著者
島袋 嘉昌
著者別名
Shimabukuro Yoshiaki
雑誌名
経営論集
巻
28
ページ
1-23
発行年
1987-03-23
URL
http://id.nii.ac.jp/1060/00005766/
Creative Commons : 表示 - 非営利 - 改変禁止 http://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/3.0/deed.ja1 2 3 4 5 6
コ ン セ ン サ ス ・ マ ネ ジA1/
ト の 基 本 原 理
島
袋
嘉 ゛昌
序 新し い科学体系の創造 コンセンサス' マネジ メソト の意義 と必要性 コン セン サス・ マネジ メン トの基本原理 企業 発展の原則とコソ セソ 脊池・々 ネジ メソト の相関 結 ト tL
序
\
犬
理想的な経営 は, 人 間のた め の経営 でなけ れば ならない。 経営学 の伝統理・
論 は物的な資 本 の論理 があ く まで も中 心原理 とな っていた。 われわ れがこ こ
で問題 提起し たい ことは , 人間的 組織 の原理 をそ の中心的原 理 とし なけ れ ば√
経営学 は社会 科学 とし ての市民 権を 確立す ることは でぎないTとい うご とであ 二
る。 そこでわれ われは, 革新的 な企業 の指導 原理 と人間 のた め の社会 科学0
▽
確立 をめざし て, 経営哲学 の基 礎的 諸問題 を吟 味し たい。
…
…
…1
・
・
これを別 言す れば, い わゆ る 千コソ セソサ スバ 々ネジ メニ
ン ト」 の基 本原理 ヶ
の 問題に外なら ない。
\
ト
∧
経営哲学 学 会の目的 は, 「生命 の尊厳 を 最高 の価値基 準」 とし, 人 間性 に……
…
・
基 づいた新し い 「企業 の指 導原理 」 の確立 をめざし てい る。 ところが現 実的
に は かな り厳し い条件 整備 が必要 であ る。
2.
新しい科学体系の創造
(1) 近代自然科学の研究方向
近代の自然科学は,多くの人の思想的影響に よって形成されてきた。そひ
中の一人とし て17世紀のフラン スの哲学者デカルト が挙げら れる。自然科学
の認識について彼は次のように考えていた。
「デカルトは人間から出発し て, まず,人間の精神は別であるとし て精
神を切り離し た。精神を切り離せば人間も他の動物 と同じ物質機械とい う
こ とになるが√彼はさらに肉体とい う機械の中の生命を も切り離し た。こ
ニ
うすることによって,無生物の世界,つ まり物質世界の研究ができるわけ
で,そ うい う形で精神を切り離し,生命を切り離し て近代物理学 の方向を1
)
指し示し たのがデカルトであった。
」
以上のような分析科学 の発展は総合科学的方向性を見失 う傾向がでてきた。
近 代文明を支え ていたもう一つの世界,つ まり人文的世 界との間に超えがた
い 断絶が生じ たわけである。「われわれの近代文明は, 物質的な世界と人文
約世 界とに大きくひき裂かれてきた。こ うし た中にあっ て,両者の間に生物
世 界を持ち込 み,その三者の関係を調べることによって√このような断絶を
埋 めようとい う動きが出てきて,これが分子生物学を生 み出す思想的な背景2
)
となった。
」
ところが当時この問題の解明は うまくいかなかった。大部分の学者は傍観
者 であ っ允 。
十= ・
十
「そ の先覚的学者とは,量子物理学の父と呼ばれるニールス・ボーアとそ
の思想的 感化を受けた若い物理学者マックス・デルブリ ュッ クであ り,さら
に ヨルダ ン,ガギフ。シ ュレ ーデ ィンガー,シラードら であ づた。 ボーアや
デルブ リ9
・,ダクの考え方を大ざ っぱにい うと,物理学0 基礎の上に立って新
し い生命 の学問を創造し,生命現象の解明を足 がかりとし て,心身の問題や
人 間の認識や行動といったものとの関係を考察し ていこ うとい うこと,ある
意味での反デカルト運動ではなかったかと思われる。そ れは1930年代はじ め3
)
の ことであ った。
」
犬
‥
。
こり ようにしノ
で新し い自然科学 の研究方向もより総合化の方向へ前進し て
き た。 では人文 ・社会科学 の研究方向はど うなっているかを見てみたい。
(2) 近代社会科学の研究方向
犬
近代社会科学 の全体を取り上げることはできない。ここでは経営学研究の
方法と歴史的変遷に関連し て若干の研究方向を見てみたい。
経営学はそ の元祖F.W
。テ イラーの科学的管理法からH.
フ ォードの大
量生産シ ステ ムや,オート メイショソシ ステ ムヘと進展し てまた。
社会科学 の一部門とし ての経営学の研究方法で屯最初はいわゆるデカルト
コV セ ン サ ス ・ で ネ ジ メ ン ト の 基 本 原 理3 型 分 析 方 法 が 全 能 の 神 と さ れ て い た が , 時 代 が 立 ち 関 係 従 業 員 の 質 量 的 進 歩 に よ っ て も は や そ れ だ け で は 不 十 分 と い う よ り も 機 能 論 と し て の 価 値 を 間 わ れ る よ う に な う て き た 。 十 ……… す な わ ち , 近 代 企 業 機 構 の 中 に い か に し て 人 間 を 位 置 づ け る か が 勝 負 を 決 す る 鍵 と な っ 七 き た 。 最 近 と ぐ に ハ イ テ ク 産 業 化 の 度 が 激 し く な ら て き た 。 そ の 産 業 化 の プ ロ セ ス に お け る 人 間 労 働 の 位 置 づ け が 重 要 性 を 増 し 七 き た 。 ■ ■jlIy. 。。 そ の よ う な 観 点 か ら す れ ば 自 然 科 学 の 研 究 方 向 と 同 様 に 分 析 科 学 か ら 総 合 科 学 へ と ア ウ フ ヘ ー ベ ン し て い き つ つ あ る と 言 え よ う 。 ∧" ・r ・(3) 新 し い 科 学 体 系 の 概 念 構 成 ( 仮 説 ) < , 新 し い 科 学 体 系 の 概 念 構 成 に つ い て は も っ と 慎 重 に 吟 味 す る し必 要 が あ る 。 次 に 述 べ る こ と は わ た ぐ し の 単 な る 仮 説 に 過 ぎ な い 。 こ の 図 を 素 材 に し て 活 発 な 論 議 が 交 さ れ る こ と と 思 わ れ る 。 卜 新 し し ヽ科 学 体 系 ( 生 命 体 ) に つ い て 簡 単 に 説 明 す る 。 十 ま ず 新 し い 科 学 体 系 を 技 術 的 分 析 と 人 間 的 分 析 に 分 け る こ と が で き る 。 経 営 構 造 の 分 析 か ら す れ ば 経 営 技 術 的 構 造 と 経 営 社 会 的 構 造 に 該 当 す る 。 い う ま で も な く そ れ ぞ れ め 構 造 内 部 に お い て も 分 析 と 総 合 が 繰 返 し 行 な わ れ て い る の が 実 態 で あ る 。 と こ ろ が 実 態 的 側 面 か ら す れ ば 個 々 の 事 実 に の み 重 点 が 置 か れ て , や や も す る と 全 体 的 バ ラ ン ス が 崩 れ や す い 。 こ れ ら の フ リ ク シ3 ン は ど う い う 原 因 に 基 づ い て い る か は 明 ら か で な い 。 技 術 的 分 析 で は 主 と し て 次 の よ う な 分 析 が 行 な わ れ る6 生 体 原 理 , 生 産 プ ロ セ ス , 脳 ・ 神 経 系 の 機 能 ・ 仕 組 み , 情 報 処 理 シ ス テ ム 制 御 , 新 電 子 材 料 り 開 発 ・ 基 礎 研 究 , 新 し い 動 力 発 生 シ ス テ ム の 基 礎 研 究 等 で あ る 。 人 間 的 分 析 で は , 人 間 的 社 会 シ ス テ ム , 環 境 保 全 , 諸 シ ス テ ム の 安 定 , 信 頼 性 の 確 保 , ホ ロ ン 的 思 考 , 生 命 尊 厳 の シ ス テ ム 化 等 が そ の 分 析 対 象 と な っ て い る 。 上 十 △ と こ ろ で , こ れ ら の 分 析 は そ れ ぞ れ の 研 究 領 域 尽 限 定 さ れ が ち で あ る 。 新 し い 科 学 体 系 の 基 礎 的 要 件 は そ れ ぞ れ の 物 質 , 生 命 , 心 の 融 合 と 全 体 的 バ ラ こ/ ス で あ る 。 い わ ゆ る 図1 のA 支 点 に お け る バ ラ ン ス が 必 要 で あ る 。 別 言 す れ ば 新 し い 科 学 体 系 は, 十 人 文 , 社 会 , 自 然 科 学 の 融 合 で あ る 。 そ の 時 点 に お い て 初 め て 新 し い 科 学 体 系 ( 生 命 体 ) が 生 き る こ と に な る 。 上 こ の 考 え 方 を 基 礎 に し て わ れ わ れ は 実 践 的 経 営 学 の 構 築 を 進 め て い き た い 。
し 白 支・ 点 (A ) \ − ∧ 十 新しい 科学 体系 の創造( 目標) 新し い 科学 体系は 人文 ・社会 ・自 然科 学の融 合であ る。 この図は立 方体 の断 面図 であ る。A 支点 のバ ラン スが 必要, こ の体系 の 確立 に よって 組織内 外や国 家間 の紛争解 決に まで 役立つ こ とを 期 待し たい。 図1 噺 し い 科 学 体 系 の 概 念 図 ( 仮 説 )
3.
