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正 当 防 衛 に お け る 適 法 化 原 理

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(1)ー違法阻却論研究・その二ー. 正当防衛における適法化原理. はしがき. ﹁必要性﹂を要件とする立法例. 第一部 正 当 防 衛 の 比 較 法 的 考 察 一. ﹁相当性﹂・﹁法益均衡性﹂を要件とする立法例. 一九世紀における諸学説. 正当防衛における適法化原理. 二. 第二部 一. ︵一︶. 正当防衛固有の適法化原理を認める見解. 違法性阻却の一般原理によって説明する見解. 現代の諸学説. ︵二︶. 若干の私見. 二. ︵三︶ \﹃. あとカき 正当防衛における適法化原理. 曽. 根. 威. 二三一. 彦.

(2) 正当防衛における適法化原理. はしがき. 二三二. 前稿では︑ドイツ法を中心として古代より近代にいたる主な法典にあらわれた正当防衛規定を︑適法化原理の観点. から歴史的沿革をたどりつつ法制史的に把握してみた︒そこで明らかになったことは︑比較的新しい法典こそは無制. 限の正当防衛権を認めているものということができ︑そこにおける正当防衛の根本思想が﹁正は不正に譲歩する必要. はない﹂という標語によって示されるということ︑そして︑この命題は︑古くはたとえばローマ法にみられるように. 自然権に基づく正当行為として個人的見地から把握され︑あるいはゲルマン法における現行犯殺害のように社会的権 利として把えられたということであつた︒. そこで本稿では右の歴史的考察を踏まえつつ︑現代における各国の正当防衛規定を比較法的に考察し︑次いで︑一. 正当防衛の比較法的考察. 九世紀以降にあらわれた︑正当防衛における適法化原理に関する諸見解を学説史的に考察してみたいと思う︒. 第一部. 各国の刑法典︑諸草案にあらわれた正当防衛規定をみると︑正当防衛の成立要件をゆるく規定しその成立を幅広く. 認めているものと︑成立要件に厳格な制限を設け正当防衛の成立範囲に限定を加えているものとに大別される︒前者. が︑防衛行為について必要性の要件を規定するにすぎないか︑攻撃と防衛の均衡性を要求するにとどまるのに対し︑. 後者は︑相当性ないし法益均衡性の要件を掲げている︒これを適法化原理の側面からみれば︑前者の規定が正当防衛.

(3) の本質に着目して︑正当防衛固有の適法化原理を基礎として構成されているのに対し︑後者は他の違法性阻却事由︑. ことに緊急避難と共通の適法化原理︑すなわち法益衡量ないし社会的相当性の思想︵法益衡量説・目的説︶を正当防. 衛規定の基礎に置いているように思われる︒そこで第一部では︑右の分類に従って諸外国の刑法典︑草案の中にあら. ﹁必要性﹂を要件とする立法例. われた正当防衛規定を検討し︑そこにうかがわれる適法化原理に言及することにしよう︒. 一. 正当防衛固有の適法化原理を基礎とし︑正当防衛の成立範囲を比較的幅広く認めている刑法典︑刑法草案の中に. は︑ゲルマン法系︵ドイツ・オーストリア︶のそれのように︑単に必要性の要件のみを規定するものと︑ラチン法系. ︵イタリア・スペイン・中南米諸国︶の刑法典のように︑必要性の範囲に限定を加え︑あるいは攻撃と防御行為との 均衡の要件を掲げるものとがある︒ ︵一︶ ﹁必要性﹂の要件のみを掲げる立法例. このグループを代表するのが︑ドイッの現行刑法︵一八七一年︶︑同刑法草案︵一九三〇年︑五六年︑五九年︑六〇年︑六. 二年︶︑同第二次刑法改正法︵新刑法総則︶およびオーストリァ刑法︵一八五二年と.︑ある︒ ヘエロ. qD ドイッ刑法の正当防衛規定は次のとおりである︒. 二三三. 行為が︑正当防衛によって必要とされた場合には︑罪となるべき行為は存在しない︒. 正当防衛とは︑現在の違法な攻撃を自己又は他人から回避するために必要な防衛をいう︒. ︽第五三条︾①. ②. 正当防衛にむける適法化原理.

(4) ③. 正当防衛における適法化原理 ︵省略︶. 二三四. ここでは︑攻撃を回避するために防御が必要であることだけが要件とされており︑他に何らの制限も設けられてい. ない︒ことに立法者が︑正当防衛の定義規定である第二項で︑成立基準を防御権を脅かされた利益と侵害された利益. との衡量にかからしめようとしなかったことは規定の文言から明らかである︒﹁法秩序はここで︑いかなる範囲内で. 個々の︵違法な攻撃を受けた︶市民がみずから原則としてその︵法秩序の︶利益の保持︑ ︵およびそれと同時に暗に ︵2︶ 違法な攻撃を受けた法益の保護︶を手ずから行なうことができるかということを示している﹂にすぎない︒この規定. の中に︑ ﹁正は不正に譲歩する必要がない﹂という根本原則が厳格に貫かれていることは︑一義的な規定の文言︑そ ︵3︶ の意味するところ︑および目的から明らかである︒したがって︑緊急の場合には︑あらゆる正当な利益をあらゆる違 ︵4︶ 法な攻撃に対しきわめて峻厳な手段によって防御することが許される︒. 五三条の解釈として第二項が正当防衛の定義規定であることについては争いがないが︑第一項については︑これが ︵5︶. 正当防衛の原則と法的効果のみを規定しているとする見解と︑これに加えてまさに一項にこそ正当防衛の適法化根拠. が潜んでいるとする見解とが対立している︒後説は︑一項の﹁正当防衛によって必要とされた﹂︵α霞320署︒ぼ αq. ︒び9窪考弩︶という文言を重視し︑五三条二項の適用が法感情︵男09房鴨岳窪︶と矛盾する場合︑つねに防御が. ﹁必要とされること﹂︵○︒げ9窪器す︶を否定する︒﹁必要とされること﹂は︑あらゆる任意の衡平の考慮を受け容れ ︵6︶ る集合概念︵留9ヨ︒ヲ紹二中︶︑一般条項︵08段巴置臣鴇一︶として機能する︒この説の首唱者ヒンメルライヒによ. れば︑﹁必要とされること﹂は︑﹁およそ違法な攻撃の中に︑即座の︑断固たる︑強固かつ﹃果断な﹄︵零ぼ虫象αQ︶防.

(5) 衛が許される不法を認めることができるか︑また正当防衛行為がーいっさいの事情を評価することによってー法. ﹃正﹄と﹃不正﹄とが対立していることを確認するかどう. の確証︵ωo巧餌ぼ琶αQ留の男9窯︒︒︶に役立つかという問題である︒それゆえ︑正当防衛行為が必要とされるか否かは︑. ︵7︶. 法秩序が具体的場合に法の貫徹にかかわる利益に応じて︑. かにかかっている︒もっとも︑ヒンメルライヒも︑﹁﹃必要であること﹄の枠内で行なわれた評価は︑実は法益ないし ︵8︶. 利益衡量であるという主張に対しては力強く反対せねばならない﹂として︑優越的利益の原理が正当防衛の適法化根. 拠とはなりえないことを強調する︒この点では通説との間に違いはない︒ただ︑彼が法益の極度の不均衡の場合を一. 項の﹁必要とされること﹂の問題として処理しているのに対し︑通説がこれを二項の﹁必要性﹂︵国篤o&Φ島畠溶ε ︵9︶ の要件︑防衛意思の不存在︑権利行使に関する一般的制約によって解決しようとする点に違いがあるにすぎない︒. ω ドイッ現行刑法と同様︑必要性の要件のみを規定した刑法草案として︑第一次大戦前の諸草案︑およびその後. の一九三〇年︑五六年︑五九年︑六〇年︑六二年各草案がある︒ここでは一九六二年草案をとりあげよう︒正当防衛. ︵10︶. に関する規定は次のとおりである︒. 正当防衛とは︑現在の違法な攻撃を自己又は他人から回避するために必要な防衛をいう︒. ︽第三七条︾① 正当防衛において所為をなした者は︑違法に行為した者ではない︒. ②. ︵11︶. 一九六二年草案も現行刑法と同様︑相互に対立する法益の均衡を要求していないところから︑利益衡量の原理を規. 定の基礎に置いていないことは明らかである︒草案の理由書によれば︑制限されていない正当防衛権は︑各個人に︑. 二三五. 古くから国民の法的確信に根ざしてきた保護権を与えるのみならず︑不法をなすことを有効に威嚇して止めさせる︒ 正当防衛における適法化原理.

