1 工業技術センターの研究開発に基づく実用化事例
1.福岡オリジナル吟醸酒の開発 生物食品研究所
開発概要
工業技術センターが開発した華やかな香りのカプロン酸エチ ルと爽やかな酸味を示すリンゴ酸を高生産する福岡吟醸酵母を 用いて、フルーティーな香りとすっきりとした味わいの吟醸酒 を開発し、平成19年に製品化されました。
関連研究:次世代型酵母創出に関する研究
(平成18〜19年度バイオ基盤技術開発事業/県単独予算)
実用化企業 :(資)若竹屋酒造場
関連特許:「新規清酒酵母及びこれを用いて製造する清酒の製造 方法」 特願2007-069380
福岡オリジナル吟醸酒
2.福岡オリジナル純米酒の開発 生物食品研究所
開発概要
工業技術センターが開発した爽やかな酸味を示すリンゴ酸を 高生産する福岡オリジナル酵母「ふくおか夢酵母」と福岡県農 業総合試験場が開発した福岡オリジナル酒米「夢一献」を用い て、2社が純米酒を開発し、平成17年に製品化されました。
関連研究:リンゴ酸高生産性酵母の選抜
(平成12〜13年度 受託研究)
県育成酒米品種を用いた福岡オリジナル清酒の開発
(平成14〜16年度 産学官共同研究開発事業/(財)
福岡県産業・科学技術振興財団)
実用化企業 :(株)杜の蔵、比翼鶴酒造(株)
福岡オリジナル純米酒
3.土壌汚染評価システムの開発 機械電子研究所
開発概要
土壌に含まれる有害物質(Hg, Pb, Cd, As, Se, Cr)の定量 分析のため、蛍光X線分析用標準物質を開発しました。土壌汚 染対策法で規定された濃度域での分析が可能であり、土壌調査 の迅速、低コスト化が期待されます。
関連研究:高濃度域分析用土壌標準物質の分析評価
(平成18年度 受託研究)
実用化企業:環境テクノス(株)
土壌標準物質
4.「打ち水効果」を示す機能性レンガの製造 機械電子研究所・化学繊維研究所 開発概要
景観建材であるレンガの内部に無数の毛細管を導入し、顕著 な揚水性・保水性をもたせました。これにより、レンガに蓄え られた水分の蒸発によって表面温度が低下する「打ち水効果」
が発現され、ヒートアイランド現象の抑制方法のひとつとして 利用されています。
関連研究:「再生材料添加によるレンガカラーバリエーションの 拡大、資源の有効利用とリサイクルに関する技術研究」
(平成14年〜15年度 中小企業新製品開発促進支援事業
/県単独予算)
「多機能レンガの設計および製造技術の開発」
(平成15年〜17年度 研究開発事業/(財)福岡県産炭地振興センター)
実用化企業:荒木窯業(株)
関連特許:「多孔質セラミックス部材およびその製造方法」特開2007-63104
施工例(東京都・有楽町)
5.ダイヤモンド状炭素(DLC)膜の形成装置 機械電子研究所
開発概要
炭化水素系ガスを用いて、炭素を含むイオンを電気的に中和 し、高エネルギーを持った中性粒子として対象物に照射するこ とでダイヤモンド状炭素(DLC)膜の形成を行う装置を、平成 18年度に(株)大熊エンジニアリングと共同で商品化しました。
関連研究:「長寿命DLCコーティングキャピラリーの開発」
(平成16年度 産学官共同研究事業育成枠
/(財)福岡県産業・科学技術振興財団)
「長寿命、低価格ワイヤーボンディング用DLC被覆キャピ ラリー製品化のための生産技術の開発」
(平成18年度 受託研究)
実用化企業:(株)大熊エンジニアリング
関連特許:「炭素系膜の形成装置および形成方法」
特願2006-229667 DLC成膜装置
(MODEL/OPI-510)
6.プラズワイヤー溶射によるAl-5 mass%Mg皮膜の開発 機械電子研究所 開発概要
施工性のよい溶射皮膜を開発しました。従来、Al-5 mass%Mg合金溶射皮膜は信頼できる試験結果がなかった ために、実用化が進んでいないという状態にありまし た。そこで、腐食試験により防食性能を確認するとと もに、プラズマ溶射法と組み合わせることで、高い施 工性と防食性能を有する溶射皮膜を開発し、実用化を 図りました。
関 連 研 究:プラズワイヤー溶射によるAl-5 mass%Mg皮膜 の開発、評価(平成16〜18年度 受託研究)
共同研究機関:有限会社浦島テクノサービス 久留米工業高等専門学校 実用化企業:西日本プラント工業(株)
福岡高速5号線 梅林ランプ 橋梁部
7.プラスチック減容化プレス装置の開発 化学繊維研究所
開発概要
