大学生 の トラ ンポ リン競技 レベルに関す る研究
田 野 有 ‑
緒 看
北海道 における トランポ リン競技大会の歴史 は,1969年 (昭和 44年)に始 ま る。北海道体操連盟 と北海道教育委員会 の主催 の もとに開催 された 「第 8回全 北海道体操競技選手権大会」(11月21日〜23日 ・北見市)において 『トランポ リン競技 の部』が新設 され,六名の選手 によ り競技会 のスター トが印 された(1)。 競技 に要 した時間 は,僅か30分である。また,本競技 の新設 を記念す る意味で の 「トランポ リンの模範演技紹介」カi実施 され, これには演技者 として佐藤欣 也氏が,解説者 と して橋本清氏があた り,当時の大会 プログラムには 『トラン
ポ リン競技 の見方』 と題 して競技規則の概略が掲載 されている(2)。
この年 は,我国において トランポ リンが正式競技 と して認 め られ 「第 1回全 日本選手権大会 (1964年 ‑・昭和 39年)を開催 してか ら五年 目にあた り,また, 我国 に トランポ リンが紹介 (1959年 ‑昭和 34年) されてか ら十年 目にあた っ
ている。
現在 においては,国内外 ともに種 々の トランポ リン公式競技会が開催 され, 国際的には最 も権威 ある 「世界選手権大会」(隔年開催) も第 15回 (1988年5
月 ・アメ リカ合衆国 アラバ マ州) を数 え るに至 っている。 国内的には 「全 日本 選手権大会」 が 24回 を数 え (第 9回大会 は北海道 で開催 されて い る・‑1972
年 ・岩見沢市),「全 日本学生選手権大会」 は22回,「全 日本 ジュニア選手権大 会」 は15回, そ して 「全国高等学校選手権大会」 は12回を重 ね るに至 った。
(1) 第8回全北海道体操競技選手権大会 プ ログラム,P.16,1969,・11,21‑23.
(2) (1)に同 じ, P.21‑23.
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ところで, 北海道 において は 「北海道選手権大会」,‑「北海道学生選手権大 会」,「北海道 ジュニア選手権大会」がそれぞれ9回,15回,3回を数 えてお り, 年 を追 うごとに選手 の競技 レベル も向上 し, とりわ け ジュニア選手 (小 ・中学 坐) の伸 び率 は, この数年著 しい ものがあ り,全国大会 のみな らず,国際試合 において も我国を代表す る選手 が出現,.上位成績 を収 め るまで に成長 して きて いる。
さて, こうした中にあ って,開催回数 を最 も多 くす る 「北海道学生選手権大 会 (以下,道 イ ンカ レとい う)」において,これまで競技記録 を積 み重 ねて きた 大学生選手 の実力 は果 して順調 な伸 び方 をみせて きてい るのだ ろ うか。彼等 は これ までに全 日本学生選手権大会 (以下,全 日本 イ ンカ レとい う) や全 日本選 手権大会 のよ うな, いわゆ る ビック競技会 に勇 しく挑戦 して きて はいるが, そ のたびにそれ らの大 会 での上位選手層 との隔 た りを,そ して 「強 い中央選手群, 弱 い地方選手群」‑の壁 の厚 さを思 い知 らされ,望 みを次回へ託 し今 日に至 っ て いるのが実情 のよ うであ る。
