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4 米 (1) 国際的な米需給の概要 ( 詳細は右表を参照 ) 米国農務省 (USDA) の見通し 生産量 2016/17 年度前年度比前月比 生産量は インド タイ等で前年度より増加することから 世界全体では増加し 史上最高の 百万トンとなる見込み なお 前月からの予測の改訂は 世界全

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4 米 (1) 国際的な米需給の概要 (詳細は右表を参照) 〈米国農務省(USDA)の見通し〉 【生産量】 2016/17年度 前年度比 前月比 生産量は、インド、タイ等で前年度より増加することから、世界全体では増 加し、史上最高の481.2百万トンとなる見込み。 なお、前月からの予測の改訂は、世界全体で上方修正された。 【消費量】 2016/17年度 前年度比 前月比 消費量は、中国等で前年度より減少するものの、タイ等で増加することから、 世界全体では増加し、史上最高の480.6百万トンとなる見込み。 なお、前月からの予測の改訂は、世界全体で上方修正され、国別にはバング ラデシュで下方修正された。 【貿易量】 2016/17年度 前年度比 前月比 - 世界全体の貿易量は、前年度より減少し、40.5百万トンとなる見込み。 国別には、輸出国では、米国等で増加し、タイ等で減少する見込み。輸入国 では、イランで増加し、インドネシア等で減少する見込み。 なお、前月からの予測の改訂は、輸出国では米国で上方修正、輸入国ではサ ウジアラビアで上方修正、イラン、ナイジェリアで下方修正された。 【期末在庫量】 2016/17年度 前年度比 前月比 期末在庫量は、前年度より増加し、107.3百万トンとなる見込み。 国別には、中国、フィリピン、韓国で在庫が積み増しされるものの、タイ、 インド、日本、インドネシアで取り崩される見込み。世界全体の期末在庫率は、 22.3%とほぼ前年度並みとなる見込み。 なお、前月からの予測の改訂は、世界全体で上方修正され、国別には、中国、 韓国で上方修正された。 図-1 世界の米のシェア(2016/17年度) 表-1 世界の米需給(米国農務省) (単位:百万精米トン) 予 測 値 前月予測 からの変更 対前年度 増減率(%) 生   産   量 4 78 . 7 4 7 0. 6 4 8 1. 2 0 . 5 2 . 3 中国 144.6 145.8 146.5 - 0.5 インド 105.5 103.5 105.0 - 1.4 インドネシア 35.6 35.3 36.6 - 3.7 バングラデシュ 34.5 34.5 34.6 - 0.1 ベトナム 28.2 28.1 28.5 - 1.4 タイ 18.8 15.8 17.0 - 7.6 ミャンマー 12.6 12.2 12.5 - 2.5 消   費   量 4 78 . 0 4 7 8. 5 4 8 0. 6 0 . 2 0 . 4 中国 144.5 145.5 145.0 - ▲ 0.3 インド 98.2 98.3 98.6 - 0.3 インドネシア 38.3 38.1 38.1 - -バングラデシュ 35.1 35.2 35.2 ▲ 0.1 -ベトナム 22.0 21.9 21.8 - ▲ 0.2 フィリピン 13.2 13.2 13.3 - 0.8 タイ 10.6 10.8 11.1 - 2.8 貿   易   量 43 . 8 4 1. 3 4 0. 5 - ▲ 1 . 8 (輸出) インド 12.2 9.2 8.5 - ▲ 7.6 タイ 9.8 9.8 9.0 - ▲ 8.2 ベトナム 6.6 6.9 7.0 - 1.4 パキスタン 3.8 4.5 4.3 - ▲ 5.6 米国 3.2 3.3 3.7 0.1 11.6 ミャンマー 1.7 1.7 1.8 - 6.1 カンボジア 1.2 0.9 1.1 - 16.7 (輸入) 中国 4.7 5.0 5.0 - -ナイジェリア 2.7 2.2 2.0 ▲ 0.1 ▲ 9.1 フィリピン 1.8 1.6 1.5 - ▲ 6.3 EU 1.7 1.6 1.6 - -インドネシア 1.4 1.9 1.3 - ▲ 32.4 サウジアラビア 1.6 1.6 1.6 0.1 -イラン 1.4 1.1 1.2 ▲ 0.3 4.5 期 末 在 庫 量 1 14 . 5 1 0 6. 7 1 0 7. 3 0 . 3 0 . 6 中国 57.4 62.4 68.6 0.5 9.9 インド 17.8 13.8 11.7 - ▲ 15.3 タイ 10.6 6.1 3.2 - ▲ 47.0 インドネシア 4.1 3.2 2.9 - ▲ 7.9 日本 2.8 2.5 2.1 - ▲ 16.1 フィリピン 2.2 2.0 2.2 - 10.2 韓国 1.4 1.8 1.9 0.2 3.8 期 末 在 庫 率 24 . 0% 2 2. 3 % 2 2. 3 % 0 . 1 0 . 0

