• 検索結果がありません。

高等部3年 社会学習指導案

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "高等部3年 社会学習指導案"

Copied!
5
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

生活単元学習 学習指導案 広島県立黒瀬特別支援学校 指導者 沖 勝志 (T1) 山本 眞弓 (T2) 1 日時,場所 平成 27 年 12 月 11 日(金) 10:10~10:55 中学部3年A組教室 2 学部,学年,学級 中学部 第3学年A組 (生徒 4名) 3 単元名 「掃除をしよう」 4 単元設定の理由 (1)生徒観 本学級は,男子3名,女子1名の計4名の生徒が在籍している単一障害学級である。障害は多 様であり,障害特性や理解の程度,作業能力等個人差が大きい。3年間一緒に活動してきたが, 学級内で,仲間を意識したり,休憩時間に一緒に活動したりする場面は少ない。しかし,4人で の集団行動等は,ルールやマナーを守ってできている。 生徒Aは,自発的な行動は少ないが,指示されたことは集中して取り組むことができる。発表 する場面では,自信がもてず,早口になってしまうことが多い。生徒Bは,発語はなく,手を挙 げたり,頷いたりすることでコミュニケーションをとっている。作業に集中できる時間も少しず つ増えてきているが,45 分間集中することは難しい。生徒Cは,初めての経験や慣れない状況等 に大きく不安を抱き,仲間と一緒に行動することができないことがあった。第3学年になってか らは,一定の学習活動を繰り返すことで自信をもち,快活に作業することができるようになった。 意欲的に取り組むことはできているが,丁寧さに欠けることがある。生徒Dは,落ち着いて行動 できるようになり,全ての授業において丁寧に根気強く作業できるようになった。コミュニケー ション面では,依然として,一方的に発言しがちではあるが,仲間を意識した言動も増えてきた。 (2)単元観 特別支援学校学習指導要領解説総則等編には,「生活単元学習は,児童生徒が生活上の目標を達 成したり,課題を解決したりするために,一連の活動を組織的に経験することによって,自立的 な生活に必要な事柄を実際的・総合的に学習するものである。」と示されている。 本単元は,日常生活において重要な要素である掃除を繰り返し行うことにより,掃除用具の名 前を覚えたり,掃除のやり方を覚えたりすることができるとともに,仲間と協働して順序に留意 して作業を確実に実施することで,生徒それぞれに達成感を抱かせ,丁寧に作業することの大切 さや仲間と協力する態度を身に付けさせることができると考える。 (3)指導観 指導に当たっては,単元の意義やねらいを達成するために,生徒の発達段階や特性を踏まえて, 次の5点のことに留意して指導を行う。 ①作業手順を理解して,掃除できるようになる。【作業手順カードを確認させる。】 ②継続して作業ができるようになる。【タイマーで作業終了時間を知らせる。】 ③隅々まで丁寧に作業ができるようになる。【各自の作業エリアを明確に示す。】 ④協力して作業ができるようになる。【生徒同士の正しい言葉がけを促す。】 ⑤効率よく作業ができるようになる。【授業ごと,場面ごとに写真及び動画を見せて作業内容を確 認させて振り返らせ,どう改善したらよいか考えさせる。】 以上の5点の達成のため,生徒が状況判断し見通しをもって主体的に取り組めるように環境を 設定していきたい。そのため,「掃く」「拭く」等の一つ一つの清掃活動動作の正しいモデルを示 したり,生徒が状況判断をして見通しをもって主体的に取り組めるように環境設定したりするこ とで,指導者がその都度,口頭で指示することを極力なくし,生徒一人一人に応じた過不足のな い必要な指導・支援を行う。

(2)