一体,‑中央選手群 に比 べ何 において, どれ ほどの差が存在 してい るのだ ろ う か。 道 内学生選手 が演技 の習熟率(3)と難度 を前年度 のそれ よ り向上 させて各種 の全国大会‑ コマを進 めて も, 中央選手群 の伸 び率 が道 内選手 のそれ以上 であ るな らば,戟 う以前 に勝負 はつ いて いるわ けで,残 るは試合 にお ける偶然性 し か期待 が もてない ことにな る。
本稿 で は,今 日もなお北海道 トラ ンポ リン界 の先導的役割 を担 って いる大学 生選手 の うち, と くに男子選手 に焦点 を しぼ り,彼等 の競技 レベルの実態 を大 会成績 の解析 によ り明 らか に し, それを全 日本 イ ンカ レの成績 と比較 し,演技 構成面 と習熟率 の両面 か らこれを検討 し,道 内および全国の大学生選手 の競技
レベルを把握 すべ く,考察 をすす めた ものであ る。
(3)筆者が本稿で使 う用語で,実際の演技点÷満点演技点×100‑で算出した,いわば
「出来ばえ率 (完成度合)」 を示す数字 (%で表す)
大学生 の トラ ンポ リン競技 レベルに関す る研究 81
研究対象 と方法
対 象
次 の六競技大会 にお ける男子Aクラス出場選手 中, 1‑6位入賞者 の36名 1.第 11回北海道学生選手権大会
(S58.5.21‑̲22,道立北見体育 セ ンター)
2.第 12回北海道学生選手権大会
(S59.5.19‑20,才L幌大学第二体育館)
3.第 13回北海道学生選手権大会
(S60.5.18‑19,岩見沢 スポーツセ ンター)
4.第 14回北海道学生選手権大会
(S61.5.24‑25,札幌大学第二体育館)
5.第 15回北海道学生選手権大会
(S62.5.23‑24,札 幌市南 区体育館)
6.第 22回全 日本学生選手権大会
(S62.7.24‑26,札 幌市南 区体育館)
方 法
・六競技大会 に使用 した 『トランポ リン競技 カー ド』 の内,規定演技, お よ び自由演技 (予選 ・決勝) の種 目な らびに得点記録 を もとに,演技構成種 巨,演技点,難度点 をそれぞれ解析 した
・対象選手全員 の演技 を収録 した ビデオテープによ り,演技 内容 の再確認 を 行 った
結 果 と 考 察
●表 1の解析
規定 で トップに立 って いたABEは,自由1(以下,予選演技 とい う)で9種
目中断 とい う‑ プニ ングを召 いたが, 自由2'(以下,決勝演技 とい う) で これ を挽 回 して い る。規定演技 の23.7点 (以下,点 を省略す る)は79%の習熟率 で
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蓑 1 第 11回北海道 イ ンカ レ・6位入賞者成績 (S58年度) 順
位 選 手 名 毎齢 学年 規演技点定 演技点自難度点由得 点 合得 計点 10種 目続行,中断等
1 ABE.S 20 3 ‑23.7 予決218.1.44 6.6.39 224.8.̲.37 76.7 ○中断(9種 目)
2 KⅠYONAGA.T 19 2 2017 220.0.76 ■5.5.22̲ 225.5.9 78 2.4 ○ ■○ 3 MⅠTO.T 21 ̲3 22.1 218.1.60 4.4.23 222.5.8 73 0.2 ○○ 4 FUJⅠWARA.H 20 3. 15.5 118.8.09 6.6.42 224.5.4 ̲61 5.0 ○○