コン セン サス ・マ ネジ メン トの意義 と必要性
い かな る組 織に おい て も100 パフ セン ト のコV セン サスを 期待す る ことは
できない。 大体50 パーセント 以上 が一 般的 水 準であ る。 ‥
‥‥
いろい ろな 角度 から コンセ ンサ ス ・マネ ジ メン トの吟 味が 可能であ ろ うが
こ こでは 「現 代 の経営 者 と経 営学 者 の機 能と社会的 責任」 の観 点 からW.G.
。4)
ス コット とD.K.
ハゞ ト の見 解(OrganizationAmerica,1979) を 見 てみ よ う。
「経営者 と経営 学者の機 能と社会 的責 任」を 果たす ための基 礎的 要件 としム
てし
まず 労使 の理解 と合 意が 必要 であ る。 経営 管理におけ る経 営者 や経営 学者 の
コ ン セ ン サ ス ・ マ ネ ジ メン ト の 基 本 原 理5 適 正 な 問 題 認 識 が 必 要 な こ と は い卜う ま で も な い こ と で あ る 。 二 十 と こ ろ が 現 実 的 に は 次 の よ う な 問 題 点 が あ る 。 近 代 組 織 の 第1 の 問 題 点 ば 平 凡 な 人 び と ( 本 質 的 な 価 値 認 識 の 不 足 し た 経 営 者 ) が 能 力 不 相 応 に も 複 雑 な 屏 宗 を 牛 耳 ろ う ど し て い る こ と で あ る 。 こ れ は 至 極 困 難 な 問 題 で あ る 。 … … 歴 史 的 事 実 に よ れ ば , 新 し い 統 治 形 態 を 常 に 求 め て き た が 結 果 的 に 問 題 に 直 面 し て つ く ら れ た 統 制 は ほ と ん ど い つ も 独 裁 主 義 的 な も の 懲 あ っ た 。 第1 次 , 第2 次 大 戦 む 要 因 分 析 で も 明 ら か で あ るJ.・。・・・。・・・・。。・。 ・・ ・。 こ れ は 政 治 問 題 で あ る が そ の 背 景 に は そ れ ぞ れ の 国0 経 営 形 態 と 経 営 者 ひ 哲 学 に 関 連 し て い る 。 こ の 問 題 を 人 間 的 に 解 決 す る 手 法 を 見 出 す の は20 世 紀 ま で の 人 間 の 歴 史 で は 不 可 能 で あ ら だ 。十ど れ を 解 決 す る だ け の 経 営 理 論 が 生 ま れ て い な か っ た 左 い う/こ と 七 あ る 。 こ れ は 人 類 に 恚 ら て 悲 し い こ,と で あ る 。 ど れ ら が 問 題 で 最 も 欠 落 し 七 い 右 要 素 ぱ 枡 互 冊 め \:jソ セ ン サI ス の 不 十 分 さ で 二 あ る 。 十 ダ し………… … …… 万・ 。・・ ・ 。・。・。・ 。・ ・。。 さ ら に , 第2 の 問 題 点 は 次 の 通 り で あ る 。 … ……フニI ●If ・- ・ グ経 営 管 理 と テ ク ノ│# ジ ー め 結 合 分 仕 方 に よ 宍っ 七 は 人 間 に と っ/て 希 望 恥 あ れ ば 危 険 も あ る 。 一 般 的 に は 希 望 よ り も 危 険 の ぽ う が ぱ る か に 大 き い と い う こト と で あ る 。 な ぜ な ら ば , 近 代 組 織 や そ の 関 連 の 基 礎 に あ る 価 値 を 熟 慮 し て , も う と 知 ら な け れ ば な ち な い 人 び と ( た と え ぽ 経 営 学 者 ) が そ う い う 気 に な ら な い か ら で あ る6 経 営 管 理 の 価 値 論 争 が, 犬 中 核 的 テ ク ノ1==・ジ ー の 発 展 に っ れ て 進 展 し な い と い う こ と で あ る 。 こ れ こ そ 人 額 の 緊 急 問 題 で あ る 。 卜 そ こ で , わ れ わ れ は 経 営 者 と 経 営 学 者 は 哲 学 者 た れ と 主 張 し た い 。 そ れ に よ っ て 労 使 の 真 の 理 解 と 合 意 が 生 れ て く る の で あ る 。 と く に 経 営 者 は 権 力 を 持 っ て い る か ら で あ る 。 経 営 管 理 を す る 人 び と と , そ れ に つ い て 理 論 化 す る・ 人 び と は , テ ク ノ ロ ジ ー 志 向 の 近 代 組 織 の 人 間 媒 体 で あ る よ 彼 ら は ↓ 民 間 企 業 と 政 府 に あ っ て , コ ミ ュ ニ ケ ー シa ン 紺 と 政 策 決 定 網 の 中 心 的l な 位 置 を し め て い る 。 し た が っ て , 彼 ら り 意 思 決 定 は 国 家 的 重 要 事 項 に 決 定 的 な 影 響 を 与 え て い る 。 と の よ う な 重 要 な 彼 ら の 存 在 に も か か わ ら ず , そ の 重 要 性 に み あ っ た 関 心 が 向 け ら れ て こ な か っ た 。 近 代 組 織 を 現 在 あ る よくう な 状 態 で 存 続 さ せ る 技 法 を 彼 ら だ け が 有 し て い る が ゆ え に , こ の 特 権 を も っ て い る の で あ る 。 こ う し た 絶 大 な 力 を も っ て い る が ゆ え に , 経 営 者 が 希 望 と し て か が げ て い
jる 価 値 に も っ と心 を く だい て ほし い とい う こ と で あ る 。 に も か か わ ら ず , 彼 ら は , な ぜ そ の価 値 に 関 心 を もた な い でい るり か といy こ と で あ る。 そ れ が 伺 題 で あ る。 し ト 以 上 に お い て, わ れ わ れは 経営 者 がい か に 権 力 を 持 っ て い る か を 認 識し , そ し て そ れ と 関 連し て最 も欠 落 し て い る 生 命 尊 厳 の 危 機 を 痛 感 し て い る。 そ れ ら の 問 題 点 に 理 論 的 な 光 を あ て る ご と が 今 後 ま す ま す 必 要 とな っ て き 尭 。 経 営 哲 学 の 内 容 を 規 定し て い るい わ ゆ る コ ン セ ン サ ス ・ マ ネ ジ メン ト の 必 要 性 を 強 調 し た い 。 ・.III ・ 4. コ ン セ ン サ ス ・ マ ネ ジ メ ン ト の 基 本 原 理 コ ン セy サ ス ・ マ ネ ジ メ ン ト ( 労 使 合 意 決 定 ) は 長 期 的 観 点 か ら 労 使 の 合 意 忙 よ っ て 経 営 活 動 を 決 定 す る こ と が 経 営 管 理 上 よ り 合 理 的 で あ り , よ り 民 主 句 決 定 で あ る と い う こ と で あ る . す な わ ち , そ れ が 経 営 管 理 に お け る 機 能 的 決 定 で あ る . 