治 安 の 回 顧 と 展 望
(
平成 25 年版
)
目
次
………1 概説 第1 平成25年の治安情勢の回顧 ………1 第2 平成26年の治安情勢の展望 ………5 ………8 第1章 国際情勢 1 米国内外情勢 ………8 (1) 内政 ………8 (2) 外交 ………8 2 日米関係 ………10 3 欧州経済危機 ………11 4 中東・アフリカ ………11 5 アジア ………12 ………14 第2章 国内情勢 1 政治情勢 ………14 (1) 第23回参議院議員通常選挙で与党が圧勝∼ねじれ国会が解消∼ ………14 (2) TPP協定交渉に正式参加 ………14 (3) 平成26年4月からの消費増税が決定 ………14 (4) 外交・安全保障体制の強化への取組 ………15 2 経済・社会情勢 ………16 (1) 安倍内閣の経済財政政策 ………16 (2) 原子力規制委員会が新規制基準を発表 ………17 (3) 2020年オリンピック・パラリンピック競技大会の東京開催が決定 ……17………18 第3章 治安情勢 第1 公安情勢 ………18 1 右翼等 ………18 (1) 抗議活動の状況 ………18 (2) 街頭宣伝活動の状況 ………19 (3) 違法行為の取締り ………20 (4) 右派系市民グループをめぐる動向 ………21 2 極左暴力集団 ………21 (1) 革マル派の動向 ………21 (2) 中核派の動向 ………22 (3) 革労協の動向 ………24 (4) 成田空港をめぐる情勢 ………25 (5) 極左対策の推進 ………25 3 オウム真理教 ………26 (1) 教団の状況 ………26 (2) オウム真理教対策の推進 ………28 4 日本共産党 ………28 (1) 第23回参議院議員通常選挙の結果 ………28 (2) TPP問題等を捉えた「一点共闘」の取組を展開 ………29 (3) 第26回党大会に向けた動向 ………30 5 大衆運動 ………31 (1) 原子力政策をめぐる運動 ………31 (2) 反戦・反基地運動 ………32 (3) 特定秘密の保護に関する法律をめぐる運動 ………32 (4) 国際会議等を捉えた反グローバリズム等の社会運動 ………33 (5) 我が国の捕鯨をめぐる動向 ………33 (6) TPPをめぐる運動 ………35 (7) 2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会をめぐる運動 ……35
第2 外事情勢 ………37 1 北朝鮮による対日有害活動 ………37 (1) 一般情勢 ………37 (2) 北朝鮮等による対日諸工作 ………39 (3) 対北朝鮮措置に係る違法行為の検挙 ………42 2 北朝鮮による拉致容疑事案 ………43 (1) 北朝鮮による拉致容疑事案等をめぐる動き ………43 (2) 拉致の目的 ………45 (3) 日朝協議の動向 ………46 3 中国による対日有害活動 ………47 (1) 一般情勢 ………47 (2) 中国による対日諸工作等 ………57 4 ロシアによる対日有害活動 ………58 (1) 一般情勢 ………58 (2) ロシア情報機関員による違法な情報収集活動 ………63 5 大量破壊兵器関連物資等の不正輸出 ………64 (1) 国際情勢 ………64 (2) 不正輸出対策の推進 ………73 6 不法入国・不法滞在事犯 ………73 第3 国際テロ情勢 ………75 1 国際テロ情勢 ………75 (1) イスラム過激派の動向と国際テロの脅威 ………75 (2) 我が国への国際テロの脅威 ………77 (3) 日本赤軍及び「よど号」グループの動向 ………78 2 国際テロ対策 ………79 (1) 情報収集と捜査 ………79 (2) 水際対策の強化 ………80 (3) 爆発物の原料となり得る化学物質の販売事業者に対する管理者対策……80
(5) 重要施設の警戒 ………82 (6) NBCテロ対策 ………82 (7) 特殊部隊・銃器対策部隊の充実強化 ………82 (8) スカイ・マーシャルの運用 ………83 (9) 武力攻撃事態等への対処 ………83 (10) 国際協力の推進 ………84 3 国際テロ対策に係るデータのインターネット上への掲出事案 ………84 第4 サイバー空間における警備情勢 ………85 1 サイバー攻撃に関する情勢 ………85 (1) 国内における情勢 ………85 (2) 海外における情勢 ………86 2 サイバー攻撃対策 ………87 (1) 体制の強化 ………87 (2) サイバー攻撃の実態解明 ………87 (3) 官民連携の推進による被害の未然防止 ………87 ………89 第4章 警備実施 第1 警衛・警護 ………89 1 警衛 ………89 2 警護 ………89 (1) 外国要人 ………89 (2) 国内要人 ………90 第2 自然災害等への対応 ………90 1 東日本大震災を踏まえた大規模災害への備え ………90 (1) 東日本大震災への対応 ………90 (2) 原子力災害への対応 ………91
2 大雨による被害 ………93 (1) 概要 ………93 (2) 警察措置 ………93 3 台風による被害 ………94 (1) 台風第18号 ………94 (2) 台風第26号 ………94 4 地震による被害 ………95 (1) 概要 ………95 (2) 警察措置 ………95 5 竜巻等による被害 ………95 (1) 概要 ………95 (2) 警察措置 ………96
別添資料 1 オウ ム真理 教の 拠点施 設等 …… ……… …… ……… ……… ……… …… ……(1) 2 右翼による「テロ、ゲリラ」事件の発生状況及び右翼関係事件の検挙状況 (2) 3 平成25年 中にお ける 右翼等 による 主な 事件の 検挙状 況 … ……… ……(3) 4 極左暴力集団による「テロ、ゲリラ」事件の発生状況及び極左事件の検挙状況 ( 5 ) 5 北 朝鮮に よる 拉致容 疑事案 ……… ……… …… ……… ……… …… ……… …(6) 6 北 朝鮮関 係諜 報事件 一覧表 ……… ……… …… ……… ……… …… ……… …(7) 7 大量破 壊兵 器関連 物資 等不正 輸出事 件一覧 表 ……… ……… …… ……… …(9) 8 対北朝鮮措置に係る事件一覧表 ………(12) 9 来日外国人入管法違反の推移 ………(17) 10 国際テロ事件発生状況 ………(18) 11 主な行幸啓、行啓一覧表 ………(20) 12 自然災害による被害状況 ………(21) 13 平成25年における警備関係事件主要判決 ………(22) 14 主要事件・災害等発生日・記念日一覧表 ………(24) 平成25年年表 ………(25)
概
説
第1 平成25年の治安情勢の回顧 【国際情勢】 国際情勢については、エジプトにおける大統領解任やシリアにおける化学兵 器使用疑惑等中東・アフリカ地域における事象が国際的な注目を集め、シリア については、国際管理下での化学兵器廃棄手続が進められた。 世界経済は、米国で緩やかなペースで回復が続いたものの、予算編成に伴う 、 。 ( ) 、 協議が整わず 約17年ぶりに政府機能が一部停止した 欧州連合 EU では 危機状態にあった経済が回復への兆しを見せたものの、一部加盟国で緊縮財政 等に対する不満からデモが発生した。 こうした中、 ・ 北 朝 鮮 は 、金 正 恩 国 防委 員 会第 一委 員 長の 動静 報 道等 を 通じ て同 第 一委 キムジヨンウン 員長の下への結集を呼び掛け、同第一委員長を中心とした体制の安定化を推 進した。一方、北朝鮮は、2013年3月に朝鮮労働党中央委員会全員会議を開 、「 」 「 」 「 」 催し 経済建設 と 核武力建設 を並行して推進する 新たな並進路線 を採択し、これまでどおり、軍事力強化を継続する姿勢を鮮明にした。さら に、北朝鮮は、2月に3回目の核実験を実施したほか、3月から4月にかけ て米韓合同軍事演習等に反発し、朝鮮戦争休戦協定の白紙化を表明するなど 朝鮮半島における緊張状態を高めたが、5月以降は、それまでの強硬姿勢を 改め、各国との対話を志向する姿勢を示した。また、北朝鮮は、直接又は朝 鮮総聯を介して、我が国に対する厳しい非難や各種働き掛けを行った。警察れ ん では、拉致容疑事案等の捜査や調査を進めたほか、対北朝鮮措置に係る外国 為替及び外国貿易法違反事件を検挙した。 ・ 中国は、2012年11月に開催された共産党第18期全国代表大会で、党と軍の ト ッ プと な った 習 近 平総 書 記が 、2013年 3月 に 行わ れた 第 12期全 国人 民代しゅうきんぺい 表大会で、国家主席に就任し、名実共に中国の最高指導者となった。 中国は、尖閣諸島を自国の領土と主張し、その周辺海域に公船を相次いで 派遣して我が国領海に侵入したほか、海軍艦艇や戦闘機を接近させるなど強硬姿勢を明らかにした。8月、日中平和友好条約締結35周年を迎えたが、両 政府でそれぞれ予定されていた記念式典の開催が見送られるなど、異例の事 態となった。このため、9月に、我が国政府による尖閣諸島国有化1周年及 び満州事変の発端となった柳条湖事件82周年をそれぞれ迎える中で、前年同 様、中国国内における大規模な反日デモの発生が懸念されたが、日系企業等 が襲撃されるような混乱はなかった。 