 示 し,
これ らの オ ブジェ ク トが同じ か否か とい う 判断を観 察 者に求め る。 こ の 実 験で は,
実 験 1で用い た 16種 類の オ ブジェ
クト の 中か ら8種 類の オブ ジェ ク ト を 刺 激と して用いる。
実 験で は識 別の IE答 率 と反 応 時 間 を測 定し,
そ れ ら が どの よ う な形態変 数と 関 連 して い る か につ い て調べ る。 方 法 観 察 者 正 常 な 視 力ま た は矯正視力 を 持つ 学 生 20 名 (男 性 8名,
女 性 12名;平 均 年 齢 20.
25歳 )が観 察 者と して実 験に参 加し た。 いず れの観 察 者 も実 験 1には参 加 して い な か っ た。
刺 激お よ び装 置 実 験1で用いた 16 種 類の オ ブ ジェ ク ト の 中か ら各カ テ ゴ リー
2種 類ずっ を選 択し,
計8
種 類の オ ブ ジェ
ク ト (ネコ, ニ ワ ト リ , リン ゴ, ニ ンジン,
カッ プ,
イス,
自転車,
自動 車 )を刺 激と して用い た。
これ らは,
各オ ブ ジェ
クトの検出閾が同 程 度で あ り, か っ カテ ゴ 「丿一
内で形態 が偏 ら ないオ ブジェ
ク ト と して選 択さ れ た。 刺 激の提 示 方 法は,
観 察 者 間で平 均した各オ ブジェ ク トの検 出 閾に10
%を加え た形態率で, 刺 激を 提示 し た こ と を除 く と,
実験 1と ほ ぼ同様で あ る (Figure l参 照 )。 装 置はパー
ソ ナ ル・
コ ン ピュー
タを 〔Apple
社製,
Mac
mini に)変 更し た こ とを除い て,
実験 ユと同じで あっ た
。
手 続 き 実 験 1と異な り,
こ の実 験で は,
ター
ゲッ ト 刺 激とデ ィ ス トラ ク ター
刺激 の区 別 は な く,
オブ ジz ク トを 含 む2つ の刺 激 が 提 示された (Figure 2参 照 ) 。 ま た,
実 験1
と 同じ よ うにすべ ての 刺 激は試 行ごとに作り 直して提 示さ れ た。 観 察 者に は,
提 示さ れ る2
っ の刺激 に含 ま れて い るオ ブ ジェ ク トが同 じか 否かを 判 断 するこ と が求め ら れ た。 同 じ オ ブジェ ク トを 提 示 す る same 試 行が 96試 行,
異な る オ ブジェ ク トを提 示 する different 試 行が96
試 行,
合 計192
試 行が 行われた。
な お,
dif−
ferent
試 行の 半 分で ある48 回の試 行で は同じ カテ ゴ リー
の オ ブ ジェ ク トを,
残 り48 回の試 行で は異な るカ テ ゴ リー
の オ ブ ジェ
ク トを 組 み 合 わせ て提示 し た。
192 同の試 行は常に ラ ンダムな順 番で行わ れ た。 観察 者は試 行の半 分が終わっ た時 点で 若 干の休 憩を挟ん だ。
結 果と考察1
名の観 察 者の デー
タにっ い て は,
正答率がチ ャ ンス レ ベ ル (50%)に達 し な か っ た た め,
実 験 2に 関 する分 析か ら除 外した。 こ の デー
タを除い た平 均 正 答率は 67.
46%,
平 均 反 応 時 間は838.
08
ms であっ た。
以後の 分 析で は,
すべ て 正 答 率を角 変 換し た値に基づ い て 分 析 を 行 っ た。 最 初に same 試 行とdifferent試 行に おける 判断の難 度の 違いを検 討す る ため,
正 答 率と反 応 時 間の それ ぞ れにっ い て平 均 値の差を検 定 し た (t検 定 )。 その 結果,
正 答 率と反応 時間の いず れにおい ても有 意 差は認 め ら れ な かっ た。 これ は,
same 試 行とdifferent
試 行で 判 断の 難 度に ほ とんど 違いが な かっ たこ とを 示 して い谷口
。
田山:線 画オ ブ ジェ ク ト の認 知 過 程71
Table
2
CorrelaUon
coeencients between object variables and RTs for eachperceptual
decisionObject
variableDiscrirnination
Identification
Categorization
PixelsColtlmn
&Row
/Pixels
Slant
/Pixels
Cluster
/PixelsM
十 m−
IDCComplexityImageAgree
.
