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知識コラボレーションを指向した ソフトウェア開発演習環境の研究

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(1)

科学研究費補助金 基盤研究(C)

知識コラボレーションを指向した ソフトウェア開発演習環境の研究

     最終成果報告書

    2009年3月

    研究代表者

   東京学芸大学教育学部

  准教授櫨山淳雄

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(2)

図書鱈 NC入力済

学内DB入力        科学研究費補助金 基盤研究(C)

知識コラボレーションを指向したソフトウェア開発演習環境の研究        最終成果報告書

研究助成期間

研究代表者 研究分担者

助成額

平成18年度〜平成20年度

櫨山淳雄(東京学芸大学教育学部准教授)

横山節雄(東京学芸大学情報処理センター教授)

宮寺庸造(東京学芸大学教育学部准教授)

平成18年度:1,400千円 平成19年度:1,100千円 平成20年度: 800千円

(3)

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関連研究

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問題解決プロ

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22

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実証実験

36

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3

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(4)

第1章はじめに

 ソフトウェア開発は協調活動を伴う知識集約的な作業であり,開発において問題 解決活動が繰り返し行われる.ソフトウェア開発に従事する個々の開発者は開発に 必要なすべての知識を有しているわけではなく,彼らは開発を行いながら,同時に 必要な情報の収集を行っている.あるいは,知識を有している他者に問い合わせを 行うこともある[Ye 2005].葉雲文はソフトウェア開発における知識コラボレーショ

ンの重要性を主張し,コーディング作業を対象としたサンプルプログラムの登録・

検索,過去の議論の閲覧専門家への問い合わせを可能とするソフトウェア開発環 境を提案している[Ye 2005].また,石田らは,産業界のソフトウェア開発における 情報共有やノウハウ共有の課題を指摘している[Ishida 2001].

 一方,問題解決活動を通じて獲得した知識を定着し,学習効果を向上させるプロ

セスとして内省(reflection)がある. Reidは,内省を,「実践で学んだことを記述し,

分析し,評価し,そしてそれを伝えるために実践経験を振り返るプロセス」と定義 している[Reid 1993].また,失敗から学び,同じような失敗を繰り返さないことを 目指した学問に失敗学がある[Hatamura 2000].失敗学では失敗について正しく記述 し,その失敗を他者に伝達するために,6つの属性(事象,背景,経過,原因,対 処,総括)を定義している。

 我々は,グループによるソフトウェア開発演習教育に取り組んでいる[且azeyama 2000],[Hazeyama 2008].この演習では,学習者がグループにより協調してソフトウ

ェア開発を行う経験を通じて,ソフトウェア開発に必要な知識やスキルを修得する ことを目指している.我々は,グループによるソフトウェア開発演習において発生 する問題を解決し,問題解決により獲得した知識を定着させることを目指した,内 省と協調による問題解決プロセスモデルを提案した[Hazeyama 2006].内省のための 枠組として失敗学の考え方を導入している.本論文では,提案モデルに基づく支援 システムの構築とその適用結果について報告する.

 本研究は初年度に基盤となる問題解決モデルを構築した.そして,そのモデルを 基礎とした支援システムのVersion・1を2007年度に開発し,5グループが編成された 2007年度のソフトウェア開発演習に適用を行った[Shimada 2008].適用結果から得

られた問題点の一部に対応した機能改善を2008年度に実施し,6グループが編成さ れた2008年度のソフトウェア開発演習に適用を行った.

 本報告書は,研究プロジェクトの3年間の成果を報告するものである.本報告書 の構成を以下に示す.本章では研究の背景,目的,経緯について述べた.2章では,

本研究に関連する研究の概要を紹介する.3章で,問題解決プロセスモデルを概説 する.4章で本研究において開発した支援システムについて述べる.5章で2年にか けて行ったシステムの実証実験について述べ,最後に研究成果として得られた結論

(5)

第2章 関連研究

 本章では,本研究に関連する研究として,Yeらによる「知識コラボレーション」

を指向したソフトウェア開発環境に関する研究[Ye 2005】と,石田らによる産業界の ソフトウェア開発における情報共有やノウハウ共有の課題に関する研究[Ishida 2001]について,概要を紹介する.