八 入 ニ と こ ろ で , こ れ は 理 想 論 に 過 ぎ な い の で は な い か と い う 見 解 も あ る . そ こ で わ れ わ れ は レ こ れ ら に 関 係 す る 実 証 分 析 を 通 じ て そ の 可 能 性 に つ い て 吟 味 す る こ と と し た い 。I . −I ¶ .III つま ず 各 種 経 営 形 態 の 分 析 を し て み た い .丿各 種 経 営 形 態 の 特 質 は そ れ ぞ れ の 戦 略 行 動 , 組 織 , 制 度 ・ 慣 行 , 人 的 資 源 , 行 動 様 式 の5 項 目 に つ い て 見 て み よ う . 一 犬 ‥ しj. ・ 万な お 経 営 形 態 は 次 の4 形 態 を 想 定 し て い る .し ト ① 旧 日 本 的 経 営 し 犬 ・.・・ ・・・ ・・ .・ ・し. ② 新 日 本 的 経 営 犬 ③ ホ ロ ン 的 経 営 二 十 □・ ④ コ ン セ ン サ ス ・ マ ネ ジ 丿 ソ ト ・..・・ ・ ・. .・ .・ . .・ ま ず , 各 種 経 営 形 態 の 図 示 説 明 を す る ( 資 料1 ∼3 ). ■■ ■■㎜ ・. ゝ 資 料1 日 本 的 経 営 の 特 質 旧 日 本 的 経 営 新 日 本 的 経 営 (a) ・ オ ペ レ ーシ ョ ン 中 心 −内 部 蓄 積 ・ 戦 略 中 心 ・ 機 動 性 ( 外 部 資 源 活 用 )
コ ン セ ン サ ス ■-v ネ ジ メ ソ } の 基 本 原 理7
戦
略
行
動
・本業中心
・開発研究
・効率中心
・関連多角化
・基礎研究
・イノペーシa ソ中心
(b)
組
織
・階層的ピラミッド
・集権
・大きな本社
・安定的官僚構造
・ボトム・アップ意思決定
・生産部門にパワー
・水平的分業ネットワーク
・分権
・小さな本社
・動的 イノベーシa ン構造
・トップの指導的意思決定
・R&D
部門に パワー
(c)
制
度
慣
行
・終身雇用制
・年功制
・TQC
・企業内組合
・企業内教育
・福利厚生
・(維持)
・能力主義(メリットクラシー)
・部分的修正
・維持しつつも存在価値の再定義
・(維持)
・(維持)
㈲
人
的
資
源
・同質的人材
・集団主義
・会社忠誠心
・平等主義
・伝道師型リーダー
・異質的人材
・個人主義の許容
・(維持)
・個性重視
・変革のt;ーダー
(e)
J 行
=動i
様
式
・ イソ クリメンタル(
積み重ね型)
・アソトルプル ヌーリアル(
企業家精神)
戦 略 行 動 組 織 資料2 ホロン 的経営 の特質 フ ィード・ フォワード とフィード・バッ クのミックスに よる戦略 第二次CI の実 施 リズムの重 視 犬 引き込み現象を起こす組織づ くり 自己組 織化重視 十 アンド ルプル ス―ル制導 入 分社・小事業部制 二 非公式 ネット ワークを 促進 守備 範囲以外 の仕事をさせ る ボト ム・ アップとトップ・ ダウン の調和制
度
慣
行
終身雇用制の維持 .
能力主義と年功主義の調和・
・
ホロソ的QC
・E
企業内組合の維持
福利・厚生の充実
ス
人
的
資
源
個性を重視すると同時に集団のリズムを大切にする
異色人材を働かせる
:
変革型リーダーの養成
外部人材を利用
行
動
様
式
ホpiソ的(柔軟かつ自律的で矛盾の中に調和を求める)
哲学的なものの見方からの行動
効率至上主義でなく『意味への意思』重視へ
〔資 料1.2 〕 名和太郎 「 ホロソ経 営革 命」 日本 実業 出版社, 昭 和61年, 一 部 修正。 資 料3=] ン セ ン サ ス ・ マ ネ ジ メ ン ト の 特 質 ( 島 袋 案 )44t
分 析 → ・ 整 理 ・ 理 解 ・ 合 意* ・ ‥ 計 画 素 案 作 成戦
略
行
動
(1) 「個と全体」の調整の徹底
(2) 総合力の結集(3
) 基礎研究←−→開発研究
組
織
(1) 自律化重視(2)
小集団の活性化
(3) 経営管理のマトリックス組織化
制
度
慣
行
(1) 終身雇用制と年功制の吟味(長期雇用,弾力的)高齢化女子労働(2
) 企業内組合の吟味
バ3) 対外要因分析(内的制度比較) 一
一
人
的
資
源
(I) 個性尊重
(2) 人間開発
(3) 人材開発 ‥
‥(4
) 適正配置
行 = 動(1) 合意形成の原理 ‥
‥ 燃える職場実現
(2) 生命尊厳とコスト理論の結合(物質・生命・心0 結合)j
(3) 生態系の経営管理の確立
バ4) 問題点発見と対応
(5) 産業平和の実現l
`
゛
コンセン サス・ マネ ジ メント の基 本原理9 様 式 (6) 生 命 尊 厳 を 最 高 の 価 値 基 準 と す る ( 拙 著 『 労 使 合 意 決 定 の 経 営 学 』 森 山 書 店 参 照p.221-222,p.224 ) ( 図 表 参 照 ) 資 料3,4,5 監 査 結 果 分 析 ・ 整 理 ・ 評 価 ・ 監 査 ・ ・ ・* 間 題 点 指 摘 ( 注) コ:y セ ン サ ス ■-r ネ ジ メ ン ト 。 参 加 , コ ス ト の 相 関 ぱ 前 掲 拙 著 参 照 。
(a) 戦略行動
旧 日本的 経営
新 日本的 経営
ホl=
・ン的経営
旧 口 太 的 詳 受 I I ―・ r^ ’ I ’ . -・ V r ト ー * -ム I 1 ホl=Zソ 的 経営旧 日本的 経営
新日本的経営
ホロソ的経営
新 日本的 経営
本業中心効率を高める
多角化とイノペータB ソ化
自己 組織化, ボト ム・アップとト ップダウンの調和
終 身 雇 田 _ 位 功 缶││_ 企 掌 結 合 り'ゝ 丿- φ/ 卜 ・ /i-y71 /-^I ゛り7 ーI・一 /I"*-″・■t-ト ーt●終身 雇用維 持, 能力主 義 と年功主 義 の調 和
同質的人 材,集団主義, 会社忠誠 心,平和主義,伝導
師抄
づ
ー
ノ
\
異質人 材√個性重視,変革の1)ーダー
\
集団リズム重視,外部人材を利用
ア ソ ト ル プ ル メ ー リア ルホロソ的経営- ― リズム重視,生態系化
\コン セシサス・フ ネジ メy トー
労使合意に よる総合力の結集(b)
組織
<旧8 本的経営→
集権的組織, ボト ム ーアップ 型意思決定
新日本的経営一
分権的組織,ド ック指導意思決定
n ソセソサス・マネジメント 一
個と全体の適切な合理化
くc)
・ 制度・慣行
新 日本的 経営一
能力主 義√企業 内祖合 の再吟 味
しS=Zンt ンサス・マネジ^ ソトー
伝統的制度の再吟 味id
) 人的資源
コン センサ ス・マ ネジ メソト ー
人 間開発,人 間 革 命, 人 材開発,適正
‥
‥
‥ ‥
‥
‥
‥
‥ ‥配置
十尚
(e) 行動 様式
\
し
◇
‥..pl.