家電の組立工場では、部品等の梱包保 護用フィルム等のプラスチック廃棄物が 大量に出されています。数種類の梱包材 について圧縮モデル実験を行い、その結 果、減容化プレス装置が平成15年に商品 化されました。
減容化プレス装置 関 連 研 究:プラスチック単一資源選別による再資源化システムの開発
(平成15〜16年度 研究開発事業/(財)福岡県産炭地域振興センター)
実用化企業 :(株)サイム
8.LSIパッケージ開封装置の開発 機械電子研究所
開発概要
環境に優しいLSI開封装置を開発しました。従来、LSI パッケージの開封は、強酸等の劇薬に頼る部分が大きく、廃液 処理などの問題がありました。本装置は、エアーブラストによ り開封を行うので、通常の事務所でも運用が可能です。さらに、
セラミックパッケージも開封でき、も開封でき、安全で高精度 な開封が可能となりました。
関連研究:LSIパッケージの無公害かつ位置制御開封技術の開発
(平成14年〜16年度 研究開発事業/(財)福岡県産炭地 振興センター)
実用化企業:アートセミコンダクタ(株)
LSIパッケージ開封装置 FPO-101
開発概要
光触媒活性の高いアナターゼ型TiO2を活性の低い ルチル型に変態させることなく溶射できる新溶射法 を開発した。(機械電子研究所が触媒性能の評価を 担当。)
漆喰タイル
(溶射施工例)
厨房床へのタイル設置 関 連 研 究:TiO2溶射皮膜の光触媒特性の評価・研究
(平成15年〜16年度 中小企業産学官連携研究開発事業
/(財)北九州事業学術推進機構)
実用化企業:(株)フジコー
関 連 特 許:「光触媒機能皮膜及びその形成方法」
特開2007-222720((株)フジコーによる出願)
その他:第1回ものづくり大賞優秀賞受賞(『超緻密超密着溶射技術』)
9.TiO2光触媒溶射技術の開発 機械電子研究所
10.紫外線高透過率マイクロリアクターの開発 機械電子研究所 開発概要
試作マイクロリアクターの製造プロセスの省力化及び高品位リア クターの開発を目指し、右図に示す計測用リアクターを試作しまし た。
求められる技術要素は、任意な微少管路の形成及び計測窓につい ては広範囲な波長域で高い光透過率です。
また、種々の研究現場で使用されるため、即納及び多品種少量生 産が可能なプロセスの構築を行い、商品化可能性を検討しました。
関 連 研 究:紫外線高透過率マイクロリアクターの開発
(平成17年度 ナノテク産業化促進事業/福岡ナノテク 推進会議)
実用化企業 :(株)旭製作所 福岡営業所
試作例
(合成石英に対する壁面平滑化)
加振ヘール加工 透過率86.1%
(波長254nm) エンドミル加工
透過率62.6%
(波長254nm)
11.三次元微小変形計測装置の開発 機械電子研究所
開発概要
高度な画像計測技術を用いることにより三次元変形を非接触かつ高精度 で容易に計測することができるシステムを開発しました。
①撮影した画像間の誤差をコントロールする解析アルゴリズムを有し、② 材料の局所変形を正確に取得でき、③局所的なひずみ量の計測が可能な特 徴を有した計測装置です。
装置概観 関 連 研 究:並列計算により演算高速化を図った三次元画像の変形解析シ
ステムにおける計測制度評価の検証に関する研究
(平成16年度 中小企業・ベンチャー挑戦支援事業/経済産業 省)
実用化企業 :エコマス(株)
関 連 特 許:「デジタル画像相関法の解析条件を決定する方法及び装置」
特開2007-078659
計測の様子
12.海水氷製氷機の開発 機械電子研究所
開発概要
海水を凍結させた海水氷は、①普通氷に比 べて氷温度が低い、②海中と近い状態(浸透 圧の関係)等の理由で鮮魚の鮮度保持に有効 です。そこで流下液膜式製氷技術を使用して、
3〜5cm角程度の大きさで取扱い易く、鮮度保 持に最適な-2℃、魚の体内塩分濃度と同じ水 中塩分濃度0.8wt%のブロック状海水氷を製造 可能なプレート式海水氷製氷機を開発し、平 成18年に商品化しました。現在、魚市場等で 使用されています。
プレート式海水氷製氷機
関 連 研 究:海水氷製造装置に関する研究開発
(平成16〜17年度 中小企業新製品開発促進支援事業/県単独予算)
実用化企業 :アイスマン(株)
関 連 特 許:「氷蓄熱方法及び装置」特開2000-337668号
ブロック状海水氷
*この成果は日本自転車振興会補助物品「非接触式熱計測システム」を用いて実用化しました。
13.高精度二次元画像解析システムDICM2 機械電子研究所 開発概要
