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最近の水道水質管理の動向について

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(1)

水道水質管理の最近の動向について

厚生労働省医薬・生活衛生局水道課水道水質管理室 給水装置係長 小林 信彦

(2)

水道水質管理の最近の動向について

1

平成30年9月27日

厚生労働省医薬・生活衛生局

水道課水道水質管理室

平成30年度 第645回建設技術講習会

(3)

日本の水道について

• 水道普及率:97.8%

• 極めて低い漏水率:7%

• 安全な水質:蛇口から直接飲める

• 大規模震災の経験を基に施設の耐震化や災害対策を推進

近代水道120年の歴史において

特に過去50年間で急速な水道普及を実現してきた

水道は国民の日常生活に直結し、

その健康を守るために欠くことのできないもの(水道法)

飲料水に対する日本の考え

公的機関(市町村)が安全で安定した水道を構築

水は公共財

世界最高水準の水道サービスを提供

2

(4)

水道法における水道

上水道事業 (1,381:うち大臣認可385) 給水人口が5,000人超の水道事業 簡易水道事業(5,629) 給水人口101人以上5,000人以下の水道事業 小規模自家用水道等 他に該当しない水道 給水人口100人以下の水道事業 飲料水供給施設 水道法上の衛生規制対象 水道法の規制対象外で地方公共団体が必要に応じて衛生対策を定めるもの 水道事業:一般の需要に応じて、 水道により水を供給する事業 寄宿舎、社宅等 の自家用水道等 ()内は平成27年度末の箇所数 専用水道 (8,208) 100人を超える居住者に給 水するもの又は1日最大給 水量が20m3を超えるもの 水道用水供給事業 (92:うち大臣認可70) 水道事業者に対し水道用水 を供給する事業 水道:導管及びその他の工作物により、水を人の飲用に適する水として供給する 施設の総体(臨時に施設されたものを除く)(水道法第3条第1項) 認可(厚労大臣又は知事) 確認(知事又は市長) 簡易専用水道 (208,798) 貯水槽水道のうち受水槽の 有効容量10m3超のもの 小規模貯水槽水道 (845,345) 簡易専用水道に該当しない 貯水槽水道 貯水槽水道:水道事 業から供給を受ける 水のみを水源とする 水道 個人住宅の飲用井戸で 導管で飲用水を供給して いるもの(水道)はこれに 該当 3

(5)

機能 設備の例 原理 凝集 凝集池、凝集沈殿池 荷電や架橋吸着現象により粒子を集合化 沈降分離 普通沈殿池、薬品沈殿池 沈みやすい懸濁物質をせん断除去 高速凝集沈殿池 フロック層を形成 ろ過 緩速砂ろ過 ろ材で増殖した微生物群による捕捉・酸化分解 急速砂ろ過 ろ材への付着とふるい分けにより懸濁物質を 除去 膜ろ過 懸濁物質をふるい効果と膜内部での捕捉によ り除去 吸着 活性炭、イオン交換樹脂 溶解性物質を吸着剤の表面に移動 分解 オゾン処理 塩素よりも強い酸化力による有機物質の分解 生物処理 微生物による酸化・分解 ばっ気 エアレーション 還元性の金属の酸化、揮発性物質の除去 消毒 塩素 酸化作用による不活化 紫外線照射 照射による遺伝情報の損傷

浄水処理技術の概要

4

(6)

浄水処理技術の発展

1804年 イギリスのベイズリー水道で緩速ろ過法が始まる 1887年 横浜市で鉄管を用いてろ過した浄水を連続して有圧で供給する近代 水道の通水を開始 19世紀末~ アメリカで凝集・沈でん・急速ろ過が発達 1912年 京都市蹴上浄水場で急速ろ過を採用 1921年頃 東京市、横浜市、大阪市等の大都市で塩素注入を採用(流行時のみ) 1945年頃 GHQから駐留都市水道に対する塩素消毒強化の命令(浄水場で 2ppmを注入し、巻末で0.4ppm確保)。厚生省も指導 1955年 水道協会が「水道施設基準」を刊行 1957年 水道法に塩素消毒が衛生上の措置として盛り込まれる 1966年 厚生省通知により技術的基準は「水道施設設計指針・解説」(1977年 に水道施設基準を名称変更)に準拠することとされる 1988年 高度処理施設に対する国庫補助開始 1997年頃 日本で膜ろ過の導入が本格化(国庫補助対象) 2000年 水道施設の技術的基準を定める省令制定 2007年 施設基準省令に紫外線処理設備を位置づけ 5

(7)

水質基準

(水道法第4条)

