1.はじめに
Google Earth は衛星写真や航空写真を表示するグーグル 社提供のフリーソフトであり,地形の立体表示も可能な 3 次元地形表示ソフトであり,画面上に目印,線,領域,画 像を表示することができる.目印,線,領域,画像はオブ ジェクトと称されている.これらのオブジェクトは登録用 のダイアログボックスを使用して入力できるようになって いる.ダイアログボックスで入力したオブジェクトのデー タは KMZ ファイルとして保存できる.この KMZ ファイル は ZIP 圧縮されており,解凍すると KML ファイルが得ら れる.但し,ダイアログボックスによる入力では Googel Earth のもつすべての機能を使用できない.このため,こ れらの機能を使用するためには KML ドキュメントをテキ ストエディタを使用して直接記述していかなければならな い.テキストエディタで直接入力するよりも,ダイアログ ボックスによるデータの登録により作成された KML ドキ ュメントを修正する方法のほうが便利である.この講座で は実例に即して KML ドキュメントを修正方法を中心に解 説するが,そのためには KML の知識が必要になる. 第 1 回の講座(河西,2010a)で Google Earth の画面上に 目印情報を表示する方法とその結果に作成される KML ド キュメントの読み方と修正方法,KML ドキュメントの概 要を説明した.第 2 回目として,線情報の表示,領域の表 示,図面や画像の貼付の方法とその結果作成される KML ファイルの読み方について解説する.解説用バルーン内に 表や画像を表示する方法は第 1 回目(河西,2010a)の目印 の場合と同じであるので,ここでは省略する.また,目印 と共通する部分は概略の説明にとどめてある.また,KML では線の色やポリゴンの色等の設定にはデフォルト値が設 定されおり,このデフォルト値を使用する場合は関係する タグを省略することができるという柔軟性がある.このデ フォルト値については各項で解説してある. Google Earth では,線のことをパス,領域のことをポリゴ ン,図面や画像の貼付けをイメージオーバーレイと称して いる.第 1 回目(河西,2010a)で説明したように Windows で は フ ァ イ ル が 存 在 す る 道 筋 を " パ ス " と 称 し て お り ,Google Earth と KML(2)
― パス,ポリゴン,イメージオーバーレイの表示 ―
河西 秀夫 *
Google Earth and KML(Part 2)
− The Display of Path, Polygon and Imageoverlay −
Hideo KASAI*
講 座
2009 年 11 月 10 日受付,2010 年 4 月 30 日受理 * 山梨学院大学 Yamanashi Gakuin University, Sakaori 2-4-5, Koufu City, Yamanashi Prefecture 400-8575, Japan. E-mail: [email protected]. Google Earth は衛星写真を使用した 3 次元地形表示ソフトであり,ユーザーによりデータの登録が可能なこと から,簡易な GIS ソフトとして使用できる.データの登録はダイアログボックスを使用する方法と KML を使 用してドキュメントを記述する方法があるが,KML にはダイアログボックスでは登録できない機能が多数存在 する.ダイアログボックスで登録したデータは KML ドキュメントとして保存される.この KML ドキュメント を追加・修正していくと便利である.第 2 回では線と領域の表示,図面の貼付けについて,実例に即してダイ アログボックスによる登録方法とその結果作成される KML ドキュメントの読み方と修正方法を解説する.立 体表示を行うと,断層などの登録データ地形との関係が直感的に理解できるという利点がある.また,図面を 貼り付けると図面に高さ情報を付加することができるので,新たな情報を得ることが可能になる. キーワード: GoogleEarth,KML,KMZ,地理情報システム,パス,ポリゴン,イメージオーバーレイ Key words : GoogleEarth, KML, KMZ, GIS, Path, Polygon, ImageoverlayGoogle Earth では線のことを"パス"と称している.画像フ ァイルを使用する場合は画像ファイルが存在する道筋であ るパスを記述する必要がある.この混乱を避けるために, 第 1 回目(河西,2010a)と同様に Google Earth で使用して いる線を意味するパスを"パス(線)"と表記することにす る.本文の解説で使用した Google Earth のバージョンは, 5.1.3533.1731(構築日 2009 年 11 月 12 日)であり,使用し た OS は Windows(Xp, Vista)である.
2.パス(線)情報の登録
パス(線)情報とは線で表示される情報であり,断層線, 調査ルート,河川,道路,線路などが相当する.直線だけ でなく折れ線も表示できる.閉じた線はポリゴンを使用し て表示するので,ここでは開いた線に限られている.パス (線)として閉じた線を登録すると,ポリゴンデータに自動 的に変換される.また,1 つの線の色は 1 種類であり,1 つ の線に複数の色を使用することができない.パス(線)情 報は,線を構成する各点の座標値,線の名称,線の色と太 さ,線の説明からなる.目印と同様に解説用バルーン内に 説明文章,表,画像を表示することができる. 2-1.ダイアログボックスによる入力 線を登録する場合,最初に線情報のダイアログボックス を開いて線の色と太さ,線の名称などを登録してから,画 面上で線を構成する各点の位置を順次クリックしていくと いう順序をとる.直線の場合は始点と終点のみを指定する. 第 2-1 図は,京都盆地北部の花折断層の概略の位置と説 明を表示したものである.線上の任意の場所をクリックす ると断層の説明が表示された解説用バルーンが開かれる. この入力例を解説する. 画面上部のメニューバーの「追加」をクリックして表示 されるプルダウンメニュー内の「パス」をクリックする か,またはツールバーの「パス(線)の追加」のボタンを クリックする(第 2-2 図の③)と,線情報の入力用ダイアロ グボックスが表示される(第 2-3 図).第 1 回(河西,2010a) で説明したように,ダイアログボックス中の「名前」の欄 はオブジェクトの名称であり,また,この入力された名前 は自動的に作成される KMZ ファイルの名称にもなる.こ の入力された文字は解説用バルーン内のタイトルとしても 使用される. ダイアログボックスのタブ「スタイル,色」で線の色と 太さ,不透明度を入力する.ここでは,線の幅を 6.0 で不 透明表示にしてある.線の色は白色がデフォルトである. 白以外の色を使用する場合は,「色」のチェックボックス をクリックする.色の入力ダイアログボックスが表示され るので表示する色を選択する. ダイアログボックスのタブ「標高」は線の高さを指定す るもので,「地面に固定」,「海底に固定」,「地形に相対」, 「海底に相対」,「海抜」が選択できる.「地面に固定」を選 択すると,地表に沿って線が引かれる(第 2-4 図(A)).こ の場合,線の高さの入力する必要はない.第 2-1 図の例は 「地面に固定」の設定になっている.「地形に相対」を選択 すると,地表面から一定の高度で地表面に沿った線が引か れる.この場合,地表面からの線の高さ(高度)を「標高」 欄に入力する必要がある.「地形に相対」を選択すると, 線を構成する点の高さは h1 + h2 の高さになる.h1 地表面 からの高さ(高度)で,h2 が地表面の高さである.地表面 の高さは Google Earth が所持しているデータが使用される ので入力の必要がない.「海抜」を指定すると,指定した 標高の線が引かれる(第 2-4 図(B)).「海抜」を選択した 場合も線の高さ(標高)を入力する必要がある.地面の標 高が指定した線の標高より高い場合は直線が引かれない. この違いは立体表示したときに明確になる.