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3章 中国における資源循環の概要

中国においては廃棄物の「総合利用」が古くから行われていること、また海外より「2 次原料」としてスクラップ由来の原料が輸入されていることから、単純な素材ベースでの 資源循環についてはルートが存在しているものと考えられる。 鉄、アルミのような原料→最終製品(精錬)の場合は、選別回収後に原料化という比較的 単純な工程であるが、本調査の対象とする電子系廃棄物はこれらの素材を含みかつ、複合 素材・化合物等より構成されるため、以下のような問題がある。 ・選別等の操作以降に冶金等の操作が(場合によっては複数)必要で、追跡が困難である。 ・素材の持つ危険性や有害性の取り扱いを誤ると環境汚染を引き起こす。 本章では、中国における「二次原料」としての非鉄金属スクラップの資源循環について、 その最終工程およびそこに到達するまでの前処理工程に着目して以下を記述する。 3.1 では、中国における資源循環(非鉄金属)の全体像について概説し、3.2 では、非鉄金 属再生に関係する業界(循環事業者)について、特に最終工程である精錬・製錬、および スクラップ輸入に関連する組織について概説する。 3.3 では、対象とする非鉄金属ごとの循環ルートおよび、海外からのスクラップ輸入に おいてその役割が重要視されている「リサイクル加工団地」について紹介し、3.4 では対 象とする非鉄金属ごとの処理プロセスの一部を紹介する。 図 3-1 中国における資源循環の概要 危険廃棄物 循環資源 国内発生廃棄物 (有価・有害) 処理業者 ●選別、回収、加工業者 精錬、金属加工 貴金属回収 触 媒 等 銅、鉄、 アルミ等 金 、 銀 、 白 金、パラジウム 等 スライム等 国内業者 輸入業者 リサイクル加工団地 海外 循 環 資 源 非鉄最終製品化 危険廃棄物 循環資源 国内発生廃棄物 (有価・有害) 処理業者 ●選別、回収、加工業者 精錬、金属加工 貴金属回収 触 媒 等 銅、鉄、 アルミ等 金 、 銀 、 白 金、パラジウム 等 スライム等 国内業者 輸入業者 リサイクル加工団地 海外 循 環 資 源 非鉄最終製品化

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3.1

対象とする循環資源(非鉄金属)

本章では中国における国内外の電子系廃棄物を含む非鉄金属系の循環資源の回収に関 係する企業及び関連機関等、循環ルート、利用用途、及び回収利用技術等の資源循環の概 要について整理している。対象として、銅を主とした非鉄金属類(鉛、亜鉛、アルミ(鉄を のぞく))および貴金属類(金、銀、、白金)を選定している。 また、第 4 章では資源循環事業者個々の現状及び実態について取り纏めている。 以下の図 3.1-1 に中国における循環資源の循環ルートの概要を示す。図には中国国内の 産業、生活等から発生する循環資源のみならず、海外からの金属スクラップの輸入につい ても含めている。図に示すように後述する企業等による回収ルートの他、個人あるいは零 細企業による回収も行なわれているのが実状ではあるが、本章以降では今後進展していく ことが想定される企業等による循環資源の主な流れについて記述する。 図 3.1-1 中国における循環資源の循環ルート 図 3.1-2 に中国における銅資源の循環ルートの概要を示す。 図では銅資源の大きな循環ルートを示しており、鉱石の採掘から製錬、金属加工、金属 製品の利用までの動脈部分と、使用後の製品の回収、選別、加工の静脈部分を含んでいる。 図に示すように銅資源の循環には鉱石に随伴する、あるいは循環資源に含有する貴金属を 回収するプロセスが伴うのが特徴である。 加工製造業 その他企業 政府、政府系機関 都市 農村 加工ロス 使用済み電気設備 ごみ処分場 個人回収 廃金属 廃金属 金属再生資源 回収会社 個人 分解加工 廃金属 分解加工 廃金属 非鉄金属溶錬企業 銅工場 非鉄金属加工企業 輸入第7類スクラッ プ 廃金属 輸入第6類ス クラッ プ 加工製造業 その他企業 政府、政府系機関 都市 農村 加工ロス 使用済み電気設備 ごみ処分場 個人回収 廃金属 廃金属 金属再生資源 回収会社 個人 分解加工 廃金属 分解加工 廃金属 非鉄金属溶錬企業 銅工場 非鉄金属加工企業 輸入第7類スクラッ プ 廃金属 輸入第6類ス クラッ プ

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図 3.1-2 中国における銅資源の循環ルート 図 3.1-3 に中国における貴金属資源の循環ルートの概要を示す。銅資源の循環と同様に 鉱石の採掘から製錬、金属加工、金属製品の利用までの動脈部分と、使用後の製品の回収、 選別、加工の静脈部分を含んでいる。貴金属は宝飾品等に利用される他、優れた特性から 電子電気産業、石油化学分野等の多岐にわたり活用され、また希少性を有するために古く から回収が行なわれている。 図 3.1-3 中国における貴金属の循環ルート 銅鉱山 採鉱 選鉱 残渣 輸入精鉱 電解銅 治金 加工製造 加工ロス 選別、加工 使用 使用済み製品 回収不能、廃棄等 高品質の廃合金 混合廃金属 精鉱 残渣 建材 硫酸 銅材 銅線 合金 機械、設備 電機、電子 加工製品 貴金属回収 輸入廃銅 高品質の銅 銅精錬 貴金属回収 加工 利用 資源循環の流れ 銅鉱山 採鉱 選鉱 残渣 輸入精鉱 電解銅 治金 加工製造 加工ロス 選別、加工 使用 使用済み製品 回収不能、廃棄等 高品質の廃合金 混合廃金属 精鉱 残渣 建材 硫酸 銅材 銅線 合金 機械、設備 電機、電子 加工製品 貴金属回収 輸入廃銅 高品質の銅 銅精錬 貴金属回収 加工 利用 資源循環の流れ 資源循環の流れ 鉱山 採鉱 精錬 貴金属 加工 銅、鉛等のス ライム 溶錬 製品 電子、電機、通信、機械 交通 使用 石油、化学 航空 装飾品 使用済み製品 再生資源 分解、加工 加工 使用済み 鉱山 採鉱 精錬 貴金属 加工 銅、鉛等のス ライム 溶錬 製品 電子、電機、通信、機械 交通 使用 石油、化学 航空 装飾品 使用済み製品 再生資源 分解、加工 加工 使用済み

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3.1.1 国内で発生する循環資源 中国国内で発生する循環資源は発生源の違いにより、以下に示されるように4つに区分 される。基本は製造・加工工程から発生するもの(Production_Out)が主である。今後は、 廃棄物由来の循環資源の重要性が高まると予想されている。 a) 非鉄金属加工企業で発生するスクラップ 主に非鉄金属加工の工程で発生するスクラップであり、端材や不良品等が含まれる。こ れらのスクラップは商品番号(成分)が確認できるため、通常は発生企業自身で回収利用 を行なっている。また加工過程では非鉄金属を含有する灰、スラッジ、かすなども発生す る。 b) 加工製造業で発生するスクラップ 加工製造業で発生する銅スクラップの占める割合は多い。主に加工製造工程で発生する 端材、不良材(品)、かす、廃設備部品、廃電気設備等が含まれる。加工製造技術レベル が高まると同時に、これらのスクラップ発生量も次第に減少すると考えられている。 c) 廃棄物からの資源回収(「総合利用」) 主に廃棄された非鉄金属施設、設備、計器、廃電気施設、廃家電及び非鉄金属を含有し ている残渣等が含まれ、これらの発生量は今後増加するものと考えられている。例として 廃電線、廃部品、電子系廃棄物、廃触媒等が挙げられるが、これらは今後非鉄金属の主な 資源の供給源になると考えられている。 d) その他の非鉄スクラップ その他として上記以外に発生する非鉄スクラップ製品、廃電線、廃家電、廃容器等が含 まれる。 3.1.2 輸入される循環資源(非鉄スクラップ) 中国は世界でも有数の非鉄スクラップを輸入する国家である。現在、中国が輸入してい る非鉄スクラップを大きく分けると、下記の3つのタイプに区分される。 a) 純度の高い金属スクラップ及びその合金:「第 6 類スクラップ」と呼ばれるもの b) 非鉄金属を含有している廃設備等:「第 7 類スクラップ」と呼ばれるもの c) 非鉄金属を含有する灰、残渣 ただし、すべての金属スクラップが輸入可能とはされていない。例えば、鉛及び鉛を含 有しているスクラップの輸入は禁止されている。 一方、灰・残渣の中でも現在酸化バナジウム(V2O5)を含有するものについては輸入可

