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ASR 中のハロゲン分離技術の開発報告書 2004

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(1)

ASR 中のハロゲン分離技術の開発報告書

2004 年 3 月

社団法人 プラスチック処理促進協会

(2)
(3)

は じ め に

プラスチックは、日常生活からあらゆる産業に至るまで、欠くことのできない重要な 素材となっている。一方、わが国の経済システムはこれまで、大量生産、大量消費によ る使い捨てが行われてきた結果、廃棄物の量が増大し、埋め立て処分場が今後数年で満 杯になることが予想される一方、なかなか地域住民の同意が得られず、焼却場の新規立 地が極めて困難な状態にある。

このため、限られた資源を有効に利用するための循環型経済社会システムの構築が、

我が国社会の重要テーマとなっている。

このような循環型社会形成に向けて、循環型社会形成推進基本法をはじめリサイクル 関連法が平成12年5月国会審議を経て公布されるなど、循環型社会形成に向けた法制 度の整備が図られてきた。これに関連した最後の法律として自動車リサイクル法も平成 17年1月から全面施行される予定である。同法のリサイクル率は当初の85%以上か ら平成27年(2015 年度)には95%以上に引き上げられる見込みであり、これに対応 するためには自動車に使用されているプラスチック(現在、自動車には重量で7~8%

のプラスチックが使用されている)を適切に再商品化する技術を確立しておくことは極 めて重要である。

当協会では、このような背景のもとに、自動車使用済みプラスチックの処理技術開発 の一環として、昨年度、中国経済産業局から委託を受け実施した電気・電子、自動車等 使用済みプラスチックのゼロエミッションケミカルリサイクル技術の開発(中国経済産 業局即効型地域新生コンソーシアム研究開発事業の委託研究プロジェクト)」に引続き、

本年度はそのより一層の使用用途を拡大するために日本自転車振興会からの補助を受け

「自動車シュレッダーダスト(以下

ASR

と記す)中のハロゲン分離技術の開発」を実施 した。

なお、実験開始に先立ち、研究開発計画の審議等を目的として学識経験者、関連業界 団体からなる「ASR中のプラスチックからハロゲン分離技術の開発」委員会を設置した。

実験に関しては、

ASR

処理技術に関する高い技術力と実績を有する株式会社ナカメ タルの協力を得て、「

ASR

中のプラスチックからハロゲン分離技術の開発」実験を実施し た。

ASR

の組成、分離回収物の分析等に関しては、

ASR

の分析に関し、高度な分析技術 と知見を有する財団法人 広島県環境保健協会の協力を得て行なった。

最後に、本事業の実施にあたり経済産業省 製造産業局化学課、関係省庁、社団法人 日本自動車工業会、社団法人 日本鉄リサイクル工業会より多大のご指導、ご協力を賜 りましたことに対し、感謝申し上げる次第です。

2004 年 3 月

社団法人 プラスチック処理促進協会 技術開発委員会

(4)
(5)

『ASR 中のハロゲン分離技術の開発』委員会 (敬称略・順不同)

委員長 宇部興産株式会社 福田 俊男

副委員長 新第一塩ビ株式会社 大和 多実男

大洋塩ビ株式会社 佐々木 慎介

信越化学工業株式会社 馬場 誠 住友化学工業株式会社 富田 滋

三井化学株式会社 阿曽 宏貴 神山 政樹

(~200310月迄)

鐘淵化学工業株式会社 島津 久夫 委 員

東ソー株式会社 小曾根 綾子

社団法人

日本自動車工業会

堀井 光雄

アドバイザー

社団法人

日本鉄リサイクル工業会

大津 隆昭

事務局 : 総合企画室 山脇 隆

技術開発部 荷福 正隆、豊島 元敬、藤井 数男

(6)
(7)

社団法人 プラスチック処理促進協会 技術開発委員会

技術開発委員長 旭化成ケミカルズ株式会社 取締役 水谷 茂

旭化成株式会社 取締役 勝又 勉

(~200310月迄)

FTR WG(敬称略・順不同)

主 査 宇部興産株式会社 福田 俊男

副主査 新第一塩ビ株式会社 大和 多実男 大洋塩ビ株式会社 佐々木 慎介 信越化学工業株式会社 馬場 誠 住友化学工業株式会社 富田 滋

三井化学株式会社 阿曽 宏貴

神山 政樹

(~200310月迄)

鐘淵化学工業株式会社 島津 久夫 委 員

東ソー株式会社 小曾根 綾子

事務局 : 総合企画室 山脇 隆

技術開発部 荷福 正隆、豊島 元敬、藤井 数男

(8)
(9)

ASR中のハロゲン分離実験委託先 株式会社 ナカメタル

〒 739-1754 広島市安佐北区小河原町 204-7 TEL 082-840-1500

総務部長 植花 雅秋 プラスチックエンジニア 熊江 陸臣

ASRの組成及び回収物等の分析委託先 財団法人 広島県環境保健協会

〒 730-8631 神戸市兵庫区大開通1-1-1 TEL 082-293-1515

環境科学センター環境技術一部

部長 荒木 茂行

(10)
(11)

FTR WG の活動

第1回 WG 2003年 5月

20

日 (1) 平成

14

年度事業活動報告の作成

(2)

平成

15

年度事業活動計画の審議・決定

第2回 WG 2003 年

6

19

日 (1) 平成

15

年度活動計画について

(2)

1

回技術開発委員会報告

第3回 WG 2 0 0 3 年

9

4

日 (1) 「ASR中のハロゲン分離技術の開発」実験実施 計画(修正版)について意見交換

(2)

平成

16

年度日本自転車振興会補助事業について

第4回 WG 2003 年

11

27

(1)

平成

16

年度

FTR WG

活動計画について審議

(2)

平成

15

年度

FTR WG

活動報告について審議

第5回 WG 2004年

1

29

日 (1) 「ASR中のハロゲン分離技術の開発」実験結果 について意見交換

(2)

一般事業のまとめ方について審議・決定

第6回 WG 2004年

2

19

日 (1) 「ASR中のハロゲン分離技術の開発」実験報告 書案の作成

ASR 委員会の活動

第1回 委員会

2003

6

19

(1)

事業実行計画書の審議・承認

ASR

委員会の見学会

2003

8

1

(1) (株)ナカメタル殿見学会の実施

第2回 委員会

2003

10

30

(1) 「ASR

中のハロゲン分離技術の開発」実験中

間結果報告

第3回 委員会

2004

3

4

(1) 「ASR

中のハロゲン分離技術の開発」実験報

告書の審議・承認

(12)
(13)