2.1 Yeの研究【Ye 2005】

 1章でも述べたように,Yeはソフトウェア開発を「協調活動を伴う知識集約的な 作業であり,ソフトウェア開発に従事する個々の開発者は開発に必要なすべての知 識を有しているわけではなく,開発を行いながら,同時に必要な情報の収集を行っ ている.あるいは,知識を有している他者に問い合わせを行うこともある」と捉え ている.このような性質を有するソフトウェア開発を支援する環境構築を目指して いる.その理論基盤を「分散認知(Distributed Cognition)」[Hollan 2001]に求め,「内 部構造と外部構造間の調整を含む」,「社会的グループのメンバーを越えて分散する」

認知プロセスを支援するツv・一一ル開発を目指している.具体的にはCodeBroker System とSTeP_】N Systemという2つのシステムを開発している.

■CodeBroker System

 CodeBroker Systemは,開発者がリポジトリ中の再利用可能なコンポーネント(外 部構造)の存在に気づかないかもしれないという問題を解決するために開発された.

インターフェースエージェントを導入し,開発者が現在書いているプログラムをエ ージェントが解析し,再利用のクエリを検索エンジンに問い合わせる.検索エンジ ンがリポジトリからマッチするコンポーネントを返す.この時,当該開発者が知っ ている可能性のあるコンポーネントは提示しないようにしている.CodeBroker

SystemはEmacsプログラミング環境とシv・一・・一ムレスに統合している.

■STeP_IN System

 STeP_IN Systemはコンポーネントの利用方法について文書を読んでもわからない 時に更なる手助けが必要である点に着目している.具体的には,JavaDocのメソッ

ド単位に,知識コラボレー一・一ションのための3つの支援:サンプルプログラムの提示,

過去の議論の閲覧,専門家への問い合わせ,を提供している.

 支援を申し出た専門家は過去に作成したプログラムを登録する.システムはその プログラムを解析することにより,その人がどのコンポーネントの専門家なのかを 判断する.また,専門家は自分の書いたプログラムのうちサンプルプログラムとし て提供可能なプログラムを登録するよう,要請される.

 専門家への問い合わせに関して,以下に挙げるいくつかの工夫が凝らされている.・

1)専門家の絞込みにおける社会ネットワークの活用:問い合わせを関連する専門   家全員に送ってしまうと,それぞれの人に時間を割かせてしまうので,問い合   わせはピンポイントで送るようにしている.問い合わせ先の専門家を抽出する   際個人的繋がりを重視している.そのためにメールの送受信関係を解析して

(6)

  いる(プライバシ・・一一・・に配慮しメールの内容は解析対象としていない).また,あ   る人からの問い合わせには答えたくない場合には,そのような指定をすること   により,その人からの問い合わせは届かないような仕掛けが実現されている 2)相互利益の促進:手助けを受けた人は次回は手助けをする側に回るというGive   &Takeの関係が成り立っような仕掛けが組み込まれている

3)コラボレーションの強制を避ける:問い合わせに答えてあげたくても業務が忙   しい場合には答えてあげられないことがある.そのような場合に,質問者に誰   に質問が投げかけられているのかが見えてしまうと,答える側に心理的プレッ   シャーがかかってしまう.このような問題に配慮するために,誰に質問が投げ   られているのを質問者がわからないような仕組みが実現されている.

2.2石田らによる研究[Ishida 2001]

 現代の情報システム開発を取り巻く状況として,技術の進歩,システムの複雑化,

システム構築のスピードアップが求められている.このような状況下にある現代の ソフトウェア開発において,情報共有や再利用は避けて通れないという問題意識に 立ち,ソフトウェア開発における(成果物の)情報共有とノウハウ共有に関する現 状の課題認識と,情報共有やノウハウ共有を成功させる要因について検討を行って

いる.

