石井町災害廃棄物処理計画
平成29年3月
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目次
1 基礎検討業務 ... 1 第1章 基礎データの整理 ... 1 1.地勢・人口・産業構造等の把握 ... 1 2.地域防災計画の記述内容 ... 7 2 石井町災害廃棄物処理計画 ... 14 第1章 総則 ... 14 1.計画策定の背景及び目的 ... 14 2.計画の位置づけ ... 15 3.想定する災害 ... 16 4.災害で発生する廃棄物の種類と特性 ... 17 5.災害廃棄物処理計画の基本的な考え方 ... 18 6.災害廃棄物の処理主体 ... 18 7.発災前後の各段階における主な業務内容 ... 19 第2章 災害廃棄物対策 ... 21 1.組織体制・指揮命令系統 ... 21 2.情報収集・連絡 ... 24 3.協力・支援体制 ... 25 4.職員への教育訓練 ... 25 5.一般廃棄物処理施設等 ... 26 6.災害廃棄物処理 ... 35 7.各種相談窓口の設置等 ... 68 8.住民等への啓発・広報 ... 68 9.発災時における県への事務委託 ... 681
1 基礎検討業務
第1章 基礎データの整理 1.地勢・人口・産業構造等の把握 1―1.地理的・地形的特性 本町は、徳島県の北東部に位置しており、地形は東西約 6km、南北約 5.5km の ほぼ正方形で、総面積 28.85km2を有している。東は県庁所在地である徳島市、北 は上板町、西は吉野川市、南西は神山町に接している。 四国を東西に走行する四国山脈と阿讃山脈の山峡をぬって、紀伊水道に注ぐ吉 野川流域の扇形に広がった平野の一部で沖積層からなり、吉野川の右岸に属して いる。地勢は西から東に向かって低くなり、標高が概ね 5m ないし 12m の吉野川が もたらした肥沃な平地と、標高 200m 前後のなだらかな山地や丘陵地からなる。全 面積の約 65%が農耕地で、林野は一割にも満たない。 図 1 石井町位置図 1―2.気候的特性 気象概要を表 1 に、月別降水量と気温を図 2 に示す。 本地域(徳島アメダス観測所)の気温は、過去 5 年間の日平均気温の年間平均 値が 16.6 度と温暖な気候に恵まれている。 過去 5 年間の平均年間降水量は 2,134.0mm であり、9 月の降水量が最も多く、 次いで 8 月が多かった。特に、近年は台風の影響を受けることが多く、平成 23 年には台風 15 号の影響で 9 月 20 日に日降水量 429.5mm を記録し(この間の最大 1 時間降水量 64.0mm)、平成 26 年には台風 12 号に伴う大雨と 11 号が直撃したこ とによる連続した大雨により、8 月の合計降水量が 1,065.5mm を記録した。2 表 1 気象概要(徳島アメダス観測所) ※表中の「日平均」・「日最高」・「日最低」は、年間平均値である。 注)上記の数値は、平成 23 年から平成 27 年の平均値である。 出典:気象庁ホームページ http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/index.php 図 2 月別降水量と気温(徳島アメダス観測所) 1―3.人口動態 本町の人口及び世帯数の推移を図 3、自然動態の推移を図 4、社会動態の推移を 図 5 に示す。近年、世帯数は増加傾向にあるが、人口は減少してきている。この 人口減少の要因をみると、自然動態(出生・死亡)では、死亡数が出生数を上回 り、平成 27 年までは年間 100 人超のマイナスとなっている。平成 28 年にはマイ ナス 85 人と、それまでよりは減少が少なくなっているが、減少を続けていること 区分 年 日平均 日最高 日最低 16.7 20.7 13.2 2,562.5 16.4 20.4 13.0 1,639.0 16.8 21.1 13.0 1,949.0 16.4 20.4 12.8 2,534.0 17.0 20.9 13.5 1,985.5 16.6 20.7 13.1 2,134.0 年間降水量(mm) 5カ年平均 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 平成27年 気温(℃) 0.0 5.0 10.0 15.0 20.0 25.0 30.0 35.0 0 100 200 300 400 500 600 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 (㎜) 降水量 日平均気温 日最高気温 日最低気温 (℃)
3 には変わりがない。社会動態においては平成 26 年までは転入数が転出数を上回っ ていたが、平成 27 年に逆転し、転出数が転入数を上回った。 出典:町資料(住民基本台帳+外国人登録人口:各年度 3 月 31 日) 図 3 人口及び世帯数の推移 出典:徳島県統計書 図 4 自然動態の推移 26,505 26,538 26,431 26,228 26,142 9,847 10,003 10,104 10,164 10,284 6,000 7,000 8,000 9,000 10,000 11,000 25,000 26,000 27,000 28,000 29,000 30,000 平成24年 平成25年 平成26年 平成27年 平成28年 (世帯) (人) 人口 世帯数 206 223 186 176 196 -307 -340 -329 -310 -281 -101 -117 -143 -134 -85 -400 -300 -200 -100 0 100 200 300 平成24年 平成25年 平成26年 平成27年 平成28年 (人) 出生数 死亡数 自然増減
4 出典:徳島県統計書 図 5 社会動態の推移 1―4産業構造 本町の産業別従業者数と割合の推移を表 2 と図 6 に、産業別従業者数割合を図 7 に示す。産業構造について就業者数から見ると、人口の減少に伴い就業者総数 も減少傾向にあるが、特に第 2 次産業就業者数が大きく減少し、第 1 次産業就業 者数も減少している。第 3 次産業就業者数は増加傾向にあり、サービス化の傾向 が進んでいると言える。 産業別に就業者数をみると、卸売・小売業(16.2%)、医療・福祉(15.0%)、 製造業(14.5%)が大きな割合を占めている。 表 2 産業別従業者数の推移 出典:国勢調査 856 862 868 767 845 -761 -768 -822 -818 -851 95 94 46 -51 -6 -1,000 -800 -600 -400 -200 0 200 400 600 800 1,000 平成24年 平成25年 平成26年 平成27年 平成28年 (人) 転入数 転出数 社会増減 平成12年 平成17年 平成22年 従業者数 12,742 12,254 11,947 第1次産業 1,611 1,573 1,258 第2次産業 3,568 2,962 2,659 第3次産業 7,563 7,719 8,030 構成比 100.0% 100.0% 100.0% 第1次産業 12.6% 12.8% 10.5% 第2次産業 28.0% 24.2% 22.3% 第3次産業 59.4% 63.0% 67.2% ※第3次産業には分類不能を含む。
5 出典:国勢調査 図 6 産業別就業者数割合の推移 出典:国勢調査 図 7 産業別従業者数割合 59.4% 63.0% 67.2% 28.0% 24.2% 22.3% 12.6% 12.8% 10.5% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 平成12年 平成17年 平成22年 第1次産業 第2次産業 第3次産業 10.5% 0.0% 7.8% 14.5% 0.5% 1.1% 4.3% 16.2% 2.2% 1.0% 2.2% 3.8% 3.3% 5.4% 15.0% 1.0% 4.5% 4.4% 2.4% 従業者数割合 A 農業,林業、B 漁業 C 鉱業,採石業,砂利採取業 D 建設業 E 製造業 F 電気・ガス・熱供給・水道業 G 情報通信業 H 運輸業,郵便業 I 卸売業,小売業 J 金融業,保険業 K 不動産業,物品賃貸業 L 学術研究,専門・技術サービス業 M 宿泊業,飲食サービス業 N 生活関連サービス業,娯楽業 O 教育,学習支援業 P 医療,福祉 Q 複合サービス事業 R サービス業(他に分類されないもの) S 公務(他に分類されるものを除く) T 分類不能の産業
