00ガイダンス
2008年9月30日(火)/10月3日(金) 1. 授業の予定 「消滅時効・除斥期間」を共通テーマとし、毎回、課題実習の形で、情報収集や文献読解について学ぶ。 9/30(火)・10/3(金) ガイダンス 11/25(火)・11/28(金) 判例評釈を読む 10/7(火)・10/10(金) 裁判制度・裁判傍聴 12/2(火)・12/5(金) 論文を読む 10/14(火)・10/17(金) ライブラリーガイダンス (情報検索実習) 12/9(火)・12/12(金) レポート作成の技術的注意 10/21(火)・10/24(金) 教科書、論文を読む 12/16(火)・12/19(金) 裁判傍聴報告会 10/28(火)・11/7(金) ディベート 1/13(火)・1/9(金) 法令の読み方 11/11(火)・11/14(金) 判例の読み方 (1・結論を読み取る) 1/20(火)・1/16(金) レポートの講評 11/18(火)・11/21(金) 判例の読み方 (2・前提となる事実) 2. 成績評価の方法 • 出席状況・受講態度 10点 • 授業中の小課題 20点 • 判決紹介レポート 20点 (11/25(火)・11/28(金) 締切り) • 裁判傍聴レポート 25点 (12/9(火)・12/12(金) 締切り) • 最終レポート 25点 (冬休み中に執筆。締切りは別途指示する) 合計 100点 (内60点で及第) +加点要素として、長文要約課題(後述)を提出することができる。 3.欠席時の注意 • 教員への連絡 ‣ 事後でもいいので、[email protected]まで、一言理由を告げること。 ‣ ただし携帯メールからのメールは禁止する。 • 課題の提出およびレジュメの受け取り ‣ 提出するべき課題がある場合には、次の登学時に履修相談室レジュメ配布棚にいれること。その際、 提出した旨を上記のアドレスに一報してもらえると、より確実である。 ‣ 欠席した授業の中で配布した資料は、履修相談室のレジュメ配布棚においておくので、自分のファイ ルから取り出して持ち帰ること(ファイルは持ち帰らないこと)。 4.参考文献 • 弥永真生『法律学習マニュアル(第2版補訂版)』(有斐閣・2007年) • 井上薫『法廷傍聴へ行こう(第4版)』(法学書院・2005年) 5.教員とのコンタクト (1) オフィスアワー • 本授業専用のオフィスアワーは設けないが、担当教員は以下の時間に履修相談室に待機している 火曜16:30∼17:30(民法Ⅲオフィスアワーとして) / 金曜10:45∼12:15(履修相談員として) • 質問等がある学生、法学検定などのため自主的な勉強会をする学生はもちろん、ただ世間話をしにくると いうだけでも歓迎するので、大いに利用してほしい。 (2) 茶話会 • 吉永プレップ恒例の茶話会を今年度も開催する。参加を希望する学生は、10月16日(木)2限・3限・ 4限、17日(金)4限・5限の中から都合の良いコマを選んで、別紙に記入すること。 • 場所は8号館1階(ファミリーマート裏)「アイランドカフェ」である(現地集合)。 • この時間帯に都合が悪い場合、別途日程を調整するので、気軽に相談してほしい。 00 ガイダンス p. 1 最終レポートは取りまとめて 論文集を作成する予定6. 長文要約課題 • 提出は任意である(提出しなくても減点しない)。また提出された要約は加点の方向でのみ考慮する。 • 課題は、moodle(詳細は注を参照)上にPDFファイルとしてアップロードしてあるので、各自印刷の上取 り組むこと。なお、課題はNo.の順に提出するものとする(徐々に文字数が増えるようにしてある)。 注)moodleは本学のオンライン学習システムである。https://cclms.kyoto-su.ac.jp/login/index.phpから、cc環 境のIDとパスワードでログインできる。本講義のコース名は、「【メタコース】プレップセミナー(吉永担 当)」である。 • 要約は、任意の原稿用紙(moodle上にアップロードしてあるものを利用してもよい)に、手書きで、指 定字数以下でかつ指定字数の9割以上で作成すること。なお要約作成にかける時間は20分を目安とする。 • 要約は授業時に提出する。1度に提出できる通数は、1通とする。 • 提出された要約は、教員からのコメントを付して、火曜3限クラスは金曜日の昼休みまでに、金曜1限ク ラスは火曜日の昼休みまでに、履修相談室のレジュメ配付棚に返却するので、提出者は受け取ること。 No. タイトル 日付 執筆者 出典(URL) 指定 字数 1 時には、授業から「おりた」状 態になることも必要 2008年 7月29日 森上展安 (森上教育研究 所所長) asahi.com「モリガミにきけ」 http://www.asahi.com/edu/student/m origami/TKY200807290161.html 110 2 ニュースを比べる女たち 2008年 6月4日 佐々木かをり (㈱イー・ウー マン社長) asahi.com「私のミカタ」 http://www.asahi.com/business/mikat a/sasaki/TKY200806030106.html 110 3 人生に予選落ちはない 2007年 9月16日 乙武洋匡 (小学校教諭) asahi.com「仕事力」 http://www.asakyu.com/column/?id= 379 140 4 チームで活きる人になれ 2007年 9月23日 乙武洋匡 (小学校教諭) asahi.com「仕事力」 http://www.asakyu.com/column/?id= 382 150 5 失敗情報は隠れたがる 2002年 6月10日 畑村洋太郎 (大学教授) NIKKEI NET「BIZ+PLUS」 http://bizplus.nikkei.co.jp/colm/hata mura.cfm?i=20051214ura03cd 160 6 論理的に考えること 1985年 8月20日 山下正男 (大学教授) 岩波ジュニア新書(「はじめに」より抜 粋) 160 7 企業の倫理基準とコンプライア ンス 2008年 8月8日 佐々木かをり (㈱イー・ウー マン社長) asahi.com「私のミカタ」 http://www.asahi.com/business/mikat a/sasaki/TKY200808080014.html 160 8 オレンジの皮 2002年 2月20日 佐藤雅彦 (大学教授) 毎日新聞「毎月新聞」 170 9 「医療の実情」理解深める報道 を 2008年 8月27日 田中早苗 (弁護士) 新s(あらたにす)「新聞案内人」 http://allatanys.jp/B001/UGC0200047 20080826COK00114.html 190 10 『離婚後300日問題 無戸籍児を 救え!』=毎日新聞社会部・著 2008年 9月14日 小西聖子 (大学教授) 毎日新聞「今週の本棚(書評)」 http://mainichi.jp/enta/book/hondana /news/20080914ddm015070030000c. html 210 なお、課題文は、一部を抜粋・省略したり、ごくわずかな修正を施したりした箇所がある。 00 ガイダンス p. 2
事前アンケート∼「大学」・「法学」・「レポート」って何?