資料:USDA「World Agricultural Supply and Demand Estimates」、 「Grain:World Markets and Trade」、

 「PS&D」(12 July 2016) 年   度 20 1 4/ 1 5 2 0 15 / 16 ( 見 込 み ) 20 1 6/ 1 7 中国 30% インド 22% インドネ シア 8% バングラ デシュ 7% ベトナム 6% タイ 4% その他 23% 生産量 4.8億トン タイ 22% インド 21% ベトナム 17% パキスタ ン 10% 米国 9% ミャンマー 4% その他 16% 輸出量 0.4億トン

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(2)米の主要生産・輸出国等の需給状況 ア インド 【需給状況】(詳細は右表を参照) 〈米国農務省の見通し〉 生産量は、収穫面積及び単収がいずれも増加することから、前年度より増加 し、105.0百万トンとなる見込み。 消費量は、前年度より増加し、98.6百万トンとなる見込み。 輸出量は、前年度より減少し、8.5百万トンとなる見込み。 期末在庫量は、前年度より減少し、期末在庫率も10.9%に低下する見込み。 なお、前月からの予測の改訂は、行われていない。 【生育進捗状況及び作柄】

国際穀物理事会(IGC)「Grain Market Report」(2016.7.1)によれば、2015年 のモンスーンの雨量が少なかったため、2015/16年度の生産量は、2014/15年度 に比べ、カリフ米(主要作で雨季米、6-12月)では1%減少し90.8百万トン、 ラビ米(乾季米、11月-翌年5月頃)では9%減少し12.8百万トンとなり、両 者を合わせたものでは2%減少し、103.6百万トンとなる見込み。 2016/17年度の生産量は、モンスーンの降水量が平年を上回るとの予報から、 2015/16年度から4%増の107.5百万トンへ回復する見込み。

米国農務省(USDA)「WORLD AGRICULTURAL WEATHER HIGHLIGHTS」(2016.7.12)によれば、モンスーン による降水はインドの大部分で例年より10日程度遅 れて、6月初旬に始まったものの、北東部の稲作地 帯と極西部の綿花地帯をのぞき、6月末までの総雨 量は平年を超えた(図-2)。なお、インド農務省 は、モンスーンの到来が遅れたため主要作物の作付 けが遅れていると発表。 【貿易情報・その他】

IGC「Grain Market Report」(2016.7.1)によれ ば、イラクが、インドから10万トンのパーボイルド ライス(加工米。籾米を煮た後、乾燥-精米を経て 製品化した米。)を約430米ドル/トン(46,870円/ト ンCIF)で購入すると報道された。このことから、 インドのパーボイルドライス及び精米の価格が上 昇。しかし、6月初旬にモンスーンが到来したこと により、価格の上値は抑えられている。(図-4) 世界の生産量シェア 2位(2016/17年度 21.8%) 輸出量シェア 2位(2016/17年度 21.0%) 表-2 インドの米需給(市場年度:10月~翌年9月)(単位:百万精米トン) 前月予測 からの変更 対前年度 増減率(% ) 生 産 量 105.5 103.5 105.0 (107.5) - 1.4 消 費 量 98.2 98.3 98.6 (100.9) - 0.3 輸 出 量 12.2 9.2 8.5 (7.5) - ▲ 7.6 輸 入 量 0.0 0.0 0.0 (0.1) - … 期末在庫量 17.8 13.8 11.7 (11.1) - ▲ 15.3 期末在庫率 16.1% 12.8% 10.9% (10.3%) - ▲ 1.9 (参考) 収穫面積(百万ha) 44.11 43.46 44.00 (44.00) - 1.2 単収(もみt/ha) 3.59 3.57 3.58 (…) - 0.3