「パスを地面 に延長」をクリックすると,線を構成する各点と地表を結 ぶ線が引かれる. ダイアログボックスのタブ「説明」の説明欄に断層の説 明を入力する(第 2-5 図).この入力した文章が解説用バル 第 2-1 図 パス(線)の表示 京都盆地の花折断層の概略の位置を表示した例.線上の任 意の場所を左クリックすると解説用バルーンに断層の説明 が表示される. 第 2-2 図 オブジェクト登録用のツールバー 画面上部に表示されるオブジェクト登録用のアイコンを示 す.①が目印,②がポリゴン,③がパス(線),④がイメー ジオーバーレイである.これらのアイコンをクリックする とデータ登録用のダイアログボックスが開かれる.ーン内に表示される. 次に,ダイアログボックスの OK ボタンを押さずに,画 面上でマウスをクリックしながらパス(線)を構成する点 の位置を順次入力していく.第 2-5 図の①,②,③,④, ⑤の順序にクリックしていくと線が自動的に引かれていく. 最後に,第 2-3 図の入力ダイアログボックスの OK ボタン をクリックして登録を終了する. 登録された線の修正も可能である.修正する場合は,線 の上か「場所」パネルの「花折断層」のアイコンを右クリ ックしてボップアッププメニューを表示する.このメニュ ー内にある「プロパティ」をクリックして,第 2-3 図の入 力ダイアログボックスを再表示する.この段階で線上に入 力時にクリックした点が再表示される.再表示された点を マウスでドラッグすると点の位置が変更される.表示され た点にマウスをあわせて左クリックしてからキーボードの Delete キーを押すと,クリックした点が削除される.線の 太さや色などの属性の修正は再表示されたダイアログボッ クスで行う. 2-2.ダイアログボックス操作により作成される KML ドキュ メント 第 2-1 図の例で作成された KML ドキュメントを付録のリ スト 2-1 に示す.リスト 2-1 は次の構造になっている.タ グ <!--> は注釈行であり,定義には無関係である.
<?xml version ="1.0" encoding ="UTF-8"?> <kml ・・省略・・ >
<Document>
<name> 花折断層.kmz</name> <!--パス(線)のスタイルの定義-->
<Style id ="sn_ylw-pushpin"> ・・省略・・ </Style>
<StyleMap id ="msn_ylw-pushpin"> ・・省略・・
</StyleMap>
<Style id ="sh_ylw-pushpin"> ・・省略・・ </Style> <!--オブジェクト(パス(線))の定義--> <Placemark> <name> 花折断層 </name> <description> ・・省略・・ </description> <styleUrl>#msn_ylw-pushpin</styleUrl> <LineString> ・・・線の定義開始 <tessellate>1</tessellate> <coordinates> ・・省略・・ </coordinates> </LineString> ・・・線の定義開始 </Placemark> </Document> </kml> この KML ドキュメントはパス(線)のスタイルの定義部 とパス(線)の位置等の具体的な定義部からなっている. 第 2-3 図 パス(線)の登録用ダイアログボックス タブ「説明」で線の説明,タブ「色,スタイル」で線の色 と太さ,タブ「標高」で線の表示高さを設定する. 第 2-4 図 「地面に固定」と「海抜」の設定の違い (A)はダイアログボックスのタブ「標高」で「地面に固定」 を選択した場合,(B)は「海抜」を選択した場合(高さを 150m に設定)の直線の表示を示す.立体表示した場合に両 者の違いが明確化する.(B)の場合,地表面が指定した高 さより高い場合は直線が表示されない. 第 2-5 図 パス(線)情報の入力 線を構成する各点の位置を順次クリックしていく.ダイア ログボックスの「説明」欄に断層の説明を入力する.白い 四角は便宜上つけたもので,画面には表示されない.
(1)パス(線)のスタイルの定義 オブジェクトのスタイルとして線のスタイルを定義して いる.スタイルの定義は,目印の場合と同様に,通常表示 (マウスカーソルを線に重ねない場合の表示)と強調表示 (マウスカーソルを線に重ねた時の表示)の 2 つの線のスタ イルが定義されている.タグ <StyleMap> で強調表示と通 常表示でどの線のスタイルを使用するかを定義している. 付録のリスト 2-1 のタグ <StyleMap> の記述内容から,通常 表示では識別子"sn_ylw-pushpin"で定義された線のスタイル を,強調表示では識別子"sh_ylw-pushpin"で定義された線の スタイルを使用することが定義されていることがわかる. 識別子の名前は Google Earth により自動的につけられたも のである."sn_ylw-pushpin"と"sh_ylw-pushpin"は文字の意 味から黄色のピンのアイコン画像ファイルの名前のように 見えるが,あくまでもオブジェクトのスタイルの識別子で ある.識別子"sn_ylw-pushpin"と"sh_ylw-pushpin"の具体的 な定義はタグ <Style> で定義されている.付録のリスト 2-1 では,<Style id ="sn_ylw-pushpin">,<StyleMap id = "msn_ylw-pushpin">,<Style id ="sh_ylw-pushpin"> の順に 並 ん で い る が ,K M L で は 2 つ の タ グ < S t y l e > と タ グ <StyleMap> がセットになっていればよいので,これらのタ グの並び順は関係ない. 通常表示の線のスタイルの定義は次のようになっている. <!--アイコンのスタイルの定義 --> <Style id ="sn_ylw-pushpin"> <IconStyle> <scale>1.1</scale> <Icon> <href> http://maps.google.com/mapfiles/kml/pushpin/ ylw-pushpin.png </href> </Icon> <hotSpot x ="20" y ="2"
xunits ="pixels" yunits ="pixels"/> </IconStyle> <!--表示する線のスタイルの定義-- > <LineStyle> <width>6</width> </LineStyle> </Style> タグ <Style> の子要素として,タグ <IconStyle>,タグ <LineStyle> が使用されている.タグ <LineStyle> は表示す る線の太さと色の定義である.タグ <IconStyle> は目印の 場合と同じ黄色いピンのアイコンの定義である.ダイアロ グボックスによりデータを入力した場合に作成される KML ドキュメントにはこのタグ <IconStyle> が必ずつくように設 計されている.但し,パス(線)の場合はこの目印アイコ ンは表示されない. リスト 2-1 の通常表示と強調表示の定義をみると,両者 の違いはタグ <scale> で定義されるアイコンの大きさのみで あることがわかる. タグ <LineStyle> には子要素としてタグ <width> とタグ <color> が存在する.タグ <width> が線の太さの定義であ る.タグ <color> は線の色の定義である.ここでは,線の 色をデフォルト値である白としているため,タグ <color> は省略されている.白以外の色を指定した場合は,これに 線の色の定義であるタグ <color> が追加される.色のコー ドは目印の場合と同様に不透明度,青,緑,赤を表す 16 進数表記である. (2)解説用バルーン内に表示する説明の記述と線の座標値 等の定義 解説用バルーン内に表示する説明の記述と線を構成する 各点の座標値等の記述はタグ <Placemark> に記述する.タ グ < P l a c e m a r k > の子要素として,タグ < n a m e > ,タグ <description>,タグ <styleUrl>,タグ <LineString> がある.