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能である。 なお、一部の輸入禁止措置が取られていた純金属スクラップは現在では輸入可能のもの もある。例えば、チタンスクラップについては 2004 年に輸入可能になっている。この 3 年間に中国が輸入した非鉄金属スクラップを表 3.1-1 に示す。 表 3.1-1 輸入した非鉄スクラップ量 単位:万トン 2002 年 2003 年 2004 年 銅スクラップ 308 316 395 アルミスクラップ 44.7 65.3 52.2 亜鉛スクラップ 5.1 6.7 7.3

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3.2

循環資源(非鉄金属)回収に関係する機関・団体

3.2.1 非鉄スクラップの回収利用にかかる管理体系 中国における資源循環、廃棄物処理に関係する政府機関としては、国家発展・改革委員 会、国家環境保護総局、建設部であり、それぞれ国家レベルのものから、省レベルのもの より構成されている。これらの政府機関の概要を以下の図 3.2-1 に示す。 図 3.2-1 中国国務院 廃棄物行政の組織 上記のような中国における廃棄物関連行政組織のうち、特に非鉄金属の資源循環に関連 が深いのは国家発展改革委員会資源総合利用司である。 当機関は国家として、再生資源を担当管理する最高の政府部門であり、主な役割は再生 資源業界の法規及び政策の作成、並びに業界に対する調整及び管理であり、重要な再生資 源案件に関して、審査、許可し、業界の発展を支援するものである。 その他、非鉄スクラップの資源循環に関連して、以下のような団体・組織が存在してい る。 ①中国物資再生協会 当協会は物資再生業界の協会であり、主に企業と政府の間の調整役を果たしている。業 国家環境 保護総局 建設部 固形廃棄物・有毒化学 物質課 固形廃棄物処 自治体の 環境保護局 都市景観・ 環境衛生課 自治体の 環境衛生局 全国的な資源の総合利用の監督・管理 法規制、政策及び基準の制定 資源の総合利用プロジェクト等を担当 自治体の総合的資源汚染の監督・管理 プロジェクトの実施 固形廃棄物のリサイクル・回収を担当 固形有害廃棄物の監督・管理 法規制、政策及び計画の策定 基準ガイドラインの制定等を担当 省及び自治体の固形廃棄物の監督・管理 登録・報告システム マニュフェストシステム等を担当 国全体の都市ごみの監督・管理 法規制、政策及び計画の制定 基準・ガイドラインの制定 研究・教育等を担当 自治体の都市ごみの監督・管理 都市ごみの清掃・収集・保管・輸送・処分 都市ごみの回収・リサイクル等を担当 汚染 規制司 各省の 環境保護局 都市建設司 各省の 建設委員会 国家発展 改革委員会 環境資源 総合利用司 各省の国家 貿易委員会 環境保護・ 総合利用課 自治体の地域 経済貿易委員会

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界に対し、指導、管理も行い、また定期的に全国的な会議も開いている。 ②中国再生資源行業協会 当協会は再生資源分野の業界協会であり、主な役割は上記①と同様である。 ③中国有色金属工業協会再生金属分会 当分会は再生非鉄金属生産と第 7 類スクラップを輸入する分野の業界団体であり、主に 企業と政府の間の調整役を果たしている。また、業界に対し、指導、管理も行なっており、 定期的に会議を開催し、更に年に1回再生非鉄金属に関する国際会議も開催している。 中国における非鉄スクラップの回収利用にかかる管理体系を図 3.2-2 に示す。 図 3.2-2 非鉄スクラップの回収利用にかかる管理体系 中国有色金属工業協会 再生金属分会 廃非鉄金属 輸入加工企業 廃非鉄金属の 分解 再生非鉄金属 企業 再生非鉄金属 の生産 中国物質 再生協会 物質再生 利用企業 国家発展改革委員会 資源総合利用司 中国再生資源 業界協会 再生資源企業 廃金属の回収

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3.2.2 非鉄金属再生に関連する機関 資源循環に関係する機関のうち、本調査における電子系廃棄物(非鉄金属)のトレーサビ リティの確保において重要な位置を占める精錬・冶金などの事業に直接関係する機関は 「中国有色金属工業協会再生金属分会」である。この機関はスクラップ輸入においても重 要な位置を占めている。 以下に当分会及び関係する機関について概説する。 (1)中国有色金属工業協会 当協会は前述の分会の上位機関であり、中国の鉱山及び精錬加工の研究開発等を行う団 体である。もとは重工業部から分離した冶金工業部有色司を始めに数回にわたる組織改編 を行い現在に至っている。有色金属工業協会(以下、協会)は日本における日本鉱業協会 と(旧)金属鉱業事業団の中間的な位置付けの組織と考えられる。図 3.2-3 に当協会及び政 府機関等との関連図を示す。 図 3.2-3 協会及び政府機関等との関連図 当協会のこれまでの沿革を以下に示す。 冶金工業部有色司 (1956 年 6 月に「重工業部」から分離) 国家有色金属管理総局 (1981 年 5 月に冶金工業部から分離) 国家有色工業総公司 (1983 年 4 月に改編) 国家有色金属工業局 (1998 年 4 月に改組) 国家有色金属鉱業協会 (2001 年に再編成) 日 本 製造・販売業界 ・電機工業協会 ・家電製品協会 ・電子情報技術産業協会 ・ビジネス機械・情報システム産業協会          中 国    回収・処理事業/再生資源化事業 ・中国再生金属工業協会  ・再生金属分会 ・再生処理業界/再生資源化業界    中 国 製造・販売業界 ・中国家電工業・電器工業協会 ・中国電子商会 ・発展改革委員会 ・環境保護総局 ・建設部 ・財政部 ・品質検査総局 ・科学技術院 ・税関総局 ・海関総署 ・工商総局 ・商務部 ・情報産業局 日本政府 ・経済産業省 ・環境省 中国政府

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再生資源への取り組み 協会は関係機関と共にこれまで 4 回にわたり、中国において再生資源国際フォーラムを 実施しており、毎回 国家発展改革委員会、環境保護総局、質検総局、海関総局、科学部 など政府部門が出席している。フォーラムのこれまでの経緯及び関連機関を以下に示す。 ・第 1 回 1999 年 香港 100 名 ・第 2 回 2002 年 北京 200 名 再生金属分会設立総会 ・第 3 回 2003 年 寧波市 350 名 (海外 130 名) ・第4回 2004 年 11 月 8 日∼10 日 江蘇省蘇州市 蘇州東山賓館 400名(海外150名) ・主催機構 : 中国有色金属工業協会 ・実施機構 : 中国有色金属工業協会 再生金属分会 北京中色再生金属研究所 「有色金属再生と利用」編集部 ・協 賛 : 米国廃棄物回収工業協会(英名略称 ISRI※1) 欧州国際回収局(英名略称 BIR※2) 当フォーラムの実施運営は前述の分会及びその関係会社により行なわれているが、その 他海外機関である ISRI 及び BIR が共催機関として名を連ねており、2004 年のフォーラ ム時においても当協会と ISRI 及び BIR により北京に共同事務所を設置すること等が提案 されている。また、他にも北京中色再生金属研究所により改訂中のスクラップに係る基準 については ISRI のスクラップマニュアルを参照することが発表されており、ISRI あるい は BIR と当協会及び下部組織との提携がうかがえる。

※1)ISRI (Institute of Scrap Recycling Industries, Inc.)