2008年9月30日(火)/10月3日(金) 「そうだ」と思うものに「レ」をつけて下さい。正解があるわけではないので、深く考えず直感的に答えて もらえれば結構です。また、空いたスペースに、コメントなど書き込んでもらえると一層嬉しく思います。 「大学」という組織の役割に関して □京都産業大学法学部に入ってよかったと思っている □「大学」では、社会に出て役に立つことが教えられるべきである □ズバリ、大学で、社会に出て役に立つことを教えられて来たと思う 「法学」という学問の意義に関して □法学部で「法学」を学んだ人の多くは、法曹(裁判官、検察官、弁護士)などの専門職に就いている □法曹や大学の教授は、少なくとも専門分野(民法教授なら民法)の条文をすべて憶えている □法学を学んでいれば、紛争に対してズバリと答えを出すことができる レポート(論文)を書くということに関して □国語が得意な人はレポートも書ける □レポート構成の基本は「起承転結」(あるいは「序破急」)である □レポートは、自分の考えが重要である □客観的な事実を報告するときには、文章に個性はあらわれない □偉い学者が論文を書いていたら、それを写すことが最良のレポートである 1回生秋学期が始まっての意気込み □秋学期が終わる約4ヶ月後、今の時分に比べてどの点がどのように成長していたらいいと思いますか? 事前アンケート∼質問編事前アンケート∼吉永からのコメント
「大学」という組織の役割に関して □京都産業大学法学部に入ってよかったと思っている • ここにチェックが入っていることを願っています! • もしもチェックが入ってなかったら……一度相談に来てください □「大学」では、社会に出て役に立つことが教えられるべきである • 「役に立つ」ということが、微視的・短期的な意味で使われるなら「否」と答えたい • 少年野球チームの小学生がプロ野球選手にならなかったら、役に立たなかったことになるのだろうか □ズバリ、大学で、社会に出て役に立つことを教えられて来たと思う • ここも「役に立つ」ということの定義・意義を考えてもらいたい • もっとも、大学での学びに何かのやりがいは感じていてほしい 「法学」という学問の意義に関して □法学部で「法学」を学んだ人の多くは、法曹(裁判官、検察官、弁護士)などの専門職に就いている • 実際には、公務員、一般企業への就職が大多数 • 「法学」的素養を持った人が社会に出て活躍する方法は、法律専門職に限られない □法曹や大学の教授は、少なくとも専門分野(民法教授なら民法)の条文をすべて憶えている • 憶えていません(笑)。もっともよく使う条文は、自然と頭に入るくらいにする必要はありますが • 条文の文言は六法に書いてあるので、それ以外のところに頭を使う方が大事 □法学を学んでいれば、紛争に対してズバリと答えを出すことができる • ズバリ!は無理です。それができるとしたら、複雑に絡んだ利害関係から、解決しやすい部分だけ切 り取って「解決」してしまっているのでしょう。 レポート(論文)を書くということに関して □国語が得意な人はレポートも書ける • 日本の国語教育は「文学」教育=「感情」を「芸術」的にあらわすという点に主眼がある • 論理的な思考過程を説得的にあらわす訓練はほとんど行われていない □レポート構成の基本は「起承転結」(あるいは「序破急」)である • 起承転結は漢詩、序破急は能における表現技法である • 論理的文章において「転」「破」は、論理の破綻を意味する □レポートは、自分の考えが重要である • 「考え」はしばしば「思いつき」を指していることが多いので注意 • 参考文献を、その著者以上に整理し、理解することから、むしろ「自分の考え」が生まれることも □客観的な事実を報告するときには、文章に個性はあらわれない • どの事実を重視し、あるいは重視しないかという取捨選択は各人によって異なる • 因果、論理のつながりをどこに見い出すかということについても人により差が生じる □偉い学者が論文を書いていたら、それを写すことが最良のレポートである • 「レポート」は、自分が文献をどう「消化」して、どう理解したかを「報告」するもの • 写してばかりいたら、10年後のレポートも、今日のレポートから何も成長できないじゃないか 事前アンケート∼コメント編事前アンケート∼回答一覧とコメント
2008年9月30日(火)/10月3日(金)実施(回答数26) □京都産業大学法学部に入ってよかったと思っている:57.7% やる気のある友達が多いから/思っていたよりも講義がむずかしい/まだよくわからない/ほとんどの授業が大人数 制でわかりにくい部分が多い/法律を学びたかったから/通学に時間がかかるので/他学部より自分に合っていると 思う/春学期は法学というものがむずかしく重荷になっていたが、このプレップセミナーには初回からすごく興味が 持てたので、これから変わっていけるようにしたいです/いろいろあるけどよかったな∼と思う/他に行きたい大学 があった/難しいけど興味を持てるから □「大学」では、社会に出て役に立つことが教えられるべきである:84.6% 自分にとって役立つものも教えるべきである/教えられるべきというより自分で学んでいくべきだ/人間は社会の中 で生きている人間なので、高学歴にはそれなりの力が必要だと思う/教えられるのもそうだけれど、自分で学び取る ことも重要だと思います/高校での勉強とは違う役に立つことを教えてほしいです/どうせ勉強するなら社会に出て 役に立つことを教えてもらえると助かる/就職や大学院について詳しく教えてほしい/卒業すれば社会に出て行くか ら □ズバリ、大学で、社会に出て役に立つことを教えられて来たと思う:3.8% 一般教養とかはあまり役立たないと思う/人によると思う/春学期が終わったばかりでまだわからない/今はまだ わからないです/まだわからない/まめ知識だけかも…… □法学部で「法学」を学んだ人の多くは、法曹(裁判官、検察官、弁護士)などの専門職に就いている: 23.1% 周りは公務員になりたい人が多い/それはないと思う/普通の公務員や会社員になっている人も多いと思う/そうで ない人の方が多いと思う/就いている人もいればそうでない人もいるだろうけれど、私は就いていたい/他の職につ いている人もたくさんいると思う/やはり法学部で法学を学んだ人の方が司法試験に有利だと思う/才能、努力の 差で/公務員が多いイメージがある □法曹や大学の教授は、少なくとも専門分野(民法教授なら民法)の条文をすべて憶えている:23.1% 完璧に憶えている人はいないと思う/すべては無理だと思う/たぶん不可能であると思う/全部憶えている人は少な いと思う/すべてはあやしい/わからない □法学を学んでいれば、紛争に対してズバリと答えを出すことができる:11.5% たくさんの論があって、ズバリ出すことはできないと思う/ズバリ答えを出せたら神だと思う/法学を学ぶだけでは 不足している(時事問題にも目を向けるべき)/そんなわけない/関係ないと思う □国語が得意な人はレポートも書ける:53.8% 読むことが得意でも書くのは苦手な場合もある/物語・小説を書くのとは違う/国語が得意な人は文を読み慣れてい る人が多いから/国語の得意な人は本などをたくさん読んでいそうだし、レポートも書くのもちょちょいっとしてし まうと思う。