(6) 正当防衛における適法化原理. 二三六. ﹁価値の僅少な利益に対する攻撃も︑同時に︑法秩序そのものに対する攻撃を含むのであり︑正当防衛を行なう者. は︑同時に︑右の法秩序を共に防衛するのである︒﹂この意味で︑草案は︑法防衛の原則︵汐一自昼血R寄畠富<R貯− o置蒔琶αq︶に固執しているといえよう︒. しかも︑現行刑法が第一項において要件として掲げた﹁必要とされること﹂が草案では脱落したことによって︑右. の原則がさらに一歩進められたとも考えられる︒けだし︑すでにみたように︑ドイツ現行刑法の解釈として︑﹁正当 ︵犯︶. 防衛によって必要とされた﹂の文言に︑防衛法益と侵害法益とが極度に不均衡な場合などを弾力的に解決する意味を ︵13︶. 認める学説が存在するからである︒もちろん︑現行法における﹁必要とされた﹂の文言に特別の意味を認めない立場. 以上の刑法規定と同様︑防衛行為の要件として﹁必要性﹂のみを規定しながら︑さらにその判断基準を示した. からすれば︑この点においても︑草案は現行法と実質的に異ならないといえよう︒. ㈲. ︵呂︶ ものとして︑オーストリアの現行刑法︵一八五二年︶︑ギリシア刑法典︵一九五〇年︶等がある︒. ○オーストリア刑法典 ︽第二条︾︵悪意を排除する事由︶. 次に掲げる場合には︑作為又は不作為は︑重罪として帰責されない︒ ⑥乏ω︵省略︶. ⑧ 行為が︑抵抗できない強制により︑又は正当防衛の行使として行なわれたとき︒. 正当防衛は︑行為者が生命︑自由もしくは財産に対する違法な攻撃から自己もしくは他人を防護するために必.

(7) 要な防衛を行なったにすぎないこと︵又は行為者がもっぱら狼狽︑恐怖もしくは驚愕によりかかる防衛の程度を. 越えたものであること︶が︑人︑時︑場所の状態︑攻撃の性質又はその他の事情から合理的に推認される揚合に. 限り︑認められる︵ただし︑かかる過剰行為は︑事情により本法第二編の規定に準拠し︑過失による罪となるべ き行為として︑これを罰することができる︵第三三五条及び第四三一条︶︶︒. ○ギリシア刑法典 ︽第二二条︾① 正当防衛においてなされた行為は︑違法でない︒. ② 正当防衛とは︑違法な現在の攻撃から自己又は他人を防衛するために必要な︑攻撃者に対する侵害をいう︒. ③ 防衛の必要性の程度は︑攻撃の危険度︑脅かされた損害の種類︑攻撃の種類及び強度その他の事情により判断 される︒. 防衛行為の必要性の基準として︑攻撃の種類︑性質ないし程度を挙げている点では︑オーストリア刑法︑ギリシア. 刑法の間に相違はないが︑ここで注意すべきは︑ギリシア刑法が右のほかに﹁脅かされた損害の種類﹂を明文化して ︵15︶. いることである︒これが法益の権衡を意味するものでないことは当然としても︑その他の判断基準と相まって︑防衛. と攻撃との一定の均衡を要求していると解される余地がある︒もちろん︑オーストリア刑法にいう﹁その他の事情﹂. 二三七. の中に右の基準が含まれると解すれば︑両者はほぼ同一に帰し︑この要件を加味しての必要性判断は︑防衛行為それ 自体の相当性判断と相当程度重なり合うものといえよう︒ ︵二︶ ﹁必要性﹂の要件に限定を加える立法例 正当防衛における適法化原理.

(8) 正当防衛に お け る 適 法 化 原 理. 二三八. 以上の諸刑法︑諸草案は︑正当防衛の成立要件としての必要性にどのような制限をも設けていなかったが︑﹁必要. 性﹂に修飾語を付し︑あるいは攻撃と防衛との均衡を要件とすることによって正当防衛の成立範囲にしぼりをかける. ︵め︶. ﹁必要性﹂を合理的範囲に制限するものとしてスペイン法系の刑法典がある︒. 立法例がある︒. ω. スペイン刑法典︵一九四四年︶の正当防衛規定は次のとおりである︒ ︽第八条︾①︑②︑③︵省略︶. 不法な侵害. ④ 自己の一身︵需窃o醤︶または権利を防衛するために行為し︑次の事情が競合する者. 第一. 法益︵庄窪窃︶の防衛の場合には︑犯罪を構成し︑かつ法益を侵害または急迫の喪失の重大な危険にもたらす攻 撃を不法な侵害とみなす︒. 第二. 防衛者の側における十分な挑発︵冥oぎ臼良5誓津す三〇︶の不存在. 侵害を阻止し︑または反撃するために用いられた手段の合理的必要性. 住居またはその付属物の防衛の場合には︑夜間におけるまたはさびしい場所への不法侵入を不法な侵害とみなす︒. 第三 ⑤︑⑥︵省略︶. ここでは︑防衛のために用いられる手段が﹁合理的﹂に必要でなければならないとして︑不法な侵害を阻止し︑また. は反撃するために正当防衛が必要であるとしても︑無制限にその成立を認めるものでなく︑これを合理性の範囲内に.

(9) ︵17︶. ︵18︶. 止めるべきであることを法文で明らかにしている︒正当防衛における相当性思想に一歩近づいたものであるといえよ yワo. ︑︑︑. ︵19︶. スペイン法系に属するチリ刑法典︵一八七五年︶第一〇条第四項︑アルゼンチン刑法典︵一九二一年︶第三四条第六項 も右とほぼ同文である︒. なお︑正当防衛成立のためにその﹁絶対的必要性﹂を要件とするものに︑ユーゴスラヴィア刑法典︵一九五一年︶が ある︒. 正当防衛とは︑現在の違法な攻撃を自己又は他人から回避するため︑絶対的に必要な防衛をいう︒. ︽第二条︾① 正当防衛においてなされた行為は︑罪となるべき行為でない︒ ②. ユーゴスラヴィア刑法は︑その形式においても一九六二年草案を初めとするドイッ諸刑法草案と酷似しており︑単 ︵20︶. に必要性が強調されている点に相違があるにすぎない︒この﹁絶対的に必要な﹂という表現によって︑個人的利益の. 絶対的保護という個人主義的な理解は否定されるといわれる︒このような社会主義刑法の要請にもかかわらず︑比較. 衡量の原理は緊急避難の場合よりも緩く評価される︒﹁必要性﹂の枠内での判断である以上︑法益の厳密な比較衡量. ︵氾︶. 明文で防衛と攻撃との均衡を正当防衛の成立要件に数えているのが︑イタリア刑法典︵一九三〇年︶である︒攻. ︵21︶. におよばないこと当然である︒. ω. 二三九. 撃との釣合において極端にひど過ぎる防衛上の処置が︑正当防衛の範囲から除外される程度においては︑均衡の原則 ︵7言N壱血段ギo℃〇三〇昌毘§︶をも斜酌している︒. 正当防衛における適法化原理.

(10) 正当防衛における適法化原理. 二四〇. ︽第五二条︾ 違法な攻撃の現在の危険に対し自己又は他人の権利を防衛するため︑必要性によって強制されたゆえ ︵23︶. に︑行為をした者は︑その防衛がその攻撃と均衡を保つものであるときは︑これを罰しない︒. イタリァ刑法典報告によれば︑均衡性の要件に関し次のように報告している︒議会の委員会は︑防衛が単に攻撃ば. かりでなく︑防衛しようとする権利の本質︵①三三窪︶とも権衡を保つべき .㌧あると主張する︒しかし︑この見解には. 賛成できない︒けだし︑防衛は︑侵害の本質に付き権衡を保つことを要し︑必ずしも防衛すべき利益の重要性につい. て︑権衡を保つことを要しない︒⁝⁝むろん︑しばしば防衛すべき利益の重要性が侵害の重大性を判断する一要素を. 構成することは否定できないが︑それは︑防衛の正当性を評定するにつき決して根本的な要素ではない︒侵害の重大. 性は︑侵害に用いられた方法の危険性の重大性いかんによる︒ここに︑法益衡量の意味での均衡性の原則が作用して いないことは明らかである︒ ︵24︶. なお︑防衛が攻撃と﹁明らかに﹂比例しない場合は正当防衛ではないとすることによって︑正当防衛の成立範囲を. イタリァ刑法より広汎に認めていると思われるのがチェコスロヴァキァ刑法典︵一九六〇年︶である︒すなわち︑. ︽第コニ条︾本法典の保護する利益に対する直接の又は継続的な攻撃を避けるための行為は︑他の揚合には罰せられ. <①ユ品ρ=ω9ぎ8︒︾ロ串し零ρ第二次刑法改正法三二条もほぽ同文である︒. る行為であっても︑犯罪ではない︒ただし︑防衛が明らかに攻撃の性質および危険に比例しない場合には︑正当防 衛とはいえない︒ ︵1︶ω實緯αq309げ琴プき碁嶺・竃帥一お謹. ︵2︶匹§︒一邑︒ダZoヨ︒ぼロ巳章げ薯島8男夢曇ωω茜冨F一Sどω・躍い.