−
■
・
旧 日本 的 経営−
イふ/クリ メン タル(積上方法) ニ
ニ
犬
ホロソ的 経営
3 き1-1CM ぐ く (3)柔軟と自律的行動
これについ ては若干 詳し く述 べ る
コ ン セ ン サ ス ・-^ ネ ジ メソ ト「コン センサ ス' マ ネジ メシト の行動様式」
合 意形成り 原 理 ・
.・燃え る職場 の実 現(仕事即遊び)
生命尊 厳 とコ スト の理論 の統合\
(物質,生命,心)
生態系 の経営理 論 の確立
(4) 問 題 点 発 見 と対 応(5) 産 業 平 和 の 実 現 ‥(6) 生 命 尊 厳 を 最 高 め 価 値 基 準 とす る ト こ れ ら は コV セ ン サ ス ・ マ ネ ジ メン ト の行 動 様 式 で あ る。 各 項 目を 両 者 の立 場 で 比 較 吟 味 す る 必 要 が あ る。ニと くに(1).(2),こ(3),(6)等 は か な り・ 困 難 な 問 題 で あ る。(1) 項 の ね ら い は 仕 事 即遊 び の 現 象形 態 を 考 え てい る が 実 現 的 に は き び し い 。し かし そ れ を ね ら い とし てい か なけ れ ば な ら な い 。 現 実 に 実 行し ○てい る 企 業 も か な り存 在し てい る。 い わ ゆ る 自発 的 協 力 の燃 え る 職 場 の実 現 で あ る。 こ れ が 本 質 的 な合 意 形 成 の 場 で あ る 。 そ こに 初 め て 知的 にし 七人 間 的 経 営 共 同 体 が 実 現 さ れ る。 わ れ わ れ の絶 え ざ る 目標 は こ れ で あ る。 こ れ が 新し い 「 企 業 の 指 導 原 理 」 とし て の コツ セ ソ サ ス ・マ ネ ジ メン ト の ね ら い で あ る 。 以 上 の 経営 形 態 の 特 質 は 歴 史 的 発展 段 階 を 示し て い る 。 い う ま で も な く 私 の 見 解 とし て コ ン セ ン サ ス ・マ ネ ジ メン ト が 完 成 さ れ た も の では な い 。 そ の 方 向 へ新 進 の 経営 者 は 必 死 に な っ て研 究し つ つあ る。 す で に 一 部 で は 前 進し つ う あ る こ とを 指 摘し て お き た い 。 つ わ れ わ れ は , まず 日本 に おけ る企業 の実 態 分 析を 通 じ て 新し い 企 業 の 指導 原 理 とし て の コ ン セ ン サ ス ・マ ネ ジ メン ト の基 本 原 理 を 理 解し た い 。5.
企業 発 展の 原則 とコン セン サス・ マネジ メン トの 相関
われわれは こ れらに 関す る実 態調査を 昭和59 年 度から61 年 度 まで3
ヵ年間
実 施し た(東洋大学特別研究グループ,A プp セクト研究員5 名)I
わた くし が担当し た3 業 種 分野 の うち1 業 種の実態 分 析を 通じ て上記主題
の問題(特質と問題点)に接近 す るこ ととし たい。
3 ン センサ ス・マ ネジ メント の基 本 原理n(A プt= セ ク ト の 若 干 の 資 料 を こ こ で 利 用 す る こ と を 了 承 さ れ た い)
A プi==Z
セ クトにおけ る評価 と問題 点 なら びに将 来展望
マ ネジ メントに関 連し て
コ ン セ ン サ ス ,本論に入る前にわれわれのA プロゼタトの研究概要について説明し ておき
たい。主題と構成は次の通りであ る。
ニ
ニ主題「日本的経営 の近代化と経営哲学の創造」
序章
第1 部
全般的考察
第1 章
日本的経営 の史的展開
第2 章
本調査におけ る全般的考察
第2 部
本調査におけ る業種別実態分析
調査 メンバー5 名
調査実施概要1.
企業アンケート調査
①調査期間
昭和59年,60 年各1 回
②調査対象
一 部上場21業種900 社
③調査方法
アンケート,(文書)
上
④回収状況180
社回答2.
企業ヒアV ング調査
①調査期間
各回収後
②調査対象
分析後興味のある企業を抽出
第3 章∼第7 章(5 名で各分担企業の分析)1.X
業種の= 般的特徴2.^
業種の実態 分析
第3 部
本調査におけ る評価と問題点ならびに将来 展望
ト
第8 章∼第12章
十
①
本調査におけ るJ 業種の評価
②
本調査における ヱ業種の問題点
③
本調査におけ るJ 業種の将来展望
結章
わたぐし の分担企業は3 業種22社である。ここではそ のうちのA 業種の9
社 の実態分析を中心にそれぞれの評価, と問題点ならびに,将来展望につい
て 吟味することとし たい。
ニ1.A
業種(Al−9. 医薬品)
づ
①
本調査におけ るA 業種の評価i
調査企業の全般的情況(1)
規模お よび業績
‥
十
調査に協力された企業は大企業が大部分である。資本金が25億円か ら150
億円で自己 資本比率 も21%から67.8%となってい る。すでに述べた通り他業
種 と比較し て自己資本比率は高くなっている。 また利益率 も高い。医薬品業
は 付加価値が高くなっていることはこの業種の特徴である。
バ2) 倉U
業および社長
創業者は1 人で他は内部昇進組である。し かし, 経営者は同族経営的な傾
向 が内面的に存在するように思われた。人間的つ な力防 が強い。それは特徴
でありまた弱点ともなる。機密保持的性格もあ る。\
(3) 従業員の意識特性
会社への帰属意識と協調心が強い。この点は, 経営陣や従業員構成からも
判 断される。 これは 日本的経営の特徴的 要素でもある
○
(4) 会社の重点課題
人材開発と新製品開発が会社 の重点課題となってい る。 新製品開発をする
ためには人材開発が重要であ ることはいう までもない。 これが会社の命運を
決定する要因となっている
ニ2
経 営理念の実態
‥
十
し
経営理念の理解の程度はかなり高い。単に経営者の個人的 信条ではなく企
業主体の行動原理とし て理解されている。
ニ
経営者の資質では経営者の健康と決断力が圧倒的 に高い 水準にある。われ
わ れが一般的に考えていたものとは違ってい る。健康とい う要素が一番高い
とい うことは新し い発見である。これは当 り前ではあろ うがこの調査で実感
を 得ると同時に確認することができた。安全第一,生命尊重は企業経営上重
要 な課題である。
ニ3
経営理念実現の具体策
∧後 継者育成は, 内部育成を中心とし ている。 日本の企業 経営はOJT フを推
コンセンサス・マネジメントの基本原理13 進 し てき た 。 これ は ト ッ プ, ミド ル ,1==z− ワ ー と も共 通し て い る 。 大 学 や 外 部 の教 育 機 関 に よ る 教 育 は あ く ま で も従 で あ る。 長 期計 画 と経 営 理 念 の 相 関 関 係 に つ い て は ほ と ん ど の会 社 が こ れ を 認 め て い る。 必 ずし も相 関 は な い とし て い る会 社 が2 社 あ る。 従 業 員 の 和 は 日 本的 経 営 学 の 中 核 を な す も の\とし て 考 え ら れ てい る。 こ れ を 否 定 し た 会 社 が2 社 あ るレ 実 力主 義 は 当 然 認 め る とし た の が8 社 で 他 の1 社 は そ れ を 否 定 し て い る。 終 身 雇用 制 度 も ほ と ん ど の会 社 は 基 本 的 に 認 め てい る が,1 社 だ け は 否 定し て い る。 年 功 制 度に つ い て の 見 解 も ほ ぼ 同 様 であ る。 企 業 と政 府 と の関 係 は 企 業 主 体 論 で あ る。 あ ま り政 府 に 依 頼 す る こ とは 望 まし い こ と で は ない とし てい る。 利 潤 分 配 に つ い て は 利 害 関 係 者 に 公 平 に 配 分 す る とい う 見 解 であ るot た 労 働 組合 に 対 す る見 解 も ほ ぽ 表 面 的 に は 正し い 認識 を 持 っ て い る 。 さら に 最 後 の 質 問 項 目 の コy セ ン サ ス ・マ ネジ メン ト に つ い て は ほ と ん ど の 企 業 が 肯 定 的 で あ っ た 。 た だ しy・ ご説 明不 十 分 のた め コソ セy サ ス ・ マ ネジ メン ト に つ い て の認 識 が 不 十 分 で は な い か と思 わ れ た。