うらやましい/有利ではあるはず/そんな感じする □レポート構成の基本は「起承転結」(あるいは「序破急」)である:73.1% 起と結は必要であると思う/一番大切だと思う/知りません □レポートは、自分の考えが重要である:76.9% レポートだからこそ重要だと思う/これは「根本」であると考える/間違いはないと思うので考えをもつのは重要/ インターネットなどからの引用だけではなく自分の考えを必要だと思う/ジャンルによるがそれではただの感想文/ 書いたことないからわかりません □客観的な事実を報告するときには、文章に個性はあらわれない:11.5% 文には人によって癖があると思う/文字ですでに違う □偉い学者が論文を書いていたら、それを写すことが最良のレポートである:0% これは「レポート」ではない/最良までとはいかなくても、勉強になるはず/自分の意見を取り入れなければ、自 分のレポートとは言えないと思います/一部分だけ抜き出して書くという方がよいと思う。/持論が必要 事前アンケート∼回答一覧□秋学期が終わる約4ヶ月後、今の自分に比べてどの点がどのように成長していたらいいと思いますか? • レポートを何とか書ける程度まで頑張って、少しでも自分でレベルアップできるようになればいいと思います/ 文章をまとめる能力が身につけたい/レポート作成などの自分の考えを論じるのが苦手で嫌いなので、それを苦 に思わないようになっていてほしい/文章を書く能力・読む能力を向上させたい/レポートを上手に書けるよう になりたい/レポートをまとめてしっかり書けるようにしていきたい/自分の考えが表現できたり、文章で書け るようになったかいいなあと思います/レポートが書けるようになる/レポートの書き方についても上達できた ら……と思う/レポートに苦手意識をなくしたいです/レポート、卒論の基礎がマスターできるようになりたい • 文章を要約することが苦手なので多少はできるようになりたい • 民法の基礎的な部分はつかんでおきたい/法学の基本部分に対する力をつけていきたい/民法が少しでも好きに なれて、理解できるようになった(ら)いいと思います/自分が春学期に苦手やった民法を克服できていたらよ いと思う/民法はまだ苦手なのでより理解できているようになりたいと思います • 法律が生活の中でどう役立っているかをより具体的に、より多く説明できるようになりたい/法学に自信を持っ ている自分であればいいと思います/法学に興味を持っていけたらいいなあと思います • 論理的な思考を身につけたいです • 自分の意見を持てるようになること/聞き役につくことが多いので、自分の意見をちゃんともってそれを相手に 的確に伝えられるようにしたい。 • 視野を広げて、いろんな方向から物事を見れるようになっていたい。 • 法学の知識を吸収することはもちろん、法学の知識以外にも人間的な部分も成長していきたい。(例えば人見知 りをなおすなど)/クラスメートとうまくコミュニケーションをとれる関係になっていればと思います • 時間のやりくりがうまくなっていたい/今よりも時間を無駄にせず過ごしたい • 欠席をしないようになりたい/休まず来る • 京産大の法学部に入学してよかったと少しでも思っていたい 吉永からの(再度の)コメント • 「社会に出て役に立つことが教えられるべきである:84.6%」に対して「社会に出て役に立つことを教え られて来たと思う:3.8%」というギャップに驚きました。学生生活に対して理想を抱いている学生が多 い、それは頼もしいことで喜ばしいのですが、他方でまさにそれ故にこそ、理想が満たされず五月病状態 で悩んでいる学生が少なからずいるようで、それがまた大学に対する満足度が半分にとどまっていること の理由なのかもしれないと推測しています。 • この辺りの折り合いを付けられるようにするというのは、このセミナーでもテーマにしないといけないこ との一つかなと思っています。鍵となるのは「役に立つ」という言葉の意味を明らかにすることだと私は 思っています。 • この言葉、いわゆる「実用性」とか「明日からでも使える」という意味でとらえると、大学の授業は役に 立つものではないでしょう。学校教育法は、「深く専門の学芸を教授研究し、職業又は実際生活に必要な 能力を育成すること」(108条1項)を目標とする大学は「短期大学」と称し、修業年限を短縮するなど しています。これに対して四年制大学では「学術の中心として、広く知識を授けるとともに、深く専門の 学芸を教授研究し、知的、道徳的及び応用的能力を展開させること」(83条1項)を目的とすると定めら れています。 • 私がよく使うたとえなのですが、ニュートンがリンゴの落下を見て万有引力に気がついたとき、その理論 に実用性はなかったのだろうと思います。でも、現代において、万有引力の法則を知っているからこそ、 我々は人工衛星を宙に浮かせておくことができるわけです。400年という単位で物事を見ろとは言いませ んが、すぐに役立つ知識を、それだけを無駄なく身に付けようとする人ばかりでは、社会は貧弱になって しまうのかななんてことを思います。 • それにしても、条文を憶えるわけでもなく、法曹にみんながなれるわけでもなく、紛争をズバリと解決で きるわけでもない。じゃあ一体法律を学ぶことの意義ってどこにあるのでしょうね。これは非常に哲学的 なテーマなので簡単に答えを出してしまわず、セミナーの中で考えていきましょう。 • 成長するには、少しずつ自分を変えるしかありません。成長した姿を思い浮かべて、自分を励ましなが ら、でも焦ることなく少しずつ一緒にやっていきましょう。 事前アンケート∼回答一覧
第1回:このセミナーで学ぶことのイメージ
2008年9月30日(火)/10月3日(金) 1. 「問題発見能力」と「問題解決能力」 (1) 卒業してほしい「学び」のイメージ では、次はこの問題に ついて考えてみましょう この問題は このように答えると うまく解答できます おお、そんな難しい 問題がでるのか なるほど、そんな 解き方があるのか はい、憶えましたか? 試験までに憶えとこ 教員 学生 (2) 身につけてほしい「学び」のイメージ 何が問題なのでしょう どうしたらその問題は 解けますか この問題を解決したら うまくいくんちゃうか こう考えたら、答え が出てきそうや なぜその答えでいいの でしょう この答えが正しいと 言える理由は…… 教員 学生 ╳「教員が問題を考えだし、それに対する解答を学生に教え、学生が憶えられたかどうかを試す」 ←計算ドリルや入試で、こうした「学び」はもうお腹いっぱいなのでは? ○「教員も問題を知らない、教わっていない答えを学生が考えだす、答えは正当性を検証する必要がある」 「What、How、Whyの問いかけを自ら発し(問題発見)、それに自ら答える(問題解決)」 01 このセミナーで学ぶことのイメージ p. 1(3) なぜ、問題発見能力・問題解決能力を身につけるのか • 「何かおかしい」ということはたいていの人が感じることができるが、それを感じているだけでは「おか しい」は解消されない。 「安心して住める社会でなくなってきた、おかしい」と感じるだけでは、安心・安全な社会は実現しない。 「会社の業績が伸びないんだよね、おかしい」と言っているだけでは、会社の業績は伸びない。 • 「おかしい」を分析して、解決されるべき問題を特定しないと、解決を模索することすらできない。 • もちろん、問題を特定することは、スタートであってゴールではない。 →公務員にしろ、民間企業の社員にしろ、また地位が高いベテランにしろ、新卒にしろ、それぞれの立場で 問題発見・問題解決を行い、社会をよくし、あるいは社会の中での自分(の属する組織)の立場をよく していくことが、社会で生きる者に求められているのではないだろうか? (4) どのように、問題発見能力・問題解決能力を身につけるのか • せっかく法学部に入ったのだし、「法学」の領域から素材を見つけ出して、先人たちがどのように問題を 発見し、問題を解決して来たかを分析していこう。 • もっとも、このセミナーでは、そのための基本スキルとして、法律や判例、学説(論文)を読んで理解す るとともに、何を理解したのかを外に表現する(レポートを書く)方法を身につけるというところに焦点 をあわせる。 2. 素材としての「法学」 • 例えば、「社会を安全にするために必要なこと」という問いかけに対して、法律家と、経済評論家と、心 理カウンセラーと、技術者とでは、まったく違う切り口から問題を考えるだろう。 不安な社会 貧富の格差が犯罪を誘発 するから、解消しよう 虐待や極度のストレスが 人間を追いつめてしまう より高性能の防犯カメラ を開発しなくては どちらに権利を与え、 どちらに義務を課そうか →では「法学」を専門にするということは、どのような切り口から問題を見るということなのだろうか。 • うまくいっていないという状況に対して、当事者の間にはどのような権利義務関係が生じているか(生じ るべきか)という視点から問いを立て、「正当な」「正義にかなった」権利義務の配分を見つけるという 形で問いに答えようとする。 • 具体的には何が素材になるのか? ‣ 国会による立法活動と、その成果としての「法律」 ‣ 裁判所による裁判と、その成果としての「判例」 ‣ 学者による研究活動と、その成果としての「論文」 • こうしたものから法学的な視点に立った「問題発見」「問題解決」を学び取るということを長期的な目標 にしよう。 • もっともこのセミナーでは、その基礎として、法律・判例・論文とはそもそも何か、どのようなことが書 いてあり、どのように読むのか、またどこに行けばそれが読めるのかを知ることが短期的な目標となる。 01 このセミナーで学ぶことのイメージ p. 2
3. 「レポート」という表現 (1) 「表現」することの重要性 • 表現=心で感じたこと、頭で考えたこと(ある人の内面にある主観的なもの)に、外部から知覚できるよ うな形を与えること。 • 自己の内面にあるものを外部から知覚してもらうことにより次の効果が期待できる ‣ 自己の内面にあるものに対して、外部からの評価を受けることができる ex.自己の感情に対する共感/反発を受けたり、自己の考えに対する賛成/反対を受けたりする。 また自己の認識が正確か不正確かということを指摘してもらうこともできる。 ‣ 自己の表現を受けた他人が、さらに何かを感じまたは考え、新たな表現を世に送り出す契機となる ex.学術の世界であれば、報告に対して、質問が出され、それに対する回答が引き出されるという 場合が典型例 (2) 学術的な場面での表現手段 * 以下は(これまでもだが)吉永流の(ある意味では便宜上の)定義と、ポイントの説明である。 • 論文 ‣ これまでの研究をふまえた上で、そこになかった新しい知識を付け加えるもの ‣ 冒頭に問いかけを発し、研究を経て解答を提示するというのが基本的な形 • レポート ‣ これまでの研究を整理・要約したもの ‣ 新しい知識を付け加えることを目的とするのではなく、その準備作業として、先人たちの積み重ねて きた知見を自分が正しく理解していることを示すものである ‣ 一つの裁判例や論文を読んでレポートするというものから、多数の学説を読み、その共通点・対立点 を明らかにしながら整理するというものまで、様々なものがありうる • 口頭報告(プレゼンテーション) ‣ 論文・レポートの内容を、口頭で他人に伝えるもの ‣ 口頭で読み上げるため、聞き手は話し手がこれから何をいうか予め知ることはできず、話し手がしゃ べったことをあとから読み直すこともできない ‣ 補助資料として、報告の内容を短くまとめたレジュメを配ることが多い ‣ さらに、口頭報告をベースにした質疑応答や討論に続くパターンが多い →このうち、このセミナーでは、「レポート」を書くことを実習として行う。 (3) レポートの構成 • とりあげた素材(法律、判例、論文)が、法学的な視点に立った「問題発見」「問題解決」をどのように 行っているのかを、整理して表現することが必要 • 法学的な視点に立った「問題発見」「問題解決」とは? ‣ 何が問題か、問題となる事実関係を取り上げた上で、 ‣ それをどのように解決するか、すなわちどのように権利義務を配分するかを述べ、 ‣ なぜそれが「正当」といえるのか、正義にかなっているといえるのかを説明する。 →あなたが書くレポートは、あなたが読んだ素材について、このWhat、How、Whyに対する筆者の答えを 取り出して整理し、それを提示することが求められている。 01 このセミナーで学ぶことのイメージ p. 3
第2回:裁判制度・裁判傍聴∼事前課題
2008年10月7日(火)/10日(金) 提出者氏名 設問文が正しいと思えば「○」を、誤りと思えば「 」を記入してください。 まず回答欄1に、資料や六法などを参照することなく直感で記号を入れてください(記入後変更しないで ください)。 その後、資料や六法を参照しながら回答欄2に記号を入れ、さらに空欄に根拠条文やコメント(誤りと 思った設問文についてはどこが誤っているかなど)を書き入れてください。 なお、正当数の多寡を成績評価に反映しようとするものではありませんので、気軽に答えてください。 回答 欄1 回答 欄2 1 判決は、具体的な当事者間の紛争解決のためのものであるので、社会一般に妥当する「法 律」を研究するにあたっては、重要性をもたない。 2 ある事件についてすでに最高裁の判例がある場合には、下級審(高裁、地裁、家裁、簡 裁)はその判例にそった判決を下さなければならない。 3 複数の裁判官で行われる裁判(合議制)で、裁判官の意見が分かれた場合、原則として単 純多数決(過半数)で結論を出す。 4 最高裁判所は、過去の最高裁判例を変更することができ、その際も通常の裁判と同じよう に事件が処理される。 5 民事事件では、控訴はすべて高等裁判所に対して、上告はすべて最高裁判所に対して行わ れる。 6 刑事事件では、控訴はすべて高等裁判所に対して、上告はすべて最高裁判所に対して行わ れる。 02 裁判制度・裁判傍聴∼(1) 事前課題 p. 17 民事事件でも刑事事件でも、上告が認められるのは、憲法違反がある場合に限られる。 8 日本ではいわゆる「三審制」をとっているが、例外的に「二審」で終わったり、「四審」 まで行われたりするケースがある。 9 民事事件でも刑事事件でも、訴えを起こす人は「原告」、訴えを起こされる人は「被告」 と呼ばれる。 10 AはBに対して、貸付金140万円の支払いを求める民事訴訟を起こそうとしている。この 場合、簡易裁判所に訴えを提起することになる。 11 裁判傍聴に際して、傍聴席では録音・録画・写真撮影とともに、メモも禁止されている。 12 裁判を傍聴するには、裁判所入口にある受付で傍聴券の交付を受ける必要がある。 13 憲法には、「国民には裁判を傍聴する権利がある」という形の規定はないが、裁判を(国 民が傍聴できるよう)公開する旨の規定はおかれている。 14 大阪高裁の管内(近畿2府4県)には、地方裁判所の本庁6庁のほか、支部が20庁以上 おかれている。 02 裁判制度・裁判傍聴∼(1) 事前課題 p. 2