(11) ︵4︶. ︵3︶. ドイツ民法二二七条の一︑二項についても事情は同じである︵<巴●霞量巴お8ダZO浮二︷〇二口匹Z9毛魯さζU園一88. ぐ笹●一ぐ黒Nωo︸ど鎚●讐○●ψ9︒. o一ヌhげ碧写詳ゆヨZo酔名多﹃奉3一し霧ooいoo︐ ︿琶ー一脅緯N零FO零言o⇒︵一震o. ・界. ︵5︶. ︵7︶. ︵6︶. =剛彰ヨ︵レ一犀三ご9鈴︵ゾ. =回ヨ召 二 奉 三 ! ︷ 一 § ● ︵ y の . O 野. 切o乞︷ 2 旨 螢 肇. ω・ま一・︶︒. ︵8︶. 内藤謙﹁立法問題としての正当防衛ー日本・ドイツ・オーストリアの刑法改正事業における展開を中心として﹂判例時報. ︒3・男oω冨号ユ︷∬一3Pψ轟㎝①い︾馨.㎝︒ ζo霧ら︸一リコ奉o一一劣一3⇒<3ゑつ⇒一ヨ缶Zo峠名oプ罵①3f国⇒笹o. ︵9︶. 五〇三号三頁参照︒. 一九三〇年草案第二四条では︑第一項が﹁正当防衛においてなされた行為は違法でない﹂となっているが︑二項はこれとま. ︵1 1︶. 内藤︑前掲︵9︶参照︒. 国葺≦霞︷︵以下︑国と略す︶一霧鈍ω2冒匹gβ些ψまゑ︐. ︵0 1︶. ったく同文であり︑一九五六年草案第三七条︑一九五九年草案第三八条︑一九六〇年草案第三七条は︑一九六二年草案と一︑. ︵12︶. 以上のドイツ刑法︑諸草案と同様の規定形式をもつものとして︑ルーマニア刑法典︵一九四八年︑ω年ヨヨ言昌αq鍔詔乱Φ葺︐. 二項とも同丈である︒. ︵13︶. ︒︒. 魯段ω賃鑑αq霧o訂藍島R︵以下︑ω馨一仁コαqと略す︶Zけooンψお■︶第一三二条︑フィソラソド刑法典︵一八八九年︑. o︶第三章第六条がある︒なお︑フィソラソド刑法の正当防衛については︑いかなる範囲でその成立 ω馨日一仁ロαq2昌①ρψo. 二四一. が是認されるかということに関し学説の対立がある︒ある見解は﹁正は不正に譲歩する必要はない﹂という原則を根拠に︑正. 正当防 衛 に お け る 適 法 化 原 理.

(12) 正当防衛における適法化原理. 二四二. 当防衛権は法益の保護に必要な限り是認されるとし︵絶対性の原則︶︑他の見解は︑法律の文言がどうであろうと︑法律によ. ってどのような極端な帰結も引出されるべきでないということから相対性の原則を基礎に置く︵甲=o鼻霧巴P匹霧団昌昌冨o﹃. ︵18︶. ︵17︶. ︵16︶. ︵15︶. ︵14︶. ω馨ぎ旨αqZH■09ω●一無︒. ω聲冨昌αqZ5刈ごω●. ω鍵Bヨ一ロロ鵬Zン一Pω︒ωー. ω彗ヨ一琶αqZ戸①P¢鮮邦訳は︑森下忠﹁スペイソ刑法典﹂によった︒. 竃①Nαqoさ仁●帥畳ω自●辞一〇〇Poo. ω卑ヨヨ冨ロαq2卜OPψ9. ω霞母お3訂ぎ竃o品段あ魯αづぎ−一83①oぎU霧窪︒︒露ロ島の魯Φω霞 ヰ①o算傷角OoαQg類碧fω阜ド一〇〇8ω 鳶︷■︶︒. ︵19︶. ここでこころみられる攻撃と防御との均衡性は︑攻撃の瞬間に被攻撃者にとって現に示すごとくに従って判断される︒攻撃. >︒7冒旨匹εζ①NαqoさF費一W匹●ごるO即ω︒も08︐. NOO.. ︵20︶. と防御の均衡判断でさえ︑行為者の主観に委ねられるということは︑いまだ客観的違法阻却判断であるべき﹁相当性﹂思想に. 9. ︵21︶. 到達していないことを示すものではあるまいか︒ Oo●. 司法資料二〇七号七一頁参照︒. ω卑ヨヨ一¢づαqZ5㎝ρoo. ︵23︶. しかし︑一九五〇年のチエコス・ヴァキア刑法典は︑攻撃に対する防衛の相当性を要件としていた︵留日ヨ富昌αqZ鉾ooPψ. ︵鎗︶. ︵24︶. 一〇h︶︒.

(13) 二. ﹁相当性﹂. ﹁法益均衡性﹂を要件とする立法例. 本章でとりあげる正当防衛規定は︑﹁必要性﹂の要件に代え︑またはこれに加えて︑防衛行為の﹁相当性﹂︑あるい. は攻撃によって脅かされた法益と防衛によって侵害された法益との﹁均衡性﹂を要件として明文化している︒当初の. ﹁正は不正に譲歩する必要はない﹂という正当防衛の根本思想を維持しつつも︑﹁社会的相当性﹂ないし﹁法益均衡. 性﹂といった違法性阻却の一般原理を正当防衛の規制原理として考慮に入れている︒この中には︑攻撃および侵害と. の関連で防衛行為の相当性を規定したもの︑情況上の相当性について論じたもの︑法益の均衡を明示したものがあ る︒. ︵一︶防衛行為の相当性を要件とする立法例. 第一の類型に属する立法例は︑主として防衛の程度を判断する際に攻撃の危険性︑侵害の種類・性格等を考慮して. 防衛行為が相当であることを要件とする︒いまだ︑行為が﹁正当な目的のための相当な手段﹂﹁社会的相当性の枠内. ︵1︶. にある﹂かどうかの判断において︑法益の衡量を含めて︑具体的な場合における全事情を考慮しているとはいえな. ︵3︶. ︵4︶. い︒その限りでは︑﹁正の擁護﹂という原理にかなり深く沈潜しているといえよう︒この類型に属する正当防衛規定 ︵2︶ としては︑オーストリァ一九一二年政府草案︑同一九六四年司法省草案︑ドイッ民主共和国刑法典︵一九六八年︶︑ソ. 二四三. 連邦刑事関係基本法︵一九五八年改正︶︑スウェーヂン刑法典︵︸九六五年︶等がある︒ここでは︑オーストリアの一九. 六四年司法省草案をとりあげることにしよう︒ 正当防衛における適法化原理.

(14) 正当防衛における適法化原理. ︵5︶. ︵省略︶. でない︵o詩霧一島象畠巨彗αq①日o霧窪︶場合には︑その行為は正当化されない︒. 二四四. な攻撃者に対する加害の重大さ又は攻撃者の保護の必要性︵ω畠o崖轟号&費蜜鴨oδのゆえに︑明らかに相当. ただし︑被攻撃者に些細な不利益︵αQR一話RZ8窪巴︶が切迫するにすぎず︑かつ︑防衛が防御のために必要. る︵魯薯oぼ窪︶ために必要な︵8ヨ①巳お︶防衛を行なったにすぎない者は︑違法に行為したものではない︒. ︽第三条︾① 生命︑健康︑自由又は財産に対する現在の又は直接に切迫した違法な攻撃から自己又は他人を防御す. ②. 理由書は︑相当性の要件を規定したことについて︑つぎのようにいう︒現行法のように﹁必要な防衛﹂について規. 定するだけでは最小限度の加害であることのみが︑正当防衛成立の限界であることになり︑防衛法益と侵害法益との. 関係が問題にならない︒そのことは︑法感情に反する︒とはいっても︑一九一二年草案および一九二七年草案のよう. に︑防衛により予期される損害が攻撃により脅かされる損害と不均衡であってはならないということまで規定したも. のではない︒ただ︑攻撃のうちに存在する不法が些細なものである場合︑または︑攻撃者が保護を要する場合にの ︵6︶ み︑防衛のために必要な加害の均衡性が間題とされねばならない︒そして︑このように正当防衛権を制限することは. ﹁情況 上 の 相 当 性 ﹂ を 要 件 と す る 立 法 例. 被攻撃者に過大な要求をすることにもならず︑また︑法秩序防衛の利益とも調和が可能であり︑その制限は法感情に ︵7︶ 適合するという︒ここでは︑明らかに相当性の認定規準として︑攻撃と防衛との均衡が要請されている︒ ︵二︶.

(15) 一必要性﹂の要件に代えて︑﹁情況上の相当性﹂の要件を明記したものとして︑オーストリア一九二二年対立草案︑ これにならったドイッ一九二五年草案︑スイス刑法典︵一九三七年︶等がある︒. 正当防衛においてなされた所為は︑違法でない︒. ○オーストリア一九二二年対立草案. ︵省略︶. は他人を防衛した者は︑正当防衛において行為した者である︒. 現在の違法な攻撃に対しその情況に相当な方法で︵冒o言震匹窪βB誰巳窪髄握o日8︒︒窪窪≦︒冨︶自己又. ︽第ニニ条︾①. ②. ③. 正当防衛においてなされた所為は︑違法でない︒. Oドイツ一九二五年草案 ︽第二一条︾①. ︵省略︶. 二四五. 不正の攻撃を受け又は直接攻撃を受けようとしたときは︑被攻撃者およびその他の何人も︑その情. は他人を防衛した者は︑正当防衛において行為した者である︒. ② 現在の違法な攻撃に対しその情況に相当な方法で︵ぼo冒R含β⊆一三9島窪き磐一ぎ齢S窪≦忌巽︶自己又. ⑧. ○スイス刑法典. ︽第三三条︾①. ︵省略︶. 況に相当した方法で︑その攻撃に対し防衛する権利を有する︒ ②. 正当防衛における適法化原理.