水質管理目標設定項目

(平成15年局長通知)

要検討項目

(平成15年審議会答申) •具体的基準を省令で規定 • 重金属、化学物質については浄水から評価値 の10%値を超えて検出されるもの等を選定 •健康関連31項目+生活上支障関連20項目 •水道事業者等に遵守義務・検査義務有り •水質基準に係る検査等に準じた検査を要請 • 評価値が暫定であったり検出レベルは高くない ものの水道水質管理上注意喚起すべき項目 •健康関連13項目+生活上支障関連13項目 •毒性評価が定まらない、浄水中存在量が不明等 •全47項目について情報・知見を収集 最新の知見により常に見直し (逐次改正方式)

水道水質基準制度について

6

(8)

• 1日1回以上の検査・・・色、濁り、消毒の残留効果

• 1月に1回以上の検査・・・水質基準の基本的項目(9項目)

→ 一般細菌、大腸菌、TOC、Cl

、pH、味、臭気、色度、濁度

• 3月に1回以上の検査・・・水質基準の全項目

水の採取の場所は給水栓が原則(給水栓以外を可とする場合を限定)。 必

要に応じて水源、浄水池及び配水池における水質も検査すること(水道課長

通知)

• 合理的な検査の実施・・・過去の検査の結果や水源の状況等を勘案し、状況

に応じて検査の省略や回数を減らすことができる

• 臨時の水質検査(第2項) … 水道により供給される水が水質基準に適合し

ないおそれがある場合に検査を行う

– 一般細菌、大腸菌、塩化物イオン、TOC、pH、味、臭気、色度、濁度以

外は、省略可能

• 水質検査計画(第6項) … 毎事業年度開始前に策定

水道水質検査

(省令§15)

7

(9)

水質基準等の見直し

(平成30年4月1日施行) 8 項目 現行目標値 新目標値 2,4-D (2,4-PA) 0.03 mg/L以下 0.02 mg/L 以下 イソキサチオン 0.008 mg/L以下 0.005 mg/L 以下 シアナジン 0.004 mg/L以下 0.001 mg/L以下 【対象農薬リスト掲載農薬類】 (分類の変更) 「その他農薬類」へ分類変更。 (代謝物の測定) 項目 プロチオホス 代謝物であるプロチオホスオキソン も測定。オキソン体を原体に換算し、 原体と合計して算出する。 (目標値の変更) 項目 ジチアノン ジメピペレート 項目 現行目標値 新目標値 ジクロルプロップ 0.06 mg/L以下 0.09 mg/L 以下 メタミドホス 0.002 mg/L以下 0.001 mg/L 以下 【その他農薬類】 (目標値の変更)

(10)

水道水質事故事例と

病原微生物対策

(11)

<目的> • 飲料水を原因とする国民の生命、健康の安全を脅かす事態に対して行 われる健康被害の発生予防、拡大防止等の危機管理の適正を図る <対象となる飲料水> • 水道水(水道法の規制対象) • 小規模水道水(水道法非適用の水道水) • 井戸水等(個人が井戸等からくみ上げて飲用する水) ※ボトルウォーターは食品衛生法により措置されるため対象外 <情報収集の対象> • 水道水の水道原水に係る水質異常 • 水道施設等において生じた事故 • 水道水を原因とする食中毒等の発生 • 小規模水道水又は井戸水等の水質異常等の発生 10 国における情報伝達、広報、対策の実施等を規定

飲料水健康危機管理実施要領について

(平成9年策定、平成25年最終改正)

10

(12)

飲料水健康危機管理実施要領について

11 • 水道原水又は水道水、飲用井戸等から 供給される飲料水について、水質異常を 把握した場合、都道府県等や水道事業者 等に対し、厚生労働省へ報告を依頼。 • 平成25年10月に、報告様式を改正(右の 例のとおり)。 ※H29年3月の改正では様式の変更なし。 • クリプトスポリジウム等の検出についても、 本様式を用いて報告。 • 民営の簡水や飲料水供給施設について も情報の把握に努めて報告。

「健康危機管理の適正な実施並びに

水道施設への被害情報及び水質事故

等に関する情報の提供について」

(平成25年10月25日付け健水発第1025 第1号水道課長通知)※平成29年3月一部改正 (報告様式記入例)

(13)

