[資料紹介] 鉱石専用船に就いての一考察
その他のタイトル [Material] A Study of Ore Carriers
著者 沼田 昭夫
雑誌名 關西大學商學論集
巻 3
号 4
ページ 406‑424
発行年 1958‑10‑30
URL http://hdl.handle.net/10112/00021795
406
の地位を確立して工業化の達成と産業構造の高度化の促進に主
導的役割を演じたことは周知の事実である︒その間可成りの起
伏もあったが︑技術的発達と鉄鋼需要の増大とに支えられて︑
世界鉄鋼生産葦ほ概して増加の途を辿って︵第一表︶︑一般的には
一人当り鉄鋼消費量の増加をみた︒しかし第二次世界大戦後各
国鉄鋼業は種々の問題に直面した︒主要製鉄国に略M共通した
原材料事情特に鉄鉱石に関連する問題もその一つである︒戦後
における資源事情の変貌から主要製鉄国においてほ海外鉄鉱石 鉄鋼産業が産業革命以来先進工業国において基礎産業として 序 鉱石専用船に就いての
I I
資 料
.....
紹 介
鉱石専用船に就いての一考察︵沼田︶
第1表 世界銑鉱石・銑鉄及び鉄合金・粗鋼
生産量推移(単位1,000メ ートルトソ )
一 考 察
I
I
鉄鉱石*1
銑鉄及び鉄合金\ 粗 鋼含ソ連むを1除ソ連くを 含ソ連むを1除ソ連くを 含ソ連むを1除ソ連く を 1937 97800 81700 103200 88700 135300 117600 1940 94200 76900 102500 87600 142300 124000 1943 ‑ 87100 ‑ 106100 ‑ 147900 1946 72500 61300 78500 68600 111400 98100 1949 104600 85700 115100 98700 159600 136300 1952 139900 109400 150400 125300 210000 175500 1955 174700 133000 189000 155700 266300 221000
(註) *鉄含有磁
国際連合;世界統計年鑑1956年版より作成
沼田 九八
クローズ・アッ 昭
プされるに到る
ので ある
︒
石の海上輸送が こ4に当然鉄鉱 るのであるから が海上翰送によ そしてその殆ど が
強化 され た︒
に対する依存度
夫
407
鉱石専用船に就いての一考察︵沼田︶ 先進工業国において顕著な発達を見た︒特に軍需による刺戟を少からず受け︑最気の変動を被って起伏の多い発展段階を経てきたことは鉄鋼業が王者か乞食か︑と喩えられる所以である︒
しかしながら第二次世界大戦後の批界経済における鉄鋼需要
の握的質的上昇は戦災復興・軍備強化のほか設備投資・住宅投 契機として急速に発展した︒それは資本主義経済の進展に伴い ない︒鉄鋼業は一九世紀半ば以後における製鋼法の発朋改良を 先ず︑ここで世界鉄鋼業に関して一瞥しておかなければなら は輸入鉱価格の変動を通じて間接的に鉄銅原価に影響する︒この様な理由から鉄鉱石海上輸送は鉄鋼産業自体における問題としてその合理化が要請されてきた︒ー戦後における鉱石専用細の著しい増加はこの様な事情を背景とするものであるが︑これは海運業の立場からも考察を進めねばならぬことは言うまでもない︒
(1
)
鉄鉱石をその運送対象とする航洋鉱石専用船を指す︒ 輸入鉄鉱石価格のうちの少からぬ部分を占める海上運賃の変動 おいて比較される︒その場合鉄鋼原価にその基礎がおかれる︒
鉄鋼はそれが国際的商品であるところから膜y国際競争力に
九九
高品位海外鉱石依存度はむしろ増大傾向にある︒第二次大戦前 衷耐久消費財の普及・後進国開発などが進められたことに挨つーところが大きい門鉄鋼産業は︑この様な趨勢に従って増大した鉄鋼需要に応じて生産能力の拡大を図ったのであるが︑部分的に過剰生産現象が現われ不況を体験した︒
この様な場合主として後進諸国を中心とする世界鉄鋼市場に
おける競争は激しさを加え︑主要鉄鋼輸出国間の国際競争力が
問題とされるのは当然である︒鉄鋼の国際競争力比較の問題は