生徒Aには,自発的な行動を促すため,本単元では掃除リーダーとして意欲的に,また,仲間 の状況を意識しながら全体への指示出しを大きな声ではっきり表現させる。生徒Bには,継続し て行ってきたことで,仲間の頑張りを意識することもできつつあるため,個別的な言葉がけや手 添え支援をする中で最後まで取り組ませる。生徒Cには,物理的環境の整備や指さし等で指示す ることで,隅々まで丁寧に作業させる。生徒Dには,本授業においても,目標カードを確実に意 識させ,その時の状況や相手の様子を見て適切な発言ができるように指導する。 5 単元の目標 ○教室の掃除を通して,日常生活に必要な技能を身につけることができる。 ○自分の役割を果たしたり,仲間と協力したりする中で正しいコミュニケーション方法を身に つけ,主体的に活動する場面を増やすことができる。 6 指導計画(全 35 時間) 第1次 (15 時間) ○仲間と協力して効率よく作業(単元名「掃除をしよう」)できるようにな る。 ○自分の課題が分かって,役割を果たし自己評価ができるようになる。 第2次 (10 時間) ○自分の役割を果たし,自分で考えて作業ができるようになる。 ○自分の課題を理解して,自己評価ができるようになる。 第3次 (10 時間) ○自分の役割を果たし,自分で考えて主体的に作業ができるようになる。 ○自分たちの課題の目的や意味を理解して,自己評価・相互評価ができる ようになる。 (本時2/10) *1単位時間 45 分 7 本時の目標 ○ 全体の目標 (1)自分の役割を果たし,主体的に作業することができる。 (2)自分たちの目標(頑張ること)が分かり,自己評価・相互評価をすることができる。 ○ 個々の目標 生徒 これまでの様子 目標 A 示された作業内容は,確実に行おうと努力することができる。指 示や指導には素直に従い,課題へ取り組むことができる。 掃除リーダーとして,仲間に自分から呼びかけて大きな声で掃除 の順番を発表することができつつある。また,ほうきの使い方や 濡れモップの正しいやり方(後進しながら,モップは左右に拭く) も少しずつではあるが上達してきている。 ・仲間が自分に注目し た こ と を 確 認 し て 掃 除 の 順 番 を 発 表 す る ことができる。 ・正しいやり方(後進 しながら,拭き残しの ないようにする)でモ ッ プ が け を 行 う こ と ができる。 ・自己評価・相互評価 を 3 段 階 で 表 現 す る ことができる。 B 言葉の指示や支援カードを見て,作業に取り組もうとしている。 それぞれの作業を正しく行えなかったり,途中でやめてしまった りといった課題はある。今年度は,全工程をやりきることも増え てきている。 ・掃除の全工程をやり きることができる。 ・自己評価・相互評価 を 3 段 階 で 表 現 す る ことができる。 C 慣れないことに対しては身構えてしまうことが多いが,学級で は,ずいぶん速やかに活動できるようになった。掃除では継続し ・モップがけを両手で 行うことができる。

(3)

て取り組んでいることもあってか,安心して意欲的に作業してい るが,丁寧に作業することは難しい。 ・自己評価・相互評価 を 3 段 階 で 表 現 す る ことができる。 D 自分で考えて作業することができるようになった。仲間に協力を 要請する場面で相手の状況を考えず一方的に呼びかけることが ある。モップの正しいやり方(後進しながら,モップは左右に拭 く)も随分上達してきた。 ・相手の状況を見て正 し い 言 葉 で 協 力 を お 願 い す る こ と が で き る。 ・正しいやり方(後進 しながら,拭き残しの ないようにする)でモ ッ プ が け を 行 う こ と ができる。 ・自己評価・相互評価 を 3 段 階 で 表 現 す る ことができる。 8 準備物 ほうき,ちり取り,モップ,モップ用バケツ,雑巾,色画用紙片で作ったごみ,タイマー, 掃除の順番カード,デジタルカメラ,モニター,生徒B用支援カード,個人別目標カード 自己評価確認カード,評価カード 9 学習過程(後掲) 10 評価の観点 ・本時の目標設定は適切であったか。 ・自分の役割を果たし,主体的に作業するための工夫はされていたか。 ・自己評価,相互評価を発表,表現するための指導・支援は適切であったか。 11 教室内配置図 T1 A C D B T2 廊下

(4)

