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ビジュアルコミュニケーションの現在と未来

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Academic year: 2021

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ビジュアルコミュニケーションの現在と未来

A Study on the Present and Future of Visual Communication

1W090417-9 朴 イエナ 指導教員 長 教授

PARK Yena Prof. CHOH Ikuro

概要: 本論文では、モバイル・デバイスとしてのスマートフォンを概観するとともに、コミュニ

ケーションの現在を俯瞰し、テキストを伴わない、ビジュアルコミュニケーションの手段として のデバイスとアプリケーションの可能性を導きたいと思う。

キーワード:ビジュアル、デザイン、コミュニケーション、ソーシャル・ネットワーキング・サービス Keywords: Visual Communication, Social Networking Service

1.はじめに

文字ができる以前、人間は伝えたいことを絵描 くことでコミュニケーションをとっていた。時 には写実的に、時にはピクトグラム的に描かれ たそのコミュニケーション手法は、のちに言語 を表現できる文字が発達してもなお、今日に至 まで生活の中で多く使われている。本論文では、

モバイル・デバイスとコミュニケーションの現 在を俯瞰し、ビジュアルコミュニケーションの 手段としてのデバイスとアプリケーションの 可能性を導きたいと思う。

2.モバイル・コンピュータとコミュニケーシ ョンの現在

モバイル・コンピュータと呼ばれる小型デバ イ ス は 実 に 多 数 に 及 ぶ が 、 本 論 文 で は 主 に

iPhone を例とすることで、モバイル・デバイ

スとしてのスマートフォンとネットワークの 普及によるコミュニケーションツールの現在 について解説する。まずモバイル・ネットワー クの進化としてiPhoneの通信規格の変化を概 観し、内蔵カメラの進化を確認する。

スマートフォンにおける主なコミュニケーシ ョンツールとして、ソーシャル・ネットワーキ ン グ ・ サ ー ビ ス (SNS: Social Networking

Services)を挙げられる。SNS とはネットワ

ークを介して人と人が互いにコミュニケーシ ョンをとり、人間関係の構築を可能とするコミ ュニティサービスを称する。インターネットの 普及とともに、21 世紀に入り急速に成長を遂

げた。代表的なものに、Facebook、Twitter、

LINEを挙げた。

3.ビジュアルコミュニケーションの新しい動

スマートフォンの普及によって、ビジュアルコ ミュニケーションは更に容易となり、また、

SNS などのネットワークを通して不特定多数 へ公開することが可能となった。そのような状 況の中、ここ数年のプロジェクトの事例をあげ、

どういった企みが行われたか確認する。

ビジュアルコミュニケーションの新しい企み として、「Occpy Wall Street」抗議運動に用い られるビジュアルと、世界共通のビジュアルラ ンゲージを目ざす「The Noun Project」を紹介 する。

2.スマートフォンと写真コミュニケーション スマートフォンの普及により、写真をとる行為 はすでに日常的となっている。iPhone の内蔵 カメラの解像度は記録的写真だけでなく、芸術 的共感を目的とする写真を撮るのに十分な性 能を持っている。また、スマートフォンのカメ ラを用いることで、簡単にSNSや写真共有ア プリへの投稿が可能である。スマートフォンの カメラを用いて写真を撮る際に、撮り手が意識 することは作品的価値の写真というよりは記 録的写真に近い。また、SNS を利用するユー ザーは第一に、共有して反響が得られるか考え る。たとえば「空がきれいだ」「この看板は面 白い」「料理が美味しそう」などと言った、分

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2 かりやすい共感から、うまく言葉に表せないが 共感してくれそうな美しさと言った、多様な感 情が写真には込められている

4.未来のビジュアルコミュニケーション

現在の携帯電話で用いられている絵文字が、象 形文字が登場する以前の「絵文字」から先祖返 りしているものと考えたとき、現代の絵文字が 発達しステッカーやスタンプといったコミュ ニケーション手段になり、2013 年の現在、反 響を呼んでいる。また、TheNounProjectはま さに古代の人間がコミュニケーションのため にとった手段である絵文字を、ピクトグラムと して、グローバルなランゲージとして再現しよ うとしている、現代の先祖帰りプロジェクトで ある。

それに比べ、19 世紀から用いられている比較 的新しい表現技術である写真は、今後の未来、

人間の高度なコミュニケーション手段になる 可能性があると考える。LINE のスタンプにお いても、喜怒哀楽だけでない高度な感情表現が されていることからして、人間が言葉を用いな い高度なビジュアルコミュニケーションをは じめたと、捉えることができる。

しかしLINEのスタンプに関しては、他人によ ってつくられたものから選んで表現するとい う制約がある。自らビジュアルを作り出せるコ ミュニケーションツールとして、絵を描いて送 信できる機能をもったアプリも存在するが、絵 を描くという動作の熟練度に頼るため、個別差 が大きいと考えられる。また、コミュニケーシ ョンのインスタント性を重視する現代人にと って、時間のかかる操作は娯楽としての意味が 大きく、コミュニケーションの手段として継続 的に使われるとは考えづらい。

送り手が見て感じたその瞬間の、特別な情緒を 一枚の写真で表現し、相手に伝えることができ たら、たとえば、夕焼けの空を見て感じたある 種の哀愁と切なさ、美しさという複雑な情緒を、

撮った人が見て感じたその瞬間のもろもろの 感情を相手に伝えられるのではないだろうか。

テキストベースの従来のコミュニケーション

に存在した、理解へ至るまでのクッションが、

ビジュアルをベースとするコミュニケーショ ンによって取り除かれるであろうと考える。

ビジュアルコミュニケーションの先には、写真 と動画を介して言語がまたひとつになる世界 があると考える。同時通訳などの技術的な側面 ではなく、クオリアやアフォーダンス的な意味 のバベルの世界が訪れることを想像する。

参照

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