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編集委員長あいさつ

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Academic year: 2021

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編集委員長あいさつ

宮沢光一* 現実世界をモデル化して,その中で考える,という限りにおいては OR も一つの形式論であ るのかもしれない.しかもそのモデルがあまりにも皮相的な単純な抽象に終わっているとの批判 が多し、かもしれない.そうした実態から遊離したモデルのなかで,し、かに数学をいじくってみた ところで,それは OR の名に値しないことはいうまでもない.しかも実際には,そうした数学 に粉飾された結果が OR の論文としてまかり通ることに,根強い反感の出ていることも事実で ある. しかし他国,こうした研究をいちがし、に排斥してよいものであろうか.そうした研究から 生まれる数学的な諸結果が,より妥当なモデルが開発された暁に,それを解決するための有力な 基盤を提供する保証がない,と誰がいし、切れるであろうか .OR の発展過程においては,こうし た研究をも暖かく見守っていく寛容さが必要で、あろうと思われる. それでは現実に密着すれば,それで良い OR が生まれてくるものであろうか? 現実に固執 するのみでは,そこから生まれるものはケース・スタディであり,それはそれなりに興味深いも のであるとしても,それが OR のすべてでないことも事実であろう.現実問題を解決していく 過程を通じて,ある段階では現実を突き離して,一般的な方法論を確立していこうとする態度が 肝要なのではなかろうか.現実と抽象のかね合いの微妙なところに OR の妙味もあることであ ろう, OR のより大きい発展のためには,大規模な,複雑な,有機的な体系そのものを直接的に研究 対象とする新しい方法論が開発されなければならないのではなかろうか,システム論的な,サイ パネテックス的な考察が強く要求されているように思えてならない. 幸いにして, 1975 年 IFORS がわが国で開催されることになり,世界における OR 発展の現状を 限のあたりにみることのできるようになったことはまことに喜ばしいことである.世界の趨勢に 遅れないようにわが国の OR の発展がより強く望まれるこの時期に,本学会誌編集の任を負うこ とになり,その責任の大きさを痛感している.学会誌をより良くしていく一一この意味がまたた いへんなのであるがーーーためには,直接的には編集委員・幹事諸氏の,より本源的には会員諸民全 員のご協力を仰がなければならないことである.皆様の率直なご意見を承わりながら,学会誌の いっそうの充実のために努力したいものと願っている.ご支援のほどをお願いするしだいです.

*

東京大学経済学部. © 日本オペレーションズ・リサーチ学会. 無断複写・複製・転載を禁ず.

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