発 ラ ツト乳腺腫 瘍 発生 過程 の形 態学 的観 察
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(2) 3144. 小. 170g)の. 渕. ラ ッ トに 金 属 性 胃 管 を 使 用 し無 麻 酔 下 に. 胃 内 投 与 し た.化 しDMBA. 3.. 20㎎. 学 発 癌 剤 投 与 量 は ラ ッ ト1匹. で,. 欽. 哉. 細 乳 管 あ る い は腺 房 をね ら って ト リ ミン グ し,そ の. に対. 部 の 電 顕 的 観察 を 行 っ た.. 1回 投 与 法 に よ つ た.. 第3章. 乳 腺 組 織 の 採取. DMBA投. 与 後1, 4,. 2,. 5,. 6,. 3, 7,. 4,. 5,. 3,. 8,. 9,. 18,. 20週 目 に ラ ッ トを そ れ ぞ れ2〜3匹. 6,. 2,. 7日 目,. 10,. 12,. 14,. 1. DMBA誘. 16,. 屠殺 し乳 腺. DMBA投. エ ー テ ル深 麻 酔 下 に電 顕 標 本 製 用 前 固 定 液 を心 腔 内 に 注 射 し た 後,下. 食 餌 等 の 飼 育 条 件 に注 意 す れ ば,生 後55日(体. た場 合,ほ. 腹 壁乳 腺 組 織 を周 囲 脂 肪 組織. と と も に 剥 離 摘 出 し, whole. mount標. 鏡 用 標 本(Hematoxylin‑Eosin染. 本,光. 学顕微. 色),電. 子顕 微. 鏡 用 標 本 を 作 製 し た.. DMBA投. who1e. mount法21). 下 脂 肪 組 織 と と も に 切 除 し,充. 伸 展 さ せ て10%フ. ォ ル マ リ ン 液 内 で 固 定 し た.. 分 24時. ア セ ト ン に 浸 し た.ア. ク セ ン トは 毎 日 交 換 し な が ら. 間 脱 脂 を は か り,そ. の 後,. ア ル コ ー ル に そ れ ぞ れ12時. 100%,. 95%,. 180ml,. こ ろ, 9週 目 に な り初 めて 米 粒 大 の 腫 瘤 と して触 知. 白色,表 面 平 滑 で硬 く,組織 学 的 に腺 管 腺癌 で. 95%. 1N・HCL. 間 水 洗 し た 後,. 体 はNikon社. ち4ケ 月 以 内 の 乳腺 腫 瘍 発 生 率 は81.2%で. あ り, 8. ケ月 以 上 生存 した ラ ッ トを剖 検 した と ころ, DMBA. ラ ッ ト乳 腺 腫 瘍 の中 に は肉 眼 的 に灰 白色 調 を呈 す. った.増 大 した乳 癌 は暗 赤 色 調 の もの が 多 く,表面 は. 95%,. ル コ ー ル で 順 次 脱 水 し,ト ル エ ン 中 に48時. 浸 し組 織 透 徹 を は か っ た.検. の 腫 瘤 を触 知 で き る よ うに な った.. る線 維 腺 腫 もあ る が,大 部 分 は組 織 学 的 に乳 癌 で あ. 準 備 し,使. 75%,. 1匹 当 り1‑6個. 乳 腺 に認 め る こ とが で きた.. e‑ 0.5. 140ml)を. た.ラ ッ トの乳 腺 腫 瘍 は その 後 も発 生 を続 け,ラ ット. 投 与 ラ ッ トの 全 て に微 小 結節 を含 め,腫 瘍 性 病 変 を. B液 を 混 合 し て 染 色 液 内 で24時 間 染 色. 道 水 で2〜3時. 100%ア. 5ml,. 500ml)とB液(FeCl3・6H2O. 用 直 前 にA, し た.水. 75%. 間 ず つ 浸 し脱 水 し た.次. に 染 色 液 と し てA液(hematoxylin. mg十H2O. 存 せ しめ えた.. 与 後4週 間 目頃 よ りラ ッ トの下 腹 ソ ケ イ. 