ASR 中のハロゲン分離技術の開発報告書

概 要

プラスチックは、日常生活からあらゆる産業に至るまで、欠くことのできない重要な 素材となっている。一方、わが国の経済システムはこれまで、大量生産、大量消費によ る使い捨てが行われてきた結果、廃棄物の量が増大し、埋め立て処分場が今後数年で満 杯になることが予想される一方、なかなか地域住民の同意が得られず、焼却場の新規立 地が極めて困難な状態にある。

このため、限られた資源を有効に利用するための循環型経済社会システムの構築が、

我が国社会の重要テーマとなっている。

このような循環型社会形成に向けて、循環型社会形成推進基本法をはじめリサイクル 関連法が平成12年5月国会審議を経て公布されるなど、循環型社会形成に向けた法制 度の整備が図られてきた。これに関連した最後の法律として自動車リサイクル法も平成 17年1月から前面施行される予定である。同法のリサイクル率は当初の85%以上か ら平成27年(2015 年度)には95%以上に引き上げられる見込みであり、これに対応 するために自動車に使用されているプラスチック(現在、自動車には重量で7~8%の プラスチックが使用されいる)を適切に再商品化する技術を確立しておくことは極めて 重要である。

当協会では、このような背景のもとに、自動車使用済みプラスチックの処理技術開発 の一環として、昨年度、中国経済産業局から委託を受け実施した電気・電子、自動車等 使用済みプラスチックのゼロエミッションケミカルリサイクル技術の開発(中国経済産 業局即効型地域新生コンソーシアム研究開発事業の委託研究プロジェクト)」に引続き、

本年度はそのより一層の使用用途を拡大するために日本自転車振興会からの補助を受け、

自動車シュレッダーダスト(Automobile Shredder Residue 以下ASRと記す)

からハロゲン含有率0.5wt%以下のプラスチック回収物を目指し、「ASR中のプラス チックからハロゲン分離技術の開発」を実施した。

ASRの中には、約30wt%の廃プラスチックが含まれているが、金属分が多すぎるため にそのままでは既存の焼却施設などでは使えず、また、金属塩化物のボイラー熱交換器への 付着で発電効率が低下するなどの問題があった。これらの問題を解決するためには、ASR 中の金属分や塩素などのハロゲン分を分離・削減する技術を開発する必要がある。

しかしながら、ASR中からこれらの金属分や塩素などのハロゲン分を分離・削減するこ と、特にハロゲン分を分離することは極めて難しく、その研究開発事例は極めて少ない。そ の大部分が埋立処分されているのが現状である。

そこで、本事業ではASRの利用の幅を大幅に拡大することを目的とし、ASRから金属 分を極力取り除いた粒径の異なる3種類のASR試料を使用し、静電分離装置と浮力選別装

(14)

置を用てそれぞれ単独での分離特性と、これを組み合わせた場合の分離特性を評価し、ハロ ゲン含有率0.5wt%以下のプラスチック回収物を得る条件を把握するためのハロゲン分離 実験を行った。追加実験として、当初の実験計画にはなかった磁力選別装置を用いた実験も 併せて実施した。また、これらの実験結果を基に事業性についての評価も実施した。

今回の実験結果から、浮力選別装置を使用してASRの浮力選別を繰り返すことにより、

当初の開発目標であるASR中からハロゲン含有率0.5wt%以下のプラスチック回収物 を得る条件を見つけることができた。しかしながら、事業性については、上記回収物を 得るためには回収率が低下し、現状ではコストパフォーマンスの点でマテリアルリサイ クルは成立し難いことが分かった。

また、今回の実験により、ASR中のハロゲン濃度を0.5wt%程度までコントロー ルできることが分かったので、何らかのインセンティブが得られるならば、現状ほとん ど埋め立て処分されているASRをケミカル・サーマルリサイクル等により有効利用す ることも可能と思われる。以下に今回の実験により、明らかになった事項を記す。

(1)静電分離単独実験の結果、ASRは形状がバラバラで、かつ表面に油分等の汚れが 付着していることからASRの静電分離装置使用によるハロゲン分離は非常に難しいことが 分かった。

(2)浮力選別単独実験の結果、実験水準9(ASR粒径:4mmアンダー、溶媒比重:1.

05、処理量:100kg/h)の条件下で浮力選別の繰返しを実施することにより、当初の 開発目標のASR中からハロゲン含有率0.5wt%以下のプラスチック回収物が得られる ことが分かった。但し、最終回収率が約14wt%と低く、この方法での事業化は難しい と思われる。

(3)複合実験A(静電分離 → 浮力選別)の結果、ASRのハロゲンの分離・分別にお いて、この順番での分離・分別の可能性はあるが、静電分離装置のASRのハロゲン分離性 能の改良が必要である。

(4)複合実験B(浮力選別 → 静電分離)の結果、ASRのハロゲンの分離・分別にお いて、この順番での分離・分別は適さないことが分かった。

(5)その他の手法の追加による分離性能の向上について

複合実験A(静電分離 → 浮力選別)の後に磁力選別装置を用いた追加実験を実施した 結果、磁力選別装置の追加により、更なるハロゲン分離性能向上の可能性があることが分か った。

(6)事業性については、現状の社会情勢下では成立し難い。何らかのインセンティブが必 要である。

(15)
(16)

目 次

ページ

概要

1.目的 ···

1 1.1実験背景

1.2実験目的

2.実験方法 ···

4 2.1 実験試料···6

2.2 実験装置···8 2.3 実験水準、分析項目

···

10

2.4 実験条件···12

3.実験結果と考察 ···

14

3.1 静電分離単独実験

···

18

3.2 浮力分離単独実験

···

22

3.3 複合実験A

···

26 3.4 複合実験B···30

4.事業性評価 ···

35

5.結論 ···

40

参考文献 ···

42

添付資料 ···

45

(17)
(18)

1.目的

1.1 実験背景

プラスチックは、日常生活からあらゆる産業に至るまで、欠くことのできない重要な 素材となっている。一方、わが国の経済システムはこれまで、大量生産、大量消費によ る使い捨てが行われてきた結果、廃棄物の量が増大し、埋め立て処分場が今後数年で満 杯になることが予想される一方、なかなか地域住民の同意が得られず、焼却場の新規立 地が極めて困難な状態にある。

このため、限られた資源を有効に利用するための循環型経済社会システムの構築が、

我が国社会の重要テーマとなっている。

このような循環型社会形成に向けて、循環型社会形成推進基本法をはじめリサイクル 関連法が平成12年5月国会審議を経て公布されるなど、循環型社会形成に向けた法制 度の整備が図られてきた。

これに関連した最後の法律として、平成14年7月に制定された自動車リサイクル法 では、フロン、エアーバッグ、及び自動車シュレッダーダスト(Automobile Shredder Residue 以下ASRと記す)の再資源化を自動車メーカーに義務付けている1)。当協 会の調査2)によると、ASRは年間約80万トン排出され、その中には約24万トンの プラスチックが含まれている。このASRはプラスチックを主体とした混合物であるが、

