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分担研究課題 無承認無許可医薬品の調査・分析に関する研究

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Academic year: 2021

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厚生労働行政推進調査事業費補助金(医薬品・医療機器レギュラトリーサイエンス政策研究事業)

分担研究報告書

分担研究課題 無承認無許可医薬品の調査・分析に関する研究

研究分担者 国立医薬品食品衛生研究所生薬部 室長 丸山卓郎 研究分担者 袴塚 高志 国立医薬品食品衛生研究所 生薬部長 専医リスト及び非医リストの植物基原等の見直しに関する研究

昨年度に引き続き,専医リスト及び非医リストについて,見直しの必要性をチェックした.その 結果,後者のリストの内,即時に専医リストへ移行すべき品目として,コンフリーとセイヨウアカ ネの2品目が見出された.また,移行を検討すべき品目として11品目,基原が混乱しているもの 3品目,範囲が不明瞭なもの6品目が認められた.移行を検討すべき品目の成分情報をKNApSAcK による簡易検索により取得し,まとめた.

協力研究者

内山奈穂子 国立医薬品食品衛生研究所生薬 部 室長

政田さやか 国立医薬品食品衛生研究所生薬 部 主任研究官

A. 研究目的

人が経口的に摂取するものを販売する場合,

その品目は,行政上,医薬品あるいは食品のい ずれかに分類され,それぞれ,薬機法あるいは 食品衛生法の適用を受ける.各品目がいずれに 属するか,その判断は,「医薬品の範囲に関する 基準」に基づき行われる(医薬・生活衛生局長 通知,無承認無許可医薬品の指導取締について,

別紙,平成28年10月12日 薬生発1012第1 号).同通知には,(別添2),(別添3)として,

「専ら医薬品として使用される成分本質(原材 料)リスト」及び「医薬品的効能効果を標榜し ない限り医薬品と判断しない成分本質(原材料)

リスト」が例示されている.このうち,専ら医 薬品リストについては,本研究班の前身である

「専ら医薬品として使用される成分本質(原材 料)の有効性及び安全性等の評価に関する研究」

(平成15年〜平成17年度)において見直し

が行われているが,非医薬品リストについては,

長く見直しがなされていないことから,昨年度,

本研究班において,リストの見直しを行った.

今年度においても,引き続き,見直しを行い,

特に区分の見直しが必要と考えられた品目に ついて,含有成分調査を行った.

B. 研究方法

平成28年10月12日 薬生発1012第1号,

厚生労働省医薬・生活衛生局長通知「無承認無 許可医薬品の指導取締について」の別添として 例示されている「専ら医薬品リスト」と「非医 薬品リスト」について,原材料の基原や使用部 位,名称,別名等の項目を中心にチェックを行 った.また,平成13年3月27日付の「専ら医 薬品リスト」発出時の主要メンバーである佐竹 元吉博士(元国立医薬品食品衛生研究所生薬部 長)が監修した「学名でひく食薬区分リスト」

及びそれに付随して情報提供されたコメント 集を参考として検討した.

別名については,インターネット上の製品名 及び Botanical Safety Handbook (BSH) 2nd Ed. に記載の英名,別名を参照した.

要 検 討 品 目 の 含 有 成 分 の 簡 易 検 索 は ,

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KNApSAc

(http://kanaya.naist.jp/knapsack_jsp/top.htm l) を用いて行った.

C. 研究結果と考察

1.専ら医薬品リストについて

アントラキノンの一つであるemodinは,食 薬区分WGにおいて,劇薬相当として扱われて いるが,これは腹腔投与による急性毒性試験の LD50値に基づくものであり,同じ論文において,

経口投与では,急性毒性が認められていない.

従って,食薬区分の判断において,emodin を 劇薬相当とすることの科学的合理性はない.こ のため,emodin の含有を理由に専ら医薬品と 判断しているものについては,見直しを行うべ きである.ただし,ダイオウ,カシュウなど,

emodin 含有植物の多くは,医薬品としての使

用実態を有するものが多いことから,実際に非 医リストに移されるものは,多くないと思われ る.