大 杉41)の実 験 報 告 に お い て は, 165匹 の ラ ッ トの う. 腺 組 織 お よ び 皮 下 組 織 を 皮 膚 よ り剥 離 し 純. thylalcohol. 重. 経 胃投与 し. あ るこ とを確 認 し,同 時 に電 顕 標 本 の 作 製 も行 な っ 臥 位 に固 定 して 下 腹 壁乳. 腺 組 織 を 皮 膚,皮. 1週. ぼ100%生. 20mgを. す る よ うに な っ た.こ の 小 腫 瘤 は4×3×2㎜,卵. ラ ッ ト を屠 殺 し た 後,背. 間 後,乳. ラ ッ トにDMBA. 部,腋 窩 部 の触 診 に よ る検 索 を定 期 的 に行 な った と. 形,黄 4.. 発 ラ ッ ト乳腺 腫 瘍 の発 生. 与 後 薬 物死 す る ラ ッ トもあ る が,室 温,. 150g前 後.)の. 組 織 を 採 取 し た.. 実験結果. 凹 凸 を有 す るが,腫 瘤 の 小 さい 時期 に は周 囲へ の浸 潤,癒 着 は少 な く容 易 に 剥離 摘 出 で きた.腫 瘤 は大. 間. 製実体顕. き くな る と中 心 部 が 壊 死 に陥 りや す く,皮 膚 に 潰瘍 を形 成 す る よ うに な る もの もあ った.. 微 鏡 で 透 光 し な が ら観 察 し写 真 撮 影 を 行 な った.. 2. 5.. 電 顕 標 本 作 製 法 お よ び検 鏡. 授 取 し た 下 腹 壁 脂 肪 組 織 は 直 ち に2.5% aldehyde溶. 液 に 入 れ2時. に 細 切 し,さ. ら に3時. glutar. 間 固 定 を 続 け た(前. 酸 化 オ ス ミウ ム で 後 固 定(4℃, ル コ ー ル 系 脱 水 を は か り, propy1ene. tomeに. ウ ラ ニ ー ル,ク HU‑12型 thick標. 2時 間)を. 本 はtoluidine. 染 色 を し,日. に 散 在 す る 乳 腺 組 織 の う ち で,細. 色 し,脂 胞10〜20個. の後,腺 房 の発 育 増 生 が. 続 き,生 後90日 目頃 に は乳 腺 全 体 が樹 枝 状 の 構造 を 呈 す る よ うに な って来 る(図2).光. 酸 立. 真 撮 影 を し た,. blue染. な ると乳 腺 は発 育 の途 上 に あ り,幹 状 の乳 管 か ら細. 学顕微 鏡によ. り観察 す る と,脂 肪組 織 の 中 に 乳 か ぶ よ うに 乳腺 腺. 切 切 片 は 銅 メ ッ シ ュ に 載 せ,酢. エ ン 酸 鉛 に よ る2重. 雌 ラ ッ トで は生 後55日 目頃 に. 認 め られ な い(図1).そ. oxide. MT‑1型ultramicro. 電 子 顕 微 境 で 観 察,写. ッ ト乳 腺 の 発 育 が お よ びそ. 乳 管 の分 岐 が見 られ る が,末 梢 腺 房 の 発 達 は あ ま り. 812に 試 料 を 包 埋 し た.glass. 用 い, Porter‑Blum て 薄 切,薄. 角. 固 定). 1%四. knifeを. Sprague‑Dawley系. 間 固 定 し た 後,約1㎜. し,ア. か ら 移 行 し つ っEpon. 正 常(未 処 置)ラ. の形 態 学 的 観 察. 管 が 点在 し,乳 管,細 乳 管,末 梢腺 房 と分 枝 し乳 腺 組 織 を形 成 して い る(図3). 電 顕 的 に 観 察 す る と,(図4,. 肪組 織 内 程度 の. 5,. 6,. 7),乳. 腺 は ほ ぼ 一 層 に配 列 した腺 上 皮 細 胞 と外 層 を取 り 巻 く筋 上 皮 細 胞 に よ り腺 腔 を形 成 して い る.腺 上 皮.
