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個別の原価について (燃料費、購入・販売電力料、原子力バックエンド費用)

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(1)

個別の原価について

(人件費、その他経費)

平 成 2 4 年 1 2 月 2 6 日

資 源 エ ネ ル ギ ー 庁

(2)

2

目次

1 . 人 件 費 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ P 3

(3)

1.人件費

(4)

1.(1) ①全体の概要

4

(ア)人件費は、電気事業を運営する従業員、検針員等の人員を雇用等するための費用であり、役員

給与、給料手当、給料手当振替額(貸方)、退職給与金、厚生費、委託検針費、委託集金費及び雑

給の8営業費項目で構成されている。

(人件費の算定) 第三条 2 一 役員給与、給料手当、給料手当振替額(貸方)、退職給与金、厚生費、委託検針費、委託集金費及び雑給 実績値及び法第二十九条 の規定による届出をした供給計画(以下「供給計画」という。)等を基に算定した額 一般電気事業供給約款料金算定規則

(ア)役員給与:役員に対して支給される給与。ただし、従業員の職務を兼務する役員に対して当該職

務に関して支給される給与を除く。

(イ)給料手当:従業員に対する給与。

(ウ)給与手当(控除口(貸方)):組合活動、欠勤、懲戒休業等による給料の不払分。

(エ)給料手当振替額(貸方):「給料手当」に計上する金額のうち、建設工事等に従事した者の給料手

当を各該当科目へ振り替えた金額。

(オ)退職給与金:従業員に対する退職に係る支払額。

(カ)厚生費(法定厚生費):健康保険料、労災保険料、厚生年金保険料、雇用保険料、労災補償費、

健康診断費等の額。

(キ)厚生費(一般厚生費):保険費、厚生施設費、文化体育費、慶弔費、団体生命保険料等の額。

(ク)委託検針費:従業員以外の者に検針を委託する場合の個人支給の手当及びこれに準ずるもの。

(ケ)委託集金費:従業員以外の者に検針を集金する場合の個人支給の手当及びこれに準ずるもの。

(コ)雑給:従業員以外の者(役員を除く)に対する給与・厚生費及び退職金。

(5)

1.(1) ②関西電力の概要

5 今回 (H25~ H27) A 前回 (H20) B 差 引 備考 C=A-B 役 員 給 与 8 10 ▲2 ・役員給与を一部カット 給 料 手 当 1,434 1,772 ▲338 基 準 賃 金 958 1,123 ▲165 ・社員年収をメルクマール水準(664万円)まで引下げ 基 準 外 賃 金 157 192 ▲35 諸 給 与 金 458 541 ▲83 控 除 口 ▲139 ▲84 ▲55 ・出向者にかかる会社負担分を一部自主カット 給料手当振替額 ▲28 ▲30 2 退 職 給 与 金 188 227 ▲39 ・数理計算上の差異の発生による減 厚 生 費 275 307 ▲32 法定厚生費 218 245 ▲27 ・健康保険料の会社負担割合を56%に引下げ 一般厚生費 57 61 ▲4 ・保養所の全廃等を反映 委託検針費 32 49 ▲17 ・委託検針人の減少を反映 委託集金費 5 19 ▲14 ・委託集金人の減少を反映 雑 給 22 17 5 ・定年退職後の再雇用者の増加を反映 人件費 計 1,934 2,373 ▲439 経費対象人員 22,060人 21,737人 323人 ・定期採用抑制(H24実:602名、H25予:561名、H26予:390名、H27予:390名) (億円) 出典:第11回電気料金審査専門委員会資料5-1より

(6)

1.(1) ③九州電力の概要

6 前回:A (H20) 今回:B (H25~27) 差:B-A 主な増減要因 役 員 給 与 8 7 ▲1 報酬の減額 給 料 手 当 1,058 792 ▲266 年収の減額 給 料 手 当 振 替 額 ▲8 ▲7 1 退 職 給 与 金 ▲42 111 153 数理計算上の差異償却費の増 厚 生 費 191 163 ▲28 福利厚生の見直し 委 託 検 針 費 70 63 ▲7 検針単価の減額 委 託 集 金 費 46 31 ▲15 集金単価の減額 雑 給 12 7 ▲5 嘱託報酬の減 人 件 費 計 1,335 1,167 ▲168 ― 【参考】経費対象人 員 12,234 12,007 ▲227 業務委託の拡大 (億円、人) ※ 経費対象人員にはシニア社員を含みます。 出典:第11回電気料金審査専門委員会資料5-2より

(7)

7

1.(1) ④役員給与

関西電力と九州電力の比較

平成24年民間企業における役員報酬(給与)調査 ※人事院資料

※集計 ①本調査における役員は、平成23年1月から12月までの全期間を通じて常勤の役員として専任取締役(社長、副社長、専務取締役、常務取締役等)、部長等兼任の取締 役、監査役等の役職に在任した者を対象とした。 ②このうち、「比較対象役員」を役員数5人以上の企業における「社長を補佐し、会社の業務全般を統括している役員」、かつ、「各社1人」と定義して集計した。 ③比較対象役員の年間報酬額の算出に際しては、母集団に復元して行った。 (※1) 関西は専ら社外団体に従事する者1名を除く。 (※2) 九州は平成24年6月に取締役(常勤)を3名増員。 平成24年民間企業における役員報酬(給与)調査 第28表 平成23年における役員(比較対象役員)の年間報酬額 単位:千円 区 分 年間報酬額 企 業 規 模 計 32,067 3,000人以上 44,917 1,000人以上3,000人未満 32,144 500人以上1,000人未満 24,889 ※年間報酬額には、平成23年中に支給された賞与を含む。 社内 社外 計 社内 社外 計 社内 社外 計 社内 社外 計 取締役(常勤) 14 - 14 14 - 14 16 - 16 13 - 13 取締役(非常勤) (※1) 3 3 3 3 6 - 1 1 1 1 監査役(常勤) 3 - 3 3 - 3 3 - 3 3 - 3 監査役(非常勤) - 4 4 - 4 4 - 3 3 - 3 3 申請原価(百万円) 1人あたり平均 (百万円) 41 8 - 47 9 - 33 8 - 50 8 -664 834 752 1,009 関西電力 24年申請 20年改定 九州電力 24年申請 20年改定 単位:人

(8)

8

1.(1) ⑤給料手当(賃金+諸手当(時間外手当除く))