第 2-1 図の例(リスト 2-1)では次のようになっている. <Placemark> <name> 花折断層 </name> <description> ・・省略・・ </description> <styleUrl>#msn_ylw-pushpin</styleUrl> <LineString> <tessellate>1</tessellate> <coordinates> 135.824992219351, 35.09194061761213, 0 ・・省略・・ 135.7814987256104, 34.99531508791001, 0 </coordinates> </LineString> </Placemark> タグ <name> に登録した名前は解説用バルーン内にタイ トルとして表示される.タグ <description> が解説用バルー ン内の文章の定義である. 使用する線のスタイルはタグ <styleUrl> で選択されている. 使用する線のスタイル名を意味する識別子は"#msn_ylw-pushpin"である(# が付くことに注意)が,この形式はタグ <Placemark> の外側のタグ <StyleMap> で定義されているも のである.タグ <styleUrl> で使用する線のスタイルを識別 子で選択していることは,識別子の付いた複数のタグ <StyleMap> を KML ドキュメントに記述できることを意味 している. タグ <LineString> が線の具体的定義であり,子要素として, タグ <tessellate> とタグ <coordinates>,タグ <altitudeMode>, タグ <gx:altitudeMode> がある.KML ではタグ <LineString> が存在すると,パス(線)の情報であると判断する. タグ <tessellate> は地面の高さに沿って線を引くかどうかを 指示するものであり,"0"と"1"の値をとる.値が"1"の場合, 地面の高さに沿って線を引く.値が"0"の場合は地面の高さ を無視して線が引かれる.この「地面の高さに沿って線を
引く」がデフォルト値である.タグ <coordinates> には線を 構成する各点の座標値のリストが記述されている.各点の座 標値は経度,緯度,高さの順に並んでいる.緯度と経度の 値は 10 進数表記である.前述のように,ダイアログボック スのタブ「標高」では「地面に固定」,「地形に相対」,「海 抜」が選択できる.この選択した情報はタグ <altitudeMode> の値として定義され,"clampToGround","relativeToGround", "absolute"の値が記述される."clampToGround"が地面に固定, "relativeToGround"が地形に相対,"absolute"が海抜である. "clampToGround"(地面に固定)がデフォルト値であり,デフ ォルト値を使用する場合は,タグ <altitudeMode> は省略され る.「地面に固定」を選択した場合,高さの情報は無視され る.このため,タグ <coordinates> の各点の高さの値は 0 にな っている.タグ <gx:altitudeMode> は海底を基準にした標高を 設定するタグで,"relativeToSeaFloor "(海底に相対)と "clampToSeaFloor"(海底に固定)の値がある.このタグはリ スト 2-1 では使用されていない. (3)作成された KML ファイルの修正 ダイアログボックスで登録したデータから作成される KML ドキュメントは第 2-6 図に示すように,XML ヘッダ, KML 名前宣言,オブジェクトの定義から構成されている. オブジェクトの定義はスタイルの定義と位置等の具体的な 定義からなる.オブジェクトのスタイルは2つのタグ <Style> と <StyleMap> から構成されており,ダイアログボ ックス操作により作成された KML ドキュメントの場合,タ グ <Style> に必ずタグ <IconStyle> が存在している.このタ グ <IconStyle> は目印以外でも必ず記述されており,自動的 に 作 成 さ れ た K M L ド キ ュ メ ン ト の 特 徴 で あ る .タ グ <IconStyle> は目印のアイコンの画像ファイルの大きさと URL を定義するもので目印以外は必要がない.このように, 自動的に作成される KML ドキュメントには不要のタグが使 用されており冗長になっている.このため,ドキュメント の内容が読みにくくなっている.ここでは,リスト 2-1 のド キュメントの不要な部分を削除して読みやすくする. リスト 2-1 には目印の場合と同様に,タグ <IconStyle> の 子要素 <Icon> で黄色のピンの定義が自動的に追加されてい るがパス(線)の場合は黄色いピンは使用していないので, 黄色いピンの定義であるタグ <IconStyle> は削除しても不都 合はない. 前述のタグ <Style> は次のようにタグ <LineStyle> のみを 残して簡略化できる. <Style id ="sn_ylw-pushpin"> <!--線のスタイルの定義-- > <LineStyle><width>6</width></LineStyle> </Style> 通常表示と強調表示に線のスタイルを変えない場合は, リスト 2-1 の強調表示のスタイルの定義とタグ <StyleMap> は不要になる.リスト 2-1 は次のように簡略化できる. <?xml version ="1.0" encoding ="UTF-8"?>
<kml ・・省略・・ > <Document> <name> 花折断層.kmz</name> <Style id ="sn_ylw-pushpin"> <LineStyle> <width>6</width> </LineStyle> </Style> <Placemark> <name> 花折断層 </name> <description> ・・省略・・ </description> <styleUrl>#sn_ylw-pushpin</styleUrl> <LineString> <tessellate>1</tessellate> <coordinates> ・・省略・・ </coordinates> </LineString> </Placemark> </Document> </kml> こ の 例 で は , 通 常 表 示 の オ ブ ジ ェ ク ト の ス タ イ ル ("sn_ylw-pushpin")のみを残してある.また,リスト 2-1 で は,タグ <Placemark> の子要素であるタグ <styleUrl> では, 通常表示と強調表示のオブジェクトのスタイルの変化を定 義するタグ <StyleMap> の識別名"msn_ylw-pushpin"を # 参照 で指定している.簡略したドキュメントでは,オブジェク トのスタイルは 1 つだけなので,このタグ <styleUrl> の識 第 2-6 図 KML ドキュメントの構造 KML ドキュメントは,XML ヘッダ,KML 名前宣言,オブ ジェクトの定義からなる.オブジェクトの定義はスタイル の定義と位置等の諸定義からなっている.使用する目印や パス(線)などの形態は「スタイルの定義」の部分で定義 し,オブジェクトの種類や位置等の具体的な情報は「位置 等の諸定義」(タグ <Placemark>)で定義する.