現状では約24%がエネルギー回収等でリカバリーされているものの、大部分は埋立(約 63%)あるいは単純焼却(約12%)されているのが現状である。

この自動車リサイクル法は、平成17年1月から全面施行される予定である。同法の リサイクル率は当初の85%以上から平成27年(2015 年度)には95%以上に引き上 げられる見込みであり、これに対応するために自動車に使用されているプラスチック(現 在、自動車には重量で7~8%のプラスチックが使用されている)を適切に再商品化す る技術を確立しておくことは極めて重要である。

当協会では、このような背景のもとに、自動車使用済みプラスチックの処理技術開発 の一環として、昨年度、中国経済産業局から委託を受け実施した電気・電子、自動車等 使用済みプラスチックのゼロエミッションケミカルリサイクル技術の開発(中国経済産 業局即効型地域新生コンソーシアム研究開発事業の委託研究プロジェクト)」3)において、

所期の目標である、

・ 臭素系(塩素系を含む)ダイオキシン類の生成抑制

・ 対象プラスチックの化学原料又は電気エネルギーとしての回収

・ 臭素の製品としての回収

を達成可能な経済性を持った世界初の臭素完全リサイクル型ゼロエミッションプロセス として構築、この開発技術を利用して、参画頂いた住友金属株式会社及び共英製鋼株式 会社にて事業化を進めているところである。

本年度は昨年度に引続き、ASRのより一層の使用用途を拡大するために日本自転車

(19)

振興会からの補助を受け、ハロゲン含有率0.5wt%以下のプラスチック回収物を目指 し、「ASR中のプラスチックからハロゲン分離技術の開発」を実施した。

このASRについては、ガス化ケミカルリサイクルあるいはガス化溶融炉による発電 等の技術開発が進められているが、ASR中の金属分が多すぎるためにそのままでは既存 の焼却施設などでは使えず、また、金属塩化物のボイラー熱交換器への付着で発電効率が低 下するなどの問題がある。これらの問題を解決するためには、ASR中の金属分や塩素など のハロゲン分を分離・削減する技術を開発する必要がある。

自動車リサイクル法の全面施行が予定される平成17年1月までには、こうした問題を解 決し、再資源化の道筋を確立しておくことが必要である。

しかしながら、ASR中からこれらの金属分や塩素などのハロゲン分を分離・削減するこ と、特にハロゲン分を分離することは極めて難しく、その研究開発事例4)、5)は極めて少な い。

そこで、プラスチック処理促進協会では、ASR中に含まれる塩素等のハロゲン分離技 術の開発を進めることにした。

この技術開発では、自動車シュレッダー業者の中でも金属分の徹底分離に取り組む事 業者、(株)ナカメタルの協力を得て、広島市内にある同社の廃金属・廃プラスチック処 理工場で、ASR中の金属分やハロゲン分を分離・削減する実験を実施した。

また、ASR の組成、分離回収物の分析等に関しては、ASR の分析に関し、高度な分析技 術と知見を有する財団法人 広島県環境保健協会の協力を得て行なった。

1.2 実験目的

自動車シュレッダ-ダスト(ASR)の中に含まれるプラスチック類の再資源化技術を確 立するため、プラスチック分離システムの開発調査を行い、

ASR

の利用の幅を大幅に拡大 することにより、循環型社会の構築を推進する。

具体的には、自動車シュレッダーダスト中の金属分を分離して得られた金属分の極めて 少ないプラスチック成分を原料に、この原料中のハロゲン含有プラスチックを分離し、プ ラスチック再生原料・セメント原燃料・高炉還元剤・ガス化原料及びガス化溶融炉原料等 の受入れ条件を満足するハロゲン濃度の低いプラスチックを得る分離技術の開発を行なう。

一方濃縮された高濃度ハロゲン含有プラスチックの分析を行い、この有効利用について も調査する。

本事業では㈱ナカメタルが所有する静電分離装置と浮力選別装置(湿式比重分別装置)

を用い、分離特性の詳細を把握し、その結果を評価分析して

ASR

の有効利用の方向を見出 すことを目的とする。具体的には静電分離装置と比重分離装置を用いて、それぞれ単独で の分離特性と、これを組み合せた場合の分離特性を評価し、

ASR

からハロゲン濃度

0.5wt%

(20)

以下のプラスチック回収物を得る条件を探索する。

2.実験方法

2.1 実験試料

実験用試料は使用済み自動車40台をシュレッダ-処理し発生するダストを破砕と分別 を繰返すことにより粒径

4mm以下、8mm以下、12mm以下の3種類を作成し、それぞれ

試料名ASR1(粒径

4mm)

、ASR2(粒径

8mm)

、ASR3(粒径

12mm)と表示する。

試料作成の工程を図2.1及び図2.2に、試料組成の分析結果を表2.1に示した。

試料組成の分析方法については、添付資料2の分析操作手順及び分析装置参照のこと。

(21)

図2.1 実験用試料製造工程図

ナゲット設備

シュレッダープラント

ミニシュレッダー

銅・アルミ・ステン 一次破砕

二次破砕

三次破砕 M

T B

16㎜アンダーダスト

14㎜アンダーダスト

銅・アルミ・ステン

12㎜アンダーダスト 実験用試料

一次破砕

二次破砕

三次破砕

8㎜アンダーダスト

6㎜アンダーダスト

4㎜アンダーダスト 実験用試料

鉄・非鉄

鉄・非鉄 200㎜アンダーダスト

50㎜アンダーダスト

実験用試料

(ASR3)

(ASR2)

(ASR1)

(22)

図2.2 実験用試料製造工程詳細図

1

シュレッダープラント

ミニシュレッダープラント

MTBプラント

ナゲットプラント

最終破砕品(4㎜アンダー)

事前選別 単一大型樹脂部品他回収

(磁力選別) 鉄回収

(200㎜アンダー)

鉄・ステンレス回収 非鉄回収プラント

(磁力・粒形・手選別)

含 む

(磁力・風力選別)

(50㎜アンダー)

1~3次破砕(50→12㎜アンダー)

事前選別

(反射板・磁力・風力・手選別)

主として ステンレス回収

事前選別

1~3次破砕(12→4㎜アンダー)

(水流・風力・磁力・粒形選別)

主として

ステンレス以外の非鉄金属回収

最終的 非鉄金属回収

(水流・風力・磁力・粒形選別)

両(原科)

(23)

表2.1 試料組成

組成(wt%)