(16) 正当防衛における適法化原理. 二四六. 右の諸規定は現在の違法な攻撃に対し︑自己又は他人を防衛するのに必要な行為がすべて適法化されるのではなく︑. 当該行為が正当とされるためにはその情況において相当な手段とみられうるものであることを要求している︒すなわ. ち︑正当な目的達成の手段であろうとも︑それが国家的秩序ないし︑社会生活の中で歴史的に形成された社会倫理的 ︵8︶ 秩序の枠内になく︑そうした秩序によって許容されていない限り︑適法化されないという思想を基礎としている︒こ ︵9︶. のように違法性阻却の一般原理としての社会的相当性の思思を正当防衛の立法︑判例および学説に反映させる場合︑ ︵10︶. これは一般に﹁社会倫理的制限傾向﹂と呼ばれている︒これはまた︑ドイツ一九二五年草案が相当性の要件を規定し. た理由につき︑理由書の認めるところである︒理由書は︑現行刑法における必要性の要件によれば︑防衛のために必. 要な手段が防衛された法益と均衡を全く欠いたばあいにも正当防衛が認められることになると理解し︑道義的な立場. から満足できないそのような結論を避け︑その手段を防衛目的のために用いることが道義的に正当化されるかどうか. をも行為者に検討させることに︑相当性の要件を規定することの基本的理由があるとする︒. 理由書は右にみたように︑防衛行為の相当性を判断するにあたって︑防衛された法益の︑防衛によって破壊された. 法益に対する価値関係が重要な意味をもつことを認める︒そもそも︑この法益均衡の思想は︑いわゆる目的説ないし ︵H︶. 社会的相当性説が︑行為が﹁正当な目的のための相当な手段﹂﹁社会的相当性の枠内にある﹂かどうかを認定するに. あたって︑標準としているものである︒ただ︑目的説ないし社会的相当性説は︑行為がその違法性を阻却するかどう. かの判断においては︑法益の価値以外の多くの要素が考慮されなければならないということをあきらかにしたもので. あって︑正当な目的を達成するための相当な手段であれば︑価値の低い法益を救うために価値の高い法益を犠牲にし.

(17) た場合でも︑その行為の違法性が阻却されるとする︒理由書も︑﹁そのような規制︵法益の価値関係を正当防衛の限. 界づけに対する唯一の観点とするもの月筆者注︶は︑また︑正当防衛において行為する者は︑自己に切迫する不法に. 対して自己の権利を防衛するのであり︑かつ︑被侵害者がこの不法の防衛において侵害にかかわる法益よりも大きな ︵12︶. ︵13︶. 価値のある法益を否定する場合にも︑侵害者はそのことを身から出たさび︑としなければならないということを顧慮 しないことになろう﹂とした︒. 正当防衛のこのような立法形式に対しては︑攻撃する不正と防衛する正とが対立する場合は︑正と正が対立する場. 法益均衡性を要件とする立法例. 合と異なって︑相当性を要件とすべきではないとする批判がある︒ ︵三︶. 相当性の規定形式をさらに一歩進めて︑法益均衡性の要件を規定したものとして︑ドイッの一九二七年草案および. これと同一のオーストリァ一九二七年草案がある︒違法性阻却の一般原理についての法益衡量説をその基礎としてい る︒. 正当防衛においてなされた所為は︑違法でない︒現在の違法な攻撃に対し自己または他人を防衛し. ○ドイツ一九二七年草案. ︽第二四条︾①. 二四七. ︵三6ぼ窪鴇震くo浮巴ヨ望ω宕窪︶限り︑正当防衛において行為したもの. た者は︑防衛が攻撃を回避するために必要︵醇8&︒葺畠︶であり︑かつ︑防衛により予期される損害が攻撃に より脅かされる損害と不均衡でない 正当防衛における適法化原理.

(18) 正当防衛における適法化原理. ②. ︵省略︶. ︵省略︶. である︒. ③. ︵14︶. 二四八. 法益均衡性を要件としたことにつき︑理由書は︑一九二七年草案も一九二五年草案が追求した目的を実現しようと. しているが︑法益均衡性を要件とすることによって︑規定が明確なものになったと主張している︒しかし︑その反面. ﹁情況上の相当性﹂を要件とする諸草案に比して︑一九二七年草案は法益衡量の原理︵O窪段呂≦猪巨αQ竜二自ぢ︶を ︵路︶ 採り入れることによって︑正当防衛の成立を制限しようとする傾向をより明白にしたものといえよう︒. 法益の均衡を要件とすることに対しては︑正当防衛の特質を重視する立場から批判が寄せられている︒カールは︑. ライヒ議会の委員会における審議の過程で次のような反対論をこころみた︒すなわち︑法益の均衡を要件とすること. は︑﹁緊急避難と異なる正当防衛の本質と矛盾している︒緊急避難の場合には︑違法な攻撃が前提とされていないか. ら︑利益衡量がなされねばならない︒しかし︑正当防衛の本質は︑被攻撃者が自ら彼の支配領域において自己主張す. る点に看取される︒それゆえ︑両利益の価値関係如何はまったく問題とならない︒彼の支配領域において自己主張す. るために︑極端に言えば︑被攻撃者は︑ほんの些細な利益を保護する場合にも攻撃者の生命︑身体さえ侵害すること ︵路︶ が可能である︒一体どのようにして︑攻撃を防衛する瞬間に二つの利益の価値関係が比較衡量されるというのか︒﹂. この批判は正当防衛の核心をつくものであり︑その後︑法益均衡性を防衛行為の要件とする立法例はその姿を消すこ ととなった︒.

(19) ︵2︶. ︵−︶. o︒に︒法務資料三六三号二七頁︒ソビエトでは正当防衛を刑事責任から解放する根拠として︑当該行 ω馨ヨ冒亮2戸oo鉾o. ω賃魯①c窪匹霞u①葺ω号︒・UΦ馨π畳︒・魯窪寄を窪犀. 福田平﹁違法性阻却の一般的原理と立法化の問題点﹂﹃犯罪と刑罰︵上︶﹄︵佐伯還暦祝賀口昭和四三年︶三二四頁以下参照︒. ︵4︶. 甲一8ト国ユ習8ξ昌αqo望ψ一罫内藤︑判時五〇三号五頁以下参照︒. ↓ケo℃①冨一〇&oo︷ω︵&①p国版①oユく①一き轟曙ど一霧㎝︸ζ営誌一蔓o︷甘︒︒凱09一り8.. 一①ぼざヨ幕算衆讐簿ω冨︷αq①ω︒言ゴc一・臣﹂︸一8Pω﹂8・. ︵3︶. ︵5︶. しかし︑刑法委員会では︑これに対しても次の反対論が主張されたという︒すなわち︑このような制限は﹁切迫する不法に. 為の社会的有益性ということが考えられている︒. ︵6︶. 対して法を防衛することへの心用意が麻痺せられる︒そもそも︑衡量の思想は︑正当防衛を行なう者の側に︑法秩序を防衛す. 本草案と同様︑但書の形式て︑相当な程度を超えた防衛行為は正当でないとするものに︑ソ連邦刑事関係基本法第二二条. るという利益があることを看過している﹂と︒ ︵7︶. ︵﹁侵害の性格および危険に対し明らかに相当でない防衛は︑正当防衛の程度を超えたものと認められる︒﹂︶︑スウェーデソ刑. 法第一条︵﹁ただし︑その行為が︑攻撃の性格及び防衛の目的物の重要性から考えて︑明らかに不当と認められるときは︑こ のかぎりでない︒b等がある︒. これに対し︑オーストリア刑法政府草案第一一条は︑正当防衛の概念要素として﹁相当性﹂を要求する︒すなわち︑. 第二条①直接に切迫する違法な攻撃に対し自己又は第三者を相当に貧品窪崔塁9︶防衛した者は︑正当防衛権を行使し た者である︑︑. 防衛の程度は︑攻撃の危険性︑切迫する侵害の種類︑及び︑攻撃者の態度によって決定される︒. 二四九. ③ 相当な防衛の程度を︑攻撃によってひきおこされた無思慮︵ご昌げ08凄粍巳ざ診︶のゆえにのみ超えた者は︑可罰的でない︒. ②. 正当防衛における適法化原理.