6 1―5土地利用状況 本町の土地利用状況を図 8 に示す。 土地利用の構成比としては「田」が最も多く 30.9%を占める。次いで宅地が多 く 17.8%、畑が 14.4%と続く。その他の占める割合が高く、27.4%となっている。 出典:徳島県統計書 図 8 土地利用状況 1―6インフラの状況 本町は、東西に国道 192 号線及び JR 徳島線が走っており、JR 徳島駅から列車 で約 20 分、車で約 30 分の距離にある。JR 徳島線の町内にある駅は、石井駅と下 浦駅の 2 つである。町内に高速道路はないが、最寄りは徳島自動車道、藍住また は土成インターチェンジとなっており、それぞれ車で約 20 分の距離となっている。 高松自動車道、板野インターチェンジからは車で約 30 分、徳島阿波おどり空港か らは車で約 45 分である。 水道普及率は 94.8%(H27 年 3 月 31 日)、汚水処理人口普及率は 50.6%(H27 年度末)となっている。 町内には小学校が 5 校、中学校が 2 校、高等学校が 1 校、存在している。中学 校については、前山公園、飯尾川公園、三郎広場とあわせて広域避難所に指定さ れている。また、町内の全ての小学校、中学校、高等学校が、他の 12 か所とあわ せて指定避難所となっている。 町内には多くの介護、福祉施設があるが、うち 4 施設が指定避難所(法定外)、 福祉避難所(法定外)となっている。 町内には河川が多く、橋りょうが数多く架かっているが、これらは耐震化がな されていないものがほとんどで、耐震化補強対策が課題となっている。 田 30.9% 畑 14.4% 宅地 17.8% 湖沼 0.055% 山林 8.0% 牧場 0.0% 原野 0.3% 雑種地 1.1% その他 27.4%
7 図 9 町内交通インフラの状況 2.地域防災計画の記述内容 2―1.石井町地域防災計画 本町の地域防災計画の構成は、以下のとおりとなっている。 ○共通対策編 ○南海トラフ地震対策編 ○直下型地震対策編 ○風水害対策編 ○大規模事故等災害対策編 ○資料編 共通対策編では、各編に共通する総則、災害予防、災害応急対策、災害復旧・ 復興についての記載がされているが、特定の災害を想定したものではなく、想定 される災害についての記述はない。 南海トラフ地震対策編では、徳島県が作成した次の想定等を基本として記述さ れている。これらの想定は、現時点での最新の科学的知見に基づき、発生しうる 最大クラスの地震を推計したもので、その発生頻度は極めて低いものであるが、 この最大クラスの地震への対応を目指す必要があることから想定されたものであ る。 1 徳島県南海トラフ巨大地震被害想定(第一次)(平成 25 年 7 月 31 日公表) 2 徳島県南海トラフ巨大地震被害想定(第二次)(平成 25 年 11 月 25 日公表) 被害想定等の概要を以下に示す。 1 徳島県南海トラフ巨大地震被害想定(第一次)(平成 25 年 7 月 31 日公表) ○平成 24 年 8 月 29 日に国が公表した「南海トラフの巨大地震の震源モデ ル(M9.1)」をもとに「震度分布」、「液状化危険度」、「建物被害」、「人的被 害」などを算出している。
8 ○本町における最大震度は「7」である。 2 徳島県南海トラフ巨大地震被害想定(第二次)(平成 25 年 11 月 25 日公表) ○平成 24 年 8 月 29 日に国が公表した「南海トラフの巨大地震の震源モデ ル(M9.1)」をもとに「ライフライン被害」、「交通施設被害」、「生活支障等」 及び発災後の被害の様相を示したものである。 ○津波被害については、「徳島県津波浸水想定(平成 24 年 10 月 31 日公表)」 に基づき想定したものである。 出典:「徳島県南海トラフ巨大地震被害想定」(第一次)を一部加工 図 10 南海トラフ巨大地震による震度分布図【徳島県想定】 直下型地震対策編では、活断層であることが確実とされている「上浦断層」や、 推定活断層が町内に存在することから、これらを震源とした石井町内直下型地震 の発生も否定できないものとしている。直下型地震が発生した場合の地震の規模 は、マグニチュード 6.5~6.9 と考えられており、被害想定は「徳島県地震動被害 想定調査(平成 17 年 3 月、徳島県)による。 石井町
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出典:石井町地域防災計画【直下型地震対策編】
図 11 石井町周辺の活断層の分布
出典:石井町地域防災計画【直下型地震対策編】
10 風水害対策編では、水害、風害、土砂災害等、浸水、雪害に対する予防対策及 び農業用ため池対策や、土地改良区等における災害応急対策についての方針が定 められている。 大規模事故等災害対策編では、鉄道、道路、危険物等、大規模な火事、林野火 災及び原子力災害対策についての方針が定められている。 廃棄物処理の方針については、共通対策編の「第3章災害応急対策 第 19 節廃 棄物の処理」に記載があり、災害時における被災地域のごみ処理、し尿処理、災 害廃棄物処理等清掃活動の実施についての方針を定めている。 内容は、実施責任者、ごみ処理、し尿処理、災害廃棄物処理、清掃施設からな っている。被災地域におけるごみ処理、し尿処理、災害廃棄物処理等の清掃活動 は町が実施することとしているが、災害の規模が大きいため町のみで実施できな い時は県及び隣接市町村の応援を求めて実施するとしている。 ごみ処理では、処理計画を速やかに策定して住民に周知することとし、県に対 し必要な指導、情報提供及び調整の要請を行い、ごみを石井町清掃センターに集 積、処理する方針としている。 し尿処理では、施設の被害状況を把握し応急復旧に努めるとともに、水洗便所 の使用制限等について住民に広報、仮設トイレの提供等の処置を講ずることとし ている。また、県に対し必要な指導、情報提供及び調整の要請を行い、し尿運搬 車によりし尿の汲み取りを行う方針としている。 災害廃棄物処理については、処理計画を速やかに策定し、仮置場の設置等につ いてあらかじめ検討することとしている。最終処分量の削減に努め、環境汚染未 然防止のための適切な措置等を講じ、広域処理についても検討することとしてい る。なお、町は県と連携して、平常時から関係団体と緊密に連携し、円滑な処理 体制の構築に努めることとされている。 清掃施設は石井町清掃センターとなっている。 なお、資料編には、各編に付属する各種資料がとりまとめられている。 2―2.徳島県地域防災計画 徳島県の地域防災計画の構成は、以下のとおりとなっている。 ○共通対策編 ○南海トラフ地震対策編 ○直下型地震対策編 ○風水害対策編 ○大規模事故等災害対策編 ○資料編 共通対策編では、各編に共通する総則、災害予防、災害応急対策、災害復旧・ 復興についての記載がされているが、特定の災害を想定したものではなく、想定 される災害についての記述はない。