ISRI はリサイクル産業協会 (National Association of Recycling Industries、設立 1913 年)及び鉄スクラップ協会 (Institute of Scrap Iron and Steel、設立 1913 年)の両者が合併 して、1987 年に設立された。

ISRI はスクラップ処理業者及びリサイクル産業からなる産業団体であり、北米にある 処理業者、ブローカー及びリサイクル製品を消費する産業の 1,300 社から構成されている。 対象とするリサイクル製品は紙、プラスチック、ガラス、ゴム及び繊維等である。

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ISRI の第 1 の目的はリサイクルを通じて将来の資源消費を節約することと、リサイク ルの推進することにおいて、産業界に意識の向上を図ることである。

ISRI はセミナー、作業部会、出版等を通じてメンバーに対して訓練及び教育を実施し、 また公共に対してもリサイクルに係る利益についての啓発を行うこととしている。

※2)BIR (Bureau of International Recycling)

BIR は特に鉄、非鉄、紙、繊維を対象とする世界的なリサイクル産業を代表する国際的 な貿易連合である。BIR には 550 の会社及び 55 カ国以上からの全国的な連合会が加盟し ている。 BIR の第 1 の目的はリサイクルを推進することにより資源消費の節約、環境保全するこ と、及び環境にやさしい方法で資源物の自由貿易を行うことである (2)中国有色金属工業協会再生金属分会 分会は上記協会の下部組織の体裁を取っているが、自立的に活動しており、将来的には リサイクル協会として独立することを予定している。現在の会員企業は約 180 社となって いる。 分会へは国家発展与改革委員会、国家環境保護総局、国家質量監督検験検疫総局、国家 海関(税関)総署も副会長として参画している。 分会の活動目的を以下に示す。 ① 政府が再生金属業界の発展計画や産業政策を制定する場合、調査研究や諮問を通し、 提案書を提出し、有効な企画案と戦略方針の根拠を提出する。 ② 国家の非鉄金属のリサイクルの各政策、方針、法規の実施状況については、政府と 協力して、監督、管理役を果たす。 ③ 企業の資本信用を評定し、有色金属リサイクルの操業と経営の許可証の発行、廃棄 物輸入許可証の発行審査、及び製品品質監督などを担当する。 ④ 国家政策法規に基づき、この業界の「行規行役」(業界規定と約束)を制定し、業 界自律行為を高め、企業間の平等競争を促進し、業界全般の利益を守り、業界の反 ダンピング政策を制定する。 ⑤ 業界のデータ収集や統計作業を行い、業界の生産、経営、技術、環境保護などにつ いても、調査、研究を行い、関連データ、生産経営、市場分析及び科学技術動向な どの情報を発表し、かつ業界の情報ネットを構築する。 ⑥ 人材の育成、技術向上、技術交流を行う。先進的な技術の達成のために出版活動を 促進する。 ⑦ 国際間での技術交流を行う。

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(3)中国有色金属工業再生資源公司 当公司は準国営会社であり(1984 年設立・国家級公司−資本 100%国家)、今後民営化さ れる方向にある。公司総裁は上記分会の副会長となっており、同分会における公司が高い 地位にあることがうかがえる。 公司の子会社、孫会社は十数社あり、中には民間との合弁会社もある。グループ企業に は輸入スクラップの受入/選別を行う寧波和昌、銅スクラップを主な原料とする製錬所の大 通銅業、銅スライム等から貴金属回収を行う端爾稀貴金属有限公司を有しており、非鉄金 属再生にかかる総合的グループと言える。 以下の表 3.2-1 に主なグループ企業を示す。 表 3.2-1 主なグループ企業 親会社 子会社 孫会社 中国有色金属工業再生資源公司 北京 北京中色再生金属研究所 北京 天津大通銅業有限公司 ※4.3.1 にて詳細 雲南恒生銅業有限公司 昆明 河北普美有限公司 端爾稀貴金属有限公司 ※4.7 にて詳細 … 大連保税区華恒国際工貿有限公司 浙江省台州路橋和昌有限公司 浙江寧波和昌有限公司※4.2.1 に て詳細 四川里伍銅業股份有限公司 当公司等により「有色金属(非鉄金属の意味)再生利用」と いう雑誌の編集、発行を行なっており、非鉄金属再生産業にお ける業界としての情報の普及に努めている。

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3.3

非鉄スクラップの回収ルート

3.3.1 中国国内における回収ルート 中国における非鉄スクラップの代表的な回収ルートは3つ存在する。以下に各回収ルー トについて記述する。 (1)物資再生系統 当系統は非鉄スクラップを回収する主なルートの1つとされている。主に国営企業によ り回収されており、この系統に属する公司は全国の各大都市並びに中都市に存在し、「○ ○省(または市、県)物質再生利用公司」という名称を有している。 当系統は計画経済時代からあり、工場あるいは鉱山などの国営企業より発生する金属ス クラップを回収しており、当時の国家の管理部門は国家物資部であったが、現在では管理 部門がなく、当系統の業界管理は「中国物質再生利用協会」が担っている。 (2)再生資源系統 当系統は集体所有制の企業(集団企業)として構成されているが、これも非鉄スクラッ プを回収する民間の主なルートの1つであり、この系統はすでに全国では広い回収ネット ワークを構築している。この系統は主に金属スクラップの他、廃プラスチックあるいは古 紙などを回収している。この系統の公司は通常「××再生資源公司」という名称を有して いる。 この系統の業界管理は「中国再生資源行業(業界の意)協会」が担っている。物資再生 系統と同様に計画経済時代から存在している。当系統も物資再生系統と同様に古くからあ るが、現在では回収業務に関しての区別がなくなってきている。 (3)その他の非鉄スクラップ回収企業 主にいくつかの民間企業からなり、非鉄スクラップ回収の経営を行なっている。 3.3.2 海外からの受入れルート (1)非鉄スクラップの輸入分解系統 この系統はここ十数年間発展してきている。主に沿岸地域に存在するが、民間企業が主 体である。現在この系統は輸入した第 7 類スクラップを受入れ、選別しており、中国にお ける非鉄スクラップ輸入において主要な役割を果たしている。 ただし、既に全国に散在しており、海外より直接原料の輸入を行っているため、後述す るリサイクル加工団地への業者集約が順調に進行すれば、自然淘汰の可能性がある。