健康影響の発生した水質汚染事故

12 出典:厚生労働省水道課(平成30年1月現在) *1 摂食者数が不明の場合は給水人口 年月日 場所 原因飲料水 原因物質等 発生施設 摂食者数*1 患者数 H15.3.17 新潟県 井戸水 ノロウィルス、ウェルシュ、 黄色ブドウ球菌、 カンピロバクター、大腸菌 飲食店 227 151 H15.6.10 石川県 井戸水 ノロウィルス 飲食店 522 76 H15.7.4 大分県 井戸水 腸管出血性大腸菌(VT産生) 家庭 4 3 H15.7.20 千葉県 冷水器(簡易専用水道) A群ロタウィルス 学校 86 47 H15.9.5 愛媛県 冷水器(推定、水源は 専用水道(深井戸)) カンピロバクター・ジェジュニ/ コリ 学校 525 69 H16.3 広島県 井戸水 大腸菌群が検出されたが特定 できず 家庭 17 15 H16.8.18 石川県 簡易水道(表流水) カンピロバクター・ジェジュニ/ コリ 宿泊施設 78 52 H17.3.16 秋田県 簡易水道(地下水) ノロウィルス 家庭等 - 29 H17.6.30 山梨県 簡易水道(表流水) カンピロバクター・ジェジュニ/ コリ 家庭等 - 76 H17.7.6 大分県 専用水道 (無認可、表流水) プレシオモナス・シゲロイデス 宿泊施設 280 190 H17.7.18 大分県 井戸水 病原大腸菌(O168) キャンプ場 348 273 H17.8.2 長野県 湧水 病原大腸菌(O55) 宿泊施設 81 43 H17.8.13 高知県 井戸水 不明 家庭等 28 16

(14)

健康影響の発生した水質汚染事故

13 年月日 場所 原因飲料水 原因物質等 発生施設 摂食者数*1 患者数 H18.8.20 福島県 湧水 カンピロバクター・ジェジュニ 家庭等 - 71 H18.9.17 宮城県 井戸水? A型ボツリヌス菌(芽胞菌) 家庭等 9 1 H21.9.24 鳥取県 不明(飲料水:簡易水 道の可能性あり) 不明 家庭等 - 36 H22.11.15 千葉県 小規模貯水槽水道 クリプトスポリジウム、 ジアルジア 家庭等 43 28 H23.7.23 長野県 専用水道(沢水) 病原大腸菌(O121) 宿泊施設 - 16 H23.8.1 山形県 湧水 病原大腸菌(O157) 家庭等 5 2 H24.7.14 富山県 簡易水道(地下水) エルシニア・エンテロコリチカ 家庭等 - 3 H25.5.9 大阪府 簡易専用水道? ノロウィルス、カンピロバクター・ ジェジュニ 飲食店 - 不明 H25.5.29 神奈川県 簡易専用水道 一般細菌、大腸菌 家庭等 85 11 H26.9.9 熊本県 簡易水道(地下水) 灯油 家庭等 128 2 H29.6.12 京都府 上水道(表流水) 軽油 家庭等 77 2 H29.6.24 山梨県 井戸水 カンピロバクター・ジェジュニ 事業所 28 18 出典:厚生労働省水道課(平成30年1月現在) *1 摂食者数が不明の場合は給水人口

(15)

最近の水質事故事例

14 ●残留塩素濃度低下 専用水道において、残留塩素濃度が基準値(0.1mg/L)未満となった。 点検の結果、塩素注入弁が故障していたことが原因と判明。 塩素注入弁を交換し、塩素注入が再開。残留塩素濃度が基準値以上となった ことを確認した。 ●残留塩素濃度低下 毎日検査依頼先から、残留塩素濃度が不検出との報告。 調査の結果、浄水施設の滅菌装置が停止していた。 担当者による点検・復旧作業により、同日中に残留塩素濃度が基準内に回復 したことを確認。 今後の対応として滅菌装置の点検頻度を見直し(月1回から週1回)と システムのバックアップ体制の構築または変更の検討を実施。

(16)

最近の水質事故事例

15 厚生労働省水道課HP → 水質汚染事故対策 → 水質汚染事故等の発生状況

(17)

過去30年間の飲料水を介した健康危機事例

(1983~2012年)

~原因物質の内訳~

 収集された全健康危機事例数:

化学物質>微生物>その他

 健康被害を伴う健康危機事例数:

