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地 域 経 済 と 情 報

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Academic year: 2021

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(1)

はじめに

 一般に、情報は資本や労働力とともに経済活動の重要な要素として認識されているが、その動き を総合的かつ定量的に把握できる指標がなかったため、これまでは経済全般の動きとの関係を時系 列で分析することが困難であった。

 しかしながら、郵政省が毎年「通信白書」のなかで公表している「情報流通センサス」1)データ の蓄積が10年分を超え、また、その間の計量方法の見直し等を経て、都道府県別の「地域別情報流 通センサス」2)も整備されてきたことから、地域の情報流通量を他の経済指標との関連において分 析することが可能となっている。

 本稿では「地域別情報流通センサス」の分析をベースに、情報の地域格差に焦点を当て、今後の 地域経済振興へ向けた課題を探ってみることにする。

1.消費情報量と生産額

(1) 情報量と生産額に関する仮説

 経済活動の主体となる家計、企業、公的部門はいずれも、投資や消費を行うにあたり、必ず何ら かの情報を判断の拠り所としている。ここで何らかの情報とは、高い投資効果や消費効果を得るた めの有益な情報ということになるが、それは取り込んだ原情報の数々から選別された情報であるか、

または、別の関連情報に照らし合わせるなどのプロセスを経て、選別と加工の繰り返しのなかから 新たに生み出された情報である。

 より有益な情報を見出し、あるいは創り出して利用することが付加価値の増大に繋がると考える ならば、その過程においては総量としてより多くの情報を消費することになるので、地域経済と情 報の関係について、「地域における消費情報量1)の多寡が当該地域の経済力を大きく左右する」と いう仮説を立て、それを確かめてみることにした。

(2) 年度別都道府県データの回帰結果

 まず、16年度3)の47都道府県データをもとに、「消費情報量」を説明変数、「実質総生産額」を 目的変数として単回帰分析を行ったところ、決定係数は

.

と極めて高い数値を示し、地域の消費 情報量と実質総生産額(実質

GDP)の密接な相関関係がうかがわれた。ちなみに、 x

軸に消費情報

地 域 経 済 と 情 報

香 取  薫 *・竹 内 紀 人 **

* 香取 弘前大学人文学部教授  **竹内紀人 青森銀行調査部調査役        [email protected]       [email protected]

(2)

量、y軸に実質

GDP

をとり、47都道府県をプロットしたグラフを見ると、実質

GDP

が突出してい る東京都が回帰直線の傾きをかなり上方に持ち上げているように見受けられるので、これをはずれ 値とみなし、東京都を除く46道府県について改めて回帰を試みてみると、決定係数は

.

まで上昇

した。破線で示した回帰直線2に46都道府県の実績データがきれいに乗っている状況が明白である。

(以上1図参照)

 また、単年度の結果だけで情報流通量と生産額との相 関関係を断定するわけにはいかないので、情報流通セン サスデータが整っている16年度以降の各年度につい て東京都を含む47都道府県データに基づき、同様の単回 帰分析を試みた。結果は、16年以降全ての年度におい て決定係数が

.

5を超える値を示し、消費情報量と生産 額との相関関係の大きさが改めてうかがわれた。

 さらに、この結果を時系列で見ると、10年度以降は 決定係数が上昇傾向を続けており、近年、消費情報量が 地域経済に及ぼす影響が強まりつつあることもうかが

われた。

(以上1表参照)

(3) 都道府県別時系列データの回帰結果

 次に、都道府県別に11年分の時系列データを用い、消費情報量と生産額との回帰分析を行った。

データ数が少ないにもかかわらず、決定係数は栃木県、宮城県、福島県の

.

を筆頭に4

7都道府県 のうち42県が

.

を超える高い値となるなど、各都道府県においておおむね有意な相関関係がうか がわれた。なお、都道府県合計の時系列データによる決定係数は

.