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(2)「リサイクル加工団地」再生資源加工団地 「工業原料として利用可能なスクラップ」の輸入加工を規範化するために、再生資源加 工団地(いわゆる「リサイクル加工団地」)の建設が提案され、運営を開始している。 なお、リサイクル加工団地は中国では「再生資源加工区」「再生資源輸入加工区」「資源 再生工業園」等の様々な呼称が用いられている。 リサイクル加工団地は 2001 年 11 月に建設が始まり、当時、国家環境保護総局汚染制御 司は浙江省寧波市でスクラップ輸入「団地管理」会議を開き、対外経済貿易部、税関総署、 国家品質検査局、福建、山東、江蘇、浙江、寧波などの省、市レベルの環境保護局、一部 の企業と中国有色金属工業協会再生金属分会がこの会議に参加している。この会議では、 輸入スクラップに対する環境管理を強化するためには、再生資源加工団地の建設が必要で あることが確認されている。 この会議後、各地のリサイクル加工団地の建設が進んでいる。団地の指導を強化し、健 全に発展していくために、国家環境保護総局汚染制御司の指導の下、「再生資源加工団地 環境管理指導意見」が公表されている。ただし、これは法規制ではなく、団地管理に対す る「意見」としての位置付けである。また、2004 年には国家環境保護総局により「国家 が輸入制限している原料としての雑品、廃電線、廃ケーブル、廃モーターに関し、団地管 理を促進する指導意見」案が出され、パブリックコメントが募集された。 現在中国では、計画中及び建設中の再生資源(廃家電処理も含め)団地は多く、一部は すでに建設完了している。そのうち、規模が比較的大きく、国内で影響力のある再生資源 加工団地は以下の4団地である。 A、天津子牙鎮再生資源加工団地 B、江蘇太倉港再生資源輸入加工区 C、寧波再生金属資源加工園区 D、福建漳州再生資源加工団地 上記福建漳州再生資源加工団地は建設中であるが、その他は既に稼動している。上記4 つのリサイクル加工団地以外は山東省青島、浙江省台州、浙江省舟山、広東省などにもリ サイクル加工団地が存在する。 リサイクル加工団地は循環資源のバイヤーのニーズ(取引を低質原料まで拡大する)と 行政ニーズ(循環産業の定着と循環資源の集中監視)の一致により成立しているともいえる。 注意すべき点は、現在のリサイクル加工団地は「選別」が主体であり、日本のエコタウ ンのような施設・技術型産業ではないことである。しかしながら、後述するような二次団 地建設による最終製品化までを行う「再生資源コンビナート」構想も提案されているため、

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今後は日本のエコタウンのような進化の可能性があり、一大産業化もあり得ると思われる。 図 3.3-1 に上記 4 団地の位置を示す。 図 3.3-1 リサイクル加工団地等の位置図 (3)再生資源加工団地の具体事例 1)江蘇太倉港再生資源輸入加工区 ①概要 江蘇太倉港再生資源輸入加工区(以下「加工区」)は江蘇省太倉市浮橋鎮にあり、太倉 再生資源輸入加工区管理委員会(太倉市人民政府設立)により開発が行われた。 加工区は 1999 年 10 月に建設開始されており、省クラスの開発区である江蘇省太倉港重 工業企画区にあり、第 1 期計画面積は 440ha であり、将来の計画は 1,000ha とされてい る。 加工区は揚子江と沿岸開発地域が合流する地域にあり、経済が発達している地域であり、 工業原料の需要も多い。また港湾にも近く、交通の便も良い。 加工区の建設作業はほとんど終わり、企業も既に入居している。団地に入居した企業は 主にくず鉄、非鉄スクラップ、廃プラスチック及びその他の貴金属などの輸入再生資源の 加工企業である。 以下の表 3.3-1 に団地内で取り扱える品目リストを示す。 寧波再生金属資源加工園 区 福建全通資源再生工業園 江蘇太倉港再生資源輸入加工区 天津市静海子牙環保産業園 区 1,000km 0

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表 3.3-1 団地内で取り扱える品目リスト HSコード 内容 26190000 スラグ、ドロス等 39151000 ポリエチレンのくず 39152000 ポリスチレンのくず 39153000 塩化ビニールのくず 39159000 その他のプラスチック 72042100 ステンレスのくず 72044900.10 自動車のプレスくず 72044900.20 金属機器(鉄) 74012000 沈殿銅 7404000.10 自動車スクラップ(銅) 7602000.10 自動車スクラップ(アルミニウム) ②運営組織 太倉再生資源輸入加工区管理委員会(太倉市人民政府設立)により開発が行われている が、実質的な管理は浮橋鎮が設立した江蘇太倉港再生資源輸入加工区招商センターが行な っている。 ③加工区の管理 加工区内企業から発生する排水は加工区内の総合排水処理施設にて処理している。企業 から発生する価値の無い廃棄物については市内の焼却施設にて処理し、有価な物について は加工区外の企業に処理を委託しているとのことである。 輸入スクラップについては危険廃棄物に該当しないため、マニフェストは適用されてい ない。スクラップの質を確認するため商品検査、税関での認可を行なっているが、通過後 は通常の商取引になるためトレーサビリティを確保する必要性が無いと考えられている 状況である。 ④入居企業 加工区のパンフレット記載の加工区入居企業名及び国名を表 3.3-2 に示す。 ただし、以下の「入居企業」には既に操業している企業、建設中の企業、登録のみで工 事が行なわれていない企業等が含まれている可能性が有る。 この中では怡球金属が最も規模が大きく、また他の企業は解体、選別までであるが、稼 動中の企業として唯一解体から加工(アルミのインゴット化)まで行い、製品を販売して いる企業である。

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表 3.3-2 団地入居企業 企業名 国名 怡球金屬(太倉)有限公司 マレーシア 精誠再生資源(太倉)有限公司 日本 鴻福再生資源(太倉)有限公司 マレーシア 太倉欣旺資源再生有限公司 アメリカ 太倉萬彩再生資源利用有限公司 日本 駿業金屬制品(太倉)有限公司 香港 櫻城金屬(太倉)有限公司 日本 太倉聚德環保資源再生有限公司 台湾 華正金屬材料(太倉)有限公司 台湾 瀚笙金屬材料(太倉)有限公司 台湾 太倉吉村有色金屬制品有限公司 日本 領利金屬材料(太倉)有限公司 香港 盛鑫再生資源(太倉)有限公司 アメリカ 凱鷹再生資源(太倉)有限公司 日本 富榮塑料制品(太倉)有限公司 日本 大昌資源再生(太倉)有限公司 台湾 佳利塑業(太倉)有限公司 アメリカ 其眸再生資源(太倉)有限公司 アメリカ 太倉龍泰再生資源開發建設有限公司 香港 太倉弘彰金屬有限公司 台湾 太倉美鑫再生資源有限公司 台湾 盛興環保資源(太倉)有限公司 日本 太倉中燃基業再生資源有限公司 日本 中能再生資源(蘇州)有限公司 香港 蘇州韓泰再生資源利有限公司 韓国 巨豪金屬材料(太倉)有限公司 韓国 太倉泰麗再生資源有限公司 韓国 太倉鉅鑫塑膠制品有限公司 台湾 利泰姆環保資源(太倉)有限公司 日本 ⑤輸入実績 江蘇太倉港再生資源輸入加工区招商センターの関係者へのヒアリングによると、輸入実 績として 2002 年は7万トン、2003 年は 10 万トン、2004 年 11 月時点で 20 万トンであ る。内訳としては、プラスチック 30%、金属 70%(アルミ 50∼60%、銅 30∼40%、そ の他)となっている。スクラップの輸入はアメリカと日本が多く、アメリカはアルミの取 扱量が多い。今後の目標として、5 年後にプラスチック 50 万トン、金属 100 万トンを考 えているとのこと。 一方、太倉市環保局によると輸入品は制限品であり、許可が厳しいために進出企業は大 きくは増えないとの考えである。