微生物>>化学物質>その他

(出典: 岸田ら、2015、保健医療科学) 16 分類 全事例数 健康被害 あり 分類 全事例数 健康被害 あり 微生 物 細菌 大腸菌 58 58 化学 物質 油類 66 0 カンピロバクター 25 25 農薬・殺虫剤 16 0 赤痢菌 他 26 25 有機化合物 テトラクロロエチレン 12 0 トリクロロエチレン 11 0 原虫 クリプトスポリジウム 26 6 ジアルジア 14 2 フェノール類 9 0 ウイルス ノロウイルス 他 7 7 トルエン 6 1 その他、不明 15 8 ダイオキシン類 他 41 0 計 171 131 無機物質 ヒ素 26 1 その 他 濁度(濁水の発生を含む) 117 0 シアン 12 0 汚水・工業用水等(混入) 21 2 硝酸・亜硝酸 8 1 pH・色度異常 他 23 0 水銀 他 30 0 計 161 2 消毒剤/消毒 副生成物/不 純物 臭素酸 12 0 原因 物質 なし 施設浸入・破壊、 5 0 塩素酸 10 0 薬物混入未遂・予告 3 0 次亜塩素酸Na 他 9 2 不審者による施設操作 1 0 その他(水処理薬品等) 8 2 計 9 0 計 276 7

(18)

病原生物に対する基本的考え方

(平成15年答申より)

• リアルタイム監視は技術的制約から非現実的

• 対策の原則は汚染を未然に防ぐこと

• 濁度管理と塩素消毒の徹底

• 汚染源の特定、原水汚染の機会、程度、その変動等を

把握することが重要

水道における病原生物対策

 従来はウシ、ブタ、イヌ、ネコ、ネズミなどの腸管寄生原虫として知られ てきたものであるが、ヒトでの感染は1976年にはじめて報告された  主症状は下痢(主に水様下痢)、腹痛、倦怠感、食欲低下、悪心など  但し高齢者や免疫不全患者が感染すると重篤な症状に陥ることがある

クリプトスポリジウム

ジアルジア

 主症状は下痢、衰弱感、体重減少、腹痛、悪心や脂肪便など  世界中のほとんどの国で有病地を抱えており、欧米でも水系感染による 集団発生事例がある 煮沸により不活化可能

耐塩素性病原生物

17

(19)

発生場所

発生時期

状 況

米国

ミルウォーキー

1993年3~4月

160万人が暴露し、40.3万人に感染。WHOによ

ると、このうち400人あまりが死亡。

神奈川県

平塚市

1994年8月

雑居ビルで汚水等が受水槽に混入。

763人のビル関係者のうち、461人が感染。

埼玉県

越生町

1996年6月

取水点(伏流水)上流にし尿浄化槽、農業集落排

水処理施設があり循環増殖系を形成?

12,345人中8,812人から下痢等の症状の訴え(町

民数13,800人)。病欠者2,878人、医療機関受診

者2,856人。

千葉県

成田市

2010年11月

小規模貯水槽水道で給水栓水からクリプトスポ

リジウム及びジアルジアを検出。

利用者43人中28人が体調不良。4人がジアルジ

アに感染。

クリプトスポリジウム等の感染症発生事例

18

(20)

水道におけるクリプトスポリジウム等検出状況と対応の事例

年度 件 数 都道府県 市町村 種別 浄水処理 長期的対応 備考 H8 1 埼玉県 越生町 上水道 急速ろ過処理 膜ろ過施設設置 浄水からクリプトスポリジウムを検出。 住民14,000人のうち8,800人が感染。 H9 2 鳥取県 鳥取市 簡易水道 塩素処理のみ 上水道事業に併合 原水からクリプトスポリジウムを検出。 感染症患者なし。 兵庫県 山崎町 簡易水道 塩素処理のみ 膜ろ過施設設置 原水からクリプトスポリジウムを検出。 感染症患者なし。 H10 2 福井県 永平寺町 簡易水道 急速ろ過処理 浄水処理管理強化 原水及び浄水からジアルジアを検出。 感染症患者なし。 兵庫県 夢前町 簡易水道 塩素処理のみ 膜ろ過施設設置 原水からクリプトスポリジウムを検出。 感染症患者なし。 H11 1 山形県 朝日村 上水道 塩素処理のみ 広域用水供給事業から受水 原水からクリプトスポリジウム及びジアルジアを検出。 感染症患者なし。 H12 3 青森県 三戸町 簡易水道 塩素処理のみ 膜ろ過施設設置 浄水からジアルジアを検出。 感染症患者なし。 沖縄県 名護市 小規模 水道 簡易ろ過及び 塩素処理 上水道事業に併合 浄水からクリプトスポリジウムを検出。 感染症患者なし。 岩手県 平泉町 簡易水道 塩素処理のみ 水源変更、急速ろ過施設設置 浄水からジアルジアを検出。 感染症患者なし。 H13 5 愛媛県 今治市 上水道 塩素処理のみ 当該水源は使用中止 浄水からクリプトスポリジウムを検出。 感染症患者なし。 岩手県 釜石市 簡易水道 緩速ろ過処理 浄水処理管理強化 原水及び浄水からジアルジアを検出。 感染症患者なし。 (平成29年12月末現在) 水道の浄水等でクリプトスポリジウム等が検出され、給水停止等の対応を行ったとして厚生労働省水道課に報告された事例。 原水からクリプトスポリジウム等が検出された場合で「対策指針」に基づく対策が講じられていない施設の事例を含む。 19

