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ユビキタスリソース環境におけるSIPを利用したリソース選択・切替機構の実装と評価

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Academic year: 2021

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(1)3H-4. 情報処理学会第66回全国大会. ユビキタスリソース環境における SIP を利用した リソース選択・切替機構の実装と評価 今井 尚樹. 磯村. 学. 堀内 浩規. (株) KDDI 研究所 1. はじめに ユビキタス環境では、端末やネットワーク、アプリケーション などのリソースが多様化・遍在化すると予想されるため、ユーザ 環境に応じたリソースの適切な選択や動的な切替えを実現する機 構が要求される。 例えば、ユーザ A とユーザ B が通話をする場合、双方のユーザ 環境を考慮することで、屋外であれば携帯端末による音声通話、 家にいれば PC によるテレビ電話など、その場により適したサービ スを利用することが可能となる。また、移動などによりユーザ環 境が変化した際には、アプリケーションを実行する端末やアプリ ケーション自身を動的に切替えることで、柔軟かつシームレスな サービスが実現可能となる。 筆者らはこれまで、ユビキタス環境におけるリアルタイムアプ リケーションを対象として、サービス開始・切替機構を検討して きた[1]。本稿では本機構の実装とその性能評価を示す。. User A’s device 1 Telephony Service (GUI). Real-time Applications. activation status. application data. input. output. Service Mgr. SIP Stack. service negotiation. User B’s Device. resource information request. Resource Mgr.. service information. resource information. User A’s Device 2. Figure 1: Function component. 2. 要求項目とアプローチ 2.1. 要求項目 1.で述べたサービスイメージ実現のための要求項目を以下に示 す。 [要求 1] 相手ユーザと容易に接続できること リソースが多様化すると、利用可能なサービスが状況に応じ て変化することになる。このような状況下においても、相手 ユーザと容易に接続可能な機構が要求される。 [要求 2] サービス選択時に双方のユーザ環境を考慮できること 通信リソースの多様性・遍在性に適応することが可能なサー ビスを実現するためには、サービス開始やサービス切替えを 行う際に、双方のユーザ環境を考慮してサービスを構成する リソースを選択できる機構が要求される。 [要求 3] 端末やアプリケーションを柔軟に切替えられること ユーザ環境が動的に変化する中で、端末やアプリケーション を現在使用中のものからより適切なものへと、サービスを維 持したまま切替え可能な機構が要求される。. Device Description ... <device> ... [describe “name”, “IP address”, etc.] <serviceList> <service> <serviceType>real-time application</serviceType> <serviceId>SMOBVoicePhone-xp</serviceId> <SCPDURL>smobvoicephone.xml</SCPDURL> </service> <service> <serviceType>real-time application</serviceType> <serviceId>SMOBVideoPhone-xp</serviceId> <SCPDURL>smobvideophone.xml</SCPDURL> </service> <service> ... </service> </serviceList> </device> .... 2.2. アプローチ 2.1.で述べた要求項目を満たすためには、各端末上に共通の処 理を行うコンポーネントを導入する必要がある。その一方で、ユ ーザが使用する端末は PDA のように低機能な端末から PC のように 高機能な端末まで様々であり、端末上で動作する OS も各種存在す る。したがって、共通コンポーネントのベースとなるプロトコル は、動作時に端末への負荷が低く、かつ様々なプラットフォーム への移植が容易であるものが望ましい。そこで本機構では、テキ ス ト ベ ー ス の 軽 量 な プ ロ ト コ ル で あ る HTTP に も と づ く SIP(Session Initiation Protocol)[2]を利用する。SIP は IETF で 標準化が進められているプロトコルであるため、各種 OS 上でスタ ックが実装され、IP 電話などのサービスでも広範囲に利用されて いる。 要求 1、2 を満たすために、2 段階のサービスイニシエーション 機構を導入する。発信側ユーザは初めに、SIP を利用して着信側ユ ーザのいずれかの端末と擬似的なセッションを確立する(第 1 段 階)。この時点では通話アプリケーションは実行されない。接続さ れる着信側端末としては、ユーザの身近に存在する端末が望まし い。本機構ではユーザは常に携帯端末を持ち歩くと想定し、その 端末のみを SIP サーバに登録する。すなわち、他の端末を登録す る必要がないため、端末登録パケットに起因するネットワークへ の負荷や SIP サーバへの負荷を軽減することが期待される。 次に、SIP の INFO メソッドを用いて実行を希望するサービスリ ストを交換して決定する(ユーザ間サービスネゴシエーション)(第 2 段階)。ここで SIP に対して新たに機能を追加する必要はない。 なお、これらの動作を行うにあたり、発着信を行う端末は各ユー ザ周辺のリソース情報を取得する必要がある。 また、要求 3 を満たすためには、自端末群内においてアプリケ ーションの起動命令、ステータス情報やセッション情報の送受信 を行うためのメッセージ交換が必要となる。 Implementation and Evaluation of the Resource Selection and Handoff Mechanism Using SIP in Ubiquitous Resources Environment. Application Description VoicePhone Application Sheet ... <serviceStateTable> <stateVariable> <name>ApCategory</name> <dataType>string</dataType> <defaultValue> voice communication </defaultValue> </stateVariable> <stateVariable> <name>ApPath</name> <dataType>string</dataType> <defaultValue> C:\SMOB\voicephone.exe </defaultValue> </stateVariable> ... [describe “Audio CODEC”, etc...] </serviceStateTable> </scpd> .... Figure 2: Device and application description. 3. 実装の概要 図 1 に機能構成図を示す。端末上には、サービスマネージャ、 リソースマネージャ、SIP スタック、テレフォニーサービス(GUI)、 リアルタイムアプリケーション(テレビ電話、音声通話、チャッ ト)が存在する。. 3.1. リソース情報の管理 各端末のリソース情報は、それぞれの端末上におけるリソース マネージャ内でローカルに管理されると同時に、必要に応じて自 端末群内にて交換される。ここで、端末が管理する情報としては 端末情報とアプリケーション情報の 2 種類に分類され、これらの 情報はいずれも XML によって記述されたテキストファイルとして、 図 2 に示すように階層的に管理されている。 端末情報ファイルには、端末固有の情報と端末上で利用可能な アプリケーションリストが記述されている。端末固有の情報とし ては、端末名や端末の種類(『PDA」、『デスクトップ PC』など)、 IP アドレス等が記載されているが、必要に応じてタグを定義する ことにより、管理する情報を追加することが可能である。アプリ ケーションリストには、アプリケーションの分類、アプリケーシ ョンの識別子、アプリケーション情報ファイル名などが含まれる。 本稿において、アプリケーションの分類はリアルタイム通信のみ としている。 アプリケーションファイルには、アプリケーションの種類、起 動プログラムのパス、起動時に利用される引数、コーデックなど の情報が含まれる。. 3.2. サービスイニシエーション 図 3 にサービス全体の簡易シーケンスを示す。2 段階のサービス イニシエーションを実現するため、ユーザが常に保持する携帯端 末のみが、ネットワーク内の SIP プロキシへ登録動作を行う(図 3. Naoki IMAI, Manabu ISOMURA, and Hiroki HORIUCHI KDDI R&D Laboratories Inc. blanc. 3−219.