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2)寧波再生金属資源加工園区 ①概要 寧波再生金属資源加工園区(以下「加工園区」)は鎮海再生資源加工園区管理委員会(寧 波市鎮海区人民政府)により設立された臨海型の園区であり、浙江省寧波市鎮海区に位置 し、総面積は約 200ha である。加工園区は浙江省人民政府が認可した浙江省鎮海経済開発 区の中にある4つのゾーン(ハイテク電子、ファインケミカル、加工生産、精密機械)の うち「加工生産ゾーン」に位置する。 加工園区は 2001 年 7 月に成立したもので、港に面している物流型の団地である。港に 隣接し、交通も便も良い。団地には税関、検査、監督区、商務管理区、生産加工区、従業 員生活区が含まれている。現在、団地内に税関を有しているリサイクル加工団地は当加工 園区のみである。団地の開発建設時期が非常に早く、すでに企業が入居し、操業している。 入居した企業は主に輸入した廃モーター、廃電線、ケーブル、雑品の選別を行なっている。 加工園区はリサイクル加工団地の中で、現在まで国家環境保護総局より許可が降りた唯 一の再生資源加工モデル団地とされている。 【写真】 港でのスクラップ荷揚状況 港でのスクラップ荷揚状況 コンテナで荷揚されたスクラップ 荷揚されたスクラップ

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②運営組織 鎮海再生資源加工園区管理委員会が行政的な管理を行い、日常的、実質的な管理業務は 寧波市鎮海再生資源加工園区開発有限公司が担当している。公司は米国資本が入っている マネジメント会社である。 ③入居企業 加工園区のパンフレットに記載されている入居企業名(全 47 社)を表 3.3-3 に示す。た だし、以下の“入居企業”には既に操業している企業、建設中の企業、登録のみで工事が 行なわれていない企業等が含まれている可能性が有る。 表 3.3-3 入居企業 企業名 万吉 正源 曙良 大業 雨田 櫻華 高宝 新州 恭華 福福 日華 大原 匯美 久盛 黄龍 吉長 恩喜友 環順 浩源 東城 泰和 宇釩 鋅宝 法金 栄昌 海和 弘昇 中基 格林森 虹宇 和昌 宏曄 宝隆 欧華 鑫泰 頂桂 明陽 高林 長豊 蘭通 呂豊 恒遠 佳億 台剛 鑫寧 創記 華鵬 なお、団地内禁止事項として、「1.輸入は寧波港のみ使用可」、「2.港から団地内への移動 は専用トラックのみ使用可」、「3.完全に分解していないもの(部品、半分解品)は団地外搬 出禁止」、「4.輸入処理ライセンスの売買禁止」が規定されている。 ④周辺の精錬企業 加工園区周辺には現在、以下に示すようなアルミニウム、ステンレス、銅の精錬企業等 が立地しており、加工園区で選別された各金属原料を受入れ、製品を生産している。 アルミ:リサイクル加工団地より 15km の距離に 2 社。 ステンレス:2 社 銅:2 社 その他、小規模工場 ⑤第 2 団地(再生資源コンビナート計画) 加工園区では現在、手分解等により有価物を選別し、取引先へ売却しているが、将来的

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に加工園区の周辺で加工園区から発生する有価物の精錬等を行なう「深加工※区」の計画 がある。深加工区は加工園区からおよそ 7km の場所で、計画面積は 21ha であり、対象と なる物質は銅、アルミ、ステンレス、プラスチックである。(※「深加工」:選別、回収後 に更に加工を行なう意) 加工園区入居企業が新加工区において精錬等を行なう計画であるが、本計画は国策では なく、地方レベルで企画したものである。 また今後、以下のような精錬企業が加工園区周辺(20km 以内)に建設される予定であ り、原料を海外から受け入れる加工園区を中心に再生資源コンビナートが形成されるとの 情報もある。 図 3.3-2 寧波再生金属資源加工園区・第 2 団地(再生資源コンビナート計画) 3)天津子牙鎮再生資源加工団地 この団地は天津市子牙鎮にあり、天津港にも近く、2001 年 7 月に設立している。団地 の第 1 期計画は 226ha であり、将来計画は 333ha である。加工団地は主に第 7 類スクラ ップの分解、回収利用を行なっており、第 2 期は溶錬など深加工を行なう予定となってい る。現在企業はすでに団地に入居し、操業を開始している。 4)福建全通資源再生工業団地 この団地は福建省招商局漳州開発区にあり、1999 年 10 月に設立したもので、計画では、 面積 333ha、専用港 26ha である。団地第 1 期計画としては主に金属スクラップ、雑品、 廃プラスチックの分解加工を行なっている。団地の第 2 期計画は金属溶錬工場、環境保全 設備生産工場などを建設する予定である。     加工園区 受入・選別企業群 200ha <将来> 深加工区( 20ha) 精錬企業群 <将来> 精錬企業群の建設 (鉄1,000万t/年、 ステンレス120万t/年、 アルミニウム40万t/年) <現在> 大小60社の金属加工、 精錬企業群 スクラップ処理量: アルミニウム39万t/年、 ステンレス45万t/年、 銅21万t/年 20km圏内 7km 再生資源コンビナート

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3.4

非鉄スクラップの主な利用手段

3.4 においては金属スクラップ(銅、鉛、亜鉛等)の中国における利用ルートを取り纏 めている。以下の利用ルートを示す図においては、第 4 章で紹介する循環事業者名を例と して挙げているが、図中のフローと各循環事業者の処理フローは厳密には一致しない場合 があり、同様なプロセスを持つ企業として紹介している。また、各利用ルートにおける中 国での個別技術のレベルについては別途詳細な検討が必要である。 3.4.1 銅スクラップの利用手段 銅スクラップの用途は広く、銅スクラップを原料として、主に電解銅、銅合金、銅粉、 銅の化成品、銅箔を生産している。それぞれの内容を以下に示し、利用の流れについては 図 3.4-1 及び図 3.4-2 を参照。 図 3.4-1 銅スクラップの利用ルート 電線 銅材 その他 純銅製品 純銅スクラッ プ 選 別 純銅 その他銅 スライム 図3.5-3 スライム処理へ 硫酸処理 濃縮 硫酸銅 溶錬 カソード 電解 3.4.1(2)③化成品 3.4.1(1)電解銅 3.4.1(2)①純銅製品 電解銅 【企業の例】 4.3.3銅スクラップで銅材料を生産する企業 海亮集団有限公司 浙江天行集団有限公司 【企業の例】 4.3.1スクラップ再生利用企業 天津大通銅業 山東金昇有色金属集団公司 蕪湖恒鑫銅業集団有限公司 寧波金田銅業(集団)股份有限公司 4.3.2銅精鉱及び銅スクラップ処理企業 江西銅業集団公司 雲南銅業(集団)有限公司 煙台鵬輝銅業公司