となった。

(以上2表参照)

 18

1図.消費情報量と域内総生産額(96年度)

1表.年度別回帰結果の精度

x:

7都道府県の消費情報量)

y:

7都道府県の実質総生産額)

DW比 重相関係数

決定係数 FY

2.3894 2.4015 2.4476 2.4240 2.4373 2.4583 2.4917 2.4942 2.5011 2.5172 2.4870 0.9409

0.9397 0.9358 0.9298 0.9339 0.9399 0.9426 0.9424 0.9442 0.9458 0.9503 0.8854

0.8831 0.8757 0.8646 0.8721 0.8833 0.8885 0.8880 0.8915 0.8945 0.9031 86

87

88

89

90

91

92

93

94

95

96

(3)

2.情報流通量の地域格差

(1) ジニ係数でみる情報流通量格差

 これまで試みて来た回帰分析の結果から、「地域における消費情報量の多寡が当該地域の経済力を 大きく左右する」こと、また、「時系列で見ても、地域の経済成長が消費情報量の増加とおおむね歩 みを一にして来たこと」が判明した。したがって、今後の地域経済を考えて行く上では、消費情報 量、あるいはその他の情報流通量における地域間格差の実態を把握し、その要因を掘り下げていく ことが不可欠である。

 そこで、地域の情報流通量の平準度を見るため、97年度の都道府県別データをもとにジニ係数4)

を算出してみると、発信情報量、選択可能情報量、および総蓄積情報量については、 0. 5を超え る「是正が必要な格差」が存在し、消費可能情報 量と消費情報量についても「きつい格差」が存在 することが判明した。一方、これを住民一人当た りの情報流通量で見ると、消費情報量、消費可能 情報量、発信情報量には格差がほとんどうかがわ れず、選択可能情報量と総蓄積情報量についても かなり平等であることが示されている。

 これらの結果は、地域の情報流通量に人口の多寡が大きく影響していることを示しており、総量 での大きな格差、一人当たりでの平等性はいずれも生活実感に近いものとなっている。すなわち、

東京をはじめとした大都市圏への情報集中ということを、地方生活者は特に情報の蓄積量や選択幅 の広さといった点で痛切に感じることがあり、時には時間と移動コストを負担して質の高い特定の 情報を(それが遊びであれ仕事であれ)大都市圏に出向いて入手するのである。反面、地方で生活 をしていても、電気通信系の情報通信手段が格段に便利になったことなどもあり、個々人が日常の

2表.都道府県別回帰結果の精度

x:

6〜96年度の消費情報量,

y:

6〜96年度の消費情報量)

重相関 DW比 係数 決定係数

R2 都道府 DW比 県名 重相関

係数 決定係数

R2 都道府 DW比 県名 重相関

係数 決定係数

R2 都道府

県名

0.9027 0.8118 1.4941 1.2052 1.3172 1.8349 1.1835 1.8653 2.1628 1.5413 2.3010 1.4957 2.0058 1.6809 0.9420 0.9336 0.9031

0.8615 0.7627 0.9363 0.9362 0.9034 0.8081 0.9505 0.9529 0.8663 0.9147 0.8978 0.9010 0.9057 0.9594 0.9100 0.8156

0.7423 0.5817 0.8767 0.8765 0.8162 0.6530 0.9035 0.9081 0.7505 0.8367 0.8060 0.8119 0.8203 0.9205 0.8281 鹿 児 島 全 県 計 0.7964

1.4032 1.3269 1.7260 1.3040 1.4442 0.8804 0.8776 1.2730 1.1193 0.8688 1.2526 1.4656 1.8706 2.5962 1.0379 0.9207

0.8982 0.9371 0.9441 0.9283 0.9295 0.9069 0.8874 0.9305 0.8542 0.7705 0.9203 0.9509 0.8646 0.9436 0.9262 0.8478

0.8068 0.8782 0.8913 0.8617 0.8641 0.8225 0.7876 0.8658 0.7297 0.5936 0.8469 0.9042 0.7475 0.8905 0.8578 和 歌 山 1.1576