■  (成果物の)情報共有

情報共有について,2つの課題「情報共有の仕組みに関する問題」と「情報を扱 う人の問題」を識別している.「情報共有の仕組みに関する問題」についてはさらに,

「情報の収集,登録,活用」と「加工と分類」に詳細化してそれぞれ以下の課題を 指摘している.

(1)「情報共有の仕組みに関する問題」一「情報の収集,登録,活用」に関する

  課題

・無条件に収集しても質が悪く,価値がないものばかりが多くなる.

・ボランティアのみに頼っていると,有益な情報は集まりにくい.

・所有している情報を非公開とすることで自身の存在価値が高まると考える人がい

る.

・Give&Takeになっていない.通常は提供する人は提供専門で利用する人は利用専 門になっていることが多い.結局,一部の人を頼りにシステムが成り立っている.

(2)「情報共有の仕組みに関する問題」一「加工と分類」に関する課題

・通常の業務を進める際に発生する情報は難なく収集できるが,そのままでは利用

しにくい.

・加工を行うには,内容を理解していなければできない.そのためにはナレッジマ

(7)

がされなくなってしまう.

 また,「情報を扱う人の問題」についてさらに,「インセンティブ」と「動機付け,

人及び組織」に詳細化してそれぞれ以下の課題を指摘している.

(1)「情報を扱う人の問題」一「インセンティブ」に関する課題

・日本の風土ではインセンティブを与えても効果が継続しない面がある.

・インセンティブと言うよりは,ペナルティーを課して強制する方向になりがちで

ある.

・技術提供や利用に報いるためにはインセンティブが必要だと思われるが,インセ ンティブが存在しても失敗したケースも報告されている.

(2)「情報を扱う人の問題」一「動機付け,人及び組織」に関する課題

・重要な要因は「人」である.「人」を考えて仕組み作りをする必要がある.

上述の課題に対して,情報共有を成功させるための要因について考察を加えている.

(1)「情報共有の仕組み」一「情報の収集,登録,活用」を成功させる要因

・収集した情報で何を行いたいのかが重要である.

・最初は参照するが,徐々に参照しなくなるのは,情報が更新されないからである.

極力登録を行い,有効な情報があることを認識させる必要がある.

・如何なるものでも登録した方が良い.少々質が落ちても構わない.

・量より質という場合もある.質の良いものもそれなりの割合で含まれるようにす

 る.

・部分的に質の良いものを半強制的に登録することも必要である.

・多くの登録を行い自然淘汰することにより,良いものを残していけばよい.

・情報を登録することが業務プロセスに組み込まれていることが理想である.組み 込まれていなければ,強制的に登録する必要がある.

・以前に何処かに記述したことを改めて登録しようとはしない.プロジェクト終了 時の報告書など,有益な情報が記載されt〈ものは相当数存在するので,自動的に 登録できるとよい.

(1)「情報を扱う人の問題」一「インセンティブ」に関する成功要因

・最初の立ち上げ時にはインセンティブが必要かもしれないが,長期間継続させる ための要素としては疑問である.

・WWWが成り立っている仕組みを考えると,インセンティブに関係なく情報を発 信する人が存在する.そのような人が存在しなければ育成する必要がある.

(2)「情報を扱う人の問題」一「動機付け,人及び組織」に関する成功要因

・情報共有に対してアグレッシブな人ばかりとは限らない.いわゆる「2−2−6 の法則」に於けるアグレッシブな上位20%の人だけでは厳しい.中間の60%

の人を極力アグレッシブに動機付けさせるような仕組みが必要である.

・上に立つ人が,そのようなシステムが重要だと認識することが大切である.

・動機付けに関することは,結局は「人」の問題である.

(3)効果

・効果がある程度目に見えないと説得力が無い.

・効果を定量的に評価することが難しい.

(8)

・効果が目に見えれば,メンバーは参加するものである.

・長期間継続させるためには目に見える効果が必要である.

結局,情報共有は「人」の問題であり,情報共有による効果をどのように把握す るかが最も重要な問題であると結論づけている.