中国は依然、外交面で対日強硬姿勢を堅持し続ける中、安倍政権発足後、初め て閣僚会談が行われたほか、自治体や経済界の交流が再開されるなど、我が国と の関係改善に向けて動き始めたと捉える見方もある。一方、中国は、我が国にお いて、先端技術保有企業、防衛関連企業、研究機関等に研究者、技術者、留学生 等を派遣するなどして、巧妙かつ多様な手段で各種情報活動を行っているほか、 政財官学等各界関係者に対する働き掛けを行うなどの対日諸工作を行っているも のとみられる。 ・ ロシアは、プーチン大統領が、就任当時から掲げていた「国家の近代化」 へ向けた各種政策を推し進めた。 ロシアでは、2012年中に多発したプーチン政権に対する大規模な反政権集 会やデモの勢いは、政府に対する抗議活動を抑制する法案を同年中に成立さ 、 、 、 、 せ 締め付けを強化したことに伴い 衰えつつあるが 政府への不満は依然 くすぶり続けており、再燃する可能性を含んでいる。 プーチン大統領は4月、モスクワで安倍晋三首相と会談し、両首脳は、第 二次世界大戦後67年を経て日ロ間で平和条約が締結されていない状態は異常 であるとの認識で一致した。一方、ロシアは依然、ドイツにおいてスパイを 利用した情報収集活動が発覚するなど、情報機関による違法な情報収集活動 を活発に行っていることが明らかになっている。 他方 米国との関係においては 人権問題 シリア情勢 ミサイル防衛 M、 、 、 、 ( D)問題等をめぐり、対立は深まったままである。 ・ 国 際テ ロ情 勢は 、引き 続き 厳しい 状況 で推移 した 「ア ル・カ ーイダ 」を。 始めとするイスラム過激派組織及びその支援者は、インターネット等のメデ 、 。 、 ィアを効果的に活用して ジハード思想を伝播している その影響を受けて ぱ
タン、パキスタンやイラクを始め、世界各地でテロ事件が発生した。特に1 、 、 月 在アルジェリア邦人に対するテロ事件で多数の邦人が犠牲となったほか 9月にはケニア・ナイロビのショッピングモールにおける襲撃テロ事件が発 、 、 生し 実行犯グループが非イスラム教徒を襲撃の対象にしていたとされる中 多数の外国人が死傷した。また、4月に発生した米国・ボストンにおける爆 弾テロ事件は、テロ組織からの指示や支援を受けない個人による「ローン・ ウ ル フ( 一 匹お おか み 」 型の テ ロと みら れ 、改 め てそ の危 険性 が認識 され) た。シリアにおいては、長引く内戦に乗じて、イスラム過激派の活動の活発 化や、外国人戦闘員の流入といった状況がみられ、シリア及び周辺国におけ る治安悪化の要因となっている。警察は、国内の関係機関、外国治安情報機 、 。 関等と緊密に情報を交換するとともに 情報収集活動や捜査活動を実施した 【国内情勢】 平成25年7月21日、第23回参議院議員通常選挙で与党が圧勝し、国会におけ る「ねじれ」が解消した。 安倍首相は、3月に環太平洋パートナーシップ(TPP)協定交渉への参加 を表明し、10月には26年4月からの消費税率の8%への引き上げを閣議決定し た。6月の通常国会に提出された、外交・安全保障政策の司令塔となる国家安 全保障会議(日本版NSC)を設置するための関連法案は、秋の臨時国会で成 立し、同会議が12月に発足した。 また、経済については、デフレ脱却と景気回復を目的に安倍内閣の経済財政 政策、いわゆるアベノミクスを推進した。 、 、 、 原子力発電所をめぐっては 7月 安全性を判断する新規制基準が施行され 再稼働に必要な安全審査が進められた。 こうした中、 ・ 右翼は、我が国政府の政策や領土問題等を捉えて執拗な抗議活動に取り組 よ う み、その過程で多数の事件を引き起こした。警察は、右翼による違法行為に ついて、1,583件1,643人を検挙した。 ・ 極左暴力集団は、社会経済情勢を捉え、反原発運動や反戦・反基地運動等 の取組を通じて組織の維持・拡大を図った。警察は、極左暴力集団に対する
・ オウム真理教については、主流派は麻原彰晃こと松本智津夫への絶対的帰 依を強調する「原点回帰」を強めるとともに、上祐派は松本の影響力がない か の よう に 装い 「開 かれ た教 団 」を アピ ー ルし た 。警 察は 、組 織的違 法行、 為に対する厳正な取締りを推進し、調査活動中の公安調査官に対する公務執 行妨害罪で主流派出家信者2人を検挙した。 ・ 日本共産党は、7月の第23回参議院議員通常選挙で、改選前3議席から8 議席に議席を伸ばし、非改選と合わせ11議席となった。 ・ 反グローバリズムを掲げる勢力等は、国内では、6月に開催された「第5 回アフリカ開発会議(TICAD V 」に際し、抗議活動に取り組んだ。) ・ 拉致問題について、1月に政府は、安倍首相を本部長とし、全閣僚を構成 員とする、新たな拉致問題対策本部を内閣に設置し、その第1回会合におい て、全ての拉致被害者の安全確保及び即時帰国、拉致に関する真相究明、拉 致実行犯の引渡しの追求等の方針と拉致問題の解決に向けた具体的施策を盛 り込んだ「拉致問題の解決に向けた方針と具体的施策」を決定したほか、新 、「 」 たな対策本部の設置に合わせ 政府・与野党拉致問題対策機関連絡協議会 及び「拉致問題に関する有識者との懇談会」も設置するなど、拉致問題の解 決に向けてオールジャパンで取り組む姿勢を内外に示した。警察では、拉致 容疑事案はもとより、拉致の可能性を排除できない事案についても真相解明 に向けた警察の取組を更に強化するため、3月、警察庁警備局外事情報部外 「 」 、 、 事課に 特別指導班 を設置し 都道府県警察に対する指導を強化したほか 海上保安庁との連携の強化や積極的なDNA型鑑定資料の採取、事案概要等 の都道府県警察ウェブサイトへの掲載、行方不明者一覧表の警察庁ウェブサ イトへの掲載、拉致問題啓発ポスターの全国の警察施設への掲出等を実施し た。 ・ また、サイバー空間をめぐっては、情報通信技術を悪用した攻撃により、 重要インフラ事業者等の提供するサービスが停止するなどの、国民生活や社 会経済活動に甚大な影響を与える事案は発生しなかったものの、1月には農 林水産省のコンピュータが不正プログラムに感染していたことが判明し、行 政文書が外部に流出した可能性があることが確認された。また、4月には宇
テーション補給機に関する情報等が流出した可能性があることが明らかにな った。警察では、4月、13都道府県警察に「サイバー攻撃特別捜査隊」を設 置 し 、全 国で 約 140人 の専 従 捜査 員が対 策を推 進する 体制 を構築 したほ か、 5月、サイバー攻撃対策の司令塔機能を強化するため、警察庁に「サイバー 攻撃対策官」を長とする「サイバー攻撃分析センター」を設置した。 第2 平成26年の治安情勢の展望 【国際情勢】 ・ 北朝鮮は、金正恩国防委員会第一委員長を中心とした体制の更なる安定化 に向けて、経済の立て直しを図るとみられる。また、対外的には、米国から の体制保証の獲得に向け、韓国や中国との対話姿勢を継続することにより融 和的な雰囲気を創出するなど、硬軟織り交ぜた駆け引きを展開するものとみ られる。朝鮮総聯は、北朝鮮に対する「ヒト、モノ、カネ」による貢献を継 続するほか、対北朝鮮措置の解除等に向け、引き続き、我が国において、朝 鮮総聯やその傘下団体等が主催する各種行事に国会議員、地方議員、著名人 等を招待するなどし、各種宣伝活動や各界各層に対する諸工作を展開するも のとみられる。 ・ 中国では、都市部と農村部の所得格差や党・政府幹部の腐敗等に対する国 民の不満・不安の拡大、経済の減速、環境汚染、土地収用・家屋立ち退き、 領土・領海をめぐる我が国を含む近隣諸国との緊張・軋轢等、国内外の問題 が山積する中、習近平指導部の政権運営・対日政策が注目される。また、中 、 、 国は 引き続き国防科学技術等の獲得を企図した情報収集活動や政財官学等 各界関係者に対する働き掛けを行うなどの対日諸工作を行っていくものとみ られる。 ・ ロシ ア では 、プ ー チン 大統 領 が 「 国家 の近 代化」 を図 り、政 治、経 済、、 外交等を発展させる各種政策を更に推し進めていくものとみられる。 また、情報機関出身であるプーチン大統領は、内政・外交のあらゆる局面 で情報機関を重用し、我が国においても、日ロ間の各種交渉の裏で、在日ロ シア情報機関員が活発な情報収集活動を展開するものとみられる。