資料:USDA「World Agricultural Supply and Demand Estimates」、 「World Agricultural Production」(12 July 2016) IGC 「Grain Market Report」(1 July 2016)

年   度 2 01 4 / 1 5 2 0 15 / 1 6 ( 見 込 み ) 2 0 1 6/ 1 7 予 測 値 、 ( ) は I G C 写真-1 インド南部カルナータカ州(2016年7月19日) 10日ほど遅れて到来したモンスーン 撮影:SMARTAgBiz 図-2 2016年6月後半の降水量(平年比較) 資料:JAXA提供の「降水量(GSMaP)偏差」 注)赤色の地域が、平年より高い数値を示す。

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イ タイ 【需給状況】(詳細は右表を参照) 〈米国農務省の見通し〉 生産量は、収穫面積及び単収がいずれも増加することから、前年度より増加し、 17.0百万トンとなる見込み。 消費量は、前年度より増加し、11.1百万トンとなる見込み。 輸出量は、前年度より減少し、9.0百万トンとなる見込み。 期末在庫量は、前年度より減少し、期末在庫率は16.0%に低下する見込み。 なお、前月からの予測の改訂は、行われていない。 【生育進捗状況及び作柄】

国際穀物理事会(IGC)「Grain Market Report」(2016.7.1)によれば、2015/ 16年度の生産量は16.6百万トン(2014/15年度18.7百万トン)となり、過去10年 の期間で最低となる見込み。これは、年間降水量が平年を下回り、主に第二期 作(乾季作)で作付面積及び単収が減少したため。 タイでは6月に、豊富な雨量の雨季が到来し、干ばつにさらされ続けた稲作地 帯が救われた。タイ気象局の予報では、主要作地における7~9月間の降水量は 平年並みになるとしている。このように、2016/17年度の生育環境は稲作に適し たものになると見込まれ、生産量は20.2百万トンへ回復する見込み。

米国農務省(USDA)「WORLD AGRICULTURAL WEATHER HIGHLIGHTS」 (2016.7.12)によれば、6月に、モンスーンによる平年 並み~平年以上の降水がインドシナ半島にもたらされ、 現在栽培している雨季作の作柄を改善させるものとなっ た。また、雨季の間、確実な降水が続けば、晩秋に作付 を開始する乾季作においても、収穫量が増加すると見込 まれる。(図-3) 【貿易情報・その他】

IGC「Grain Market Report」(2016.7.1)によれば、 2016年の輸出量は、政府在庫の大量放出が続くことから 10.3百万トン(2015年9.8百万トン)へ増加し、インド を抜き世界第1位の輸出国になる見込み。2016/17年度の 期末在庫量は、2015/ 16年度から生産量が大きく回復す るものの、政府が大量の政府在庫の放出を引き続き行う ことから、最終的な在庫量は減少する見込み。 直近の、タイ米の輸出価格は安定的に推移している。 2015/16年度の乾季米が、干ばつのため不作となったが、 6月15日に実施した入札で、 1.1百万トンの政府在庫米 の放出が行われた。大量の放出と、雨季の雨量は豊富で 雨季米の作柄が良好と見込まれることから、上値が抑え られている。(図-4) 世界の生産量シェア 6位(2016/17年度 3.5%) 輸出量シェア 1位(2016/17年度 22.2%) 表-3 タイの米需給(市場年度:翌年1月~翌年12月) (単位:百万精米トン) 前 月予測 からの 変更 対前年度 増減率(%) 生 産 量 18.8 15.8 17.0 (20.2) - 7.6 消 費 量 10.6 10.8 11.1 (11.2) - 2.8 輸 出 量 9.8 9.8 9.0 (11.2) - ▲ 8.2 輸 入 量 0.3 0.3 0.3 (0.4) - ▲ 16.7 期末在庫量 10.6 6.1 3.2 (3.1) - ▲ 47.0 期末在庫率 51.9% 29.5% 16.0% (13.8%) - ▲ 13.4 (参考) 収穫面積(百万ha) 10.27 9.44 9.55 (10.70) - 1.2 単収(もみt/ha) 2.77 2.53 2.70 (…) - 6.7

資料:USDA「World Agricultural Supply and Demand Estimates」、 「World Agricultural Production」(12 July 2016) IGC 「Grain Market Report」(1 July 2016)