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図 3.4-2 銅合金スクラップの利用ルート (1) 電解銅の生産 中国は銅資源が不足しているため、銅スクラップは電解銅を生産する場合の重要な原料 とされている。2003 年には中国は銅スクラップを利用し、電解銅を 42.4 万トンを生産し ており、電解銅総生産量の 23.9%を占めている。2004 年には電解銅を 49 万トンを生産し、 電解銅総生産量の 23.7%を占めている。 電解銅は銅スクラップを原料としても、あるいは銅合金スクラップを原料としても生産 可能である。現在、大半の純銅スクラップ、特に品位の低い銅スクラップを原料として電 解銅を生産しており、通常銅合金スクラップは電解銅生産には用いられていない。 (2) 直接利用 「直接利用」とは純粋な銅スクラップ及び合金スクラップを利用して、銅及び合金製品 を生産するということであり、各製品の生産について以下に示す。 ①純銅製品 純粋な「紫雑銅」は中国国内では、「特種紫雑銅」と呼ばれている。例えば、被覆のな 銅合金製品 の生産 【企業の例】 4.3.1スクラップ再生利用企業 天津大通銅業 山東金昇有色金属集団公司 蕪湖恒鑫銅業集団有限公司 寧波金田銅業(集団)股份有限公司 4.3.2銅精鉱及び銅スクラップ処理企業 江西銅業集団公司 雲南銅業(集団)有限公司 煙台鵬輝銅業公司 3.4.1(2)②銅合金 3.4.1(1)電解銅の生産 廃銅合金 選 別 純銅合金 その他銅合金 溶錬 電解 粗銅 溶錬 ダスト カソード 酸化亜鉛 純銅

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い銅線、純銅の端材等である。「特種紫雑銅」は優良な工業原料であり、電解銅の原料と して使用可能である。現在多くの企業は「特種紫雑銅」で銅パイプなど加工材を生産して いる。 ②銅合金 適切に分類された銅合金を原料として、直接銅合金製品を生産する。現在中国では、銅 合金の直接利用率は高く、鋳造業界と銅材加工業界で多く使われている。 ③化成品 主に品位の低い銅スクラップで硫酸銅を生産する方法があるが、以前は銅スクラップで 硫酸銅を生産することは薦められていなかった。理由として、硫酸銅は電解銅を生産に伴 う中間製品であり、銅スクラップで電解銅を生産する場合、経済性が良くないためである。 ただし、国際市場での硫酸銅相場が良い場合に限っては、銅スクラップで硫酸銅を生産す る方法も取られる場合がある。 ④銅粉 銅スクラップ及びその合金で、銅粉を生産するのもよく使われている方法であるが、中 国でのマーケット自体は比較的小さい。 ⑤電解銅箔 銅箔は電子基板を生産する場合の重要な原料である。銅箔を生産する場合において、通 常使われる電解法は、投入する銅スクラップの粒経が細かいほど溶解速度が速く、理想的 である。このため、細かい純銅スクラップは銅箔を生産する場合に望ましい原料とされて いる。たとえば、廃電線処理する場合、ナゲット機が用いられる場合も有る。 3.4.2 鉛スクラップの利用方法 鉛は有毒物質であるため、鉛を使う分野は減少傾向にある。回収した鉛スクラップとし ては主に使用済みの鉛電池とケーブルの被覆である。また使用済みの電子電気設備の中に 少量のハンダが含まれ、その中に鉛を含有している。ハンダ以外の鉛スクラップからは電 解鉛と鉛合金が生産されている。鉛合金は主に鉛蓄電池に使われている。ハンダの中に含 有している鉛については、一部の企業では関連する電子電気設備を処理する際に回収して いるが、大半は回収されていないのが現状である。 鉛スクラップ回収プロセスは後述する。

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3.4.3 亜鉛スクラップの利用方法 亜鉛スクラップの利用方法としては以下の3つがある。 ①亜鉛スクラップ:亜鉛スクラップを亜鉛合金原料として利用。 ②亜鉛メッキかす:亜鉛メッキかすの主に金属亜鉛の原料として利用。 ③廃乾電池の利用方法:廃乾電池利用方法は主に以下の2つがある。 A、亜鉛マンガン複合肥料 B、電解亜鉛と電解 MnO2 亜鉛スクラップの利用ルートを図 3.4-3 に示す。 図 3.4-3 亜鉛スクラップの利用ルート 3.4.4 アルミスクラップの利用方法 アルミスクラップは主にアルミ型材(例えば、ドア、窓等)と鋳造アルミ合金であり、 それぞれの利用方法を以下に示す。 3.4.3②亜鉛メッ キかす 純亜鉛地金 蒸留 亜鉛蒸気 凝縮 亜鉛メッ キかす 還元炉 主な亜鉛スクラッ プ 亜鉛合金 選別 純亜鉛 溶錬 純亜鉛地金 合金 溶錬 亜鉛合金地金 純亜鉛 溶錬 純亜鉛地金 合金 溶錬 亜鉛合金地金 3.4.3 ①亜鉛ス クラッ プ 乾電池 微量元素 肥料生産 純亜鉛と 電解MnO2の生産 3.4.3③廃乾電池 【企業の例】 4.5再生亜鉛企業について 寧波香豪莱宝金属有限公司 恵州塘下有色金属有限公司

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(1)アルミ型材 厳格に選別し、溶錬した後、一定の比率に基づき、純アルミと合金成分を投入し、基準 に適合するアルミ棒を生産する。その後、アルミ棒を利用して、アルミ型材を生産する。 (2)鋳造アルミ合金 厳格に選別し、溶錬した後、一定の比率の純アルミインゴット、合金成分(たとえば、 工業シリコンなど)を入れ、基準に合う鋳造アルミ合金インゴットを生産する。 (3)アルミ合金インゴット 一部の小型企業は廃鋳造アルミ合金を反射炉で溶錬し、インゴットを鋳造する。ここで生 産されるインゴットの成分は不安定で、物理性能も低いため、大半は大企業のアルミ合金 インゴットの原料として使用されているが、現在このような利用方法は制限されている。 アルミスクラップの利用ルートを図 3.4-4 に示す。 図 3.4-4 アルミスクラップの利用ルート アルミスクラップ アルミ加工型材 鋳造部品 シュレッダー 空き缶 アルミ棒鋳造 鉄除去 選別 手選別 アルミ型材 鋳造アルミ合金 部品の鋳造 粗アルミ地金 合金地金 溶錬 溶錬 溶錬 溶錬 3.4.4(1)アルミ型材 3.4.4(2)鋳造アルミ合金 【企業の例】 4.4.1再生アルミ合金インゴット企業 上海新格有色金属有限公司 怡球金属有限公司 上海華徳鋁業有限公司 保定隆達華徳鋁業有限公司 浙江万泰鋁業集団 重慶浙中アルミ合金有限公司 浙江浩泰鋁業有限公司 永康利士達鋁業股份有限公司 【企業の例】 4.4.2再生アルミ型材の企業 広東興発アルミ型材有限公司 源順アルミ型材有限公司

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3.4.5 電子スクラップの利用方法 電子スクラップとしては、主に使用済みの電子基板が挙げられる。電子基板の回収処理 は、中国でも関心の高い問題であり、メディアも沿岸地域での不適切な回収企業について、 幾度も報道している。現在電子基板の主な回収処理としては、湿式選別の後に銅分を回収 し、銅製品を生産する方法及び乾式溶錬により金属製品を生産する方法がある。 電子スクラップの利用ルートを図 3.4-5 に示す。 (1)湿式選別、銅粉の利用 電子基板は脱錫炉を通して、電子部品を除去する。その後、湿式方法により基板を粉砕 し、比重選別で銅(貴金属も含め)とガラス繊維と分離し、銅を約 85%含有する銅粉を回 収する。銅粉の利用方法を以下に示す。 ①電解銅の生産 貴金属を含有している銅粉を乾式溶錬により粗銅にし、その後電解銅を生産し、更に電 解工程から発生する発生するスライムから貴金属を回収する。 ②銅合金の生産 貴金属を含有していない銅粉はその中に錫を少し含有しているため、銅錫合金を生産す る。 (2)溶錬(焼却残さ回収) 電子基板を溶錬する方法は、焼却炉で焼却するものであるが、環境保全対策が講じられ ていない焼却は禁止されている。ただし、一部では依然として行なわれている。溶錬後の 合金を更に原料として電解銅を生産し、スライムに含有している貴金属も回収する。