09
− .
09
− .
09
− ,
20− .
27
−
38*一,
29− .
27
−.
、
07
− .
13
一.
09,
22,
16
.
11
.
04
− .
25†一、
43* **一、
21− .
18
,
04
.
14.
12.
13 一 〇6
,
06
− ,
04 一 〇5− .
33*一,
15
」9
Note.
Discrimination :N=28
;Identification
:N;
56;Categorization:N;
48.
†
p
く.
1,
*p
<.
05,
* * 『p
<.
OOl る。 ま た,
カテ ゴ リー
に よ っ て判 断に違いがある か否 か を調べ る た め,
正答率 と 反 応時 間の そ れ ぞ れに関して,
カ テ ゴ リー
(動 物,
食 物,
道 具,
乗 物 )を要 因とする対 応のある 1要 因の 分 散 分 析 を 行っ た が,
いず れに おい て も 主効果 は有意で なか っ た。 こ の こ と は, カ テ ゴ リー
に よっ て判 断に違いが ない こと を示 して い る。 次に1 識 別 判 断の正答 率と形 態 変 数の関 連につ い て述 べ る (Table
l
参 照 )。
これ にっ いて は,2
種類の オ ブ ジ ェ ク トを組み合わ せて提 示し た と きの形 態変数の差の 絶 対 値と 正答 率の相 関 係 数を求め た。 こ の場 合,
same 試 行の デー
タ は,
オ ブ ジェ ク ト間の形 態 変 数に差が生 じ ないため,
分 析 か ら 除外 した。 し た が っ て,
8種 類の オ ブジェ
ク トか ら2種 類を選 択 する組み合 わせ である28 通 り が相 関 分 析で用い る デー
タ数で あっ た (8C2 )。
そ の 結 果, 垂直ま た は水平に3
っ の 黒 ピクセ ル が並んで い る セ ッ ト数の比 率 (Column
&Row
/Ptxels
)と[’
E
答 率の 関 係 を 調べ た とこ ろ,
そ れ らの 相 関は有意傾 向であ っ た 〔r(26
)=一.
36,
p
<.
10
>。 これ は,
オ ブ ジェ ク ト間の垂 直,
水 平 線 分が 関 与して い る が,
セ ッ ト数の 比 率の差 が小さ い ほ ど正 答 率が高く な るこ と を示 してい る。 ま た,
オ ブ ジェ ク ト画 像の 円形 度 (DC)と正 答 率の間に も有 意な正 の相 関が認めら れ た 〔r(26)=.
42,
p
<.
05)。 これ は,
識別 の 判断が, 分割さ れ た オ ブ ジJ クト の形 態の単 純さ と関 連 し,
オ ブジェ ク ト の丸み に差が ある ほ ど正 し く判 断で きることを 示し てい る。
識別 判 断にお け る反 応時間と形 態変 数の関連にっ い て も同 様の分 析を行っ た ところ,
負の曲 率 極 値 (m−
}と有 意な負の相 関が 認 め ら れ た が (r(26
)=一.
38,
p<.