実験 試料

粒径

(mm) C H N Cl Br Sb Pd Ca Mg Fe Cu Al O S 水分 備考 ASR1 4 58.7 6.82 0.58 5.16 0.01未満 0.07 ND 4.35 0.47 0.1 0.04 0.44 20.92 0.27 2.04 ASR2 8 50.2 6.59 0.14 8.05 0.01未満 0.08 0.028 4.56 0.6 0.22 2.65 0.67 24.81 0.14 1.26 ASR3 12 58.2 7.82 0.45 7.98 0.01未満 0.34 0.028 3.06 0.68 0.73 5.33 0.73 13.31 0.07 1.4

写真2.1 実験試料

ASR1(4mmアンダ-) ASR2(8mmアンダ-) ASR3(12mmアンダ-)

(24)

2.2 実験装置

今回の実験には静電分離装置(ジ-マグ社製)、浮力選別装置(富士車輌製)及び磁力選 別装置を使用した。それぞれの装置の仕様については表2.2、表2.3及び表2.4に、

処理フロ-に関しては図2.3、図2.4及び図2.5に示した。

表2.2 静電分離装置の仕様

名 称 塩ビ選別機 型 式 ZSS-2582VC

縦 2000mm フレーム材質 SS400製

横 1228mm 排出シュート 2分割式

外 形 寸 法

高 2060mm

フレ-ム

ディバイダ(分離板)付

径 φ267

長 820mm

選別有効幅 600mm

材質 SUS304

選別ドラム

回転数 連続可変(インバータ制御)

駆 動 方 法 チェーン・スプロケット

トラフ幅 600mm

トラフ長 650mm

トラフ材質 SS400

ライナ材質 塩ビ樹脂

供給フィーダ

駆動部 2連式 (神鋼電機㈱製弊社向特殊仕様品)

付 着 物 除 去 回転ブラシ方式

入力 200V 3φ 60Hz 1.5kw 高電圧発生部 300W

出力電圧:0~50KV(連続可変) 出力電流:0~0.1mA(連続可変) ギャードモータ:全閉外扇カゴ型防塵仕様 200V 3φ 60Hz 0.4kw 1/30

制 御 盤

出力

フィーダ:電磁コイル

200V 3φ 60Hz 0.32kw×2 概 略 重 量 約800kg

図 面 Z3-0306690

(25)

試 料

ホ ッ パ ー

定量供給機

帯 電 装 置

選別ローラー

塩化ビニル等 その他のプラスチック

図2.3 静電分離装置のフロー図

図2.4 静電分離装置概略図

原料ホッパー

定量供給フィーダー

掻き落とし用ブラシ 分離板

電極

ローター

(26)

写真2.2 静電分離装置

静電分離装置内部 静電分離装置外観

静電分離品

(27)

表2.3 浮力選別装置の仕様 浮力選別装置Ⅰ型仕様(1セット)

処 理 能 力 500~1000kg/h

タ ン ク 寸 法 W1500×L4800×H2400(mm)

パ ド ル 直 径 500mm パ ド ル 回 転 数 22rpm

動 力 0.4kw×4台

スクリューコンベア 2台

ス ク リ ュ ー 仕 様 φ180×φ80×160p×15rpm

機 長 3200mm

動 力 0.4kw×2台

浮力選別装置Ⅱ型仕様(1セット)

処 理 能 力 700~750kg/h

タ ン ク 寸 法 W1150×L2250×H1800 パ ド ル 直 径 500mm

パ ド ル 回 転 数 12rpm

動 力 0.4kw×2台

ス ク リ ュ ー コ ン ベ ア 1台

ス ク リ ュ ー 仕 様 φ300×160p×15rpm

機 長 2300mm

動 力 0.4kw

脱水洗浄装置(4セット 現在2セット)

処 理 能 力 250~300kg/h

寸 法 700×700×2150(H)

動 力 7.5kw 26AMP 4P 1台

(28)

浮 沈

図2.5 浮力選別装置フロー図 試 料

選別タンク

攪 拌

ハロゲン含有プラ

ハロゲン非含有プラスチック

(29)

図2.6 浮力選別装置概略図

定 量 供 給 装 置 浮 力 選 別 装 置 Ⅰ 型

ス ク リ ュ ー ホ ッ パ ー 脱 水 洗 浄 装 置

フ レ コ ン カ ー ト

フ レ コ ン

サ イ ク ロ ン

サ イ ク ロ ン

浮 力 選 別 装 置 Ⅱ 型

エ ア ー ダ ク ト ス ク リ ュ ー コ ン ベ ア

浮 力 選 別 装 置 Ⅰ +Ⅱ 型 配 置 概 略 図 (最 終 型 )

1m

(30)

写真2.3 浮力選別装置

浮力選別機全体 浮力選別機投入側 脱水乾燥機

浮力選別機(裏側) 選別槽内 浮力選別品

(31)

表2.4 磁力選別装置の仕様

メ-カ-名 株式会社ヂ-マグ

磁束密度 最大 14,000 ガウス

ロ-タ-直径 φ267mm

ロ-タ-有効幅 600mm

ロ-タ-回転速度 最大45m/min

試 料

ホ ッ パ ー

定量供給

選別ベルト

磁力機本体

木屑(鉄粉付着) その他のプラスチツク

図2.7 磁力選別装置フロー図

(32)

図2.8 磁力選別装置概略図

写真2.4 磁力選別装置

600mm

選別対象物

ベルト

木屑(鉄粉付着) その他プラスチック ディバイダ-

φ267mm

磁選機本体

(33)

2.3 実験水準、分析

静電分離単独実験、浮力分離単独実験、複合実験A(静電分離 → 浮力選別 →磁力 選別)、複合実験B(浮力選別 → 静電分離)についての各実験水準と分析(測定)項 目を表2.5~表2.8に示した。

2.4 実験条件

静電分離単独実験、浮力分離単独実験、複合実験A(静電分離 → 浮力選別 →磁力 選別)、複合実験B(浮力選別 → 静電分離)についての各実験条件を表2.5~表2.