年   度 2 0 14 / 1 5 2 0 1 5 /1 6 ( 見 込 み ) 2 01 6 / 1 7 予 測 値 、 ( ) は I G C 図-3 2016年6月後半の降水量(平年比較) 資料:JAXA提供の「降水量(GSMaP)偏差」を農林 水産省で加工 注)赤色の地域が、平年より高い数値を示す。 写真-2 タイ中央部ナコンサワン県(2016年7月16日) 主要穀倉地帯で順調に育つ雨季米

(4)

ウ ベトナム 【需給状況】(詳細は右表を参照) 〈米国農務省の見通し〉 生産量は、収穫面積及び単収がいずれも増加することから、前年度より増加し、 28.5百万トンとなる見込み。 消費量は、前年度より減少し、21.8百万トンとなる見込み。 輸出量は、前年度より増加し、7.0百万トンとなる見込み。 期末在庫量は、前年度より増加し、期末在庫率も3.9%に上昇する見込み。 なお、前月からの予測の改訂は、2015/16年度の輸出量で下方修正、期末在庫 量で上方修正された。結果として、2016/17年度の期末在庫量が上方修正された。 【生育進捗状況及び作柄】

国際穀物理事会(IGC)「Grain Market Report」(2016.7.1)によれば、2015/ 16年度の生産量は28.4百万トン(2014/15年度28.8百万トン)と、前年度を下回 ることが予想される。現在は、2015/16年度の冬春作の収穫とともに第三期作の 作付けが行われており、また、南部の夏秋作では、収穫が開始されたところ。 ベトナムには6月下旬に豊富な雨量の雨季が到来し、干ばつにさらされ続けた 農業地域に水が安定して供給された。2016/17年度の生産量は、暫定数量ながら 28.8百万トンへ回復する見込み。 【貿易情報・その他】

IGC「Grain Market Report」(2016.7.1)によれば、2016年の輸出量は7.2百万 トン(2015年7.0百万トン)へわずかに増加する見込み。一方、ベトナム米の輸 出価格は、新規輸出先国もなく、これまで取引のある輸出先国は現在購入意欲 があまりないことから、下落基調となっている。(図-4) 世界の生産量シェア 5位(2016/17年度 5.9%) 輸出量シェア 3位(2016/17年度 17.3%) 表-4 ベトナムの米需給(市場年度:翌年1月~翌年12 月) (単位:百万精米トン) 前月予測 からの変更 対前年度 増減率( %) 生 産 量 28.2 28.1 28.5 (28.9) - 1.4 消 費 量 22.0 21.9 21.8 (21.4) - ▲ 0.2 輸 出 量 6.6 6.9 7.0 (7.8) - 1.4 輸 入 量 0.4 0.4 0.4 (0.2) - -期末在庫量 1.3 1.0 1.1 (1.7) 0.1 9.9 期末在庫率 4.4% 3.5% 3.9% (5.8%) 0.3 0.3 (参考) 収穫面積(百万ha) 7.82 7.68 7.75 (7.87) - 0.9 単収(もみt/ha) 5.76 5.85 5.88 (…) - 0.5

資料:USDA「World Agricultural Supply and Demand Estimates」、 「World Agricultural Production」(12 July 2016) IGC 「Grain Market Report」(1 July 2016)

年   度 2 01 4 / 15 20 1 5 /1 6 (見 込 み ) 2 0 1 6/ 1 7 予 測 値 、 ( ) は I G C 写真-3 メコンデルタ ティエンザン省(2016年7月1日) 順調に育つ夏秋米 撮影:AgroMonitor 図-4 2016年のタイ、ベ ト ナ ム 、イ ン ド 産 米 の輸出価格 (FOB) (2016.7.18現在) 300 320 340 360 380 400 420 440 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 - タイ米(2等丸米100%) - ベトナム米(砕米25%) - ベトナム米(砕米5%) - インド米(砕米25%) (ドル/トン) 16年