■ ノウハウ共有

 ノウハウ共有に対する要望は高く,その中で設計やプログラミングの方法,円滑 なプロジェクト運営に関する技術的なノウハウに対する要望は高いことを述べてい る.しかしながらノウハウの共有がなされにくい状況があり,その原因として以下 を列挙している.

・ノウハウは成果物などの中に直接記述されることがない.

・ノウハウ共有の仕組み(加工,蓄積,参照)を構築,運営しにくい.

・ノウハウを提供する側のメリットが明確でない.

 また,ノウハウを「開発プロセス(進め方)」と「設計アイデア(作り方)」に分 類して内容の整理を行っている.開発プロセスに関しては,CMMやXPで謳われ ている項目の列挙にとどまっている.設計アイデアに関しては,「他のシステムで使 われたアイデア」を利用したいという要望が述べられているが,アイデアそのもの は成果物に記述されることは少ないため,アイデアの再利用はなされにくいと述べ ている.もう1つのノウハウとして「パターン」について言及されている.こちら

もパターンの一般論の記述にとどまっている.

 以上から,ノウハウ共有の要望は高いものの,具体的な適用方法やその効果に関 して具体的に明らかにされてはいない.

(9)

第3章 問題解決プロセスモデル

 我々が提案したグループによるソフトウェア開発演習における問題解決プロセス モデルを図3・1に示す.本プロセスモデルは,ソフトウェア開発において,開発者 が開発において直面する問題を解決する過程で,失敗学で定義された各属性情報(表 3・1)を記述させ,それらを開発者間で共有することによりソフトウェア開発におけ

る問題解決に必要な知識やノウハウを習得することを目的としている.

当該学習者の 問題解決プロセ

問題の認識 情報取集 間懸騰の封処

問題解決属性   盤 当該学習者

璽疑応答

他学習者

(クラス全体を対象)

図3・1:問題解決プロセスモデル

 本研究が想定する問題解決プロセスは,問題の認識,情報収集,問題への対処,

内省のステップからなる.

(1)問題の認識

開発者(あるいは開発者グループ)は問題に直面したとき,その事象,背景を識別す る.問題として,インスペクションやテストにより指摘された事項,プログラミン グにおける不具合,開発環境構築におけるトラブル等が考えられる.

(2)情報収集

開発者(あるいは開発者グループ)は問題解決に必要な情報を収集し,問題の原因を 検討する.情報源として,本研究で構築する支援システムあるいは外部リソV−一一・スに 蓄積されている事例や議論が考えられる.また,演習に参加している他開発者(グ ループメンバー,他グループのメンバー)や教授者(TAや教員)とのコミュニケーシ

ョンにより情報を収集することも想定する.

(3)問題への対処

(2)で収集した情報に基づき検討した原因を解決するために対処を行う.

(4)内省

問題が解決できた場合には,問題解決プロセスを振り返り,学んだこと(教訓)を記 録として残す.

(10)

 以上の問題解決プロセスを経て蓄積された問題解決情報は他の開発者にも参照可 能となるよう共有される.これらの情報は障害(バグ)管理システム[Serrano 2005]

が管理するものと類似している.しかし,障害管理システムは不具合を起点とした 情報やシステムに対する改善要求(Modification Request)を管理対象とするのに対

し,本枠組が対象とするのは障害を起点とした問題解決情報のみならず,ソフトウ ェア開発の全活動において生じた問題解決とそれにより学んだ教訓を振り返りとし て記述するものである.

 これらの情報を他開発者が参照した場合にフィードバック情報(評価やコメント)

を提供することもSECIモデル[Nonaka 1995] 1こおける「連結」として期待される.