その品質・供給力などの点を除外すれば一応鉄鋼コストを検討② することによってその解明が可能となるであろう︒
厖大な鉄鋼生産に必要な主要原材料は鉄鉱石・石炭・屑鉄な
どである︒そこで我々がここで問題とする鉄鉱石の鉄鋼コスト
に占める地位を明かにしておかなければならない︒
鉄鉱石が石炭・屑鉄と並んで鉄鋼産業において不可欠の要素
であると同時にそのコストに占める割合においても重要な地位
にあることは︵第二表︶によって朋かである︒この鉄鉱石のもっ
問題点は結局輸入鉱の価格に帰着する︒というのほ今日主要製③
鉄国の海外鉱石依存度は可成り高いものであって︵第三表︶︑国
固
内鉱床の涸渇︑貧鉱化或いは採掘のコスト高を招来した結果︑
408
第3表 高 炉 に 使 用 さ れ た 鉄 鉱 石 中 に 占 め る 輸 入 鉱 の 割 合 (1954)
1数率品(%に)よる比1鉄率分(%に) よる比 西ドイツ 49 61
フラソス 1 1
ベルギー・ル 69 75 クセソプルグ
イギリス 41 60 アメリカ 17 19 日 本 60 62
(註) 「鉄鋼界」第5巻第10号52頁より 引用。
のことは輸入鉱価格 を示すのである︒こ め
る 運 賃
︵ 特 に 海 上 ー 図 運 賃
︶ が 大 き な 割 合 第
かも輸入鉱価格に占 すら戦後急速に海外
⑤
依存度を高めた︒し とがなかった米国で 殆ど輸入鉱に挨つこ
第2表 コ ス ト に 占 め る 主 要 材 料 費 の 割 合
(%)
1銑占鉄め原る価割合に1鋼占材め原る価割合に1総め支る割出に合 占
輸 入 炭 19.4 10,6 13.1 国 内 炭 25.5 14.0 10.2 小 計 44.9 24.6 23.3 輸 入 鉱 33.5 21.3 18.8 国 内 鉱 8.8 4.8 4.1 小 計 42.3 26.1 22.9 鉄 く ず 3.5 27.5 12.2 その他原料 5.6 5.8 8.0 作 業 費 28.0 42.8 12.5*
その他経費 21.1
副産物(一) 24.3 26.8
ノロ 計 │100.0I 100.0 I 100.0
鉱石専用船に就いての一考察︵沼田︶
(註) *……労務費
小島慶三,中島淳夫共著「鉄」18頁より作成。
輸 入 鉄 鉱 石 の 購 入 価 格 中 に 占 め る 運 賃 の 比 重 ( 単 位 : ド ル )
30
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バン7‑)19:..
(カナダ')
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10 1
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(註) a ..."•最低の場合昭和25年 8 11月頃 B•••••• 中間の場合昭和30年 7 9 月頃 0 ••••••最高の場合昭和26年 8 11月頃 斜線内の数字が運賃の比重を表わす
桑原季隆編「日本鉄鋼業ーグラフで見る」40‑41頁より引用作成
409
鉱石専用船に就いての一考察︵沼田︶
埋蔵鉄鉱石は欧州及び北アメリカ州に集中していると考えられ ていたが今日ではアジア・南アメリカ州に凌駕されたと見られ
7
ている︵第四表︶︒概して鉄鉱石鉱床は未開発諸国に多いがその 開発は先進工業国乃至はその近接国における程進められていな かった︒しかし戦後に到って米英両国における如き主要製鉄国 が鉄鉱石の貧鉱化や採掘のコスト高などから海外に遠く富鉱を
⑧
求める必要に迫られ後進諸国の鉱床開発に投資を行っている︒
︵第五表︶鉄鉱石生産量の変動は銑鉄生産・国内鉱生産や主とし て新規鉱床開発に招来される鉄鉱石貿易に少からず影響を受け
︐
る︒そして鉱石輸入国の遠隔化が輸送距離の長大化を齋らすこ
とは当然である︒
さてここで世界鉄鉱石資源分布に眼を転じてみる必要がある︒
中に占める運賃の割合が無視しえぬ程大きいというだけでなく
︑輸入鉱価格が常に運賃市況の変動の影響を受ける可能性が極 めて大であり︵第一図︶︑
鉄鋼コストの受ける影響も少くない
. 6
~.