(21)

年度 件 数 都道府県 市町村 種別 浄水処理 長期的対応 備考 H13 兵庫県 山崎町 簡易水道 塩素処理のみ 膜ろ過施設設置 原水からクリプトスポリジウムを検出。 感染症患者なし。 鹿児島県 財部町 上水道 塩素処理のみ 膜ろ過施設設置予定 原水からクリプトスポリジウムを検出。 感染症患者なし。 愛媛県 北条市 上水道 急速ろ過、活 性炭処理 ろ材入替、浄水処理管理強化を予 定 浄水からクリプトスポリジウムを検出。 感染症患者なし。 H14 1 山形県 新庄市 簡易水道 塩素処理のみ 応急対策として膜処理装置設置、 長期的には上水道事業と統合予定 原水からジアルジアを検出。 感染症患者なし。 H15 2 大分県 別府市 上水道 塩素処理のみ 当該水源は使用中止 原水からジアルジアを検出。 感染症患者なし。 山形県 米沢市 小規模 水道 塩素処理のみ 応急対策として膜ろ過施設設置、 長期的には水源変更 浄水からジアルジアを検出。 感染症患者なし。 H16 1 兵庫県 宝塚市 上水道 急速ろ過処理 安全確認迄の間飲用制限、 浄水処理管理強化を実施 原水及び浄水からジアルジアを検出。 感染症患者なし。 H17 0 該当なし H18 1 大阪府 能勢町 簡易水道 急速ろ過 濁度計を設置し常時濁度管理を徹 底 原水及び浄水からクリプトスポリジウムを検出。 感染症患者なし。 H19 2 富山県 富山市 簡易水道 塩素処理のみ 上水道事業に併合 原水からジアルジアを検出。 感染症患者なし。 富山県 高岡市 簡易水道 急速ろ過(濁度管 理不可) 紫外線処理施設設置予定 原水からジアルジアを検出。 感染症患者なし。 H20 1 山形県 村山市 簡易水道 塩素処理のみ 膜ろ過施設設置 原水からジアルジアを検出。 感染症患者なし。 H21 0 該当なし H22 2 富山県 南砺市 専用水道 塩素処理のみ 紫外線処理施設の設置あるいは 隣接簡易水道への切り替え 原水からジアルジアを検出。 感染症患者なし。 千葉県 成田市 小規模貯 水槽水道 ― 貯水槽を更新 給水栓水からクリプトスポリジウム及びジアルジアを 検出。 小規模貯水槽水道の利用者43人のうち28人 が体調不良。4人がジアルジアに感染。

水道におけるクリプトスポリジウム等検出状況と対応の事例

20

(22)

年度 件 数 都道府県 市町村 種別 浄水処理 長期的対応 備考 H23 1 長野県 伊那市 簡易水道 急速ろ過 ― 原水及び浄水からクリプトスポリジウムを検出。 感染症患者なし。 H24 1 群馬県 用水給水 急速ろ過 水源水質の監視強化 浄水からジアルジアを検出。 感染症患者なし。 H25 3 北海道 島牧村 飲料水 供給施設 塩素消毒のみ 膜ろ過施設設置 原水及び浄水からクリプトスポリジウムを検出。 感染症患者なし。 東京都 八王子市 専用水道 塩素消毒のみ 紫外線照射設備の設置 原水からジアルジアを検出。 感染症患者なし。 岐阜県 専用水道 急速ろ過 濁度管理強化、危機管理マニュア ル作成 原水からクリプトスポリジウムを検出。感染症患者 なし。 H26 4 北海道 島牧村 簡易水道 塩素消毒のみ 膜ろ過施設設置 原水及び浄水からクリプトスポリジウムを検出。 感染症患者なし。 岐阜県 専用水道 急速ろ過 濁度管理強化 原水からクリプトスポリジウム及びジアルジアを検出。 感染症患者なし。 長野県 伊那市 簡易水道 塩素消毒のみ 紫外線照射設備の設置 原水からジアルジアを検出。 感染症患者なし。 長野県 辰野町 飲料水 供給施設 塩素消毒のみ 飲料水供給施設の統合 原水からクリプトスポリジウムを検出。 感染症患者なし。 H27 0 該当なし H28 4 長野県 箕輪町 簡易水道 塩素消毒のみ 深井戸への水源切替 原水からジアルジアを検出。 感染症患者なし。 長野県 辰野町 簡易水道 塩素消毒のみ 膜ろ過施設の設置 原水からクリプトスポリジウムを検出。 感染症患者なし。 千葉県 千葉市 専用水道 沈砂、塩素消毒 検討中 原水からジアルジアを検出。 感染症患者なし。 愛媛県 大洲市 簡易水道 緩速ろ過 高感度濁度計を設置予定 原水からジアルジアを検出。 感染症患者なし。 H29 1 鹿児島県 長島町 簡易水道 塩素消毒のみ 応急対策として別水源から取水、 長期的には紫外線設備を検討 原水からジアルジアを検出。 感染症患者なし。 計 38