11 南海トラフ地震対策編では、これまで大規模な震災発生を契機にその時点にお ける最新の知見を反映させた各種の被害想定調査等を実施した「徳島県が実施し たこれまでの被害想定等」の他に、東日本大震災(平成 23 年 3 月 11 日)から得 られた教訓を踏まえて最大クラスの地震・津波を対象とした「南海トラフ巨大地 震を想定した被害想定等」の2つを想定される災害として位置付けている。 1 徳島県が実施したこれまでの被害想定等 (1)徳島県地震対策基礎調査(昭和 56 年度)「南海沖に発生する地震(M8.1)」 を想定し、「震度(加速度)」と「建物被害」を算出したもの。 (2)徳島県地震防災アセスメント調査(平成 8 年度)安政南海地震と同規模の 南海トラフを震源とする海溝型地震(M8.4)」、「中央構造線系活断層の東側 半分程度(M7.7)と鮎喰川断層系(M7.5)の2つが連動して発震し、西から 東側に向かって破壊 が進行する内陸型地震」、「中央構造線系活断層の西側 半分程度の活動で西から東側に向かって破壊 が進行する内陸型地震 (M7.7)」の3ケースを想定し、「震度分布」、「液状化危険度」、「急傾斜地 崩壊危険箇所」、「津波予測」、「建物被害」、「人的被害」、「土木構造物被害」、 「道路網被害」、「ライフライン被害」などを算出したもの。 (3)徳島県津波浸水予測調査(平成 15 年度)、徳島県地震動被害想定調査(平 成 16 年度)平成 15 年度調査は、中央防災会議が示した「東南海・南海地 震同時発生モデル」及び安政南海地震を再現した「Aida モデル」を対象に 津波予測を行ったもの。平成 16 年度調査は、「東南海・南海地震同時発生 モデル(M8.6)」及び「県西部直下を震源とする地震(M7.0)」の2ケース を想定し、「震度分布」、「液状化危険度」、「急傾斜地崩壊危険箇所」、「建物 被害」、「人的被害」、「ライフライン被害」、「交通施設被害」、「生活機能支 障」などを算出したもの。 2 南海トラフ巨大地震を想定した被害想定等 (1)徳島県津波浸水想定(平成 24 年 10 月 31 日)平成 24 年 8 月 29 日に国が 公表した「南海トラフ巨大地震の震源モデル(M9.1)」をもとに、県管理河 川や最新の地形データ等を加えた「津波浸水想定」を作成したもの。 (2)徳島県南海トラフ巨大地震被害想定(第一次:平成 25 年 7 月 31 日)平成 24 年 8 月 29 日に国が公表した「南海トラフ巨大地震の震源モデル(M9.0、 M9.1)」をもとに「震度分布」、「液状化危険度」、「建物被害」、「人的被害」 などを算出したもの。 (3)徳島県南海トラフ巨大地震被害想定(第二次:平成 25 年 11 月 25 日)平 成 25 年 7 月 31 日に公表した第一次(人的・建物被害)を踏まえ、南海ト ラフ巨大地震が発生したときの「ライフライン被害・交通施設被害・生活 支障等」を公表したもの。 (4)津波災害警戒区域(イエローゾーン)の指定(平成 26 年 3 月 11 日)津波避 難対策をより確実・効果的に実施するため、「津波防災地域づくりに関する
12 法律」第 53 条及び「南海トラフ巨大地震等に係る震災に強い社会づくり条 例」第 52 条に基づく「津波災害警戒区域」(いわゆるイエローゾーン)の 指定を行ったもの。 出典:徳島県地域防災計画【南海トラフ地震対策編】より一部抜粋 図 13 南海トラフ巨大地震の津波浸水想定図 出典:「徳島県南海トラフ巨大地震被害想定」(第一次)を一部加工 図 14 南海トラフ巨大地震による液状化危険度分布図【徳島県想定】 石井町
13 直下型地震対策編では、讃岐山脈南縁部を縦断している「中央構造線」の活断 層帯を震源とする直下型地震の被害を想定している。発生確率は極めて低い(3 0年以内でほぼ0~0.4%)ものの、ひとたび発生すれば甚大な被害が予想され、 特に活断層の直上では対策をしても、地表面の「ずれ」による建物倒壊等の被害 を免れることは困難と考えられる。 風水害対策編では、水害、風害、高潮・浸水、土砂災害等、雪害を想定してい る。また、台風等、風水害が予想される時のため池や用水路など土地改良区等に おける災害も想定している。 大規模事故等災害対策編では、海上、航空、鉄道、道路、危険物等、大規模な 火事、林野火災及び原子力災害対策についての方針が定められている。 廃棄物処理の方針については、共通対策編の「第3章災害応急対策 第 20 節廃 棄物の処理」に記載があり、災害時における被災地域のごみ処理、し尿処理、災 害廃棄物処理等清掃活動の実施については、本計画及び災害廃棄物処理計画の定 めるところによるとしている。 内容は、実施責任者、ごみ処理、し尿処理、災害廃棄物処理からなっている。 被災地域におけるごみ処理、し尿処理、災害廃棄物処理等清掃は市町村が実施す ることとしているが、災害の規模が大きいため当該市町村のみで実施できない時 は県及び隣接市町村の応援を求めて実施するとしている。更に県域で処理が困難 な場合は、広域処理を関西広域連合、国等に応援要請することとしている。 ごみ処理では、市町村は処理計画を速やかに策定して住民に周知、収集、処理 及び処分を実施する方針としている。県は、市町村等の要請に基づき必要な指導、 情報提供、調整を行う。 し尿処理では、市町村は施設の被害状況を把握し応急復旧に努めるとともに、 水洗便所の使用制限等について住民に広報、仮設トイレの提供等の処置を講ずる こととしている。また、県、市町村等の要請に基づき必要な指導、情報提供、調 整を行う。 災害廃棄物処理については、市町村は処理計画を速やかに策定し、仮置場の設 置等についてあらかじめ検討することとしている。最終処分量の削減に努め、環 境汚染未然防止のための適切な措置等を講じ、広域処理についても検討すること としている。県は市町村と連携し、平常時から関係団体と緊密に連携し、円滑な 処理体制の構築に努める。 なお、資料編には、各編に付属する各種資料がとりまとめられている。
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2 石井町災害廃棄物処理計画
第1章 総則 1.計画策定の背景及び目的 阪神淡路大震災(平成 7 年)、新潟中越地震(平成 16 年)、東日本大震災(平成 23 年)、熊本地震(平成 28 年)といった地震災害や、伊豆大島土砂災害(平成 25 年)、 広島土砂災害(平成 26 年)、関東東北豪雨(平成 27 年)と近年頻発している風水害 においては、平時の数年から数十年分に相当する大量の災害廃棄物が一時に発生し、 その処理が自治体の大きな課題となってきた。 ひとたび大規模な自然災害が発生すれば、災害廃棄物処理にあたる体制の構築、 初動対応、処理戦略づくりを迅速・円滑に進めることができず、処理の遅滞による 生活環境の悪化、復旧復興の遅れを招くおそれが否定できない。 将来、石井町が大地震や洪水等の災害に直面した場合に、災害により発生した廃 棄物の処理を迅速かつ円滑に実施し、速やかな復旧・復興を進めるため、災害廃棄 物に関して予測される事態への対応策、災害廃棄物処理の手順をあらかじめ定める とともに、災害発生に備えて平常時から取り組んでおくべき事項を整理する必要が ある。そのため、町の災害対応力の向上に資することを目的とし、石井町災害廃棄 物処理計画を策定する。 写真1 震災により発生した災害廃棄物(平成 28 年熊本地震) 写真2 水害により発生した災害廃棄物(平成 27 年 9 月関東・東北豪雨)15 2.計画の位置づけ 本計画の位置づけは以下のとおりで、石井町地域防災計画の下に位置づけられ ている。 図 15 本計画の位置づけ なお、徳島県の「災害廃棄物処理計画」が、防災減災対策や廃棄物処理につい て継続的に見直し・改善が行われており、より実効性の高いものにしていく必要 があるため、今後、国等から示される計画やデータ、訓練等の検証に基づき、見 直し・改善を行い、改訂を実施していく予定であるため、これに基づいて「石井 町災害廃棄物処理計画」も見直し、改善を行い、改訂を実施していくこととする。 石井町災害廃棄物処理計画 災害対策基本法 大規模地震対策特別措置法 県 防災基本計画 環境省防災業務計画 災害廃棄物対策指針 徳島県地域防災計画 徳島県南海トラフ巨大地震 被害想定 徳島県災害廃棄物処理計画 徳島県災害廃棄物処理実行計画 (市町の事務委託を受けて作成) 災害発生後 災害廃棄物処理実行計画 (被害状況に基づき具体的に作成) 石井町地域防災計画 町 廃棄物処理法 連携 基本方針 (環境大臣) 廃棄物処理 施設整備計画 (H25.5閣議決定) 地域ブロック 大規模災害発生時における 災害廃棄物対策行動計画