8に示した。

(34)

表2.5 静電分離単独実験の実験水準と分析(測定)項目

注)○印分析・測定項目 試料名

ハロゲン 含有率

(wt%)

含有水 分量

(%)

平均温度

(℃)

平均湿度

(%)

回収率

(%)

ハロゲン 含有率

(wt%)

回収率

(%)

ハロゲン 含有率

(wt%)

1 ASR1 ○ ○ 4 46~47 40~41 50 45 ○ ○ ○ ○ ○ ○

2 ASR2 ○ ○ 8 〃 〃 〃 〃 ○ ○ ○ ○ ○ ○

3 ASR3 ○ ○ 12 〃 〃 〃 〃 ○ ○ ○ ○ ○ ○

4 ASR1 ○ ○ 4 〃 30~31 〃 〃 ○ ○ ○ ○ ○ ○

5 〃 ○ ○ 〃 〃 50~51 〃 〃 ○ ○ ○ ○ ○ ○

6 〃 ○ ○ 〃 〃 40~41 〃 〃 ○ ○ ○ ○ ○ ○

7 〃 ○ ○ 〃 36~37 〃 〃 〃 ○ ○ ○ ○ ○ ○

8 〃 ○ ○ 〃 26~27 〃 〃 〃 ○ ○ ○ ○ ○ ○

9 〃 ○ ○ 〃 46~47 〃 〃 135 ○ ○ ○ ○ ○ ○

10 水準1の

回収物A ○ ○ 〃 〃 〃 〃 45 ○ ○ ○ ○ ○ ○

11 水準10の

回収物A ○ - 〃 〃 〃 〃 〃 ○ ○ ○ ○ ○ ○

12 水準11

の回収物 ○ - 〃 〃 〃 〃 〃 ○ ○ ○ ○ ○ ○

13 水準9の

回収物B ○ ○ 〃 〃 〃 〃 135 ○ ○ ○ ○ ○ ○

14 水準13の

回収物B ○ - 〃 〃 〃 〃 〃 ○ ○ ○ ○ ○ ○

15 水準14の

回収物B ○ - 〃 〃 〃 〃 〃 ○ ○ ○ ○ ○ ○

16 ASR1 ○ ○ 〃 〃 〃 100 45 ○ ○ ○ ○ ○ ○

17 〃 ○ ○ 〃 〃 〃 150 〃 ○ ○ ○ ○ ○ ○

回収物A 回収物B

ローラー 回転数

(rpm)

処理量

(kg/h)

ディバイ ダー角度

(°)

実験 環境因子 水準

NO

実験試料

平均粒径 (mm)

印加電圧

(KV)

(35)

表2.6 浮力選別単独実験の実験水準と分析(測定)項目

注)○印分析・測定項目

試 料 名 ハ ロ ゲ ン 含 有

率 (w t% ) 回 収 率 (% ) ハ ロ ゲ ン

含 有 率 (w t% ) 回 収 率 ( % ) ハ ロ ゲ ン 含 有 率 (w t% )

1 A S R   1 4 1.20 10 0

2 A S R   2 8

3 A S R   3 12

4 A S R   1 4 1.25

5 1.00

6 水 準 5 の

回 収 物 A 1.20

7 A S R   1 20 0

8 40 0

9 1.05 10 0

1 0 1.10

1 1 1.15

1 2 1.30

1 3 水 準 1 の

回 収 物 B 1.20

1 4 水 準 13 の

回 収 物 B 1.20

処 理 量

( k g /h )

回 収 物 A 回 収 物 B

実 験 水 準 N O

実 験 試 料

平 均 粒 径 (㎜ )

溶 媒 比 重

(- )

(36)

表2.7 複合実験

A(静電分離 → 浮力選別 → 磁力選別)の実験水準と分析(測定)項目

試料名 水分含有 率(wt%)

ハロゲン含 有率

(wt%)

回収率

(%)

ハロゲン含 有率

(wt%)

回収率

(%)

ハロゲン含 有率(wt%)

回収率

(%)

ハロゲン含 有率(w

t%)

回収率

(%)

ハロゲン 含有率

(wt%)

回収率

(%)

ハロゲン含 有率

(wt%)

1 ASR1 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

2 ASR2 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○    

3 ASR3 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

      注)○印分析・測定項目

・・・・・ 静電分離単独実験の実験水準1、2、3に準ずる

・・・・・ 浮力選別単独実験の実験水準11に準ずる

・・・・・ 別紙19参照のこと

: より多くのPVC等を含むと考えられる回収物

: PVC含有量がより少ないと   〃

回収物A

回収物B 主要因子説明 静電分離 浮力選別 磁力選別

実験

水準 NO

静電分離 浮力選別 磁力選別

実験試料 回収物B 回収物A 回収物B 樹脂のみの回収物 木片を主体とした

回収物

(37)

表2.8 複合実験

B(浮力選別 → 静電分離)

)の実験水準と分析(測定)項目

材 料 名

ハ ロ ゲ ン 含 有 率

(wt% )

回 収 率

(% )

水 分 含 有 率

(w t% )

ハ ロ ゲ ン 含 有 率 (% )

回 収 率

(% )

ハ ロ ゲ ン含 有 率 (w t% )

回 収 率

(% )

ハ ロ ゲ ン 含 有 率 (w

t% )

1 AS R1 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

2 AS R2 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

3 AS R3 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

                 注 )○ 印 分 析 ・測 定 項 目

・・・・・ 浮 力 選 別 単 独 実 験 の 実 験 水 準 11に 準 ず る

・・・・・ 静 電 分 離 単 独 実 験 の 実 験 水 準 1、 2、 3に 準 ず る 実 験 試 料

最 終 回 収 率(

%) 回 収 物 B

主 要 因 子 説 明

静 電 分 離 浮 力 選 別

静 電 分 離

回 収 物 A 回 収 物 B

実 験 水 準 N O

浮 力 選 別

(38)

3.実験結果と考察

3.1 静電分離単独実験

静電分離単独実験結果を表3.1に示した。

3.1.1 粒径の影響

図3.1.1に回収物中に含まれるハロゲン含有率と粒径の関係を示した。この図から 回収物A中のハロゲン含有率は粒径が小さいほど高くなることが分かった。また、回収物 B中のハロゲン含有率は粒径が小さいほど低くなることが分かった。

図3.1.2に回収率と粒径の関係を示した。回収物Aの回収率は粒径が大きくなるほ ど高くなり、回収物Bの回収率は粒径が大きくなるほど低くなる傾向があることが分かっ た。

これらの結果から、回収物Bのハロゲン含有率をできるだけ少なくし、高い回収率を得 るためには、粒径は小さい方が良い結果が得られることが分かった。因みに、今回の実験 では最適粒径は4mmで、その時の回収物Bのハロゲン含有率は2.95wt%、回収率 は71wt%であった。

3.1.2 印加電圧の影響

図3.1.3に回収物中に含まれるハロゲン含有率と印加電圧の関係を示した。この図 から回収物A中のハロゲン含有率は印加電圧が高いほど高くなることが分かった。また、

回収物B中のハロゲン含有率は印加電圧が大きいほど低くなることが分かった。

図3.1.4に回収率と印加電圧の関係を示した。回収物Aの回収率は印加電圧が大き いほど高くなり、回収物Bの回収率は印加電圧が大きいほど低くなる傾向があることが分 かった。

これらの結果から、回収物Bのハロゲン含有率をできるだけ少なくするためには、印加 電圧はスパーク(放電)を起こさない範囲でできるだけ高い方が、回収率は若干低下する ものの良い結果が得られることが分かった。因みに、今回の実験での最適印加電圧47K Vで、その時の回収物Bのハロゲン含有率は2.95wt%、回収率は71wt%であっ た。