という点で注目に値するものである︒このように鉄鉱石海上運 賃の不安定性が鉄鋼コストに直結し更には鉄鋼の国際競争力を 弱化させる一因ともなることがある︒従って鉄鉱石海上輸送に 合理化が行われつつあることも容易に首肯されよう︒
10
出した︱つの合理化の手段︑それが鉱石専用船である︒従って の増大と海上輸送距離の長大化︑などの事箭から鉄鉱石海上移 件が鉄鋼業の立地条件を決定する最も大きな要素であった︒ らずそれらが同じ地域に産出することは稀であるので︑原料条
e
3 U鉱石が燃料に向って赴く︑と鉄鋼業において古くより言われ ている︒銑鉄生産に要する重量は石炭より鉄鉱石の方が少<且 輸送し易い点から一般に鉄鉱石を炭田叉はその近辺に輸送して 製鉄を行う方がより経済的であるとされていた︒世界鉄鋼業の 主要中心地は殆どこの例に洩れるものではない︒しかしこれと 反対の︑叉は折衷的傾向も見られ︑特に優良鉄鉱石の使用・鉱 石の事前処理によるコークス比︵装入原料トン当りコークス使 用量︶の低減や製鋼法の改良発達による屑鉄需要の増大に伴っ
り
て、鉄鋼消費市場に鉄鋼業の中心が移動•新設される傾向が見 hu~
砂ー
られる︒しかも前述の如く鉄鉱石の海上輸送に挨つところが大 きくなると鉄鋼業は鉄鋼消饗市場に近い海岸線に沿って発展す
t u ることが経済的である︒
以上の様に鉄鋼生産の増大︑新鉱床開発・鉄鉱石海外依存度 動の増加傾向が惹起されたものと考えられる︒そしてそこに現
鉄鋼業は厖大な原材料を必要とする産業である︒それにも拘
410
本邦鉄源海外依存度(製銑用) 問題でもあることは言うまでもない︒ 鉱石専用船の問題がひとり海運における問題に止らず鉄鋼業の
(1)
小 島 痰 三
、 中 島 淳 夫 共 著
「 鉄 ー 世界的位置における日 本 鉄 鋼 業
」 七 ー 九
、 四 九 一ー五二四頁参照。
(2)
経 済 企 画 庁 調 査 課 編
「 重 要商品の国際競争力」1
一
五九
ー ニ 八 七 頁 八 幡 製 鉄 調 査 室
「 原 料 コ ス ト か ら 見 た 日 本 鉄 鋼 業 の 国 際 競 争 力
」
「 鉄 鋼 界
」 五 巻 八
・ 九 号 二 六 ー 三 六 頁
、 一
〇 号 五 ニ ー 六 八 頁 参 照
。
(3)
本 邦 鉄 源 海 外 依 存 度 の 推 移 は 左 表 の 如 く で あ る
。 戦 前 は 主 と し て 中 国 及 び 東 南 ア ジ ア 諸 国 に 依 存 し て い た が 戦 後 は 一 時 対 米 依 存 を 高 め た
。 そ の 後 は 東 南 ア ジ ア 諸 国 に 鉄 鉱 石 輸 入 を 仰 い で い る
。 (大統領原料政策4) 委 員 会 編 後 藤
誉之助
他 訳
「 自 由 世 界 の 天 然 資源」上巻一――‑=‑
│
‑
―
‑
、 三 一 九 頁
、 下 巻 八 五 ー 六 頁
。 小 島 痰
―
―
‑
、 中島淳夫共著 前 掲 書
、 三 六 ー
一1
一 九
、
‑ 0
‑
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―――頁参照。年 度 1磨入鉄鉱1国内鉄源19門トルトソ)(1,000 昭和13年 65.3% 34.7% 4,922.6
16 89.7 10.3 6,327.2 19 29.4 70.6 5,093.9 22 0.5 99.5 455.4 25 48.2 51.8 2,953.3 28 61.1 38.9 7,283.3 31 65.5 34.5 9,210.8
(註) 国内鉄源は鉄鉱石,砂鉄,硫酸滓,
焼結鉱(昭和22年以降)の合計。
日本鉄鋼連盟「日本の鉄鋼統計」 73頁 より作成。
鉱石専用船に就いての一考察︵沼田︶
(5)D•H•Humphrey:
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1 9 5 5 . p p . 3 1 0 , 3 1 4 .