16 3.想定する災害 本計画では、石井町地域防災計画及び徳島県災害廃棄物処理計画に準拠し、想 定する災害を南海トラフ巨大地震によるものとし、被害状況については「徳島県 南海トラフ巨大地震被害想定(第一次、第二次)」のデータを用いる。 表 3 想定する災害 項 目 内 容 想 定 災 害 南海トラフ巨大地震 予 想 規 模 マグニチュード 9.0 建 物 全 壊 ・ 焼 失 棟 数 2,100 棟※ 建 物 半 壊 棟 数 2,400 棟※ 避難者数(最大(1 週間後)) 9,300 人(うち避難所生活者 4,700 人) ※地震に伴う揺れの他に液状化、急傾斜地崩壊を含む なお、徳島県の「市町村災害廃棄物処理計画作成ガイドライン」には、『風水害 については過去に重大な被害を及ぼした台風、集中豪雨等を考慮し、「市町村地域 防災計画」に基づき、市町村ごとに想定してください。』とあるが、石井町地域防 災計画では風水害の被害想定についての記載がないことから、文献等により下記 の水害を想定した。 表 4 想定する水害 項 目 内 容 想 定 す る 水 害 平成 16 年水害台風 23 号による被害 床 上 浸 水 55 戸 床 下 浸 水 432 戸 浸 水 面 積 1,563.3ha 出典:「平成 16 年 台風 23 号浸水痕跡マップ」
17 4.災害で発生する廃棄物の種類と特性 災害時に発生する廃棄物の種類や特性は、表 5 のとおりであるが、本町では津波 の被害を受けないことから、津波堆積物は対象外とする。 表 5 災害廃棄物の種類と特性 出典:「徳島県災害廃棄物処理計画」
18 5.災害廃棄物処理計画の基本的な考え方 本計画における災害廃棄物処理計画の基本的な考え方を表 6 に示す。 表 6 災害廃棄物処理計画基本方針 項 目 内 容 廃 棄 物 の 種 類 ごみ、し尿、災害廃棄物 処 理 主 体 石井町。ただし、災害の規模が大きいため町のみで実施 できない時は県及び隣接市町村の応援を求めて実施。更 に県域で処理が困難な場合は、広域処理を関西広域連合、 国等に応援要請する。また、民間業者の施設の活用も検 討する。 処 理 期 限 発災から 3 年以内で処理を終えることを目標とする。 ご み 処 理 処理計画を速やかに策定して住民に周知し、県に対し必 要な指導、情報提供及び調整の要請を行う。 し 尿 処 理 施設の被害状況を把握し応急復旧に努めるとともに、水 洗便所の使用制限等について住民に広報、仮設トイレの 提供等の処置を講ずる。また、県に対し必要な指導、情 報提供及び調整の要請を行い、し尿運搬車によりし尿の 汲み取りを行う。 災 害 廃 棄 物 処 理 処理計画を速やかに策定し、仮置場の設置等についてあ らかじめ検討する。 最終処分量の削減に努め、環境汚染未然防止のための適 切な措置等を講じ、広域処理についても検討する。また、 県と連携して、平常時から関係団体と緊密に連携し、円 滑な処理体制の構築に努める。 廃 棄 物 処 理 域内処理を原則とし、県と連携して仮置場確保に努める。 仮 置 場 搬入時における選別を十分に行い、円滑な処理につなげ るとともに、再資源化を徹底することにより、廃棄物の 減量化を図る。 清 掃 施 設 石井町清掃センター 6.災害廃棄物の処理主体 「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」に基づき、災害廃棄物は原則として町が 処理主体となり処理していくが、南海トラフ巨大地震が発生した際は、町が自ら処 理することは困難である。また、近隣市町村も含め徳島県の大部分が大きな被害を 受けることから、近隣市町村の余力に期待することができない。よって、県に調整 を求め、広域的に処理する方針とする。なお、その際は、地方自治法による県への 事務委託の手続きが必要となる。地方自治法第252条の14の規定に基づき事務
19 の委託があった場合は、県は災害廃棄物の処理を実施することができるとされてい る。 東日本大震災では、沿岸市町において職員や庁舎の被災により行政機能が喪失し たことなどから県に事務委託が行われた。ここでは宮城県の事務委託の実例を示す。 比較的規模の小さい風水害については、民間業者の施設を活用する方針とする。 <参考> 東日本大震災における宮城県の実例 事務委託のスキーム 出典:災害廃棄物対策指針 技術資料 7.発災前後の各段階における主な業務内容 7―1.平常時 平常時から発災時に備え、「組織体制・指揮命令系統」を定めておくとともに、 職員への教育訓練を継続的に実施し、本計画の周知を行う。また、県をはじめ関係 機関等や民間事業者団体と連携し、情報伝達・連絡手段の訓練等を行う。そのうえ で、 訓練結果等を通じて実効性のある計画となるように、計画の随時見直しを行 う。 また、平常時から地域防災計画で想定する大規模災害時に発生する災害廃棄物等 の発生量を推計し、発生量に応じた仮置場の必要面積を算定し、これらの情報を一 般に公開するとともに、仮置場候補地の選定などを行う。災害廃棄物等の処理にお
20 いては、「域内処理」、「再資源化」の徹底が図られるよう広域的な観点から、一連 の手順を確認しておく。 7―2.応急対応時 発災直後に、速やかに組織体制を立ち上げ、指揮命令系統を確立する。県との連 絡手段を確保し、①被災状況、②収集運搬体制に関する情報、③災害廃棄物等の発 生量を推計するための情報などを報告する。なお、県への報告にあたっては、徳島 県地域防災計画に定められた「災害時情報共有システム」を有効に活用する。 把握した状況に基づき、一般廃棄物処理施設の応急復旧、仮設トイレの確保など を行うとともに、国、支援自治体、民間事業者団体等との連絡調整、協力体制を確 保する。また、仮置場の設置・運営を行う。 なお、国の策定する「災害廃棄物の処理指針(マスタープラン)」に基づく「災 害廃棄物処理実行計画」を、この時期に作成する。 7―3.復旧・復興時 被害の全体像が判明し、災害廃棄物等の処理が本格化する時期に、進捗状況に合 わせた組織体制の見直しを行う。 仮設焼却炉、破砕機等の設置の検討や災害廃棄物処理の過程で必要となる環境対 策やモニタリングについて、県の支援を受けながら検討を行う。 なお、町自らが処理を行うことが困難な場合には、県への災害廃棄物の処理の事 務委託を行う。
21 第2章 災害廃棄物対策 1.組織体制・指揮命令系統 被災時における内部組織体制として、本町の地域防災計画に基づき、「災害対策 本部」を設置する。災害廃棄物対策における内部組織体制は、図 16 を基本とする。 出典:災害廃棄物分別・処理実務マニュアル(一般社団法人廃棄物資源循環学会、平成 24 年 5 月)を参考に作成 図 16 災害廃棄物対策における内部組織体制 徳島県災害対策本部会議(県民環境部) 廃 棄 物 部 署 土 木 部 署 総括責任者 石井町災害廃棄物特別担当 処理計画担当 住民窓口担当 総務担当 解体撤去担当 総務・農林・水産・環境等部署 国 環境省 一 部 事 務 組 合 近 隣 市 町 仮置場担当
22 内部組織体制構築にあたり考慮すべき点は、表7 のとおりである。 表 7 内部組織体制構築にあたり考慮すべき点 ポイント 内容 キーマンが意思決定 できる体制 正確な情報収集と指揮を速やかに行うため、キーマン(総括責任者) を決め、ある程度の権限を確保する。 土木・建築職(発注業 務)経験者の確保 家屋解体や散乱物の回収は、土木・建築工事が中心であり、その事業 費を積算し設計書等を作成する必要があるため、土木・建築職の経験者 を確保する。 災害対策経験者(アド バイザー)の受け入れ 円滑な災害対応を進めるため、東日本大震災や阪神・淡路大震災を経 験した地方公共団体の職員に応援を要請し、アドバイザーとして各部署 に配置する。 専門家や地元の業界 との連携 災害時に重要となる、地元の建設業協会、建物解体業協会、産業廃棄 物協会、廃棄物コンサルタント、学識経験者、各種学会組織等協力を得 る。 都道府県や国との連 携 大規模災害時には、都道府県庁内に対策本部が立ち上がり、市町村も そこへ参加し、交渉や調整を行うことになるため、適切な連携を図る必 要がある。 出典:災害廃棄物分別・処理実務マニュアル(一般社団法人廃棄物資源循環学会、平成 24 年 5 月)を参考に作成 石井町地域防災計画では、非常配備指令について、次の伝達系統及び手法によ り、気象予報等の種類及び職員配備の種類等、発令内容が迅速かつ正確に伝達さ れるものとされている。ただし、防災対策課長が不在の場合においては、在庁す る職員により被害状況等の情報を入手し、決定が行われる。また、震度 5 以上の 地震が発生した時は、通常の電話連絡網による伝達は行われないので、伝達を待 つことなく直ちに非常配備体制の配備につく。 (震度 5 以上・・・第 1 非常配備体制、震度 6 以上・・・第 2 非常整備体制) (1)勤務時間内の伝達系統 町長 状況報告 副町長 参事 教育長 総務課長 指揮・命令 防災対策課 総務課 電話等 情報交換 電話等 庁内放送 名西消防本部 庁内各課 出先機関