(20) 福田平﹁違法性阻却の一般原理﹂団藤編・注釈刑法図のー︑九一頁参照︒. 二五〇. ︵8︶. E・シ︑一ミットは︑この傾向を肯定するためには︑その承認が正当で︑かつ正当防衛の本質に相応していること︑この傾向. 正当防衛における適法化原理. ︵9︶. O り∩げヨ峯 いユ房弩NoN¢ヨ↓げ①巳塑Z9妻Φずび20富け卑づ島信昌ユ2αユ閃仁昌αq器5目ρ2お自①おoびH蹴8ロ鶴げ角島①. をH義的に把握し︑立法技術的に満足すへぎ成文化が可能であることが前提となるが︑この点に関しては最大の疑問があると している︵国. ︵n︶. 国一露9切①σq且口匹仁昌αq︶oo︒ωρ. 福田︑佐伯還暦三二五頁参照︒. 寅一旨Pゆ£三巳琶聾oo ぎ.内藤︑判時四九七号四頁以下参照︒. 一og=品き瓢203睾きω嘗p︷冨9窃ざヨヨび︒︒陣gω息︐ド︾>ロ訂贔︸oo︒9︒︶︒ o. ︵12︶. これに対し︑同じ﹁その情況に相当な方法で﹂の表現を用いながらも︑スイス刑法典の右の要件は︑侵害された法益と攻撃. ︵10︶. ︵13︶. ︵14︶. 内藤︑判時四九七号四頁参照︒. 鼻一露Sω①αq呂昌些き堕O一●. ︶ψ嵩P︶︒なお︑内藤・判時四九七号五頁注︵2︶. を受けた法益との一定の均衡を要求しているとされる︵ZoFUす閃9ぼ8三αq⊆畠︒り讐言き一ヨO①器欝⊆&ぎ島Rヵ角マ. ︵15︶. Z一&①お魯ユ津①昌ω餌●鈍>口げ拶昌αq︶ψ器. 参照︒. D魯①N魯湾ぼ5臼﹃o o言黒話3ぴ切昏o︒ρ一霧 一の冥R﹃5騨ω3≦鉱N①ユ︒. ︵16︶.

(21) 第二部. 正当防衛における適法化原理. 第二部では︑︸九世紀以降のドイツの学説に現われた正当防衛における適法化原理︑通常違法とされる行為が何故. 一九世紀における諸学説. へし. 正当防衛で行なわれた場合に適法化されるのか︑その根拠を尋ねてみることにしよう︒. 一. ︵2︶ 一 正当防衛の本質ないし法的根拠に関し︑一九世紀のドイッではさまざまな見解が提出されたが︑それらは大き ︵3︶ く三つの基本方向にまとめられる︒その一は︑カントの国家契約説を基礎とするものであって︑正当防衛を前国家的 ︵4︶ な自然権として把握する︒その二は︑フィヒテの緊急避難に関する見解︵放任行為説︶に依拠して︑正当防衛状態にお. いても緊急避難の場合と同様︑全法的関係︑国家自体が止揚される︵緊急状態︶と説く︒最後に︑その三は︑不法の ︵5︶ 内部的空虚性というへ!ゲルの命題から出発し︑正当防衛を不法の否定として実定法内の現象と解する︒右の三者は. 正当防衛をそれぞれ自然法上の権利行為︵第︼説︶︑放任行為︵第二説︶︑実定法上の権利行為︵第三説︶と解する点に ︵6︶. 違いがあるが︑いずれの見解も違法性阻却に関する一般理論から説きおこすことなく︑その不可罰性を正当防衛固有. カント学派によれば︑個人は︑法律が彼に必要な保護を与えるという条件の下においてのみ︑自己防御という. ︵7︶. の原理に求めている点にその特色がある︒順次みてゆくことにしよう︒. ニ. 二五一. 自然権を国家に捧げる︒したがって︑国家がみずから保護することのできない違法な攻撃に対しては︑自然的な原初 正当防衛における適法化原理.

(22) 正当防衛における適法化原理. ︵8︶. 二五二. の︑すべての国家以前に存する防御権が復活することになる︒換言すれば︑個人は︑私的暴力を行使する権利を必然 ︵9︶. 的に国家に委ねてしまったために︑国家における自己防御の適法性は︑国家への私的暴力の譲渡が及びえない場合︑. すなわち緊急状態の下においてのみ獲得される︒反対に攻撃者の立場から言えば︑違法な攻撃は︑直接彼のあらゆる ︵−o︶. ︵H︶. 権利を廃棄するものであるが故に︑自己防御は︑それが被攻撃者の権利の維持のために必要である限り適法というこ. とになる︒この見解を主張するのがフォイエルバッハ︑ヘンケである︒ ︵12︶ なお︑へーゲリアーナーの代表ともいうべきアベッグもまた︑正当防衛権︵自然法的︶の基礎を緊急におき︑正当防. 衛は︑緊急状態によって正当化される自力救済であるとする︒彼は︑正当防衛を緊急状態と解し︑緊急が真の権利︑. 緊急権を付与すると主張することによって︑その正当な要求に応ずることができるとした︒そして︑国家が通常保障 ︵13︶. する保護を与えない結果︑これが権限として被攻撃者に委ねられる場合︑その法的根拠は︑原初的かつ直接自然的な 実力に求められた︒. カント学派の正当防衛論に対しては︑次の二点において批判が加えられている︒その一は︑カント学派が思想的基 ︵14︶. 盤とする国家契約説そのものに対する批判であり︑その二は︑右と関連して︑正当防衛を前法的︑自然的権利とみる. ことに対する批判である︒前者に関してヤンカは言う︑﹁自然的防御権の復活は︑現在一般に認められているように. 擬制である︒これは︑カントの契約国家の理念の中に止まっているが︑明らかに事実と矛盾している︒個人の恣意か. ら独立した組織体である国家の発生的生成過程には︑今述べたような契約のモメントは現実に認識されるはずがな い﹂と︒.

(23) 第二に︑カント学派が正当防衛を法外現象と把えることに対して︑まず︑. へーゲル学派の立場からの抗議を受け. た︒すなわち﹁国家の絶対的倫理的必然性は︑条件次第で発生するこのような生起︑および条件付きで留保された国. 家からの離脱をただちに許さないということ︑国家自体が前提とした前国家的自然状態は現実に存在せず︑それは︑. 国家の人類学的必然性を誤認し︑未発達の国家形態の中にあって国家を認識しえなかった者によってしか採り入れら. ︵16︶. れえないのであるから︑原初的な︑国家以前に存在する防御権の復活ということもありえないこと︑しかも⁝⁝国家 ︵路︾ と法︑添ら除外された状態が国家の内部に存するとはまったく考えられないこと﹂がその内容をなしている︒. ﹃前法的﹄ないし﹃原初的﹄な強者の権利︵雰霧すΦ9ごが. ヒンメルライヒも次のような批判をこころみた︒すなわち︑﹁国家が国民に正当防衛権を保障するとしても︑国民 を保護するための国家機関が不在であるからといって︑. 蘇えるわけではない︒正当防衛権は︑もともと個人に留保されている︒正当防衛の規定は︑主観的道︵︒︒昏一鮮二<︒. 切聾口︶にではなく︑法治国家の法秩序に統合された構成要素として法の道︵ω聾一て一霧勾①畠邑に通じている︒そ. れは︑この範囲内では決して前法的︑法外的ないし法に反するものではありえない﹂︒けだし︑国家主権といえども︑. 個人からそのもっとも生得の自己保存権を奪うことはできない︒したがってまた︑その復活︑再生ということもあり. えない︒正当防衛権は︑最初から法的権利として国家によって個人に認められている︒その意味で︑正当防衛の本質 を社会契約の国家概念から導き出すことはできない︑というのである︒. 三第二説は正当防衛状態を説明して︑緊急の場合には︑法律状態が依拠している共在の可能性が止揚された緊急. 二五三. 状態が現出されるとする︵緊急状態説︶︒そのため︑法と不法のカテゴリーを適用することがもはや許されない関係が 正当防衛における適法化原理.

(24) 正当防衛における適法化原理. ︵17︶. 二五四. 生じ︑緊急状態で生ずる事実を不正と特色づけることが許されなくなる︒ ︵18︶ この方向の首唱者として知られるのがツエープフルである︒彼は︑正当防衛で行なわれた殺害︑傷害ないし暴行の. ︵19︶. 中に︑形式上法規違反の行為︑すなわち悪行︵ζ一ω︒・9冨冊︶をみるが︑立法は緊急状態を顧慮してこれを免責し︑不. 問に付するという︒﹁正当防衛における行為は︑⁝緊急状態一般における行為の亜種であり﹂︑その状態は﹁すべての. あらゆる法状態の絶対的否定︑それと同時に共在関係の異状﹂である︒ところで﹁およそ行為は・−その中に法の否定. が⁝含まれている⁝限りにおいてのみ不法となる︒したがって︑法がある状態の賓辞︵汐8象8一︶と考えることが. できない場合︑その否定も考えることができない︒すなわち︑いかなる不法も存しない︒﹂逆にまた︑﹁その全体のか. つ唯一の傾向がひとり規則に適った社会状態ー︵法状態︶ーの規範化である立法は︑当該行為を固有の意味における. 正︑すなわちその行使を甘受することを他人に拘束することに相応する権能と宣言することもできない︒むしろ立法 ︵20︶ は︑⁝為された悪行を無視しうるにすぎず︑自己の領域には属さないと説明しうるに止まる﹂︒. ッエーブフルが︑正当防衛を本来の意味で正とも不正とも断じえないとしたことに対しては批判が集中した︒﹁緊. 急状態における行動が権利としてではなく︑その例外としての資格しか与えられないという結論が立法によって承認. へーゲル学派の立場から︑. ヘフターが. ︵響. を得るとすれば︑それは高潔な市民にとってどんなにか具合の悪いことであろう︒なぜなら︑それは不幸にも理論上. ︵斜︶. の過誤があると同時に︑その帰結が非現実的でもあるからである︒﹂さらに︑. ﹁正当防衛は︑おそらく単に緊急状態ないしまったく極度の緊急によってしか基礎づけられない権能ではなく︑不法. はそれ自体虚無であってどのような条件の下でも甘受すべきではないこと︑このような不法の否認は︑国家が介入し.