第2回:裁判制度・裁判傍聴∼事前課題・解答編
2008年10月7日(火)/10日(金) 1 判決は、具体的な当事者間の紛争解決のためのものであるので、社会一般に妥当する「法 律」を研究するにあたっては、重要性をもたない。 具体的な事件を解決する前提として、裁判所は、法律の曖昧な部分を明確にしたり、間隙を補充したり、 重複を調整したりといった「法の解釈」を行っており、これらは国のルールを明確化し、充実させるもの として、法律の研究にあたって重要である。 2 ある事件についてすでに最高裁の判例がある場合には、下級審(高裁、地裁、家裁、簡 裁)はその判例にそった判決を下さなければならない。 最高裁判例といえども、法律のように民主的コントロールを経たものではないため、法的な拘束力を持 つものではない。下級審が過去の最高裁判例に反した判決を出すことも可能である。 ただし同一の事件内部では、上級審の判断(例えば最高裁の判断)は、下級審(最高裁判決により差戻審を 行う高裁等)を拘束する(裁判所法4条・民事訴訟法325条3項後段。「羈束力」ということがある)○
3 複数の裁判官で行われる裁判(合議制)で、裁判官の意見が分かれた場合、単純多数決 (過半数)で結論を出す。 裁判所法77条1項参照(3説以上に分かれてどの説も過半数に達しない場合については2項を参照)。最高 裁が判例を変更する場合でも同様である。 例外は最高裁判所裁判事務処理規則にある。とりわけ最高裁が違憲判決を出すためには、8人以上(出席裁判 官が15人未満であっても)の判事の意見が一致する必要があるとされている(12条)ことが重要である。 4 最高裁判所は、過去の最高裁判例を変更することができ、その際も通常の裁判と同じよう に事件が処理される。 最高裁では、事件を通常は小法廷(5名の裁判官で構成)で扱うが、憲法・法令の解釈に関する過去の 最高裁判例を変更するには、大法廷(15名の裁判官全員で構成)で扱うものとされており(裁判所法10 条3号)、より慎重な手続きが要求されているといえる。 5 民事事件では、控訴はすべて高等裁判所に対して、上告はすべて最高裁判所に対して行わ れる。 民事訴訟で、簡易裁判所が第一審を行ったときには、その判決に対する控訴は地方裁判所に対して行われ (裁判所法24条3号)、この控訴審判決に対する上告は高等裁判所に対して行われる(同16条3号・民事 訴訟法311条)。○
6 刑事事件では、控訴はすべて高等裁判所に対して、上告はすべて最高裁判所に対して行わ れる。 刑事事件においては、簡易裁判所が第一審を行った場合も含めて、控訴は高等裁判所に対して行われ(裁 判所法16条1号)、上告は最高裁判所に対して行われる(同7条1号)。 7 民事事件でも刑事事件でも、上告が認められるのは、憲法違反がある場合に限られる。 民事事件では、 憲法違反(民事訴訟法312条1項)のほか、 訴訟事件に一定の重大な法令違反がある場 合が上告理由となる(同2項。高裁への上告の場合、法令違反も上告理由となる:同3項)。 このほか、最高裁判例に反することなどが、上告受理申立て理由となる(同法318条)。 刑事事件の場合、憲法違反(405条1号)のほか、最高裁判例に反することなど(同2号・3号)が上告理 由となる。 このほか、法令の解釈に関する重要な事項を含むことが、職権上告事由(同法406条)に、さらに法令違反、 量刑不当、重大な事実誤認などが職権破棄事由(同法411条)となる。 02 裁判制度・裁判傍聴∼事前課題・解答編 p. 1○
8 日本ではいわゆる「三審制」をとっているが、例外的にいわば「二審」で終わったり、 「四審」まで行われたりするケースがある。 例外的に高裁が第一審をつとめる場合として、刑法77∼79条に規定された内乱罪(裁判所法16条4 号)、独占禁止法違反事件(独禁法85条・86条)、特許審決に対する訴え(特許法178条)、選挙関係 訴訟(公職選挙法203条・204条・207条・208条・210条・211条)があり、この場合、判決に対して最 高裁に対する上告ができるのみで「二審」で終わる。 このほか、一定の場合に控訴を経ずに直接上告できる制度もある(民事事件における飛越上告:民事訴訟法 311条、刑事事件における跳躍上告:刑事訴訟規則254条)。 また、高裁が上告審として判決する場合(簡裁を第一審とする民事訴訟)には、この判決に憲法違反があ るということを理由としてのみ、最高裁にさらに上告(特別上告)をすることができる(民事訴訟法327 条)。これはいわば「四審」といえようか。 9 民事事件でも刑事事件でも、訴えを起こす人は「原告」、訴えを起こされる人は「被告」 と呼ばれる。 民事事件では「原告」が「被告」に対して訴えを提起するが、刑事事件では国家公務員たる「検察官」が 「被告人」を相手として訴えを提起する。報道では特に「被告」と「被告人」が混同されがちであるので (被告人を「○○被告」と呼称するのも誤解を増幅しているのだろう)注意が必要である。○
10 AはBに対して、貸付金140万円の支払いを求める民事訴訟を起こそうとしている。この 場合、簡易裁判所に訴えを提起することになる。 裁判所法33条1項1号が簡裁の権限について「140万円を超えない」と定めているが、これは「140万円以 下」と同様、140万円ちょうどの場合も含まれる。 11 裁判傍聴に際して、傍聴席では録音・録画・写真撮影とともに、メモも禁止されている。 いわゆるレペタ訴訟(最高裁平成元年3月8日判決民集43巻2号89頁)で最高裁は、法廷でメモをとるこ とは憲法上の権利とまではいえないが、憲法21条1項(表現の自由)に照らし最大限に尊重されるべきだ との判断を示した。それ以来、法廷におけるメモは一般的に認められ、特別の許可を要しないとされて いる(もちろん裁判官や裁判所職員が具体的な指示を出す時にはそれに従う必要がある)。ちなみに刑 事訴訟規則215条は「写真の撮影、録音又は放送」を、民事訴訟規則77条は「写真の撮影、速記、録 音、録画又は放送」を、裁判長の許可を得ない限りしてはならないものと定めている。 12 裁判を傍聴するには、裁判所入口にある受付で傍聴券の交付を受ける必要がある。 傍聴券が発行されるのは傍聴希望者が多数になることが見込まれる事件のみである。傍聴券が発行され ない事件では、特に手続きもなく、法廷の傍聴席に直接行けばよい。○
13 憲法には、「国民には裁判を傍聴する権利がある」と表現した規定はないが、裁判を(国 民が傍聴できるよう)公開する旨の規定はおかれている。 日本国憲法82条1項が裁判の公開を定めている。これは、公正な裁判を国民の監視下におくための原則で ある。○
14 大阪高裁の管内(近畿2府4県)には、地方裁判所の本庁6庁のほか、支部が20箇所以 上おかれている。 大阪地裁は本庁のほか、堺と岸和田の2支部。以下京都地裁は本庁+4支部、神戸地裁は本庁+9支 部、大津地裁と奈良地裁は本庁+2支部、和歌山地裁は本庁+3支部で、支部数は合計22箇所となる。 02 裁判制度・裁判傍聴∼事前課題・解答編 p. 2第2回:裁判制度・裁判傍聴∼事前課題正答率一覧
2008年10月14日(火)/17日(金) (提出数26) 正解 正解率 1 判決は、具体的な当事者間の紛争解決のためのものであるので、社会一般に妥 当する「法律」を研究するにあたっては、重要性をもたない。 96.2% 2 ある事件についてすでに最高裁の判例がある場合には、下級審(高裁、地裁、 家裁、簡裁)はその判例にそった判決を下さなければならない。 73.1% 3 複数の裁判官で行われる裁判(合議制)で、裁判官の意見が分かれた場合、原 則として単純多数決(過半数)で結論を出す。○