(3) DMBA誘 細胞(epithelial. cel1, Ep)は. 発 ラ ッ ト乳 腺 腫 瘍 発 生 過 程 の 形 態学 的 観 察. 円形,あ. るい は卵. 円形 を呈 し,管 腔 に 面 した細 胞 膜 面 には微 絨 毛(m‑ icrovilli,. Mv)が. 見 られ る が,そ の長 さ,方 向 は. 315. 乳 腺 細 胞 内 の変 化 を と ら え る こ とが 可 能 で あ った. 1). 1週 間 以 内 の変 化. DMBA投. 与 後3日. 目 まで の 乳 腺 にお い て は 特 別 の. 一定 して い な い .細胞 質 の 電 子密 度 の状 態 か ら,い わ. 変 化 が 見 られ な い が, 4日 目 頃 に な り細 胞 内 小 器 官. ゆ る明細 胞 と暗 細 胞 が 区 別 され るが 細 胞 内 構造 に特. に化 学 発 癌 剤 に よ る反応 と考 え られ る微 細 な変 化 が. 別 の差 異 は認 め られ な い.腺 上 皮 細 胞 相 互 間 の 結 合. 認 め られ て きた(図8).す. は嵌 合 の状 態 で あ り,デ ス モ ゾ ー ム(desmosome,. して空 腔 を形 成 し,ゴ ル ジ装 置 も発 達 して 空 胞 が 増. Ds)も. 認 め られ る.核(nucleus,. N)は. 円 形 あ る い は卵 円 形 で あ る が,時. お お むね. に陥 入 した状. な わ ち,小 胞 体 が開 大. 加 して く る.こ れ は その 後 に 見 られ た乳 腺 細 胞 の分 泌機 能 に対 す る準 備 状 態 と も考 え られ る所 見 で あ る.. 態 で と ら え る こ と も あ り,基 底 側 に 位 置 す ること. 核 膜 お よ び ミ トコ ン ドリア に は特 別 の 所 見 が 認 め ら. が 多 い.核 膜 は2重. れ ず,筋 上 皮 細 胞 に も変 化 が 見 られ な か った.. の 構 造 を 有 し,ク ロ マ チ ンが. 核 辺縁 部 に集 合 して,電 子 密 度 が高 く濃 く見 え るが,. 2). 核 小 体 は 大 き くな い もの,は. DMBA投. い.粗 面 小 胞 体(rough rer),滑. endoplasmic. 画 小 胞 体(smooth. culm, ser),ゴ. っ き り しな い もの が 多 reticulum,. endoplasmic. ル ジ装 置(Golgi. reti. apParatus,. Go). 2週 目の変 化 与 後2週. 目 の乳 腺 電 顕 像 の特 徴的な所 見. は 分 泌 機 能 の亢 進 で あ る(図9).小. 置 の 内 部 あ るい は 周囲 に は多 数 の 蛋 白顆 粒 が 観察 で き,管 腔 内 に も放 出 され た顆 粒 が認 め られ る.分 泌. 等 は あ ま り発 達 して お らず,ラ イ ソ ゾ ー ム(lysos. を終 えた 小 胞体,ゴ. some, Ls)の. 傾 向 が うか が え る.ミ. 形 成 も少 な い.ミ. tochondoria,. Mt)は. トコ ン ドリア(mi. ほ とん どが楕 円 形 で あ るが,. 胞 体,ゴ ル ジ装. られ な い が,ラ. ル ジ装 置 は閉 鎖,萎 縮 して い く トコ ン ドリア には 変 化 は認 め. イソ ゾ ー ム が増 加 して きて い る.筋. 桿 状 の もの,屈 曲 し た もの も時 に 見 られ,核 上 部 に. 上 皮 細 胞 は 長軸 方 向 に延 長 し,胞 体 が や や 増 加,乳. 位 置 す る もの が 多 い が 一 定 して い な い.. 腺 周 囲 の 間 質 で は膠 原 線 維 束 が増 加 の 傾 向 を示 して. 筋上 皮 細 胞(myoepithelial. cell, Me)は. 