1.5140 2.2667 2.1470 2.2004 2.2422 2.0006 2.3492 1.6419 0.8874 0.7264 0.8168 0.4134 0.8581 1.9001 1.5641 0.8146

0.8598 0.9322 0.9639 0.9048 0.9232 0.9633 0.9578 0.9659 0.8807 0.9274 0.9295 0.6022 0.9144 0.9374 0.9137 0.6635

0.7392 0.8690 0.9291 0.8186 0.8523 0.9280 0.9173 0.9329 0.7756 0.8601 0.8639 0.3626 0.8362 0.8787 0.8349 北 海 道 神 奈 川

3表.97年度情報流通量の都道府県格差(ジニ係数)

一人当たり 総 量

0.091 0.154 0.059 0.030 0.143 0.509

0.518 0.444 0.438 0.524

発 信 情 報 量

選 択 可 能 情 報 量 消 費 可 能 情 報 量 消 費 情 報 量 総 蓄 積 情 報 量

(4)

生活や仕事で情報の量的な不足を感じることはないといってよいだろう。また、地域別の生活時間 に格段の差がないことを前提とすれば、一人当たりの情報流通量が平準化されていることは当然で あるとの見方もできなくはない。

 こうしてみると、むしろ問題となるのは、「不足感を感じない状況で、一人当たり情報流通量の格 差が拡大する可能性」であり、そのことが「地域全体の情報流通量格差の拡大」を通じて「経済成 長力の格差」につながりかねないということではなかろうか。一人当たり選択可能情報量のジニ係

.

が示しているのは、実際に利用する情報の質を大きく左右すると見られる選択可能性に関 し、一人当たりの数量に換算してもなお地域格差が確実に存在しており、なおかつその格差が比較 的小さいため ―日常の情報選択に際し量的な不足感を感じないため―、格差解消に向けた努力が なおざりにされる心配があるということである。

(以上3表参照)

 そこで、次に消費情報量の地域格差がどのように変化して来たのかを検証してみた。まず、消費 情報量の都道府県格差をジニ係数の推移で見ると、86年度の

.

7から、97年度の

.

まで11年間

.

1ポイント上昇している。この間、0年代の前半には一時格差の拡大に歯止めがかかった時期 もあったが、全体としては緩やかながら確実に格差が拡大傾向を続けている。また、最近では格差 拡大のテンポが幾分強まりつつある。

 一方、一人当たり消費情報量については、86年度から95年度まで10年間にわたりジニ係数が0

.

〜0

.

0で横ばいを続けてきたが、96年度には前年度比

.

ポイント上昇の

.

2、さらに 7年度に は同

.

8ポイント上昇の

.

0と、ここにきて格差拡大の動きが見られる。前述の通り、水準とし てみれば一人当たり消費情報量の都道府県格差は未だほとんどないと言って差し支えない状況にあ るものの、明らかにこれまでとは違った動きが出始めていることに注目したい。しかも、それはイ ンターネットがわが国でも本格的に普及し始めた時期からの動きである。

 いずれにせよ、地域の消費情報量全体でみても、また、一人当たり消費情報量でみても、都道府 県格差が拡大傾向を示していることが判明した。

(以上2図参照)

 20

2図.消費情報量の都道府県格差の推移(ジニ係数)

(5)

(2) 青森県の消費情報量

 消費情報量の地域間格差拡大の原因はどこにあるのか。次に青森県の消費情報量を例にとり、そ の内訳の推移を全国と比較しながら情報格差の問題を掘り下げてみることにする。

 まず、87年度、92年度、97年度の消費情報量を電気通信系、輸送系、空間系のメディアグループ 別に捉え2)、この10年間の全国の動きを見ると、88〜92年度期には電気通信系と輸送系の消費情報 量がそれぞれ

.

2%、1

.

0%の大きな伸びを示し、一方、空間系の消費情報量は0

.

7%の微減となっ た。また、93〜97年度期には、電気通信系消費情報量が2

.