国際テロ組織が、世界各地でテロ事件を引き起こすことが懸念される。我が 国は、イスラム過激派がテロの対象としてきた米国関係施設が多数存在して いることに加え、過去に「アル・カーイダ」幹部による声明等において、テ ロの標的として名指しされたことがあることなどに鑑みると、大規模・無差 別テロの脅威に直面しているといえる。また、グローバル化の進展に伴い、 日系企業の海外進出等が進んでいるところ、在アルジェリア邦人に対するテ ロ事件や、ケニア・ナイロビのショッピングモールに対する襲撃テロ事件を 踏まえると、海外において、邦人や我が国の権益がテロに巻き込まれる可能 性がある。さらに、我が国においても、イスラム過激派が、イスラム諸国出 身者のコミュニティ等を悪用し、資金や資機材の調達、若者の過激化等に関 与することが懸念される。 ・ 警察は、今後も、国際テロや北朝鮮、中国、ロシア等による対日有害活動 に対する情報収集・分析機能の強化を図り、テロの未然防止、拉致容疑事案 等の真相解明に向けた取組、対日有害活動や大量破壊兵器関連物資等の不正 輸出に対する徹底した取締りを一層推進するとともに、不法入国・不法滞在 事犯についても、関係機関との緊密な連携の下、取締りを推進していくこと としている。 【国内情勢】 ・ 右翼は、内外の諸問題に敏感に反応し、我が国政府や関係諸国等に対する 、 、 、 、 抗議活動を執拗に展開するものとみられ その過程で 政党要人 政府機関 外国公館、報道機関等に対するテロ等重大事件を引き起こすおそれがある。 また、いわゆる右派系市民グループは、各種活動の過程で一部の過激な参 加者が、違法行為を引き起こすことが懸念される。 ・ 極左暴力集団は、組織の維持・拡大を図るため、引き続き、大衆運動や労 働運動に介入するものとみられ その過程で 調査活動に伴う違法行為や テ、 、 「 ロ、ゲリラ」事件等を引き起こすおそれがある。 ・ オウム真理教については、主流派は松本への絶対的帰依をより一層強め、 上祐派は同派のイメージアップを通じ、無差別大量殺人行為を行った団体の 規制に関する法律に基づく観察処分の適用回避に全力を挙げるものとみられ
・ 警察は、これらの団体に対する情報収集活動を強化し、テロ等の未然防止 を図るとともに、違法行為に対する徹底した取締りを一層推進することとし ている。 ・ 日本共産党は、平成26年1月に開催する党大会に向けた「第26回党大会成 功・党勢拡大大運動」を通じ、党勢拡大に取り組む気風を全党に定着させる としており、党大会後も党建設を重視していくものとみられる。 ・ 反グローバリズムを掲げる勢力等は、今後も国内外諸勢力との連帯・連携 を図りながら、国際会議等に対する抗議行動や各種社会運動に取り組んでい くものとみられる。 ・ サイバー空間の脅威については、今後も、政府機関、重要インフラ事業者 等に対するサイバー攻撃が行われることが懸念される。
第1章
国際情勢
1 米国内外情勢 (1) 内政 オ バ マ 大 統 領 は 2013年 1 月 、 2 期 目 の 就 任 演 説 を 行 い 、 党 派 対 立 を 超 え て 前 進 す る よ う 国 民 に 訴 え 、 議 会 に 対 し 財 政 再 建 問 題 等 の 解 決 に 向 け た 協 力 を 2 月 に 行 わ れ た 一 般 教 書 演 説 で は 、 2012年 の 演 説 と 同 様 、 中 間 呼 び 掛 け た 。 所 得層を重視 し、所得 格差 の是正と 共に富裕層 等への税負担 増を迫る内容等と なっていたことから、野党共和党の強い反発を受けるものとなった。 米国経済 について は、12月、 米連邦準備 制度理事会が 、失業率 の低下等雇用 情 勢が一層の 改善を示 した ことなど を受け「経 済活動は緩や かな拡大が続いて い る」との判 断を示し 、景 気を下支 えしてきた 量的緩和策の 縮小を決定した。 財政をめぐ っては、 財政 赤字を削 減するため の歳出の強制 削減が3月に発効 し 、2021年9月ま でに政府支出 を計1兆2,000億ドル (約110兆円)削減するこ と になり、9 月には、 予算 編成と連 邦債務上限 の引き上げに 向けた与野党協議 が 決裂した。 これによ り、 10月1 日には約17年ぶりに政 府機能が 一部停止する 結 果となった が、17日に暫定予算 の策定と連 邦債務上限の 引き上げ 等を内容と す る法案が成 立、オバ マ大 統領が一 部政府機関 の再開を宣言 し、12月には議会 両 院が、2015会計 年度までの予 算枠を定め た関連法案を 可決して オバマ大統領 の署名により成立した。 ま た、4月、 米国・ボスト ンにおけ る爆弾テロ 事件が発生し 、3人が死亡し た 。米本土で テロ事件 の犠 牲者が出 たのは2001年の同時 多発テロ 事件以来で、 被 疑者である チェチェ ン系 移民の兄 弟は、兄が 警官隊との銃 撃戦で負傷して搬 送先の病院で死亡し、弟は逮捕された。 (2) 外交 オ バマ大統領 は、一般教書 演説の外 交政策部分で、アフガニスタンからの20 14年 末 ま で の 米 兵 撤 収 を 強 調 し た 。 ま た 「 核 兵 器 な き 世 界 」 の 実 現 を 改 め て、 訴 え、演説前 に行われ た北 朝鮮によ る核実験を 非難し、ロシ アとの間で核弾頭 の更なる削減を目指すと明言した。2013年3 月、オバ マ大統領は就 任後初めて イスラエルを 訪問し、 ネタニヤフ 首 相との会談 後訪れた パレ スチナ自 治区で自治 政府のアッバ ース議長とも会談 し て中東和平 交渉の進 展を 訴え、7 月には、イ スラエルとパ レスチナ自治政府 の担当者による直接交渉が、米国の仲介で約3年ぶりに行われた。 6 月 、 米 国 家 安 全 保 障 局 ( 以 下 「 N S A 」 と い う ) が イ ン タ ー ネ ッ ト 上 の。 情 報や電話通 信記録を 入手 し、情報 監視活動を 行っていたこ とが、スノーデン 元 米 中 央 情 報 局 ( 以 下 「 C I A 」 と い う ) 職 員 の 暴 露 で 明 ら か に な っ た 。 同。 職 員は、香港 を経由し た上 でロシア に一時亡命 したもので、 同職員による一連 の 暴露により 、ドイツ 首相 に対する 盗聴疑惑が 浮上するなど し、ドイツを始め とする欧州各国等から米国に対し反発が起きた。 テ ロとの戦い では、10月 、米国防 総省は、テ ロ対策軍事作 戦により、1998年 の 在ケニア米 国大使館 等爆 破事件に 関与した国 際テロ組織「 アル・カーイダ」 の 幹部をリビ アで拘束 した 。また、 7月には、 イエメンを拠 点とする「アラビ ア 半島のアル ・カーイ ダ」 の副官が 、11月に は、パキスタ ンのイス ラム過激派 組 織 「 パ キ ス タ ン ・ タ リ バ ン 運 動 ( 以 下 「 T T P 」 と い う。)」 の 最 高 指 導 者 が米国の無人機攻撃により死亡したと報じられた。 ま た、オバマ 大統領が一般 教書演説 で妥結を目 指すとしてい た環太平洋パー ト ナ ー シ ッ プ ( 以 下 「 T P P 」 と い う ) 協 定 交 渉 に つ い て は 、 年 内 で 妥 結 が。 できず越年となった。 中 国との間で は、6月、カ リフォル ニア州パー ムスプリング ス近郊で就任後 間 もない習近 平国家主 席と 2日間で 8時間に及 ぶ首脳会談を 行い、協力関係の 構 築を確認し た。7月 には 両国の経 済や安全保 障上の懸案等 を話し合う米中戦 略 ・経済対話 がワシン トン で開かれ たが、安全 保障分野の焦 点だったサイバー 問題の協議は平行線をたどり、協議の継続を確認するにとどまった。 ロ シアとの間 では、5月、 在ロシア 米国大使館 の書記官が、 ロシア情報機関 員 を 勧 誘 し た と し て ロ シ ア 連 邦 保 安 庁 ( 以 下 「 F S B 」 と い う ) に 拘 束 さ れ。 る 事件が発生 し、8月 には 、NSA による情報 監視活動を暴 露した元CIA職 員 が、ロシア に一時亡 命し た。こう した情勢の 中、オバマ大 統領は「米ロ関係 のあり方を再検討する時期に来た」と表明した。
領 がシリアへ の軍事介 入を 表明し、 9月のG20首脳会議で 軍事介入 への支持を 各 国から得よ うとした が、 ロシア等 が反対した 。その後、オ バマ大統領は、国 際 連 合 安 全 保 障 理 事 会 ( 以 下 「 国 連 安 保 理 」 と い う ) を 通 じ た 外 交 的 手 段 に。 よ る解決を優 先するこ とを 国民向け 演説で表明 したほか、米 国のケリー国務長 官 とロシアの ラヴロフ 外相 は、スイ ス・ジュネ ーブにおいて 会談を行い、シリ ア が保有する 化学兵器 を国 際管理下 で完全廃棄 するための枠 組みについて合意 した。 2 日米関係 日 米 両 政 府 は 平 成 25年 1 月 17日 、 自 衛 隊 と 米 軍 の 協 力 の 在 り 方 を 定 め た 「 日 米 防 衛 協 力 の た め の 指 針 ( ガ イ ド ラ イ ン 」 の 再 改 定 に 向 け た 協 議 を 開 始 し た 。) 安 倍 首 相 は 、 就 任 後 初 め て 訪 米 し 、 2 月 22日 、 ホ ワ イ ト ハ ウ ス で オ バ マ 大 統 領 と首脳会談 を行った 。会談後に発 表された日 米共同声明は 、TPP 協定交渉へ の 参加に際し 、全ての 関税撤廃を前 提としない ことを掲げた 。また、 北朝鮮、尖 閣 諸島、米軍 再編問題 等で協力して 対応するこ とでも一致し 、会談後 の記者会見 で安倍首相は 「日米同盟の信頼、強い絆は完全に復活した」と明言した。、 政 府 は 3 月 22日 、 米 軍 普 天 間 飛 行 場 の 名 護 市 辺 野 古 へ の 移 設 に 向 け 、 公 日 本 有 水面の埋立 承認を沖 縄県の仲井眞 弘多知事に 申請し、日米 両政府は 4月5日、 嘉 手納基地以 南の米軍 施設区域の返 還計画を公 表した。その 中で、普 天間飛行場 の 返還時期は 、名護市 辺野古への移 設を前提に 「2022年度又はそ の後」とした。 6月10日 から行わ れたカリフォ ルニア州沖 での米軍演習 「ドーン ・ブリッツ」 で は、陸海空 自衛隊が 初めて参加し 、島嶼侵攻 対処訓練を実 施した。 この訓練でしょ は 、米軍の垂 直離着陸 輸送機オスプ レイが日本 の護衛艦「ひ ゅうが」 に初めて着 艦するなどした。 10月3日 には、外 務・防衛担当 閣僚による 日米安全保障 協議委員 会(2プラス 2 ) が 東 京 で 開 か れ 「 日 米 防 衛 協 力 の た め の 指 針 ( ガ イ ド ラ イ ン 」 を 26年 末、 ) ま でに再改定 すること や、普天間飛 行場の辺野 古移設の実現 、在沖縄 海兵隊のグ ア ム移転を2020年 代前半に開始 することな どを内容 とする共同文 書を発表した。 11月19日 には、オ バマ大統領に 太いパイプ を持つとされ るキャロ ライン・ケネ