機械電子研究所、山口大学、(有)エコマスが共同開発した 非接触高精度変形解析システムDICM2は、高精度解析アル ゴリズムを搭載し、任意の場所の変異や歪み量を計測すること ができる装置で、平成17年に製品化しました。
関 連 研 究:並列計算により演算高速化を図った三次元画像の 変形解析システムにおける計測精度評価の検証に 関する研究(平成16年度 中小企業・ベンチャー 挑戦支援事業−実用化研究開発事業/経済産業省)
実用化企業 :エコマス(株)
計算処理状況
14.遺伝子導入試薬“HilyMax (ハイリーマックス)”の開発 生物食品研究所 開発概要
(株)同仁化学研究所と京都大学との産学官連携事業の支援を得て、新 規の遺伝子導入試薬“HilyMax”の開発(H18.8.28発売)を行いました。
HilyMaxは市販の導入試薬と比べて同等かそれ以上の能力を有する完全人 工合成の新規脂質分子からなり、既存品の1/3以下の価格で販売する ことに成功しました。
遺伝子導入試薬 HilyMax (ハイリーマックス) 関 連 研 究:「神経細胞への遺伝子導入試薬の開発」
(平成15年〜16年度 バイオ基盤研究開発事業/県単独予算)
「哺乳類細胞に対する新規な核酸導入技術の開発に関する研究」
(平成15年度 久留米都市エリア産学官連携促進事業可能性試験
/文部科学省)
「合成脂質を用いた導入効率が高く安全な遺伝子導入試薬の開発」
(平成16年〜17年度 地域新生コンソーシアム研究開発事業/経済産業省)
実用化企業 :(株)同仁化学研究所
関 連 特 許:「PEPTIDE LIPID-CONTAINING CARRIER AND METHOD FOR INTRODUCING COMPOUND INTO CELLS USING SAME」WO/2007/099650
関 連 研 究:「BT菌を活用した複合型生物的防除剤の研究開発」
(平成14〜15年度 バイオベンチャー等育成事業/ (株)久留 米リサーチ・パーク )
「BT菌を活用した抗菌性土壌改良剤の開発」
(平成16〜18年度 研究開発事業/(財)福岡県産炭地域振興 センター)
実用化企業 :中村産業(株)
関 連 特 許:「ジャガイモそうか病抑制剤とその利用」特許第3991092号
15.BT菌を用いた土壌改良剤の開発 生物食品研究所
開発概要
中村産業開発(株)と九州大学との産学官連携事業において、BT菌 ライブラリーの中から農作物の土壌病害に抑制効果を持つBT菌を選別 し従来製品に加えることにより、新しい土壌改良剤「土将軍」として商 品化することに成功しました。
土壌改良材(土将軍)
16.耐食性Zn-Al溶射皮膜の開発 機械電子研究所 開発概要
耐食性の良い防食溶射皮膜を開発しました。防食溶射は歴 史が長いにもかかわらず、特性の認知度が低いため、広く普 及されていませんでした。今回開発したZn-Al溶射皮膜は塩水 噴霧試験の結果から、塗装などの防食技術と比較して有効性 が高いことが認められ、平成15年から福岡高速5号線等へ、
この防食溶射が採用されました。
関 連 研 究:Zn-Al溶射皮膜の耐食性について
(平成13〜15年度 受託研究)
実用化企業 :防食溶射協同組合 溶射ガン(2台)による自動施工例
17.マグネシウム合金のスタッド溶接技術の開発 機械電子研究所
開発概要
溶融溶接が困難なマグネシウム合金の溶接において、超瞬間 溶接(1/10,000秒台)が可能なスタッド溶接技術を確立し、マ グネシウム合金プレス成形型ノートパソコン筐体や携帯電話ボ ディへのボス溶接工法として平成17年に実用化しました。
関 連 研 究:マグネシウムの接合技術に関する研究
(平成12年度 地域研究開発促進拠点支援業務
(RSP事業:研究成果育成型)
/(財)福岡県産業・科学技術振興財団)
実用化企業 :アジア技研(株) スタッド溶接例
18.高性能耐摩耗・耐食金属複合管の製造開発 機械電子研究所
開発概要
日本国内外で、環境衛生プラントの設置が増加しています。プラント で使用される鋼管の内面は、激しい摩耗と腐食により、定期的なメンテ ナンスを必要とします。そこで、鋼管内面に耐食性、耐摩耗性が優れた 材料を高周波加熱で被覆した複合管を実用化企業および九州大学と平成 17年に共同開発しました。
金属複合管の断面 関 連 研 究:遠心・高周波プロセスによる高性能耐摩耗・耐食金属複合
管の製造開発
(平成14〜16年度 研究開発事業
/(財)福岡県産炭地域振興センター)
実用化企業 :第一高周波工業(株)
