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九州大学学術情報リポジトリ

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Academic year: 2021

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九州大学学術情報リポジトリ

Kyushu University Institutional Repository

日本人初産婦の自然経膣分娩における新たな子宮頸 管開大曲線の開発

関屋, 伸子

https://doi.org/10.15017/1931807

出版情報:Kyushu University, 2017, 博士(看護学), 課程博士 バージョン:

権利関係:

(2)

(様式6−2)

氏      名 関屋  伸子 

論  文  名 Development of a New Cervical Dilatation Curve for Spontaneous Vaginal Delivery in Japanese Primigravid Women

(日 本 人 初 産 婦 の 自 然 経 膣 分 娩 に お け る 新 た な 子 宮 頸 管 開 大 曲 線 の 開 発)

論文調査委員 主  査    九州大学  教授  谷口  初美      副  査    九州大学  教授  中尾  久子        副  査    九州大学  教授  橋口  暢子 

論  文  審  査  の  結  果  の  要  旨

本研究は、60年以上前に米国人を対象に作成された分娩進行経過を表すフリードマン分娩曲線を 再評価し、自然経膣分娩における日本人初産婦独自の子宮頸管開大曲線の開発を目的とした。

方法:後方視的観察研究。分析対象は2012年1月〜2015年6月までの自然経膣分娩の日本人初 産婦である。統計的分析方法として平滑化スプライン関数を用いた子宮頸管開大曲線の作成と従来 のフリードマン分娩曲線との比較、更に非線形回帰を用いた日本人の分娩経過予測モデルの開発で あった。

研究I:日本人初産婦の子宮頸管開大曲線の作成

  子宮頚管開大曲線は、全症例を対象とした曲線(Curve A)と入院時に子宮頸管開大が3㎝以下 であった症例を対象とした曲線(Curve B)の二通りを作成して、フリードマン曲線の活動期と比較し た。対象者1,420名中、適格基準を満たす症例は431例、そのうち入院時に子宮頸管開大が3㎝以 下であったものは216例であった。Curve Bでは、子宮頸管開大3㎝以下からの客観的評価が可能 であったため、Curve Bを本研究における日本人女性の子宮頚管開大曲線とした。フリードマン分 娩曲線との比較においては、同様なS字状の曲線を呈した。経過時間に関して、子宮口開大4㎝か ら10㎝までの活動期 (4.9h;フリードマン: 6h;本研究)、減速期(0.9h;フリードマン: 2.5h;

本研究)が本研究では延長し、最大傾斜期(3.0 cm/h;フリードマン:1.3 cm/h;本研究)は本研究の 方が短縮し開大速度は穏やかとなった。

研究II:日本人初産婦の分娩予測モデルの開発

非線形回帰(シグモイド関数)を用いて日本人の分娩経過予測モデルの開発を試みた。子宮頸管 開大曲線に対して、5種類の近似モデルを推定し、AICc(Corrected Akaike’s Information Criterion) を選択基準として用いた結果、日本人初産婦の新たな分娩管理指標として、4 parametersロジステ ィック曲線モデル(4 parameters Gompertz: AICs=-4.5)が近似した。

この研究は、女性の社会進出に伴って大きく変化してきている現在の出産状況を鑑みて、従来通り の分娩予想時間を推定する米国人を対象としたフリードマン分娩曲線に疑問を持ち、現代の日本人 独自の分娩推定予測を判断する子宮頸管開大曲線の開発に着手した意義ある研究と考えられる。予 備調査において、各調査委員より専門的な観点から論文内容及びこれに関連した事項について種々 質問を行った結果、概ね満足できる回答を得た。よって本論文は予備調査委員合議の上、博士(看 護学)の学位に値する論文として価値あるものと認める。

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