(2) User A A2. User B A1 (mobile). SIP Proxy. B1 (mobile). B2. SIP Proxy. INVITE. INVITE OK. OK. IEEE 802.11b Access Point. IEEE 802.11b Access Point. (1) session initiation. ACK INFO. (2) service negotiation. INFO. (3) information exchange for service migration. application setup. application setup application data. SIP Proxy. PDA for User A. L2 Switch Subnet B PDA for User B. L2 Switch Subnet A. L3 Switch. Scenario 1 Headset. USB Camera. (4) service migration. における User A の端末 A1 と User B の端末 B1)。一方で、発信は 任意の端末から可能である。例えば、発信者(ユーザ A)がテレフォ ニーサービス上の GUI を用いて発信動作を行うと、SIP の手順にし たがって発着信動作が開始される。そして、着信者(ユーザ B)が着 信した時点で擬似的なセッションが開始される(図 3(1))。なお、 この時点では通信アプリケーションは起動されないので、SIP の INVITE における SDP(Session Description Protocol)には何も記 述しない。. Figure 4: Testbed network Table 1: Elapsed time at each measurement point. 3.4. サービス切替え ネゴシエーション完了後、アプリケーションを実行するために 必要な IP アドレスやポート番号などの情報が交換される(図 3(3))。 これにもとづいて実行するアプリケーションの起動を行い、デー タの送受信を開始する(図 3(4))。. 4. 実験による性能評価 4.1. 実験環境 図 4 にネットワーク構成を示す。各端末の OS として、PC 上では Windows XP を、PDA 上では Windows Mobile 2003 software for Pocket PC を利用している。PC は有線 LAN(100Base-TX)で、PDA は 無線 LAN(IEEE 802.11b)でネットワークに接続されている。各ユー ザが存在するサブネット上には、携帯端末の登録や発着信を支援 するための SIP プロキシが存在する。PC 上ではテレビ電話、音声 通話、チャットが、PDA 上では音声通話、チャットが利用可能であ る。. 4.2. 実験シナリオと性能評価 本測定では、以下の 2 つのシナリオに沿って端末、アプリケー ションの切替えを行った。 [シナリオ 1] PC 上でテレビ電話をしている状態から、ユーザ A,B ともに PDA 上での音声通話に同時に切替える。 [シナリオ 2] PC 上でテレビ電話をしている状態から、ユーザ A は. Service negotiation. Information exchange. Service migration. Scenario 1. 90 ms. 155 ms. 518 ms. Scenario 2. 88 ms. 156 ms. 480 ms. PDA へ、ユーザ B は PC のまま音声通話に切替える。. 3.3. ユーザ間サービスネゴシエーション. 160 UserA(PC:Video). 140 Received Data Rate [kB/s]. サービス開始時と切替え時において、利用するアプリケーショ ンはユーザ間でのネゴシエーションにより決定される。サービス 開始時には発信者からネゴシエーションを開始するが、サービス 切替え時はいずれのユーザから開始してもよい。なお、サービス 開始時と切替え時で、ネゴシエーションの手順は同一である(図 3(2))。 ネゴシエーションを開始するユーザは、はじめに、利用を希望 するサービスの候補リストを作成する。周辺端末を含む利用可能 なリソース情報はリソースマネージャにより自動的に収集された 後、テレフォニーサービスに通知され、ここでユーザによる候補 リストの作成が行われる。テレフォニーサービスにはユーザの嗜 好が登録可能であり、通知されたリソース情報はこれにしたがっ て順序付けされ、ユーザに提示される。提示されたリスト上でユ ーザが項目の削除や順序変更を行うことで、候補リストは完成す る。 作成された候補リストは SIP の INFO メソッドを用いて送信され る。