関 連 研 究:リンゴ酸高生産性酵母の選抜(平成12〜13年度 受託研究)
県育成酒米品種を用いた福岡オリジナル清酒の開発
(平成14〜16年度 産学官共同研究開発事業/(財)福岡県産業・科学技術振興財団)
実用化企業 :大賀酒造(株)、(資)後藤酒造場、(株)高橋商店、千年乃松酒造(株)、林酒造場、
比翼鶴酒造(株)、(合)山口酒造場
19.福岡オリジナルソフト清酒の開発 生物食品研究所
開発概要
工業技術センターが開発した爽やかな酸味を示す リンゴ酸を高生産する福岡オリジナル酵母「ふくお か夢酵母」と福岡県農業総合試験場が開発した福岡 オリジナル酒米「夢一献」を用いて、女性や若者向 きのアルコール度数の低いソフト清酒を開発し、平 成16年に製品化されました。
福岡オリジナルソフト清酒
20.カツオ漁用疑似餌の開発 化学繊維研究所
開発概要
鰯の資源枯渇問題への対応と漁作業の軽減を目指してカツオ 漁用の疑似撒き餌を平成16年に製品化しました。この撒き餌は、
水溶性の生分解性プラスチックを材料にしているため、環境負 荷が小さく、漁業者から好評を得ています。
関 連 研 究:カツオ一本釣漁業用自走式人工撒餌の量産化技術の 開発
(平成14〜16年度 研究開発事業
/(財)福岡県産炭地域振興センター)
共同研究機関:水産大学校、三泉化成(株)
実用化企業 :三泉化成(株) カツオ漁用疑似餌
21.レリーフ壁成型用ローラーの開発 インテリア研究所
開発概要
従来のレリーフ壁は、限られたデザインしか存在 していませんでした。本研究開発では、3次元CAD等 を用いて描いた意匠性の高いデザインを、レリーフ 壁上に忠実に転写加工できる成型ローラーの製造プ ロセスを確立し、多様な顧客ニーズに迅速に対応で きるようになりました。
関 連 研 究:レリーフ壁 成型・塗装システムの開発
(平成15〜17年度 研究開発事業
/(財)福岡県産炭地域振興センター)
実用化企業 :(株)フクモト工業
関 連 特 許:「レリーフ壁の成形システムおよびレリー フ壁の成形工法、並びにレリーフ壁のエ アーブロー成形システム」
特開2006-103200
成型ローラー
パンフレット パンフレット
施工例
22.高効率遺伝子導入試薬の開発 生物食品研究所
DoFect GT1 開発概要
ナノバイオ材料である陽イオン性脂質(合成二分子膜)を活用した
「DoFect GT1」は様々な動物細胞にDNAやsiRNAを高効率に導入できる 遺伝子導入試薬です。本製品は遺伝子組み換え実験で使用され、平成 16年に商品化されました。
関 連 研 究:神経細胞への遺伝子導入試薬の開発
(平成15年〜16年度 バイオ基盤研究開発事業/県単独 予算)
実用化企業 :(株)同仁化学研究所
関 連 特 許:「合成2分子膜を用いた核酸の細胞内導入の方法」
特許第1984737号
「遺伝子導入試薬調整方法」 WO/2005/054486
23.高濃度オゾン氷製造装置の開発 機械電子研究所
開発概要
生鮮食品の鮮度維持を目的とした、殺菌・脱 臭力のあるオゾンを氷中に封じ込めたオゾン氷 について、高濃度オゾン氷製造技術(密閉加圧 式オゾン氷製造技術)を開発し、平成15年に
「高濃度オゾン氷製造装置」として世界で初め て商品化しました。
関 連 研 究:機能性氷に関する研究 −急冷凍結によるオゾン含有氷の製造に関する研究−
(平成13〜14年度 新技術研究開発特別事業/県単独予算)
省エネ型連続式オゾン氷製造装置に関する研究開発(平成14〜15年度 課題対応新技術研究開発 事業/中小企業総合事業団(現 中小企業基盤整備機構))
実用化企業 :アイスマン(株)
関 連 特 許:「オゾン含有氷の製造方法」特許第4052465号
「オゾン含有氷の製造方法及びその製造装置」米国特許番号7,127,900
「製氷機及び製氷方法」特許第3654523号
オゾン氷製氷機 オゾン氷使用状況
24.高齢者用の二人用テーブルと回転椅子の開発 インテリア研究所 開発概要
高齢者の動作解析を活用した新しい高齢者用家具を開発し、
平成16年に商品化されました。人間工学的に設計し、立ち上 がりの時に最もふらつかず、安定した動作ができる高さを設 定しました。
高齢者用家具 関 連 研 究:高齢者の日常生活における生理負担量の計測と
その応用(平成11〜13年度 九州北部3県広域 連携研究開発事業/県単独予算)
実用化企業 :(株)ワイズワーク、(株)シキファニチャー、