23 (2)勤務時間外の伝達系統 町長 状況報告 総務課長 指揮・命令 防災対策課 総務課 情報交換 電話等 配備指令伝達 電話等 状況報告・指示 電話等 名西消防 本部 各 課 長 各 課 の 非 常 配 備 員 副町長 教育長 参事 情報 日直員 各課の 非常 連絡員 指令伝達 災害発生後の初動期は、人命救助、被災者の健康確保を優先的に行う必要があ り、被害状況の全貌が明らかとなっていない時期である。 災害が発生したときは、必要な人員を確保しながら組織体制を整備し、あらか じめ定めた処理計画に基づき、被害の状況を的確に把握するとともに、災害廃棄 物の撤去、処理手法等が可能かどうか確認を行う。また、災害廃棄物の撤去など 初動期において必要な予算を確保する。 災害に伴う廃棄物の処理には、 ① 道路上の災害廃棄物の撤去 ② 倒壊の危険性のある建物の解体・撤去 ③ 生活ごみ等の処理(仮設トイレ等し尿の処理、避難所ごみ、粗大ごみの 処理等) ④ 災害廃棄物の処理 があるが、これらは重点的に対応すべき時期が異なる。初動期には、道路上の 災害廃棄物の撤去や仮設トイレの設置など緊急性の高い作業から順に行う必要が あることから、計画的・総合的な作業の実施が求められる。
24 なお、担当部署ごとの初動期における作業内容は、表 8 に示すとおり。 表 8 発災後の初動期における業務概要 担当 業務内容 総務担当 災害廃棄物等対策の総括、運営、進行管理 (防災部署との連携も含む) 職員参集状況の確認と人員配置 廃棄物対策関連情報の集約 災害対策本部との連絡 町民への広報 相談・苦情の受付 事業者への指導(産業廃棄物管理) 県及び他市町村等との連絡 応援の要請(広域処理関係) 生活ごみ処理担当 避難所及び一般家庭から排出されるごみの収集・処理 し尿処理担当 仮設トイレの設置、維持管理、撤去 し尿の収集・処理 施設担当 点検 がれき・解体撤去担当 がれき等の撤去(道路啓開、家屋の解体撤去) 2.情報収集・連絡 災害廃棄物等の迅速で円滑な処理を行う観点から、災害が発生した直後から、 廃棄物処理施設の被害状況、災害廃棄物等の発生量等について、人命救助を優先 しつつ、次の情報について優先順位をつけて収集する。 ①被災状況 -ライフラインの被害状況 -避難箇所と避難人員の数及び仮設トイレの必要数 -自区内の一般廃棄物等処理施設(ごみ処理施設、し尿処理施設、最終処分場 等)の被害状況 -自区内の産業廃棄物等処理施設(ごみ処理施設、最終処分場等)の被害状況 -有害廃棄物の状況 ②収集運搬体制に関する情報 -道路情報 -収集運搬車両の状況 ③発生量を推計するための情報(現状を視察のうえ確認する) -全半壊の建物数と解体・撤去を要する建物数 -水害の浸水範囲(床上、床下戸数)
25 被災都道府県等の外部組織との連絡手段を確保するとともに連絡窓口を決定す る。また所管施設、被災現場で情報収集する職員等との連絡手段を確保する。(連 絡手段の例:移動型防災無線、衛星電話等) 災害廃棄物処理関係職員、関係行政 機関、民間事業者団体が、定期的に一堂に会して対応することにより情報収集・ 連絡が効果的に行え、情報の一元化が図れる。 3.協力・支援体制 3―1.公的機関相互の連携協力体制の確立、確認 (1)自衛隊・警察・消防との連携 発災初動期においては、町はまず人命救助を優先しなければならない。 迅速な人命救助のために、自衛隊や警察、消防と連携して道路上の災害廃棄 物等を撤去する必要があるため、情報共有に努めてスムーズな連携を図る努力 をする。 (2)県、国との連携 町が被災した場合、速やかに処理体制を構築するため、県に対し災害廃棄物 処理等に必要な人員の派遣や機材等の提供を要請する。 また、支援する側に立った体制についても検討する必要があるため、その準 備を行う。 (3)県内市町村等との連携 隣接する市町村で同様の被害が出た場合は、速やかに連絡を取って、災害廃 棄物処理に関する協力を行う。 3―2.民間団体との連携協力体制の確立、確認 災害廃棄物等の処理は、がれき等産業廃棄物に類似した廃棄物の発生量が多 いことから、市町村よりも民間の建設業者や廃棄物処理業者の方が処理方法に 精通している場合がある。したがって、本町は、建設事業者団体、一般廃棄物 事業者団体、産業廃棄物事業者団体等と災害廃棄物処理に関する支援協定を締 結することを検討し、緊急性の高い順に協議を進めていく。 4.職員への教育訓練 災害廃棄物特別担当は、発災時に処理計画が有効に活用されるよう、全職員を対 象に、災害廃棄物処理計画の内容、国や徳島県をはじめとした関係機関の災害廃棄 物処理体制と役割、過去の事例等について周知する必要がある。 業務の中心的役割を担う職員に対しては、災害廃棄物等に関する科学的・専門的 知識、関係法令の運用、土木・建築などの災害廃棄物対策に必要な技術的事項など、 より専門的な内容の教育を行う。これらの教育は、講習会や研修会の受講、マニュ アル等の配付、見学、現地調査など効果的、効率的な方法により実施する。
26 県や民間事業者団体等と連携して、情報伝達訓練や図上訓練等に参加し、実践的 な対応力を身につける機会や、災害廃棄物処理の実例をテーマとした勉強会等を積 極的に受講する必要があり、これらの教育訓練を通じて本計画を随時見直し、実効 性を高めていく。 5.一般廃棄物処理施設等 5―1.一般廃棄物処理施設の現況 本町の廃棄物処理関係施設は、以下のとおりである。 表 9 ごみ処理施設の概要(ごみ焼却施設) 項 目 内 容 名 称 石井町清掃センター 所 在 地 石井町石井字石井 3025 番地の 1 供 用 開 始 昭和 53 年度 敷 地 面 積 8,332m2 処 理 方 式 機械化バッチ燃焼式ストーカ炉 処 理 能 力 30t/日(15t/8h×2 炉) 排 ガ ス 処 理 能 力 ばいじん 硫黄酸化物 窒素酸化物 塩化水素 ダイオキシン類 0.05g/m3N 以下(O212%) K 値:17.5 以下 250ppm(O212%) 150mg/m3N 以下(O212%) 5ng-TEQ/m3N 以下 表 10 ごみ処理施設の概要(リサイクル施設) 項 目 内 容 名 称 石井町リサイクルセンター 所 在 地 石井町浦庄字下浦 952 番地の 1 他 供 用 開 始 平成 10 年度 処 理 能 力 ペットボトル 0.5t/5h スチール缶 1.0t/5h アルミ缶 0.3t/5h ビン類 2.6t/5h 容器包装(プラスチック・紙) 0.5t/5h 敷 地 面 積 5,000m2 延 べ 床 面 積 工場棟 407.04 m2 ビン選別兼貯留場 128.25 m2 ペットボトル処理棟 110 m2 ストックヤード施設 250 m2
27 圧縮梱包棟 251.62 m2 全天候型作業場 405.76 m2 表 11 ごみ処理施設の概要(最終処分場) 項 目 内 容 名 称 石井町一般廃棄物最終処分場 所 在 地 石井町浦庄字上浦 841 番地の 1 供 用 開 始 平成 12 年度 埋 立 面 積 7,300 m2 埋 立 容 量 65,000 m3 埋 立 構 造 準好気性管理型最終処分場 表 12 し尿・浄化槽汚泥処理施設の概要 項 目 内 容 名 称 石井町クリーンセンター 所 在 地 石井町高川原字高川原 2112 番地の 3 他 供 用 開 始 平成 10 年度 処 理 方 法 膜分離高負荷生物脱窒素処理+高度処理 処 理 能 力 35kl/日 5―2.一般廃棄物処理施設の災害対応能力 南海トラフ巨大地震や大規模な水害の発生に備え、一般廃棄物処理施設の強靭 化を図る必要がある。 既存の施設については、耐震診断を実施するとともに、必要に応じて耐震性能 の向上や浸水対策を行い、新設の場合は災害対策に配慮した施設づくりを行う。 石井町では石井町石油商業組合との協定により、災害時における燃料の確保は なされている。また、石井町環境美化LLP との協定により、一般廃棄物の収集運 搬が円滑に行えるよう、体制づくりがなされている。 施設の被災時の補修については、維持補修業者と協定を締結することを検討す る。 5-3.廃棄物処理施設の災害対応力強化 地震及び水害に強い廃棄物処理施設とするため、既存の施設については耐震診 断を実施し、煙突の補強等耐震性の向上、不燃堅牢化、浸水対策等を図り、新設 の処理施設は耐震性・浸水対策等に配慮した施設づくりを行う。 また、施設における災害時の人員計画、連絡体制、復旧対策などをあらかじめ 検討しておく。
