総合資源エネルギー調査会 電力・ガス事業分科会 電力・ガス基本政策小委員会 産業構造審議会 保安・消費生活用製品安全分科会 電力安全小委員会 合同 電力レジリエンスワーキンググループ(第 2 回) 議事要旨 日時:平成30 年 10 月 25 日(木曜日)12 時 30 分~14 時 30 分 場所:経済産業省本館地下2 階 講堂 出席者 <委員> 大山委員長、小野委員、大橋委員、金子委員、崎田委員、首藤委員、曽我委員、松村委員 <オブザーバー> 電力・ガス取引監視等委員会 都築総務課長、電気事業連合会 三谷電力技術部長、電気事 業連合会 稲月工務部長、電力広域的運営推進機関 佐藤理事 <経済産業省> 村瀬電力・ガス事業部長、米田産業保安グループ審議官、曳野電力基盤整備課長、覚道電力 安全課長、後藤保安課長、鍋島電力供給室長 他 議題 (1) 第2回レジリエンス WG の趣旨・進め方について (2) 平成 30 年北海道胆振東部地震に伴う大規模停電に関する検証委員会中間報告 (3) 北海道胆振東部地震に伴う苫東厚真発電所・道東に至る送電線の事故・復旧状況に ついて (4) 北海道電力における設備形成の経緯等 議事概要(自由討議含む) 1.第2回レジリエンスWG の趣旨・進め方について (資料3) 2.平成30 年北海道胆振東部地震に伴う大規模停電に関する検証委員会中間報告 (資料 4-1,4-2) 3.北海道胆振東部地震に伴う苫東厚真発電所・道東に至る送電線の事故・復旧状況につい て(資料5) 4.北海道電力における設備形成の経緯等(資料6)
北海道エリアについては、まさにレジリエンス強化対策をとっている中で不幸にも地 震が起きたということが分かってきた。道東の3 ルートの送電線事故と苫東厚真の事 故対応、災害規模からいってやむを得ないという報告を受け止める。 今は電力システム改革の途中段階という認識。再生可能エネルギーの接続も増えてき ているという状況の中で、新しい動きに対応して安定的に需給をコントロールしてい くため、これから社会全体でそのリスクにどう対応していくのか、中長期的にしっか りと話し合っていく視点が必要ではないか。 災害に向けた対応として、事業者にどう協力してもらうのか、また太陽光を使うよう な家庭にどのような対応してもらうのかなど、社会に分かりやすく発信することが重 要。今後どういった対策を講ずるのか、我々市民や事業者にどう関わってくるのかを 分かりやすく情報発信してもらえればと思う。発災時の動き方、総合的なリスクマネ ジメントを考えるきっかけにしていただきたい。 資料6 の北海道電力の設備形成・運用に係る評価について、事前にブラックアウトを 起こさないための合理的な準備をしており、特段に不適切な対応はなかったと理解。 広域機関の報告書も見ればそのことはある程度明らかであると認識。ブラックアウト 後の対応についても、小さなミスがあったが、それ以上に評価されるべき点が多いと いう評価もおかしいとは思わない。 同じところに冬の高需要期の記載があるが、すぐにブラックアウト検証委員会の中間 報告で提案された対策の話になり、結局全体を通してブラックアウトのことしか書い てない。需要規模が大きければブラックアウトは回避できたかもしれないが、供給不 足で停電することになった可能性がある。ブラックアウト以外の話が出てきてない が、このWG の議論の対象はブラックアウト以外のリスクの対応についても議論する のではないのか。 資料全体を通して、「不適切とはいえない」という二重否定が出てくる。ブラックアウ ト対策なら十分説得力があると思うが、今回の検証だけで設備形成全体が適正だった と判断していいのかは疑問。孤立した系統で泊と苫東厚真という大きなベース電源で ある石炭発電所が稼働することになっている。身の丈に合わない大きな発電所ではな いか、ベース電源を集中して立てているのではないか。 電気料金推移について、電源入札制度の導入は地域格差是正とは別である認識。日本 の電気が海外と比べて高く、企業が外に出ていくという問題意識のもとに始まったも のであり、地域格差の解消が第一の論点ではなかったという理解。 石炭火力発電所といったベース電源を分散させず1 箇所にすることでコストを抑える ことは道民の負担を減らすが、そもそもIPP と競争できるような規模の事業者がいな かったと思われ、この時点ですでに圧倒的に優位な状況にあったため、競争を強いら れてコストが下がったのではないのではないか。
仮に電源入札によって、ベース電源を1 カ所に集約するようなコスト低減策を打たな ければ競争に勝てなかったとすると、それまでが高すぎたということ。つまり北海道 電力が非効率的だった、ということを示すことになるのではないか。 94 年に自由化した圧の結果としてではなく、北海道電力の経営判断で発電所を集約す ることになったことを認識する必要がある。かつ、北海道は冬に停電を起こした場 合、命にかかわると度々主張してきた。それでも発電所を集中して建設し、コストを 優先した。否定されることではないが、経営判断としてコストを優先したと言わざる を得ない。それが適切だったのかをこれだけで論じることができるのか。 サイト脱落について、N―3以上の場合は稀頻度だから何が起きてもしょうがないと いう話ではないと思っている。地震が起きた時に最悪の事態が起きないよう備えてお く必要はある。