1人当たりの年間給与水準の比較ー1

●関西(申請)は、賃金統計(592万円)と電力を除く公益平均(625万円)のそれぞれに、年齢・勤続年数・地域補正を行い、こ れらを単純平均して算出 ●九州(申請)は、賃金統計(592万円)と電力を除く公益平均(625万円)のそれぞれに、勤続年数・地域補正を行い、これらを 単純平均して算出 ●東京(認可)は、本年7月の経済産業大臣認可ベース(賃金統計592万円に地域補正した609万円を下回るとともに、近年の 公的資金投入企業を上回る削減) ※関西・九州共に、年齢・勤続年数補正及び勤続年数補正の方法は平成23年賃金構造基本統計調査(1,000人以上)の年齢・勤続区分毎に従業員数を当て はめて加重平均。 ※賃金統計は、平成23年賃金構造基本統計調査(1,000人以上・正社員計)の所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額 ※各公益業は、平成23年賃金構造基本統計調査(1,000人以上)の各業界の所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額 664 650 590 592 677 644 592 618 606 663 625 520 540 560 580 600 620 640 660 680 700 平均年収 (基準賃金+基準外賃金(時間外手当等除く)+諸給与金) 万円

(9)

9

1.(1) ⑤給料手当(賃金+諸手当(時間外手当等除く))

1人当たりの年間給与水準の比較ー2

●関西(申請)は、賃金統計(592万円)と電力を除く公益平均(625万円)のそれぞれに、年齢・勤続年数・地 域補正を行い、これらを単純平均して算出 。 ●九州(申請)は、賃金統計(592万円)と電力を除く公益平均(625万円)のそれぞれに、勤続年数・地域補 正を行い、これらを単純平均して算出。 ※地域補正について、関西(申請)は東京電力の査定時に使用した同様の方法により、同社の従業員が勤務している都道府県別の従業員 数を、賃金構造基本統計調査(1,000人以上・一般労働者)の都道府県別の労務構成分布に当てはめて加重平均(係数1.001996)、九州(申 請)は人事院資料の「地域別の民間給与との較差(平成24年)」で示されている九州・沖縄地域民間給与の全国比(係数0.96)。 ※試算は九州の地域補正方法を関西(申請)と同様の方法に置き換えたもの(関西は一部微修正あり)。 592 593 593 649 625 626 625 678 0 200 400 600 地 域 補 正 な し 地 域 補 正 (申 請 ) (1 .0 0 1 9 9 6 ) 地 域 補 正 (試 算 ) (1 .0 0 1 0 8 9 ) 地 域 ・年 齢 ・勤 続 補 正 (申 請 ) 地 域 補 正 な し 地 域 補 正 (申 請 ) (1 .0 0 1 9 9 6 ) 地 域 補 正 (試 算 ) (1 .0 0 1 0 8 9 ) 地 域 ・年 齢 ・勤 続 補 正 (申 請 ) 賃金構造基本統計調査 公益企業平均

関西電力

万円 平均664=申請 592 568 514 646 625 600 542 655 0 200 400 600 800 地 域 補 正 な し 地 域 補 正 (申 請 ) (0 .9 6 ) 地 域 補 正 (試 算 ) (0 .8 6 7 5 1 3 ) 地 域 ・勤 続 補 正 (申 請 ) 地 域 補 正 な し 地 域 補 正 (申 請 ) (0 .9 6 ) 地 域 補 正 (試 算 ) (0 .8 6 7 5 1 3 ) 地 域 ・勤 続 補 正 (申 請 ) 賃金構造基本統計調査 公益企業平均

九州電力

万円 平均650=申請

(10)

10

1.(1) ⑥退職給与金

※関西の標準者は高卒、定年、主任クラス、勤続41年。年金は確定拠出年金(実受給額はこれを下回る可能性有) ※九州の標準者は高卒、定年、係長クラス、勤続41.5年。年金は確定給付年金一時金換算額、確定拠出年金の拠出合計額 ※東京の標準者は高卒、勤続39年、57歳退職 ※人事院調査は「民間の企業年金及び退職金等の調査結果」(H23) ・1000人以上は勤続42年 ・公務は国家公務員における勤続42年を対象 ※中労委調査は「賃金事情等総合調査」(H23) 資本金5億円以上かつ労働者1,000人以上の企業から中央労働委員会が独自に選定した 退職年金制度併用企業の高卒、事務・技術、男子、定年

(退職給付水準)

退職一時金 年金 合計 関西電力 標準者 23,418 5,544 28,962 九州電力 標準者 11,630 14,280 25,910 東京電力 標準者 15,500 9,900 25,400 人事院 (1000人以上) 9,344 17,182 26,526 人事院 (公務) 26,577 2,611 29,187 中労委 10,792 12,641 23,433 単位:千円

(11)

11

1.(1) ⑧一般厚生費

※関西及び九州の申請は、原価算定期間(平成25~27年)の一般厚生費の平 均原価を、同期間中の平均経費対象人員で除したもの ※全産業等は、2010年度福利厚生費調査結果報告書 ((社)日本経済団体連合会)に基づき算定 ※関西及び九州の申請は、原価算定期間(平成25~27年)の委託検針費 等の平均原価を、同期間中の平均販売電力量で除したもの ※有価証券報告書(平成23年度)に人件費の委託検針・集金費として計 上していない事業者を除いて比較。 25.9 24.1 26.7 30.7 31.1 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 関西(申請) 九州(申請) 東京(認可) 全産業 1000人以上 一人当り一般厚生費 万円

1.(1) ⑨委託検針費、委託集金費

1.(1) ⑦法定厚生費(健康保険料)

※健康保険組合連合会「健康保険組合の現勢」平成24年3月末現在より ※東京(認可)は、近年の公的資金投入企業の事例を踏まえ、法定負担割合である 50%まで削減 56 58.5 50 55 61 0 10 20 30 40 50 60 70 健康保険料の事業主負担割合 % 0.03 0.11 0.07 0.07 0.00 0.02 0.04 0.06 0.08 0.10 0.12 関西(申請) 九州(申請) 東京(認可) 9社平均 販売電力量当たり検針費等単価 円/kWh

(12)

12

1.(2) 一般電気事業供給約款料金審査要領(抜粋)