水道におけるクリプトスポリジウム等検出状況と対応の事例

21

(23)

施設基準

対策指針

「水道施設の技術的基準を定める省令」

(平成12年厚生省令第15号)

《平成19年改正》

原水に耐塩素性病原生物が混入する恐れが

ある場合の浄水施設の要件

(第5条第1項第8号)

紫外線処理を用いる浄水施設の要件

(第5条第9項各号)

「クリプトスポリジウム等対策指針」

(平成19年3月)

汚染のおそれのレベル判断及びレベルに応じ

た施設整備・運転監視と原水水質検査

クリプトスポリジウム等への対策

22

(24)

yes no 原水は地表水 地表水混入が無い 被圧地下水 から取水 汚染のおそれ有り yes no 原水 指標菌検出 事案有り yes no (※H20から指標菌等検査を水質検査計画に位置づけ) 汚染のおそれの レベルの判断 施設整備・運転管理 原水水質検査 分類されたレベルに応じて 実施 施設整備・運転監視 原水検査等 Level 4 汚染のおそれが高い ろ過設備 濁度0.1度以下維持 水質検査計画に基づき 適切頻度で原水検査 (クリプト等+指標菌※) 浄水は通常14日間保存 Level3 汚染のおそれがある Level4対応又は UV設備 UV照射量の 常時確認 Level2 当面、汚染の可能性 が低い 指標菌 1回/3ヶ月以上 Level1 汚染の可能性が低い 大腸菌・TCE等 1回/年 井戸内撮影等 1回/3年

クリプトスポリジウム等への対策

「水道におけるクリプトスポリジウム等対策指針」(平成19年3月) 23 指標菌検査

(25)

(※※ ろ過施設等導入済の施設を含む) (※ 具体的な導入予定のある施設を含む)

水道事業者における対策の実施状況

出典 : 厚生労働省水道課 注)現在給水人口は水道統計(平成27年度)による。

レベル判定状況、

未対応給水人口(平成29年3月末現在)】

24

(26)

国における

水質事故に備えた最近の取組

(27)

1.基本的な考え方

水質事故等により、浄水中の有害物質の濃度が一時的に基準値を一定

程度超過する水質異常が生じた場合においても、長期的な健康影響をも

とに基準値が設定されているものについては、水道事業者及び水道用水

供給事業者の判断により、水道利用者に対して水道水の摂取を控えるよ

う広報しつつ、給水を継続することが可能である。

摂取制限を伴う給水継続の実施に当たっては、汚染状況、復旧までに要

する時間、給水区域の規模や地域性に応じた摂取制限・給水停止による

地域住民に対する影響、応急給水等代替手段確保の実現性、広報体制

等を踏まえて、総合的に判断し、より社会的影響の小さい対応として選択

する必要がある。

水質異常時における摂取制限を伴う給水継続

水質異常時における摂取制限を伴う

給水継続の考え方について

(平成28年3月31日生食水発0331第2~4号課長通知)

26

(28)

2.摂取制限を伴う給水継続を行う対象となる物質等について

3 カドミウム及びその化合物 20 ベンゼン 5 セレン及びその化合物 21 塩素酸 6 鉛及びその化合物 22 クロロ酢酸 7 ヒ素及びその化合物 23 クロロホルム 8 六価クロム化合物 24 ジクロロ酢酸 12 フッ素及びその化合物 25 ジブロモクロロメタン 13 ホウ素及びその化合物 26 臭素酸 14 四塩化炭素 27 総トリハロメタン 15 1,4-ジオキサン 28 トリクロロ酢酸 16 シス・トランス-1,2-ジクロロエチレン 29 ブロモジクロロメタン 17 ジクロロメタン 30 ブロモホルム 18 テトラクロロエチレン 31 ホルムアルデヒド 19 トリクロロエチレン 27