6%と一段と大幅な伸びを示したものの、

輸送系消費情報量の増加率は

.

9%に減速している。この間、空間系の消費情報量は引き続き1.4%

減と微減傾向を辿った。この結果、全国の消費情報量は、88〜92年度期が前期末比

.

6%の増加、

3〜97年度期が前期末比

.

0%の増加となった。

 一方、青森県の動きを見ると、88〜92年度期では電気通信系、輸送系の消費情報量増加率がそれ ぞれ

.

9%、7

.

1%にとどまり、いずれも全国の伸びを下回った。一方、空間系消費情報量は4

.

2%減 少となり、全国を3

.

5ポイント上回る減少幅を記録した。結果的に88〜92年度期の情報消費量全体の 伸びは全国実績を4

.

3ポイント下回る1

.

3%にとどまった。

 93〜97年度期については、電気通信系消費情報量が1

.

8%の高い伸びを示したが、それでもなお、

全国の電気通信系の増加率

.

6%には

.

8ポイント見劣りしている。また、全国の伸びが鈍化した輸 送系消費情報量についても、2

.

2%の増加にとどまり全国の増加幅をさらに下回ったほか、空間系消 費情報量は2

.

5%減少となり、前期に引き続き全国を上回るマイナス幅となった。この結果、93〜9 年度期の青森県消費情報量は、全体で10%近い増加となったものの、それでもなお、全国の増加率

.

0%と比較すると

.

3ポイント見劣りする結果にとどまった。

 いずれにせよ、全体の増加率に対するメディアグループ別の寄与度を見れば、全国においても、

また青森県においても、この10年間の消費情報量増加が、ほぼ電通系メディア消費情報量の増加い かんにかかっていたことが改めてうかがわれる。すなわち、青森県の消費情報量が全国に比べて伸 び悩んだ主因は、電気通信系メディアの消費情報量が伸び悩んだことにある。

 なお、電気通信系消費情報量の推移をさらに個別メディアの内訳で見ると、全国、青森県ともに、

パーソナルメディアではデジタルデータ伝送と

ISDN

データ伝送、マスメディアではケーブルテレ ビ(CATV)放送の増加寄与度が高くなっている。

(以上4表、5表参照)

4表.青森県と全国の消費情報量

寄与度(%ポイント)

増減率(%)

消費情報量(word)

fy93

97

fy88

92

fy93

97

fy88

92

fy97 fy92

fy87

9.7 1.3

9.7 1.3

1.70E+14 1.55E+14

1.53E+14

10.2 0.1

△ 1.1

3.1

0.2

△ 1.9

18.8

2.2

△ 2.5

5.9

7.1

△ 4.2

1.00E+14

4.15E+12 6.50E+13 8.42E+13

4.06E+12 6.67E+13 7.95E+13

3.79E+12 6.96E+13

電 通 系

輸 送 系 空 間 系

13.0 5.6

13.0 5.6

1.48E+16 1.31E+16

1.24E+16

13.4 0.1

△ 0.6

5.8

0.3

△ 0.3

24.6

2.9

△ 1.4

11.2

11.0

△ 0.7

8.91E+15

3.85E+14 5.47E+15 7.15E+15

3.74E+14 5.55E+15 6.43E+15

3.37E+14 5.59E+15

電 通 系

輸 送 系 空 間 系

(6)

 さて、こうした全体の動きのなか、一人当たりの消費情報量では青森県と全国の格差がどのよう になっているのだろうか。全国=10とした指数で青森県の一人当たり消費情報量を見ると、7年度 から92年度にかけては9

.

0→9

.

9と全国をわずかに下回りながらも、ほぼ同水準で推移していたが、

7年には9

.

4まで低下している。

 メディアグループ別に見ると、空間系一人当たり消費情報量が87年度の9

.

9から97年度には

.