(25) ︵23︶. うる場合には︑その権能がたしかにこれに委ねられねばならないとしても︑個人にもその権限があるということに基 づいている﹂という批判をこころみている︒. さらにこの説に対しては︑正当防衛を緊急避難と混同するものであるとの批判がある︒すなわち︑﹁正当防衛の場 ︵製︶ 合には正が客観的に不正に対立する︒緊急避難と正当防衛との限界が払拭されるとその本質は把握できなくなる︒﹂と. するのがそれである︒さらに︑この見解が正当防衛を法秩序のらち外に駆逐したことに対して︑ヒンメルライヒは次. のように反駁する︒すなわち︑﹁法律関係全体が止揚された場合にはどのような正当防衛権も存在しえないというこ. とを考慮に入れていない︒その上︑正当防衛は︑法秩序によって承認され︑個人に認められた権利として︑法状態の. 否定につながるのではなく︑まさにその維持に寄与しうるものである︒正当防衛は︑まさに法の監視する制度として へ25︶ 法秩序の領域に属し︑正当防衛における行為を適法なもの︑法に適合するものと宣言する︒﹂と︒. へ26︶. この派に属する学者は︑不法の内部的空虚性というへーゲルの命題を基礎に︑違法な攻撃に際しては︑絶対的. かくして正当防衛を国家によって個人に付与された権利として把握するへーゲル学派が登場することとなった︒. 四. 空虚としての不正と絶対的存在としての正とが対立するという︒不正は︑それ自体空虚であるがゆえに︑ただちに再. 止揚︵註&o惹焦︸邑︶3︶されなければならない︒不正は︑どんなことがあってもかならず否定されなければならな. いと同時に︑正は到る処で不正に対し自己を顕示しなければならず︑不正に対する勝利を正に与えるためにはあらゆ ︵27︶. ︵2 8︶. ︵2 9︶. る手段が許される︒空虚性を表明することは一般に国家の権利であるが︑ただ正当防衛の場合にのみ︑それは違法に. 二五五. 攻撃を受けた者に付与されるとする︒この方向の首唱者としては︑ヘフター︑ヶストリン︑レヴィ々︑ベルナーおよ 正当防衛における適法化原理.

(26) ︵30︶. 正当防衛における適更化原理. ︵別︶. びヘルシュナーらがいる︒以下にレヴィタの見解をみてゆくことにしよう︒. 二五六. レヴィタは︑正当防衛の本質を緊急避難との相違に求め次のように説いた︒﹁緊急権および緊急避難の場合には︑. 強さを異にし︑あるいは同じくする相互に対立している権利の衝突が何処でも存在するのに対し︑正が不正と対立し. ている場合には︑権利の衝突について語ることはできない︒けだし︑不正はそれ自体空虚であって︑その空虚さにお. いて公示されねばならないからである︒ここに︑すなわち︑確かに外部的実在ではあるが︑それ自体空虚な不正の空. 虚性に根ざしているのが︑国家の刑罰権であり︑個人の正当防衛権である︒国家と個人とは︑法がその承認を貫徹す. るための異なった道具であるにすぎない︒⁝⁝発生を国家が予知しない将来の不法に対しては︑国家の中に︑国家を. 通して反作用が存在しなければならない︒けだし︑不法の存在が許されることになれば︑その結果︑不法が法にとつ. て代わることになりかねないからである︒これに代わって登場するのが︑不法に対して自らを保護し︑それと同時に ︵32︶. 法自体を貫徹する個人の人格的力である︒それは︑不法に対処するという国家の実力が欠けている場合に︑国家にょ って承認され︑かつ承認されなければならない原初の防御権によって行なわれる︒﹂. へーゲル学派の功績は︑正当防衛を︑国家が実定法を通して国民に付与した権利と解し︑その思想的裏づけとして. ﹁正︵法︶は不正︵不法︶に譲歩する必要がない﹂という命題を確立したことであろう︒ここにいう﹁正﹂が︑ただ. 単に個人的権利を意味するにすぎないのか︑それとも法秩序そのものの擁立をも合わせ意味するかは別として︑われ. われが正当防衛の本質ないしその法的根拠を考察するとき︑右の視点を看過することは許されないであろう︒他の諸. 諸の違法性阻却事由とは別個に正当防衛を独立の適法化根拠として存在せしめている理由は︑まさにこの﹁正対不正﹂.

(27) ヤ. ヤ. ヤ. ﹁絶対的空虚としての不法な存在﹂という概念に包蔵される内部矛盾であろう︒. ヤ. の関係にあると考えられるからである︒しかし︑もちろん︑ヘーゲル学派の見解にも問題がないわけではない︒. ︵33︶. ヘーゲル学派 の 最 大 の 問 題 点 は ︑. ガイエルの述べるところを聞くことにしよう︒﹁もし︑不正が絶対に空虚であるなら︑もはやそれを廃棄する必要は. ないし︑それが実在するのを阻止する必要さえない︒空虚︹という概念︺は︑すでにそれ自体︑それが存在しないこ. とを配慮している︒われわれが︑結局︑﹃絶対的空虚﹄と﹃その存在﹄というそれ自身矛盾する概念を甘受するなら︑. その結果は︑依然として何も証明されていないことになる︒その存在においても空虚なものが自己防御によって否定 ︵騒︶ され︑否定の否定によって積極的なものが据えられ︑法が回復される﹂と︒ヒンメルライヒも︑コ面において︑正当. 防衛によって防止されるべきこと︑つまり︑不法が存在するということと︑他面︑それにもかかわらず︑不法は絶対. 的空虚であるはずだということが矛盾している﹂という︒ただ︑正当防衛を実定法秩序内部で考察すべきであるとす ︑︑. ︵茄︶. る立場を固執する以上︑その前提としての不法の実体も︑これを空虚なものとみることはできないにしても︑法の消 極的評価にかからしめるべきであろう︒不法の存在を否定することは妥当でない︒. かくして︑今世紀に入って︑へーゲル学派の見解をそのままの形で踏襲する刑法学者はその姿を消した︒しかし︑ ︵36︶. ヘーゲルの哲学的理由づけを欠きながらも︑へーゲル学派の残した遺産である︑正と不正の本質から︑無制限の防御. 拙稿﹁正当防衛の歴史的考察ー違法阻却論研究・その一ー﹂早稲田法学会誌二二巻︵昭和四七年︶一一四頁以下参照︒. 権を肯定する思想は︑現代においても根強く残されている︒ ︵1︶. 本文に掲げたもののほかにも︑一八世紀後半から一九世紀にかけて︑次のような見解が示された︒その一は︑心理強制説と. 二五七. ︵2︶. 正当防衛における適法化原理.