別名を"#sn_ylw-pushpin"に変更してある. 2-3.強調表示に線の色や太さを変化する パス(線)の場合,ダイアログボックスによる入力では 強調時と通常時に線の色や太さを変化させることができな いが,自動的に作成された KML ドキュメントを修正する とこの変化を表現することができる.修正箇所は線のスタ イルを定義するタグ <Style> である.タグ <Style> の子要素 であるタグ <LineStyle> のさらに子要素であるタグ <color> の値とタグ <width> の値を強調時と通常時で変えると線の 色と太さを変化させることができる.通常時に太さ 6 の白 色の線,強調時を太さ 8 の赤色の線にした場合,リスト 2-1 のタグ <Style> の修正結果は次のようになる. <!--通常表示のオブジェクトのスタイル--> <Style id ="sn_ylw-pushpin"> <LineStyle> <width>6</width></LineStyle> </Style> <!--強調時のオブジェクトのスタイル--> <Style id ="sh_ylw-pushpin"> <LineStyle> <width>8</width> <color>ff0000ff</color> </LineStyle> </Style> 前述のように,デフォルトで線の色は白となるので,通 常表示の線の色指定は不要である.この例ではプッシュピ ンのアイコンは使用しないので,プッシュピンのアイコン を定義するタグ <IconStyle> を削除してある.
3.ポリゴンの表示
ポリゴンは閉じた領域であり,枠線と領域内部に色をつ けて表示することができる.調査地域や各種設定地域の範 囲などを表示するのに便利である.第 2-7 図は現存の甲府 城の範囲を表示したもので,下の衛星写真が判読できるよ うに薄い白色(不透明度 50%)で色をつけてある.Google Earth では不透明度 0 %が透明,100 %が不透明である.閉 領域の枠線の色は赤色,線の太さは 6.0 である.表示した 領域内をクリックすると,領域の説明を表示する解説用バ ルーンが開かれる.また,解説用バルーンには表や画像が 表示できる(第 1 回参照). 3-1.ポリゴンの平面表示 3-1-1.ダイアログボックスボックによるポリゴンの設定 ポリゴンを設定するには,メニューバーの「追加」をク リックすると表示されるプルダウンメニュー内の「ポリゴ ン」をクリックするか,またはツールバーのポリゴンの追 加ボタンをクリックする(第 2-2 図②). 「ポリゴン」を選択すると,ポリゴンに関するデータ登 録用ダイアログボックスが表示される(第 2-8 図).ポリゴ ンの名前,枠線の色と太さ,ポリゴンの色と不透明度,解 説用バルーン内に表示する説明を入力する.第 2-8 図は, ポリゴンの名前を「甲府城」,解説用バルーンに表示する 説明を「現存の甲府城の範囲である」とした例である. タブ「スタイル,色」の「直線」の欄は枠線の色の指定 である.ここでは,線の幅を 6 ピクセル,色を赤,不透明 度を 100 %(不透明)に設定してある.「範囲」の欄は領域 内部に関する設定で,この例では「塗りつぶし+枠線」が 第 2-7 図 ポリゴンの表示 ポリゴンの不透明度を 50 %にして下の衛星写真が透けて見 えるようにしてある.ポリゴンの任意の場所を左クリック するとポリゴンの説明を表示する解説用バルーンが開かれ る. 第 2-8 図 ポリゴンの登録用ダイアログボックス タブ「説明」の説明欄にポリゴンの説明を入力する.タブ 「スタイル,色」の「直線」は枠線の定義,「範囲」は閉領 域の色と不透明度の定義である.タブ「標高」はポリゴン の高さの定義である.選択され,不透明度が 50 %に設定されている.不透明度 を 0 %にすると枠線のみが表示される.また「枠線」を選 択しても同様に枠線のみが表示される.「塗りつぶし」を 選択すると枠線は表示されない.また,タブ「標高」で 「地面に固定」を選択している.「地面に固定」を選択する と.地面に沿ってポリゴンが表示される. ポリゴンの入力ダイアログボックスの OK ボタンを押さず に,パス(線)の場合と同様に領域を囲む点を順次クリック していくと,枠線が自動的に表示されていく.領域を囲んだ ら,OK ボタンをクリックしてポリゴンの登録を終了する. 登録したポリゴンはサイドバーの「場所」パネルに表示 される.領域の内部またはサイドバーの「場所」パネルに 表示されている「甲府城」のアイコンを右クリックすると ポップアップメニューが表示される.このメニュー内にあ る「プロパティ」をクリックして,第 2-8 図の入力ダイア ログボックスを再表示する.この段階で枠線上に登録した 各点が再表示される.この再表示された点をマウスでドラ ッグすると点の位置が変更される.再表示された点にマウ スカーソルをあわせて左クリックしてからキーボードの Delete キーを押すと,クリックした点が削除される.枠線 の色や太さ,領域の色などは再表示された入力ダイアログ ボックスで修正できる. 3-1-2.ダイアログボックス操作により作成される KML ド キュメント 第 2-7 図に示したポリゴンの例で作成された KML ドキュ メントを付録のリスト 2-2 に示す.このドキュメントの概 略は次のようになっている.
<?xml version ="1.0" encoding ="UTF-8"?> <kml ・・省略・・ >
<Document>
<name> 甲府城 03.kmz</name>
<Style id ="sn_ylw-pushpin"> ・・省略・・ </Style> <StyleMap id ="msn_ylw-pushpin">
・・省略・・ </StyleMap>
<Style id ="sh_ylw-pushpin"> ・・省略・・ </Style> <Placemark> <name> 甲府城 </name> <description> ・・省略・・ </description> <styleUrl>#msn_ylw-pushpin</styleUrl> <Polygon> ・・省略・・ </Polygon> </Placemark> </Document> </kml> 基本的な構造は目印,パス(線)の場合と同様であり,2 つのタグ <Style>,タグ <StyleMap>,タグ <Placemark> か らなる.タグ <Style> がポリゴンのスタイルの定義,タグ <Placemark> がポリゴンの具体的な定義である. (1)オブジェクトのスタイルの定義 パス(線)の場合と同様に,ポリゴンのスタイルの定義 は 目 印 と パ ス(線 )の 定 義 と 同 様 に ,2 つ の < S t y l e > , <StyleMap> から構成されている.リスト 2-2 中のタグ <StyleMap id ="msn_ylw-pushpin"> の定義を見ると,通常 表示は識別子"sn_ylw-pushpin"と名づけられたスタイルの定 義を使用し,強調表示は識別子"sh_ylw-pushpin"と名づけら れたスタイルの定義を使用していることがわかる. 第 2-7 図の通常表示のオブジェクトのスタイルの定義は リスト 2-2 では次のようになっている. <Style id ="sn_ylw-pushpin"> <IconStyle> <scale>1.1</scale> <Icon> <href> http://maps.google.com/mapfiles/kml/pushpin/ ylw-pushpin.png </href> </Icon> <hotSpot x ="20" y ="2"