(39)

表3.1 静電分離単独実験結果

試料名

ハロゲン 含有率

(wt%)

含有水分 量(%)

平均温度

(℃)

平均湿度

(%)

回収率

(%)

ハロゲン 含有率

(wt%)

回収率

(%)

ハロゲン 含有率

(wt%)

1 ASR1 3.60 1.0 4 46~47 40~41 50 45 26 58 29 7.95 71 2.95

2 ASR2 11.14 0.5 8 46~47 40~41 50 45 28 55 45 8.13 55 7.00

3 ASR3 11.86 0.5 12 46~47 40~41 50 45 24 56 49 9.00 51 8.63

4 ASR1 4.20 1.1 4 46~47 30~31 50 45 26 49 24 8.11 76 4.51

5 〃 4.66 0.9 〃 46~47 50~51 50 45 28 48 27 6.87 73 5.95

6 〃 5.64 0.4 〃 46~47 40~41 50 45 25 55 31 5.58 69 3.27

7 〃 5.17 0.9 〃 36~37 40~41 50 45 25 56 25 6.14 75 4.79

8 〃 4.20 0.7 〃 26~27 40~41 50 45 30 47 20 6.40 80 5.71

9 〃 5.42 0.6 〃 46~47 40~41 50 135 28 45 24 8.09 76 5.04

10 水準1の回

収物A 7.50 1.1 〃 46~47 40~41 50 45 27 51 79 8.98 21 5.96

11 水準10の回

収物A 8.98 ― 〃 46~47 40~41 50 45 27 50 85 8.15 15 6.67

12 水準11の回

収物A 7.20 ― 〃 46~47 40~41 50 45 28 48 91 7.20 9 5.74

13 水準9の回

収物B 3.11 0.9 〃 46~47 40~41 50 135 29 50 12 5.02 88 3.44

14 水準13の回

収物B 3.44 ― 〃 46~47 40~41 50 135 26 51 10 5.38 90 4.37

15 水準14の回

収物B 4.37 ― 〃 46~47 40~41 50 135 25 53 8 6.69 92 3.36

16 ASR1 6.83 1.1 〃 46~47 40~41 100 45 20 45 25 6.31 75 3.98

17 〃 6.51 1.2 〃 46~47 40~41 150 45 18 48 22 6.24 78 3.54

実験水 準  N O.

実験試料

粒径 (mm)

印加電圧

(KV)

回収物A 回収物B

ローラー 回転数

(rpm)

処理量

(kg/h)

ディバイ ダー角度

(°)

環境因子

(40)

図3.1.2 回収率に与える粒径の影響 0

10 20 30 40 50 60 70 80

4 8 12

粒径(mm)

回収率(wt%)

回収物A 回収物B 図3.1.1 ハロゲン含有量に与える粒径の影響

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

4 8 12

粒径(mm)

ハロゲン含有率(wt%)

回収物A 回収物B

(41)

図3.1.3 ハロゲン含有率へ与える印加電圧の影響 0

1 2 3 4 5 6 7 8 9

26 36 47

印加電圧(KV)

ハロゲン含有率(wt%)

回収物A 回収物B

図3.1.4 回収率へ与える印加電圧の影響 0

10 20 30 40 50 60 70 80 90

26 36 47

印加電圧(KV)

回収率(wt%)

回収物A 回収物B

(42)

3.1.3 ローラー回転数の影響

図3.1.5に回収物中に含まれるハロゲン含有率とローラー回転数の関係を示した。

この図から回収物A・B中のハロゲン含有率はローラー回転数が40rpmの時、最も小 さくなることが分かった。

図3.1.6に回収率とローラー回転数の関係を示した。今回の実験範囲内では、回収 物A・Bの回収率に与えるローラー回転数の影響は余り大きくないことが分かった。

これらの結果から、回収物Bのハロゲン含有率をできるだけ少なくするためには、ロー ラー回転数は40rpmで最も良い結果が得られ、その時の回収物Bのハロゲン含有率は 2.95wt%、回収率は71wt%であった。

3.1.4 処理量の影響

図3.1.7に回収物中に含まれるハロゲン含有率と処理量の関係を示した。この図か ら回収物A中のハロゲン含有率は処理量が大きくなるほど低くなることが分かった。また、

回収物B中のハロゲン含有率は処理量が大きいほど高くなることが分かった。

図3.1.8に回収率と処理量の関係を示した。回収物Aの回収率は処理量が大きいほ ど若干高くなり、回収物Bの回収率は処理量が大きいほど若干低くなる傾向があることが 分かった。

これらの結果から、回収物Bのハロゲン含有率をできるだけ少なくするためには、処理 量は少ない方が、また回収率も処理量が少ない方が良い結果が得られることが分かった。

因みに、今回の実験での最適処理量は50kg/hで、その時の回収物Bのハロゲン含有率は 2.95wt%、回収率は71wt%であった。

3.1.5 分離回数(繰返し回数)による影響

図3.1.9に回収物中に含まれるハロゲン含有率と分離回数(繰返し回数)の関係を 示した。この図から回収物A・B中のハロゲン含有率は分離回数2回目までは低下するが、

それ以上繰り返しても余り効果がないことが分かった。

図3.1.10に回収率と処理量の関係を示した。回収物Aの回収率は分離回数が多く なるに従い高くなり、回収物Bの回収率は分離回数が多くなるほど低下する傾向があるこ とが分かった。

これらの結果から、回収物Bのハロゲン含有率をできるだけ少なくするためには、分離 回数は2回が、また回収物Bの回収率は分離回数が少ない方が良いことが分かった。因み に、今回の実験での最適分離回数は2回で、その時の回収物Bのハロゲン含有率は3.4 4wt%、回収率は67wt%であった。

(43)

図3.1.5  ハロゲン含有率に与えるローラー回転数の影響 0

1 2 3 4 5 6 7 8 9

30 40 50

ローラー回転数(r.p.m)

ハロゲン含有率(wt%)

回収物A 回収物B

図3.1.6 回収率へ与えるローラー回転数の影響 0

10 20 30 40 50 60 70 80

30 40 50

回転数(r.p.m)

回収率(wt%)

回収物A 回収物B

(44)

図3.1.7 ハロゲン含有率に与える処理量の影響 0

1 2 3 4 5 6 7 8 9

50 100 150

処理量(kg)

ハロゲン含有率(wt%)

回収物A 回収物B

図3.1.8 回収率へ与える処理量の影響 0

10 20 30 40 50 60 70 80 90

50 100 150

処理量(kg/h)

回収率(wt%)

回収物A 回収物B

(45)

図3.1.9 ハロゲン含有率へ与える分離回数の影響 0

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

1 2 3 4

分離回数(回)