表3・1:失敗学で定義された属性の本研究における定義

属性 失敗学における定義 本研究による定義

事象 どのようなことがあったのかに関 キる記述

発生した問題の内容に関する記述(エラーメッセージ等)と問題を含む成果物

背景 失敗の事象が生じた背景に関する

L述

問題発生時の(開発・実行)環境・開発工

・ユースケース

経過 失敗の進行に関する記述 要求事項と,問題解決のために参照した

原因 失敗の原因に関する記述 問題の原因に関する記述 対処 失敗に対してどのようなことを行

チたのかに関する記述

問題解決のために行ったことに関する L述と問題解決後の成果物

総括 失敗から学んだことに関する記述 問題解決から学んだ教訓に関する記述

(11)

第4章支援システム

 本章では,前章で述べたモデルに基づき開発した支援システムについて述べる.

 4.1節では,支援システムの第1版について述べる.4.2節では,第1版を実際の 大学における演習に適用した結果(5.2節で適用結果を述べる)に基づいて,評価機能

に改良を加えた部分について述べる.

 本システムは,分散環境下においても利用可能なよう,また特定のソフトウェア をインストールしなくとも利用可能なようにWEBアプリケーションとして,また本 システムは,総合開発演習支援環境 心技体 [Miura 2007]のサブシステムとして 構築した.

 開発言語にはJava(Version 1.4.2)を,アプリケーションサーバにはTomcat

(Version 5.5)を,データベースにはMySQL(Version 5. O)をそれぞれ用いた.

また,システムのプレゼンテーション層ではWebアプリケー・ションフレームワーク のstruts(Version 1.2)を用い,永続層とデータベースとの間の0−Rマッピング にはHibernate(Version 3.0)を用いた.

4.1 第1版で開発した機能 4.1.1 問題解決情報

■ 問題解決情報一覧

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       轄_蓬 図4−1:問題解決情報一覧画面

(12)

 図4−1に問題解決情報一覧画面を示す.画面上部のボタン群のなかの「KNOWHOW」

を押下することで,この画面が表示される.この画面では,現在登録されている問 題解決情報が一覧形式で表示され,タイトルのリンク部分を選択することにより,

当該問題解決情報の詳細を表示することができる.一覧として表示する情報は以下 の通りである.

ロタイトル

 発生した問題の概要や,問題解決情報の概要が記述されている.

口登録者

 問題解決情報を登録した学生のニックネーム.本システムにおいては,問題解決 情報を登録する際に登録者が感じる社会的不安を軽減するために,登録者情報の表 示は全てニックネームで統一している.ニックネームの登録は,心技体のユーザ情 報管理機能にて変更することが可能である.

口登録日時

 問題解決情報が登録された日時情報.一覧で表示されている問題解決情報は,こ の登録日時によって登録の新しい問題解決情報が最上列に位置するようにソーティ ングされている.

口問題が生じた背景/直面した問題

 問題解決情報を登録する際に,「問題が生じた背景」として記述された情報を先頭 の40文字のみ表示している.これにより,学生が一覧表示の段階でも,どのような 問題解決情報なのか判断することが容易になる.

ロキーワード

 問題解決情報を登録する際に,「キ…一・ワード」として記述された情報を表示してい る.これにより,学生が一覧表示の段階でも,どのような問題解決情報なのか判断 することが容易になる.キーワードの登録の無い問題解決情報の場合には「なし」

と表示される.

 また,この画面から,新規に問題解決情報を登録すること,システムに登録され ている問題解決情報に対して文字列検索を行うことも可能である.

(13)

■ 問題解決情報登録

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【ノウハウ登録西面】

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システム分析 外部設計 内部設計 コーディング・単体テスト システムテスト

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図4−2:問題解決情報登録画面

 図4−2に問題解決庸報登録画面を示す.画面上部のメニュー「ノウハウ登録」を 選択することで,この画面が表示される.この画面では,システムに問題解決晴報を登録 することができる.学生が記述する情報は,本研究の提案した問題解決情報の属性と対応して いる.以下に,それぞれの属性について説明する.

ロタイトル(入力必須)

 発生した問題や問題解決情報の概要を記述する. この属性は,コンテクストの性

(14)

質「状況依存性」と失敗知識の属性「事象」に対応している.