(28) 正当防衛における適法化劃理. 二五八. も称すべきものであって︑正当防衛が刑罰および賠償を免除する根拠を︑正当防衛行為者が置かれている心理的強制状態に求. め︑正当防衛を緊急避難の亜種としてとらえた︵︿巴●02①び∪8い魯話<Oロ傷R20浮毛魯♪一圏メωし﹂ω30一一目2①さ. U器菊①oぎ伽RZo一毛①げ目口弾oゲ山①ヨゆOゆ︷日島器U①三ω号①閃虫oダ 名費Nげ仁嶺霞団8一Ho傷ρ一〇〇〇〇甲ビα田①♪d昌30ゲけ. gp匹Zo一毛oゲさ℃8一〇αqoヨg卑N仁①言段即o<団ω剛o昌山Rい魯器<o昌自R20け≦①ぼwぎNωけ名切α︒曽︾一〇〇ど¢99︶︒. 次に︑正当防衛をまったく独得な仕方で基礎づけたのがガイエル︵02①ン勲騨ρψ嵩第︶であって︑彼は︑正当防衛. を一種の応報︵<Rαq巴言ロ⑩︶とみなし︵応報説︶︑一般には︑攻撃者に対して暴力を行使し︑これを侵害する権利︵広義の自. ︵3︶. フィヒテの緊急避難論については︑森下忠﹃緊急避難の研究﹄︵昭和三五年︶九〇頁以下参照︒緊急避難行為は違法でもな. =凶旨ヨΦ一お一〇FZo一名①ぼ偉p畠仁昌げo名仁孕o閃聾ユ留ω蒔犀①Fω●①O詐くαq一●いo≦3U霧勾oo篤ユR20け名①一一♪一〇〇㎝9ω■8︒. 力救済︶を否定するが︑それが攻撃せる害悪に対する応報である限りは︑これを権利として承認した︒. ︵4︶. 冒昌犀斜U霞の賃織お9二陣号oZo冨寅昌斜一〇〇お鴇ψ一一・レフラーは︑. 一説︑三説についてともに ﹁正は不正に譲歩する必要. く︑法秩序にかなっているのでもなくて︑全くいっさい法の外にあるとする︒ ︵5︶. ヘルシュナーは︑この時期の正当防衛思想の特徴は︑後のベルナーらの見解と異なり︑国家刑罰権と正当防衛とが同じ次元. ︾包些①降︒︶︒. がない﹂という正当防衛の素朴な根本思想に︑単に衣裳を着せたものとしか考えられないとする︵いα田巾さ塑塑O●ψ塞︶. ︵6︶. に置かれており︑後者は︑裁判所の活動を先取りする実力行使とみられていた点にあるとする︵=巴の魯幕5U霧冥9盈㏄︒訂. ヒソメルライヒは︑この見解は︑プーフェソドルフおよびグ・ティウスに依拠して強調されたとする︵=冒日色冨8F29・. ω霞魯①︒F国曇R↓①二 O①ω︒ま号8留の㌍帥巳Φ昌ξαq一ω魯−寄窪駐の3①pω霞魯①3β一〇︒窃9ψ 酬︶︒ ︵7︶. 毛魯㎏仁ロ山ζ昌げo毛仁孕o男聾﹃H一蟹巴αq犀¢Fω・89︶︒.

(29) ︵8︶ <覧い①≦寅︶孚穿ρψ鴇旧霞目昌巴冨ざダ騨穿ρψ8︒現代においても︑たとえぱレオソハルトのように国家契約の思. ける三つの複合思想の一つとして︑この国家契約の思想を挙げる︵露竃留o♪ω賃鋒お3f︾=鵯ヨ①ぎR↓①F民9臣§ヨR. 想に賛意を表明する見解がある︵︿αq一︒=岡琶2お言F帥.騨○●ψ担︑︶︒ヘルムート・マイヤーも︑固有の正当防衛権を基礎づ. ガイエルは︑フナイエルバッハにおいては︑緊急権が正当防衛と一致するように思われるとしている︵02震︶勲勲ρψ. ooε岳o昌び曽げ①さ一88ψ鴇9︶︒. ︵9︶ ①●︶︒. ︵10︶ O超oン勲騨O■ψ一P. D霞鋒お9富−毛び器霧魯無併 ︾げ品αq︶需ぼゴ魯︵一角O. 鵠ωρψ一8律アベッグについては︑拙稿︑前掲一一九頁参照︒なお. ︵n︶ 冒葵F騨勲ρψPなお︑フォイエルバッハの見解については︑拙稿︑前掲一一四頁以下参照︒ ︵12︶. 前稿では︑アベッグの見解をへーゲル学派に属するものの一つとして説明したが︑正当防衛論に関しては︑緊急状態説と非常. に近いものがあるので︑本稿ではここで論ずることにした︒現に︑彼は︑へーゲル学派を特徴づける﹁不法の空虚性﹂という. 命題自体はこれを正当と認めつつ︑その結果がただちに︑彼攻撃者が空虚性をその実力によってあきらかにするという︵実定 法上の︶権 限 を 有 す る こ と に は な ら な い と す る ︒. ︵13︶ このようなアベッグの見解に対して︑ヤソカは︑それは﹁不必要に複雑で︑しかも不幸にも︑相互に矛盾する要素から構成. 勲勲ρψ置︒︶︒. 二五九. されている︒すでに︑退いて前国家的状態に依ろうとすることーここでアベッグはカソトの方向に接近しているーが︑そ. ■騨ρψ思●. 鉾卑■ρψ一ω︷●. いo<一蜜︾. 甘昌訂. れ自体の排斥に結びつかざるをえなかった︒﹂と指摘した︵寅βざ ︵14︶. ︵掲︶. 正当防衛における適法化原理.

(30) 正当防衛における適法化原理. <αq 一 ■ ピ o ︿ 一 蜜. 勲塑ρψ器脚02①♪勲勲O●ψ一9=団召ヨ①ζユoダ騨勲○●ψ↓ρ. ︵16︶鵠冒3①一邑︒F騨鎖●O.ψ認︷︒. ︵17︶. 〇鴇 ω●二〇. 二六〇. ︵18︶N9節ω①旨謎①Nξ寄く互o昌匹Rい︒ぼ①ぐ9匹醇Z︒薯魯♪ぼ>琴霞く匹Φω9巨一昌筈Φ︒げβZ︒垢閃︒一αqρ国同ω毎 ︾=︷o︒醇Nw一〇 〇お. ピ①≦寅. 騨騨ρψN9. ︵19︶ =一B旨 o 冒 ① ざ F 餌 ● 勲 ρ ψ 譲 ●. いo≦欝︸勲勲ρψミ︒. ︵20︶ ︵1 2︶. ︵23︶. =一箏B ① 一 話 一 〇 F 餌 聾 ● ρ ψ お ︒. 一〇≦寅︾勲勲O●ω●楠oo. >ロ自こ一〇〇㎝8惚一 >ロ琶︐一︒. ︵24︶. ︿巴︒ピΦ≦雷︶勲勲O︒ψ認一=一旨B①一お一〇F. =一目B①一冨団oF帥︒塑ρω︒お●. o9刈O O︒o. なお︑. へーゲルおよびへーゲリ7ーナーの見解については︑. ︵22︶=&霞レ︒ぼゴ9島8αq①ヨ虫昌8密爵9窪ω慕ヰ︒隻8三θ智︒蚕︒露鼠餌一憲①仁&昌9段︒冒&①の§ド9. ︵26︶. ︵25︶. ︿αq一●O超oン勲騨O︒¢8一冒ロ犀帥︸勲騨○︒ψ旨︒. 拙稿︑前掲一一八頁以下参照︒ ︵解︶. ︵28︶ ケストリソの見解については︑拙稿︑前掲一一九頁以下参照︒なお付言すれば︑彼は︑正当防衛を国家から派生し︑国民が. ︵囚α¢岳7Z窪○. その代理として行使すぺき権利と解するばかりでなく︑これを国民の神聖な義務として把握している︒なぜなら﹁国民は権利. を行使しないことによって︑絶対的に空虚な不正を存在せしめることに奉仕する結果ともなるからである﹂.

(31) カ①<一巴o昌餌RO鐸旨餌げ①讐峯Φ島①ωOユ巨口巴冨3富. 〇 一〇. ρψ醤9︶︒. ︵29︶ ベルナーの見解については︑拙縞︑前掲=二頁参照︒なお︑ここでは︑﹁正は不正に譲歩する必要はない﹂ということか. o ︶ψ9鯨傷角器一びρ ぎ>琴70ユヨこ客労一〇〇腿o. ら︑ベルナ!が︑正当防衛権が防御者個人の権利であるばかりでなく︑法の防御したがって他人の権利のためにも許されると しているこに注意しなければならない︵ω霞まび∪ざ29類魯辞げ8ユo い①ぼげ琴プ伍①ωU窪窃魯o昌ω貫鉱H①魯富︸一〇〇8 ω●一〇〇〇︒︶︒. ︵30︶ ヘルシュナーによれば︑正当防衛は︑個人に権限の属する権利の行使であるぱかりでなく︑不正に対する正の実証であり︑. かつ主張でもあるとする︒すなわち︑﹁特別な︑所与の事案において攻撃を受けた﹂正の実証される形式であるという︵︿αq一︒. いo≦蜜 w 勲 F ρ ω . 嵩 い. 冒一詩F勲穿O︒ω︒一ド︶︒ ︵1 3︶. 2︶もちろん︑へーゲリアーナのレヴィタにとって︑﹁国家は︑個人に対し︑国家のために国家の名において︑攻撃された法を. ︵3. 主張する権能を付与するものである﹂から︑﹁国家外の自然権﹂は問題とならない︵い①<#の伽る●ρψ一〇〇︸︾p饗NO︑︶︒ 020び薗■勲ρψNρ. さらに︑ベルナーは︑﹁正当防衛の中にすでに不法の廃棄が存在するとすれば︑正当防衛によって侵害を受けた者に対して. =凶琶o一 話 一 〇 F 穿 餌 ● ○ ● ψ お ●. ︵33︶ ︵4 3︶. 5 ︵ 3︶. o窪島o一ヨ=ぎ乞8犀貰︷餌霧一盆一昏蒔ΦO o叢亀容9 自29≦魯び国ぎoo. 二六一. 這一ごOoー雪い. は︑もはやいかなる刑も科されることはありえない﹂︵ω①昌①♪鉾ρρω●田S︶︑不正に対し自己保存する者︵防御する者︶. 切窪ヨαq畦3PZoび盲p飢仁. と不正を廃棄する権利︵刑罰︶との間に境界を見出すことによって︑右の疑問は解決されるとする︒ ︵6 3︶. 正当防衛における適法化原理.