12月26日 の安倍首 相の靖国神社 参拝に関し ては、12月30日、 国務省副報道官が 記 者会見で「 近隣国と の関係を悪化 させるよう な行動をとっ たことに 失望してい る」と述べた一方で、日米関係全体に影響はないという認識を示した。 3 欧州経済危機 債 務 危 機 に 陥 っ て い た ギ リ シ ャ は 、 欧 州 連 合 ( 以 下 「 E U 」 と い う ) 等 か ら。 の 資金援助を 受け、2012年の基 礎的財政収 支が初め て黒字に転じ たと発表した。 サ マ ラ ス 内 閣 は 、 6 月 に 緊 縮 財 政 の 一 環 と し て 国 営 テ レ ビ を 閉 鎖 し 、 約 2,600人 の 従業員を解 雇したが 、閉鎖に反対 する左派政 党の連立から の離脱を 招き、政権 基盤が弱体化した。 ギリシャ 債務危機 はキプロスに も影響を与 え、銀行の不 良債権が 急増した。3 月 、キプロス に対する 金融支援の条 件として、 ユーロ圏財務 相会合で 銀行預金に 課 税措置を行 うよう表 明されたこと から、国民 が預金引き出 しに殺到 する混乱が 生じた。 こうした情 勢の中、 5月、スウェ ーデンでは 刃物を持った 男性が警 察官に射殺 さ れたことを 発端に、 高い失業率等 に不満を持 った移民の若 者らが大 規模な暴動 を 起こし、6 月、スペ インでは経済 危機による 緊縮財政と記 録的な失 業率に抗議 するデモが発生した。 8月、EU が、ユー ロ圏の実質域 内総生産( GDP)につ いて、2011年7∼9 月 期以来のプ ラス成長 に転じたと発 表した。プ ラスに転じた 要因とし ては、経済 規 模の大きい ドイツや フランスの景 気が回復し たことと、ギ リシャや スペイン等 南 欧諸国の悪 化ペース が和らいだこ とも貢献し たものとみら れ、12月には、経済 危 機をめぐり 支援を受 けていた国の 中では初め てアイルラン ドが支援 からの脱却 を宣言した。 4 中東・アフリカ 中東和平を めぐって は、2013年7月、ワ シントン で、イスラエ ルとパレスチナ 自 治政府の直 接協議が 約3年ぶりに 行われた。 パレスチナ自 治政府の アッバース 議 長は、9月 に行った 国連演説の中 で、今回の 交渉を「和平 実現のた めの最後の
イランでは 、6月に 行われた大統 領選挙で、 核の平和的利 用は譲れ ない権利と 主 張しつつも 米国等と の対話外交を 訴えた保守 穏健派のロー ハニ師が 当選した。 ロ ーハニ大統 領の就任 により、9月 には1979年のイ ラン革命以来 初となる米・イ ラ ン首脳電話 会談が実 現したほか、 11月に開 催された、国 連安保理 の常任理事国 に ドイツを加 えた6か 国とイランと の核問題を めぐる協議に おいて、 イランが核 開 発を制限す る見返り に、6か国側 が凍結資産 の解除等の制 裁一部緩 和で応じる 「共同行動計画」の合意がなされた。 シ リ ア で は 、 8 月 、 内 戦 状 態 が 続 く 中 で 化 学 兵 器 の 使 用 疑 惑 が 浮 上 し た 。 米 国 はアサド政 権が化学 兵器を使用し たとして、 一旦はオバマ 大統領が 議会の承認 を 得た上でシ リアに対 する軍事介入 を行うと表 明したが、9 月、軍事 介入に反対 す るロシアと の間でシ リアの化学兵 器を国際管 理下で廃棄す ることで 合意した。 トルコでは 、5月、 最大都市イス タンブール で、公園の再 開発に反 対する環境 活 動家らのデ モを政府 が強制排除し たことに端 を発した抗議 デモが、 エルドアン 首 相への反政 府デモと して全土に拡 大したほか 、12月には 、主要閣 僚子息が関わ っ たとされる 贈収賄事 件が摘発され 、政権に対 する批判が強 まり、反 政府デモが 行われた。 エジプトで は、ムル スィー大統領 支持派と反 大統領派がそ れぞれ大 規模デモを 行 い国内の分 裂が深刻 化していたと ころ、7月 、大統領が解 任され、 暫定政府が 樹 立された。 前大統領 の支持母体で あるムスリ ム同胞団等は 、前大統 領の復帰を 求めてエジプト各地でデモを行い、治安部隊と衝突して多数の死傷者が出た。 南 スーダンで は、12月、首都ジュ バ等で政府 軍と反政府勢 力の戦闘 が続き、P KO部隊施設が襲撃を受けるなどした。 5 アジア 韓 国では、2013年 2月、朴槿恵 氏が第18代大統領 に就任した。 就任演説で北朝 パ ク ク ネ 鮮 に核放棄を 要求した 同大統領は、 5月にオバ マ大統領、6 月に習近 平国家主席 と 首脳会談を 行い、朝 鮮半島の非核 化に向けた 連携を確認し た。また 、9月、韓 、 、 国の国家情報院等は 北朝鮮に呼応して武装蜂起を謀議した内乱陰謀等の容疑で 統合進歩党の国会議員を逮捕した。
約 に基づく仲 裁裁判所 に単独で提訴 し、8月、 米国との間で 、軍事協 力関係を強 化するための新協定締結に向けた協議を行ったと発表した。 ミ ャンマーで は、5月 、テ イン・セ イン大統領 が、主要武装 勢力のカチン独立 機 構との停戦 に暫定合 意し、今後の 全面的な停 戦に向けた意 欲を表明 した。しか 、 、 。 し 同国では仏教徒とイスラム系少数民族との対立が続き 多数の死傷者が出た ま た、12月 にはテイ ン・セイン大 統領が、全 ての政治犯に 恩赦を与 える大統領令 を出した。 イ ンドでは、 パキスタ ンと の間で領 有権を争う カシミール地 方での衝突が発生 し 、中国軍も 同地方に 進出してイン ド軍と対峙 するなど緊張 が高まっ た。また、 8月、インド海軍が初の国産空母を進水させるなどして海軍力強化を進めた。 パ キスタンで は、5月 、国 民議会選 挙が行われ 、1990年 代に2度 首相を務めた シ ャリフ氏が 率いる最 大野党が勝利 した。6月 に3度目とな る首相に 就任したシ ャ リフ氏は9 月、国連 総会出席のた め訪れた米 国でインドの シン首相 と会談し、 カシミール地方等の紛争で暴力の停止に努めることで合意した。
第2章
国内情勢
1 政治情勢 (1) 第23回参議院議員通常選挙で与党が圧勝∼ねじれ国会が解消∼ 、 、 、 平成25年7月21日 第23回参議院議員通常選挙の投開票が行われ 自民党は 改 選前34議 席を大き く上回り、現 行制度で過 去最多の65議席を獲 得して、参議 院 で6年ぶり に第1党 を奪 還した。 また、公明 党は、選挙区 で4候補者全員が 当 選し、比例 代表でも 7議 席を獲得 して、自民 党と公明党を 合わせた与党は、 非 改選を含め 、過半数 (122議席)を 超える135議 席を確保し、 ねじれ国会は解 消された。 一方、民主 党は、改 選前 44議席 から過去最 低の17議席 に落ち込 み、日本維新 の 会とみんな の党は、 議席 は増やし たものの伸 び悩んだ。社 民党は、比例代表 の 1議席にと どまり、 福島 瑞穂党首 は辞任し、 生活の党とみ どりの風は議席を 獲 得すること ができな かっ た。日本 共産党は、 12年ぶりに 選挙区で の議席を獲 得し、比例も含めて改選前3議席を8議席に増やした。 (2) TPP協定交渉に正式参加 安倍首相は 平成25年3月15日 、首相官邸 で記者会見し 、TPP 協定交渉に日 本が参加すると正式に表明した。 安 倍 首 相 は 2 月 22日 、 ワ シ ン ト ン で オ バ マ 大 統 領 と 会 談 し 「 T P P 協 定 交、 渉 への参加に 際し、全 ての 関税撤廃 が前提には ならない」と する共同声明を発 表 していた。 また、そ の後 の2月28日の施政 方針演説では 、TPP 協定交渉参 加について 「政府の責任において判断する」と表明していた。、 日本は7月 23日、 マレーシアで のTPP協 定交渉に、12番目の メンバーとし て初めて正式参加した。 