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エ 中国 【需給状況】(詳細は右表を参照) 〈米国農務省の見通し〉 生産量は、収穫面積及び単収がいずれも増加することから、前年度より増加 し、146.5百万トンとなる見込み。 消費量は、前年度より減少し、145.0百万トンとなる見込み。 輸出量は、前年度並みの0.3百万トンとなる見込み。 輸入量は、前年度並みの5.0百万トンとなる見込み。 期末在庫量は、前年度より増加し、期末在庫率は47.2%に上昇する見込み。 なお、前月からの予測の改訂は、2015/16年度の消費量、輸出量で下方修正、 期末在庫量で上方修正された。結果として、2016/17年度の期末在庫量が上方修 正された。 【生育進捗状況及び作柄】 農業市場情報システム(AMIS)「Market Monitor」(2016.7.7)によれば、2016/ 17年度の二期作の早植え、遅植え及び一期作は、生育に好ましい気候と雨量に 恵まれ、概して順調。 中国中央気象台「農業気象週報」(2016.7.18)によれば、2016年7月16日時点 の生育進捗は、二期作地帯の早植えは、華東地区江西省、華西地区湖南省と華 南地区で大部分が成熟期~乳熟期。遅植えは、華東地区江西省、華西地区湖南 省で大部分が移植期~活着期、華西地区では播種期~移植期と なっている。一期作地帯では、東北、華東、華西及び華南地区 では、主に分げつ期~節間伸長期、西南地区では、節間伸長期 ~穂揃期となっている。

米国農務省(USDA)「WORLD AGRICULTURAL WEATHER HIGHLIGHT S」(2016.7.12)によれば、長江下流域で豪雨があり洪水が発 生した。一方、東北部や南部でも平年以上の降水が続いている ものの、作物に望ましいものであり、農業者から歓迎されてい る。

【貿易情報・その他】

国際穀物理事会(IGC)「Grain Market Report」によれば、 2015年の輸入量は、2014年から変化なく4.9百万トンと、2015 年の関税割当数量5.32百万トンをわずかに下回る見込み。こ れらの輸入経路は、南部の港や国境の陸路となっている。 なお、主要輸出国の米のFOB価格が中国国内産米より安いた め、2015/16年度は前年度よりも輸入が増加している。この傾 向は2016/17年度や、それ以降も継続し、世界の米貿易量を下 支えすると見られる。 世界の生産量シェア 1位(2016/17年度 30.4%) 輸入量シェア 1位(2016/17年度 13.0%) 表-5 中国の米需給(市場年度:7月~翌年6月) (単位:百万精米トン) 前月予測 からの変更 対前年度 増減率( %) 生 産 量 144.6 145.8 146.5 (146.3) - 0.5 消 費 量 144.5 145.5 145.0 (149.3) - ▲ 0.3 輸 出 量 0.4 0.3 0.3 (0.6) - 0.0 輸 入 量 4.7 5.0 5.0 (5.0) - 0.0 期末在庫量 57.4 62.4 68.6 (58.1) 0.5 9.9 期末在庫率 39.6% 42.8% 47.2% (38.8%) 0.4 4.4 (参考) 収穫面積(百万ha) 30.31 30.21 30.32 (30.35) - 0.4 単収(もみt/ha) 6.81 6.89 6.90 (…) - 0.1

資料:USDA「World Agricultural Supply and Demand Estimates」、 「World Agricultural Production」(12 July 2016) IGC 「Grain Market Report」(1 July 2016)

年   度 2 01 4 / 15 20 1 5 /1 6 (見 込 み ) 2 0 1 6/ 1 7 予 測 値 、 ( ) は I G C 写真-4 東北部黒竜江省(2016年7月6日) 生育良好な一期作の稲 撮影:Mr. Zheng 図-5 2016年6月前半の降水量(平年比較) 資料:JAXA提供の「降水量(GSMaP)偏差」 注)赤色の地域が、平年より高い数値を示す。

(6)