9 学習過程 3 掃除をする。 ①机・いすを出す。        [5分] Dと協力して運ぶ。 ○Aが①~⑥の順番カードの前にマグネット を貼り,提示するのを見て,作業に入ることを 確認する。 ○机やいすを運んだことを褒める。(T2) ②ほうきではく。 [5分] ③床を拭く。   [3分] (モップがけ) ④机・いすを入れる。        [5分] ○掲示物を入れるボックスを準備する。 ⑥反省会をする。 ☆自己評価を3段階で表現できたか。 ☆自己評価を3段階で表現できたか。 ☆自己評価を3段階で表現できたか。 ☆自己評価を3段階で表現できたか。 ○目標確認カードで確かめる。 ○目標確認カードで確かめる。 Aは司会進行をする。 (自己評価まで) 仲間の頑張りを評価す る。       [8分] ☆相互評価を3段階で表現できたか。 ☆相互評価を3段階で表現できたか。 ☆相互評価を3段階で表現できたか。 ☆相互評価を3段階で表現できたか。 ○T1が差し棒で重要な場面を示して,仲間 の頑張りを確認する。 4 挨拶をする。 ○タオルの色を変えて,水拭きと乾拭きの区 別をする。(机担当) ☆①~⑤までの全工程をやりきることができ たか。 (目標が達成できたか発 表する。)     [5分] ○①~⑥のカードに読み仮名を書いたり,写 真を提示したりすることで読みやすいように する。 ○本人用支援カードで①~⑥のそれぞれに シールを貼っていき,できたことを褒める。 ☆仲間が自分に注目したことを確認して掃除 の順番を発表することができたか。 ○本人用支援カードで①~⑥にシールが 貼ってあるか確認させる。 ○自分で考えて場所を見つけて拭けたこと を褒める。(棚,窓等担当) ☆相手(C)の状況を見て正しい言葉で協力 をお願いすることができたか。 学習活動 D C A 2 本時の学習活動を確 認する。      [9分] 指導上の留意点 (□課題,○支援,☆評価 ) 全体 1 挨拶をする。 ○個人の目標カードで自己評価をするととも に,仲間や指導者による他者評価を取り入 れ,頑張ったことを褒めることで達成感を抱 かせる。 ○全員が姿勢を正してから挨拶することを徹 底する。 B ○T1がカードを示しながら全体の目標と個 人の目標を確認する。 ○床に絵具で薄く色を付けて,自分の拭く 場所を明確にする。 ☆後進しながら,拭き残しがないようにモッ プがけができたか。 (T2が工程が終わる度にシールを貼る。) ○全員が姿勢を正してから挨拶することを徹 底する。 ○拭き残している部分を指先で指示する。 (ホワイトボード担当) ○全員(個人の目標を達成しているかどうかの場面)のビデオを確認しながら,達成できているかどうかを言葉や指さし(◎○△カードを示し)で表現させる。 ⑤ホワイトボードを拭く。 机を拭く。     [5分] ○拭く場所を指さしで示す。(机担当) (T2) ○床に絵具で薄く色を付けて,自分の拭く場 所を明確にする。 ☆後進しながら,拭き残しがないようにモップ がけができたか。 ○机やいす運んだことを褒める。(T2) ACDは教室のモップが け Bは廊下のモップがけ (廊下のモップがけをする。) ○まっすぐ進むように言葉かけをする。(T2) ○カードで両手で持つことを示すとともに,片 手で行っている場面では,指さしで指導す る。 ☆モップがけを両手で行うことができたか。 Dと協力して運ぶ。 ○目標確認カードで確かめる。 仲間が自分に注目したことを確認して掃除 の順番を発表する。 全体の目標の確認をする。自分の目標の確認をする。 手際よくホワイトボードに貼られている掲示 物をとる。 相手の状況を見て,正しい言葉で協力を お願いする。 モップがけを両手でする。 掃除の全工程をやりきる。 相手の状況を見て,正しい言葉で協力を お願いする。 後進しながら,拭き残しのないようにモッ プがけを行う。 後進しながら,拭き残しのないようにモップ がけを行う。 自分の目標が達成できたかを3段階で自己評価する。

(5)

参照

関連したドキュメント

入学定員 200人 3年次編入学 30人 修士課程 保健学専攻 入学定員 70人. 進

SD カードが装置に挿入されている場合に表示され ます。 SD カードを取り出す場合はこの項目を選択 します。「 SD

が前スライドの (i)-(iii) を満たすとする.このとき,以下の3つの公理を 満たす整数を に対する degree ( 次数 ) といい, と書く..

本時は、「どのクラスが一番、テスト前の学習を頑張ったか」という課題を解決する際、その判断の根

学生 D: この前カタカナで習ったんですよ 住民 I:  何ていうカタカナ?カタカナ語?. 学生

小学校学習指導要領総則第1の3において、「学校における体育・健康に関する指導は、児

□ ゼミに関することですが、ゼ ミシンポの説明ではプレゼ ンの練習を主にするとのこ とで、教授もプレゼンの練習

具体的な取組の 状況とその効果 に対する評価.