まで上昇し、全国水準に近づいているほか、以前から全国に比べて水準が低かった輸送系一人当た り消費情報量も徐々にではあるが、格差を縮小しつつあり、97年度では全国水準の約9割まで上昇

 22

5表.消費情報量全体に対する電気通信系メディアの寄与度

   単位:%ポイント      

3図.青森県民一人当たり情報量(指数:全国=10)

全   国 青 森 県

fy9397 fy8892

fy9397 fy8892

0.000 0.024 0.007 0.124 0.000

2.498

0.020 0.004 6.005 0.000

△ 0.000 0.000

△ 3.282

7.328

0.389

△ 0.012 0.016 0.290 0.011

0.002 0.000 0.046 0.000 0.006 0.003 0.000 0.196 0.000 0.000 0.001 0.968

3.968

0.424 0.081 0.015 0.153 0.006

0.008 0.005 0.085 0.000

3.267

0.007 0.002 3.358 0.000

△ 0.000 0.000 0.065

3.142

0.457

△ 0.026 0.013 0.000 0.005

0.000 0.000 0.037 0.000

△ 0.007 0.001 0.000 0.043 0.000

△ 0.000 0.000 0.458

1.974

0.512 0.059 0.004

△ 0.004 加入電話

自動車・携帯電話 PHS

加入回線FAX 無線呼び出し

デジタルデータ電送 ISDN(電話)

ISDN(FAX) ISDN(データ伝送) ISDN(画像映像伝送) 電報

MCA無線 地上波テレビ放送

ケーブルテレビ放送 BSテレビ放送

AMラジオ放送 FMラジオ放送 有線ラジオ放送

13.435 5.806

10.194 3.072

消費情報量増加に対する電気 通信系寄与度合計

24.62 11.20

18.76 5.91

電気通信計消費情報量増加率

(7)

している。

 一方、近年消費量の増加が著しく、また全体に占めるウエートも大きな電気通信系の一人当たり 消費情報量が、全国

=

0とした指数で87年度の9

.

2から92年度は9

.

9、さらに97年度には9

.

4と低 下を続けており、一人当たり消費情報量に見られる格差の拡大もまた、電気通信系メディアの消費

情報量に問題があることが判明した。

(以上3図参照)

3.情報格差の縮小に向けて ―青森県内世帯のアンケート結果より―

 近年の電気通信系消費情報量の伸びを牽引してきたのは、先にメディア別寄与度(5表)で確認 した通り、ISDNを含むデジタルデータ伝送と

CATV

であり、言い換えるとこうした電気通信系の ニューメディアが消費情報量の地域格差を拡大させつつあるということになる。うち、CATVにつ いては一部都道府県における先進的な対応の結果という側面もあるので、問題をパーソナルメディ アにおけるデジタルデータ伝送に絞り込めば、端的にはパーソナル・コンピュータやインターネッ ト接続サービスの普及状況、あるいはその利用度に原因があると見られる。

 そこで99年6月、「生活の情報化に関する調査」と題し、青森県内の

,

0世帯を対象に、世帯に おける情報機器類・関連サービスの利用状況や、回答者個人の情報リテラシーの現状についてアン ケート調査を実施した5)。なお、情報リテラシーについては、10年版通信白書が用いた「情報リテ ラシーに関するアンケート」6)の設問を盛り込み、集計結果を全国と比較できるようにした。

このアンケート結果によると、パーソナル・コンピュータの世帯保有率は

.

0%、インターネット 接続サービスの世帯利用率は

.

3%となり、「通信利用動向調査(郵政省)」の98年度結果(パソコ

.

6%、インターネット1

.

0%)をいずれも上回っている。調査時期のずれなどによる誤差はあ るにせよ、青森県の各家庭においてもパソコンやインターネットが全国に遜色ない水準で普及して いることがうかがわれた。

 一方、情報リテラシーに関するアンケート結果を、0年版通信白書に倣いポイント化したところ、

情報に対する基本的な考え方や簡便な機器類の取り扱い能力を示す「情報基礎リテラシー」につい ては、全国全年代平均水準(大都市調査と地方小都市調査における 0〜60歳代の平均値)を10と した場合、青森県は

.