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図 3.4-5 電子スクラップの利用ルート 電子スクラッ プ 選 別 電子基板 電子部品 選別 電子基板 焼却 銅合金 送風炉 焼却 銅合金 送風炉 比重選別 銅粉 プレス 銅合金生産 湿式選別 ニッケル等回収 部品 硫酸ニッケル 送風炉 カソード炉 電解 電解銅 スライム 図3.5-1 貴金属回収 プロセス へ 図3.5-3 スライム処理へ 3.4.1(1)電解銅の生産 3.4.5(1)湿式選別、 銅粉の利用 3.4.5(2)溶錬 粉砕 【企業の例】 4.3.1スクラップ再生利用企業 天津大通銅業 山東金昇有色金属集団公司 蕪湖恒鑫銅業集団有限公司 寧波金田銅業(集団)股份有限公司 4.3.2銅精鉱及び銅スクラップ処理企業 江西銅業集団公司 雲南銅業(集団)有限公司 煙台鵬輝銅業公司

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3.4.6 廃家電の利用方法 ここ数年、中国において廃家電の回収処理の向上が図られている。現在中国で行なわれ ている回収処理方法を以下に示す。 (1)リユース 廃家電のうち一部分性能の良いものは修理、または部品交換され、再度流通市場に入り、 経済発展の遅れている内陸部で販売されている。また都市でも市場が存在している。再生 機の生産の大半が個人経営の小型企業により行なわれている。 (2)再生資源化 廃家電を分解後、銅スクラップ、アルミスクラップ、廃プラスチック,くず鉄など循環 資源を回収する。現在廃家電の分解もほとんど個人経営により行なわれている。 3.4.7 貴金属を含有するスラッジの利用方法 電解銅、電解鉛の生産中に発生するスライムは貴金属を含有しており、再生銅企業で発 生するスライムは各種の貴金属を含有しており、これらのスライムから貴金属の回収が行 なわれている。 また、回収しにくい金属スクラップを処理する場合、これは焼却を通して、貴金属を残渣 に濃縮させ、残渣から貴金属を回収である。ただし、中国では焼却は環境汚染の問題があ り、環境保全対策が講じられている焼却炉で行なわなければならない。 3.4.8 第 7 類スクラップ利用方法 第 7 類スクラップは主に廃モーター、廃電線、廃変圧器、雑品設備(モーター、コンプ レッサー、ミックスメタル等)などであるが、主な利用方法は分解後に非鉄金属の生産原 料として利用するものである。 廃モーター、廃電線・廃ケーブル、雑品の利用ルートを図 3.4-6∼3.4-8 に示す。

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図 3.4-6 廃モーターの利用ルート 図 3.4-7 廃電線・廃ケーブルの利用ルート 図 3.4-8 雑品利用ルート 廃モーター エナメル線 純銅、銅製品 手分解 鋼 鋼生産 焼却炉 鉄 鋳造 シリコン鋼 製鋼原料 【企業の例】 4.2寧波和昌金属再 生資源有限公司 純銅 廃電線 被覆取り機 ナゲッ ト機 ナゲッ ト 裸銅線 【企業の例】 4.2太倉吉村有色金 属制品有限公司 雑品 分解、選別 くず鉄 電子基板 非鉄金属 製鋼原料 銅、貴金属回収 銅 アルミ 純銅、合金 生産 アルミ合金 生産 【企業の例】 4.2寧波和昌金属再 生資源有限公司

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3.5

現状の回収利用プロセス

中国での循環資源の前処理といえば、低コストの手分解/選別のイメージが強いが、機 械的、冶金的手法による前処理技術を採用している事業も多い。本章では、その一部を紹 介するものとする。 なお、手選別/分解は前近代的手法ととらえられがちであるが、その精度、スピード、 そしてコストにおいて、これに勝る技術/設備が存在しないことを考えれば、「人力を投 入しうる」ということは、資源循環において最大の強みであることはいうまでもない。 3.5.1 非鉄スクラップの前処理 再生企業は非鉄スクラップの前処理を重視している。その理由は各種類の夾雑物、塗装 層、油脂汚染などを除外し、スベックを統一した品位の高い非鉄金属及びその合金スクラ ップを得るというものである。 前処理を行なった非鉄スクラップは直接利用可能であり、また再生利用を行なう中で汚 染物の発生量を抑制し、環境保全にも資することになる。 (1)非鉄スクラップスクラップの分別 これらのスクラップは主に輸入されたものであり、主なものは銅、アルミ、亜鉛等から なるが、成分は複雑で、物理形状も様々である。非鉄金属を含有する他、廃鋼鉄、廃ゴム 及び石等の夾雑物も混入している。これらのスクラップは冶金処理する前に、前処理が必 要となり、くず鉄と夾雑物を取り除く必要があるが、手で選別するより方法が無いのが現 状である。 (2)鉄分除去 非鉄製錬プロセスにおいて鉄分含有による影響は大きくなく、含有する鉄分はスラグと して排出されるが、非鉄スクラップの理想的な前処理方法として磁選別により鉄分除去が 行なわれる場合がある。 (3)油脂除去 多くの非鉄金属及びその合金の廃部品には、油脂汚れがあり、利用する前に前処理とし て油分を除去する必要がある。 (4)プレス 軽量の非鉄スクラップや細かいスクラップの場合、溶錬する前に、プレスする必要があ る。その理由としては材料の密度を高め、表面積を減らし、溶錬過程における金属の回収 率を高めるためである。

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3.5.2 第 7 類スクラップの分解 (1)モーターの分解 モーター中の銅含有量は通常は 7∼8%であり、高いものは 15%以上までの場合もある。 輸入した銅スクラップの中でもモーターの占める割合が多くなっている。廃モーターの分 解は主に手作業で行なわれているが、作業場には危険も伴う場合も有る。先進的な方法と して、焼却炉で処理し、一定した温度の中で塗料を焼き、銅線の部分とケイ素鋼の部分を 分離し、分解する方法がある。ただし、焼却炉でモーターを処理する場合、排ガスの処理 など環境保全に注意する必要がある。 (2)電線、ケーブルの分解 電線、ケーブルを分解し、銅資源を回収する。銅の含有量はそれぞれ異なるが、高いも のは 50%以上のものもある。電線、ケーブルは分解,選別後、利用可能となるが、主に利 用されるのは銅線、アルミ線、プラスチックの被覆部分である。分解、分別した裸の銅線 は純度が高いため、利用価値が比較的高い。現在廃電線の処理は一部機械化設備が導入さ れているが、通常利用されているのは被覆除去機械とナゲット機械である。 電線被覆除去機械は 1 種の半機械化の設備であり、太い電線に適用する。使用の際、従 業員は 1 本 1 本の電線を機械に入れ、機械の反対側から裸の電線を取り出す方法である。 ナゲット機械も廃電線を処理する設備であり、処理量も多く、効率も良い。このため、 中国では今後更に導入される見通しであるが、これらの機械は中国産のものについては依 然効率が良くないものがある。 (3)雑品の分解 雑品の成分は非常に複雑であり、機械設備、家電のシュレッダー、細かい電線等からな るが、雑品は分解選別を行なわなければ、鉄、非鉄金属、プラスチックなどを得られない ため、雑品の分解、選別は全て人手により行なわれている。 3.5.3 貴金属スクラップの回収利用プロセス 中国における貴金属スクラップの回収技術は伝統的なプロセスにより行なわれている。 貴金属を液体に溶解した後、その分離、回収は近年開発された抽出、イオン分離、膜分離 技術が使われている。 (1)金、銀、白金を含有するスクラップの回収利用プロセス 工業的には銀は金より多用途に用いられており、スクラップ供給源も多い。金あるいは 銀を含有するスクラップは主に電子、軽工業、化学工業、機械、電気、石油化工等から発 生する。スクラップとしては、電気工業の接点、複合材料など、電子工業の銀メッキした