10月 8 日 に は 、 イ ン ド ネ シ ア の バ リ 島 で 首 脳 会 合 が 開 催 さ れ 「 年 内 の 交 渉、 妥 結に向けて 協議を前 進さ せる」と の首脳声明 を採択したが 、12月 の閣僚会合 でも妥結に至らず、交渉は26年に持ち越しとなった。 (3) 平成26年4月からの消費増税が決定 政 府 は 平 成 25年 10月 1 日 の 閣 議 で 、 26年 4 月 か ら 消 費 税 率 を 8 % に 引 き 上げ る こ と を 決 定 し た 。 24年 に 成 立 し た 消 費 増 税 を 柱 と す る 社 会 保 障 ・ 税 一 体 改 革 関 連 法 は 、 消 費 税 率 を 26年 4 月 に 8 % 、 27年 10月 に 10% へ と 2 段 階 で 引 、 、 き上げることとなっており 引上げは9年に3%から現行の5%として以来 17年ぶり2回目となる。 、「 」 安倍首相は決定後の記者会見で 経済成長と財政健全化は両立可能である と し た上 で 「 増税 に 備え た 企業 向け 減 税に 加え 、5兆 円規 模の経 済対策 を策、 」 。「 」 、 定する と表明した 法人実効税率の引き下げも真剣に検討する と強調し 東 日 本大 震 災か らの 復 興財 源に 充 てる 特別 法人税 は 「25年 度末に 1年前 倒し、 で 廃 止 を 検 討 す る 」 と し た 。 ま た 、 27年 10月 に 予 定 さ れ て い る 消 費 税 率 の 10 % へ の引 上 げに つい て は 「 経済 状況 を 総合 的に 勘案し 、判 断時期 を含め て適、 切に決断する」とした。 (4) 外交・安全保障体制の強化への取組 政 府 は 平 成 25年 1 月 25日 の 閣 議 で 、 22年 に 策 定 さ れ た 「 防 衛 計 画 の 大 綱 」 の 見 直 し と 、 同 大 綱 に 基 づ く 「 中 期 防 衛 力 整 備 計 画 」 の 廃 止 を 決 定 し 、 新 た な大綱等を策定することとした。 外 交・安全保 障政策の司令 塔となる 国家安全保 障会議の創設 のため、政府は 6 月7日、設 置関連法 案を 通常国会 に提出した 。その後、継 続審議となり、臨 時 国会におい て成立、 同会 議は12月4日に発 足し、第1回 目となる 4大臣会合 が 開催された 。また、 機密 情報漏洩 防止を目的 とした「特定 秘密の保護に関す る 法律案」に ついては 、9 月下旬に 実施した意 見公募を踏ま え、与党内での調 整 を進めた結 果、10月25日、臨 時国会に提 出され、12月6日に 成立、13日に公 布され1年以内に施行されることとなった。 政 府は2月8 日、第1次安 倍内閣で 設置し、集 団的自衛権の 行使について検 「 」 。 討した 安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会 を5年ぶりに再開した 安 倍 首 相 は 同 会 合 で 「 安 全 保 障 環 境 の 変 化 を 踏 ま え 、 日 米 安 保 体 制 の 最 も 効、 果的な運用を含め、何をなすべきか議論してほしい」と述べた。 、 、 「 」 また 9月12日には 外交・安全保障政策の指針となる 国家安全保障戦略 を 議論する有 識者会議 「安 全保障と 防衛力に関 する懇談会」 の初会合が開かれ た 。安倍首相 は、同会 合に おいて「 国益を長期 的視野から見 定め、国家安全保
その後、政府は12月17日 「国家安全保障戦略」と共に 「防衛計画の大綱」、 、 及 び「中期防 衛力整備 計画 」を閣議 決定したが 、集団的自衛 権の行使をめぐる 議論については、26年以降も継続されることとなった。 2 経済・社会情勢 (1) 安倍内閣の経済財政政策 安 倍首 相 は、 長期 に わた るデ フ レと 景気 低 迷か らの脱 却を目 指し 「 大胆な、 金 融 政 策」、「 機 動 的 な 財 政 政 策」、「 民 間 投 資 を 喚 起 す る 成 長 戦 略 」 の い わ ゆ る 3 本 の 矢 か ら な る 「 ア ベ ノ ミ ク ス 」 と 呼 ば れ る 経 済 財 政 政 策 に 取 り 組 ん で いる。 日 「 大 胆 な 金 融 政 策 」 と し て は 、 平 成 25年 1 月 22日 の 金 融 政 策 決 定 会 合 で 本 銀行は、2 %の物価 上昇 率目標の 導入を柱と する政府との 共同声明を発表し た 。4月4日 には、黒 田東 彦日本銀 行総裁の就 任後初となる 金融政策決定会合 で 、2%の物 価上昇率 目標 を2年程 度の期間を 念頭にできる だけ早期に達成す る こととし、 その実現 のた め、資金 供給量を2 年で2倍にす ることなどを内容 とした「量的・質的金融緩和」策の導入等を決定した。 「 機 動 的 な 財 政 政 策 」 と し て は 、 政 府 は 1 月 15日 、 経 済 再 生 に 向 け た 緊 急 経 済 対 策 を 盛 り 込 ん だ 13兆 円 に 上 る 平 成 24年 度 補 正 予 算 を 閣 議 決 定 し 、 2 月 5 月 15日 に は 、 平 成 25 26日 に 成 立 さ せ た 。 ま た 、 経 済 活 性 化 等 を 重 点 化 し た 年度予算も成立させた。 6 月 14日 、 10年 間 の 平 「 民 間 投 資 を 喚 起 す る 成 長 戦 略 」 と し て は 、 政 府 は 均 で物価変動 の影響を 除い た実質G DP(国内 総生産)成長 率2%程度の実現 や 10年 後 の 一 人 当 た り の 国 民 総 所 得 を 150万 円 以 上 増 加 さ せ る こ と な ど を 目 標 「 」 。 に掲げた成長戦略 日本再興戦略−JAPAN is BACK を閣議決定した 同 成 長 戦 略 に は 、 企 業 の 生 産 設 備 の 更 新 等 を 促 す た め 「 思 い 切 っ た 投 資 減 税、 で 法人負担を 軽減する 」と 明記して おり、企業 再編や起業促 進等を後押しする 税 制優遇措置 を盛り込 んだ 産業競争 力強化法案 が、秋の臨時 国会に提出され、 成立した。 こうした中 、為替は 24年11月 時点で1ド ル=70円台だったが 、安倍内閣発足
台 と な っ た 。 ま た 、 24年 11月 時 点 で 9,000円 を 割 っ て い た 日 経 平 均 株 価 は 、 25 年 12月 に は 1 万 6,000円 台 に ま で 回 復 し 、 年 末 最 後 の 取 引 と な っ た 30日 の 東 京 株 式市場でも 終値が同 年の 最高値を 塗り替え、 年間上昇率は 57%と 高水準を記 録 したほか、 実質GD Pの 成長率( 1次速報値 )も25年中 、4四半 期連続して プラスとなった。 (2) 原子力規制委員会が新規制基準を発表 平 成 25年 7 月 8 日 、 原 子 力 発 電 所 ( 以 下 「 原 発 」 と い う ) の 安 全 性 を 判 断。 する新規制 基準が施 行され、原子 力規制委員 会は、再稼働 に必要な 審査の受付 けを開始し 、同日、 原発を抱える 北海道、関 西、四国、九 州の電力 4社が申請 を行い、年末までに7社が申請をした。 新基準は、 福島第一 原発 事故の教 訓を踏まえ 、これまで電 力会社に委ねてい た 重大事故対 策等を義 務付 けたほか 、地震や津 波への備えも 大幅に強化した。 、 、 、 一方 9月15日には 国内で唯一稼働していた関西電力大飯発電所4号機が 定期検査のため運転を停止し、1年2か月ぶりに全ての原発が停止した。 (3) 2020年オリンピック・パラリンピック競技大会の東京開催が決定 2013年9月7 日、アルゼン チン・ブエ ノスアイ レスで開かれ た国際オリンピ ッ ク 委 員 会 ( 以 下 「 I O C 」 と い う ) 総 会 に お い て 、 2020年 オ リ ン ピ ッ ク ・。 パ ラリンピッ ク競技大 会が 東京で開 催されるこ とが決定した 。東京で開かれる の は 、 昭 和 39年 以 来 56年 ぶ り で 、 安 倍 首 相 は 「 成 長 に 大 き な 追 い 風 に な る 。、 15年続いた デフレや 縮み志向の経 済を五輪開 催を起爆剤に 払拭して いきたい」 と述べた。 決定を受け 、東京都 は平 成25年 9月11日 、大会実施準 備会議を 設置し、警察 庁 及び警視庁 は12日 、大会連絡室 を設置した 。13日、下 村博文文 部科学相が担 当 相 に 任 命 さ れ た ほ か 、 10月 4 日 に は 「 2020年 オ リ ン ピ ッ ク ・ パ ラ リ ン ピ ッ、 ク東京大会推進室」が内閣官房に設置された。
第3章
治安情勢