(32) 現代の諸学説. 正当防衛 に お け る 適 法 化 原 理. 二. ︵1︶. 二六二. 現代における︑正当防衛の適法化原理に関する見解は︑大きく二つの︒ハターンに分かれるように思う︒その一は︑. 正当防衛を違法性阻却事由の典型として位置づけ︑その適法化根拠をすべての違法性阻却事由に妥当する一般原理か. ら説明しようとするものである︒この適法化根拠の統一的な説明のこころみは︑価値の高い法益のために価値の低い ︵2︶ 法益を犠牲にすることが違法性阻却の一般的原理であるとする法益衡量説を基礎としている︒すなわち︑その他の違. ︵3︶. 法性阻却事由のみならず︑正当防衛の適法化根拠もまた利益衡量ないし優越的利益の原理によって説明可能であると する︒. これに対して︑第二の考え方は︑正当防衛の本質に着目し︑この点からすべての違法性阻却事由に妥当する統一的 ︵4︶. な適法化原理は存在しえないとし︑正当防衛の適法化原理に関して︑他の違法性阻却事由にはあてはまらない特別な. ヤ. ヤ. ヤ. 考慮を働かせる必要があるとする︒この点では︑一九世紀に現われた諸見解と方向を同じくするものがある︒右第一. の見解との関係で言えば︑正当防衛に関する限り︑その独立の成立要件としては法益の均衡を必要としないという立 場に立つ︒以下にそれぞれの見解についてみてゆくことにしよう︒. 一九世紀から二〇世紀初頭にかけての諸学説は︑攻撃者は﹁法秩序の外部にあって︑その責を負わねばならな. ︵一︶ 違法性阻却の一般原理によって説明する見解 一. い﹂︑﹁正は不正に決して譲歩してはならない﹂とする立場から︑あらゆる法益のために正当防衛が可能であるとし︑.

(33) ︵6︶. ︵5︶ ﹁法益の均衡﹂が正当防衛の成立要件に数えられることを拒否してきた︒正当防衛の領域では︑﹁優越的利益の原則﹂. が機能する余地がないということでは︑ほとんど異論をみなかったといってよい︒ところが︑一九二〇年代に入って ︵7︶ この原則的な立場が非常に激しい勢いで動き出し︑正当防衛が新たな論争の渦中に投込まれることになった︒その中. で︑もっとも際立った︑また実際的にも重要な意味をもつ成果は︑利益衡量の原則︑すなわち︑攻撃によって脅かさ ︵8︶. れた利益と防衛によって侵害された利益との均衡性の思想が︑正当防衛において重要な意味を持つと考えられるに至. ったことである︒このように︑正当防衛においても﹁優越的利益の原理﹂が顧慮されるようになった背景には︑﹁正当 ︵9︶ 防衛権も︑法秩序による一般的な法益保護の目的に背くことはできない﹂とする思想の存在が考えられるが︑これ. ︵10︶ は︑﹁権利にも社会的制約があることを強調するワイマール時代の法思想のひとつのあらわれであったといえよう﹂︒. 二 正当防衛の適法化根拠も優越的利益の原理に基づいているとする見解は︑法の任務から説きおこし︑次のよう. な思惟過程を経て結論を導き出した︒すなわち︑﹁人間の共同生活は︑くり返し各人の利益領域間の衝突に連なるも ︵n︶ のであるから︑法は︑このような利益衝突を解消するために完全に具体的な任務を持っている﹂︒それゆえ︑﹁法規範 ︵12︶. にとってその主たる目的は︑法律共同体の内部での利益の平均的な衡量﹂ということになる︒そこで︑この立場から. すれば︑方法論的に正しい方法は次のようにして得られる︒すなわち︑﹁法益が︑その背後に存する規範の保護を失. なう状況があるとすれば︑それは︑⁝⁝ただ二つの理由を有しうるにすぎない︒問題となっている利益が規範の保護. を任意に拒否したか︑あるいは具体的な事案においてより重大な利益に圧されて抑止されるかのいずれかである︒そ. 二六三. れゆえ︑すべての適法化根拠は︑﹃利益不存在ないし優越的利益﹄の原則︑あるいは同じことを意味する﹃保護の必 正当防衛における適法化原理.

(34) 正当防衛における適法化原理. 二六四. ︵13︶ 要の不存在ないし優越的な保護の必要﹄⁝⁝の原則に帰着せしめられる︒﹂ここでは︑適法性の判断がひとえに利益 衡量の原理に求められている︒. ところで︑正当防衛もまた違法性阻却事由の一つ︑否むしろその典型ともいうべきものである以上︑﹁正当防衛に ︵M︶ のみ︑⁝⁝利益衡量の原理の例外を設けることは正しくない﹂︒正当防衛の場合にも︑﹁現行法に従えば︑正は不正に ︵15︶. 譲歩する必要がないという原則が必然的に損われることになるわけではないにせよ﹂その適法化根拠は︑優越的利益. の原則に依拠していると言わざるをえない︒﹁このことは︑さらに︑正当防衛の限界も利益衡量から導き出すべきだ. ということを意味する︒もし︑個々の事例で正当防衛状態︵現在の違法な攻撃︶が存するにもかかわらず︑防御がも. はや許されるべきでないとするなら︑それは︑正当防衛行為者が︑すでに彼の側に﹃優越的利益﹄ないし﹃優越的権. 利﹄を持たないということによってしか説明できない︒それゆえ︑正当防衛状況で存在する利益衝突を明示すること. ︵17︶. が問題のすべてである︒その結果︑正当防衛の場合にも第一に問題とされるのは︑二個の法益︑つまり一面において ︵16︶ 攻撃によって脅かされる利益と︑他面必要な防御に見舞われた利益とが相対立するということである︒﹂﹁たとえ所為. が正戦を戦うという意識の下に行なわれるとしても﹂︑果実窃盗を殺害することは正当防衛権の濫用である︒なぜな ︵田︶. ら﹁保護すべき利益︵それと同時に不正な攻撃の内容︶と防衛行為の重大さとの間にはなはだしく堪えがたい不均衡. たしかに︑相対立する両法益の価値が極端にかけ離れている場合には問題を生じないが︑両者の価値が拮抗し. がある﹂からであるという︒. 三. ている場合に︑厳密な法益の均衡を要求することは︑不正な法益侵害に対し正当な法益を擁護するという正当防衛の.

(35) 本質にもそぐわないし︑また︑緊急状況下にあって激烈な闘争にとらわれている者に対して不可能を強いることにな. り︑現実から遊離した結論を導き出す結果ともなる︒この点については︑厳密な利益衡量は︑正当防衛の独立した成. 立要件ではないとする立場から次のような批判がある︒﹁防衛者は︑このような緊急状況の場合︑興奮と困窮のあまり. 当該法益を相互に公平に衡量するということがまったく不可能である︒しばしば︑彼にはもはやそのための十分な時. ︵20︶. 間さえない︒⁝⁝正当防衛を行なう者がより高価な法益を保護しなければならないとすれば︑彼は︑多くの揚合過大 ︵B︶ な要求を受け︑正当防衛権はその価値を減ずるであろう︒﹂﹁正当防衛権の価値を損わないためには︑時にはより高い. 価値の法益に損害の発生することも我慢しなければならない︒﹂さらに︑正当防衛特有の性格を重視する立場からは︑. ﹁緊急避難のために提立された原理を目標とし︑もっぱらこれに適合させてつくられた﹃優越的利益の原則﹄を正当 ︵別︶. 防衛に転用するならば︑正当防衛の範囲内では︑解釈論の正しい緒に達することもできず︑また︑これを誤解する結. 果ともなろう﹂という批判がある︒けだし︑正当防衛にとって何か異質なものがこれに接合される結果︑これまで明 ︵22︶ 白であった正と不正との限界が実質的な観察方法のために取りこわされてしまうからである︒. このように︑優越的利益の原則が正当防衛とまったく無関係ではないとしても︑この原則を解釈論のすみずみまで. 純粋な形で妥当させることはできない︒それゆえ︑現在のドイツ刑法解釈学において︑右の見解を維持している学者. はほとんど見当らないといってよい︒そこで︑最近の文献の中には︑具体的・現実的かつ形式的な﹁法益衡量﹂︵園︒・. 畠酔諮簿R魯≦諾毒αq︶に代わって︑より抽象的・観念的かつ実質的な﹁利益衡量﹂︵冒δお器窪魯≦凝巨αq︶の思想が. 二六五. 登場してきている︒すなわち︑﹁法秩序にとっての優越的利益﹂︵隔盲象o男8ぼ8鉱巨一茜︒ぎ警R且品¢&霧H三〇︐. 正当防衛における適法化原理.

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