05>,
他 の 形態 変数との有意 な相 関は認め ら れ なか っ た (Table2
参 照 )。 こ れ らの結 果は,
曲 線 的 な特 徴 を持っ たパー
ツを,
比 較する ことによっ て識別判断 が行わ れて い ること を示 唆 して い る。 実験3
(同定 課題 ) 実 験 3で は,
実 験 2 と ほ ぼ同 様の方 法を用い て,
オ ブ ジェ ク ト の同 定にっ い て検 討 する。
実 験 2 と の違い は,
あ ら か じめ 夕一
ゲッ ト と な る オ ブジェ ク トの 名前を視覚 的に提 示し た後で,
2つ の刺激が提 示され,
ター
ゲ ッ ト の オブ ジェ ク トを含ん だ刺 激が ど ち らで あ っ た か を観 察 者に求め た こ と で あ る。 こ の実験に おいて は,
同 定の正 答 率と反応時 間を測 定 し,
それら が ど の よ うな形 態 変 数 と関 連 してい る か につ いて調べ る。
方 法 観察者 実 験2
の観 察 者 が,
実 験 3に おい ても 観察 者 と して参 加 した。 刺 激 お よ び装 置 2っ の 刺激が提示され る前に,
ター
ゲッ トと なる オブジェ ク ト の名 前が視 覚 的に提 示さ れ た こ と が実 験2 と異な る。
その他は実 験2 と同 様で あ る。 手 続き 実験 2 と 異 な り,
注 視 点を提 示す る前に 1,
000ms の 間,
ター
ゲッ トとな る オ ブ ジェ ク トの名 前 が 視 覚 的 に 提 示 さ れ た (Figure
2
参 照 ) 。 た だ し,
「自 動 車.
1
を ター
ゲッ トと して示 す 場 合に の み,
「自 転 車 」 との 混 同を防 ぐた めに 「車 」と提 示された,
観 察 者に は,
提 示さ れ る 2っ の 刺激の う ち ど ち ら が ター
ゲ ッ トの オ ブ ジェ ク トを含ん だ刺 激であっ たか判 断 する こ とが求め ら れた。8
種 類の オ ブ ジェ
ク トか ら2
種 類選 択 す る組み合 わ せ は28
通 りで ある (8C2 )。 その同じ組み合わせで も,
ど ち ら が ター
ゲ ッ ト に な る か に よ っ て2
通 り あ り,
ま たタ
ー
ゲ ッ トを1
番 目に提 示 する か2番 目に提 示 する か で 2通 りあ る。
そ れ ら を全 部 組み合わ せ て,
実 験は合 計ll2
試 行か ら な る。112
回の試行は常にラ ンダムな順番 で行わ れ た。 観 察者は試 行の半分が終わっ た時点で若 干 の休 憩を挟ん だ。
結 果と考 察 平 均 正答率は 76.
79%,
平均反 応時間は 882.
88ms
で あっ た。 以後の分 析で は,
すべて正答 率を角 変 換し た値 に基づいて分析を行っ た。 カテ ゴ リー
に よっ て判断に違 いが あるか否か を調べ る ため.
正答 率と反 応 時 間それ ぞ れ に関して,
カテゴ リー
を要 因とする対 応の あ る1
要 因 の分 散分 析を行っ た。 そ の結 果,
正答 率(F(3,
57)=
5.
45,
p
<.
01
)と 反 応 時 間 (F
(3,57
)=10.
4LP
<,
001
)の いず れ におい て も主 効果 が有意で あっ た。
つ づ いて,
どの カ テ ゴ 1丿一
間で有意 な 違いが あ るの か を調べ るた め,
Ryan 法 を 用いて多 重 比 較 を 行っ たところ,
正 答 率に関 して は 動 物が他の カテ ゴ リー
よりも有意に低く,
反応時 間に関 して は動 物が他の カ テ ゴリー
よ り有 意に長かっ た (い ず れ もp
<.
05,
Figure
4
参 照 )。
(
1)
65 60 5 0【
り 5(
磊 」)
む 田コ
8
く 45 40(
2)
1200 1150 1100 1050 奮 E1000r9500 「 900 850 800 750Animel Food TooIVehicle
AnimalFood TooIVehicle
Figure
4.
The results of accuracy (1)and RT(2)for each category
in
Experimcnt3.
Notethat accuracy was corrected
by
the angulartransformatiomnethod
.