これを受信したユーザのテレフォニーサービスは、利用可能 なリソース情報と照合してユーザにリストを提示する。ここでユ ーザは 2 つの行動が選択可能である。1 つはリスト上から希望する サービスを選ぶことである。選ばれたサービスは INFO メソッドに より返送されネゴシエーションは完了する。あるいは、受信した 候補リストに希望するサービスが存在しない場合、周辺リソース 情報を元に候補リストを作成し直すことも可能である。その場合 には、上述した手法と同様のやり方で候補リストの作成を行う。 ネゴシエーションを開始した側のユーザが候補リストを受信し た場合には、これ以上のネゴシエーションの継続を回避するため、 リストからサービスを選択することのみ可能とする。また、希望 するサービスや利用可能なサービスが存在しない場合、セッショ ンは切断される。. Headset. Desktop PC for User B. Desktop PC for User A. Figure 3: Sequence. Scenario 1 Scenario 2. USB Camera. UserA(PDA:Voice). 120. UserB(PC:Video). 100. UserB(PDA:Voice). 80 60. service migration completed at 11.8 s. 40. about 500 ms. 20. User A sent a service list at 11.3 s. 0 0.0. 2.0. 4.0. 6.0. 8.0. 10.0 12.0 14.0 16.0 18.0 20.0 Time [s]. Figure 5: Received data rate during service migration. それぞれのシナリオに対して、サービスネゴシエーション、サ ービス切替えのための情報のやりとり、サービス切替えまでに要 した時間を測定した。なお、測定は 10 回行い、その平均値を算出 した。また、通常の動作では候補リストを受信したユーザは希望 するアプリケーションを手動で選択するが、本測定ではこの部分 を自動化している。 表 1 に測定結果を示す。本表では、ユーザ A がサービス候補リ ストを送信後、各シーケンスが完了するまでの総経過時間を示し ている。表において、ネゴシエーション完了と切替えのための情 報交換完了までにかかった時間は、2 つのシナリオでほぼ等しかっ た。これは、いずれのシナリオでも同様の動作を行うためと言え る。一方、切替え完了までの時間を比較すると、シナリオ 2 の方 が 38 ms 短くなった。これは、シナリオ 2 においてユーザ A 側で 端末を切替えないので、端末間でのメッセージ交換が一部不要と なるためと言える。 図 5 に、シナリオ 1 において両ユーザがデータパケットを受信 する様子を示す。横軸は経過時間を、縦軸はアプリケーションご との受信データ量を表している。本グラフにおいては 11.3 秒の時 点でユーザ A が候補リストの送信を開始し、11.8 秒の時点で切替 えが完了している。シナリオ 2 においても図 5 と同様の傾向を示 す結果が得られた。 実験で使用した音声通話アプリケーションは立ち上げに約 200ms かかるため、この時間を短縮することで、切替え時間もさらに短 縮されると予想される。また、切替えがアプリケーションレベル でシームレスに行われていることが確認された。. 5. おわりに 本稿では、SIP を利用した適切なリソースの選択、切替え機構の 実装と性能評価を行った。最後に、日頃ご指導頂く(株)KDDI 研究 所浅見所長および和田執行役員に感謝する。 参考文献 [1]今井,磯村,堀内,”ネットワークリソースの多様化を考慮したサ ービス設定・切替え機構”,信学総大,2003. [2]J.Rosenberg, et al.”SIP: Session Initiation Protocol”, IETF RFC3261.. 3−220.

(3)

Figure 1: Function component
Figure 5: Received data rate during service migration02040600.02.04.06.08.010.0 12.0 14.0 16.0 18.0 20.0Time [s]Received Da80100120140160ta Rate [kB/s]UserA(PC:Video)UserA(PDA:Voice)UserB(PC:Video)UserB(PDA:Voice)service migrationcompleted at 11.8 s

参照

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