u 経 営 特 質 の 形 態 的 評 価 し これに つ い て は= 般 論 的 な 解 明 は す で に 簡 単 に 説 明 をし て お い た 。 こ こ で は 今 回 の調 査 と の関 係 で そ の形 態 的 評 価 に つ いノて 吟 味 す る こ と とし た い 。 わ れ わ れ の 問 題 意 識 は 生 産 的 で 人 間的 な 組 織 構 造 あ る:い は 人 間 の学 とし て の 経 営学 を 理 想 図 と\し て 考え 続 け て き た 。 別 言 す れば 人 間 の 生 命 尊 厳 を 最 高 の 価 値基 準 とし た 経 営 組 織を い か に 形 成し てい く か であ る。 十 … ……… い うま で も な く, 現 実 は そ んな に 甘 い も の で は,な い 。 あ く ま で もわ れ わ れ は 現 状 の中 か ら 真 実 を 掘 り 起 こし , そ の 矛 盾 を は っ き り認 識 す る と こ ろ か らプ 出 発し な け れ ば な ら な い 。 \ 与 え ら れた 単 数 の 価 値 を 追 求 す る 積 りは な い 。 望 まし い 複数 の価 値 を ね宍ら わ ざ る を え ない で あ ろ う。 △ そ こで , わ れ わ れは , 旧 日 本 的 経 営 , 新 日本 的 経 営 , ホ ロ ン 的 経 営 ,;==rン セン サ ス ・ マ ネ ジ メン ト の経 営 特 質 の変 質 過 程 を 次 の項 目 と の 関 連 で 検 討 す る こ ととし た い 。 十 \ 十 十/ (a) 戦 略 行 動 (b) 組 織 (c) 制 度 ・慣 行 (d) 人 的 資 源 バe) 行動 様 式
1)A
業 種に おけ る戦 略行動 の評 価
犬
旧 目本的 経営におけ 戦略 行動 の細 目は 次の通 りであ る。
オペレ ーシ ョン中心レ 内部 蓄積, 本業中心 開 発研究, 効率中心
経 済全 般 が安定し てい る場合に は この戦略 行動 で企業 を 維持す る ことはで
能 であろ うが環境 の変動 √政 治, 経 済 の変動 期 には とて もこ の戦略 では 生き
ていけ な い。 現実 の世界 経済 の変動 期におい ては それは 十分機 能す ることは
で き ない。
新 日本的 経営 に お け る戦略行動 の細 目には 戦略中 心, 機動 性(外部資源活
用)
,関 連多 角化, 基 礎研究, イ ノ ベ ーシ ョン 中心 があ げら れ てい る。
健全 な経 営 の戦略 と戦 術は企業成 功 の基 礎であ る。 戦 略は まず 経営 の目指
す 方 向 と目標 の設定, 取 るべ き行動 のお よそ の方 法を示 す 計画, さら に設定
さ れた 経営 方 針を実施し てい く広範 な政策を 含 んでい る。
旧 日本的 経営 のオペレ ーシ ョン中 心 では企業 競争に 勝つ こ とは できないO
で戦略 中心型 へ変 化し て きた。
そ の導入 水準には 格差はあ る。 本業中 心に変 りは ない が適 切な機動 性が導:
入 さ れてい る。 開発研究に は各企業 ともかな りの研 究投 資 が行な われてい る,
が, まだ基 礎研 究への 本格化は不 十 分でTあ る。 また, 効率中 心 から イノペ ー
シ ョ シ中心 へ の移行過 程にあ る とい え よ う。 具 体的 ヶ− スとし て,人 材開発
と研 究開発 に かな りの ウェ イト がかか ってい る。
\2
)A
業 種に おけ る組織的評 価
上
旧 日本的 経 営の階層的 ピ ラ ミッド から 水平 的 分業 ネット ワー クへ移行し つ
っ あ る。し たがっ て集 権的組 織 から 分権的 組 織の方 向へ 向 ってい る。大 きな
本社 から小 さ な本社 へ, 安定的 官 僚構造 から動的 イノベ ーシ ョン構造 へ,生
産 部門 のパワ ーからR&D
部門 の パワ ーへ と移行し てい る。 具体的 ケ ースと
し て 分社 化 の傾向があげ ら れる。3
)A
業 種におけ る制 度・慣 行 の評 価
制度, 慣 行 の代 表的制 度は 終身雇用 と年 功制度 なら びに 企業 別労 働組合 で
あ る。J
\業 種 も知的 産業 とし て競争が 激し くなっ てき たのでい わゆる旧目 本的 経
営 の制 度では 企業 を 維持す るこ とはで きな くなっ て きた。し かし , アソ ケこ
トー
の結果 を 見 ても各企 業 の意思決定 が戸 惑っ てい ること が わかる。 終身雇用
コ ン セ ン サ ス ・ マ ネ ジ メ ン ト の 基 本 原 理15 や 年 功 制 度 は 基 本 的 に は 維 持 す る こ と に な っ て い る 。 一 方 実 力 主 義 , 効 率 主 義 を も 肯 定 し て い る 。 両 者 の 矛 盾 に つ い て は 明 白 な 答 え は 得 ら れ な か っ た 。4 )A 業 種 に お け る 人 的 資 源 の 評 価 こ0 項 目 は 大 部 分 が 旧 日 本 的 経 営 よ り 新 日 本 的 経 営 へ 移 行 し て い る 。 い わ や る 同 質 的 人 材 か ら 異 質 的 人 材 へ の 移 行 を 要 望 し て い る 。 し か し , こ れ は 十 分 で は な い 。 集 団 主 義 か ら 個 人 主 義 の 許 容 へ , 会 社 忠 誠 心 を 維 持 す る 平 等 主 義 か ら 個 性 重 視 へ , 伝 導 師 型 リ ノー ダ ー か ら 変 革 のi; ー ダ ー へ と 移 行 し て い き つ っ あ る ○- ■ ■ 。 ・。 ・ ‥ 人 材 育 成 と 新 製 品 開 発 がA 業 種 の 重 点 課 題 と な っ て い る 。5)A 業 種 に お け る 行 動 様 式 の 評 価 旧 日 本 的 経 営 の イ ン ク リ メ ン タ ル ( 積 重 ね 型 ) か ら ア ソ ト ル プ ル ヌ ー リ ア ル ( 企 業 家 精 神 ) へ と 移 行 し つ つ あ る 。 す で に 触 れ た 通 り , 競 争 が 激 し く な い 時 代 の 企 業 行 動 と 競 争 が 激 し ぐ な っ 允 時 代 で は 企 業 の 行 動 様 式 が 変 化 せ ざ る を 得 な い 。 た ん に 過 去 の 行 動 様 式 を 積 み 上 げ た だ け で は 新 し い 企 業 活 動 は 生 れ て こ な い 。 革 新 的 な 企 業 活 動 に は 回企 業 家 精 神 が 導 入 さ れ な け れ ば な ら な い 。 以 上 に お い て ,A 業 種 の 形 態 的 評 価 の 概 要 を 理 解 す る こ と が で き た 。SJ ●J かよJ1 。_ _ _ 。,l●あJJ ・一tX あ.l・JJ__k-__ ● 丿- ●- ゝゝかklJ 争 恥か タ一 ゝゝ● 総 匙 的 に 冨 え る こ と はA 茉 種 の 縫 宮 特 質 は│ 口 日 本 的 倖 筥 か り 新 日 本 的 睦 宮 へ 移 行 し て き た と い う こ と で あ る , 部 分 的 に は ま だ 不 十 分 な 側 面 も あ る が 敏 速 な 対 応 が な さ れ っ つ あ る よ う に 受 止 め ら れ た 。 す で に 若 干 触 れ て き た が , 他 業 種 と 比 較 し て 利 益 率 が か な り 高 い と い う こ と で あ る 。 多 額 の 研 究 投 資 が 必 要 で あ る こ と か ら し て も か な り の 利 益 率 を 上, げ な け れ ば な ら な い 。 こ れ ら がA 業 種 の 特 徴 点 で あ り , 評 価 さ れ る 点 で あ ろ う ○ − ■6 )A 業 種 に お け る イ ソ タ ー ビ ュ ウ 調 査 の 収 穫 昭 和61 年8 月8 日 , 暑 い 日 差 し の 中 , 京 都 で 企 業 (A-1 ) イ ソ タ ー ビ ュ ウ を 行 な っ た6 こ こ で は と く に 経 営 理 念 ( 経 営 哲 学 ) を 中 心 に イ ソ タ ー ビ ュ ウ を し た,A-1 社 のA 常 務 取 締 役 と 私 と の 対 談 で あ る 。 質 問 −1 貴 社 の 社 是 ・ 社 訓 ( 経 営 那 念 ) に つ い て ご 説 明 く だ 吝 い 。.A ( 常 務 ) 当 社 の 社 是 ・ 社 訓 雌 次 の 通 り で あ る 。 十