J.C.O•Harris"Raw
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(6
) 小島 褒一 1
‑ ︑中島淳夫共著前掲書︑三︱︱頁︒
桑原季隆﹁鉄鋼価格論﹂﹁鉄鋼界﹂五巻一0号一︱頁
(7)H•Kranold:
Th e I n te r n at i o na l D i s tr i b ut i o n o f Ra w M a te r i al s 1 9 , 3 9 . p . 9 .
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, 1 9 5 6 . p . 4 7 0 .
小島巖三︑中島淳夫共著前掲書︑二四ー五頁︒
(8
)
﹁鉄 鋼界 報﹂ 四一
︱
1 1一号五頁︒
(9
)
フランスにおいては輸出増大により︑スペイン・オー
ストリアにおいては国内需要増大により国内鉄鉱石生産
が上昇し︑主要鉄鉱石消費国のうち英国はプラシル・コ
ナクリ・ラブラドルの︑米国はヴェネゼラ・ラブラドル
の開発により夫M鉱石を獲得することができた︒
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5 4 , 1 9 5 5 , P . 2 2 .
10
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第4表 世界鉄鉱石埋蔵量 (単位:百万メトリックトン)
鉱 石専用船に就いての一考察(沼田)
I
I*鉄鉱石1平均鉄分!含有緻II女鉄鉱石1平 均 鉄 叫 含 有 祗II十鉄鉱石1平均鉄分1含有盆 ヨーロッバ 22,598 41% 9,307 13,694 41 5,562 16,480 38.8 6,400 ア ジ ア 4,402 62 2,734 12,367 56 6,988 26,000 55.0 14,300 ア フ リ カ 1,334 50 678 7,315 49 3,609 4,100 48.8 2,000 南北アアメメリリカカ 26,866 53 14,249 5,737 46 2,640 14,100 46.8 6,600 10,088 57 5,763 19,700 50.7 10,000 オセアニア 2,602 54 1,403 213 61 130 1,000 50.0 500 ソ 連 4,504 45 2,027 3,200 59.4 1,900 世 界 計 II57,812│ 49 128,371 1153,9181 50 │ 26,719II84,580 │ 499 │ 41,700
(註) * Verein fllr die hergbaulichen Interessen(Essen, 1913)の集計によるもの, Kranold: The International Distributon of Raw Material..1939. p.195.
女国連の算定によるもの (1950), Guttmann: Die Weltwirtschaft und ihre Rohstofle. 1956, S. 253ー254.
十国連の算定による (1995) ,小島•中島共著「鉄」 24頁
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(10)H.U•Faulkner:
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1 4 6 .
( 1 1 )
特に平炉による製鋼法の影響が大きい︒
(1 2) E. W. Ni mm er ma nn
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I n d u s t r i e s , r e v .