28 なお、施設に被害がない場合であっても、水道等ライフラインの断絶により稼 働が困難になる場合があるため、廃棄物処理施設へのライフラインの耐震性の向 上や、必要に応じ予備冷却水の確保、焼却施設の運転に必要な薬剤などの確保、 再稼働時に必要な非常用発電機の設置等を検討する。 5―4.仮設トイレ等し尿処理 平常時において、被災者の生活に支障が生じないよう、仮設トイレ(簡易トイ レを含む)の必要基数を算定し、備蓄等の対策を講じておく必要がある。 災害発生後は被害状況等にあわせて仮設トイレの必要基数を推計するとともに、 避難生活に支障が生じないよう確保し、速やかに設置する。 設置後は計画的に管理できるよう避難所単位でルールづくりを進めるとともに、 実態に則してし尿の収集・処理を行う。 また、被災により収集運搬車や仮設トイレが不足してしまう場合は県に対して 県内市町村間や協定締結団体による支援の調整の要請を行う。 1 仮設トイレ設置必要基数 (1)推計方法 仮設トイレ設置必要基数は、次の方法により推計する。 ・仮設トイレ必要基数 =①仮設トイレ必要人数/②仮設トイレ設置目安 ①仮設トイレ必要人数 =避難者数+断水による仮設トイレ必要人数 避難者数:避難所へ避難する住民数 断水による仮設トイレ必要人数 ={水洗化人ロ-避難者数×(水洗化人口/総人口)} ×上水道支障率×1/2 水洗化人口 :平常時に水洗トイレを使用する住民数 (下水道人口、コミニティプラント人口、 農業集落排水人口、浄化槽人口) 総人口 :水洗化人口+非水洗化人口 上水道支障率:地震による上水道の被害率 1/2 :断水により仮設トイレを利用する住民は、上水道が 支障する世帯のうち約1/2の住民と仮定 ②仮設トイレ設置目安 =仮設トイレの容量/し尿の1人1日平均排出量/収集計画)
29 =400(L/基) / 1.7(L/人・日) / 3(日) =78.4(人/基) 仮設トイレの平均的容量 :400L/基 し尿の1人1日平均排出量 :1.7L/人・日 収集計画 :3日(3日に1回の収集) 推計方法:「災害廃棄物対策指針 技術指針」による (2)仮設トイレ必要基数 上記(1)の推計方法を用いて、避難所へ避難する住民人数等から算定した仮 設トイレ設置必要基数は、表 13 のとおり。 表 13 仮設トイレ設置必要基数 総人口 (人) 水洗化 人口 (人) 警報解除後当日 避難所 生活者数 (人) 断水による 仮設トイレ 必要人数 (人) 上水道 支障率 (%) 仮設トイレ 必要人数 (人) 仮設トイレ 必要基数 (基) 26,715 24,046 3,700 8,701 84 12,401 158 1 週間後 避難所 生活者数 (人) 断水による 仮設トイレ 必要人数 (人) 上水道 支障率 (%) 仮設トイレ 必要人数 (人) 仮設トイレ 必要基数 (基) 4,700 6,440 65 11,140 142 1ヶ月後 避難所 生活者数 (人) 断水による 仮設トイレ 必要人数 (人) 上水道 支障率 (%) 仮設トイレ 必要人数 (人) 仮設トイレ 必要基数 (基) 2,500 1,417 13 3,917 50 ※総人口、水洗化人口は平成 24 年度環境省一般廃棄物処理実態調査結果(し尿処理状況)による
30
<参考>
仮設トイレの種類
表 14 仮設トイレの種類と概要
31 5―5.避難所ごみ・し尿 避難所ごみを含む生活ごみは、仮置場に搬入せず既存の施設で処理を行うこ とを原則とするが、次の事項を勘案して、避難所ごみの計画的な収集運搬・処 理を行う。 ① 避難所ごみの一時的な保管場所の確保(焼却等の処理前に保管が必要な場合) ② 支援市町等からの応援を含めた収集運搬・処理体制の確保 避難所における避難者の生活に支障が生じないよう必要な数の仮設トイレ (簡易トイレ、消臭剤、脱臭剤等を含む)を確保し、設置する。設置後は計画 的に管理を行うとともに、し尿の収集・処理を行う。 必要基数の確保は、平常時に備蓄している仮設トイレを優先利用する。不足 する場合は、災害支援協定に基づいて、建設事業者団体やレンタル事業者団体 等から協力を得る。 発災後、生活圏内の公衆衛生を確保するため、下水道、浄化槽(みなし浄化 槽を含む)、汲み取り便槽、し尿処理施設等について、速やかに緊急措置を講ず る。 被災により下水道施設・し尿処理施設等への移送が困難な場合は、状況に応 じて適正に保管、消毒、仮設沈殿池による一次処理、非被災地域及び稼働可能 な施設への広域移送等を行う。 避難所ごみ発生量推計方法は、発生原単位(1日1人平均排出量)に避難者数 を乗じて算出する。この時の発生原単位は、県計画との整合を図り、生活ごみ発 生量を総人口で除した値を用いる。 1人1日平均排出量=614.2g/人・日 ※総人口、ごみ量は平成 24 年度環境省一般廃棄物処理実態調査結果(ごみ処理状況)による ・避難所ごみ発生量(g/日) =発生原単位(g/人・日)×避難者数(人) 推計方法:「災害廃棄物対策指針 技術指針」による
32 表 15 避難所ごみ発生量 総人口 (人) 生活系 ごみ (t/年) 集団回収 (t/年) 粗大ごみ (生活系) (t/年) 粗大ごみ 除く生活系 ごみ (t/年) 警報解除後当日 避難所 生活者数 (人) 避難所 ごみ (t/日) 26,715 6,496 0 507 5,989 3,700 2.3 1週間後 避難所 生活者数 (人) 避難所 ごみ (t/日) 4,700 2.9 1ヶ月後 避難所 生活者数 (人) 避難所 ごみ (t/日) 2,500 1.5 ごみ量 :環境省一般廃棄物処理実態調査結果徳島県集計結果(ごみ処理状況) 避難所生活者数:徳島県南海トラフ巨大地震被害想定(第二次) ※避難所からは粗大ごみが発生しないことから原単位から除く 原単位=(生活系ごみ+集団回収-粗大ごみ(生活系))/総人口/365 日
33 し尿収集必要量は、災害時におけるし尿収集必要人数に発生原単位(1日1 人平均排出量)を乗じて算出する。この時の発生原単位は、県計画との整合を 図り、下記のとおりとする。 1人1日平均排出量=1.7L/人・日 出典:災害廃棄物対策指針 技術指針【1-11-1-2】 ・し尿収集必要量(kL/日) =災害時におけるし尿収集必要人数×1日1人平均排出量 =(①仮設トイレ必要人数+②非水洗化区域し尿収集人口)× 1人1日平均排出量 ①仮設トイレ必要人数 =避難者数+断水による仮設トイレ必要人数 避難者数:避難所へ避難する住民数 断水による仮設トイレ必要人数 ={水洗化人ロ-避難者数×(水洗化人口/総人口)} ×上水道支障率×1/2 水洗化人口 :平常時に水洗トイレを使用する住民数(下水道人口、 コミニティプラント人口、農業集落排水人口、 浄化槽人口) 総人口 :水洗化人口+非水洗化人口 上水道支障率 :地震による上水道の被害率 1/2 :断水により仮設トイレを利用する住民は、上水道が 支障する世帯のうち約1/2の住民と仮定 ②非水洗化区域し尿収集人口 =汲取人ロ-避難者数×(汲取人口/総人口) 汲取人口:計画収集人口 推計方法:「災害廃棄物対策指針 技術指針」による