xunits ="pixels" yunits ="pixels"/> </IconStyle> <LineStyle> <color>ff0000ff</color> <width>6</width> </LineStyle> <PolyStyle> <color>7fffffff</color> </PolyStyle> </Style> タグ <Style> は子要素としてタグ <IconStyle>,タグ <LineStyle>,タグ <PolyStyle> が記述されている.タグ <IconStyle> は目印アイコンの大きさと色,使用するアイコ ンの画像ファイルの定義である.タグ <IconStyle> が記述 されているが,パス(線)と同様にポリゴンでは目印アイ コンは表示されないない.タグ <LineStyle> は枠線の色と 太さの定義であり,子タグとして線の色を定義するタグ <color> と線の幅を定義するタグ <width> がある.この例で は枠線の太さが 6 ピクセル,色は不透明の赤になっている. タグ <PolyStyle> は領域の色を定義するタグで,子要素 にはタグ <color>,タグ <fill>,タグ <outline> がある.タグ <color> はポリゴンの領域内の色を定義するタグであり,不 透明度を含めたカラーコードを指定する.この例では,カ ラーコードとして"7fffffff"を指定しているが.ポリゴンの 不透明度は"7fffffff"の先頭 2 桁(1 バイト)の"7f"であり, この値は不透明度 50 %である.3 桁目以降が色のコードで 白になる.タグ <fill> はポリゴン領域内部を塗りつぶすか どうかを指定するもので"0"と"1"の値を持つ."0"が内部を 塗らない指定(枠線のみ),"1"が塗りつぶす指定である. "1"がデフォルト値あり,デフォルト値の場合はタグ <fill>
の記述は省略される.タグ <outline> はポリゴンの枠線を引 くかどうかを指定するタグで,"0"か"1"の値をとる."0"が 枠線を引かない指定,"1"が枠線を引く指定である."1"が デフォルト値あり,デフォルト値の場合はタグ <outline> の 記述は省略される.このため,リスト 2-2 ではタグ <fill> とタグ <outline> が省略されている. (2)ポリゴンの定義 ポリゴンの形態の定義はタグ <Placemark> で定義されて おり,子要素としてタグ <name>,タグ <description>,タ グ <styleUrl>,タグ <Polygon> がある.タグ <name>,タグ <description>,タグ <styleUrl> は目印とパス(線)の場合と 同じ意味を持っている.リスト 2-2 のタグ <Placemark> は 次のような構造になっている.タグ <Polygon> がポリゴン の詳細な定義である. <Placemark> <name> ポリゴンの名前 </name> <description> 説明文章 </description> <styleUrl># アイコンのスタイル名 </styleUrl> <Polygon> ポリゴンの定義 </Polygon> </Placemark> 第 2-7 図のポリゴンの具体的な定義は次のようになって いる. <Polygon> <extrude>1</extrude> <tessellate>0</tessellate> <outerBoundaryIs> <!--枠線の定義--> <LinearRing> <coordinates> 138.5698521798336,35.66552141444701,208 ・・省略・・ 138.5698521798336,35.66552141444701,208 </coordinates> </LinearRing> </outerBoundaryIs> </Polygon> </Placemark> ポリゴンの具体的な定義を行なうタグ <Polygon> の子要素 はタグ <extrude>,タグ <tessellate>,タグ <outerBoundaryIs>, タグ <innerBoundaryIs> である.リスト 2-2 には記述されて いないが,このほかにタグ <altitudeMode> がある.タグ <altitudeMode> はポリゴンの枠線の高さを定義するもので, パス(線)と同様に「地面に固定」,「海底に固定」,「地形 に相対」,「海底に相対」,「海抜」がある.「地面に固定」 ("clampToGround")がデフォルト値なので,リストでは省 略される.タグ <tessellate> はポリゴンの枠線を地面に沿っ て引くことを指定するものであり,"0"か"1"の値をとる. 値が"1"の場合は地面に沿ってポリゴンの枠線が引かれる. タグ <extrude> は空中に浮いたポリゴンの枠線を構成する各 点を地面と結ぶかどうかを指定するもので,"0"か"1"の値 をとる.値が"1"の場合は空中に浮いたポリゴンの枠線を構 成する各点が地表と線で結ばれる.値が"0"の場合はポリゴ ンが空中に浮いたまま表示される. タグ <outerBoundaryIs> は領域の外枠線の座標の定義を行 なうタグで,子要素としてタグ <LinearRing> がある.タグ <LinearRing> が枠線の定義であり,子要素としてタグ <coordinates>,タグ <extrude>,タグ <tessellate>,タグ <altitudeMode>,タグ <gx:altitudeMode> がある.枠線を構 成する各点の座標値のリストはタグ <coordinates> で定義さ れている.座標値は経度,緯度,高さの順に並んでいる. リスト 2-2 では枠線を構成する各点の高さが 208 になって いる.第 2-7 図の例では前述したようにポリゴンが「地面 に固定」に設定されている.「地面に固定」に設定されて いる場合はタグ <coordinates> の高さ値は無視される.この ため,パス(線)の場合と同様に各点の高さの値を 0 とし ても不都合はない.また,「地面に固定」に設定した場合, タグ <extrude>,タグ <tessellate>,タグ <altitudeMode>,タ グ <gx:altitudeMode> はすべてデフォルト値なので記述が省 略される. タグ <innerBoundaryIs> はドーナツ状のポリゴンの内側の 枠線を定義するタグである.ドーナツ状のポリゴンはダイ アログボックスを使用する方法では表示できないので,テ キストエディタで直接 KML ドキュメントを作成するか,ダ イアログボックスを使用して作成した KML ドキュメント を修正する必要がある.ドーナツ状のポリゴンについては 第 3 回で解説する. (3)KML ドキュメントの修正 前述のように,ダイアログボックス操作で入力した場合 に作成される KML ドキュメントには不要のタグが追加さ れている.また,マウスカーソルをアイコンに重ねた時に 強調表示を行なわない場合は強調表示のスタイルは不要で あり,通常表示のスタイルだけでよい.このため,不要の タグを削除して読みやすい KML ドキュメントに修正する. 修正点は次の通りである. ①タグ <Style> の子要素のタグ <IconStyle> にはアイコンとし て,黄色いピンが指定されている.しかし,ポリゴンの 場合はパス(線)の場合と同様に黄色いピンのアイコンは 使用しない.このため,黄色のピンを定義しているタグ <IconStyle> は意味が無いので削除しても不都合はない. ②マウスカーソルをポリゴンに重ねた時に強調表示を行なわ ない場合,ポリゴンのスタイルの定義は 1 つだけでよい. KML ドキュメントの構成は次のように単純化できる. <?xml version ="1.0" encoding ="UTF-8"?>
<kml ・・省略・・ > <Document>
<name> 甲府城.kmz</name> <!--ポリゴンのスタイルの定義--> <Style id =" "sn_ylw-pushpin">
<color>ff0000ff</color> <width>6</width> </LineStyle> <PolyStyle><color>7fffffff</color></PolyStyle> </Style> <!--ポリゴンの定義--> <Placemark> <name> 甲府城 </name> <description> 現存の甲府城の範囲 </description> <LookAt> ・・省略・・ </LookAt> <styleUrl>#sn_ylw-pushpin</styleUrl> <Polygon> ・・省略・・ </Polygon> </Placemark> </Document> </kml> この修正ではポリゴンのスタイルの定義であるタグ <Style> がタグ <Placemark> の外側に置かれている.オブジ ェクトのスタイルが 1 種類の場合,タグ <Style> をタグ <Placemark> の内側に置くことができる.タグ <Style> の識 別子とタグ <styleUrl> はオブジェクトスタイルが複数存在 する場合に使用するスタイルを指定するものであるため, スタイルが 1 種類の場合は不要になる.このため,リスト は次のようになる.