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小島 慶一
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︑黒 沢俊 一共 訳E . w
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資源 と産 業﹂ 八八 一ー
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野重雄共訳﹁世界の経済︑人口︑資源︑産業﹂一
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Industry, 1954. p.157.堂驀隈鯉#溢「トヽ=‑‑RQ拙継
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第5表世界鉄鉱生産高(単位1000メートルトソ)
年度アリ1ルア28ジ5ェリペリア南ア連邦カナダ合衆国プラジルチリペルーヴェネズインド日本マラヤ連フィリピ領ポルイントガドルオリーア67ス2トェフ邦ソ1937 295
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33 彩I 全D1ド94イ3年ツ,以3前0叫はI 159‑65%1 48彩│6096I I I I 1436947 , │ 358 │ 1281 1 1597047 91 133..8 • │ G2837 │ 17459 │ 14639 1 1 I IG1108 19111
(註)鉄鉱生産高ほ鉄含有盈,備考欄E•••輸出F…輸入G…1955年.他は1956年,%ほ輸出鉱の鉄含有量国際連台:世界統計年鑑1957年版同上:世界貿易統計年鑑1956年版
413
鉱石専用船に就いての一考察︵沼田︶ が我々の問題の一部を物語っていると考えられる︒ 鉄鉱石の生産に就いてその概要は既にみたところであるが︑問題はその海上移動にある︒海上貨物遮送需要は殆どの場合国際的取引からの派生需凄である︒こ4では鉄鉱石貿易を通してーその海上移動を考察すぷ゜
増大しつつあった鉄鋼生産が要求する鉄鉱石は主要工業国に
おいて産出するほか世界各国から工業国へ輸送されて来た︒そ
の大部分は大陸澗海上輸送であってそれに要する船腹量は厖大侶なものであった︒鉄鉱石海上移動は第二次世界大戦を中心とし
て大きく変化した︒それは鉄鉱石の抵的地域的変貌として把握
することができる︒
世界鉄鉱石生産量︵一九五0年︶の約八0彩は生産地におい閻て処理され残りの約二0%が輸出されたといわれる︒この鉄鉱
石輸出の最大の担い手は欧州である︒欧州の鉄鉱石貿易に占め
る地位の重要性は輸入の場合にも当嵌る︵第六表︶︒しかし戦
前欧州の占めた輸出入の地位は戦後に到って若干後退し代って
輸出においては南北アメリカ州・アフリカ州が︑輸入において
は北中米州がその比重において進出している︒この対遮的現象
世 界 鉄 鉱 石 地 域 別 輪 出 入 量 構 成 戦 前 戦 後 比 較
(単位:1000メートルトソ)
地域別1北 中 米 1南 米 ! 欧 州 Iア ジ ア Iソ連!アフリカ 1ぢ了う卜1 計 輸11938年 810 (2.0) 1,963(4.8)│34,688(85.1) 446 (1.1) 5(‑) 2,696 (6.6) 170(0.4) 40,778(100.0) 出1949年 5,791(15.9)13,334(8..9)123,543(62.5)1 10 (‑)1‑(‑)1 4,778(12.7)1‑ (‑)137,636(100.0) 輸11938年 3,337(12.3) ‑ (‑) 20,650(75.9) 3,212(11.8) ‑(‑) ‑ (‑) ‑ (‑) 27,199(100.0) 入1949年 9,796(27.l)I ‑ (‑)124,701(68.5)11,588 (4.4)1‑(‑)1 ‑ (‑)I‑ (‑)136,085(100.0)
(註) 括弧内は比率
「世界海運」15号17頁より作成 第6表
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五 られているスェーデソは優良 めている︒フランスと共に古 をかけて可成りの成果をおさ 輸出量の顕著な増大を示したオネ・ブラジル・スペイン・よって積極的に進められたことも戦後の資源事情の変貌のェネズェラ・カナダ・リベリーフォンドランドの開発にカを注ぎその鉄鉱石供給に期待くより鉄鉱石供給国として知品位鉱を誇り戦前の最大市場 アの︑英国はコナクリ・ニュ 要因の一つである︒米国はヴ が欧米主要製鉄国などの手に アルゼリア・チリーなどであ山った︒後進地域の鉄鉱床開発 のはカナダ・米国・シェラレ 戦前に比較して戦後鉄鉱石