十1 従 業 員 は 若 さ と チ ー ム ・ ワ ー ク2 製 品 は 純 良 本 位3 取 引 先 と は ヒ ュ ー マ ソ リ レ ー シ ョ ソ ニ4 財 務 は 健 全 経 営 十 ま ず 従 業 員 は 若 さ と チ ー ム ・ ワ ー タ を モ ッ ト ー と し て い る 。 若 さ が 必 要 な こ と は 説 明 す る 必 要 も な い 。 し か し そ れ だ け で は い け な い 。 意 気 旺 盛 に な り 過 ぎ て 独 走 す る の で は 全 体 の チ ー ム ・ ワ ー ク が 崩 れ て し ま う 。 調 和 の 精 神 か 必 要 で あ る 。 こ れ は 日 本 的 経 営 の 代 表 的 特 徴 で あ る 。 と く に2 項 の 製 品 は 純 良 本 位 で あ る と こ ろ に 力 点 が あ る 。 さ ら に3 項 の 取 引 先 と は ヒ ュ ー マ ソ リ レ ー シ ョ ソ を 堅 持 し て い る と こ ろ に 特 徴 が あ る 。 質 問 −2 こ れ ら の 経 営 理 念 と 企 業 業 績 は 一 致 し て い ま す か 。A 短 期 的 に は 両 者 は 一 致 し な い 場 合 も あ る 。 し か し ニ 長 期 的 に は 一 致 し て い る と 思 う 。。 十 質 問 ―3 そ れ ら に つ い て の 具 体 的 な ヶ − ス を ご 説 明 く だ さ い 。A 絶 え ず 取 引 先 と の 人 間 関 係 を 重 視 し て よ ほ ど の 問 題 点 が 起 ら な い 限 り 従 来 の 取 引 先 を 大 事 に し て い る 。 価 格 が 安 い か ら と 言 っ て 仕 入 先 を 安 易 に 変 吏 は し な い 。 と く に 第2 項 目 の 「 製 品 は 純 良 本 位 」 で あ る と い う こ と に 最 重 点 が お か れ て い る 。 ■㎜ ■ ・ ■ 。 ・ 。 ・ 過 去 に お い て 販 売 価 格 に つ い て 大 変 不 愉 快 な 問 題 が 起 っ た 。 ニ 業 界 は 値 段 を 切 り 下 げ て 乱 売 競 争 に な っ 九 。 そ の 際 に も 当 社 は 経 営 理 念 と し て 「 製 品 は 純 良 本 位 」 と 適 正 価 格 を 堅 持 し た 。 と こ ろ が 業 界 は 当 社 の 方 針 に 対 し 不 買 運 動 を 起 し , さ ら に 村 八 分 的 制 裁 を 行 っ た 。 こ め 厳 し い 処 置 に 対 し て も 当 社 は 厳 と し て 経 営 理 念 奪 尊 重 し 実 践 し て き た 。 当 時 業 界 は 粗 製 乱 造 を し , 値 下 げ に よ っ て 売 上 高 を 伸 ば そ う と し て い た 。 こ の よ う な 実 態 を = 般 大 衆 か ら 厳 し い 批 判 を 受 け る よ う に な っ た 。 な ぜ だ 今 う か ? 薬 は 人 間j の 生 命 に 。か か お る 重 要 な 製 品 で あ る か ら で す 。 ㎜㎜■I ・ ・ 粗 悪 な 製 品 で 人 間 の 生 命 に 悪 影 響 を 与 え て は い け な い と い う こ と で あ り ま す6 ト 十 犬 十 厚 生 省 は 値 下 げ さ れ た 価 格 を 次 年 度 の 価 格 と す る こ と に な っ て い る の で 悪 循 環 に な る と と は 必 至 で あ り ま す 。 し そ の 後 , さ ら に こ の よ う な 値 下 げ 競 争 は 人 間 の 薬 づ け と い う 社 会 的 批 判 を
コンセンサス・マネジメントの基本原理17 受 け た 。 そ の反 省 の上 に 業 界 も価 格 決 定 に 対 し 慎 重 な態 度 を 示 す よ うに な づ て きた 。 ト コ そこ で, 現 在 で は , 当 社 の 経 営 理 念 の す ば らし さ が業 界 の 模範 と な っ て き た とい う こ と モあ り ま す。 十A 常 務 は 熱 ぽ く以 上 の こ と を 力 説 さ れ た 。 こ れは 経営 理 念 が 正し く強 力 な パ ワー とし て 生 き てい る とい うこ と で あ る。 企 業 成 長 の 法 則 とし て 理 解 で き る, 古 く て 新し い 企 業 の指 導 原 理 で あ る。 ご 質 問−4 薬 害 事 件 等 は あ り ま せ ん でし た か。 ノA 薬 害 事 件 は ほ と ん どあ り ま せ ん。 経 営 理 念 を 実 践し てい る 限 り 大 過 は た い と思 い ま す。 モ の 結 果 業 績 も 順 調 に 上 昇し てい ます 。 こ 以 上 でA −1 社 の 経 営 理 念 と 業 績 と の 関 係 が 明 ら か に な っ た 。(業 績表 も 提示された)。 従 来 は 値 段 を 安 く し 多 売 亡 業 績 を 上 げ る よ うに 重 点 が お か れた 傾 向 が あ る。 そ れ が 適 用 さ れ る 商 品 も あ る が, 医 薬 品 に 関 す る か ぎ り必 ずし も通用 し な い とい うこ と で あ る。 人 間 の 生 命 尊 重 と コ スト の 相 関 関 係 を も っ と慎 重 に 対 応 す べ き だ とい うケ ース とし て 特 筆 す る こ とが で き よ う。l. さら に , 従 来 は 経 営 理 念 と 精 神 論 な ら び に 道 徳 論 等 は , コ ス ト を 引 上 げ る こ とに な る とい う囚 定 観 念 があ っ て, 本 格 的 に 経 営 者 も 考 え な か っ た よ うで あ る6 もし 考 え てい て も こ の 理 論 を 強 調 は さ れ てい ない 。 こ れ に 対 す る経 営 者 の自 信 が な か っ た こ とを 証 明し て い る。 ②A 業 種 の 問 題 点 犬i 本調 査 か ら 見 た 問 題 点 万万 終身 雇 用, 年 功制 度 , 企 業 別 労 働 組合 に 対 す る 概 念 規 定 が 不 十 分 で あ る。 と くに 終 身 雇 用 , 年 功 制 度 と 実 力 主 義 と の 相 互 関 連 に つ い て ま だ整 理 さ れ て い ない 。 若 干 の戸 惑い を 感じ て い る のが 現 状 の よ うで あ る。 \ 人 材 開 発, 新 製 品 開 発 べ の熱 意 が うか が わ れ る が, 必 ずし も 本 格 的 な 実 践 と はな っ て い ない 。 と くに 中 小 企 業 のレ ベ ル で は そ の実 践 は 困 難 であ ろ うよ 大企業 で も基 礎 研 究 よ り開 発 研 究 に 重 点 が お か れ てい る。 長 期 的 な 観 点 か ら 独 自 の 新 製 品 を 出 す に は 独 自り 基 礎 研 究 か ら 出 発 す べ き だ と 思 わ れ る が, 高 額 の 設 備 投 資 が 必 要 な た め に 中 小 企 業 で は 極 め て 厳し い 。 ‥ 大企 業 の 場 合 も ス ウX. ーデ ン, 西 独 , 米 国 , に オ リジ ナ ル を 求 め て販 売 網