オ 米国 【需給状況】(詳細は右表を参照) 〈米国農務省の見通し〉 生産量は、収穫面積及び単収がいずれも増加することから、前年度より増加 し、7.8百万トンとなる見込み。 消費量は、前年度より増加し、4.4百万トンとなる見込み。 輸出量は、前年度より増加し、3.7百万トンとなる見込み。 輸入量は、前年度並みの0.8百万トンとなる見込み。 期末在庫量は、前年度より増加し、期末在庫率も22.5%に上昇する見込み。 なお、前月からの予測の改訂は、2015/16年度の輸出量で上方修正、期末在庫 量で下方修正、2016/17年度の生産量、消費量、輸出量で上方修正された。結果 として、期末在庫量が上方修正された。 【生育進捗状況及び作柄】 農業市場情報システム(AMIS)「Market Monitor」(2016.7.7)によれば、2016/ 17年度の作柄は引き続き良好。 米国農務省(USDA)「Crop Progress」(2016.7.18)によれば、7月17日現在、 米の出穂の進捗は41%となり、平年同期を11ポイント上回っている(図-6)。 また同日現在、主要6州の作柄評価は良い/やや良いが68%と前年同期の作柄 (72%)をやや下回っている(図-7)。 米生産地であるカリフォルニア州について、現地調査会社の報告によれば、 日差しが強く、最近は32 ℃を超える日が続いており、38 ℃を超える日もある。 6月下旬時点で、稲は急速に成長している。草丈は最終的に91 ㎝の高さに育つ。 現在のところ、農家は圃場の水位を 13 ㎝弱に保つことに注意を払っている。同 地域では例年、夏に降雨が少なく、本年もほとんど雨のない日々が続いている。 (写真-5) 【貿易情報・その他】

国際穀物理事会(IGC)「Grain Market Report」(2016.7.1)によれば、米国産 砕米4%の価格は452米ドル/トン(49,268円/トン)。イラクがインドから米を 大量に購入することに伴って、米国産米の価格も上昇した。 世界の輸出量シェア 5位(2016/17年度 9.0%) 表-6 米国の米需給(市場年度:8月~翌年7月) (単位:百万精米トン) 前月予測 からの変更 対前年度 増減率(%) 生 産 量 7.1 6.1 0.4 27.3 消 費 量 4.2 3.9 0.1 13.8 輸 出 量 3.2 3.3 0.1 11.6 輸 入 量 0.8 0.8 - -期末在庫量 1.6 1.3 0.2 39.2 期末在庫率 21.1% 18.3% 1.9 4.3 (参考) 収穫面積(百万ha) 1.19 1.04 0.06 24.0 単収(もみt/ha) 8.49 8.37 0.07 2.9

資料:USDA「World Agricultural Supply and Demand Estimates」、 「World Agricultural Production」(12 July 2016)

1.29 8.61 7.8 22.5% 1.8 0.8 3.7 4.4 年   度 20 14/15 2015/ 16 ( 見 込 み ) 201 6/17 予 測 値 写真-5 西海岸カリフォルニア州(2016年6月22日) 順調に生育しているほ場を見回る 撮影:Mr.Brain Baer 図-6 米の出穂の進捗 図-7 米の作柄評価 資料:USDA「Crop Progress」(2016.7.18)をもとに農林水産省で作成。 0 10 20 30 40 50 6月19日 6月26日 7月3日 7月10日 7月17日 2016年 2015年 平年(過去5年平均) (%) 2 5 25 53 15 2 5 25 53 15 2 4 22 49 23 悪い やや悪い 普通 やや良い 良い 2016/7/17 前週 前年 (%)

(7)

カ フィリピン

表-7 フィリピンの米需給(市場年度:7月~翌年6月)

IGC「Grain Market Report」(2016.7.1)によれば、2016年の輸入量 は1.9百万トンと、前年度並みとなる見込み。 台風の影響等により、 2015年秋以降に大量輸入したが、今後更に50万トンを追加輸入する承 認がすでに国家食糧庁に付与されている。このことについて、6月に 発足した新政権は再決議を行う見通し。 キ インドネシア (世界の生産量シェア 3位(2016/17年度 7.6%)) 表-8 インドネシアの米需給(市場年度:翌年1月~翌年12月) AMIS「Market Monitor」(2016.7.7)によれば、2015/16年度の雨季 米の作柄は、生育に適した降水に恵まれたことから良好。 (単位:百万精米トン) 前月予測 からの変更 対前年度 増減率(%) 生 産 量 11.9 11.4 12.0 (11.5) - 5.7 消 費 量 13.2 13.2 13.3 (13.3) - 0.8 輸 出 量 0.0 0.0 0.0 (…) - … 輸 入 量 1.8 1.6 1.5 (1.8) - ▲ 6.3 期末在庫量 2.2 2.0 2.2 (2.2) - 10.2 期末在庫率 16.7% 14.8% 16.2% (16.6%) - 1.4 (参考) 収穫面積(百万ha) 4.71 4.62 4.75 (4.70) - 2.8 単収(もみt/ha) 4.02 3.90 4.01 (…) - 2.8