80.8% 4 最高裁判所は、過去の最高裁判例を変更することができ、その際も通常の裁判 と同じように事件が処理される。 53.8% 5 民事事件では、控訴はすべて高等裁判所に対して、上告はすべて最高裁判所に 対して行われる。 80.8% 6 刑事事件では、控訴はすべて高等裁判所に対して、上告はすべて最高裁判所に 対して行われる。○
84.6% 7 民事事件でも刑事事件でも、上告が認められるのは、憲法違反がある場合に限 られる。 96.2% 8 日本ではいわゆる「三審制」をとっているが、例外的に「二審」で終わった り、「四審」まで行われたりするケースがある。○
42.3% 9 民事事件でも刑事事件でも、訴えを起こす人は「原告」、訴えを起こされる人 は「被告」と呼ばれる。 42.3% 10 AはBに対して、貸付金140万円の支払いを求める民事訴訟を起こそうとしてい る。この場合、簡易裁判所に訴えを提起することになる。○
46.2% 11 裁判傍聴に際して、傍聴席では録音・録画・写真撮影とともに、メモも禁止さ れている。 73.1% 12 裁判を傍聴するには、裁判所入口にある受付で傍聴券の交付を受ける必要があ る。 34.6% 13 憲法には、「国民には裁判を傍聴する権利がある」という形の規定はないが、 裁判を(国民が傍聴できるよう)公開する旨の規定はおかれている。○
80.8% 14 大阪高裁の管内(近畿2府4県)には、地方裁判所の本庁6庁のほか、支部が 20庁以上おかれている。○
53.8% 吉永からのコメント • 条文の参照の仕方におかしいものが見られました。 • 横書きの場合は算用数字を使う(「第」はなくてもよい)。 例:裁判所法33条1項1号 / 裁33① (裁33①Ⅰとも) 「項」「号」の区別がついていない人がいるので注意。 • 六法の場合、頁番号を書くのは不要。 • 刑事事件では「検察官」が「被告人」を訴えるということに気をつけてください。 • 裁判傍聴にあたっては、傍聴人が多数になるような事件以外、傍聴券は発行されません。 02 裁判制度・裁判傍聴∼事前課題正答率 1第2回:裁判制度・裁判傍聴
2008年10月7日(火)/10日(金) 1. 法律学における「判例」の重要性 (1) そもそも「裁判」って何? 広辞苑(第5版) ①…… ②…… ③〔法〕裁判所・裁判官が具体的事件につき公権に基づいて下す判断。訴訟法上は、判決・決定・ 命令の3種に細分。 法律学小辞典(第4版) 1 意義 実質的意義においては,現実の争訟を解決する目的でされる公権的な法的判断の表示をい うが,形式的意義においては,そのうちで,司法機関としての裁判所又は裁判官がする法的な行為 ( 訴訟行為)という形で行うものを指す。したがって広義では,行政機関のする裁判ということ もあり,特許審判( 審判)・海難審判などがそれにあたる。…… 2 種類 裁判所が訴訟行為としてする裁判は民事裁判・刑事裁判に大別され,前者には家事審判そ の他非訟事件手続で行われる審判なども含まれる。裁判の形式からして,判決・決定・命令の区別 があり,…… …… cf. 司法:具体的な争訟事件につき、法を適用し、宣言することによって、これを解決する作用。立法、行政と並 ぶ国家の作用 (2) 「裁判」のもつ2つの側面 現実の争訟・具体的事件の解決 =当事者に権利があることが確認されたり、刑罰が科されたりする ←この側面だけに着目するなら、事件当事者以外の者が裁判結果(判決・決定・審判)に注目する意味 はほとんどない 法規の適用による解決 =裁判の中では、法令として定められた国のルールの不明確な部分が明確化され、間隙が補充され、重 複が調整される →過去にどのような裁判(判決・決定・審判)が行われたかということは、それを通じて国のルールが 明らかになるという意味で、法的活動に携わる者全員にとって関心事となる *学生にとってはさらに、裁判官というプロの法律家による問題発見・問題解決がどのように行われているかを学 ぶ素材としての意義も重要である。 (3) 判例の拘束力 • 判例は、法律(=国民の代表者(国会)が定めたルール)と同じ意味での法的拘束力はない =裁判所は必ずしも、判例(最高裁判例であっても)があるからといってそれに従って判断しなければ ならないわけではない。 実際に、結論の異なる下級審裁判例が併存することや、判例変更が行われることもなくはない。 • しかし、とりわけ最高裁判例があれば、多くの場合その後の裁判はそれに従って行われるというのもまた 事実(だからこそ、判例紹介・判例研究が行われる)→「事実上の拘束力がある」と表現する 「事実上の拘束力」の根拠 • 事件ごとに適用されるルールが異なるというのは不都合がある(「同じ事件は同じように判断され る」という正義からの要請にもとる)。 • ひとたび判例が出れば、今後は同種の事件について同様に判断されると予測され、関係者の予測可能 性・法的安定性が高まる。 • とりわけ最高裁判例は、変更のために一定の慎重な手続がなされるよう法律で定められている(裁判 所法10条3号)こともあり、権威が大きいといえる。 このため、最高裁の判決のみを「判例」と呼び、下級審の判決は「裁判例」と読んで区別することもある 02 裁判制度・裁判傍聴 p. 12. 「裁判」の場で行われること (1) 法的三段論法 裁判の場では、具体的な事件に法律を適用して事件を解決する。この「法律を適用する」という作業におい て重要となるのが、「法的三段論法」である。 (i) 三段論法 三段論法=3つの命題からなる推論の形式(2つの命題から、1つの命題を推論する)。 三段論法のもっとも有名な例は、次のようなものであろう。 大前提:人間はすべて、いつか死ぬ 小前提ソクラテスは、人間である という2つの命題が共に真であるとき、 結論:ソクラテスは、いつか死ぬ という命題も真になる。
Info
ちなみに、2つの命題が真でも、結論が偽となる例としては、次のようなものが考えられる。 ソクラテスは死ぬ。(これは真) 人間はすべて死ぬ。(これも真) 人間はすべて ソクラテスである。(2つの真の命題から導いたこの命題は偽) なお三段論法のうちここで取り上げている定言的三段論法と呼ばれるものでは、256通りのパターンを区 別する必要があるとされ、そのうち、2つの命題が真なら結論も常に真となるパターンは19しかない。 (ii) 法的三段論法 前述の例を記号化すると 大前提:「MはPである」と言ってよく(「MはP」という命題が真)、 小前提:しかも「SはMである」と言ってよい(「SはM」という命題が真)場合には、 結論:「SはPである」と言ってよい(「SはP」という命題も真になる) ということになる。そして、法的な判断(法律関係=権利義務関係の存否に関する判断)というのは、基本 的にこうした判断構造をとっている。例えば ルール:未成年者は、(親の同意なく結んだ)契約の取消権をもつ(cf. 民法5条)。(「MはP」) 事実:吉永の息子は、未成年者である。(「SはM」) 結論:吉永の息子は、(親の同意なく結んだ)契約の取消権をもつ。(「SはP」) こうした判断構造のことを、「法的三段論法」と言っている。 (iii) 裁判所の活動と法的三段論法 裁判所も、こうした判断構造に従って判決を書いている。