• 検索結果がありません。

論 文 審 査 の 要 旨

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "論 文 審 査 の 要 旨"

Copied!
3
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

別紙1

論 文 審 査 の 要 旨

報告番号 甲 第 2692 大嶋 瑶子

論文審査担当者

主査 宮崎 隆 副査 高見 正道 副査 山本 松男

(論文 審 査の要旨)

学 位 申 請 論 文 「 Nanofeatured topography on ceria-stabilized zirconia/alumina nanocomposite enhanced osteogenesis and osseointegration 」について,上記 の主 査 ,副 査 2 名 が個 別に審査 を行 った。

セリア安 定 化 ジルコニア/アルミナ・ナノ複 合 体(Ce-TZP/Al2O3)をインプラント体 へ応 用 するために、表 面 にフッ化 水 素 酸 (HF)処 理 を施し、骨 芽 細 胞 様 細 胞 の接 着、増 殖 と分 化 に及 ぼす影 響 を検 討し、さらに動 物 実験 により骨 結 合 能を生体 力学 的に評 価した。その結 果、Ce-TZP/Al2O3は HF 処理 による表 面 改質 によっ て、骨芽 細 胞の接着・増殖 ・分化 並びに、in vivo での骨結 合 力を促 進されることが判 明し、歯科インプラント 体へ応 用が期待 できると考 えられた。

本 論 文 の審 査 にあたり、副 査 の高 見 委 員 および山 本 委 員 から多 くの質 問 があり,その一 部 とそれらに対 する回 答 を以 下に示す。

高見 委 員の質問 とそれに対する回 答:

1. Ce-TZP/Al2O3の表 面粗さがいかなる理由 で細 胞の接着 性 、増 殖 力、分 化を促 進したと考えられるか、

それぞれの効果 について述べよ。

小 川 ら文 献 「Cellular behavior on TiO2 nanonodular structures in a micro-to-nanoscale hierarchy model, Biomaterials.2009 Oct;30(29)」で、異 なる微 細 構 造 (100nm,300nm,500nm)をもつチタンディスクに 対して、骨 芽 細胞 がそれぞれ異なる生 物 学的 反 応を引き起こし、その中 でも 300nm において最も骨 芽細 胞 の好 む環 境 を得 ることが出 来 たと報 告 している。生 体 模 倣 というアプローチから、作 り出 されたナノ構 造 は、

生 体 での石 灰 化 において球 状のタンパクの形 態 と大 きさが似 ていることを示し、これが骨 芽 細 胞の生 物 学 的 な障 害 を克 服 していると述 べられていた。小 川 らの研 究 においても、表 面 粗 さを増 加 させるだけではなく、ナ ノ構 造 をもたせた表 面 では、骨 芽 細 胞 の増 殖 と分 化 に影 響 を与 えたと報 告 している。 今 回 我 々の研 究 で は、55%HF で処 理した Al2O3の表面 構 造 は、300~500nm 程の球状 様 構造 をしている為、タンパクの接 着 に おいて影 響を与え、それが骨芽 細 胞様 細 胞の接着 、分化 についても影 響が現 れたのではないかと考える。

(主査が記載)

(2)

2. Ce-TZP/Al2O3を用いた Push-in test において、55%フッ化 水素 酸 水溶 液の効果 を示しているが、酸 処 理をしていない同材 と比 較 するとどのような効果 となったか。

実験 結 果を右にグラフに示 す。Zr(0%)は、AETi と比 較 して有 意に差 が現 れ、骨 との結 合 は弱 い結 果 となった。また、Zr(55%)は、 Zr(0%)と比 較して有意 に高 い結果 となった。

山本 委 員の質問 とそれに対する回 答:

1. 表面 性 状と歯 肉上 皮 細 胞や歯 肉繊 維 芽細 胞 とのかかわりについて、過 去の論文 をあげよ。

文献「Initial attachment of human oral keratinocytes cultured on zirconia or titanium . Dent Mater J.

2012;31(3)」に口 腔 ケラチノ細 胞 では、鏡 面 研 磨 の Y-TZP と Ti は似 た接 着 形 態 を示 すと報 告 し、「The Influence of Different Implant Materials on Human Gingival Fibroblast Morphology, Proliferation, and Gene expression.Int J Oral Maxillofac Implants. 2011 Nov -Dec;26(6)」では、歯 周繊 維 芽細 胞 (HGFs)は、

滑らかな表面 の Zr の方が同形 状 の Ti よりも増殖が早いと報告し、Zr の歯 肉に対する反 応 は滑らかな面 の 方が良いと考えられる。

2. Al により、細 胞 分化 が促進された理 由としてあげられるものは何 か。

文献「The effects of implant surface nanoscale features on osteoblast -specific gene expression.

Biomaterials. 2009 Sep;30(25)」から、ナノスケールの特徴 をもったチタンディスクの表 面に Al をコーティング した基 盤 上 で 28 日 間 培 養 した、ヒト間 葉 系 幹 細 胞 から骨 関 連 遺 伝 子 を調 べたところ、 Runx-2, Osterix, Alkalin phosphataze, Osteocalcin, Osteopontin, 骨 シ ア ロ タ ン パ ク 等 で 発 現 が 高 ま り 、 BMP2,BMP4,BMP5,TGFβ1でも高 い発 現 を示 した。BMP5 は、機 械 的 刺 激 に対 し骨 反 応 とリモデリングに 関 与 し、加 重 に耐 える上 でインプラントと骨 の界 面 に重 要 な役 割 を果 たし、 TGFβ1は、骨 芽 細 胞 の増 殖 と 分化 に関 わる因 子であり、Al が、骨 芽 細胞 の増 殖 と分化 に影 響を与える要 因 の1つと考えられる。

両副 査 は、上 記を含 めた質問 に対 する回答 が、いずれも満 足のいくものであることを確 認した。

主査 宮﨑委員 の質 問 とそれに対 する回答:

1. Ce-TZP/Al2O3をインプラント体 へ応 用する優 位 性と問 題点 は何 か。

審 美性 と安 全 性の観 点 からインプラント体 とアバットメントにセラミックスが期 待されているが、従 来のイットリ ア 系 ジ ル コ ニ ア は 金 属 に 比 較 す る と 強 度 が 不 十 分 で あ り 、 口 腔 内 環 境 で 低 温 劣 化 の 懸 念 も あ る 。 Ce-TZP/Al2O3は現 在 の歯 科 用 セラミックスでは最 も破 壊 靭 性 が高 く、低 温 劣 化 の心 配も無 い材 料 である。

しかし、適 切 な表 面 処 理 を施 さなければチタンよりも骨 伝 導 性 に劣 るので、本 研 究 の処 理 は今 後 の実 用 化 が期 待される。

主 査 の宮 﨑委 員 は、両 副 査 の質 問 に対 する回 答 の妥 当 性 を確 認 するとともに、本 論 文 の主 張 をさらに確 認するために上記 の質 問 をしたところ、明確 かつ適切 な回 答が得られた。

以上 の審 査 結果 から、本 論文 を博士(歯学)の学 位 授与 に値 するものと判 断した。

20

0

Implant push-in Value (N)

**

AE Ti Zr( 55 %)

4 0

Zr( 0% )

*

(3)

(主査が記載)

参照

関連したドキュメント