(株)オガワ、(株)龍宮
25.染料を使わない動物繊維着色技術の開発 化学繊維研究所 開発概要
排水処理負荷軽減と堅牢な着色を目的とし、従来の染料を使った
「染色」ではなく、繊維成分の「発色」を利用した新しい着色技術 を開発しました。平成16年に知事が試作スーツを着てピーアールし、
「エコ・トーン」として着色生地の試験販売を開始しました。
発色技術を使ったスーツを着て プレス発表を行った知事 関 連 研 究:生体発色機構を模倣した機能性色素に関する研究
−トリプトファン発色反応を利用した動物繊維の着色−
(平成11〜13年度 新技術研究開発特別事業/県単独予算)
染料を使わないエコフレンドリー動物繊維着色技術の開発
(平成13年度 即効型地域新生コンソーシアム研究開発事業
/九州経済産業局)
実用化企業 :倉敷紡績(株)
関 連 特 許:「繊維の着色方法」 特許第3705335号、
「繊維の発色制御方法」 特許第3675776号
26.無電解めっき用前処理剤の開発 機械電子研究所
開発概要
イオン交換樹脂粉砕微粉を顔料とする無電解めっき用前処理剤 を開発しました。プラスチック筐体等へのめっき処理時に用いる ことができ、素材のエッチング処理やパラジウム塩等を用いた触 媒化前処理が不要であることが特徴です。平成16年に『CR-Primer B 100』として商品化しました。
関 連 研 究:廃棄イオン交換樹脂微粉を活用した機能性導電性微 粒子の開発(平成15〜16年度 研究開発事業
/(財)福岡県産炭地域振興センター)
実用化企業 :室町ケミカル(株)
CR-Primer B 100
27.(高分子/液晶)複合膜の開発 化学繊維研究所
開発概要
フレキシブル透明フィルムの中で液晶機能を発揮させること ができる(高分子/液晶)複合膜を開発しました。偏光板が不 要で光の利用効率が良いためバックライトが不要で大型化が有 利という特徴を生かして店頭用表示ディスプレイ及びゲーム機 用スクリーンとして平成16年に実用化されました。
(高分子/液晶)複合膜表示装置 関 連 研 究:(高分子/液晶)複合系による大面積・フレキシブル
複合膜の開発(平成9〜13年度 地域結集型共同研究 事業/科学技術振興事業団(現 科学技術振興機構))
共同研究機関:九州大学、(株)正興電機製作所、(株)九州電力、
日本油脂(株)、チッソ(株)
実用化企業 :(株)正興電機製作所
28.廃棄樹脂微粉を活用した導電性微粒子の開発 機械電子研究所
樹脂メッキ微粉 開発概要
産業廃棄物として大量に廃棄処分されている樹脂微粉の有効 利用を図る目的で、樹脂微粉上に簡便な方法でめっき皮膜を形 成する方法を開発し、導電性微粒子の「樹脂メッキ微粉」とし て平成15年に商品化しました。
関 連 研 究:無電解めっき法による導電性微粒子の作製
(平成14年度 新技術創造基盤研究事業/県単独 予算)
実用化企業 :室町ケミカル(株)
29.内部アクティブ磁気シールドシステムの開発 機械電子研究所
開発概要
磁気シールドルームへ侵入してくる変動磁場を磁気センサで 検出し、ルーム内壁に設置した内部補償コイルに電流を流して 打ち消すことで、高性能、軽量、安価を実現する磁気シールド 技術を開発し、平成16年に「アクティブ磁気シールドシステ ム」として商品化しました。
関 連 研 究:アクティブ磁気シールド空間の形成に関する研究
(平成13〜15年度 産学官共同研究開発事業
/(財)福岡県産業・科学技術振興財団)
実用化企業 :ユニテック(有)
アクティブ磁気シールドシステム
30.デジタル相関法を用いた面外変位計測装置の開発 機械電子研究所
開発概要
変形前後のデジタル画像より変形分布を求めることのできる デジタル画像相関法を利用して計測精度の高精度化を図り、デ ジタルカメラ2台を用いた面外変位計測装置の開発を行い、平 成16年に商品化しました。
3次元高温変位計測装置 関 連 研 究:電子デバイス評価を対象にしたヒータブロック
開発にする研究(平成14年度 新製品開発促進支援 事業/県単独予算)
実用化企業 :(株)九州日昌
関 連 特 許:「表面変位計測方法および表面変位計測装置」
特開2005-99012
31.高耐食性溶射皮膜の開発 機械電子研究所 開発概要
湿潤腐食環境下において極めて高い耐食性・耐摩耗性を 有するWC系サーメット溶射皮膜による新規封孔処理法を 開発し、「製鉄・製紙向け溶射ロール」として平成14年に商 品化しました。