5 UMETSU.H 21 4 ・23.1 .114.4.96 55..44 2200...3 60 3.4 中断中断((77種 目)種 目).
6 AKⅠBA.T 19 ・2 21.0 1172..65 .5.5.68 213.8.1 64 2.5 ○○
平 均 20.0 2.8 21.0 18.■0 5.5 23.5 68.4 中断率芸漂至喜二号完
あ り,見事 である。同選手 の自由演技 申告 の難度 (‑DifficultyPoint(4)‑以下, D・Pとい う)は7.1であ ったが,結果的 には予選,決勝 の両演技 ともに,申告
どお りの演技 は実現で きず に終 っている。 具体的 には,予選演技 において9種 目めの1%FrontS・S(Tuck型)で中断 して しまい,決勝演技では,lo種 巨 めのSerolod(D・PO.8)をBaraniBallout(D・PO.6)に変更せ ざるをえな か った。 表中の D ・Pがそれ らの理 由によ り異 っている。 自由演技 での演技点 を もとに習熟率を換算 してみると,予選 では68% (実施 された9種 目で計算), 決勝 では71%とな り,両演技 ともに70%前後 の出来ばえであ った。
規定で2位 につ けていたUMETSUは,自由演技で二本 とも7種 目中断をひ きお こし 5位 に転落 している。 同選手 の申告 D・Pは7.3と本大会出場選手 中,最 も高か った。 しか し,予選,決勝 ともに7種 目めのDoubleTwist(D・
PO.8)で捻 り軸 の移動 のため,身体 コン トロールがで きずに中断。結局,本人 にとって も未完成 のまま試合 に臨んだ とい う点 で課題 の残 る大会 となったにち がいない。同選手 は道 イ ンカ レ10回大会で優勝 を収 めているが,残念 なが ら二
(4) 「トラ ンポ リン用語」藤 田一郎 ・宮 田和久 ・田野有一 ・伊藤直樹 ・細川賢一 ・伊熊 克 己 共 著,P.15・15行〜21行,1986,4.文化書房博文社
大学生 の トラ ンポ リン競技 レベルに関す る研究 83 連覇 はな らなか った。
この大 会 で の六 選手 に よ る12演 技 の平 均演 技 点 は 18.1と低 く,逆 に平 均 D ・Pは5.58と道 イ ンカ レ五大会 中で最 も高 く現 れて いる。
表2 第 12回北海道 イ ンカ レ・6位入賞者成績 (S59年度) 演技点 難度点 ‑得 点
1 ABE.S 21 4 24.8 予決222.1.60 7.7.32 228.9.9 82 2.9 ○○
3 KAMlMURA.E 19 2 21.8 119.9.23 4.4.22 223.3.4 65 8.7 ○○ 14.6 4.7 19.3
5‑SAWADA.H 19 2 21.0 117.7.31 ー3.3.22 220.0.35 61.8 ○○ 6 MATSUZAKⅠ.M 20 2 17.5 116.7..59 2.2.65 129.0.41 51.0 ○○
●表2の解析
11回大会 に続 きABEが連勝 し, その演技 内容 は前回 に比 べ著 しい向上 がみ られ た。規定演技 での習熟率 は82.6%,自由演技 で は予選 で 72%,決勝 で73%
と高率 を示 し, さ らにD・Pにおいて も予選 で 7.3,決勝 で 7.2と前回 よ りも予 選 で1.0, 決勝 で0.3の上昇 ぶ りであ った。‑しか し, 同選手 の申告 D・Pは7.9
であ り, この点 で は0.6‑0.7の レベル ダウ ンしたD ・P とな って しま った。
北海道 トラ ンポ リン競技界 にとってABEの出現 は大 きな意味 を有 す る。 道 イ ンカ レにお いて,彼 は1年次 で3位 (D・Pl.1), 2年次 で2位 (D・P5.0),
●●●●● そ して3年次 ・4年次 と二連覇 ‑ とい う快挙 で,進境 めざま しい 「牽 引的存在」