2. 非医薬品リストについて

「非医薬品リスト」については,昨年度の報 告の通り,1) 名称と他名等の不整合,2) 植物 和名と生薬名や通称名で重複して記載,3) 使用 部位の誤り,4) 誤記が多数存在する.これらに ついて整理を行うとともに,即時に「専ら医薬 品リスト」へ移行すべき品目,移行を検討すべ き品目等,要検討品目を抽出した.その結果を

Table 1 にまとめた.「専ら医薬品リスト」へ移

行する品目として,コンフリー,セイヨウアカ ネの2品目,移行を検討すべき品目として,ク ジチョウ,キョウチクトウなど,11品目,基 原の混乱や各項目が示す植物の範囲が不明瞭 なものとして,ガウクルアやヤナギなど,9品 目が抽出された.

「専ら医薬品リスト」への移行を検討すべき

品目について,KNApSAc により,成分情報を 簡易検索した結果を Tables 2-12 にまとめ,主 な成分の構造をFig. 1に示した.このうち,キ ョウチクトウ,クジチョウは,危険性が特に高 いと思われる.BSHの記載は,クジチョウにつ いて,同属植物 (

Corydalis yanhusuo

) が,

class 2b, イボツヅラフジ,ヤナギ属,ヒメツル

ニチニチソウ,ワイルドカナダレタスについて,

そのものあるいは同属植物が,class 1 とされ ていた.その他の品目は,記載がなかった.今 後,含有成分についての毒性情報を整理し,適 切な処理をしていく必要がある.

基原の混乱が危惧される品目のうち,ガウク ルアは,小松らにより整理がなされていること から,それに従い項目を整理すべきである.残 りの2品目については,市場品を購入し,基原 植物の同定と成分研究を行うことにより,流通 実態を把握した上で,適切な判断を行うべきと 考える.

範囲が不明瞭な品目については,当時の経 緯を知る人間に背景を確認するか,それが難 しい場合は,範囲が明確になるよう再分類を 行うべきである.

D. 結論

主に非医リストについて,見直し対象品目の 抽出を行った.また,それぞれの対象品目の処 理について,今後の作業の方向づけを行うとと もに,成分情報の取得を行った.

E. 研究発表 1. 論文発表

なし 2. 学会発表

なし

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Table 1 非医薬品リスト中の要検討品目

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Table 2 イヌホオズキ (

Solanum nigrum

) の含有成分

Table 3 イボツヅラフジ (

Tinospora crispa

) の含有成分

(5)

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Table 4 キョウチクトウ (

Nerium indicum

) の含有成分

Table 5 ギンネム (

Leucaena leucocephala

) の含有成分

(6)

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Table 6 クジチョウ (

Corydalis bungeana

) の含有成分(検索は,

C. yanhusuo

で行った)

影数字が,クジチョウの成分として報告があるもの

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Table 7 ズルカマラ (

Solanum dulcamara

) の含有成分

Table 8 セイヨウシロヤナギ (

Salix alba

) の含有成分

(8)

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Table 9 ヒメツルニチニチソウ (

Vinca minor

) の含有成分

Table 10 ヒヨドリジョウゴ (

Solanum lyratum

) の含有成分

Table 11 ミソハギ (

Lythrum anceps

) の含有成分

(9)

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Table 12 ワイルドカナダレタス (

Lactuca virosa

) の含有成分

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Fig. 1 移行検討品目の主な含有成分の構造

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Fig. 1 続き

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Table 3    イボツヅラフジ  ( Tinospora crispa )  の含有成分
Table 5    ギンネム  ( Leucaena leucocephala )  の含有成分
Table 6    クジチョウ  ( Corydalis bungeana )  の含有成分(検索は, C. yanhusuo で行った)
Table 8    セイヨウシロヤナギ  ( Salix alba )  の含有成分
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