第1 公安情勢 1 右翼等 (1) 抗議活動の状況 右 翼 は 平 成 25年 中 、 領 土 問 題 等 を め ぐ り 、 活 発 な 街 頭 宣 伝 活 動 等 に 取 り 組 ん だ ほ か 、 憲 法 問 題 を 始 め と す る 右 翼 が 関 心 を 示 す 諸 問 題 を 捉 え 、 街 頭 宣伝活動等に取り組んだ。 中 国 問 題 で は 、 1 月 、 東 シ ナ 海 の 公 海 上 に お い て 、 中 国 海 軍 艦 艇 が 海 上 自 衛 隊護 衛 艦に 対し 、火 器 管制 レ ーダ ーを 照 射し たこ と を捉 え 「明ら かに、 な ど と 批 判 日 本 へ の 攻 撃 を 前 提 と す る 中 国 側 の 挑 発 行 為 に ほ か な ら な い 」 し た ほ か 、中 国 公船 が尖 閣諸 島 周辺 の 領海 を 侵犯 して いる こ とを 捉 え 「、 中 国 は、日本が 尖閣諸島を国 有化した ことに対抗 し、領海侵犯 を繰り返し、実 。右翼は25年中、中国問題で、 効 支 配 を アピ ー ル して いる 」 など と 主張 し た 延べ約1,940団体、約5,210人、街頭宣伝車約1,590台( 24年: 延べ約2,200団 、 、 ) 、 。 体 約5,800人 街頭宣伝車約1,680台 を動員し 街頭宣伝活動等を行った 韓 国 問 題 で は 、 朴 槿 恵 韓 国 大 統 領 の 竹 島 問 題 や 歴 史 認 識 問 題 等 に 関 す る 竹 島 は 歴 史 的 に 見 て も 日 本 領 で あ る 。 韓 国 は 、 歴 史 認 識 問 題 発 言 を 捉 え 「、 、 を出してくるが 歴史を捏造しているのは韓国である などと批判したほか、 」 8 月 、韓 国 の国 会議 員が 竹 島に 上 陸し たこ と を捉 え 「 韓国 によ る不法 行為、 は 絶 対 に 許 せ な い 」 な ど と 主 張 し た 。 右 翼 は 25年 中 、 韓 国 問 題 で 、 延 べ 約 2,220団 体 、 約 5,690人 、 街 頭 宣 伝 車 約 1,920台 ( 24年 : 延 べ 約 2,450団 体 、 約 6,630人 、 街 頭 宣 伝 車 約 2,160台 ) を 動 員 し 、 街 頭 宣 伝 活 動 等 を 行 っ た 。 北 朝 鮮 に よ る 核 北 朝 鮮 問 題 で は、 2 月 に 核実 験 を 強行 し たこ と を捉 え 「、 、 実 験 は 、 全 世 界 の 平 和 と 安 全 を 脅 か す 暴 挙 で あ る 」 な ど と 批 判 し た ほ か 5 月 、 朝 鮮 半 島 東 岸 か ら 日 本 海 に 向 け て 短 距 離 ミ サ イ ル を 発 射 し た こ と を 捉 え 「、 北 朝 鮮 は 、 ミ サ イ ル を 発 射 す る な ど 挑 発 行 為 を 繰 り 返 し て い る 」な ど と主 張した 。右翼は25年中、北朝鮮問題で、延べ約910団 体、約2,470人、 ( 、 、 ) 街頭宣伝車約820台 24年:延べ約660団体 約1,480人 街頭宣伝車約480台を動員し、街頭宣伝活動等を行った。 ロ シ ア 問 題 で は 、 4 月 の 日 ロ 首 脳 会 談 に お い て 、 北 方 領 土 問 題 を 含 む 平 和 条 約締 結 交渉 の再 開が 確 認さ れ 、共 同声 明 が発 表さ れ たこ とを 捉え 「北、 方 領 土 交 渉 の 再 ス タ ー ト に 向 け た 道 筋 が で き た こ と は 評 価 さ れ る べ き 。 北 方 領 土 問 題 を 解 決 す る に は 絶 好 の 機 会 で あ る 」 な ど と 期 待 を 示 す 反 応 が あ る 一 方で 「我 が国 の 領土 が奪 わ れて いる と いう の に、 平和 条約 を締結 しよ、 うとするなどもってのほか」などと批判する動向もみられた。右翼は25年中、北 方 領 土の 日 (2 月7 日) に 約160団 体、 約380人 、街頭 宣伝車 約150台( 24年 : 約 120団 体 、 約 370人 、 街 頭 宣 伝 車 約 120台 )を 「反ロデー (8月9日)、 」 に約190団体、約710人 、 街 頭 宣 伝 車 約 240台 ( 24年 : 約220団体、約810人 、 街頭宣伝車約270台)を、それぞれ動員し、街頭宣伝活動等を行った。 政局をめぐる問題では、7月、第23回参議院議員通常選挙において、自民・ 公 明 両党 が 76議 席 を獲 得し 、非 改 選を 含 めて 絶 対安 定多 数と な る135議 席を 今 回 の 参 院 選 で 自 民 党 が 確 保 し て 「 ね じれ 国 会 」 を 解消 し た こと を 捉え 「、 圧 勝して、自 主憲法制定へ の道筋が できた。安 倍首相には、 必ず実行しても 。 一 方 、 安 倍 首 相 が 、 8 月 15日 の 終 戦 記 念 日 に ら い た い 」 な ど と 主 張 し た 安 倍 首 相 は 、 今 回 も 中 国 や 韓 国 の 圧 靖 国 神 社 参 拝 を見 送 っ た こ とを 捉 え 「、 批判した。右翼は25年 力 に屈 し、 終戦記 念日の靖国 参拝を見送 った」などと 中、延べ約1,050団体、約2,540人、街頭宣伝車約680台(24年 :延 べ約2,240 団体、約6,410人、街頭宣伝車約1,900台 )を 動員し、政府 批判の街頭宣伝活 動等を行った。 右 翼 は 、 26年 も 引 き 続 き 、 内 外 の 諸 問 題 に 敏 感 に 反 応 し 、 我 が 国 政 府 や 、 、 関係諸国等に対する抗議活動を執拗に展開するものとみられ その過程で 政 党 要 人 、 政 府 機 関、外国公館、報道機関等に対するテロ等重大事件を引き起 こすおそれがある。 (2) 街頭宣伝活動の状況 右 翼 の 街 頭 宣 伝車 数は 、 全国 で 約1,400台と みら れ るが 、 一部 の右 翼 は、 企 業 等 に 対 し て 「 糾 弾 活 動 」 と 称 し 、 街 頭 宣 伝 車 を 用 い て 大 音 量 で 執 拗 な 街 頭 宣 伝 活 動 を 行 い 、 騒 音 被 害 や 交 通 渋 滞 を 引 き 起 こ す な ど 、 市 民 生 活 の
平穏を害している。 平 成 25年 中、 糾弾 街頭 宣 伝活 動 の対 象と な った 企業 は 、約 190社( 24年: 約220社)に上った。 一 部 の 右 翼 は 、 26年 も 引 き 続 き 、 市 民 生 活 の 平 穏 を 害 す る こ う し た 街 頭 宣 伝 活 動 を 展 開 す る と と も に 、 取 締 り や 仮 処 分 命 令 を 免 れ る た め 、 名 指 し を 避 け て 企 業 糾 弾 を 行 う な ど 、 活 動 方 法 を 一 層 巧 妙 化 さ せ る も の と み ら れ る。 (3) 違法行為の取締り 右 翼 は 、 時 局 問 題 等 を 捉 え て 執 拗 に 活 動 を 展 開 し て お り 、 そ の 過 程 に お い て 「 テ ロ 、 ゲ リ ラ 」 事 件 を 実 行 し て い る ほ か 、 資 金 獲 得 目 的 の 活 動 や 街 頭宣伝活動に伴って、多数の違法行為を引き起こしている。 ア テロ等重大事件の未然防止 平 成 25年 中 に 発 生 し た 「 テ ロ 、 ゲ リ ラ 」 事 件 は 、 街 宣 車 を 運 転 し て オ ウ ム 真 理 教 主 流 派 ( Aleph( ア レ フ「 )」) の 拠 点 施 設 ( 足 立 入 谷 施 設 ) に 突 入 さ せ 、 同 施 設 建 物 等 を 損 壊 し た 「 オ ウ ム 真 理 教 ( 主 流 派 ) 足 立 入 谷 施 設 に対 する 街 宣車 突入 事 件 ( 11月、 警視 庁) の 1件 で あり 、同事 件で」 右翼団体代表を逮捕した。 ま た 、 警 察 は 、 右 翼 に よ る テ ロ 等 重 大 事 件 を 未 然 に 防 止 す る た め 、 各 種 の 情 報 活 動 を 推 進 し 、 拳 銃 等 の 銃 器 摘 発 に 努 め た 結 果 、 25年 中 は 、 右 翼及びその周辺者から拳銃4丁(24年:8丁)を押収した。 イ 右翼による違法行為の取締り 右 翼 に よ る 違 法 行 為 の 検 挙 件 数 及 び 人 員 は 、 24年 中 の 1,733件 1,824人 に対し、25年中は、1,583件1,643人であった。 こ れ ら の 検 挙 事 件 の う ち 、 資 金 獲 得 を 目 的 と し た 恐 喝 事 件 や 詐 欺 事 件 等 の 悪 質 な 犯 罪 の 検 挙 は 289件 323人 に 上 り 、 道 路 交 通 法 違 反 を 除 く 全 検 挙 件 数 ( 674件 )の 約 43% を 占め 、悪 質 な資 金源 犯 罪が 依 然と して 後 を絶 たない状況にある。 ま た 、 市 民 の 平 穏 な 生 活 を 害 す る 悪 質 な 街 頭 宣 伝 活 動 に 対 し て は 、 そ の 内 容 や 形 態 を 捉 え 、 静 穏 保 持 法 違 反 、 名 誉 毀 損 等 に よ り 27件 32人 ( 24