(ア)人件費(基準賃金及び賞与等)については、「賃金構造基本統計調査」における常用労働者1,0

00人以上の企業平均値を基本に、ガス事業、鉄道事業等類似の公益企業の平均値とも比較しつつ

査定を行う。その際、地域間の賃金水準の差についても考慮する。役員給与や福利厚生費について

も、同様の考え方を適用する。

1.(3) 電気料金審査専門委員会における指摘事項

(ア)役員報酬の更なる精査を行うべき。(陶山オブザーバー)

(イ)人件費について、地元企業平均との比較をすべき。(陶山オブザーバー)

(ウ)<九州電力>退職給与金における数理計算上の差異償却等で230億円コスト増の根拠。(梶川

委員)

(エ)電力会社の社員と自治体の議員を兼務している場合、その人数、人件費、いつからそういう事実

があったのかを明らかにすべき。また、社員の議員兼務を認める理由とそれに係る人事政策を明ら

かにしていただきたい。(飯田オブザーバー)

(オ)<第11回委員会 資料5-1のスライド7>同種同等比較の原則により補正をしたことは理解できま

すが、その具体的な補正実態を確認したい。特に関電が年齢構成が高いとか、正社員が多いことに

よる上方補正の実態の有無を確認したい。(永田委員)

(13)

13

1.(4)人件費の審査に係る論点

(ア)人件費については、「人員数×一人当たり単価」によって算定されることになるが、「人員数」につ

いて、適切な経営合理化を織り込んだ人員計画となっているか。その際、

-他の一般電気事業者と比較してどうか。

-出向者の給与が適切に控除されているか。

(イ)「一人当たりの基準賃金及び賞与等の単価」については、料金審査要領において、『 「賃金構造

基本統計調査」における常用労働者1,000人以上の企業平均値を基本に』と規定されているが、

今回の申請がそれに沿ったものとなっているか。その上で、

-公益企業の平均値との比較をどのように行うか。

-補正(「年齢」、「勤続年数」、「学歴」、「地域」)の取り扱いをどのように行うか。

(ウ)役員給与、福利厚生費については、料金審査要領において、基準賃金及び賞与等と「同様の考

え方を適用する」と規定されているが、今回の申請がそれに沿ったものとなっているか。

(エ)委託検針費・委託集金費・雑給については、料金審査要領に特段の規定はないが、他の一般電

気事業者との比較により査定を行うか。また、スマートメーター導入の見通しが適切に反映されてい

るか。

(14)

14

参考:電気料金審査専門委員会(平成24年5~7月)における検討結果①

①従業員1人当たり賃金単価

委員会の査定方針案においては、審査要領に規定された、「賃金構造基本統計調査」における常用労

働者1,000人以上の企業平均値を基本とする等の基準は、客観的かつ明確であり、本基準は他の電

力会社の料金改定時にも適用されるものであることから、本基準に沿って査定を行うとともに、本基準

を基準賃金のみならず、基準外賃金や福利厚生費等も含め、できる限り統一的に適用すべきであり、こ

の範囲内にある限りにおいては、どのような給与体系を採用するか、どのような福利厚生に重点を置く

かについては、従業員のモチベーションの維持・向上を図る責務を持つ事業者の自主性に委ねるべき

とされたところである。

なお、学歴補正については、学歴による給与格差は雇用政策の観点から必ずしも望ましいとは言え

ないため、査定基準として反映することは適当とは言えないと委員会で判断されたところである。

その上で、今般の東京電力からの申請においては、東京電力が公的資金の投入を受けている等の

状況にかんがみ、消費者の目線や近年の公的資金投入企業の事例を踏まえ、徹底的な合理化を図る

ため、料金原価算定期間(3年間)各年における管理職の年収を震災前と比べ3割超引き下げ、3年間

の全社員の平均年収で見ても、近年の公的資金投入企業のいずれをも上回る削減率(23.68%)とす

る。

(15)

15

参考:電気料金審査専門委員会(平成24年5~7月)における検討結果②

②基準賃金、基準外賃金(時間外手当等除く)、諸給与金について

給与の水準を他産業と比較する際に、基準賃金及び賞与に加えて、時間外手当等を除いた諸手

当も含んだ給与総額で比較することが適当と考えられる。また、東京電力の申請における基準賃金

等は社員のみを対象にしたものであることから、比較対象となる統計値についても、これと合致させ

ることが適当である。

東京電力(社員のみ)の基準賃金及び賞与の一人当たり水準(556万円)は、平成23年度賃金構

造基本統計調査の統計値(全産業・1000人以上・一般労働者)の551万円に比べて、5万円上回っ

ているが、諸手当を加えた水準は東京電力が598万円、統計値(全産業・1000人以上企業・社員・

地域補正後)が(609万円)であり約11万円下回っている。その上で、今般の東京電力からの申請

においては、上記のとおり、消費者の目線や近年の公的資金投入企業の事例を踏まえ、徹底的な合

理化を図るため、料金原価算定期間(3年間)各年における諸手当を含めた管理職の年収を震災前と

比べ3割超引き下げ、3年間の全社員の平均年収で見ても、近年の公的資金投入企業のいずれをも

上回る削減率とするものである。

※有識者会議の検討時点では平成22年度賃金構造基本統計調査のデータを用いていたが、その

後、23年度の統計調査が公表されたため、今回、これとの比較を行うことが適当である。

なお、東京電力の社員以外の従業員については、料金原価上、「委託検針費」、「委託集金費」及び

「雑給」に整理されている。(後述)

(16)

16

参考:電気料金審査専門委員会(平成24年5~7月)における検討結果③

③基準外賃金(時間外手当等)について

時間外手当等については、事業の性質や景気によって左右されるため、全産業との比較は適当で

はなく、一般電気事業者との比較を行ったところ、今回の申請については、一人当たりの水準が一般

電気事業者の平均値を下回っていることが確認でき、妥当であると考える。

※ 平日時間外手当割増率(130%→125%)が減少しているにも関わらず、基準外賃金が前回改定時

に比べて増加している理由について時間外手当は、以下の計算式により算定されている。

時間外手当=基準賃金×(直近3カ年時間外手当/直近3カ年基準賃金)×割増率カット(125/130)