<?xml version ="1.0" encoding ="UTF-8"?> <kml ・・省略・・ > <Document> <name> 甲府城.kmz</name> <Placemark> <name> 甲府城 </name> <description> 現存の甲府城の範囲 </description> <Style> ・・省略・・ </Style> <LookAt> ・・省略・・ </LookAt> <Polygon> ・・省略・・ </Polygon> </Placemark> </Document> </kml> 3-2.強調表示のポリゴンの状態を変化させる マウスカーソルをポリゴンに重ねた時(強調表示)にポ リゴンの色や枠線の色・太さを変化させることができる. 但し,この変化をダイアログボックスによる登録では行な うことができないので,ダイアログボックスによる入力で 作成された KML ドキュメントを修正することになる.前 述のように,KML ドキュメントにはオブジェクトのスタ イルの定義として 2 つのタグ <Style> が存在する.この 2 つ のスタイルのうち強調表示に関するタグの内容を修正する. 修正結果は次のようになる.但し,タグ <IconStyle> は不 必要なので削除している. <!- -通常表示- -> <Style id ="sn_ylw-pushpin"> <LineStyle> <color>ff0000ff</color> <width>7</width> </LineStyle> <PolyStyle> <color>7fffffff</color> </PolyStyle> </Style> <!- -強調表示- -> <Style id ="sh_ylw-pushpin"> <LineStyle> <color>ffffffff</color> <width>10</width> </LineStyle> <PolyStyle> <color>7fff55ff</color> </PolyStyle> </Style> タグ <Style> の子要素には枠線の色と太さを定義するタ グ <LineStyle> と領域の色を定義するタグ <PolyStyle> があ る.通常表示と強調表示でこれらの値を変えればよいこと になる.この例では,通常表示ではポリゴンの色を不透明 度 50 %の白色,枠線は太さ 7 ピクセルの赤とし,強調表示 ではポリゴンの色を不透明度 50 %の薄紫色(カラーコー ドは"7fff55ff"),枠線を太さ 10 の白としている. 3-3.ポリゴンの立体表示 第 2-9 図に示すようにポリゴンを立体表示できる.領域 の強調などに使用できる. (1)ダイアログボックスによる設定 ダイアログボックスを使用するとポリゴンを立体表示で きる.立体表示の方法は次の通りである. ①第 2-8 図のダイアログボックスのタブ「標高」で「地形 に相対」か「海抜」を選択する. ②タブ「標高」でポリゴンの上面の高さを入力する.この 例では 316m としてある. ③タブ「標高」で「側面を地面に延長」をクリックする. 「側面を地面に延長」をクリックしないとポリゴンが指 定された高さに浮いて表示される. (2)KML ドキュメント ダイアログボックス操作により作成される KML ドキュ メントは次のようになる.但し,ここではタグ <Polygon> の内容のみを示す. <Polygon> <extrude>1</extrude> <tessellate>1</tessellate> <altitudeMode>relativeToGround</altitudeMode> <outerBoundaryIs>
<LinearRing> <coordinates> 138.5700114196062,35.66580099633065,316 ・・省略・・・ 138.5700114196062,35.66580099633065,316 </coordinates> </LinearRing> </outerBoundaryIs> </Polygon> 基 本 的 に は 平 面 表 示 の 場 合 と 同 様 で あ る が , タ グ <Polygon> の子要素としてタグ <extrude>,タグ <tessellate>, タグ <altitudeMode> が追加されている.前述のように,タグ <tessellate> はポリゴンを地面に沿って引くことを指定するも のであり,値が"1"の場合は地面に沿ってポリゴンが引かれ る.タグは <altitudeMode> の値"relativeToGround"が「地形 に相対」の設定であり,タグ <extrude> の値"1"が「側面を 地面に延長」の設定である.タグ <coordinates> には枠線を 構成する各点の座標値が経度,緯度,高さの順に並んでい る.ここにはポリゴンの高さの値である 316 が記述されて いる.
4.イメージオーバーレイ
既存の図面を Google Earth の画面上に貼り付けることが できる.例えば,地質図を貼り付けて立体表示すると,立 体的な地質図を簡単に表示することができる.但し,KML ドキュメントでは UTF-8 の文字コードを使用しているの で,貼り付ける画像のファイル名に漢字(ANSI コード)を 使用した場合文字化けが生ずることがある.画像ファイル 名を英数字にしておくのが望ましい.イメージオーバーレ イでは"bmp"形式,"jpg"形式,"TIFF"形式,"png"形式, "GIF"形式の各画像が使用できる.第 2-10 図は山梨県の甲 府盆地西部の御勅使川(みだいがわ)扇状地の傾斜量図(河 西,2010b)を貼り付けた例である.傾斜量図は国土地理院 の基盤情報の 10mDEM から作成したものである.画像を 貼り付ける時に位置を調整しやすいように位置の目安とし て Google Earth で河川を表示する設定にしてある.河川を 表示するには,Google Earth のサイドバーの「レイヤ」パ ネルの「地勢」リスト中の「水域」をクリックする. 4-1.ダイアログボックスによる貼付け 第 2-10 図の例について説明する.メニューバーの「追 加」をクリックして表示されるプルダウンメニュー内の 「イメージオーバーレイ」をクリックするか,ツールバー の「イメージオーバーレイ」のアイコン(第 2-2 図④)をク リックする.第 2-11 図の入力ダイアログボックスが表示さ れるが,ここで使用するのはタブ「説明」とタブ「標高」 である.「名前」の欄と「説明」の欄に必要事項を入力す る.リンク欄の右側にある「参照」をクリックして貼り付 ける画像ファイルを選択する(第 2-11 図 A).表示する画 像の透過度はスライダー(第 2-11 図 B)で調整するが,最 初は半透明程度にしておくと位置の調整がしやすい.タブ 「標高は」貼り付ける画像の高さを指定するものである. 画像の高さには,「地面に固定」,「海底に固定」,「海抜」 の 3 種類がある(第 2-11 図 C).「地面に固定」を選択する と地表に沿って画像が貼り付けられる.「海抜」を選択し た場合は画像を貼り付ける標高値を入力する.この場合, 設定した標高値より高い画像の領域は表示されない.第 2-10 図の例では「地面に固定」にしてある. 指定された画像が貼り付けられるので,図面の大きさと 位置を調整する(第 2-12 図).貼り付けた図面の中央と周 辺 8 箇所に緑色のマークが付いている.中央の十字マーク (十字マーカー)(A)をドラッグすると図面全体が移動す る.周辺のマーク(コーナーマーカーとエッジマーカー) 第 2-9 図 ポリゴンの立体表示 第 2-8 図のダイアログボックスのタブ「標高」で,「地形に 相対」を選択してポリゴンの高さの値を入力する.次に 「側面を地面に延長」をクリックすると,立体表示されたポ リゴンの枠線を構成する各点が地表面と結ばれる. 第 2-10 図 イメージオーバーレイの例 別途作成した傾斜量図を貼り付けた例である.傾斜量図は, 傾斜量が大きいほど暗く表示されている.(B)をドラッグすると,図面が伸縮する.図面左側のひし 形のマーク(三角マーカー)(C)をドラッグすると図面が 回転する.第 2-11 図の透過度を不透明にし,OK ボタンを クリックして貼り付けを終了する. Google Earth では簡単に立体表示が可能である.