摂取制限を伴う給水の継続は、長期的な健康影響をもとに基準値が

設定されているものについて、一時的に基準値超過が見込まれる場合

に行うことが可能。

水道システムの対応能力等が様々であるため、個別の物質濃度や期

間について一律の基準を設けることは困難であり、各水道事業者等が

原因、影響等を踏まえて総合的に判断することが必要である。

水質異常時における摂取制限を伴う給水継続

27

(29)

水質異常が生じた際の対策について、予めその意思決定や実施体制、

行政や他水道事業者等関係者との連携体制を検討、整備しておく

専門家の意見を聴取できるような体制の整備が有効

3.水質異常時の対応体制の整備について

実態把握、原因の究明、所要の低減化対策

応急給水による飲用水確保

4.摂取制限を伴う給水継続を実施する際の対応について

28

水道利用者に対し、速やかにかつ適切に周知する必要

日頃から水道水が飲用できないことがあり得ること等の情報を、水道

利用者と共有

5.水道利用者に対する周知について

摂取制限を解除するに当たっては、水質基準に適合していることを確

認すること

解除の方法を予め検討しておくこと

6.摂取制限の解除について

水質異常時における摂取制限を伴う給水継続

28

(30)

29 水質異常時の対応 ○平成15年水道課長通知 病原微生物による汚染の可能性を直接的に示す項目、シアン、水銀 →水質基準を超過したことをもって水質異常時とみて所要の対応を図る。(基準 値超過が継続することが見込まれ、人の健康を害するおそれがある場合:取 水及び給水の緊急停止、関係者への周知、水源の監視) 長期的な影響を考慮して基準設定がなされている項目 →基準値超過が継続すると見込まれる場合を水質異常時とみて所要の対応を 図る ○水道法第23条第1項 水道事業者等は、その給水する水が人の健康を害する恐れがあることを知ったとき は、直ちに給水を停止しなければならない 今般の通知は、平成15年通知の考え方を補完するものであり、変更するものではない。

水質異常時における摂取制限を伴う給水継続

29

(31)

30 摂取制限を伴う給水継続を実施する場合 「健康危機管理の適正な実施並びに水道施設への被害情報及び水質事故等に 関する情報の提供について」(平成25年10月25日付け健水発1025第1号厚生労 働省健康局水道課長通知)に基づき、直ちに厚生労働省水道課あて御報告をお 願いします。 報告を受け、厚生労働省では、「飲料水健康危機管理実施要領」(同通 知)に基づき、飲料水を原因とする健康被害の発生予防、拡大防止等 の危機管理の適正に努めます。

水質異常時における摂取制限を伴う給水継続

30

(32)

策定済 ( 11.7%) 策定中 ( 3.7%) 未着手 (検討中含 む) ( 84.6%)

水安全計画について

 厚生労働省では、水道水の安全性を一層高めるため、水源から給水栓に至る統合的 な水質管理を実現する手段として、WHOが提唱する「水安全計画」の策定を推奨  平成20年5月に「水安全計画策定ガイドライン」を策定し、平成23年度頃までを目処に 水安全計画策定又はこれに準じた危害管理の徹底について周知  平成28年3月末時点における上水道及び用水供給事業者の策定率は、策定中を含め て約27% 全事業者 上水道事業、又は 用水供給事業を経営 簡易水道事業のみ経営 策定済 ( 20.7%) 策定中 ( 6.1%) 未着手 (検討中含 む) ( 73.2%) 策定済 ( 0.6%) 策定中 ( 0.7%) 未着手 (検討中含 む) ( 98.6%)

【水安全計画策定状況】

(平成28年3月末時点) 31

(33)

平成27年6月に水安全計画作成支援ツール簡易版を開発・公開

① 人員の少ない中小規模の水道事業者等でも比較的容易に水安全計画策定ガイドライン に沿った内容の計画作成が可能 ② 水安全計画策定において、難点となっていた以下の点について改善 • 水源~給水栓の各種情報の入手→簡素化(一部既定化) • 危害影響程度の設定→デフォルト化 • 管理措置、監視方法の整理表の作成→自動作成 ③ 汎用性を持たせているため、水道事業者特有の事項については、追記、修正が必要

ツールの特徴

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/topics/bukyoku/kenkou/suido/ suishitsu/07.html