このうち、割増率の減少に加え、基準賃金が今回の改定により前回改定時に比べて約11%削減し

ているが、直近3カ年の時間外手当は支出実績を採用しているため、時間外手当全体が前回改定時

に比べて増加している。将来の原価算定期間における時間外手当を見積もるに当たり、直近3カ年の

実績を前提としていることに特段の問題はないものと考えられる。

※ 時間外手当の平日手当分と休日手当分(それぞれの割引率)、「その他基準外賃金」の内訳について

時間外手当の算定方法は上記計算式のとおりであり、平日手当分と休日手当分を合わせて、直近3

カ年実績に基づき算定している。なお、休日時間外手当割増率は140%が135%に引き下げられる

が、両者を合わせることで、休日時間外手当も含めカット率は125/130となっており、別々に割増率

を掛け合わせるよりも時間外手当は抑制されている。

(17)

17

参考:電気料金審査専門委員会(平成24年5~7月)における検討結果④

④給与手当等

東京電力が給与等を負担している出向者のうち、「社会福祉団体・協議会(159人)」「人材派遣会

社(26人)」については、高年齢者雇用安定法等に基づく65才までの再雇用義務の観点から雇用さ

れていることを確認したところであり、原価算入に合理性があると考えられるが、同様の人材を社内で

雇用する場合と比較して同等の費用水準を超える分については原価から減額すべきである。

それ以外の出向者(85人(電事連除く))については、出向目的の妥当性が確認される場合には、

出向先の公表を条件に原価算入を認めるべきであるが、官民交流法という受入先が費用を負担する

スキームが既に存在することから、東京電力が給与等を負担する国への出向者の費用については、

原価算入を認めない。

参考:電気料金審査専門委員会(平成24年5~7月)における検討結果⑤

⑤退職給与金

常用労働者1,000人以上の企業平均値を基本とする等の基準をできる限り統一的に適用するとの

考え方に基づき、人事院調査のデータ値及び中労委のデータ値における1,000人以上企業等の退職

金と比較したところ、平均をとれば、ほぼ同水準であると認められるため、退職給与金の額としては妥

当と考える。

ただし、申請における退職者数の想定と直近である23年度の退職者実績にずれが生じていること

が確認されたため、直近の実績を反映した退職一時金における数理計算上の補正及び、上記、管理

職の年収減による退職給与金への影響も合わせて補正を行う。

(18)

18

参考:電気料金審査専門委員会(平成24年5~7月)における検討結果⑥

⑥法定厚生費

健康保険料、雇用保険料、介護保険料、厚生年金保険料、児童手当拠出金及び労災保険料につ

いては、標準月額報酬・標準賞与額(算定基礎)、社会保険料率により機械的に算定されることを確認

した。

また、上記以外に健康診断費及び労災補償費があるが、いずれも過去の実績単価に各年度の経

費対象人員を乗じて算定していることを確認した。

ただし、健康保険料の負担割合については、健康保険組合で独自に設定できることから、何らかの

比較が必要となる。東電の申請内容における健康保険料の負担割合は60%で電気・ガス・水道等の

業態平均61%と同程度の水準であるが、委員会では単一・連合計は平均56%であり、そこまで査定す

べきとされたところであるが、更に、消費者の目線や近年の公的資金投入企業の事例を踏まえ、徹底

的な合理化を行うとの基本方針に基づき、震災前と比べて3割超を引き下げ、法定負担割合である5

0%とする。

(19)

19

参考:電気料金審査専門委員会(平成24年5~7月)における検討結果⑦

参考:電気料金審査専門委員会(平成24年5~7月)における検討結果⑧

⑦一般厚生費

委員会においては、一般厚生費の中には、労働安全衛生法や次世代育成支援対策推進法といっ

た法令等に定められた企業としての責務を果たすためのものが含まれていることから、原価に算入せ

ず利益からのみによる支給を求めることは適当ではなく(原価算定上、利益は予め見込まれない)、し

たがって、審査要領において示された、常用労働者1,000人以上の企業平均値を基本とする等の基準

をできる限り統一的に適用するとの考え方に基づき、経団連「福利厚生費調査結果報告(H22年度)」

の1,000人以上企業の平均(31.1万円)と比較を行ったところ、東電の申請はこれを下回っているとされ

たところである。これに加え、消費者の目線や近年の公的資金投入企業の事例を踏まえ、徹底的な合

理化を行うとの基本方針に基づき、本店・支社の社員食堂に係る原価の控除やカフェテリアプランに

おける余暇・レジャーメニューの執行停止、持株奨励金・総合預金奨励金の廃止等により、原価上、一

般福利厚生費を震災前と比べて3割超引き下げる。

なお、個別の一般厚生費の項目について確認したところ、社内託児所廃止決定分の修正について

は前提条件に変更が生じていることなどから、補正を行う。

⑧委託検針費、委託集金費、雑給

委託検針員・委託集金人についても年収削減措置の実施等や、平成26年度に予定されるスマート

メーター遠隔検針開始の反映により、前回の平成20年改定に比べ約36億円削減している。

また、これらの費用については、業務の形態に応じ賃金水準が定まるため、全産業との比較は適

当でなく、他の一般電気事業者と比較することが適当であるが、販売電力量当たりの金額が低い額

となっていることから、申請額は妥当と考えられる。

(20)

2.その他経費・控除収益

(21)

2.(1)概要①

21

○その他経費は、設備の運転又は点検、警備、業務のシステム化を他に委託する費用である委託費

や事務所建物等の賃料(借地借家料)、鉄塔等の設置に要する土地等の使用料(道路占用料、線下

補償料等)等に係る費用である賃借料など21項目に分類される。

○控除収益は、自社電源線等の設備を他社が使用することによって発生する収益である託送収益(接

続供給託送収益を除く。)や支払期日を超えて支払われる電気料金に係る延滞利息等の収益である

電気事業雑収益など5項目に分類される。

(営業費の算定) 第三条 2 三 使用済燃料再処理等発電費、使用済燃料再処理等既発電費、廃棄物処理費、特定放射性廃棄物処分費、消 耗品費、補償費、賃借料、託送料、事業者間精算費、委託費、損害保険料、原子力損害賠償支援機構一般負担 金、普及開発関係費、養成費、研究費、諸費、電気料貸倒損、固定資産除却費、原子力発電施設解体費、共有 設備費等分担額、共有設備費等分担額(貸方)、開発費、開発費償却、電力費振替勘定(貸方)、株式交付費及 び社債発行費 実績値及び供給計画等を基に算定した額 九 建設分担関連費振替額(貸方)及び附帯事業営業費用分担関連費振替額(貸方) 実績値及び供給計画等を 基に算定した額 十 株式交付費償却及び社債発行費償却 交付費及び発行費を三年間均等償却するものとして算定した額 (控除収益の算定) 第五条 事業者は、控除収益として、遅収加算料金、地帯間販売電源料、地帯間販売送電料、他社販売電源料、他社 販売送電料、託送収益(接続供給託送収益を除く。以下同じ。)、事業者間精算収益、電気事業雑収益及び預金 利息(以下「控除収益項目」という。)の額の合計額を算定し、様式第一第三表及び様式第二第三表により控除収 益総括表及び控除収益明細表を作成しなければならない。 2 控除収益項目の額は、別表第一第一表により分類し、実績値及び供給計画等を基に算定した額とする。 一般電気事業供給約款料金算定規則

