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超高齢化時代を迎えた日本の家計の貯蓄と資産選択

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Academic year: 2021

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(1)これからの家計の資産運用. ―『貯蓄から投資へ』の実現する条件. 超高齢化時代を迎えた日本の家計の貯蓄と資産選択 祝 迫 得 夫 目 1.はじめに 2.わが国の貯蓄動向. 次 3.家計の金融資産とポートフォリオ選択の動向 4.終わりに. 本稿ではライフサイクル・モデルをベンチマークとして、近年の日本の貯蓄及び家計の資産保有・ポートフォ リオ選択について概観する。ライフサイクル・モデルから、人口の少子高齢化の進行により、⑴貯蓄率の低下・ マイナス化と、⑵家計のポートフォリオのリスク資産から安全資産へのシフト、が起こることが予測される。し かし近年のミクロデータに基づく詳細な分析によれば、1990年代以降の日本の家計貯蓄の低下は、人口構成の 変化よりも、年齢/世代ごとの貯蓄率の影響が大きいことが示唆される。貯蓄・家計の保有資産額とも、理論モ デルの予想よりも年齢による低下が遅い。家計のポートフォリオに占める株式のシェアについても、年齢による 低下は見られない。この結果、過去20年間のデータに関する限り、少子高齢化の進行は、家計の保有資産額の 増加ならびに資産額に占める株式のシェアの上昇にプラスの影響を与えている。. の総人口は1億2,700万人、総人口に占める65歳. 1.はじめに. 以上の高齢者の比率は26.7%であったが、50年. 2010年代に入って、先進各国における少子高. には人口が9,700万人程度まで減少する一方、高. 齢化はいよいよ本格的な局面を迎え、日本はその. 齢者比率は38.8%まで上昇するという予測が示. 先頭を切って超高齢化時代を迎える。経済関係の. されている(内閣府[2015])。つまり今後30年. 予測は当てにならないとされるが、人口動態の予. ほどの間に、わが国の人口は間違いなく1/4近. 測は例外であり、50年くらい先までなら、かな. く減少するのであり、同時に65歳以上の人口は. りの精度で人口構成を予測することができる。最. 4人に1人から2.5人に1人へと上昇する。これ. 新の高齢社会白書によると、15年時点での日本. は日本の後を追って、深刻な少子高齢化時代を迎. 祝迫 得夫(いわいさこ とくお) 一橋大学経済研究所教授。1990年一橋大学経済学部卒業。97年ハーバード大学大学院経 済学研究科博士課程修了(Ph. D. 取得) 。筑波大学社会工学系講師、一橋大学経済研究所 助教授/准教授、財務省財務総合政策研究所総括主任研究官等を経て、2012年1月より 現職。主な著書に『家計・企業の金融行動と日本経済―ミクロの構造変化とマクロへの 波及』(日本経済新聞出版社、12年)がある。. 6. 証券アナリストジャーナル 2017. 5.

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