水安全計画策定促進に向けて

 水安全計画未策定の理由:人手不足、他の検討を先行、認知不足、策定手順が複雑  安全な水供給のための施設や管理方法の検討にあたり、水源リスクを把握することが 必要  リスク把握や水安全計画策定の負担感が大きく、効率化が必要 → 厚生労働省水道課HP → 水安全計画 水安全計画作成支援ツール簡易版 32

(34)

貯水槽水道について

(35)

 貯水槽は全国で105万施設 (平成27年 度)。基本的には、設置者の管理責任  このうち、一定規模以上(容量10m3超) の簡易専用水道は、水道法に基づく管 理と検査の義務あり  簡易専用水道より小規模な貯水槽水 道は、都道府県等の条例・要綱に基づ き、規制・指導  さらに、水道法に基づき、水道事業者 の立場からも、設置者への指導・助言 など 水道局はこ こから上流 側を管理

貯水槽水道

34

(36)

小規模貯水槽水道についても、簡易専用水道に準じて管理基準の遵守、管理状 況の受検を行うよう、都道府県・市が指導している 【飲用井戸の衛生対策要領(昭和62年1月29日付健水第12号生活衛生局長通知)】 検査事項 1.施設及びその管理の状態に関する検査 ①水槽の周囲の状態 ⑥水槽のオーバーフロー管の状態 ②水槽本体の状態 ⑦水槽の通気管の状態 ③水槽上部の状態 ⑧水槽の水抜管の状態 ④水槽内部の状態 ⑨給水管の状態 ⑤水槽のマンホールの状態 2.給水栓における水質の検査 臭気、味、色、色度、濁度、残留塩素 3.書類の整理等に関する検査

貯水槽水道の管理

管理基準 ①水槽の定期的な掃除(1年以内毎に1回) ②水槽の点検等の汚染防止措置 ③異常を認めたときの水質検査 ④健康を害するおそれがある場合の給水停止等の措置 平成25年4月1日から、第2次一括法により、指導権限が都道府県から全ての市に 移譲 簡易専用水道の設置者には、水道法34条の2に基づき、管理基準の遵守と法定検 査が義務づけられている 35

(37)

簡易専用水道の状況

36 ※内訳別の報告数には、複数回答されたものも含む

●簡易専用水道設置数及び受検率(平成28年度)

法定検査受検率は、78%程度 そのうちの約4分の1で、検査の結果、指摘事項あり。

(38)

小規模貯水槽水道の状況

37

●小規模貯水槽水道設置数及び受検率(平成28年度)

施設数 840,170

受検数

26,304 (受検率 3.1%)

指摘数

6,673 (指摘率25.4%)

●小規模貯水槽に係る条例・要綱等を制定している自治体の割合

(平成28年度)

※未制定には未回答分も含む (一戸建て向け等を対象外としているものもある)

(39)

 水道法や条例・要綱による規制的な枠組み自体は、ある程度をカバー

(設置数ベースで、簡易専用水道として2割、条例・要綱等で4割)

 ただし、管理面での課題は多い

・法定検査の受検が徹底されていない

・衛生上の問題が指摘されるケースもあり

・問題があっても、必ずしも改善に結びついていない 等

 管理水準の向上のためには、清掃等の管理徹底と、検査による確認が

車の両輪

 規制の実効性を上げる工夫と併せて、設置者等の自発的な管理意識を

高める方策が不可欠

衛生行政部局と水道事業者等との貯水槽水道の情報共有や、34条登録

水質検査機関による検査結果の代行報告も検討すべき

貯水槽水道の現状と課題

38

(40)

貯水槽水道の管理水準の向上に向けた取組の推進

39 ◆ 効率的な受検指導、衛生改善指導により、貯水槽水道の管理水準の向上を 図るべく、平成22年3月25日付けで行政、水道事業者、検査機関3者に通知 ・ 都道府県等衛生担当部局と水道事業者における貯水槽水道の 所在地情報の共有を促進 ・ 登録検査機関の協力による検査結果の代行報告を積極的に活用 行政 水道事業者 検査機関 貯水槽水 道所在地 の情報提 供要請 貯水槽水道設置者 情報提供 代行報告要請 代行報告 検査の実施 及び 代行報告協議 検査依頼 及び 代行報告了解 水道事業者としての 指導、助言等 効率的な受検指導、 衛生改善指導等 約400自治体で 利用されている

(41)

おわりに

• 「安心しておいしく飲める水道水の供給」に向け、それぞれの

立場から、積極的な取り組みを進めて頂きますよう、よろしく

お願いします

• 厚生労働省水道課ホームページ

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/

kenkou_iryou/kenkou/suido/index.html

• 水道水質管理室へのお問い合わせ

E-mail : [email protected]

40

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