と して注 目された。12回大会 にお ける同選手 の合計得点 (82.9)は,三年後 (即
ち62年度) に行 われ た22回全 日本 イ ンカ レ成績 に照合 してみた場合,第 4位 に相 当す る成績 で あ る。 (前記 の悔 いの残 る申告 D ・Pに対 す るダウ ンが な け れば,計算上 で は第 3位 の成績 に相 当す る)
84 人 文 一研 究 第 75輯
因 に, 12回大会以後 の道 イ ンカ レにおいて, ABEのD・Pを追 い抜 く選手 はまだ出現 して いない。 ここに北海道学生界 のひ とっの課題 があ る。
参考 まで に,当時のABEの 自由演技構成種 目 (申告)を付記 してお く。 ( )
の中の数字 は D ・Pを示す。
1.%In シ妄Out・‑‑ Pike
2.BaraniOut・‑‑IPike
3.Back S.S‑‑Pike
4.BaraniOut‑‑Tuck
5.%In y20ut‑‑・Tuck
6.Barani‑‑ Layout
7.FullTwist
8.白ack S.S‑・・・Tuck 9. 23/4FrontS.S・・・・・・Tuck
10.Serolod
(1.1) (1.0) (0.5) (0.9)
(1.0) (0.5) (0.6) (0.4)
(1.1)
(0.8)
※ D・P Total‑‑ 7.9
表 3 第 13回北海道 イ ンカ レ・6位入賞者成績 (S60年度) 脂
位 選 手 名 年準 学年 規演技点定 演技点自難度点由得 点 合得 計点‑10種 目続行,中断等 1 ⅠMUKAⅠ.Ⅰ 21‑ 4 20.6 予決119.9.58 6.6.55 226.6.30 72.9 ○○
2 KASAl.R 20 3 22.5 117.8.22. 5.6.62 222.4.8 64 9.7 ○○ 3 WATANABE.Y 20 3 21.5ー 114.9.90 6.6.22 221.5.21 67‑.8 ○ '○ 4 ASALY 20 3 19.6 1189..42 3.3.88 222.3.2 60 4.8 ○○ 5 MATSUZAKⅠ.M‑21 13 19.8 118.9.74 2.2.66ー 221.2.3 60 3.1 ○○
20.1 2.6 22.7
平 均 20.2 3.0 20.5 17.9 4.6 ̲22.5 66.9 中断壷芸芸呂完
大学生 の トラ ンポ リン競技 レベルに関 す る研究 85
●表3の解析
規定演技 において習熟率が70%以上 の選手 は二名 で, 自由演技 において は 皆無である。合計得点か らみて も,順位間 にそれほどの差 は認 め られない。 自 由での演技点平均 (12演技合計) は18.6と前回大会 よ り0.3,前 々回大会 よ り
0.5上 まわ っている。
演技点か らみ るか ぎり,11回大会か ら少数 ではあるが習熟率が増 したのに対 し, D ・P面 で は, 逆 に下降現象が認 め られ, その平均 D ・Pは11回大会の
5.58か ら回を追 って4.84,4.6とな っている。 つま り 「演技点 の上昇傾向,D ・ Pは下降傾向」 を呈 し, この ことはD・Pを落 して演技卓で順位 を競 い合 う姿 が次第 に色濃 く出て きていることを示 している。
演技 中断率 は 0%で好 ま しい ことだが, トップ選手 と6位選手 との合計得 点差 は9.8である。11回大会でのそれは14.2,12回大会では25.9であることか らして,いわば 「団栗の背競 べ」状態 にあるヽ 。 その選手群像 の中にあ って5位,
6位 の選手bD・Pが12・13回大会 ともに2.5‑2.6と低劣 であ り,北海道 学生界 における問題 のひとっが潜んでいる。
蓑4 第 14回北海遷 イ ンカ レ・6位入賞者成績 (S61年度) 演技点 難度点 得 点