資料:USDA「World Agricultural Supply and Demand Estimates」、 「World Agricultural Production」(12 July 2016) IGC 「Grain Market Report」(1 July 2016)

年   度 201 4/1 5 2 015 /16 (見 込 み ) 2 016 /17 予 測 値 、 ( ) は I G C (単位:百万精米トン) 前月予測 からの変更 対前年度 増減率(%) 生 産 量 35.6 35.3 36.6 (37.5) - 3.7 消 費 量 38.3 38.1 38.1 (39.0) - 0.0 輸 出 量 0.0 0.0 0.0 (…) - … 輸 入 量 1.4 1.9 1.3 (1.5) - ▲ 32.4 期末在庫量 4.1 3.2 2.9 (1.4) - ▲ 7.9 期末在庫率 10.7% 8.3% 7.6% (3.5%) - ▲ 0.7 (参考) 収穫面積(百万ha) 11.83 11.66 12.16 (12.11) - 4.3 単収(もみt/ha) 4.73 4.77 4.74 (…) - ▲ 0.6

資料:USDA「World Agricultural Supply and Demand Estimates」、 「World Agricultural Production」(12 July 2016) IGC 「Grain Market Report」(1 July 2016)

年   度 2 0 1 4 / 1 5 2 0 1 5 / 1 6 ( 見 込 み ) 2 0 1 6 / 1 7 予 測 値 、 ( ) は I G C ク ブラジル 表-9 ブラジルの米需給(市場年度:翌年4月~翌々年3月) AMIS「Market Monitor」(2016.7.7)によれば、今期は、主要産地であ る南部で豪雨に見舞われ、作付面積が減少したため、生産量は前年度対 比で減少。 ケ 豪州 表-10 豪州の米需給(市場年度:翌年3月~翌々年2月) 豪州農業資源経済科学局(ABARES)「Agricultural Commodities」 (2016.6.21)によれば、2016/17年度の生産量(籾ベース)は、90.6万ト ンへ3倍に増加(前年度30.5万トン)する見込み。理由は、かんがい用 水の配分量が増加した事により、作付面積が9.1万ヘクタールへ3倍 に増加(前年度3.1万ヘクタール)するため。 (単位:百万精米トン) 前月予測 からの変更 対前年度 増減率(%) 生 産 量 8.5 7.1 8.5 (8.5) - 19.2 消 費 量 7.9 7.8 8.0 (8.2) ▲ 0.0 1.9 輸 出 量 0.9 0.6 0.8 (0.8) - 33.3 輸 入 量 0.4 0.9 0.6 (0.7) - ▲ 29.4 期末在庫量 0.6 0.2 0.6 (0.4) ▲ 0.2 159.1 期末在庫率 7.2% 2.6% 6.5% (4.2%) ▲ 2.0 3.9 (参考) 収穫面積(百万ha) 2.30 1.98 2.30 (2.46) - 16.2 単収(もみt/ha) 5.42 5.29 5.43 (…) - 2.6

資料:USDA「World Agricultural Supply and Demand Estimates」、 「World Agricultural Production」(12 July 2016) IGC 「Grain Market Report」(1 July 2016)

年   度 2014/1 5 2015/16 (見 込 み ) 2 016/17 予 測 値 、 ( ) は I G C (単位:百万精米トン) 前月予 測 からの 変更 対前年度 増減 率(%) 生 産 量 0.5 0.2 0.4 (0.5) - 122.2 消 費 量 0.4 0.4 0.4 (0.4) - 0.0 輸 出 量 0.3 0.2 0.2 (0.2) ▲ 0.0 11.1 輸 入 量 0.2 0.2 0.2 (0.2) 0.0 ▲ 11.1 期末在庫量 0.2 0.1 0.1 (0.1) - 18.9 期末在庫率 33.3% 10.0% 11.5% (17.8%) 0.6 1.5 (参考) 収穫面積(百万ha) 0.07 0.02 0.05 (0.07) - 117.4 単収(もみt/ha) 9.86 10.87 11.12 (…) - 2.3

資料:USDA「Grain:World Markets and Trade」、 「PS&D」(12 July 2016)

IGC 「Grain Market Report」(1 July 2016)

予 測 値 、 ( ) は I G C

年   度 2 01 4 / 1 5 20 1 5 / 16 ( 見 込 み )

参照

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