ハロゲン含有率(wt%)

回収物A 回収物B

図3.1.10  回収率へ与える分離回数の影響 0

10 20 30 40 50 60 70 80

1 2 3 4

分離回数(回)

回収率(wt%)

回収物A 回収物B

(46)

3.2 浮力分離単独実験

浮力選別単独実験結果を表3.2に示した。

3.2.1 粒径による影響

図3.2.1に回収物中に含まれるハロゲン含有率と粒径の関係を示した。この図から 回収物A中のハロゲン含有率は粒径が小さいほど高くなる傾向があることが分かった。ま た、回収物B中のハロゲン含有率は粒径が小さいほど低くなることが分かった。

図3.2.2に回収率と粒径の関係を示した。回収物Aの回収率は粒径が大きくなるほ ど高くなり、回収物Bの回収率は粒径が大きくなるほど低くなる傾向があることが分かっ た。

これらの結果から、回収物Bのハロゲン含有率をできるだけ少なくし、高い回収率を得 るためには、粒径は小さい方が良い結果が得られることが分かった。因みに、今回の実験 では最適粒径は4mmで、その時の回収物Bのハロゲン含有率は2.10wt%、回収率 は44wt%であった。

3.2.2 溶媒比重による影響

図3.2.3に回収物中に含まれるハロゲン含有率と溶媒比重の関係を示した。この図 から回収物A中のハロゲン含有率は溶媒比重が大きいほど高くなる傾向があることが分か った。また、回収物B中のハロゲン含有率は溶媒比重が小さいほど低くなる傾向があるこ とが分かった。

図3.2.4に回収率と溶媒比重の関係を示した。回収物Aの回収率は溶媒比重が大き くなるほど低くなり、回収物Bの回収率は溶媒比重が大きくなるほど高くなる傾向がある ことが分かった。

これらの結果から、回収物Bのハロゲン含有率は溶媒比重が1.05の場合が最も少な い数値0.75wt%で良好であるが、回収率が20wt%と低く事業性は低い。分離精 度と回収率を総合的に判断すると最適比重は、1.05~1.15の間にあるのではない かと考えられる。因みに、その時の回収物Bのハロゲン含有率は0.75~1.86wt%、

回収率は20~36wt%であった。

(47)

表3.2 浮力選別単独実験結果

試 料 名

ハ ロ ゲ ン 含 有 率

( w t % )

回 収 率

( % )

ハ ロ ゲ ン 含 有 率 ( w

t % )

回 収 率

( % )

ハ ロ ゲ ン 含 有 率 ( w

t % )

1 A S R   1 4 . 2 2 4 1 . 2 0 1 0 0 5 6 5 . 9 1 4 4 2 . 1 0

2 A S R   2 5 . 4 7 8 1 . 2 0 1 0 0 6 0 7 . 6 9 4 0 5 . 6 9

3 A S R   3 6 . 2 5 1 2 1 . 2 0 1 0 0 6 5 5 . 7 1 3 5 8 . 6 8

4 A S R   1 4 . 3 6 4 1 . 2 5 1 0 0 4 8 6 . 4 5 5 2 2 . 1 4

5 4 . 0 0 4 1 . 0 0 1 0 0 8 3 5 . 0 4 1 7 1 . 5 6

6 水 準 5 の

回 収 物 A 4 . 5 6 4 1 . 2 0 1 0 0 6 7 6 . 1 0 3 3 0 . 8 1

7 A S R   1 4 . 5 4 4 1 . 2 0 2 0 0 5 1 4 . 9 0 4 9 2 . 6 8

8 5 . 9 4 1 . 2 0 4 0 0 4 7 6 . 2 0 5 3 1 . 2 6

9 6 . 8 5 4 1 . 0 5 1 0 0 8 0 6 . 7 4 2 0 0 . 7 5

1 0 6 . 3 9 4 1 . 1 0 1 0 0 6 6 8 . 0 3 3 4 1 . 8 6

1 1 3 . 4 6 4 1 . 1 5 1 0 0 6 4 5 . 9 2 3 6 1 . 2 5

1 2 4 . 3 5 4 1 . 3 0 1 0 0 3 3 7 . 9 5 6 7 4 . 8 1

1 3 水 準 1 の

回 収 物 B 2 . 1 0 4 1 . 2 0 1 0 0 1 1 8 9 1 . 1 7

1 4 水 準 1 3 の

回 収 物 B 1 . 1 7 4 1 . 2 0 1 0 0 5 9 5 1 . 2 9

1 5 水 準 9 の

回 収 物 B 0 . 7 5 4 1 . 0 5 1 0 0 1 9 8 1 0 . 5 8

1 6 水 準 1 5 の

回 収 物 B 0 . 5 8 4 1 . 0 5 1 0 0 1 4 8 6 0 . 4 1

処 理 量

( k g / h )

回 収 物 A 回 収 物 B

実 験 水 準     N

O .

実 験 試 料

粒 径 ( ㎜ )

溶 媒 比

( - )

(48)

図3.2.1 ハロゲン含有率へ与える粒径の影響 0

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

4 8 12

粒径(mm)

ハロゲン含有率(wt%)

回収物A 回収物B

図3.2.2 回収率へ与える粒径の影響 0

10 20 30 40 50 60 70

4 8 12

粒径(mm)

回収率(wt%)

回収物A 回収物B

(49)

図3.2.3 ハロゲン含有率へ与える溶媒比重の影響 0.00

1.00 2.00 3.00 4.00 5.00 6.00 7.00 8.00 9.00

1.00 1.05 1.10 1.15 1.2 1.25 1.3 溶媒比重(-)

ハロゲン含有率(wt%)

回収物A 回収物B

図3.2.4 回収率へ与える溶媒比重の影響 0.00

10.00 20.00 30.00 40.00 50.00 60.00 70.00 80.00 90.00

1.00 1.05 1.10 1.15 1.2 1.25 1.3 溶媒比重(-)

回収率(wt%)

回収物A 回収物B

(50)

3.2.3 処理量による影響

図3.2.5に回収物中に含まれるハロゲン含有率と処理量の関係を示した。この図か ら回収物A中のハロゲン含有率は処理量が大きくなるほど低くなることが分かった。また、

回収物B中のハロゲン含有率は処理量が大きいほど高くなることが分かった。

図3.1.6に回収率と処理量の関係を示した。回収物Aの回収率は処理量が大きいほ ど若干低くなり、回収物Bの回収率は処理量が大きいほど若干高くなる傾向があることが 分かった。