サイト脱落が起きた際に予備率3%は確保すべきであり、10%節電 等の自主的な取組によって乗り越えられるような形にしておくといった対策を政府・ 広域機関で考えておくべきではないか。 電力需給のシミュレーションについて、2019 春の姿になれば北海道の電力供給の信頼 度は相当高くなると理解。一方、石狩湾、北本増強、再生可能エネルギーの台頭によ って系統の状況や電源の分布が急速に変化している。そうした変化に応じてシミュレ ーションを行い、電力ネットワークに反映すべき。 北本連系線の増強について、どの程度設備の増強が必要かという判断は専門家の技術 的評価にお任せするが、第1 回の意見書にも提出したように、増強せずとも北海道で 電気をつくって本州に移す南向きの潮流を発生させておけば、緊急時北向き潮流のマ ージンの確保にもなるのではないか。 今回の北海道電力の対応について、現時点では現行のルール上の違法性や電気事業法 における業務改善命令が必要となるような運営上の不適切性はないという評価がなさ れたものと理解。ただ、「不適切な点はない」という書き方は業務改善命令の観点か ら書いたものと思われるが、対策を考えるにあたってはより適切な対処・対応があっ たのかどうかという視点からも検討していただくことが必要。地震以外に想定される 災害も念頭に置いたうえで、手当が十分なのかを改めて確認する必要がある。 北海道以外のエリアも検証結果を共有することで各エリアの特性も踏まえ防災対策に 反映する必要がある。 合理的なコストと安全制のバランスを考慮した設備投資の検討は難しいが、想定を上 回る災害が続いている現状を踏まえ検討することが望ましい。設備投資以外の面でも 運用含め、すぐそこにせまっているという気持ちで検討していくことが必要。
今回の原因は複合要因ということだが、複合要因のシミュレーションには知見が必 要。そういったシミュレーションの手法を今回に限らず活用できるのではないか。 石狩湾新港LNG 火力発電所が動くまで、つまり今冬どうするのかという運用につい て、シミュレーションの結果なので評価としてはよいと思うが、経済性の観点からど れくらいの負荷がかかるのかという点が気になる。それも含め総合的に検討する中で 結論が出ればよいのではないか。 ブラックアウトを踏まえた一連の検討結果について、安全対策上の知見としてこれを 前向きにとらえるべき。処置は適切だったか、今後活かすべきところはどういうとこ ろかという視点からも検討すべき。 前回もいったが、系統が遮断されたとき単独の負荷で運転を続けるFCB が有効と考 える。今回の議論とは直接関係ないかもしれないが、今の全国の火力プラントがFCB を持っているのか、運用が可能なのか確認すべき。 振動に対する保護装置は40 万kw以上の蒸気タービンにつけることになっている が、もう少し数値を下げた方がいいのではないのか。実際、自主的に警報装置が付け られているので直接の影響はないが、振動と過回転で2 つ分けてあるのは、おそらく 振動は大きくなると徐々に遠心力で破壊される一方、過回転はオーバースピンを起し ただちにローターが破壊されるためと思われる。警報はそれを聞いてアクションする ため、対応作業が遅れれば破壊されてしまう。それを35 万 kW と 60 万 kW で法的に 差があるのは少々問題のように感じる。これはもうちょっと下げるべきではないか。 11 万 2 千kW や 5 万kW といった新規の発電所がでていることも考慮すべき。 ブラックアウトの総点検評価、内容には異論はない。水力発電所の一部機能停止もあ ってブラックアウトが起き、その原因は電線が一度に故障したことだという理解。そ れぞれの故障の原因は地震の揺れということだが、なぜここだけ一気に全て影響を受 けたのか、共通原因があるのではないか、信頼性評価の観点から議論があるのではな いか。 苫東厚真に比較的に大きな電源が集中しているが、そこが全部脱落しても水力が稼働 していれば問題なかったと理解。しかし、もう1 つ何か起こればブラックアウトにな るというギリギリの状態であった。このリスクを事前にある程度評価できないのか。 経営判断する中で、事業者がどれくらいリスクがあるのかについてある程度把握して おくべきであり、シミュレーション等の手段を使って判断に生かされているのかとい うことも今後は考えるべきではないか。 大規模発電所は経営効率性の話もあるが、系統の規模に比べて大きい発電所はリスク がやはり大きく、ネットワークも強くする必要がある。その意味で新北本連係線が間
に合わなかったのは残念。ネットワークについては、新エネルギーも増えているので それも考える必要がある。 本日の議論をまとめると、広域機関からの検証委員会中間報告、それから、事務局か ら説明のあった北海道電力による過去の設備形成経緯、運用の検証ということについ ては、いろいろと意見があったが、優、良、可、不可でいうところの不可ではなかっ たと整理される。その上で、今後の対策については、中間報告や本日の議論踏まえ て、北海道電力の方で進めていただきたい。 お問合せ先 経済産業省 産業保安グループ 電力安全課 電話:03-3501-1742 FAX:03-3580-8486 資源エネルギー庁 電力・ガス事業部 電力基盤整備課 電話:03-3501-1749 FAX:03-3580-8485