口開発環境(入力必須)

 問題解決情報が生じた開発環境を記述する.ここには,演習開始時に教授者が推 奨する環境情報として登録しておいたツールとそのバージョン情報がデフォルト値 として入力されている.この属性は,コンテクストの性質「状況依存性」と失敗知 識の属性「背景」に対応している.

口工程(選択必須)

 問題解決情報が生じた開発工程を,(要求定義/システム分析/外部設計/内部設計/

コ・・一・・Lディング・単体テスト/システムテスト)の中から選択する.この属性は,コン テクストの性質「時間依存性」と失敗知識の属性「背景」に対応している.

口該当ユースケース(入力必須)

 問題解決情報が生じたユースケース情報を記述する.この属性は,コンテクスト の性質「個人依存性」と失敗知識の属性「背景」に対応している.

口問題が生じた背景/直面した問題(入力必須)

 発生した問題や問題解決情報の背景を記述する.この属性は,

質「状況依存性」と失敗知識の属性「背景」に対応している.

コンテクストの性

口問題の原因(入力必須)

 発生した問題の原因を記述する.この属性は,コンテクストの性質「状況依存性」

と失敗知識の属性「原因」に対応している.

口問題に対して行った対処(入力必須)

発生した問題に対して学生が行った対処を記述する.この属性は,コンテクスト の性質「状況依存性」と失敗知識の属性「対処」に対応している.

口問題解決から得た教訓や考察(入力必須)

 問題の解決から得た教訓や問題解決情報から得た考察を記述する.この属性は,

コンテクストの性質「個人依存性」と失敗知識の属性「総括」に対応している.

口参照した情報(任意)

 記述した問題解決情報に関連する参照情報を最大3つまで記述する.この属性は,

コンテクストの性質における「関係依存性」と,失敗知識の属性「対処」に対応し

ている.

ロキーワード(任意)

(15)

は,コンテクストの性質における 応している.

「関係依存性」と,失敗知識の属性「経過」に対

■ 問題解決晴報参照

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このノウハウはあなたの問題解決に役立ちましたか?

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問い合わせ/コメント

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図4−3:問題解決惰報参照画面

  図4−3に問題解決晴報の詳細情報参照画面を示す.問題解決庸報一覧画面におい て,一覧表示された問題解決晴報のタイトル部分を選択することで,この画面が表 示される.この画面では,登録されている問題解決晴報の詳細を参照することがで きる.そのほかに,問題解決晴報の編集,コメントの登録評価の登録を行うこと

(16)

ができる.また,

ともできる.

当該問題解決情報の登録者に限り,問題解決情報の削除を行うこ

口問題解決情報の編集

 画面中部の「編集する」を押下することで,表示されている問題解決情報の編修 を行うことができる.

口問題解決情報の削除

 参照を行っているユーザが,当該問題解決情報の登録者である場合は,画面中部 に「削除する」のボタンが現われる.これを押下することによって,表示されてい る問題解決情報を削除することができる.

ロコメント登録

 画面中部の「問い合わせ/コメント付加」を押下することで,表示されている問題 解決情報に対してコメントを登録することができる.登録されたコメントは,画面

下部のリンクから,その詳細を閲覧することができる.

口評価登録

 画面中部において,評価値を選択し「評価する」を押下することで,表示されて いる問題解決情報に対して評価を登録することができる.評価は,学生が当該問題 解決情報を参照することで問題解決の役に立ったか否かを判定基準とする.評価値

は(役に立った/どちらでもない/役に立たなかった)の3件法を採用した.

(17)

4.1.2問題解決のための議論機能

本節では,問題解決情報共有機能の画面とその機能を説明する.

■ コミュニティー覧

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図4−4:コミュニティー覧画面

図4−4にコミュニティー覧画面を示す.画面上部にあるボタン群の「CO㎜NITY」

を押下することで,この画面が表示される.この画面では,現在登録されているコ ミュニティ情報が一覧形式で表示され,タイトルのリンク部分を選択することによ り,当該コミュニティ情報の議論画面を表示することができる.