第 2-13 図は視点の向きをかえて第 2-10 図を立体表示したものであ る.高さの情報をもたない傾斜量図であるため立体表示す ると地形との関係が直感的にわかる. 4-2.KML ドキュメント 第 2-10 図の例でダイアログボックス操作で作成された KMZ ファイルを解凍ソフトを使用して解凍すると,KMZ と同名のフォルダが作成され,このフォルダの下に画像が 格納されたサブフォルダ"files"と"doc.kml"と名づけられた KML ファイルが得られる(第 2-14 図).第 1 回目(河西, 2010a)の「KML ドキュメントの保存と開き方」で解説し た方法 3(保存した KMZ ファイルの拡張子を".zip"に変更 してダブルクリックする)で解凍しても同じ結果になる. 第 2-10 図の KML ドキュメント("doc.kml")をリスト 2-3 に 示す.イメージオーバーレイの場合は,目印,パス(線), ポリゴンの場合と異なり,オブジェクトのスタイルの定義 であるタグ <Style> と <StyleMap> が無く単純になっている. KML ドキュメントは次の構成になっている. <?xml version ="1.0" encoding ="UTF-8"?> <kml ・・省略・・ > <GroundOverlay> …イメージオーバーレイの定義開始 ・・省略・・ </GroundOverlay> …イメージオーバーレイの定義終了 </kml> タグ <GroundOverlay> はイメージオーバーレイに関する 定義である.このドキュメントにはタグ <Document> が存 在しない.KML リファレンスによれば,タグ <Document> は " c o n t a i n e r " と い う 抽 象 概 念 に 属 す る も の で , タ グ <GroundOverlay> は"overlay"という別な抽象概念に属する タグである.タグ <GroundOverlay> はタグ <Document> の 子要素ではないので,タグ <Document> は使用されない. タグ <GroundOverlay> は次のような構造になっている. <GroundOverlay> <name> ・・省略・・ </name> <description> 第 2-11 図 イメージオーバーレイのデータ登録用ダイアログボッ クス.ボタン「参照」(A)をクリックすると,画像ファイ ルの設定ダイアログが開くので,貼り付ける画像ファイル を選択する.最初にスライダーで不透明度を設定する(B). タブ「標高」で「地面に固定」(C)を選択すると,画像が 地面に沿って貼り付けられる. 第 2-12 図 貼り付けた画像の大きさと位置の修正 貼り付けた画像の大きさと位置を修正する.A の十字マー カーをドラッグすると貼り付けた画像全体が移動する.B 点のエッジマーカーとコーナーマーカーをドラッグすると 画像の伸縮が行われる.C 点の三角マーカーは画像の回転 に使用する. 第 2-13 図 貼り付けた画像の立体表示 貼り付けた画像を立体表示すると,地形との関係が明確に なる.特に,傾斜量図のような高さ情報を持たない図面の 場合は有効になる.
解説用バルーン内に表示する文章 </description> <Icon> <href> 画像ファイルのパス </href> <viewBoundScale> 省略 </viewBoundScale> </Icon> <LatLonBox> 画像の貼付け位置のデータ </LatLonBox> </GroundOverlay>
タグ <GroundOverlay> の子要素には <name>,タグ <descrip-tion>,タグ <Icon>,タグ <LatLonBox> の各タグ,タグ <alti-tude>,タグ <altitudeMode>,タグ <gx:altitudeMode> がある.タ グ <name> とタグ <description> は他の場合と同じ機能である. タグ <Icon> は貼り付ける画像の定義で子要素としてタグ < h r e f > と タ グ < v i e w B o u n d S c a l e > が あ る . タ グ <viewBoundScale> は画像の表示尺度である.タグ <href> に は貼り付ける画像が存在するパスを記述されている.第 2-10 図の例ではパスは“files/midaigawa.bmp”となっている.第 2-10 図で使用している画像ファイル名は“midaigawa.bmp”で あり,この画像はフォルダ“files”に存在することが記述さ れている.前述のように,表示する画像ファイルと kml ファ イルは一緒に KMZ ファイルとして ZIP 圧縮される.この とき,“files”という名称のサブフォルダが作成され,この サブフォルダに使用する画像がコピーされて格納される. “御勅使川扇状地.kmz”と名づけられた KMZ ファイルを E ドライブのフォルダー“google02”に保存している場合, 第 1 回目(河西,2010a)で説明した「KML ドキュメントの 保存と開き方」中の方法 1(サイドバーの「場所」パネル に表示された KMZ ファイルののアイコンをコピーしてテ キストエディターに貼り付ける方法)でイメージオーバー レイの KML ファイルを開くと,タグ <href> に記述される 画像ファイルのパスが“E:/google 0 2 / 御勅使川扇状地. kmz/files/midaigawa.bmp”のように絶対パスで表示される. 表示する画像ファイルのパスの表記は解凍方法により異な ることに注意する必要がある. タグ <LatLonBox> は貼り付けた画像の 4 隅の位置が定義 されている.タグ <LatLonBox> の子要素にはタグ <north>, タグ <south>,タグ <east>,タグ <west> がある.タグ <north> と <south> はそれぞれ貼り付けた位置の北端と南端 の 10 進数表記の緯度である.タグ <east> と <west> はそれ ぞれは東端と西端の 10 進表記の経度である.第 2-10 図で はダイアログボックスで「地面に固定」が選択されている が,タグ <altitudeMode> がこの設定に対応している.「地 面に固定」はデフォルト値なので,タグ <altitudeMode> と タグ <gx:altitudeMode> の記述は省略されている. 第 2-15 図は,画像を貼り付ける標高を 1000m に設定し た例であり,画像は指定された標高に水平に貼り付けられ ている.貼り付ける画像は第 2-10 図と同じものである. 1000m 以上の標高の場所は画像が表示されない.ダイアロ グボックスのタブ「標高」で「海抜」を選択し,標高欄に 1000m を入力してある. 第 2-15 図の場合の KML ドキュメントを次に示す.ここ ではタグ <GroundOverlay> のみを示す. <GroundOverlay> <name> 御勅使川扇状地 </name> <description> 甲府盆地西部の地形 </description> <Icon> <href>files/midaigawa.bmp</href> <viewBoundScale>0.75</viewBoundScale> </Icon> <altitude>1000</altitude> <altitudeMode>absolute</altitudeMode> <LatLonBox> ・・省略・・ </LatLonBox> </GroundOverlay> このリストにはタグ <altitude> とタグ <altitudeMode> が追加 第 2-14 図 解凍された KMZ ファイル KMZ ファイルを解凍するとサブフォルダ"files"と"doc.kml" が得られる.貼り付ける画像ファイルはこのサブフォルダ "files"に格納される."doc.kml"では使用する画像ファイル のパスはこのサブフォルダ内"files"の画像ファイルになって いる. 第 2-15 図 画像の貼り付ける高さを 1000m に設定したイメージオ ーバーレイ.第 2-10 図の例で,画像の貼り付ける高さを 1000m に設定したものである.地面の高さが 1000m 以上の 場所は画像が表示されない.