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電子部品、電子基板、銀メッキ廃液など、石油化工業界での銀を含有する触媒、軽工業分 野で発生する感光材料、たとえば、フィルム,現像液、スラッジなどがある。 貴金属を含有するスクラップは主に各種類の触媒剤、電子部品製造用の白金類金属糊の 状態のもの、廃電子部品、廃通信設備等がある。 中国での白金類金属スクラップを回収利用する企業は主に各地にある小型再生利用企 業ある。これらの企業は国内各工業分野から使用済みの白金類金属スクラップを回収し、 化学的浸出プロセスまたは乾式プロセスで濃縮、抽出して、純度の高い金属を回収する。 代表的な金、銀、白金を含有するスクラップの回収利用プロセスを図 3.5-1 に示す。 貴金属は様々なスクラップに混入しており、回収プロセスも異なるが、一つの共通の特 徴を持つ。つまり処理後の廃液の発生量が多く、また一定量の廃ガス及び残渣も発生する。 廃液と残渣は環境汚染を生じる可能性が有る。廃液の中に酸、有機溶剤を含有しており、 重金属イオンなども含まれている。貴金属の抽出、回収する際に、窒素酸化物を含有する 排ガスが発生するため、排ガスを有効的に処理しないと、環境汚染が生じることになる。 図 3.5-1 金、銀を含有するスクラップの回収利用技術プロセス 金、銀メッ キ部品 化学メッ キ層除去 溶液 還元 濾過液 銀スラッジ 電子部品 焼却 溶錬 粗錬 銀カソード 電解 乾留炉 粉砕、選別 高品位残渣 硝酸、王水溶解 溶解液 還元、イオン 交換等 粗金銀 電解銀 スライム 金、銀沈殿物 低品位金、銀ス クラッ プ 粗金、銀 図3.5-3 スライム処理へ 【企業の例】 4.7 貴金属回収企業について 浙江上虞長豊貴金属有限公司 瑞爾普稀貴金属有限公司

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(2)感光材料の回収利用プロセス。 使用済みの感光材料の回収利用プロセスを図 3.5-2 に示す。 現像液と感光材料回収利用中で発生する環境汚染は、主に焼却の際に発生するガス、溶 解の際に発生する残渣、精錬の際に発生する廃液などがある。 図 3.5-2 感光材料の処理プロセス (3)スライムから貴金属の回収利用プロセス 銅、鉛など重金属を電解精錬する過程で、貴金属を含有するスライムが発生する。スラ イムも金、銀など貴金属を回収する重要な供給源の一つである。スライムには貴金属が濃 縮するため、貴金属回収企業は貴金属を含有するスクラップを再生銅プロセスに投入し、 貴金属をスライムに濃縮させてから、スライムから貴金属を抽出、回収する。スライムか ら貴金属を回収する主なプロセスを図 3.5-3 に示す。 廃現像液 廃感光材料 粗銀 精錬 純銀 沈殿 置換 沈殿 置換 浸出 焼却 溶解 残渣

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図 3.5-3 スライムの貴金属回収利用プロセス 3.5.4 廃家電の回収利用プロセス 中国では、廃家電の本格的な回収処理が開始したところであるため、例として現在モデ ル案件として検討が進められているプロセスを以下の図 3.5-4∼3.5-6 で紹介する。対象と するのは冷蔵庫、洗濯機、テレビ及びパソコンの回収処理プロセスであり、回収後にはそ れぞれ 2 次原料として利用されることになる。 銅スライム 焙焼 吸収 浸出 排ガス セレン 浸出液 銅、銀 浸出残渣 溶錬 鉛スライム スライム 電解銀 電解 電解金 電解液(白金、鉛の回収) 残渣 金銀合金 電解 ビスマス回収 【企業の例】 4.7 貴金属回収企業について 浙江上虞長豊貴金属有限公司 瑞爾普稀貴金属有限公司

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図 3.5-4 廃冷蔵庫の回収利用プロセス 図 3.5-5 廃洗濯機の回収利用プロセス 機械選別 非鉄金属混合物 冷蔵庫 圧縮機を手分解 フロン回収プロセス 破砕 電子基板、電気部品、 電線 圧縮 フロンを抽出 比重選別 プラスチック 粉砕 磁力選別 くず鉄 銅、アルミ選別機械 銅、アルミ プラスチック 廃洗濯機 モータ、電線を手分解 電子基板 磁力選別 くず鉄 粉砕 手分解 電気部品 ゴム

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図 3.5-6 廃テレビ、パソコンの回収利用プロセス 廃テレビ 廃PCモニター PC本体 手分解 ブラウン管 手分解 部品 基板 モーター くず鉄 分離 プラスチック ガラス 鉛ガラス 粉砕 粉砕ガラス 粉砕 粉砕ガラス (ブラウン管メーカーへ) 貴金属回収

図 3.1-2  中国における銅資源の循環ルート  図 3.1-3 に中国における貴金属資源の循環ルートの概要を示す。銅資源の循環と同様に 鉱石の採掘から製錬、金属加工、金属製品の利用までの動脈部分と、使用後の製品の回収、 選別、加工の静脈部分を含んでいる。貴金属は宝飾品等に利用される他、優れた特性から 電子電気産業、石油化学分野等の多岐にわたり活用され、また希少性を有するために古く から回収が行なわれている。  図 3.1-3  中国における貴金属の循環ルート 銅鉱山採鉱選鉱残渣輸入精鉱電解銅治金加工製造
表 3.3-1    団地内で取り扱える品目リスト  HSコード  内容  26190000  スラグ、ドロス等  39151000  ポリエチレンのくず  39152000  ポリスチレンのくず  39153000  塩化ビニールのくず  39159000  その他のプラスチック  72042100  ステンレスのくず  72044900.10  自動車のプレスくず  72044900.20  金属機器(鉄)  74012000  沈殿銅  7404000.10  自動車スクラップ(銅)  7602000
表 3.3-2    団地入居企業  企業名  国名  怡球金屬(太倉)有限公司  マレーシア  精誠再生資源(太倉)有限公司  日本  鴻福再生資源(太倉)有限公司  マレーシア  太倉欣旺資源再生有限公司  アメリカ  太倉萬彩再生資源利用有限公司  日本  駿業金屬制品(太倉)有限公司  香港  櫻城金屬(太倉)有限公司  日本  太倉聚德環保資源再生有限公司  台湾  華正金屬材料(太倉)有限公司  台湾  瀚笙金屬材料(太倉)有限公司  台湾  太倉吉村有色金屬制品有限公司  日本  領利金屬材料
図 3.4-2    銅合金スクラップの利用ルート  (1) 電解銅の生産  中国は銅資源が不足しているため、銅スクラップは電解銅を生産する場合の重要な原料 とされている。2003 年には中国は銅スクラップを利用し、電解銅を 42.4 万トンを生産し ており、 電解銅総生産量の 23.9%を占めている。 2004 年には電解銅を 49 万トンを生産し、 電解銅総生産量の 23.7%を占めている。  電解銅は銅スクラップを原料としても、あるいは銅合金スクラップを原料としても生産 可能である。現在、大半の純銅ス
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