溶射ロール 関 連 研 究:高耐食性溶射皮膜の開発
(平成13年度 研究成果実用化事業/県単独 予算)
実用化企業 :日鉄ハード(株)
32.高耐久性木材の開発 インテリア研究所
開発概要
環境への負荷が低い熱硬化性樹脂を、木材に注入し硬化させる ことで、腐れや寸法変化に強い木材の開発を行い、「エコアコー ルウッド」として平成13年に商品化しました。
関 連 研 究:PF樹脂注入木材によるアウトドア・住宅関連製品 の開発
( 平 成 6 〜 13 年 度 新 技 術 創 造 基 盤 研 究 事 業 、 研 究成果実用化事業/県単独予算)
実用化企業 :九州木材工業(株) 高耐久性木材を使用した東屋
33.巡回警備ロボットの開発 機械電子研究所
開発概要
ロボットアームによるエレベータ操作を行い、ビル内各階を 自動巡回し、各種センサを用いた監視や防犯・防災機能などを 併せもった非製造用ロボットを開発し、巡回警備ロボット「ア ルテミス」として平成16年に商品化しました。
関 連 研 究:IT技術を用いた計算機・人間協調型防犯防災用 警備ロボットの開発(平成13年度 即効型地域新 生コンソーシアム研究開発事業/新エネルギー・
産業技術総合開発機構)
実用化企業 :(株)テムザック
T-63 アルテミス
開発概要
電力負荷平準化を目的とした氷蓄熱において、液膜状の水を 流しながら、製氷または解氷を行うことにより、製氷速度と解 氷速度を増加させて氷蓄熱槽の性能を向上させる技術を開発し
、平成14年に「流下液膜式氷蓄熱器」として商品化しました。
35.流下液膜式氷蓄熱器の開発 機械電子研究所
関 連 研 究:蓄冷熱に関する研究
−流下液膜による氷の融解に関する研究−
(平成9年度 新技術創造基盤研究事業/県単独予算)
高効率蓄冷熱システム構築に関する研究
(平成11年度 集積支援技術開発事業
/中小企業総合事業団(現 中小企業基盤整備機構))
実用化企業 :昭和鉄工(株)
関 連 特 許:「氷蓄熱方法及び装置」 特開2000-337668
流下液膜式氷蓄熱器
34.自動水分制御装置の開発 機械電子研究所
自動水分制御装置 関 連 研 究:熱流束式自動最適水分制御装置の開発
(平成14〜15年度 新技術実用化促進事業
/(財)福岡県産業・科学技術振興財団)
実用化企業 :九州指月(株)
関 連 特 許:「水分量検知センサー及びそれを使用した含水量 測定方法」 特許第4042816号
開発概要
食品、土壌、生ゴミなどの含水多孔質体内の水分量を自動的に 高精度で測定し、被測定物を最適な水分量に制御できる装置を開 発し、平成16年に「自動水分制御装置」として商品化しました。
現在、農業分野等で活用されています。
開発概要
可撓(どう)性フランジの採用により、シンプルかつ 高性能なメンテナンスフリーの動力伝達撓み軸継手を開 発し、「SDカップリング」として平成14年に商品化し ました。
36.メンテナンスフリー軸継手の開発 機械電子研究所
関 連 研 究:新型カップリングの開発
(平成13年度 経常研究/県単独予算)
実用化企業 :(株)九州ハセック
SDカップリング
*この成果は日本自転車振興会補助物品「構造解析システム」
を用いて実用化しました。
37.エビ類養殖用餌料添加剤の開発 生物食品研究所 開発概要
クルマエビ等の養殖が盛んになるにつれて、エビ類に感染する ウイルス病等、様々な病害が問題になっています。抗ウイルス活 性を有する海洋性微生物を用いた餌料添加剤を開発し、「Shrimp Guard」として平成14年に商品化しました。
関 連 研 究:クルマエビに対する抗ウイルス性細菌剤の開発
(平成8〜9年度 北九州市産学官連携研究開発特 別助成事業/(財)北九州市産業技術振興基金)
実用化企業 :(株)九州メディカル
Shrimp Guard
開発概要
多孔質という特徴を持ち、湿気やにおいを吸収する効果のあ るけい藻土を原料とした、室内用塗装剤を開発し、「クロスラ イズ」として平成14年に商品化しました。
38.けい藻土を使用した塗装剤の開発 インテリア研究所
関 連 研 究:けい藻土のハイブリッド化よる新規建築材料の創出
(平成13年度 中小企業新製品開発促進支援事 業/県単独予算)
実用化企業 :二瀬窯業(株)
クロスライズ施工例
39.三次元研磨ロボットの開発 インテリア研究所
開発概要