されている.タグ <altitude> が画像を貼り付ける標高値でこの 例では 1000m に設定されている.タグ <altitudeMode> は貼付け 方法の設定で,"absolute"が「海抜」の設定に相当している.
5.おわりに
第 2 回ではパス(線),ポリゴン,イメージオーバーレイ について,ダイアログボックスによる操作方法とその結果 作成される KML ドキュメントの読み方を解説した.目印 の場合と同様に,ダイアログボックス操作だけでは表現で きない機能が存在する.この機能を表現する場合は作成さ れた KML ドキュメントを追加修正する必要がある.解説 用バルーン内に画像や表を表示する方法や解説用バルーン の装飾方法は目印の場合と同じなので解説は省略した.パ ス(線)は断層線などの線データの表示,ポリゴンはさま ざまな領域の表示,イメージオーバーレイは既存の地質図 などと地形の重ね合わせが可能となる.Google Earth では 簡単に立体表示ができるので,地形との関係が直感的に理 解できるという利点がある.特に,傾斜量図のように高さ 情報を持たない画像の場合,Google Earth に貼り付けると 高さ情報を付加することができるので,新たな情報を得る ことが可能になる. 第 3 回では,オブジェクトのグループ化,ドーナツ状の ポリゴンの表示,複数の図面の重ね合わせ,凡例の表示方 法について解説する.文 献
河西秀夫(2010a)Google Earth と KML(1)─ KML の概要 と目印の登録─.情報地質,vol.21, no.2, pp.53-70. 河西秀夫(2010b)緩傾斜地域の傾斜量図表示プログラムの 開発と地形の解析事例.山梨学院大学「現代ビジネス研究」, 第 3 号,pp.51-67 国土地理院 基盤地図情報.国土地理院ホームページ http://fgd.gsi.go.jp/download/GsiDLSelItemServlet KML リファレンス http://code.google.com/intl/ja/apis/kml/ documentation/ kmlreference.html 植村善博(2004)変位地形と地下構造からみた京都盆地の 活断層.京都歴史災害研究,第 2 号,pp.27-28.付 録
リスト 2-1 第 2-1 図の線情報の KML ドキュメント<?xml version ="1.0" encoding ="UTF-8"?> <kml xmlns ="http://www.opengis.net/kml/2.2" xmlns:gx ="http://www.google.com/kml/ext/2.2" xmlns:kml ="http://www.opengis.net/kml/2.2" xmlns:atom ="http://www.w3.org/2005/Atom"> <Document> <name> 花折断層.kmz</name> <!--線のスタイルの定義--> <Style id ="sn_ylw-pushpin"> <IconStyle> <scale>1.1</scale> <Icon> <href> http://maps.google.com/mapfiles/kml/pushpin/ ylw-pushpin.png </href> </Icon> <hotSpot x ="20" y ="2"
xunits ="pixels" yunits ="pixels"/> </IconStyle> <LineStyle><width>6</width></LineStyle> </Style> <StyleMap id ="msn_ylw-pushpin"> <Pair> <key>normal</key> <styleUrl>#sn_ylw-pushpin</styleUrl> </Pair> <Pair> <key>highlight</key> <styleUrl>#sh_ylw-pushpin</styleUrl> </Pair> </StyleMap> <Style id ="sh_ylw-pushpin"> <IconStyle> <scale>1.3</scale> <Icon> <href> http://maps.google.com/mapfiles/kml/pushpin/ ylw-pushpin.png </href> </Icon> <hotSpot x ="20" y ="2"
xunits ="pixels" yunits ="pixels"/> </IconStyle> <LineStyle><width>6</width></LineStyle> </Style> <!--位置等の諸定義--> <Placemark> <name> 花折断層 </name> <description> 京都市周辺で最も著名な本断層は,丹波高地と比良山地との 間の直線的な北北東走向の断層谷を形成する(植村,2004) </description> <styleUrl>#msn_ylw-pushpin</styleUrl> <LineString> <tessellate>1</tessellate> <coordinates> 135.824992219351,35.09194061761213,0 135.8058769312137,35.05890260117226,0 135.8039134512474,35.05029382343532,0
135.7967211626471,35.0365051350411,0 135.7814987256104,34.99531508791001,0 </coordinates> </LineString> </Placemark> </Document> </kml> リスト 2-2 第 2-7 図のポリゴンのドキュメント
<?xml version ="1.0" encoding ="UTF-8"?> <kml xmlns ="http://www.opengis.net/kml/2.2" xmlns:gx ="http://www.google.com/kml/ext/2.2" xmlns:kml ="http://www.opengis.net/kml/2.2" xmlns:atom ="http://www.w3.org/2005/Atom"> <Document> <name> 甲府城 03.kmz</name> <!--オブジェクトスタイルの定義--> <Style id ="sn_ylw-pushpin"> <IconStyle> <scale>1.1</scale> <Icon> <href> http://maps.google.com/mapfiles/kml/pushpin/ ylw-pushpin.png </href> </Icon> <hotSpot x ="20" y ="2"
xunits ="pixels" yunits ="pixels"/> </IconStyle> <LineStyle> <color>ff0000ff</color> <width>6</width> </LineStyle> <PolyStyle><color>7fffffff</color></PolyStyle> </Style> <StyleMap id ="msn_ylw-pushpin"> <Pair> <key>normal</key> <styleUrl>#sn_ylw-pushpin</styleUrl> </Pair> <Pair> <key>highlight</key> <styleUrl>#sh_ylw-pushpin</styleUrl> </Pair> </StyleMap> <Style id ="sh_ylw-pushpin"> <IconStyle> <scale>1.3</scale> <Icon> <href> http://maps.google.com/mapfiles/kml/pushpin/ ylw-pushpin.png </href> </Icon> <hotSpot x ="20" y ="2"
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リスト 2-3 第 2-10 図の KML ドキュメント
<?xml version ="1.0" encoding ="UTF-8"?> <kml xmlns ="http://www.opengis.net/kml/2.2" xmlns:gx ="http://www.google.com/kml/ext/2.2" xmlns:kml ="http://www.opengis.net/kml/2.2" xmlns:atom ="http://www.w3.org/2005/Atom"> <GroundOverlay> <name> 御勅使川扇状地 </name> <description> 甲府盆地西部の地形 </description> <Icon> <href>files/midaigawa.bmp</href> <viewBoundScale>0.75</viewBoundScale> </Icon> <LatLonBox> <north>35.70730899736464</north> <south>35.58546504018506</south> <east>138.551635095669</east> <west>138.3935504502385</west> </LatLonBox> </GroundOverlay> </kml>