次に,
同 定 判 断の正 答 率と形 態 変 数の 関 連につ いて述 べ る (Table 1参照 )。
こ の分 析で は,
実 験 2 と 同 様,
2 種類のオ ブジェ ク トの形 態変数の差の絶 対値と そ れ ら を 組み合わせ た と きの正 答 率の相 関 係 数を求め た。
た だ し,
こ の実 験で は,
8種 類の オ ブ ジェ
ク トを含ん だ各 刺 激をター
ゲッ トと す る と,
残り7種 類は非ター
ゲ ッ ト で ある。
そ の組み合わ せ は合 計56 通 りで あ り,
これ が相 関分 析に おいて用い る デー
タ数であっ た。 その 結果,
垂 直ま たは水平に 3っ の黒 ピクセ ル が 並ん で い るセ ッ ト数の比 率 (
Column
&Row
/Pixels
)と 正 答率の 問に有 意な負の相関が認め ら れ た (r(54)
;一.
35,
p<,
01)。 ま た,
斜め方 向に 3っ 黒 ピ ク セ ル が並ん で い る セ ッ ト数の比 率 (Slant
/Pixels
)と正 答 率の間に有 意な負の相関が認め ら れ た 〔r(54)=一.
28,
p
<.
05 )。 これ らの結 果は,
局 所 的 な ピクセ ル の配 置 が 同 定 と関 連 するが,
そ れ らの数の差 が小さいと正 答 率が高 く な るこ とを示してい る。 負の曲 率 極 値(m−
)や 変 曲 点(1)と正 答 率の 間に は有 意な 正 の 相 関 が 認め ら れた (m−
,1
の1
順に r(54
)=.
42,
p
〈.
Ol,
K54
)=.
59,
p
〈.
001
)。 これ ら は,
同定判 断 が負の 曲 率 極 値や変 曲 点と関 連 して い たこと を示して い る。 変 曲 点の 方の相 関 係 数が大き か っ たこ とは,
それ が特に重 要な手 掛か りと なっ
て い たこ と を示 唆 する。 円 形 度 (DC
>と 正 答 率の問の 相 関は有 意 傾 向で あっ た(r(54
)=.
25,
p
〈.
10
)。 ま た, 主観 的 複 雑 性 (Complexity
>と 正答率の 間 に も正の有 意な相 関が認められ た (r(54)=
=.
34,p
〈.
05
)。 これ らの 結果 は,
形態の 複雑性が同 定 判断 と 関連 して い る こと を示 して い る。 同定 判 断にお け る反 応 時 間と形 態 変 数の関 連につ い て も 同様の分 析を行っ た ところ, 負の 曲率極 値で有 意傾 向 が 認め られ (r〔54}=一.
25,
p
〈.
05),
変 曲 点で は負の有 意 な相 関が 認 め られた (r(54)=一.
43,
1
》く.
001)。 し か し な が ら,
他の形 態変数との有 意な相関は 認 め られ な かっ た (Table 2参 照 )。
し た がっ て, 同定判 断に は, 比 較 的 初 期に処理 される と考え られる局 所 的 視 覚 情 報に加えて,
形態の複雑性と い っ た高 次の視 覚情 報が 関 与して い る こ とが考え ら れ る。
実 験4
(カ テ ゴ リー
課 題 ) 実 験4
で は,
実 験3
とほ とん ど同じ手 続 きを用い て,
カテ ゴ リー
化につ い て検 討 する。 実験3
との違い は, 試 行の 始め に オブジェ ク ト の名 前で は な く,
カ テ ゴ リー
の 名 前 を 提 示 し た こ とで あ る。 観察 者に は,
その カテゴ リー
を 含んだ 刺 激 をター
ゲッ トとして判 断 を 求め た。
谷口
・
田山:線 画オ ブ ジェ ク ト の認 知 過 程 73 方 法 観察者 正 常な視 力また は矯 正 視 力を持っ学 生 18 名 (男性10
名,
女性8
名;平均 年齢20.