自由曲面に付加価値を求めたインテリア商品の開発を支援す るため押付力の繊細な調節機能とCAM(コンピュータ支援によ る加工技術)との連携により、従来の煩わしいデータ入力作業を 必要としない研磨ロボットを開発し、平成14年に「インテリジ ェントサンダー・ロボ」として商品化しました。
関 連 研 究:ロボットの力制御による木質材料の研磨工程自動化 に関する研究
(平成9〜11年度 新技術研究開発特別事業/県単独 予算)
インテリジェント力制御を用いた研磨ロボットの研 究開発(平成12年度 ベンチャー企業支援型地域コ ンソーシアム研究開発事業/新エネルギー・産業技 術総合開発機構)
実用化企業 :(株)エーエスエー・システムズ
関 連 特 許:「ロボットの力制御方法」 特開2001-062763
「ロボット軌跡の教示方法」 特開2002-023826
インテリジェントサンダー・ロボ
40.床ずれ予防用メンタルマットレスの開発 化学繊維研究所 開発概要
クッション性の異なる複数のウレタンを組み合わせること で、床ずれ予防に必要な体圧分散性を持たせたマットレスを 開発し、平成14年に「メンタルマットJ」として商品化しま した。
関 連 研 究:高齢者の生活を支援するADL評価技術に関する研究
(平成8〜10年度 地域活性化連携事業/中小企業庁)
実用化企業 :(株)カクイックス アメニティ
メンタルマットJ
41.アパタイトシートを利用した細胞培養装置の開発 生物食品研究所
開発概要
人間の骨や歯の主な成分であるアパタイトをシート化する技術 を開発し、動物細胞を連続的に培養する装置を試作、平成14年に 商品化しました。バイオ医薬品の生産、人工臓器の研究などバイ オテクノロジー関連の企業、研究機関での広範な活用が期待され ます。
関 連 研 究:生体親和性材料の開発による有用生理活性物質の高効 率生産に関する研究
(平成10〜12年度 新技術研究開発特別事業/県単独 予算)
実用化企業 :(株)アステック
細胞培養装置
42.ニーム抽出物を用いた害虫防除剤の開発 生物食品研究所
開発概要
インドセンダンの種子から得られるニーム抽出物の主成分であるアザジラ クチンAは、数種の昆虫に対する摂食阻害活性が研究により明らかになりま した。その結果、忌避・摂食阻害剤として、平成14年に「ニーム156」と して商品化しました。
関 連 研 究:ニーム由来成分を用いた害虫防除剤の開発
(平成12〜13年度 中小企業新製品開発促進支援事業/県単独 予算)
実用化企業 :クロレラ工業(株)
ニーム156
43.自然物形状に対応可能な3次元CAD/CAMシステムの開発 機械電子研究所
開発概要
NC(数値制御)工作機械の誤差を測定し補正を行うため、誤 差を高精度に計測できるシステムを開発し、「2次元MMMシス テム」として平成13年に商品化しました。
2次元MMMシステム
45.NC工作機械精度計測システムの開発 機械電子研究所
関 連 研 究:NC工作機械精度計測システムの開発
(平成8〜9年度 事業主団体研究開発業
/雇用促進事業団(現 雇用・能力開発機構))
実用化企業 :日本ファインテック(株)
関 連 特 許:「工作機械精度計測システム」 特許第3217737号
実形状 オンマシン測定 CAD図形
開発概要
自然物形状などの複雑な3次元形状をコンピュータデータとして簡単に取り込み、CAD/CAM(コンピ ューターを使った3次元設計支援/加工支援システム)の立体図形を自動的につくることができる機能を持っ たシステムを開発し、平成11年に商品化しました。
関 連 研 究:設計の自動化・加工の自動化に関する研究 −「干渉練投影法」を用いた形状処理に関する研究−
(平成8年度 自動車関連産業技術高度化支援事業/県単独予算)
「干渉線投影法」によるリバースエンジニアリング対応型3次元CAD/CAMシステムの開発
(平成9〜10年度 新技術実用化促進事業/(財)福岡県産業・科学技術振興財団)
実用化企業 :コンピュータエンジニアリング(株)
関 連 特 許:「工具経路算出方法」 特許第3010002号
44.博多カラーイメージ織の開発 化学繊維研究所
関 連 研 究:カラー写真織り技術の開発
(平成6年〜8年度 産学官共同研究事業/(財)福岡県 産業・科学技術振興財団)
実用化企業 :博多織工業組合 開発概要
デジタルカラー原画から直接織物作成データを作成し、固定された 8色のよこ糸のみで1千種類以上の色表現を絹織物上に再現可能にし ました。非常に高度な技術を必要とし時間のかかっていた織物作製が 極めて正確に短時間で処理でき、さらに今まで出来なかった色表現が できるようになりました。