1 KASAⅠ.R ‑21 4 畠3.6 予決‑2117..31 6.5.07 222.7.3 78 3.7 ○○ 2 WATANABE.Y 21 4 23.7■ 118.8.99 5.6.62 224.5.5 ‑1 73.3 ○̲○
3 KAMⅠMURA.E 21 4 21.7 2105..46 6.5.39 226.1.7 65 9.9 .○中断(9種 目)
4 SAWADA.H 21 .4 21.7 118.7.7 .5.5 5.22 222.3.9 67 8‑.3 ○○ 16.5 13.9 20.4
6 ASAⅠ.Y 21 4 21.8 118.5.81 ・4.4.51 213.9.3 62‑ 4.3 ○○
平 均 2P.8 3.8 ・22.5 19.2 5.2 24.4 69.0 中断率芸芸冒㌘7%
86 人 文 研 究 第75輯
●表 4の解析
演技点 において,、予選演技 よ りも決勝演技 で高得点 をマークで きたのは唯一
・人 である'。 他 の五名 の内, 四名 が決勝演技 で低 く, しか も内三名 は決勝 での D・P・が落 ちて いる。 この ことは, 決勝種 目が予選種 目と内容 を異 と している な ら理解 で きないわ けで はないが,殆 どの選手 はその申告 内容 を同 じくし,決 勝演技 に臨む ことか らして,各選手 が 自分 で申告 した種 目の続行 に苦 しみ,結 局,納得 のいかない演技点 に終 っていることを物語 るものであ る。つ ま り「Di
Pの高望 み姿勢」 を うかがい知 ることがで きる。
このあ との15回大会 を も含 めた過去五回 の道 イ ンカ レにおいて は,すべて 自由演技 の演技点 が規定演技点 よ り下 まわ って現 れて いることは見逃 せない。
この理 由を考察 してみ ると,一つ には,当時 の撹定問題 が彼等 にとって は比較 的容易 に演 じられ る D ・Pであ った こと (とは言 って も,その習熟率 は60%か ら,良 くて も70%少 々の得点 に終 っている), いま一 つ は, 自由演技 を構成す る時点 で,組 み入れ る種 目が当該選手 にとって 自信 の もてない未完成 の状態 に あ りなが ら使用 しているにはかな らないか らであ る。 したが って,試合中 にお ける姿勢 と技術欠点 に課せ られ る減点 を逆算 してみ ると, いわゆ る中過失 に伴 う減点 であ る0.4前後 が各種 目ごとに課 せ られて しまい, 結果的 には演技点 が
18点台か ら20点弱 とな って表れて いるのであ る。 これ こそ道学生選手 にとっ て重要課題 であるといわなければな らない。そ して,この傾 向 はと くに14回大 会 において顕著 であ り, 過去五大会 中, 平均 D ・Pが5.18と11回大会 に次 い で はいるものの, その平均演技点 は18.1と11回大会 のそれ と同様 で最 も低 く 表 れて いる。
●表 5の解析
入賞者六名 の うち, 2位の MATSUDAを除 いた ほか は全 く新 しい顔ぶれ と な ってい る。 自由演技 における予選 ・決勝 の12演技 の平均演技点 は19.8とそ れ までの四大会 のどの平均 よ りも高 く,合計得点 (平均)69.9も同様 に最 も高 い。 中断者 も皆無 で喜 ば しい ことだが,合計得点 か らみた トップ と6位 の点差
大 学生 の トラ ンポ リン競技 レベ ルに関す る研究 表 5 第 15回北海道 イ ンカ レ・6位入賞成績 (S62年度)
β7
演技点 難度点 得 点