年:29件48人)を検挙した。 警 察 は 、 右 翼 に よ る 違 法 行 為 に 対 し 、 引 き 続 き 徹 底 し た 取 締 り を 行 う こととしている。 (4) 右派系市民グループをめぐる動向 平 成 25年 中 、 極 端 な 民 族 主 義 ・ 排 外 主 義 的 主 張 に 基 づ き 活 動 す る い わ ゆ る 右 派 系 市 民 グ ル ー プ が 、 韓 国 や 北 朝 鮮 問 題 等 を 捉 え た 徒 歩 デ モ や 街 頭 宣 伝 活 動 等 を 各 地 で 展 開 し た 。 最 近 で は 、 そ の 活 動 が 広 域 化 し て い る ほ か 、 動 員 数 も 増 加 す る 傾 向 に あ り 、 都 内 で 数 百 人 程 度 が 参 加 す る 取 組 も み ら れ た 。 特 に 、 東 京 や 大 阪 の 在 日 韓 国 人 ・ 朝 鮮 人 が 多 く 居 住 す る 地 区 等 に お い て 、 一 部 の 過 激 な 参 加 者 が 人 種 差 別 的 、 排 外 主 義 的 な 街 頭 宣 伝 活 動 を 行 っ て い る こ と が 、 い わ ゆ る ヘ イ ト ス ピ ー チ 問 題 と し て 社 会 の 注 目 を 集 め た 。 、 。 こうした中 右派系市民グループの主義主張に反対する勢力が出現した こ れ ら 勢 力 は イ ン タ ー ネ ッ ト で 賛 同 者 を 集 め 、 右 派 系 市 民 グ ル ー プ の 取 組 に 対 し て カ ウ ン タ ー と 称 す る 対 抗 行 動 に 取 り 組 み 、 そ の 一 部 は 抗 議 行 動 を 過 激 化 さ せ た 。 特 に 、 6 月 に 都 内 で 行 わ れ た 取 組 の 際 に は 、 主 催 者 側 で あ る 右 派 系 市 民 グ ル ー プ 4 人 と 反 対 す る 勢 力 側 4 人 の 合 計 8 人 が 暴 行 事 件 で 逮捕されるなど、双方の間で対立が激化する状況もみられた。 右 派 系 市 民 グ ル ー プ は 、 26年 中 も 引 き 続 き 、 内 外 の 諸 問 題 に 敏 感 に 反 応 し 、 徒 歩 デ モ 等 に よ り 自 ら の 主 張 を 訴 え る も の と み ら れ 、 そ の 過 程 で 、 反 対 勢 力 と の ト ラ ブ ル 事 案 等 、 違 法 行 為 の 発 生 が 懸 念 さ れ る ほ か 、 外 国 公 館 等に対する抗議活動を継続するものとみられる。 2 極左暴力集団 (1) 革マル派の動向 革 マ ル 派 は 平 成 25年 も 、 労 働 運 動 や 大 衆 運 動 に 取 り 組 み 、 組 織 の 維 持 、 拡大を図った。 昭 和 38年 に 結 成 さ れ た 革 マ ル 派 は 平 成 25年 、 結 成 50周 年 を 迎 え た 。 2 月 10日 に 開 催 し た 「 革 共 同 政 治 集 会 」 で は 、 結 成 50周 年 を 大 々 的 に ア ピ ー ル し 、 会場 ロ ビー にお いて 「同 志 黒田 の思 索 と探 究 の世 界」 と題 する特 別展、
示 を 行 い 、 黒 田 の 遺 品 を 展 示 す る な ど 、 改 め て 、 黒 田 寛 一 前 議 長 ( 故 人 ) の「遺志継承」と更なる「組織建設」を訴えた。 労 働 運 動 で は 、 労 働 組 合 が 主 催 す る 定 期 大 会 等 会 場 周 辺 に 活 動 家 を 動 員 し 、 そ の 労 組 指 導 部 を 批 判 す る ビ ラ を 配 布 し て 、 同 調 者 の 獲 得 を 図 っ た 。 特 に 、 日 本 教 職 員 組 合 ( 日 教 組 ) に 対 し て は 「 日 教 組 本 部 の 闘 争 放 棄 を 弾 劾 し 、教 育 のネ オ・ ファ シ ズム 的 再編 反対 の 闘い を創 造 しよ う 、全日 本教」 職 員 組 合 ( 全 教 ) に 対 し て は 「 全 教 中 央 を 弾 劾 し 、 創 造 的 な 論 議 を ま き お こ そ う 」 な ど と 、 日 本 郵 政 グ ル ー プ 労 働 組 合 ( J P 労 組 ) に 対 し て は 「 新 たな人事・給与制度の妥結承認を許すな」などと主張した。 大 衆 運 動 で は 、 安 倍 政 権 が 進 め る 諸 施 策 に 反 対 し 「 政 権 打 倒 」 を 主 張 す る 独 自 の 集 会 、 デ モ に 取 り 組 ん だ 。 ま た 、 オ ス プ レ イ の 追 加 配 備 、 日 米 共 同 訓 練 の 実 施 や 特 定 秘 密 の 保 護 に 関 す る 法 律 制 定 等 を 捉 え て 開 催 さ れ た 集 会 、 デ モ 等 に 活 動 家 を 動 員 し 、 参 加 者 に ビ ラ を 配 布 し た り 、 の ぼ り や プ ラ カ ー ド を 掲 出 す る な ど し た 。 同 派 は 、 こ の よ う な 取 組 を 通 じ て 自 派 の 主 張 を展開し、同調者の獲得を図った。 同 派 が 相 当 浸 透 し て い る と み ら れ る 全 日 本 鉄 道 労 働 組 合 総 連 合 会 ( J R 総 連 )及 び 東日 本旅 客鉄 道 労働 組 合( 以下 「 JR 東労 組 」と いう ) は、革。 マ ル 派 創 設 時 の 副 議 長 で あ り 、 22年 に 死 亡 し た 松 嵜 明 元 J R 東 労 組 会 長 の 「 講 演 録 」 や 「 評 伝 」 を 機 関 誌 等 に 掲 載 し 、 傘 下 組 合 員 に 対 し て 同 人 が 提 唱した労働運動理論の実践を呼び掛けた。 ま た 、 J R 東 労 組 の 組 合 員 ら に よ る 組 合 脱 退 及 び 退 職 強 要 事 件 に つ い て は 、 刑 事 裁 判 の 終 結 ( 24年 2 月 に 有 罪 判 決 が 確 定 ) 後 も 、 同 事 件 を 「 国 策 弾 圧」、「 え ん 罪 事 件 」 と 主 張 し 続 け 、 11月 1 日 に は 、 都 内 で 「 弾 圧 に 抗 し た 11年! 美 世志 会 とと もに 当た り 前の 職 場活 動 を守 り抜 く11.1 大集 会 」を 開催した。 同 派 は 今 後 も 、 黒 田 前 議 長 が 提 唱 し た 理 論 に 依 拠 し な が ら 、 組 織 の 維 持 ・拡大を図るものとみられる。 (2) 中核派の動向 中 核 派 ( 党 中 央 ) は 、 労 働 運 動 を 通 じ て 組 織 拡 大 を 図 る 「 階 級 的 労 働 運
動 路 線 」 を 堅 持 し 「 国 鉄 ・ 反 原 発 決 戦 」 と 「 全 証 拠 開 示 大 運 動 ( 注 ) を、 」 主要闘争課題に掲げて活動した。 ( 注) 全証 拠開 示大 運動 昭 和 46年 の 「 渋 谷 暴 動 事 件 」 に お け る 殺 人 罪 等 で 無 期 懲 役 が 確 定 し 、 徳島 刑 務 所 に 服 役 中 の 同 派 活 動 家 の 再 審 請 求 の 過 程 で 、 証 拠 の 開 示 を 訴 え て いる 運動。 同 派 は 、 昭 和 38年 2 月 に 革 マ ル 派 と 分 裂 し 、 誕 生 し て か ら 50年 を 迎 え た こ と から 、 平成 25年12月に 革 共同50年史 として 「現 代革 命への 挑戦」 上巻、 を刊行した。 大 衆 運 動 で は 、 反 原 発 闘 争 に お い て 、 東 日 本 大 震 災 後 2 年 を 捉 え て 、 3 月 11日 、 福 島 県 内 で 「 3 .11反 原 発 福 島 行 動 '13」 を 開 催 し 、 東 北 及 び 関 東 を中心に全国から活動家や支援者等を動員した。 ま た 、 反 原 発 運 動 の 高 ま り に 乗 じ て 23年 8 月 に 結 成 し た 「 す べ て の 原 発 い ます ぐなく そう !全国会 議 (略 称: な全 )は 、独自の集 会、デモ等に」 「 」 取 り 組 む と と も に 、 首 都 圏 を 中 心 に 各 地 で 「 な 全 」 の 結 成 を 進 め る な ど 、 当初の目的である全国組織化に向けた広がりをみせた。 さ ら に 、 第 23回 参 議 院 議 員 通 常 選 挙 に 立 候 補 し当 選 し た「 な 全 」 呼 び 掛 選挙運動を、同派も組織を挙げて支援した。 け人の1人の 、 、 、「 」 労働運動では 6月9日 都内で 今こそ国鉄闘争の火をもっと大きく を ス ロ ー ガ ン と し て 「 国 鉄 闘 争 全 国 運 動 6 .9 全 国 集 会 」 を 開 催 し 、 22年、 に 立 ち 上 げ た 「 国 鉄 闘 争 全 国 運 動 」 の 発 展 を 通 じ た 国 鉄 闘 争 の 更 な る 強 化 を訴えた。 ま た 、同 派は 「 闘う 労働 組合 を 全国 の職 場 に」 を スロ ーガ ン に、11月3、 、 「 」 。 日 東京・日比谷野外音楽堂で 11.3全国労働者総決起集会 を開催した こ の 集 会 に は 、 全 国 の 活 動 家 、 支 援 者 及 び 数 か 国 の 労 働 団 体 代 表 等 が 参 加 し、集会終了後、デモに取り組んだ。 9 月 8 日 「 9. 主 要 闘 争 課 題 に 掲 げ て い る 「 全 証 拠 開 示 大 運 動 」 で は 、 、 」 、「 」、「 」 8徳島刑務所デモ に取り組み 同志を取り戻そう 全証拠を開示しろ などと訴えた。