34 表 16 し尿収集必要量 総人口 (人) 水洗化 人口 (人) 汲取り 人口 (人) 非水洗 化区域 し尿収集 人口 (人) 警報解除後当日 避難所 生活者数 (人) 断水による 仮設トイレ 必要人数 (人) 上水道 支障率 (%) 仮設トイレ 必要人数 (人) し尿収集 必要量 (L/日) 26,715 24,046 2,669 2,299 3,700 8,701 84 12,401 25,000 非水洗 化区域 し尿収集 人口 (人) 1 週間後 避難所 生活者数 (人) 断水による 仮設トイレ 必要人数 (人) 上水道 支障率 (%) 仮設トイレ 必要人数 (人) し尿収集 必要量 (L/日) 2,199 4,700 6,440 65 11,140 22,700 非水洗 化区域 し尿収集 人口 (人) 1ヶ月後 避難所 生活者数 (人) 断水による 仮設トイレ 必要人数 (人) 上水道 支障率 (%) 仮設トイレ 必要人数 (人) し尿収集 必要量 (L/日) 2,419 2,500 1,417 13 3,917 10,800 水洗化人口 :環境省一般廃棄物処理実態調査結果徳島県集計結果(し尿処理状況) 「水洗化人口 (公共下水道人口+コミュニティプラント人口+浄化槽人口)」 汲取人口 :同結果「非水洗化人口 (計画収集人口)」 上水道支障率 :徳島県南海トラフ巨大地震被害想定(第二次)「ライフライン被害の結果」 避難所生活者数:同想定
35 6.災害廃棄物処理 6―1.災害廃棄物発生量・処理可能量 1 災害廃棄物発生原単位 災害廃棄物の発生量原単位は、県計画との整合を図り、被害区分ごとに「災 害廃棄物対策指針」を参考とした、下記の原単位を用いて算定するものとする。 表 17 災害廃棄物の発生原単位と種類別割合 全壊 半壊 火災 床上浸水 床下浸水 木造 非木造 可燃物 18% 18% 0.1% 0.1% 70% 70% 不燃物 18% 18% 64.9% 20% 30% 30% コンクリートがら 52% 52% 31% 75.9% ― ― 金属 6.6% 6.6% 4% 4% ― ― 柱角材 5.4% 5.4% 0% 0% ― ― 割合合計 100% 100% 100% 100% 100% 100% 合計数量 (t/棟) 117 23 78 98 4.6 0.62 参考:災害廃棄物対策指針 表 18 床上浸水した場合の可燃物、不燃物の割合 災害廃棄物種類 平均重量 (kg) 発生数 (個) 重量 (kg) 出典 合計重量 (kg) 割合 可燃物 畳 60 6 360 ※1 400 60% 木製家具 20 2 40 ※2 不燃物 エアコン 51 1 51 ※3 179 31% テレビ 25 1 25 ※3 冷蔵庫 59 1 29 ※3 洗濯機 25 1 25 ※3 電子レンジ 11 1 11 ※4 電気ポット 2 1 2 ※5 炊飯ジャー 6 1 6 ※6 備考:住宅の 1 階に 6 畳の和室があるものと仮定 ※1:1枚当たり平均25kg、最大で100kg(水を含んだもの)の平均、1階に6畳部屋があると仮定 ※2:粗大ごみ等の組成調査の結果分析(環境省)より家具1個当たりの重量は11.9kg、 水を含み約2倍の20kg に なるものとする。サイドボード、ソファの2点とする。 ※3:廃棄物処理法に基づき産業廃棄物処分業者が実施している特定家庭用機器廃棄物の処理実態について(経済産業省) ※4:700W の一般的な重量 、※5:2.2L の一般的な重量、※6:5合炊きの一般的な重量
36 なお、本町においては津波の到達が予想されていないことから、南海トラフ 巨大地震に伴う被害については床上浸水、床下浸水の被害はなく、全壊、半壊、 木造火災、非木造火災の被害区分のみ災害廃棄物の発生量を算定する。風水害 の被害に伴う災害廃棄物の発生量は、被害想定から、床上浸水、床下浸水のみ の区分となる。 2 津波堆積物発生原単位 前述のとおり、本町においては津波の到達が予想されていないことから、津 波堆積物は発生しないため、発生量の算定は行わない。 <参考> ・津波堆積物(t) =津波浸水面積(m2)×発生原単位(0.024t/m2) 出典:災害廃棄物対策指針 技術指針【1-11-1-1】 3 災害廃棄物発生量 災害廃棄物の発生量は、次の方法により推計する。 なお、推計に当たっては、再資源化を図るため、災害廃棄物の種類別の発生 量もあわせて推計する。 ・災害廃棄物発生量(t) =被害区分毎の棟数(棟)×被害区分ごとの発生原単位(t/棟) 被害区分:全壊、半壊(大規模半壊含む)、木造火災、非木造火災、 床上浸水、床下浸水 ・種類別災害廃棄物発生量 =被害区分毎の災害廃棄物発生量×被害区分毎の災害廃棄物等の 種類別割合 推計方法:「災害廃棄物対策指針 技術指針」による 上記の算定式に従って、原単位を用いて推計した、南海トラフ巨大地震に 伴う災害廃棄物の発生量を推計すると、表 19 のとおりとなる。
37 表 19 被害区分別種類別災害廃棄物量の合計 倒壊による廃棄物量 (t) 火災による廃棄物量 (t) 計 (t) 全壊 半壊 木造 非木造 可燃物 42,752 9,936 4 2 52,694 不燃物 42,752 9,936 2,633 352 55,673 コンクリートがら 123,505 28,704 1,257 1,339 154,805 金属くず 15,676 3,643 162 71 19,552 柱角材 12,825 2,981 0 0 15,806 合計 237,510 55,200 4,056 1,764 298,530 (注)四捨五入により計が一致しない場合がある。 風水害の被害に伴う災害廃棄物の発生量を推計すると、表 20 のとおりとなる。 表 20 被害区分別種類別災害廃棄物量の合計 浸水による廃棄物量 (t) 計 (t) 床上 床下 可燃物 177 187 364 不燃物 76 80 156 コンクリートがら 0 金属くず 0 柱角材 0 合計 253 268 520 (注)四捨五入により計が一致しない場合がある。 4 既存処理施設の能力推計 ①試算条件の検討 既存処理施設での災害廃棄物処理可能量については、環境省の「巨大災害発生 時における災害廃棄物対策のグランドデザインについて 中間とりまとめ」(平成 26 年 3 月)中の、「既存の廃棄物処理施設における処理可能量の試算」の方法に準 拠し、これに町内の個別施設の被害状況への配慮を加味して推計を実施する。 町が所有する一般廃棄物処理施設、民間事業者が所有する産業廃棄物処理施設 のうち、焼却(溶融)処理施設と最終処分場を対象に処理可能量を試算。 処理可能量は統計データを用いて年間処理量の実績に分担率を乗じて試算。 一般廃棄物の焼却(溶融)処理施設については、稼働年数、処理能力、処 理能力に対する余裕分の割合に関して一定の制約条件を設定。施設の被災も考 慮。
38 一般廃棄物の最終処分場については、残余年数に応じて対象とする施設を 抽出し、年間埋立処分量に対する分担率を設定。 民間事業者の産業廃棄物の焼却(溶融)処理施設及び最終処分場について は、弾力的な対応が可能である面も考慮し、施設が被災することによる影響に ついても一律で設定した上で年間処理量の実績に対する分担率を設定。 出典:「環境省資料」 図 17 災害廃棄物処理可能量の推計方法 ②試算シナリオの設定 算定のシナリオの設定についても環境省の「巨大災害発生時における災害廃棄 物対策のグランドデザインについて 中間とりまとめ」(平成 26 年 3 月)中の、「既 存の廃棄物処理施設における処理可能量の試算」の方法に準拠し、図 18 のとおり 設定する。 24
39 出典:「環境省資料」 図 18 災害廃棄物処理可能量のシナリオ設定 ③推計の実施 ②で設定したシナリオに基づき、既存施設での災害廃棄物処理可能量の推計を 行った結果を下記に示す。 表 21 既存ごみ焼却施設の処理可能量 施設名 石井町清掃センター 年間処理量(トン/年度) 6,473 稼働年数(年) 38 処理能力(トン/日) 30 年間処理能力(余裕分)(トン/年) 1,927(=8,400-6,473) 処理能力(公称能力)に対する余裕分の割合(%) 22.9 処理可能量 (トン/年度) 高位シナリオ (分担率 20%) 1,295 中位シナリオ (分担率 10%) 稼働年数、処理能力により除外 低位シナリオ (分担率 5%) 稼働年数、処理能力により除外 年間処理量:環境省一般廃棄物処理実態調査<平成 26 年度調査結果>徳島県集計結果(ごみ処理状況) 直接焼却量 (公称年間処理能力=トン/日×280 日=トン/年)