7とまずまずの水準を示したが、パソコンの取り扱い能力を示す「PCリテ ラシー」や、インターネット、電子メールなどの取り扱い能力を示す「ネットワーク・リテラシー」

については、全国水準を大きく下回る水準にとどまった。年代別に見ると、特に40歳代以上の階層

PC

やネットワークのリテラシーが見劣りしており、今後への課題をうかがわせている。なお、

今回のアンケート調査は99年6月に実施しているため、比較している全国のデータ(97年12月〜9 年1月実施)とは約1年半のタイムラグがあり、その間のパソコンの低廉化やインターネットの急 速な普及といったことを考慮すれば、情報リテラシーの格差はこの結果以上に大きい可能性もある。

青森県の電気通信系消費情報量が全国に比べて伸び悩んでいる理由は、情報機器の所有率やインタ ーネットの契約率ではなく、情報リテラシーの水準が低いことにあると見られる。

 フルカラー画像や音声をも含めた大量の情報を瞬時に双方向で流通させる近年の電通系メディア の普及は、一人の人間が同じ時間で消費できる情報量を増加させているばかりか、情報の選択肢を 拡げ、発信・蓄積能力をも飛躍的に向上させている。

(8)

 総合的な情報流通量の拡大が実際に消費する情報の質を高め、経済の発展に寄与するのだとすれ ば、それを活用するための「情報リテラシー向上」を地域全体で考えていくことが今後の地域経済 の自律的発展に向け不可欠なものとなろう。

(以上4図参照)

 24

4図.情報リテラシーの水準(年代別、全国=10)

1)情報流通センサス

   情報流通センサスは、各種メディアによる情報流通を共通の尺度(word)に換算して計量し、時系列的 に情報流通の実態を総合的かつ定量的に把握しようとするものである。本稿で用いる情報流通量の定義は以 下の通り。

     郵政省「平成9年度情報流通センサス報告書」による

   調査対象メディアは81メディアであり、情報流通における物理的特性により、「電気通信系」「輸送系」

「空間系」の3つのメディアグループに分類されている。

2)地域別情報流通センサス

   地域別情報流通センサスは、全国情報流通センサスの計量メディア体系に沿った形で、そのうち都道府県 各メディアの情報発信者が、1年間に送り出した情報の総量。複製を行って発信した場合 及び同一の情報を繰り返し発信した場合も含む。

発 信 情 報 量

各メディアの情報受信点において、1年間に情報消費者が選択可能な形で提供された情報 選 択 可 能 情 報 量 の総量。

各メディアの情報受信点において、1年間に情報消費者が選択可能な形で提供されたもの のうち、メディアとして消費が可能な情報の総量。

消 費 可 能 情 報 量

各メディアを通じて、1年間に情報の消費者が実際に受け取り、消費した情報の総量。

消 費 情 報 量

各メディアで過去に情報流通過程に乗った情報のうち、情報の保存および将来的な再利用 を目的として、情報の発信者側もしくは受信者側で1年以上保存されている情報の総量。

蓄 積 情 報 量

     

(9)

別に計量可能な32メディアについて計量を行っている。メディアグループ別の仕分けは以下の通り。

3)回帰分析の対象年度

   情報流通センサスの最新データは17年度であるが、県民経済計算年報(経企庁)のデータが16年度ま でしか公表されていないため、回帰分析は16年度までしか行うことができない。

4)ジニ係数

   統計の各標本の分布状況について平準度を見るた めの指標。0〜1の間の値で示され、数値が小さいほ ど平等であることを、また数値が大きければ格差が大 きいことを示す。平準度が高い(格差が小さい)、平 準度が低い(格差が大きい)等の判断については、固 定された明確な基準があるわけではなく、個々の具体 的な事例において検討されるべきものであるが、一般 的な判断の目安としては右の表を参考にされたい。