(22)

22

2.(1)概要②(関西電力)

(億円) 前回 今回 差異 前回 今回 差異 廃 棄 物 処 理 費 85 212 127 遅 収 加 算 料 金 ▲32 - 32 消 耗 品 費 107 107 0 控 託 送 収 益 ( 接 続 除 き ) ▲10 ▲18 ▲7 補 償 費 50 49 ▲1 除 事 業 者 間 精 算 収 益 ▲17 ▲7 9 賃 借 料 718 677 ▲41 収 電 気 事 業 雑 収 益 ▲270 ▲288 ▲18 託 送 料 162 139 ▲23 益 預 金 利 息 ▲5 ▲0 4 事 業 者 間 精 算 費 7 8 1 小 計 ▲334 ▲314 20 委 託 費 1,018 1,264 246 そ 損 害 保 険 料 17 21 4 2,659 2,998 339 原子力損害賠償支援機構一般負担金 315 315 の 普 及 開 発 関 係 費 226 89 ▲137 【主な差異要因】 養 成 費 20 19 ▲1  ◇一般負担金(+315) 他 研 究 費 152 112 ▲39    ※原子力損害賠償支援機構法第38条に基づき機構に納付 諸 費 415 287 ▲127  ◇委託費(+246) 経 電 気 料 貸 倒 損 14 16 2    シビアアクシデント等対応費用:+139 等 共 有 設 備 費 等 分 担 額 8 10 1  ◇廃棄物処理費(+127) 費 共有設備費等分担額(貸方) ▲3 ▲3 0    発電電力量の増加(舞鶴発電所2号機運開影響含む)に 建 設 分担 関連 費振 替額 (貸 方 ) ▲4 ▲4 ▲0    伴う灰処理等費用:+71 等 附 帯 事 業 営業 費用 分担 関連 費〃 (貸 方) ▲5 ▲7 ▲3  ◇普及開発関係費(▲137) 電 力 費 振 替 勘 定 ( 貸 方 ) ▲2 ▲6 ▲4    イメージ広告費用:▲32,オール電化関連費用:▲103 等 株 式 交 付 費 - - 0  ◇諸費(▲127) 社 債 発 行 費 8 8 ▲0    寄付金:▲36,雑費:▲122,諸会費、事業団体費:▲8 等 小 計 2,993 3,312 319 ※その他経費は原子力バックエンド費用・固定資産除却費、  控除収益は地帯間・他社販売電力料を除く。 合計(その他経費+控除収益)

(23)

23

2.(1)概要③(九州電力)

(億円) 前回 今回 差異 前回 今回 差異 廃 棄 物 処 理 費 99 116 17 遅 収 加 算 料 金 ▲22 ▲12 10 消 耗 品 費 66 61 ▲5 控 託 送 収 益 ( 接 続 除 き ) ▲1 ▲3 ▲2 補 償 費 20 25 5 除 事 業 者 間 精 算 収 益 ▲34 ▲44 ▲10 賃 借 料 365 286 ▲79 収 電 気 事 業 雑 収 益 ▲102 ▲120 ▲18 託 送 料 27 26 ▲1 益 預 金 利 息 ▲1 ▲1 - 事 業 者 間 精 算 費 7 9 3 小 計 ▲160 ▲180 ▲20 委 託 費 745 849 104 そ 損 害 保 険 料 16 18 3 1,569 1,655 86 原子力損害賠償支援機構一般負担金 169 169 の 普 及 開 発 関 係 費 96 28 ▲69 【主な差異要因】 養 成 費 16 15 ▲1  ◇一般負担金(+169) 他 研 究 費 67 58 ▲9    ※原子力損害賠償支援機構法第38条に基づき機構に納付 諸 費 208 177 ▲31  ◇委託費(+104) 経 電 気 料 貸 倒 損 7 5 ▲1    発変電・送電設備保全業務委託の増:+94 等 共 有 設 備 費 等 分 担 額 4 3 ▲1  ◇賃借料(▲79) 費 共有設備費等分担額(貸方) ▲6 ▲5 0    リース会計変更による機械賃借料の減:▲60 建 設 分担 関連 費振 替額 (貸 方 ) ▲5 ▲3 2    借地借家料の減:▲24 等 附 帯 事 業 営業 費用 分担 関連 費〃 (貸 方) ▲7 ▲8 ▲0  ◇普及開発関係費(▲68) 電 力 費 振 替 勘 定 ( 貸 方 ) ▲1 ▲1 0    販促・広報関係費の減:▲68 株 式 交 付 費 0 0 ▲0  ◇諸費(▲31) 社 債 発 行 費 6 6 0    寄付金:▲9,通信運搬費:▲8,雑費:▲8 等 小 計 1,729 1,835 106 ※その他経費は原子力バックエンド費用・固定資産除却費、  控除収益は地帯間・他社販売電力料を除く。 合計(その他経費+控除収益)

(24)