さらに補足しておくと、 • ルールにあてはまる「事実」は、裁判所が証拠に基づく判断を行い、確定する(事実認定)。 例:「未成年」であることの証明は、戸籍の謄・抄本によって比較的簡単に証明できるだろうが、例えば不法行 為の成立要件である「故意又は過失によって他人の権利……を侵害した」(709条)ことの証明は、簡単では ないかもしれない。 • ルールは、もちろん法律の条文として表現されているが、いくつかの条文を組み合わせる必要があった り、条文上の多義的な用語に明確な意義を与える必要があったり、条文に直接書かれていないルールを補 充する必要があったりする。こうした作業を通じてルールを明らかにする作業は「解釈」と呼ばれる。 例:「未成年者」、民法4条及び民法753条を組み合わせて「年齢20歳に達しておらずかつ婚姻していない者」と 解釈される。さらにここからは、「20歳前に婚姻した上で、やはり20歳前に離婚した場合には、成年者のま まなのか未成年者に戻るのか」という条文上直接書かれていないルールを補充する必要もあるだろう。 • さらに、とりわけ裁判所がこれまでにないルールを解釈によって導く時には、その解釈の正当性を論証す るということも行われる(いわば「ルールの理由付け」) ←「判例を読む」とは、裁判所がどのような事実認定・解釈・正当性の論証を行っているのかを明らかにす ることをいう。 02 裁判制度・裁判傍聴 p. 2(2) 最高裁判決に書かれていること 来週のライブラリー・ガイダンス後に、最高裁判決の原文をコピーして、何が書かれているか自分の目で チェックしよう • 書誌事項 ‣ 判決年月日・事件番号、当事者名、判示事項・判決要旨、参考条文 ‣ ここに書かれた情報だけでも、裁判の経過(原審・原々審でどちらが勝訴したか、最高裁は判例変更 をしたのかなど)について推理できる • 主文:当該事件における結論(権利義務関係の存否についての裁判所の結論を端的に述べたもの) ‣ 上告棄却(却下):原審の判決(原審による権利義務関係の認定)がそのまま確定する ‣ 破棄自判:原審の判断を破棄し、最高裁が権利義務関係を認定し、それが確定する ‣ 破棄差戻し:原審の判断を破棄し、権利義務関係についてもう一度原審又は原々審に判断させる (従って裁判はまだ続く) • 理由:主文に示された結論を導いた理由。おおむね次のような順序で書かれている。 ‣ 事実:民事事件の場合には、最高裁は原審が認定した事実を前提とすることになっている(民事訴訟 法321条:最高裁判所が新たな事実認定をすることはできない)。 ‣ ルールの解釈:多くの場合、原審がどのような判断をしたかを述べた後、その当否という形で最高裁 による解釈が示される。 ‣ 解釈の正当性の論証 • 結論:提示したルールを事実にあてはめた結果、及びそれに基づく上告棄却・破棄自判・破棄差戻の判断 • 少数意見:最高裁判所の結論(法廷意見・多数意見)とは異なる意見を持つ裁判官は、判決文中にその意 見を記す必要がある(裁判所法11条:cf.日本国憲法72条2項・3項)。こうした少数意見は次の3種に分 かれる。 ‣ 反対意見:多数意見に、結論・理由とも反対する意見。 ‣ 意見:多数意見と結論は同じであるが、理由付けが異なるもの。 ‣ 補足意見:多数意見の結論・理由付けに同意している裁判官が、それに付加して述べる意見。 • 上告理由、原審・原々審判決が資料として付されることも多い (3) 一般的な「裁判」のイメージ∼法廷において期日に行われること 一般的な「裁判」のイメージ:おそらくは、裁判所内の法廷において、裁判所が指定する日時(期日)に、 当事者やその代理人あるいは弁護人が参加した上で、裁判官の面前で進めていく手続きをさして、「裁 判」とイメージしているのではないだろうか。 期日において行われていること(=裁判傍聴で見聞きすること)は、次のように整理できる(詳しくは配布 した資料*を参照) 刑事事件の場合: • 冒頭手続き(起訴状の朗読やそれに対する被告人の意見陳述など、裁判の審理対象を特定する) • 証拠調べ手続き(罪となるべき事実の存否を証明する証拠を取り調べる) • 弁論手続き(論告・求刑とそれに対する最終弁論・最終陳述) • 判決の言渡 民事事件の場合: • 訴状陳述・答弁書陳述(裁判の審理対象を特定する) • 証拠調べ(書証の提出や証人尋問、当事者尋問など、請求を基礎づける事実の存否を証明する証拠を 取り調べる) • 判決の言渡し *配布資料は、裁判所で配布されているリーフレット「法廷ガイド」である。裁判所ホームページ(http:// www.courts.go.jp/)から、「見学・傍聴案内」>「傍聴の手引き」とリンクをたどると、ページ下部に同リー フレットのPDF版へのリンクが張られている。 02 裁判制度・裁判傍聴 p. 3
3. 参考資料:近畿地方の裁判所(高裁並びに地(家)裁本庁及び支部) 長浜 彦根 大津 京都 園部 舞鶴 宮津 福知山 大阪 堺 岸和田 奈良 葛城 五條 豊岡 柏原 社 伊丹 尼崎 神戸 明石 姫路 龍野 洲本 和歌山 御坊 田辺 新宮 大阪 高裁・地裁 京都 地裁(本庁) 園部 地裁支部 凡例 白地図は、「小学館教育技術.netものしり学習白地図」(http://ed.shogakukan.co.jp/)を利用しました。 02 裁判制度・裁判傍聴 p. 4
裁判傍聴レポートについて
2008年10月7日(火)/10日(金) 1. レポート要領 裁判を傍聴した上で、以下の要領でレポートを作成し、提出してください。 • 傍聴する裁判:地方裁判所(支部でもよい)で行われる、刑事事件の第一回公判(新規) なお、地裁刑事事件第一回公判を傍聴した上で、判決公判、民事事件口頭弁論、あるいは高等裁判所の 裁判を傍聴してもよい • 提出期日:火曜3限クラス=12月2日(火)、金曜1限クラス=12月5日(金)の授業時 • 書式:A4の用紙であり、以下にあげる内容が記載されていれば、書式は自由とする(ワープロ・パソコン で打ち出すことが望ましい。大学指定のレポート用紙を使う必要はない) • 内容: ①傍聴の日付・時刻 ②傍聴した裁判所(例:京都地方裁判所/大阪地方裁判所堺支部) ③考ええた範囲での事件の概要(被告人はどのような罪を犯したものとして裁判にかけられているの か) ④法廷(傍聴席を含む)にいた人間についての観察結果(どのような人物が何をしていたか) ⑤傍聴してみての感想(なお、ここ以外は「感想」を書かないこと!) ⑥「裁判傍聴の目的法学部の学生は裁判を傍聴するべきか、それはなぜか」(200字程度でよいが、 必要であればさらに長いものでもよい) なお、複数の裁判(事件)を傍聴した場合には、①∼⑤については別個のレポートを作成し、⑥に関しては 一通作成すればよい。 *学生証番号・氏名も忘れずに記入すること。また複数ページにわたる場合には、ページ番号もふること。 2. レポート執筆の際の注意 •今日の授業及び参考資料により、裁判制度・裁判手続の概要を頭に入れてから傍聴を行うこと •傍聴にあたっては禁止事項等を、参考資料及び裁判所内における掲示等によりチェックし、厳守するこ と。またその他の事項についても、裁判官をはじめとする裁判所職員の指示に従うこと •服装は極端にラフなものでなければ何でもよいが、悩むようならスーツ(リクルートスーツでよい)が無 難である。 •法廷を出たら、原告・被告・被告人をはじめとする当事者・関係者の氏名は全て忘れること(レポートに 記載することも禁止する。