 また,「議論中コミュニティ」の枠内に表示されているコミュニティ群は,現在問 題解決のための議論が行われているもので,「解決済みコミュニティ」の枠内に表示

されているコミュニティ群は,議論を通して既に問題解決が行われたものである・

一覧として表示する情報は以下の通りである。

ロタイトル

 システムに登録された質問の概要が記述されている.

ロコメント数

 コミュニティに投稿されたメッセージ数を表している.

口登録日時

(18)

 システムに質問が登録され,当該コミュニティが発生した日時情報一覧で表示 されているコミュニティ情報は,この登録日時によって登録の新しいコミュニティ 情報が最上列に位置するようにソーティングされている.

■ 質問登録(コミュニティの立ち上げ)

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(19)

る.質問として学生が記述する情報は,本研究の提案した質問のコンテクストが付 随できる形式となっている.以下に,それぞれの属性について説明する.

ロタイトル(入力必須)

 直面した問題や解決したい問題の概要を記述する.この属性は,コンテクストの 性質における「状況依存性」と対応している.

口背景・直面している問題(実現したいこと)(入力必須)

 直面している問題やその背景を,「どんなことを実現したいのか」という観点から 記述する[Spitzer 1998].ここでは,質問と登録する学生が「どのような解決策・

結果を求めているのか」を明確にすることを考慮して設定してある.

口背景・直面している問題(実際の状況)(入力必須)

 直面している問題や背景を,「実際の状況」という観点から記述する.ここでは,

質問を登録する学生が陥っている状況を明確にし,以降の議論を円滑に進めさせる ことを考慮して設定してある.

口どんな対処を図ったか(入力必須)

 登録する質問に関して,質問者である学生がこれまでどのような対処を図ってき たのかを記述する.この属性も,あらゆる対処を議論するといった冗長な議論を抑 止し,以降の議論を円滑に進めさせるために設定してある.

口考え得る原因(入力必須)

 登録する質問に関して,これまで記述してきた背景やこれまでの対処を鑑みて,

考え得る原因を記述させる.この属性は,質問者である学生に自身の直面している 問題を一考させ,問題の状況を整理させるために設定してある.

口開発環境(入力必須)

 問題が生じたときの開発環境を記述する.ここには,演習開始時に教授者が推奨 する環境情報として登録しておいたツールとそのバージョン情報がデフォルト値と

して入力されている.

口工程(選択必須)

 問題が生じたときの開発工程を,(要求定義/システム分析/外部設計/内部設計/

コーディング・単体テスト/システムテスト)の中から選択する.

口該当ユースケース(入力必須)

 問題が生じたときのユースケース情報を記述する.

ロファイルアップロード(任意)

 登録された質問の理解を助け,以降の議論をより円滑に進めさせるためのファイ ル情報をアップロードする.

(20)

議論

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図4−6:議論画面

  図4−6に議論画面を示す.コミュニティー覧画面において,一覧表示されたコミ

(21)

部の「メッセージを書き込む」のフォーム内にメッセージを記述し,「確認画面」を 押下することでメッセージの投稿が行われる.また,質問の登録者である学生自身 が作成したコミュニティを参照している場合は,「解決状態にする」のボタンが表示

されており,それを押下することによって,議論の解決登録を行うことができる.

議論の解決登録

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図4−7:議論の解決登録画面

図4−7に議論の解決登録画面を示す. 図4−6で示した議論画面において,質問の

(22)

登録者である学生が「解決状態にする」を押下することで,この画面が表示される.

 この画面では,議論によって質問として登録された問題が解決した場合に,その コミュニティを解決状態するとともにコミュニティでの議論から得た問題解決情報 をシステムに登録を行う.システムへの問題解決情報の登録は,図4−2で示した問 題解決情報登録画面と同様の画面・手順によって行われる.また,問題解決情報の 登録確認画面において議論に対する評価登録を行う.図4−8に議論に対する評価登 録画面を示す.

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【アンケート】(入力必須)

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参照

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