56
歳 )が観察 者と して実 験に参 加 した。
いずれ の観 察 者 もこれ まで の実 験 には参 加 してい な か っ た。
刺激お よび装置 デ ィ ス プ レイ を (Mitsubishi
社 製,
DiamondtronF
!at RDF22H )に変 更し たこ と を除いて 実 験2 と同 じで あっ た。
手 続 き 試 行 の始 め に,
オ ブ ジェ
ク ト の名 前で は な くt ター
ゲ ッ トと な る カテ ゴ リー
の名 前を1,
000ms
提 示 した こ とを除い て,
実 験3 と同じ で あ一
)た (Figure 2 参照)。 観察者に は, 提 示さ れ る 2つ の 刺激の う ち どち らが ター
ゲ ッ トの カテ ゴ リー
を含ん だ刺激で あっ た か判 断する こ と が求め ら れた。 提 示する 2種 類の オ ブジェ
ク トが異な るカ テゴ リー
と な る組み合わせ は48 通 り であ る (2×6Cl ×4Cl )。 ま た ター
ゲッ トを 1番 目に提 示する か 2番 目に提 示 する かで 2通 りあ る。 そ れ ら を組み合わ せて,
実 験は合 計96 試 行 か らな る。 96回の試 行は常に ラン ダム な順番で行 わ れ た。 結果 と考 察 1名の 観 察 者は 正答 率が チ ャ ン ス レベ ル (50
%)よ り 低か っ た ため,
も う 1名の観 察 者は 90%以 上 が尚 早 反 応で あっ た た め, 分析か ら除外し た。 こ れ らの デー
タ を 除い た平 均正答率は 64.
13%で あ り,
平均反 応時間は 994.
OO ms で あっ た。
以 後の分 析で は,
すべ て正答 率を 角 変換し た値に基づ い て分 析を行っ た。 カテゴ リー
に よっ
て判 断に違いが あるか否か を調べ る ため,
正答 率と 反 応 時 間のそ れぞ れに関 して,
カテゴ リー
を 要 因 とする 対 応の あ る 1要 因の分散 分析を 行っ た。 その結果,
正 答 率に関して は主 効 果が有 意で あっ
た が (F(3,
45)=
13.
14,
p
〈.
OO1
),
反 応 時 間に 関 して は主 効 果が有 意で な か っ た。 続い て,
どの カテ ゴ リー
間で正答 率に有意 な 違いが あるかを 調べ る た め,
Ryan 法を用い て多 重 比 較 を 行っ た ところ,
乗 物が他の カ テ ゴリー
よ り も有 意に正答 率が 高い こと を示 し た (いずれも〆,
05,
Figure 5参 照 ) 。 次に,
正 答 率 と形 態 変 数 の 関 連に っ い て 述べ る (Table1
参 照 )。 こ の 分 析では,実験2
と同様,2
種 類の オ ブ ジェ ク ト の形 態 変 数の差の絶 対 値とそれ ら を組み合 わせ た と きの止 答 率の相関係 数を求めた。
ただ し,
こ の 実 験で は, 提 示す る2
種 類の オ ブジェ ク トが異な る カテ ゴ リー
とな る組み合わせ で ある 48 通りが 相 関 分 析に お け る デー
タ数と な る。 その結 果, 斜め方 向に3
っ 黒ピ ク セル が 並 んで い るセ ッ ト数の比 率 (Slant/Pixels>と正 答 率の 間に有意な負の 相 関が認め ら れ た くr(46);一.
33,
(1
) 65 60 ?書
551
・・ く 45 40(
2)
1200 1150 1100 1050 盆 ∈ 1000;
95D 匡 90D 850 80D ア50 AnimalFood TooIVehicte AnimalFood ToolVehicleFigure
5.
The
results of accuracy (1
)andRT
〔2)
for
each category 正rl Experiment 4.
Note
that accuracy was corrected by the angular
transformatiQn method
.
p
く.
05
)。 これは,
斜め方 向の線 分とい う局所 的情報 が 関 連し,
それ らの数の差が小さい と正 答 率が高 くなる こと を示 し てい る。
また,
オ ブ ジェ ク ト画 像の 円 形 度 (DC )と ILI答 率の間に も有意 な 正の相 関が 認 め ら れ た (r(46
)=.
40,
p
<.