2.(2)内訳①

【その他経費 (具体的な内訳の例)】 ○廃棄物処理費 : 火力や原子力発電等によって発生する廃棄物の処理にかかる費用。基本的には発電量に応じ て増減する可変費的な費用。火力では灰処理費、排水処理費、排煙処理費、雑廃棄物処理費 があり、原子力では、放射性廃棄物処理費、雑廃棄物処理費がある。 ○消耗品費 : 潤滑油脂費、被服費、図書費、光熱費・水道料、発電用消耗品費、自動車等燃料費等。 ○補償費 : 契約、協定、覚書等による補償義務に基づいて定期的または臨時的に支払う費用等。補償料としては、 送電設備の敷設等に伴ってテレビ視聴に支障が生じる需要家への対策としての電力会社が設置する TV共聴施設、アンテナ等の設備費用、共聴施設の維持管理費。 ○賃借料 : 事務所建物等の賃料である借地借家料、鉄塔等の設置に要する土地等の使用料(道路占用料、線下 補償料等)、その他車輌、タンク、事務機器等のリース料(機械賃借料、雑賃借料)等。 ○託送料・事業者間精算費 : 自社及び自社の供給区域内の新電力が、他社の送電設備等を利用することによっ て発生する費用。 ○委託費 : 設備の運転又は点検、警備、業務のシステム化、データセンターの運用、口座振替関連等を他に委託 する費用。 ○損害保険料 : 原子力損害の賠償に関する法律の規定による保険料、原子力損害賠償補償契約に関する法律の 規定による補償料、火災保険、運送保険等の損害保険契約に基づいて支払う保険料。 ○原子力損害賠償支援機構一般負担金 : 原子力損害賠償支援機構法の規定により原子力事業者が共同で納付す る負担金。 ○普及開発関係費 : 広報活動、新規需要開発、電気使用合理化等に要する費用。テレビ・ラジオ放送費、PR館や 展示館等の運営費、発電所見学会開催費、負荷平準化に資する機器の普及促進にかかる費 用、お客様周知用チラシ(料金改定等)やパンフレット印刷費等。 ○養成費 : 電気技術の能力向上を目的とする研修費や社員の基礎的能力の向上を目的とする研修費等。 ○研究費 : 自社研究所の費用、委託研究の費用、共同研究のための分担金、その他研究のために要する費用。 24

(25)

○諸費 : 通信運搬費、旅費、寄付金(反対給付を期待しないで任意に支出した金額)、団体費(諸会費及び事業団 体費等)、雑費(会議費や諸会費、事業団体費、諸手数料、公共施設等分担金、受益者負担金等)、雑損 (貯蔵品の棚卸損や評価損等)。 ○電気料貸倒損 : 電灯電力収入で回収できない費用。 ○共有設備費等分担額・同(貸方) : 共有設備の維持、運転等の管理を分担する費用。 ○建設分担関連費振替額(貸方) : 電気事業及び附帯事業の建設に間接に関連した費用(人件費、旅費等)の建 設仮勘定への振替額。 ○附帯事業営業費用分担関連費振替額(貸方) : 附帯事業の営業に間接に関連した費用(人件費、修繕費、減価 償却費等)の振替額。 ○電力費振替勘定(貸方) : 建設工事や付帯事業のために自家消費した電気を一括控除する。 ○株式交付費 : 登録免許税、金融機関及び証券会社の取扱手数料等。 ○社債発行費 : 金融機関及び証券会社の取扱手数料等。 【控除収益(具体的な内訳の例)】 ○遅収加算料金 : 電気料金を早収期間内経過後に支払われた場合に発生する収益。 ○託送収益・事業者間精算収益 : 他社及び他の一般電気事業者の供給区域内の新電力が、自社の送電線等の 設備を使用することによって発生する収益。 ○電気事業雑収益 : 契約電力を超えて電気を使用することによって発生する収益である契約超過金や電気事業 固定資産等を他人が使用することによって発生する収益である広告料(電柱取付の広告看板 等)等が含まれる。 ○預金利息 : 預金残高に対して発生する利息による収益。 25

2.(2)内訳②

(26)

2.(3)一般電気事業供給約款料金審査要領(抜粋)

26 (営業費) ○一般経費(委託費、消耗品費、普及開発関係費、研究費等)については、透明性を高める観点から個別査定を行う 項目を可能な限り拡大する。個別査定に当たっては、入札等を経たものは査定を行うことなくそのまま原価として認 めるが、入札等を行わないものは、例えば、技術革新の見込まれる案件はトップランナー基準、過去の類似事例の 入札実績等を基準に原価を査定する。個別査定を行わない項目については、比較査定を実施することにより、経 営効率化を原価に反映させる。 (1)普及開発関係費については、インターネットやパンフレット等を利用した電気料金メニューの周知、需要家にとっ て電気の安全に関わる周知、電気予報等需給逼迫時の需要抑制要請といった公益的な目的から行う情報提 供については、原価に算入することを認める。オール電化関連の費用については、電気料金の値上げが必要 な状況下における費用の優先度を考慮すれば、原価への算入を認めない。PR館等の費用については、販売 促進に係る応分の費用については、原価への算入を認めない。ただし、原価への算入を認めないとする費用で あっても、合理的な理由がある場合には、算定の額及び内容を公表することを前提に原価への算入を認める。 (2)寄付金については、電気料金の値上げが必要な状況下における費用の優先度を考慮すれば、原価への算入 を認めない。ただし、合理的な理由がある場合には、算定の額及び内容を公表することを前提に原価への算入 を認める。 (3)団体費については、電気料金の値上げが必要な状況下における費用の優先度を考慮すれば、原価への算入 を認めない。ただし、合理的な理由がある場合には、算定の額及び内容を公表することを前提に原価への算入 を認める。 (4)研究費における一括分担金のように、事業者間で販売電力収入等一定の比率により各社の負担額が定まるも のについては、個別の研究内容を確認できず査定が行えない場合には、原価算入を認めない。 (控除項目) ○算定規則第5条に基づいて申請事業者が算定した控除項目については、その項目ごとに、申請事業者が適切な効 率化努力を行った場合における経営を前提として算定した額であるか否かにつき審査するものとする。

(27)

(参考)東京電力の査定原価との比較

(ア)その他経費(補償費、損害保険料、原子力損害賠償支援機構一般負担金等を除く)について、東京

電力の認可時の原価を8部門に費用配賦し、部門毎に設定したコストドライバーあたりの単価を算出。

(イ)関西電力、九州電力のコストドライバー値に上記東電の単価を掛け合わせることにより、それぞれ東

電並の単価であった場合の原価を概算。

(ウ)上記概算値と関西電力、九州電力の申請原価を比較。

東京電力、関西電力、九州電力の原価比較(概算) 7.5 1.16 1.8 1.2 1.0 1.2 0.7 1.2 2.5 0.93 1.3 1.2 3.7 1.4 0.8 0.5 0.6 2.2 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5 4.0 4.5 5.0 関西電力 九州電力 東京電力=1.0 (福島第一原発1~4号機安定化費用、 賠償関連費用除く) 27

(28)