これらの結果から、回収物Bのハロゲン含有率をできるだけ少なくするためには、処理 量は少ない方が、また回収率も処理量が少ない方が良い結果が得られることが分かった。

因みに、今回の実験での最適処理量は50kg/hで、その時の回収物Bのハロゲン含有率は 2.95wt%、回収率は71wt%であった。

3.2.4 分離回数(繰返し回数)による影響

図3.2.7に溶媒比重1.05を使用したときの回収物中

B

に含まれるハロゲン含有 率と分離回数(繰返し回数)の関係を示した。この図から回収物B中のハロゲン含有率は 分離回数が多くなるほどほぼ直線的に少なくなることが分かった。

図3.2.8に回収率と分離回数の関係を示した。回収物Bの回収率は分離回数が多く なるほど低下する傾向があることが分かった。

これらの結果から、今回の実験の目標値であるハロゲン含有率0.5wt%以下の回収 物を得るためには、溶媒比重1.05の物を使用し浮力選別分離を3回繰り返すことによ り達成できることが分かった。因みに、その時の回収物Bのハロゲン含有率は0.41w t%、回収率は約14wt%であった。

(51)

図3.2.5 ハロゲン含有率へ与える処理量の影響 0

1 2 3 4 5 6 7

100 200 400

処理量(kg/h)

ハロゲン含有率(wt%)

回収物A 回収物B

図3.2.6 回収率へ与える処理量の影響 0

10 20 30 40 50 60

100 200 400

処理量(kg/h)

回収率(wt%)

回収物A 回収物B

(52)

図3.2.7 ハロゲン含有量へ与える分離回数の影響 0.00

0.10 0.20 0.30 0.40 0.50 0.60 0.70 0.80

1 2 3

分離回数(回)

ハロゲン含有率(wt%)

回収物B

図3.2.8 回収率へ与える分離回数の影響 0

5 10 15 20 25

1 2 3

分離回数(回)

回収率(wt%)

回収物B

(53)

3.3 複合実験A(静電分離 → 浮力選別 →磁力選別)

複合実験A(静電分離 → 浮力選別 →磁力選別)の実験結果を表3.3に示した。

図3.3.1に回収物中に含まれるハロゲン含有率と選別段階の関係を示した。この図か ら回収物B中のハロゲン含有率は各選別段階を経るに従い少なくなることが分かった。

図3.3.2に回収率と選別段階の関係を示した。回収物Bの回収率は各選別段階を経る に従い低下する傾向があることが分かった。

これらの結果から、静電分離 → 浮力選別 →磁力選別工程を経ることによって、浮力 選別の繰返しを行わなくても、開発目標値の回収物のハロゲン含有率0.5wt%以下を達 成できることが分かった。因みに、今回の複合実験Aでは、最終的に、回収物Bのハロゲン 含有率0.22wt%、回収率40wt%を達成した。

3.4 複合実験B(浮力選別 → 静電分離)

複合実験B(浮力選別 → 静電分離)の実験結果を表3.4に示した。

図3.4.1に回収物中に含まれるハロゲン含有率と選別段階の関係を示した。この図か ら回収物B中のハロゲン含有率は浮力選別により少なくなるが、その後静電分離を行うと浮 力選別後のハロゲン含有率よりも多くなることが分かった。

図3.4.2に回収率と選別段階の関係を示した。回収物Bの回収率は各選別段階を経る に従い低下する傾向があることが分かった。

これらの結果から、浮力選別 → 静電分離を行うと逆にハロゲン含有率が多くなってし まい後工程で静電分離を行っても意味がないことが分かった。

(54)

表3.3 複合実験A(静電分離 → 浮力選別 →磁力選別)の実験結果

試料名 水分含有 率(wt%)

ハロゲン 含有率

(wt%)

回収率

(%)

ハロゲン 含有率

(wt%)

回収率

(%)

ハロゲン 含有率

(wt%)

回収率

(%)

ハロゲン 含有率

(wt%)

回収率

(%)

ハロゲン 含有率

(wt%)

回収率

(%)

ハロゲン 含有率

(wt%)

1 ASR1 1.2 6.2 73 3.15 45 5.09 55 0.77 98 0.22 2 0.52 40

2 ASR2 54 60 40 22

3 ASR3 50 64 36 18

・・・・・ 静電分離単独実験の実験水準1、2、3に準ずる

・・・・・ 浮力選別単独実験の実験水準11に準ずる

・・・・・ 別紙19参照のこと

主要因子説明

静電分離 浮力選別 磁力選別

最終 回収率

(wt%)

実験試料 回収物B 回収物A 回収物B 樹脂のみの回収物 木片を主体とした

回収物 実験水

準  N O.

静電分離 浮力選別 磁力選別

(55)

図3.3.1 ハロゲン含有率へ与える選別段階の影響 0

1 2 3 4 5 6 7

未選別 静電 浮力 磁力

選別段階

ハロゲン含有率(wt%)

回収物B

図3.3.2 回収率へ与える餞別段階の影響 0

20 40 60 80 100 120

未選別 静電 浮力 磁力

選別段階

回収率(wt%)

回収率B

(56)

表3.4 複合実験B(浮力選別 → 静電分離)の実験結果

試 料 名

ハ ロゲ ン 含 有 率

(w t% )

回 収 率

(% )

水 分 含 有 率

(wt% )

ハ ロゲ ン 含 有 率

(wt% )

回 収 率

(% )

ハ ロゲ ン 含 有 率

(w t% )

回 収 率

(% )

ハ ロ ゲ ン 含 有 率

(wt% )

1 ASR1 4.97 35 0.4 1.44 10 4.58 90 2.96 32

2 ASR2 31 14 86 27

3 ASR3 28 18 82 23

浮 力 選 別

・・・・・

浮 力 選 別 単 独実 験 の 実 験 水 準11に 準 ず る 静 電 分 離

・・・・・

静 電 分 離 単 独実 験 の 実 験 水 準1、2、3に 準 ず る

実 験

水 準 NO .

浮 力 選別 静 電 分 離

最 終 回 収 率

(wt% )

実 験 試 料 回 収 物B 回 収 物 A 回 収 物 B

(57)

図3.4.1 ハロゲン含有率へ与える選別段階の影響 0

1 2 3 4 5 6

未選別 浮力 静電

選別段階

ハロゲン含有率(wt%)

回収物B

図3.4.2 回収率へ与える餞別段階の影響 0

20 40 60 80 100 120

未選別 浮力 静電

選別段階

回収率(wt%)

回収物B

表 2 . 3 . 1 . 1 1   県 別 A S R 発 生 量 推 計 ( 千 ト ン )   A S R 発 生 量   A S R 発 生 量  県 名   稼 働 率 53.7 %  稼 働率35.7%  JARI 調 査   最 終案   県 名   稼 働率53.7%  稼 働率35.7%  JARI 調 査   最 終案   北 海 道   29  41  31  41  滋 賀   32  25  14  11  京 都   23  18  13  19  青 森   10  6  2

参照

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