1 ⅠSHⅠKAWA.Y 21 3 ・21.7 予決220.1.60 6.6.33 226.7.9 73 5.9 ○○ 2 MATSUDA.M 21 4 24.0 2127..04 ・5.4.94 2217..9 78 3.7 ○○ 3 AOYAGⅠ.K 20 3 22.8 2211..43 3.3.33\ 224.4.7 76 2.1 ○○ . 4 NAKA‑MURA.Y 20. 3. 20.0 210.8.42 ‑4.5.80 225.3.2 62 8.4 ○○ 5 YOKOYAMA.K 19 2 21.4 119.8二17 33..44 222.2.5 61 6.0 一〇〇 6 SEKⅠGUCHⅠ.H 20 3 20.2 119.7.56 2.3.90 222.0.64 63.2 ○○̲
平 ー均 20.2 3.0 21.7 19.7 4.3 ・一24.0 69.9 中断率芸芸3莞
は,12回大会 (25.9),11回大会 (14.2)に次 いで 12.7と大 き く表 れている。
この15回大会 での特色 は,D・P平均 が4.33と,五大会 中最低 を示 し,演技 点平均 が五大 会 中で最高 で あ った ことか らみて も, 明 らか に演技点 で順位 を 争 った ことが うかがわれ る。 これ は, 自由演技 を構成す るにあた って,14回大 会 にみ られた状況 とは対称 的 に,選手 自信 にとって よ り確実性 の高 い種 目を組 入 れて大会 に臨んだ様子 が推察 で きる。 それ につ けて も, この D ・P平均 はあ ま りに も低劣 で あ り, しか も15回大会 のみ にみ られ る3位選手 の平均以下 の D・P3.3は,演技点 にたよ り過 ぎる態度 の表 れ として強 く反省 を求 めたい。
ところで,道 イ シヵ レが恒例化 され 15年 の歳月が流 れたが,過去 14回大会 までの優勝者 はすべて北見工業大学学生であ った こと,そ して,15回大会̲にお
いて初 めて これが小樽商科大学学生 に移 り変 った こと, これ らの記録 もまた道 イ ンカ レの歴史上 に永 く残 ることであろ う。
合計得点 75.9で初優勝 したISHIKAWAは,現在 3年次生 であ り,本稿 で対 象 と している道 イ ンカ レの過去五大会 で は,11回大会優勝 のABEに次 いで2
人 目の3年生 チ ャンピオ ンであ る。
gg 人 文 研 究 第75輯
蓑6 第 22回北海道インカレ・6位入賞者成績 (S62年度)
脂位 選 手 名 年齢 一学年 規演技点定 演技点自難度点由得 点 合得 計点 10種 目続行,中断等
1 .OCHⅠ.N 19 2 25.4 予決223.4.91̲. 8.8.33 331.3.4 92 0.0 ○○ . 2 MASUDA.K . 18..1ー 24.8 ・223.3.81 8.8.20 ̲332.1.0 81● 7.9 ○○ 3 TSUCHⅠDA.0 1畠 1 23.4 223.1.48 7.7.55 238.1.9 83 3.6 ○○ 4 TANⅠGUCHⅠ.K 19 2 22.9 21.4 6.2 27.6 80.4 ○○ 5 MⅠYATA.Y ‑18 ・1 21.0 219.0.56 6.6.2、 25 25.7.7 71 3.8 ○○ 6 JYO‑GO.K ‑ 19 2 ユ8.7 219.1.46 6.6:99 226.8.35. 73.5 ○○
車 均 18.5 1.5 22.7 21.4 ・7.2 28.6 81.5 中断率芸芸呂完
●表6の解析
表6は,62年 7月 に行 われた22回全 日本 イ ンカ レでの6位入賞選手 の成績 であ る。選手 の所属大学 を調 べてみ ると, 1・2・4位 は大阪商業大学,3位 が大阪体育大学,5位 が 日本体育大学, そ して6位 が早稲 田大学 ∴ とな ってお り,すべて私立大学 であ ること,加 えて大阪,東京 の大都市 (中央)選手 であ ることが特色づ け■られ る。
さ らに特色 と してあ げ られ ることは, 彼等 の学年平均 が1.5年 とい う点 であ
る。六名すべて1・2年次生 で占め られ,各三名 の入賞 であ る。 道 イ ンカ レに お ける学年平均 をみ ると,12回大会 の2.7年,11回大会 の2.8年,13回 ・15回 大会の3.0年,そ して 14回大会 の3.8年 ‑ とい うことにな り,延 べ30名 の選手