デジタルカメラで撮ったデータを 博多カラーイメージ織り技術で
織物として再現
46.水質浄化能を有する炭化物含有コンクリートの開発 インテリア研究所 開発概要
福岡県保健環境研究所と連携して、木質廃材や立花町の竹等を原 料とした炭化物と特殊セメントの複合により、水質浄化能を持った コンクリートを開発し、「チャコケン」、「モスビューロック」と して平成11年に商品化し、県内河川において環境保全型土木資材と して利用されています。
モスビューロックの施工例
(福岡県二ッ川(三橋町、柳川市))
関 連 研 究:炭化物を複合化した水質浄化コンクリートの開発
(平成9〜12年度 経常研究/県単独予算)
実用化企業 :(株)野田ブロック工業、環境保全型炭入りブロック工業会 関 連 特 許:「水質浄化能を有するコンクリート」 特許第3249945号
「水質浄化能を有する間知ブロック」 特許第3338414号
「多孔質炭入りコンクリート製品」 特許第3577583号
47.新型管継ぎ手の開発 機械電子研究所
開発概要
工業用排水の配管に使用されている継ぎ手の内部に、特殊な溝 加工部を設け、漏れ防止機能を持つ半永久的に使用できる新型管 継ぎ手を開発し、「GLスーパーフランジ」として平成11年に商 品化しました。
関 連 研 究:新型管継ぎ手の開発
(平成9〜10年度 北九州産学官連携研究開発特別 助成事業/(財)北九州市産業技術振興基金)
実用化企業 :(株)大創
GLスーパーフランジ
48.ヘール加工を用いた高品位シール溝加工 機械電子研究所
開発概要
研磨などの工程がいらない高精度の金属切断加工ができる精密ヘール加工法を開発し、真空機器用シール溝 加工への応用を行いました。平成11年より真空チャンバーの生産に活用されています。
関 連 研 究:設計の自動化・加工の自動化に関する研究 −曲面対応のヘール加工6軸CAMシステムの開発−
(平成7年度 自動車関連産業技術高度化支援事業/県単独予算)
6軸高精度ヘール加工システムの開発
(平成10〜12年度 地域コンソーシアム研究開発事業/新エネルギー・産業技術総合開発機構)
実用化企業 :(株)グラフィックプロダクツ
関 連 特 許:「加工データ作成方法、加工データ作成方法のプログラム及び記録媒体」特許第3868220号
「ヘール工具」特開2005-186272
ヘール工具 工具軸まわり に回転
すくい面
工具進行方向
逃げ面
49.ヘルシーな人参ジュースの開発 生物食品研究所 開発概要
農業総合試験場と連携して、野菜汁・果汁等農産物搾汁液に含 まれている糖を、酵素処理して腸内のビフィズス菌を増やすよう にした健康飲料を開発し、平成8年に人参100%ジュース「人参活菜
」として商品化しました。
関 連 研 究:バイオテクノロジーによる機能性食品素材の開発
(平成3〜7年度 地域バイオテクノロジー実用化 促進事業/農林水産省)
実用化企業 :福岡県園芸農業協同組合連合会
関 連 特 許:「液状食品素材の製造方法」 特許第2852206号
人参ジュース
50.納豆菌を利用した生分解性高分子の開発 生物食品研究所
開発概要
納豆の「ねばねば」は、ポリ−γ−グルタミ ン酸という生分解性の高分子化合物です。この ポリ−γ−グルタミン酸を大量に生産する技術 を確立し、平成10年より化粧品等の原材料とし て利用されています。
関 連 研 究:生分解性を有する機能性繊維・高分子材料の開発 ポリ−γ−グルタミン酸製造方法
(平成5〜7年度 産学官共同研究開発事業/(財)福岡県産業・科学技術振興財団)
実用化企業 :福岡県醤油醸造協同組合
関 連 特 許:「高分子化合物を生産する微生物の培養装置及び培養方法」 特開2006-034235
「納豆菌による高分子量ポリ-γ-グルタミン酸の生産方法」 特開2006-042617 ポリ−γ−グルタミン酸製造方法
51.木製トレーの開発 インテリア研究所
木製トレー 開発概要
杉の未利用材や間伐材を有効利用して、発泡スチロールトレーに 比べ環境負荷の少ない木製トレーを開発しました。平成11年、平成 12年に大分県、高知県内にそれぞれ製造工場が新設され、木製トレ ーの大量生産を開始し、食品トレーなどに利用されています。
関 連 研 究:森林資源の有効活用を指向した包装製品の開発
(平成9〜12年度 経常研究/県単独予算)
実用化企業 :前田機工(株)、全国森林組合連合会、
(株)エコアス馬路、企業組合ウッドトレー