5)「生活の情報化」に関するアンケート調査 実施要領   実施期間  :    19年6月中旬〜下旬

  対象世帯  :    青森県内

,

0世帯(県内全域から無作為抽出)

  調査方法  :    郵送による書面アンケート

  調査内容  :    ①回答者本人の情報リテラシーの現状

      ※ 情報リテラシーについては、回答をポイント化し、全国結果と比較することを目 的に、10年版通信白書(郵政省)が用いた電話アンケートの設問及びポイント化の 手法を援用した。6)

      ②世帯における情報機器・サービスの利用状況       ③回答者本人の情報機器・サービスに対する認識度

       (詳細は末尾に掲げた<「生活の情報化」に関するアンケート調査票様式>参照)

  回収状況  :    回収数59(回収率

.

4%)

  集計状況  :    調査内容①と③については、回答者本人の性別、年代、居住地域が判明した50通を 有効回答として集計した。内訳は以下の通り。

      調査内容②については、回収59世帯をそのまま集計した。

合 計 女 性

男 性

青森市、弘前市、八戸市居住者

上記3市以外の市部居住者

町村部居住者

合  計

加入電話、自動車・携帯電話、PHS、加入回線ファクシミリ、無線呼び出し、

デジタルデータ伝送、ISDN電話、ISDNファクシミリ、ISDNデータ伝送、ISDN 画像映像伝送、電報、MCA無線、地上波テレビ放送、ケーブルテレビ放送、BS テレビ放送、AMラジオ放送、FMラジオ放送、有線ラジオ放送

はがき、電子郵便、新聞、雑誌、書籍、ビデオソフト、オーディオソフト、図書 館、レンタルビデオ、レンタルオーディオ

映画上映、学校教育、対話

(参考表)ジニ係数の目安

平等化が仕組まれる人為的な背景が存在する 〜0.

かなり平等だが、格差解消に向けた努力を阻 害する心配がある

.1〜0.

社会で一般に見られる通常の分布状況 .2〜0.

少し格差があるが、競争を促進するという面 で好ましいケースもある

.3〜0.

格差がきつい状況である .4〜0.

特段の事情がない限り是正を要する格差が存 .5〜  在する

(10)

 26

6)10年版通信白書(郵政省)の情報リテラシーアンケート……10年版通信白書13ページ参照   実施期間  :    17年12月16日〜18年1月15日

  対象地域  :    大都市→東京23区、大阪市内、名古屋市内       地 方→人口5万人未満の全市町村       大都市と地方の比率はおおむね等分   調査方法  :    電話によるアンケート

  回答人数  :    男性30人、女性30人、年齢比率は10代50人、0代、0代、0代、0代、0代は各10人   調査内容と集計方法:情報リテラシーの現状→情報基礎リテラシーに関する設問8問と、pcリテラシーに 関する設問7点で満点が15点となる。なお、pcリテラシー7問のうち、3問からネ ットワークリテラシーのポイントを算出する。

       ※ 青森県の「生活の情報化」に関するアンケート調査結果との比較における注意点        比較のための全国データは、10代の回答を除いた50人(男性25人、女性25人)

で算出し直した。(青森県データが10代の回答を取り込んでいないため)

       最高齢の年代区分は、青森県アンケートが60代以上、全国アンケートが60代(限 定)となっている。

  (参考資料) 地域別情報流通センサス報告書(H8年度、H9年度)、通信白書(H10年版、11年版)

        通信利用動向調査……以上 郵政省 ;  県民経済計算年報……経済企画庁

(11)

付録. 「生活の情報化」に関するアンケート調査票

同封の返信用封筒 または、FAX(0

-

-

6)にて6月25日(金)までご回送下さい。

  以下について、該当する項目を〇印で囲んで下さい。

Ⅰ.情報の取り扱い全般についてお尋ねします。

問1.定期的に読んでいる雑誌がありますか。

①はい ②いいえ

  ①とお答えの方はお差し支えなければ雑誌名をご記入ください(いくつでも)