を学年別 にふ り分 けた場合,多 い順 に3学年 (十四名 ・‑46.7%),4学年 (九名
‑30%),2学年 (七名‑23.3%)とな る。いわゆ る上級学年 の選手 によ って1
‑ 6位 の座 を占め られて いるのがわか る。 これに比 して,22回全 日本 イ ンカ レ での上位入賞 の座 は下級生選手 で 占め られてお り, この ことは,彼等 が大阪 ・ 東京を中心 と した トランポ リン競技界 の ジュニア選手 と して活躍後,大学‑進 学 し,現競技部員 と して選手生活 を送 ってい ることに起因 して いる。 とい うの
大学生 の トランポ リン競技 レベルに関す る研究 89
ら, トランポ リン競技 の特性 か らして, また, 日進月歩 の競技界 の現状 か らし て も, 競技選手 と して僅か1‑2年 間で表 6にみ られ るよ うな演技点, D ・P を獲得す ることは至難 であ り,事実,彼等 の殆 どは10・11回 の全国高校選手 権大会 において上位 の座 にづ いてた選手 なのであ る。、
北 海道 の場 合,大学生選手 の殆 どが 「大学 に入 って初 めて トラ ンポ リンを知 り,競技会 を体験す る」ところか ら,競技 の経験年数 の面 か らは論 をまたない。
しか し, そ うい った背景 を もちあわせた中で,東 日本選手権 を は じめ,全 日本 イ ンカ レ,全 日本選手権 ‑ といった全国 レベルの競技会 に果敢 に挑んで きた道 内学生選手 であ る。 そ うした選手 の実績 をふ りかえ ってみ ると,全 日本選手権 において は残念 なが ら特筆すべ きものはないが,全 日本 イ ンカ レで は二件残 さ れて いる。 丁件 は,19回大会 (昭和 59年) において ABE (この年 の道 イ ンカ
レで優勝)が予選得点 の49.3を持点 に決勝演技 で28.6・をマーク し (演技点 20.8 +D・P7.8),合計得点 77.9で7位,惜 しくも6位入賞 をのが してい る。この大 会 でのチ ャンピオ ン (鶴野健司,大阪体育大学 3年) の合計得点 96.8(予選得
点61.6+決勝演技点 24.8+D・PIO.4)で,結局,ABE との較差 は18.9であ っ た。 もう一件 は,20回大会 (昭和 60年) にお けるIMUKAI(この年 の道 イ ン カ レで優勝)の活躍 である。彼 は合計得点 65.6で北海道選手 と して は初 の 「5
位入賞」 を果 して いる。順位 の点 で は険挙 とい うべ きであろ う。 この時 の同選 手 の予選得点 は40.2であ り, 決勝痕技 で演技点 18.6,D・P6.8を得 て いる。
トップ との合計得点差 は22.7と大差 であ り,この大会 は出場選手全体 の成績 か らして も, いまひ とつ精彩 に欠 ける大会であ った。道 内学生選手 の全国での競 技会 における活躍 は, この二件以外 に着眼すJiき成績 は見 あた らず,他 に中〜
初級 の レベルで数件 の上位成績 が残 されてい る程度 であ る。
ところで,22回全 日本 イ ンカ レにおける上位六名 の規定演技平均 は22.7,自 由での 12演技 の演技点平均 は22.2であ り,規定 との差 は僅 か に0.5とな って お り,注視 してお く必要 があ る。習熟率で いえば規定 で75.6%,自由で 74%と な り, しか も12演技 の D ・P平均 は7.23とい う高得点 を出 して いる。 道 イ ン カ レにおける成績 との煽 りを痛感せず にはい られない。
90 人 文 研 究 第75輯
(全)予決(全)予決(全) チ決(全)予 決 (全)予決 (全)子決
二・・. 丁 丁 す . 二 ・.