、 ( ) 、 一方 19年11月に党中央と分裂した関西地方委員会 関西反中央派 は 「 今 後 10年 間 、 日 本 階 級 闘 争 の 最 重 要 の テ ー マ は 間 違 い な く 原 発 問 題 で あ る 」 と の 闘 争 方 針 に よ り 、 反 原 発 団 体 等 が 主 催 す る 集 会 、 デ モ 等 に 積 極 的 に 参 加 し た 。 と り わ け 、 関 西 電 力 大 飯 発 電 所 の 再 稼 働 1 周 年 を 捉 え て 、 25 年 6 月 30日 、 福 井 県 内 で 反 原 発 団 体 等 が 主 催 し た 取 組 に は 、 近 隣 府 県 か ら 活動家等を動員した。 ま た 、 6 月 9 日 、 新 聞 紙 上 に オ ス プ レ イ 反 対 等 を 訴 え る 広 告 を 掲 載 す る 「 沖 縄 ・ 意 見 広 告 運 動 」 に 、 同 派 活 動 家 等 が 賛 同 者 と し て 参 加 し た ほ か 、 市 民 団 体 等 が 主 催 す る 集 会 、 デ モ 等 に 積 極 的 に 参 加 し 、 反 戦 ・ 反 基 地 を 訴 えた。 党 中 央 は 26年 も 、 国 鉄 闘 争 と 反 原 発 闘 争 を 中 心 と し た 取 組 を 継 続 し 、 組 織 の 維 持 ・ 拡 大 を 図 る も の と み ら れ る 。 ま た 、 関 西 反 中 央 派 は 、 原 発 の 再 稼 働 反 対 や 反 戦 ・ 反 基 地 問 題 等 を 捉 え た 闘 争 に 取 り 組 む も の と み ら れ る 。 (3) 革労協の動向 革 労 協 主 流 派 は 「 農 地 強 奪 阻 止 、 空 港 廃 港 」 を ス ロ ー ガ ン に 、 平 成 25年、 7 月 6 日 「 三 里 塚 を 闘 う 九 州 実 行 委 員 会 ( 福 岡 ) を 結 成 す る な ど 、 成 田、 」 闘 争の盛り上 げを図った。 また、同 派は、組織 内で発生した 部落差別問題や 女 性差別問題 等で活動家が 離反した ことについ て、引き続き 自己批判に取り 組み、組織の立て直しを図っていることを機関紙で明らかにした。 革 労協反主流 派は、ソマリ ア沖海賊対 処行動への 自衛隊の交 替部隊派遣や オ スプレイの 普天間飛行場 への追加 配備に対す る抗議行動等 、反戦・反基地 闘 争 を 重 点 に 取 り 組 み 、 11月 28日 に は 「 在 日 米 空 軍 横 田 基 地 に 向 け た 飛 翔、 弾 発射事件」 を引き起こし 、犯行声 明で、自衛 隊と米軍によ る共同訓練等に 反 対しての犯 行であること を自認し た。また、 電源開発大間 原子力発電所の 建 設や四国電 力伊方発電所 の再稼動 に反対して 現地でデモを 行うなど、反原 発 ・反核燃闘 争にも取り組 んだ。こ のほか、24年6月に結 成した「全国労働 組 合運動交流 会」の活動を 通じて、 非正規労働 者等の獲得を 図り、25年12月 、 、 「 「 」 」 には 障害者の獲得を図るため 新たに 全国 障害者 解放運動共闘会議 を結成した。
田 闘 争 や 反 戦 ・ 反 基 地 闘 争 等 を め ぐ る 情 勢 次 第 で は 「 テ ロ 、 ゲ リ ラ 」 事 件、 を引き起こすことが懸念される。 (4) 成田空港をめぐる情勢 成 田 国際 空 港株 式 会社 (以 下 「空 港会 社 」と い う )は 、 空港 機 能の 充実。 ( 年 間 発 着 回 数 30万 回 へ の 拡 大 ) と 安 全 性 の 向 上 に 向 け て 空 港 施 設 の 整 備 を 進 め 、 平 成 25年 3 月 7 日 、 成 田 国 際 空 港 の B 滑 走 路 と 第 2 旅 客 タ ー ミ ナ ル 地 区 を つ な ぐ 3 本 目 の 西 側 誘 導 路 ( 通 称 : 第 3 誘 導 路 ) の 供 用 を 開 始 し た。 一 方 、 空 港 会 社 と 三 里 塚 芝 山 連 合 空 港 反 対 同 盟 北 原 グ ル ー プ ( 以 下 「 反 対 同 盟北 原 グル ープ 」と い う ) との 間で は 、航 空 機の 運行 と空 港関連 施設。 の建設工事に影響を与える耕作農地の土地明渡裁判等が争われている。 反 対 同 盟 北 原 グ ル ー プ 及 び こ れ を 支 援 す る 極 左 暴 力 集 団 は 、 7 月 29日 に 千 葉 地 方 裁 判 所 で 土 地 明 渡 裁 判 の 第 一 審 判 決 が 言 い 渡 さ れ る こ と を 捉 え 、 同 月14日 、千 葉市内 におい て 「7 .14全 国総 決起集 会」を 開催 し 「 農地を、 、 奪 う 判 決 許 す な 」 な ど と 訴 え た 。 さ ら に 、 判 決 当 日 は 、 裁 判 傍 聴 や 集 会 、 デモに取り組み、裁判闘争の盛り上げを図った。 裁 判 で は 、 農 地 等 の 明 渡 し を 命 じ る 判 決 が 言 い 渡 さ れ た が 、 空 港 会 社 が 求 め た 判 決 確 定 前 に 強 制 執 行 が 可 能 と な る 仮 執 行 宣 言 は 付 さ れ な か っ た 。 反 対同盟北原 グループは8 月8日、 同判決を不 服として東京 高等裁判所に控 訴した。 ま た、反対同 盟北原グルー プの中心的 立場で活発 に活動して きた事務局次 長が12月21日に死亡した。 極 左 暴力 集 団は 、 引き 続き 「農 地 死守 」を 主要 課 題と し て成 田 闘争 に取、 り 組 み 、 土 地 明 渡 裁 判 等 の 進 捗 状 況 を 捉 え て 、 空 港 関 係 者 、 空 港 関 連 施 設 等 に 対 す る 違 法 行 為 や 「 テ ロ 、 ゲ リ ラ 」 事 件 を 引 き 起 こ す お そ れ が あ る 。 (5) 極左対策の推進 警 察では、極 左暴力集団に 対する事件 捜査及び非 公然アジト 発見に向けた マ ンション、 アパート等に 対するロ ーラーを推 進するととも に、これらの活 動 に対する国 民の理解と協 力を得る ため、ポス ターを始めと する各種広報媒
平成25年3月 4 日 に は 、 革マ ル 派 幹 部 活 動 家 3 人を 有 印 私 文 書 偽 造 ・ 同行 使 罪で逮捕す るとともに、 同派の非 公然アジト を摘発した。 また、11月13日 に は、同派の 非公然アジト を摘発し 、11月28日、同派幹 部活動家 を有印私文 書偽造・同行使罪で逮捕した。 4 月25日に は、管理者の 許可を得 ることなく 、法政大学市 ヶ谷キャンパス 内 に不法に侵 入した中核派 (党中央 )系全学連 活動家2人を 建造物侵入罪で 逮 捕するとと もに、同大学 前で開催 した無許可 集会を指揮、 扇動した同派系 全 学連委員長 ら4人を集会 、集団行 進及び集団 示威運動に関 する条例違反等 で 逮捕し、10月24日には、虚偽 の住所地を 申告して運転 免許証を 更新した中 核派(党中央)非公然活動家を免状不実記載罪で逮捕した。 さら に、11月28日には 、虚偽の住 所、氏名で ホテルに宿泊した革労協反主 、 、 流派最高幹部ら2人を有印私文書偽造・同行使罪等で逮捕するなど 25年中 革マル 派の非公 然アジト2か 所を摘発す るとともに、 極左活動 家ら36人を検 挙した。 警 察では、引 き続き、国民 の理解と協 力を得なが ら、極左暴 力集団に対す る取締りを徹底することとしている。 3 オウム真理教 (1) 教団の状況 ア 松 本 へ の 絶 対 的 帰 依 を 強 め る 主 流 派 と 観 察 処 分 の 適 用 回 避 に 全 力 を 挙 げる上祐派 オ ウ ム 真 理 教 (以 下 「教 団 」と いう )は 、麻 原 彰晃 こ と松 本 智津 夫へ。 の 絶対 的帰 依を強 調する 主流派 ( Aleph(アレフ ) )と 松本の 影響力 がな「 」 いかのように装う上祐派( ひかりの輪 )を中心に活動している。「 」 主 流 派 は 、 依 然 と し て 松 本 を 「 尊 師 」 と 尊 称 し 、 同 人 の 「 生 誕 祭 」 を 開 催 し て い る ほ か 、 松 本 の 写 真 等 を 拠 点 施 設 の 祭 壇 等 に 飾 っ た り 、 説 法 会 等 を 定 期 的 に 開 催 し 、 信 者 に 対 し て 同 人 の 「 偉 大 性 」 を 称 賛 す る 内 容 の D V D を 視 聴 さ せ た り 、 同 人 へ の 絶 対 的 帰 依 を 求 め る 文 言 を 繰 り 返 し 、 唱和する修行や同人の延命を祈願する修行等に取り組ませたりするなど