(参考)各社の部門別原価

(単位:百万円) ※ 東京電力の原子力発電費から、福島第一1~4号機安定化費用、賠償関連費用を除外している。 東京電力 水力発電費 火力発電費 原子力発電費 (※) 新エネルギー等 発電費 送 電 費 変 電 費 配 電 費 販 売 費 合 計 廃棄物処理費 7,244 7,190 55 14,489 委託費 5,450 11,381 58,797 84 10,455 7,142 42,216 50,997 186,521 普及開発関係費 817 1,687 2,504 養成費 77 161 1,425 3 224 192 493 670 3,246 消耗品費 333 2,957 2,553 32 842 1,069 2,887 3,596 14,269 賃借料 1,464 13,298 10,336 48 46,768 14,886 45,496 11,387 143,682 研究費 551 3,641 6,157 618 1,260 1,061 3,026 725 17,040 諸費 833 2,317 3,458 42 1,803 1,117 4,139 6,959 20,668 関西電力 水力発電費 火力発電費 原子力発電費 新エネルギー等 発電費 送 電 費 変 電 費 配 電 費 販 売 費 合計 廃棄物処理費 10,645 10,523 21,168 委託費 7,159 13,756 39,894 11 11,093 6,848 20,216 27,443 126,420 普及開発関係費 168 618 1,715 4 6,370 8,875 養成費 67 136 863 80 92 291 381 1,910 消耗品費 362 2,617 3,203 391 615 1,385 2,163 10,736 賃借料 2,812 2,291 3,225 49 12,244 4,416 33,986 8,635 67,658 研究費 367 1,320 6,336 156 576 629 1,058 806 11,248 諸費 960 2,201 6,417 2 1,291 1,394 9,840 6,635 28,740 九州電力 水力発電費 火力発電費 原子力発電費 新エネルギー等 発電費 送 電 費 変 電 費 配 電 費 販 売 費 合計 廃棄物処理費 6,923 4,542 104 11,569 委託費 4,931 11,824 21,944 434 8,717 5,838 14,847 16,383 84,918 普及開発関係費 89 925 358 19 178 89 304 814 2,776 養成費 34 155 550 5 78 43 287 309 1,461 消耗品費 140 1,634 1,697 46 233 258 788 1,306 6,102 賃借料 422 2,057 1,940 100 2,944 1,122 14,609 5,446 28,640 研究費 135 1,346 2,453 171 421 377 484 424 5,811 諸費 691 1,950 1,762 81 966 784 5,170 6,261 17,665 28

(29)

(参考)各社の部門別原価

従業員数 水力発電費 火力発電費 原子力発電費 新エネルギー等 発電費 送 電 費 変 電 費 配 電 費 販 売 費 東京電力 1,483 3,112 5,833 65 4,337 3,729 9,557 7,977 関西電力 1,299 2,138 2,661 0 1,912 2,217 4,514 7,319 九州電力 464 1,419 1,473 80 742 755 3,441 3,627 (単位:人) ※一般管理人員を費用配賦基準と同一の比率にて残りの8部門に配分した数値 発電電力量 水力発電費 火力発電費 原子力発電費 新エネルギー等発電費 東京電力 11,098 219,939 23,902 58 関西電力 13,255 85,886 29,587 12 九州電力 3,931 45,797 25,243 1,384 (単位:百万kWh) ※自社分、発電端の数値 水力発電費 火力発電費 原子力発電費 新エネルギー等発電費 送 電 費 変 電 費 配 電 費 販 売 費 コストドライバー 認可最大出力(kW) 認可最大出力(kW) 認可最大出力(kW) 認可最大出力(kW) 送電亘長(km) 変電設備の認可出力(kVA) 配電亘長(km) 契約口数 東京電力 8,635,437 39,238,763 14,496,000 36,351 18,757 267,947,967 355,306 28,976,583 関西電力 8,200,859 16,269,067 9,768,000 10,667 18,514 157,069,667 130,992 13,773,227 九州電力 3,583,000 11,079,000 5,258,000 218,000 10,590 70,306,500 167,940 8,725,698 <コストドライバー> ※養成費のコストドライバーは部門別の従業員数、廃棄物処理費、消耗品費のコストドライバーは部門別の発電電力量を用いている。 普及開発関係費のコストドライバーは契約口数のみを用いている。 (従業員数) (発電電力量) 29

(30)

2.(4)電気料金審査専門委員会における指摘事項

30

(ア)電気料金には算入されないということであるが、電事連への支出金について教えてほしい。(辰巳

委員)

(イ)(第11回委員会 資料5-1のスライド15について)シビアアクシデント対応委託費の増加の主なもの

を教えてほしい。(永田委員)

(31)

2.(5)その他経費・控除収益の審査に係る論点

31

(ア)その他経費については、東京電力の経営・財務調査委員会の調査のような第三者の視点が入っ

ていないが、資材・役務調達コストの削減や効率化努力をどのように評価するか。

(イ)関係会社間の取引を含め、入札の実施が最大限行われているか。

(ウ)販売促進を目的とした広告宣伝費、寄付金、団体費については、有識者会議の報告を受けた審

査基準において、原価への算入を認めないこととされているが、今回の申請がそれに沿ったものに

なっているか。

(エ)研究費については、有識者会議の報告を受けた審査基準において、一括分担金のように、事業

者間で販売電力収入等一定の比率により各社の負担額が定まるものについては、個別の研究内容

を確認できず査定が行えない場合には、原価算入を認めないこととされているが、今回の申請がそ

れに沿ったものになっているか。

(32)