人物名を記載する必要がある場合には全てA、B、、、といった仮名とするこ と) •2∼3人で連れ立って傍聴してもかまわないが、その場合には特に法廷内外で静粛を保つよう厳に注意する こと(もちろん携帯はOFFに!)。 特に事件に関する会話は、事件当事者を傷つけることもあり得るの で、裁判所内では口にしない方がよい。 •裁判傍聴を行う大学が増えたこともあり、一度に多人数で訪れると、傍聴席がいっぱいで傍聴できないと いうことがありうる。2∼3人を超える人数で一緒に傍聴しようとするときは団体傍聴を申し込むことを 検討してほしい(引率など協力できることは可能な限り協力する)。 •裁判所の休日に関する法律(昭和63年法93号)により、裁判所は日曜・土曜、国民の祝日、及び12月29 日から1月3日までが休日となっている。支部などは、さらに開廷日が限られていることもあるので、必 要があれば事前に照会の上、傍聴を行うこと。 •京都地裁に限らず、末尾の地図も参照の上、最寄りの裁判所を訪れてよい(もちろん近畿地方以外の裁判 所でもかまわない)。なお、傍聴に際して訪れた裁判所の写真を撮影してもらえるとありがたい。私の ホームページ上(http://www.cc.kyoto-su.ac.jp/ kazyoshi/court/)で紹介するつもりである。 裁判傍聴レポートについて p. 13. レポート作成の注意 (1) 総論∼3つの注意 • 具体的に書く(抽象的な表現で大雑把にまとめてしまわない) • もちろん正しい文法で書く • 最低3度推敲した上で、最低3度校正する (2) 手垢のついた言い回しに頼らない 法律の具体的適用の場面である法廷をみるべき/生きた法律を知ることができる イメージしていたのと違った/ドラマと違う 貴重な経験を得ることができる レポートの中でよく出てくる言葉ながら、その定義・意味内容が曖昧なため、人によってとらえ方の違う 表現がある。それではレポート作成者が感じたことを正確伝えることはできない。どのようなイメージを 持っていたのか、現実はそれとどの点で違ったのかといった点に踏み込んで、具体的に、丁寧にレポートし てほしい。 (3) 疑問詞を使わない 法がどのような役割を果たしているのかを知ることができる 何か感じることはあるだろう/何かをもたらしてくれるはずである/何かが理解できるだろう 知ったり感じたりしたものを、具体的に説明しないと、読んでいる側としては、「この学生は本当に何か を知ることができたのだろうか、何かを感じたのだろうか」と心配になってしまう。せっかく何かを知り、 何かを感じたのだから、疑問詞を使って曖昧にしてしまうのではなく、知り・感じした内容をきちんと言語 化してレポートすると印象がぐっと良くなる。 (4) 自分の体験こそ最大の論拠 法律に対してさらに興味を持てるようになるかもしれません 感動した/緊迫感があった 机上の空論ではいけない/百聞は一見にしかず 法学部の他の学生に「裁判傍聴をするべき」と勧めるにあたって、抽象的な表現をしても説得力は弱い。 自分自身の体験こそ、もっとも説得力を持った論拠であることを意識して、具体的に表現するとよい。自分 自身が興味を持ったということを述べるべきであるし、「感動」「緊迫感」の内容をできる限り具体的に述 べてほしい。 (5) 口先だけの「いい子ちゃん」ではいけない 自分の人生に大きな変化をもたらした 法律を学ぼうとする意欲が出てくる 疑問に思ったことについて他の判例を調べることで学習の範囲が広がっていく 裁判傍聴が、学生の人生にプラスに働くのであれば教員にとっても嬉しいこと。しかし、美辞麗句だけが 並んでいても眉に唾してしまう。具体的にどのような変化があったのか、具体的にその「意欲」はどのよう に発揮されているのか、実際に「他の判例」を調べて学習の範囲を広げたのか。不言でも有言でもいいが 「実行」したかどうかこそが文章に大きく説得力を与えるということは意識した方がよい。 (6) その他 その他、形式的なことであるが、「ありがち」な失敗ワースト3をあげるとすると、次のようになるだろう か。 • 常体と敬体を混ぜてしまう。( 「裁判傍聴は初めてであるので、緊張しました」) • 話し言葉になってしまう( 「なんていうか、堅苦しいところだなと思った」) • 誤字・脱字・ワープロの変換ミス( 「返還ミスは、やはりかっこ悪い。お互い気をつけましょう」) 裁判傍聴レポートについて p. 2
第3回:ライブラリー・ガイダンス
2008年10月14日(火)/17日(金) 提出者氏名 課題1 文が正しいと思えば( )内に「○」を、誤りと思えば「 」を記入してください。誤りと思った場合に は、どこが誤っているかも指摘して下さい。 <例> 00.( )最高裁判所の判決を読みたかったので、民法の教科書を探した。 最高裁判所の判決は、「最高裁判所民事(刑事)判例集」「判例時報」「判例タイムズ」などの雑誌に収録され ている。出典(巻号頁)をチェックしておく。 01.( )Ez-catで、著者名「甲野一郎」というキーワードで検索しても1件もヒットしなかった。甲野一 郎という人は本を書いていない。 02.( )吉永一行が雑誌に論文を書いていると聞いたので、京産大に蔵書があるかどうかEz-catで確かめ た。 03.( )最高裁判所が、「権利の濫用」について出している判決のリストを作りたかったので、裁判所 ホームページの判例検索を利用した。 04.( )権利の濫用に関する論文を「法律判例文献情報」の検索で見つけた。この詳細情報のページをコ ピーしてレファレンスカウンターにもっていけば、論文を手に入れることができる。 05.( )訪問販売におけるクーリングオフについて調べていたら、「特定商取引に関する法律」だけでな く、その施行令を見る必要が出てきた。そのため「法令データ提供システム」を利用した。 06.( )最高裁判所平成17年1月14日判決(民集56巻1号20頁)に関する評釈のリストを作りたかった ので、「法律判例文献情報」を使った。 07.( )乙山月子という人の書いた「民事代理の法理」という本を読みたかったが、Ez-catで検索しても ヒットしなかったので諦めるしかない。 03 ライブラリー・ガイダンス p. 1課題2 このセミナーでは、「消滅時効・除斥期間」について、レポートを書くこととしています。このうち除斥期 間の問題については、最高裁判所平成元年12月21日判決(民集43巻12号2209頁)が非常に重要です。 ①そこで、まずこの判決を図書館で探し出し、2209頁から2214頁までをコピーしてきてください。 ②コピーした判決中、「事実」「ルールの解釈」「解釈の正当性の論証」にあたる部分がどこか、印を付け てみてください(「第2回:裁判制度・裁判傍聴」のレジュメを参照してください)。 ③①でコピーした判決に対する評釈(学者による判決の紹介・検討・批評を内容とした論文)のリストを作 成し、下の枠内に記入して下さい。データベース(法律判例文献情報、LEX/DB、または判例体系)から プリントアウトしたものをホチキスでとめてもかまいません。 著者名 出典 著者名 出典 ④ここであなたは、「民商法雑誌」という雑誌に掲載された評釈(半田吉信先生による評釈)に興味をも ち、読むことに決めたものとします。図書館司書の方に雑誌をもってきてもらうための必要事項をEz-Catで調べた上で、下記の閲覧申込書のサンプルに記入して下さい。 学生証番号 氏名 請求記号 登録番号/所在 書名・巻号 03 ライブラリー・ガイダンス p. 2