図1 自由演技 における 「演技点」
の年次推移
H LZ
LLl) bl
正 道
TC IC
13 1‑1 15
回JT lJL・l1 Ldfll)
IC lC IC 22回食日本氾
図 2 自由演技 における実施難度 (合計 ) の年次推移
図 1・図 2は,演技点 な らびに D ・Pに関 して, それぞれ予選時,決勝時 の 平均点 とその際 の最高 ・最低点 を, さ らに予選 ・決勝合計 の12演技 (22回全
日本 イ ンカ レも同様) の平均点 を図示 し,年次推移 をみた ものであ る。
まず演技点 につ いてみ ると,全体 で は平均点 において,11回大会 か ら13回 大会 で上昇傾 向が認 め られ,14回大会 で一旦下降 (11回大会 と同点 の18.1)は した ものの,15回大会で再 び上昇 を示 して いる。 しか し,15回大会 と22回全 日本 イ ンカ レとの壁 は2.2と厚 い ことがわか る。 予選時, 決勝時 の最高点 と最 低点 で は,11回大会 が他 め どの大会 よ りもその差 が大 き く表れてお り,予選時 で 5.8,決勝時で は8.8とな って いる。 これ に次 いで12回大会 の予選 時 5.1,決 勝時 7.4とな って いる。 また一方 で,13回大会 の決勝時での差 は1.9と最 も小 さ く,六名 の選手 によ り激戦 が演 じられ た ことがわか り, この時 の平均点 も
19.3と15回大会 に次 ぐ演技点 であ った。他 の大会でq)最高 と最低 の差 は,いず れ も3点台か ら4点台 の数字 とな ってお り,22回全 日本 イ ンカ レにおいて もこ
大学生 の トランポ リン競技 レベルに関す る研究 91 の範囲 に とどまっている。
さて, D ・Pにつ いての推移 をみ ると, 演技点 で認 め られた上昇傾向 とは逆 に下降傾 向が表れている。14回大会で一旦挽回 の兆 しを見せたが,15回大会で は再 び下落,それ も13回大会 の4.6を下 まわ る4.33とな って いる。 正 に 「演技 点 と反比例」の実態 がよ く出てい る。 この状況が現れた理 由につ いて は既 に述 べたが,D・Pを ダウ ンさせて試合 に臨んだ選手 の姿 があ り, 演技点 が決定す る過程 で,有効 とな る三審判 員 の得点 の合計 〔もしくは三審判 の中間点 の3
倍(5)〕 を試算 し,試合 に臨んだ選手 が多か った ことに起因 している。
次 に D ・Pにおける最高 ・最低 の差 をみ ると, 大 きい順 に12大会,13回大 会,15回大会,14回大会,11回大会 ‑ とな り,22回全 日本 イ ンカ レでのそれ は2.1(予選,決勝 ともに)であ った。12回大会 の差 (予選,決勝 ともに4.7)
について は,前述 したABEの活躍 による影響 が大 き く出てお り,また,差のい ちばん小 さか った11回大会 の最低 D・P4.2‑4.3は,15回大会 の平均 に匹敵 す るもので,特筆 しておかねばな るまい。 これ は当時 の選手 が難度志 向を色濃
く出 していた ことを裏づ けるものである。
ところで,22回全 日本 イ ンカ レにおける D ・Pと道 イ ンカ レにおけるそれの 較差 をみ ると,全 日本 イ ンカ レでの最低 D ・Pである6.2は,14・15回大会 の 道 イ ンカ レでの最高 D ・Pに接近 してお り, 一方, 最高 D ・Pの8.3は道 イ ン
カ レにお け る最 高 D ・Pよ り も約 1.0‑2.0も高 く表 れて い る。 さ らに平 均 D・P(予選,決勝 ともに7.2)は,これ までの道内学生選手 の中で はとび抜 けて 強か ったABEのD・P(予選時7.3,決勝時 7.2)に肩 をな らべている事実を再 認識 せねばな らない。そ して,22回全 日本 イ ンカ レにおける最高 D ・Pは,そ れよ りさ らに1.0も高 いわ けで, 道 イ ンカ レと全 日本 イ ンカ レの D ・Pにおけ
る撃 はここに歴然 と表れて いる。
緒言 での 「一体, 中央選手権 と比 べ何 において, どれ ほどの差 が存在 してい
(5) トラ ンポ リン競技規則,20.2.6.2,20.3.2