32 (1)廃棄物処理費、委託費、普及開発関係費、養成費、託送料に係る契約の取り扱い 競争入札を行う費用については、予定単価(入札による効率化効果)の妥当性等を確認した。 今後随意契約を行うものについては、基本方針に示された考え方に基づき原価から削減すべきである。 (2)消耗品費 潤滑油脂費、被服費、図書費など個別の積み上げで算定しているが、個々の積み上げが支店、支所ベースであり 、積算の考え方が統一されていないことが確認された。このような項目については、実勢をより反映している直近( 23年度)実績をベースに、増額について合理的な説明ができない部分は原価算入を認めるべきではない。なお、図 書費については、業務上必要性が認められないものは原価算入を認めるべきではない。 (3)補償費 法令、締結済の契約、覚書等に基づき算定されていることを水利補償費にかかる協定書10件等により確認した。 (4)賃借料 道路占用料、水面使用料、線路使用料、電柱敷地料、線下補償料、川敷料は法令及び契約等に基づく義務的借 料であるため、過去の支払実績、料率改定動向調査、協定書等により適正な額であることを確認した。 借地借家料のうち、体育施設用地等及び合理的な理由なく入居率が90%(※)を下回る社宅・寮についての下回 る部分は、電気事業の運営上必要不可欠とは言えない費用であることから原価算入を認めるべきではない。また、 社宅賃料について、周辺物件の平均的賃料水準を上回る分について原価から控除する。 ※ 「住宅・土地統計調査(総務省)の空き家率の算出 平成20年度」の東京電力営業地域における入居率(87.9 %)を参考に建物毎の総戸数の90%を査定率とした。 環境貢献活動に係る借地借家料は、料金値上げの際における費用の優先度を考慮し、原価への算入は認められ ない。 その他の借地借家料は不動産鑑定評価手法に基づく算定となっていること、機械賃借料については契約済みのリ ース契約又は再リース契約による割引額を反映していることを確認した。

(参考)電気料金審査専門委員会(平成24年5~7月)における検討結果①

(33)

33 (5)託送収益 既契約及び前提計画等に基づいて算定されていることを確認した。 (6)事業者間精算費・事業者間精算収益 「一般電気事業者間における振替供給に係る費用の算定に関する省令」及び前提計画等に基づいて算定されてい ることを確認した。 事業者間精算費に係る単価は、一般電気事業者各社の直近の料金改定時の原価等に基づいて算定されているこ とを確認した。他方で、事業者間精算収益に係る単価については、東京電力の料金認可に当たり、当該単価の算 定に使用する諸元(振替供給に必要な設備に係る減価償却費等)が減額されれば、その効率化を反映すべき。 (7)損害保険料 ①原子力関係 「原子力損害の賠償に関する法律」及び「原子力損害賠償補償契約に関する法律」に基づき算定されていることを 確認した。 ②原子力以外 既存契約等に基づき算定されていることを火力設備・流通設備等にかかる火災保険10件等により確認した。 ただし、投資が取り止めになる可能性が高いプロジェクトへの海外投資保険料については原価算入を認めるべき ではない。 (8)原子力損害賠償支援機構一般負担金 原子力損害賠償支援機構法に基づき算定されていることを確認した。 (9)普及開発関係費 審査要領において、原価への算入を認めないこととされている販売促進を目的とした広告宣伝費、オール電化関 連費用、販売促進を目的としたPR館の販売促進関連費用については、原価算入されていないことを確認した。 普及開発関係費のうち、団体費的な性格を持つ普及開発関係費用(電力協会等の活動費用、運営助成金)、計画 停電周知に関する費用については、24年度は計画停電を行う見込みがないことから原価算入を認めるべきでは ない。

(参考)電気料金審査専門委員会(平成24年5~7月)における検討結果②

(34)

34 (10)養成費 BWR運転訓練センター研修費用については、研修先が設定する単価が、単価表において予め決まっていることを 確認した。 個別の積み上げで算定しているものの、個々の積み上げが支店任せとなっており、積算の考え方が統一されてい ない項目(研修旅費など)については、実勢をより反映している直近(23年度)の実績をベースに、増額について合 理的な説明ができないものは原価算入を認めるべきではない。 (11)研究費 電中研などの分担金及び自社研究のうち、以下に該当するものについては原価として認めるべきではない。 • 電力の安定供給に直接的に必要不可欠とまでは言えない研究(政策研究的なものなど)。 • 研究期間が原価算定期間内に終了しているにも関わらず、それ以後も計上しているもの。 • 海外の会議や団体に参加し、情報収集を行う研究であって実質的に団体費に類似するもの。 • 他の研究所等で行っている研究と重複している研究。 ※個別研究における事前、中間、事後評価などをきちんと行い、研究所内での重複等もできるだけ排除すべきでな いか。 なお、研究成果については、広く社会に普及するよう、既に公表されている内容をより充実させるべき。 (12)諸費 ①寄付金 審査要領のとおり、原価へ算入されていないことを確認した。 ②団体費 海外電力調査会、海外再処理委員会、日本原子力技術協会、電力系統利用協議会については、合理的な理由が あると考えられることから、原価への算入を認めるが、これ以外の団体費については、審査要領のとおり、原価へ 算入されていないことを確認した。 ③その他 年功慰労金等人件費に含めうるものについては、原価から控除する。 その他電気事業の運営上必要不可欠といえない費用である場合には、原価算入を認めるべきではない。 個別の積み上げで算定しているものの、個々の積み上げが支店任せとなっており、積算の考え方が統一されてい ない項目(旅費、通信運搬費など)については、実勢をより反映している直近(23年度)の実績をベースに、増額に ついて合理的な説明ができないものは原価算入を認めるべきではない。

(参考)電気料金審査専門委員会(平成24年5~7月)における検討結果③

(35)

35 (13)電気料貸倒損 当年度の電灯・電力収入に改定率を乗じた額を基に算定されるため、査定による改定率の変更分を反映して補正 すべき。 (14)共有設備費等分担額・同(貸方) 既存の協定書または実施計画書に基づき算定されていることをダム管理に関する協定書5件等により確認した。 (15)建設分担関連費振替額(貸方) 電気事業分は今回申請に基づく工事費計画による電気事業工事資金に20年度~22年度の3ヶ年平均値で算定、 附帯事業分は総合特別事業に基づく附帯事業工事資金に22年度実績を乗じて算定されており妥当であると考えら れる。 ※23年度の電気事業工事資金は原子燃料工事資金が著しく低く異常値であるため20~22年度実績平均値とする のが妥当と考えられる。 ※附帯事業工事資金は21年度が大きく減少、23年度実績はないため22年度実績値としており、妥当と考えられる。 (16)株式交付費 株式発行にかかる登録免許税、上場手数料を計上しているが、普通株式ではなく種類株式のみの発行となったた め、上場手数料と発行手数料の差額については、原価算入を認めるべきではない。 (17)電気事業雑収益 個々の支店で積み上げて算定されているが、積算の考え方が統一されていないことから、実勢をより反映している 直近(23年度)の実績をベースに、減額について合理的な説明ができないものは原価算入を認めるべきではない。

(参考)電気料金審査専門委員会(平成24年5~7月)における検討結果④

参照

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