に 力 点 を 置 い 七 い る の 。が 現 状 で あ ろ う 。 こ れ ら の 問 題 点 を ど う 克 服 す る か が 今 後 の 問 題 点 と な る で あ ろ う しii 経 営 特 質 の 形 態 的 間 題 点1 ) 戦 略 行 動 上 の 間 題 点 ノ 全 般 的 問 題 点 と し て す で に 若 干 触 れ た と こ ろ で あ る が , こ の 業 種 上 の 特 性 か ら し て 旧 日 本 的 経 営 で は 企 業 競 争 に 打 ち 勝 て な い と い う こ と で あ る 。 い わ ゆ る 旧 日 本 的 経 営 の 特 質 と さ れ た オ ペ レ ー-y ョ ン 中 心 , 内 部 蓄 積 , 本 業 中 心 , 開 発 研 究 , 効 率 中 心 の み で は 発 展 し な い 。 新 日 本 的 経 営 の 特 質 でjあ る 戦 略 中 心 , 機 動 性 ( 外 部 資 源 活 用 ), 関 連 多 角 化 , 基 礎 研 究 イ ノ ベ ー シ ョ ン 中 心 へ 移 行 し な け れ ば な ら な い 。 か な り の 企 業 が そ の 方 向 ヘ シ フ ト し づ つ あ る こ と は 認 め ら れ る が ま だ 十 分 と は 言 え な い 。 む し ろ , さ ら に 進 ん で ホ ロ ソ 経 営 の 特 質 あ る い は コ ン セ ン サ ス ・ マ ネ ジ メ ン ト の 戦 略 行 動 へ 前 進 し な け れ ば な ら な い で あ ろ う 。 ニ2 ) 組 織 上 の 問 題 点A 業 種 の 特 質 と し て 企 業 秘 密 的 要 素 が あ る の で 組 織 的 に も 集 権 的 組 織 体 制 が 多 い 。 も っ と 分 権 的 組 織 へ 改 革 し な け れ ば な ら な い で あ ろ う 。 生 産 部 門 の パ ワ ー と 同 時 にR &D 部 門 の パ ワ ー を 強 く し な け れ ば な ら な い 。3 ) 制 度 ・ 慣 行 上 の 問 題 点 し \ 終 身 雇 用 , 年 功 制 度 , 能 率 主 義 の 概 念 を 整 理 し 企 業 理 論 に 反 し な い よ う 調 整 す る 必 要 が あ る 。 慎 重 さ の 欠 け た ジ ャ ー ナ リ ズ ム 等 に 惑 わ さ れ な い よ う 独 自 の 考 え 方 を 持 つ べ き で あ る 。 そ の た め に は そ の 実 態 を 正 確 に 把 握 す る こ と か ら 出 発 し な け れ ば な ら な い 。 「 年 功 制 度 の 終 え ん 」 と い う こ と は 現 在 の 段 階 で は あ り え な い 。 終 え ん と 修 正 は モ の 中 味 が 違 っ て い る 。 正 確 な 認 識 と 確 実 な 実 践 が 必 要 で あ る 。4 ) 人 的 資 源 上 の 問 題 点 同 質 的 人 材 よ り 異 質 的 人 材 ヘ シ フ ト す る こ と は 誰 で も 反 対 は し な い 。 し か し , そ の 実 践 は 言 う ほ ど 行 な わ れ て い な い 。 ■ ■ ㎜5 ) 行 動 様 式 上 の 問 題 点 イ ソ ク リ メ ン タ ル か ら ア ン ト ル プ ル ヌ ー リ ア ル ヘ シ フ ト し な け れ ば な ら な い 。 こ の 点 は ま だ 十 分 と は 言 え な い 。 も っ と 進 ん で ホ ロ ン 的 方 向 と 哲 学 的 主 導 が 必 要 で あ ろ う 。 さ ら に , 生 命 尊 厳 と 企 業 業 績 の 相 関 を 具 体 的 な シ ス テ ム
の方 向へ 進 め るべ き であろ う。
③A
業 種 の将来 展望
e l本調査 から見た将来展望
3V セソ サス・ マネジ メント の基 本原 理19この業 種は 高度 の知的業 種 であ る ので, そ の命運は まさに 人的 資 源 と研究
開 発に 負 うと ころ が大 であ る。 別 の角度から見 れば時 間 とコス ト との闘い で
あ る。
今回の われ われ の調 査 の中 心的課 題であ る経営 理念 と企業 業 績 の相関は一
応 のトレ ント を把 握す るこ とができた。し かし , 将来 と もこれ が うまく行く
かは必ずし も十 分な論証 がなされ たわけ では ない。十
今後の展 望 とし ては 時間 と コスト の問題 が重要 課題 と なる であ ろ う。
この業種 の研究投資 は平均<jyj
億 円 とな ってい るこ とから 判 断し て大企業 で
さえ も厳し い 資金問 題 となっ てい る。 とくに今後 は 抗ガ ソ剤 や 痴呆証 等の研
究 開発が企業 業 績に重大 な 影響 を持つ こ とに なる であ ろ う。
に
の産業 はあ る一 つ の新製 品(新薬)を 出せる かど う か が企業 業 績 のキー
を 握ってい る。
し かし 新 薬 の開発に は複雑 なプロ セスがあ る。 次 の よ うな流 れがあ る。
づ ①
②
テ ーマ の設 定(文献,研究論文等の調査)
③
④
物 質創 成(化学合成,動植物からの抽出発酵)
ス クリ ーニン グテスト(簡単な薬効検査により医薬品の可能性測定)
特許 申請
⑤ 安 全 性 等 確 認 (動物実験に より毒性研究, 薬効薬理, 生化学研究, 製剤化研 究) ⑥ 臨 床 試 験 (フ ェー ズl 一 健康人に対する作用, フェ ーズI- 少数の対象 患者に対す る作用, 用法・用量 の決定,フェ ーズⅢ一 大 規模な 臨床, 及び五 カ 所以上 の医療機関で150 例以上の ダブルブラ インド テスト (二重盲検法一 二七薬, 従来 品との比較検討)⑦
⑧
⑨
⑩
厚 生省 へ製 造承 認許可 申請
製 造許可
薬 価基 準収 載(健保採用)→発 売
再 審査(製品許可時より6 年後)
以上 の よ うに数 々の関 門を乗 り切ら なく てはならない 。
① ∼ ④ の 過 程 に 平 均3 −5 年 , ⑤ が3 年 , ⑥ が2 ∼3 年 , ⑦ ∼ ⑨ が1.5 ヘベ 年 程 度 の 歳 月 を 要 す る 。 こ れ ら の チ ェ ッ ク に よ っ て , ほ と ん ど の も の が 脱 落 し て い く の で あ る 。 物 質 創 成 か ら だ と 医 薬 品 に な る 確 率 は 「 数 百 , 数 千 に 一 つ 」( 大 手 製 薬 メ ヤ カ ー 研 究 部 ) と い う 気 の 遠 く な る よ う な 低 さ だ と 述 べ て い る 。 。 こ の よ う な 厳 し い プ ロ セ ス を 通 っ て 販 売 さ れ る 製 品 は0.1% か ら0.5 % ど な っ て い る 。 ト こ れ は 人 間 の 生 命 に 関 す る 商 品 で あ る だ け に こ れ 位 の 厳 し さ は 当 然 で あ ろ う 。 づ 七 か し √ 企 業 側 と し て は 大 変 厳 し い も の で あ る 。 今 後 は づ イ オ ケ ミ カ ル 的 展 開 に よ って さ ら に 発 展 が 期 待 さ れ る で あ ろ う 。 犬 \ こ の よ う な 発 展 と 人 間 生 活 と の 関 係 は ど う な っ て い く か が ま た 新 た な る 社 会 問 題 な い し 人 間 問 題 と し て 再 登 場 し て く る で あ ろ う 。しj ……モ こ 懲 企 業 発 展 と 生 命 尊 厳 の 問 題 が 必 然 的 に 間 わ れ な け れ ば な ら な い 。\企 業 エ ゴ 的 な 発 展 は 許 さ れ な い 。 企 業 は 人 間 生 活 の た め の 手 段 で あ っ て 目 的 で は な い と い う 自 覚 を 企 業 経 営 者 は 自 覚 し な け れ ば な ら な い 。 こ れ は 精 神 訓 話 で は な く 企 業 発 展 の 機 能 的 論 理 な い し 客 観 的 論 理 と し て 認 識 し 実 践 さ れ な け れ ば な ら な い 。 そ の 時 経 営 理 論 は 本 質 的 な 目 的 が 達 成 さ れ る こ と に な る で あ ろ う 。 ノ ノ11 ) 経 営 特 質 の 形 態 的 展 望/i ) 戦 略 的 展 望 上 企 業 競 争 の 激 し い 当 業 種 の 戦 略 行 動 は も ろ に 企 業 業 績 に 反 映 さ れ て い く 。 し た が っ て 旧 日 本 的 経 営 で は 淘 汰 さ れ る で あ ろ う 。 そ こ で 新 日 本 的 経 営 の 特 質 を 十 分 吟 味 し て 行 く 必 要 が あ る 。 と く に , イ ノ ベ ー シ ョ ン 化 さ ら に フ ィ ー ド ・ フ ォ ワ ー ド と フ ィ ー ドy. バ ッ ク の ノミ ッ ク ス に よ る 戦 略 展 開 が 必 要 に な っ て く る 。 し か し , こ れ も 突 出 し た 戦 略 行 動 で あ っ て は 長 続 き し な い , 総 合 力 結 集 の 根 底 に あ る 労 使 の コ ン セ ン サ ス ・ マ ネ ジ メ ン ト の 経 営 哲 学 が 必 要 と な る 。 \ ニ2 ) 組 織 的 展 望 ト レ 自 律 化 重 視 , 小 集 団 の 活 性 化 , 経 営 管 理 の マ ト リ ッ ク ス 組 織 化 ヘ シ フ ト さ れ よ う。 十
