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架空送電線から発生する騒音を低減する技術─耐候性に優れた低コロナ騒音スパイラル線の開発─

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Academic year: 2021

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(1)主要な研究成果. 架空送電線から発生する騒音を低減する技術 ─耐候性に優れた低コロナ騒音スパイラル線の開発─ 背 景 強風時、架空送電線から電線の風切り音が発生することがある。この風音を低減するために、電線表面の空 気の流れを乱す目的で、電線にスパイラル状の細線を巻きつけることがあるが、スパイラル線は雨水を溜め込 みやすい性質がある。このため、降雨時にスパイラル線を装着した送電線には、電線表面の突起物となる水滴 が多数存在し、突起先端から発生するコロナ放電が増加するため、コロナ騒音が増大することがある。当所で は、酸化チタンの溶射により表面が超親水性となったスパイラル線が、電線表面の水滴を素早く排出する特性 を持つことから、コロナ騒音を低減するスパイラル線であることを実験的に明らかにした。しかし、従来のア ルミ合金製のスパイラル線を基材とした場合、表面劣化が生じることが明らかになった。. 目 的 耐候性に優れ、「風音」と「コロナ騒音」の双方を低減する低コロナ騒音スパイラル線を開発する。. 主な成果 1.低コロナ騒音スパイラル線のコロナ騒音低減効果 降雨時の送電線を模擬した実規模レベルの人工注水課電試験を実施し、低コロナ騒音スパイラル線のコロ ナ騒音低減効果を確認した。騒音低減効果は特にコロナハム音(電源周波数の 2 倍の周波数成分)において 高く、図 1 に示すように従来のスパイラル線(従来品 A、従来品 B)のみならず、スパイラル線を装着して いない電線よりもコロナハム音発生量は低くなる。 2.スパイラル線基材の選定と試作品の機械的特性 耐候性に優れたスパイラル線を実現するため、表 1 に示すようにチタンを用いてスパイラル線を試作した。 軽量化のため、中空パイプ状にすることで、従来のアルミ合金製のスパイラル線と同様の機械的特性を持つ スパイラル線が実現できる。 3.自然暴露試験による耐候性評価 従来のアルミ合金およびチタンパイプを基材に、酸化チタンを溶射した 2 種類の低コロナ騒音スパイラル 線を製作し、図 2 に示す状態で 234 日間自然暴露(雨天日数延べ 68 日)し、表面の構成元素分析を行った。 アルミ合金を基材とした低コロナスパイラル線は、基材溶出防止のためにニッケルの中間層を設けた。 分析結果を図 3 に示す。従来のアルミ合金基材の低コロナ騒音スパイラル線は、暴露後の表面に基材のア ルミと中間層のニッケルの溶出、および微小突起が確認できた。チタンについては基材の溶出はなく、超親 水性も維持しており、チタンを基材に用いることで、耐候性に優れ、施工性の良い低コロナ騒音スパイラル 線が実現できた。 主担当者 関連報告書. 電力技術研究所 高電圧・電磁環境領域 主任研究員 宮島 清富 「低コロナ騒音スパイラル線の開発と耐候性評価」電力中央研究所報告: H07007(2008 年 6 月). 80.

(2) 4.電力流通 従来品A  . 従来品B  . スパイラル線なし  . 低コロナ騒音スパイラル線. 500kV 送電線を想定し、. コロナハム音発生量 [dB(A)]. 60. 試験条件は ACSR410mm2 の 4 導体。最大導体表面 電位の傾き 15kV/cm 程度. 50. が 500kV 送電線の代表的 な値であり、低コロナ騒 音スパイラル線のコロナ. 40 30. ハム音発生量は従来のス パイラル線より 10dB 以 上低い。. 20 10 10. 11. 12. 13 14 15 16 最大導体表面電位の傾き [kV/cm]. 17. 18. 図1 低コロナ騒音スパイラル線のコロナハム音特性. 表1 低コロナ騒音スパイラル線の基材の機械的特性 材質 ア ルミ合 金( 従来品 ) チ タ ン. 長さ [mm] 2554 1834. 外径 [mm] 6 6. 肉厚 [mm] 中実 1. 重さ [ g] 206 138. 施工性* 基準 良好. *:工事関係者による巻付け時の意見. 低コロナ騒音スパイラル線  送電線の電線 (裸アルミ電線). 図2 開発した低コロナ騒音スパイラル線(チタン基材). 図3 低コロナ騒音スパイラル線の表面の構成元素. 81. 4.

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