01>。 これは,
オ ブ ジェ ク ト の丸 さの違いが関 連 して い るこ と を 示 して い る。
さ らに,
イメー
ジの一一
致度 (lmageAgree
)と 正答 率の 間に も有 意な負の相 関が認め られた (r〔46>=一.
3Z
P
<.
01>。
これは,
オ ブ ジェ ク ト に 対す る イメー
ジと一
致す る か否か の違いが関 連して い る こと を示して い る。 反 応 時 間と 形態 変 数の 関連にっ いて も 同様の 分 析を 行 っ た ところ,
円 形 度 (DC
)と有 意な負の相 関が認め ら れたが (r(46)=一.
33,p
く.
05
),
他の形 態 変 数との相関 は 認め られな か っ た (Table
2参 照 )。 これ らの結 果か ら,
カテ ゴ リー
の判 断で は,
比 較 的 初 期の情 報と考え ら れ る斜め の線分とよ り高 次の情 報と考 え ら れ る円 形度,
イメー
ジ の一
致 度とい っ た多様な情 報 が手 掛か りと なっ てい る こ と が示唆さ れ る。
総合的考察
本研 究で は,
オ ブ ジェ ク トを 描い た線 画 を用い て実 験 を行い,
検 出,
識 別,
同定,
カ テ ゴ 1丿一
化の各 決 定段 階 で どの よ う な情 報が関 連 してい るかにつ いて調べ た。 こ こ で はまず,
各 決 定 段 階で の判 断が,
どの よ う な形 態 情 報と関連して い る か にっ い て考 察 する。 検 出の 判 断につ い て は,
局 所 的なエ ッ ジ が重 要な手 掛かりと なる こと が 示さ れ,
比 較 的 初 期の視覚 処 理で判断が な さ れて い るこ と が示唆さ れ た。 識別 判 断で は,
オ ブジェ クト の乖直ま た は水 平 線 分,
また円 形 度や負の 曲率 極 値とい っ た局 所 的特 徴との関 連が示さ れ,
オブ ジェ
ク トの持つ特 徴 的な パー
ッの比較に某つ い て識 別が な さ れ ること が示 唆さ れ た。 同定判断で は, 縦 横斜めを含めた線分,
負の 曲率極 値, 変曲点, 形 態の複 雑 性との関 連が示さ れ, 初 期に処 理 される局 所 的な視 覚 的 情 報と高 次の視 覚 情 報の両 方を 手 掛か り と し てい る こ と が示唆さ れ た。 カ テ ゴ リー
判断 で は,
斜め線 分と,
形態の複 雑 性,
イ メー
ジの一
致 度と の 関 連が示され,
初 期の視 覚 情 報か ら,
高 次の視 覚 情 報 に至る幅 広い情報を手掛か り と す ること が示 唆さ れ た。 た だ し特に高 次の視 覚 情 報との関 連の ほ う が強い こと が 示さ れ た。 検 出と識 別とい う2っ の判 断に関 して は,
カテ ゴ リー
の主 効 果 が 有 意で な か っ た た め,
そ れ らの判 断で はカテ ゴ リー
の違いがほ と ん ど関与して いな か っ た と考え ら れ る。
他 方,
同 定 判 断で は,
正 答 率と反 応 時 間の両 方で,
ま たカテゴ リー
判 断で は,
正答率のみ カ テゴ リー
の影響 が示され た。
こ の ことは,
カ テ ゴ リー
情 報が これ らの判 断に関 与して いたことを示唆して い る。 ただし,
本 研 究 で用い た,
各カテ ゴ リー
の オ ブジェ ク ト の種類は,
実 験1
で4種 類,
実 験2から実 験4
で は,
2
種 類と少な かっ
た。 その た め,
本研 究の結 果か ら は,
カテ ゴ リー
の影響 につい て 明 確な結 論を下 すこ とは で き ない。
これにっ い て は さ らに詳 細な検 討が必 要で あ ろ う。
本 研究の実 験で は,
曲 率 極 値と変曲点が オブ ジェ クト 認 知 と部 分 的に関 連 してい ることが示 さ れた。 検 出と カ テ ゴ リー
の判 断で は そ れ ら との 関 連は認め られ な かっ た が,