  

問2.欲しい情報はお金を払ってでも入手するのが当然だと思いますか。

①はい ②いいえ 問3.ビデオの番組予約を自分でできますか。

①はい ②いいえ 問4.金融機関の

ATM

(自動入出金機)を使用できますか。

①はい ②いいえ

問5.キャッシュカード等の暗証番号を他人に分からないように工夫していますか。

①はい ②いいえ

問6.留守番電話の留守録音設定と再生を自分でできますか。

①はい ②いいえ 問7.ファクシミリで書類等の送信ができますか。

①はい ②いいえ 問8.図書館で欲しい本の検索ができますか。

①はい ②いいえ 問9.ワープロまたはパソコンを使って文章を作成できますか。

①はい ②いいえ 問10.無理なく、キーボードで入力ができますか。

①はい ②いいえ

②女

①男 性    別

⑥60歳以上

⑤50〜59歳

④40〜49歳

③30〜39歳

②20〜29歳

①10〜19歳 年    齢

④3市以外の ⑤町村部

③八戸市 市部

②弘前市 お 住 ま い ①青森市

(12)

問11.パソコンを使ってグラフを作成できますか。

①はい ②いいえ 問12.ソフトウェアをコピーして使っていますか。

①はい ②いいえ 問13.インターネットを利用したことがありますか。

①はい ②いいえ 問14.電子メールを送ったことがありますか。

①はい ②いいえ 問15.ご自分のホームページを作成したことがありますか。

①はい ②いいえ 問16.人よりも早く情報を得たいと思いますか。

①はい ②いいえ 問17.情報はできるだけ多く入手したいと思いますか。

①はい ②いいえ

問18.身近に情報機器(例:ビデオ、ファクシミリ、パソコンなど)について尋ねることのできる 人はいますか。

①はい ②いいえ

Ⅱ.情報機器・情報サービスについてお尋ねします。

問19.以下に掲げた情報機器、情報関連サービスについて、所有している機器あるいは利用してい るサービスを全て〇印で囲んで下さい。(ご家庭にある機器、ご家族の利用を含みます)

  ①テレビ(一般放送)  ②衛星放送テレビ     ③ケーブルテレビ   ④ラジオ        ⑤電話(一般加入)     ⑥携帯電話(PHS含む)

  ⑦ファクシミリ     ⑧カーナビゲーション・システム     ⑨ワープロ   ⑩パソコン      ⑪携帯型情報端末機    ⑫インターネット接続サービス   ⑬

ISDN

回線     ⑭テレホンバンキング   ⑮パソコンバンキング

   問1

-

⑫インターネット接続サービスをご利用の方にお尋ねします。

    ご契約のプロバイダ名をお知らせください。

  

            

 28

(13)

問20.あなたの日常生活において、以下の機器類、サービスの必要性をどのように感じますか。

   現在の所有状況や利用状況にかかわらず、該当する項目に○印を付けて下さい。

Ⅲ.世帯年収、最終学歴について、お差し支えなければお答え下さい。

問21.世帯の税込み年収をお知らせ下さい。

  ① 30万円未満 ② 30〜49万円 ③ 50〜69万円 ④ 70万円以上

問22.あなたの最終学歴をお知らせ下さい。

  ① 大学院 大学 短大・専門学校 高校 その他

以上、ご協力ありがとうございました。

どのような ものかよく 分 か ら な い。

必要かどう かよく分か らない。

現在もこれ からも必要 ない。

今のところ 必要性を感 じない。

あれば(使 えれば)生 活が便利に なる。

現在の生活 に是非とも 必 要 で あ る。

テレビ(一般放送)

衛星放送テレビ ケーブルテレビ ラジオ

電話(一般加入)

携帯電話(PHS含む)

ファクシミリ カーナビゲーション・

システム ワープロ パソコン

携帯型情報端末機 インターネット接続 サービス

ISDN

回線

テレホンバンキング パソコンバンキング

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