40 表 22 既存最終処分場の処理可能量 施設名 石井町一般廃棄物最終処分場 埋立容量(覆土含む)(m3/年度) 1,961(=1,601÷0.8163) 残余容量(m3) 26,709 残余年数(年) 14 埋立処分 可能量 (m3/年度) 高位シナリオ(分担率 40%) 784 中位シナリオ(分担率 20%) 392 低位シナリオ(分担率 10%) 196 埋立容量:埋立重量(トン)÷埋立ごみ比重(トン/m3) 埋立重量:環境省一般廃棄物処理実態調査<平成 26 年度調査結果>徳島県集計結果(ごみ処理状況) 最終処分量 埋立ごみ比重:0.8163(環境省が残余年数算定の際に使用する数値) 6―2.処理スケジュール 早期に復旧・復興を果たすため、災害廃棄物等の処理については 3 年間で終え ることを目標とする。これに則した処理スケジュールは図 19 のとおりである。 災害発生後、全般的な被害状況を的確に把握するとともに、災害廃棄物等の発 生量、処理施設の被害状況等を考慮した処理可能量などを踏まえ、処理スケジュ ールの見直しを行い、再構築する。 処理においては、道路障害物や倒壊の危険性のある家屋の解体撤去、有害廃棄 物・危険物の回収、腐敗性廃棄物の処理など緊急性の高いものを優先する。 また、時間経過に伴い、処理施設の復旧や増設、動員可能人員、資機材(重機 や収集運搬車両、薬剤等)の確保、広域処理の進捗などの状況が変化することか ら、適宜見直しを行い円滑な進行管理に努める。 出典:「徳島県災害廃棄物処理計画」 図 19 処理スケジュール
41
出典:「災害廃棄物処理業務(宮城県)」
図 20 処理スケジュール(宮城県東部ブロック)
出典:「災害廃棄物処理業務(宮城県)」
42 6―3.処理フロー 1 標準的な処理 災害が発生した場合は、平常時の処理と大きく異なり、木くずやがれき類が 多量に発生する。これらの災害廃棄物等は仮置場において選別した後、破砕等 の中間処理を行い再資源化を図る。 災害廃棄物等の種類ごとの分別、中間処理、最終処分、再資源化の標準的な 処理フローを図 22 に示す。 出典:「東日本大震災に係る災害廃棄物の処理指針(マスタープラン) 平成 23 年 5 月 16 日環境省」 図 22 標準的な処理フロー
43 2 種類ごとの標準的な処理 主な災害廃棄物等の種類ごとの、分別、中間処理、最終処分、再資源化の標 準的な方法については次のとおり。 (1)コンクリートがら 一次選別により金属類を除去した後に破砕し、再選別の工程を経て再生砕石 とする。 出典:「東日本大震災により発生した被災 3 県(岩手県・宮城県・福島県)における 災害廃棄物等の処理の記録(環境省東北地方環境事務所)」 図 23 コンクリートがらの処理フロー
44 (2)木くず 一次選別により木くず以外のものを除去した後に破砕し、再選別の工程を経 て木質チップとする。 出典:「東日本大震災により発生した被災 3 県(岩手県・宮城県・福島県)における 災害廃棄物等の処理の記録(環境省東北地方環境事務所)」 図 24 木くずの処理フロー
45 3 石井町における処理フロー 南海トラフ巨大地震において発生する災害廃棄物の「分別、中間処理、最終 処分、再資源化」の各工程における処理量等の処理フローを作成すると、図 25 のとおりとなる。 図 25 南海トラフ巨大地震における災害廃棄物処理量のフロー 単位:t 3) 柱角材 19) 燃料・ボード原料 ( 15,806 ) ( 15,806 ) 5.3 % 5.3 % 10)焼却主灰 ( ) 4) 可燃物 20)土木資材 ( 52,694 ) ( 30,235 ) 17.7 % 11)焼却飛灰 ( ) 10.1 % 12)土砂 ( ) 13)汚泥 ( ) 1) 5) 不燃物 9) 14)不燃物資源化分 ( ) 21)分別土 ( 55,673 ) ( 29,507 ) ( 298,530 ) 18.6 % ( 55,673 ) 9.9 % 15)不燃物埋立分 ( ) 100.0 % 6) コンクリートがら 22)再生砕石 ( 154,805 ) ( 154,805 ) 51.9 % 51.9 % 16)不燃物 ( ) 7) 金属くず 23)金属くず ( 19,552 ) ( 19,552 ) 6.5 % 6.5 % 2) 8) 17)汚泥 ( ) (汚泥は固化物として搬出) ( 0 ) ( 0 ) 18)土砂 ( ) 0.0 % 0.0 % 24) 最終処分 ( ) % 25) 26) 28) ( 298,530 ) ( 298,530 ) ( 249,905 ) 100.0 % 100.0 % 83.7 % 27) 29) ( ) ( 16,482 ) % 5.5 % 再生資材 破砕 16,482 32,143 9,943 11,213 0 0 0 選別・分級 焼却減量分 破砕 5,011 10.8 5.5 中間処理 総発生量 中間処理量 最終処分量 粗選別後 廃棄物種類 津波堆積物 災害廃棄物等 災害廃棄物 津波堆積物 粗選別 重 機 等 に よ る 選 別 再生資源量 選別 15,281 5,269 29,507 焼却処理 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 再生資材 焼却減量分 埋立処分
46 風水害において発生する災害廃棄物の処理フローは図 26 のとおりである。 図 26 風水害における災害廃棄物処理量のフロー 処理フローは、災害廃棄物の処理の進捗や性状の変化などに応じ、適宜、見 直しを行う。 処理・処分先が決定次第、処理フローへ反映させる。また、災害廃棄物の処 理見込み量の見直しが行われた場合には、適宜処理フローの見直しを行う。 処理の進捗に応じ、施設の復旧状況や稼働状況、処理見込み量、動員可能な 単位:t 3) 柱角材 19) 燃料・ボード原料 ( 0 ) ( 0 ) 0.0 % 0.0 % 10)焼却主灰 ( ) 4) 可燃物 20)土木資材 ( 364 ) ( 147 ) 70.0 % 11)焼却飛灰 ( ) 28.4 % 12)土砂 ( ) 13)汚泥 ( ) 1) 5) 不燃物 9) 14)不燃物資源化分 ( ) 21)分別土 ( 156 ) ( 83 ) ( 520 ) 30.0 % ( 156 ) 15.9 % 15)不燃物埋立分 ( ) 100.0 % 6) コンクリートがら 22)再生砕石 ( 0 ) ( 0 ) 0.0 % 0.0 % 16)不燃物 ( ) 7) 金属くず 23)金属くず ( 0 ) ( 0 ) 0.0 % 0.0 % 2) 8) 17)汚泥 ( ) (汚泥は固化物として搬出) ( 0 ) ( 0 ) 18)土砂 ( ) 0.0 % 0.0 % 24) 最終処分 ( ) % 25) 26) 28) ( 520 ) ( 520 ) ( 230 ) 100.0 % 100.0 % 44.3 % 27) 29) ( ) ( 68 ) % 13.0 % 222 42.7 13.0 総発生量 中間処理量 再生資源量 焼却減量分 最終処分量 0 津波堆積物 津波堆積物 選別・分級 0 68 災害廃棄物 28 選別 31 破砕 重 機 等 に よ る 選 別 0 106 焼却処理 36 83 14 破砕 災害廃棄物等 粗選別 廃棄物種類粗選別後 中間処理 再生資材 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 再生資材 焼却減量分 埋立処分
47 人員数、資機材(重機や収集運搬車両、薬剤等)の確保状況等を踏まえ処理ス ケジュールの見直しを行う。場合によっては、広域処理や仮設焼却炉の必要性 が生じることも想定する。 6―4.収集運搬 町は、災害時において優先的に回収する災害廃棄物の種類、必要な機材、収集 運搬方法・ルート等について、平常時に想定しておく。 優先的に回収すべき災害廃棄物の種類としては、道路障害物、仮設トイレ等の し尿、有害廃棄物、危険物、腐敗性廃棄物があげられる。 災害発生後、あらかじめ想定した収集運搬方法・ルートを基に、被災状況に応 じて実施方法を決定する。なお、機材が不足する場合は、県に要請し、県内市町 村間や協定締結団体による支援を受ける。収集運搬車両の確保とルート計画を検 討するにあたっての留意事項を表 23 に示す。