識 別 判 断で は反 応 時 間に関して負の 曲 率極 値と,
同 定 判 断で は正 答 率 および 反 応 時 間の両 方に関 して,
負の 曲 率 極 値,
変 曲 点との関 連が示され た。
従 来の形態知 覚 の研 究で も,
負の 曲率極 値は,
特殊な役割を持っ ていると考え ら れて い る
。
Barenholtz,
Cohen,
Feldman,
&Singh
(2003
)は,
この負の 曲 率 極 値の 特 殊な役 割 を 説 明 する 2っ の立場を紹 介して い る。 1っ は負の曲率極 値が 形態 全体をパー
ツに分解するの に影響を与え てい ると す る全体 論(globalist )で ある。 も う1っ は負の 曲 率 極 値 (m−
〉が 正の曲 率 極 値 (M +)よ りも多 くな る ことは輪 郭L
あり え ないため,
負の曲率 極値は本質的に特徴的で あ る と す る局 所 論 (localist)であ る。 本 研 究の結 果は,
負の 曲 率 極 値の性 質 を 完 全に説 明 するもの で は な い が,
決 定 段 階に よっ て負の曲率極 値の 役 割が 異 な る とい う可能性 を示 して い る。 す な わ ち 識 別 と同 定の判 断は負の曲 率 極 値 が 手 掛 かりとなっ て いた と考え られる。
変 曲 点に関 し て は,
同 定 判 断 との 関 連性が示さ れ た。
De
Winter
& Wagemans (2eO8b )は,
変 曲 点が 曲 率 極 値 (M +や m−
)よ り も特 徴 的で あ る と は 知 覚 さ れ ない が,
隣 接し た変 曲 点の 関 係 性が特 徴 的な点に関 連す ること を示 唆し た。
こ の結 果は,
変 曲 点が曲 率 極 値と共に提 示される こ とに よ っ て, その特 徴点と しての 働き を強め るこ と を示 唆 して い る。 本研究で は,
オ ブ ジz ク ト認知に お ける各 決 定 段 階の 違いが示さ れ た。 検出の判 断で は.
局 所的なピクセ ル の配 列 (Cσ1umn &Row /Pixels)が 手 掛か り とな っ て い る
こ と が示さ れた
。
識 別.
同 定に関して も同 様の形 態 変 数 との 関 連が 認 め ら れ,
ま た カテ ゴリー
化の 半「」断につ い て も,
異なる局 所 的ピ ク セ ルの配 置 (SLant/Pixels)との関 連が示さ れ た た め, いず れ も検 出と類 似し た初期処理 が 関 与 して い ると考え ら れる。 とこ ろが,
識 別,
同 定,
カ テゴ リー
化の分析で は形 態 変 数間の絶対 値の差 と正 答 率 の 関係が負の相関を示し た。 これは形態 変数の差が小さ い ほど正 答 率が高 くな る こ とを 意 味 する が,
形 態 変 数 間 の値に よっ て2
通 りの解釈がで き る。1
っ は両方と も高 い場 合に は形 態 変 数が促 進 的に作 用 した とい う解 釈で あ り,
も う1
っ は , 両 方と も低い場 合に は形 態 変 数が抑 制 的に作用 し た とい う解釈で あ る。 し た が っ て,
実 験1
の 結 果は,
検 出が初 期の視 覚 処 理に基づい て お り,
オ ブ ジェ ク ト認 知の初期 段階の 処理 と関連して い るとい う従 来の考え (例え ばGrill−
Spector et al.
,
2005 な ど)を裏 づ け るもの であっ た が,
そ の関 連 性にっ い て は さ ら なる 検 討が 必要であ る。 実験2
の 結 果 は,
円形 度との関連か ら,
識 別が同 定 やカ テ ゴリー
化と類 似し た高 次の視 覚 処 理 と 関 連 してい る こ と を 示 した。
Liu。
Steinmetz,
Farley,
Smith,
&Joseph
(2008
)は,
線分の 組み合わせを 識 別 させ るより も