コンセンサス・マネジメントの基本原理213 ) 制 度 ・慣 行 的 展 望 。。 十 徐 々 に 能 力 主 義 の方 向 へ 行 く であ ろ う。 し かし , 基 本 的 な ベ ー ス とし て終 身 雇用 , 年 功 制 は な く な る こ と は な い で あ ろ う。 内 部 的 に は か な り違 っ た 変 形 体 が で て く る と推 測 さ れ る。 … …4 ) 人 的 資 源 の展 望 △同質 的 人 材 か ら 異 質 的 人 材 へ , 集 団 主 義 か ら 個人 主 義 の許 容 へ , 外 部人 材 の利 用 へ と 移 動 す る で あ ろ う。 し5 ) 行 動 様 式 的 展 望 丿 ヅホ ロV 的 行 動 様式 へ 移 行 す る。レモ のベ ー スに は 合 意 形 成 の原 理 が 必 要 と な る。 す な わ ち , 労使 合 意 経営 の 方 向 性 が 必 然 的 な 傾 向 と な る であ ろう 。 十
6。 結 。
ニ
・
’
/
以上で われ われは, 新しい 「企業 の指 導原 理」 と経 営 哲学に つい て概観しう
て きた。 新し い とい う意味は何 かを明白 にし てお かなけ れば なら ない。 従来
の 企業 の指 導原理にお い ても経営哲学的 アプ ロ ーチ があ った のではない かレ
さらに, これを 強調す る意味は 何か とい うこと であ る。ニ
ところ で, そ れらに つい ての 明快な結 論は 部分的 に はあ っ ても一 般論とし
ては明ら か で ない。 欧 米諸 国 でも経営哲 学 と コスト の相 関に つ い ては 解明さ
れ てい ない。 い なむし ろ, 日本におけ る中 小企業 の経 営 者レ ベル では経営哲
学 や経営 理 念はペ イし ない とい うのが一 般的 な常 識 とさ えい かれ てい る。 こ
れに対 す る反論 は学 会レ ベル で もなさ れ てい ない 。
ト
これを 論証 す るためには, かなりの実 証 分析 とコ=
・ネル ギ ーが必要 であるの
・
で,簡 単に モ れら の研 究を 手 がけら れない こ と も事 実 懲あ る。
それで よい のだろ うか とい うり が, わた くし の年 来 の疑 問 であ る。 わた く
し の結論 とし て, そ の中小企業 の経営 者 の考え てい る常 識論を打 破し , 新し
い「企業 の指 導原 理」 とし て の経営 哲学 の創 造を ねら っ てい る とい うこ とで
あ る。
とくに 最近 ハ イテ クブ ームとマネ ー ゲー ムの行過 ぎに 冷 静な知的 対応策を
期待し たい とい うことであ る。
犬
ト
新し い 自然科学 の体系 より新し い 科学 体 系 へ とアウフ ヘ ーベv し なけ れば
ならない。 新し い科学 とは人 文 ・社会 ・自然科 学を統 合し た総合 科学が 具体
約 に 存在す る科学 であ る とい うこ とであ る。人間 のため になら な い科 学は勇
気 を もっ て拒否 す る必要 があ る。
人 間のためを 考え ない で科 学そ の ものに没 頭す れば よい のだ とい う科学者
の 傲慢は許 さ れない 。 い うまで もなく 自然 科学的 方法を 否定 す る ものでは な
い 。
分 析科学 は総合 科学 のプl=
・セ スであ っ七目的 では ない。1930 年代 に ボ ーア
に よる新し い 自然科学 の提唱 が投げ かけら れた。 い わゆ る反 デ ガノ
レト論 の展
屍 であ る。
尚
分析科学 だけ では 科学 目的 ぱ達成 で き ないし, 人 間 のため に もなら ない。
人 間 とい う よりも宇宙 の生 命体 とい った方 がより正 確な表現 であ ろ う。
わたくし の思い 切っ た表 現を 許し て頂け るなら ば, 新し い 「T企業 の指導原
理 」 は コン センサ ス・マ ネジ メン トの経営哲学 に支えら れる こ とに よって人
絹 のため の経営学 とな り うるであろ うとい うことであ る。y
ところ で, もう とは っき りし た 最終的 な課題は, 戦争排 除 の経営 理 論の創
造 と確立 では ない か と思 われ る。
戦争は政 治 の別形 態 の行動 であ る。 政 治も一つ の経営 シ ステ ムであ る。 従
来 の戦争は世 界レ ベル の主 体 性 のない 国 々のエ ゴ から 出て来 た幼 稚 な人間 の
意 思 決定の ミス であ る。
最も権力あ る政治家 と最も知力のある研究者の間に意思決定の瑕疵があっ
た とい うことであ る。 そ の一 つ の要 因は 経営 学者 の組織に対 す る有 効適切な
」
知的 イン パ クト の欠落 が指 摘さ れ る。 そ の決定的 要因は 何 か, そ れ は, 生命
尊厳を 最高 の価 値 とし , 認識し てい な かった こIとであろ ‰21
世紀 の新し い 「 企業 の指 導原理 」は, まさし く「生命 尊厳 を最 高 の価 値
基 準」 とし た経営 シ ステ ムの創造 であ ると考えら れる。
これ がい わ ゆる「 コン セン サ ス・マ ネジ メント」 の基 本原 理であ る。
注
幻
葡
萄
蜀
渡辺格,生命科学 の世界,NHK
フックス502, 昭和61年,第1 章11頁参照。
渡辺格,前掲書レ 第1 章12頁。
渡辺格,前掲書,第1 章13頁。
寺谷弘任,w.
スコット/D. ハート共著。
“OrganizationAmerica",William,1979,p.7.
コンセソサス・マネジメントの基本原理235 ) 勝呂敏彦,医薬 品業 界, 教育社新書,1985 年, 第3 章102 頁∼ この小論は主とし て昭 和59年度から昭和61年度 ま懲の実態 調査(東洋 大学経営学 部,A プロゼ クトー5 名− の調査資料) の一部を 参照し て主題を まとめ たもので ある。 なお, 考え方 のベ ースとし て下記の文 献を参照した。 参 照 文 献(1) 島袋嘉昌,労使合意決定の経営学,森 山書店( 昭和55年度経営科学文 献賞受賞)。(2) 島袋 嘉昌,経営哲学の基礎, 中央 経済社,昭和60年。 \(3)YoshiakiShimabukuro,"ConsensusManagementinJapaneseIndustry",1982,ISS-Maruzen.(4) 車戸賓監訳,現代経営管理思想,D.A. レソDanielA.Wren,"TheEvolu-tionofManagementThought",1979, マグローヒル( 上下) 。(5) 大前研一,エ クセレ ント ・リーダー,“APassionforExcellence",TomJ ・Peters,NancyK.Austin,1985, 講談社。(6) 中岡哲郎,工場 の哲学一 組織と人間−,平凡社,1971年 。(7) 名和太郎, ホロン経営革命, 日本実業出版社,昭和60年。(8) 三戸公, 人間の学 とし ての経営学, 産業能率短大,昭和52 年。(9) 竹m 義則,IBM の経 営哲 学, 青葉出版,昭 和54年。ao) 上 野一郎監訳, 経営 思想変遷史,HarwoodMerrill,"ClassicsinManagem-ent" 産業能大,昭和43 年。ai) 日本生産性本部 中 西寅雄ご 鍋島達編著,現 代におけ る経営の理念 と特質, 日本生産性本部,昭 和40年。 レ02) 徳山二郎監訳, セ オリーz ,ウィリアムG. オオウ チ,CBS ソニ ー出版,19。81.(13)BusinessReview,Vol.34,No.1,Aug.1986.21 世紀への経営理念, 一 橋 大学産業経営研究所。