腺上. 皮細 胞 の外 側 を取 り巻 くよ うに存 在 す るが,筋 上皮. い る(図11). 3). 4週 目の 変 化. 細 胞 が相 互 に連 続 して い る所 見 は少 な い.胞 体 は紡. who1e. 錘 形 で,細 胞 質 の 電 子密 度 は腺 上 皮 細 胞 に比 して や. したDMBA投. や高 い ものが 多 い.腺 上皮 細 胞 と接 す る細 胞 膜 面 に. は細 くな り,腺 房 も小 さ くな って きて い る.. は デ ス モ ゾ ー ム を認 め,外 側 は基 底 膜(basement membrane,. Bm)に. よ り周 囲結 合 組 織 と境 され て お. mount標. 本 で見 る と(図13),. 4週 を経 過. 与 ラ ッ ト乳 腺 は萎 縮 を来 た し,乳 管. 光顕 に よ る観 察 で も(図14),正 常 ラ ッ トの乳 腺 と 比 較 して腺 管 が細 小 で,腺 房 の 発達 も抑 制 され て い. り,筋 上 皮 細 胞 と基底 膜 の 間 に は ヘ ミデ スモ ゾー ム. る よ うで あ る.腺 管 周 囲 は 間 質 の 増 殖 が 強 くな って. が 見 られ る,核 は胞 体 の 走 行 に 沿 った 方 向 に 長 い楕. 来 て い る.. 円形 で,細 胞 内小 器 官 は 腺上 皮 細 細 胞 の もの と同 様 に あ ま り発 達 を して い な い 多数 の筋 原 線 維(myofib ril, Mf)が. 細 胞 の長 軸 方 向 に走 行 して い るこ とが筋. 上 皮 細 胞 の特 徴 的 な所 見 で あ る.. 電 顕 像 で は(図12),腺. 核 胞体 比 が や や増 加 して い る.管 腔 に向 って 突 出 す る原形 質 突 起 が 見 られ る こ とが あ り,微 絨 毛 は ほ と ん ど消 失 して い る.核,細. リン パ球,大 食 細 胞 と考 え られ る遊 走 細 胞 が腺 上 皮 細 胞 の 間 に進 入 して い る こ とが時 に あ る.. 上皮細胞は細胞質が減少 し. 胞 内小 器 官 に は著 明 な変. 化 は認 め られ ず,分 泌 顆粒 もあ ま り見 られ な い.ミ トコ ン ド リアは 変性 を来 た して い る もの が認 め られ. 基底 膜 の陥 入 は比 較 的 少 な く,基 底 膜 と周 囲 脂 肪. る.筋 上 皮細 胞 の胞 体 が腺 管 基底 側 を包 み込 む よ う. 組織 との 間 に は膠 原 線 維,線 維 芽細 胞 な ど結 合 組 織. に伸 び,基 底 膜 は不 規 則 に 蛇 行 して い るが連 続 性 は. が 認 め られ る が,そ れ ほ ど発 達 して い な い.. 比 較 的 保 たれ て い る.乳 管 周 囲 の膠 原 線維 束 は 増 加 し,そ の走 行 が不 規 則 に な つて お り,間 質 の線 維 芽. 3.. DMBA投. 与 後 の ラ ッ ト乳 腺 の 経 時 的 変 化. 光 顕 的 に追 求 して, DMBA投. 与 後 の ラ ッ ト乳 腺. に見 られ る最 初 の変 化 は乳 腺 組 織 の萎 縮,周 囲 結 合. 細 胞 に も変性 が 認 め られ る. 4). 6週 目の 変 化. 6週 目 にな る と, 4週 目頃 に見 られ た乳 腺 の 萎 縮. 間経 過 して初. の所 見 は な くな り,腺 房 の 増 生 が多 くな り,間 質 の. めで認 め られ た が,電 顕 レベ ル で は か な り早 期 よ り. 増 殖 は さ らに著 明 に な っ て お り,腺 管 周 囲 は エ オ ジ. 組 織 の 増殖 とい う所 見 で あ り,約4週.
(4) 316. 小. 渕. 欽. 哉. ン好 染性 の膠 原 線維 に よ り取 り巻 か れ て い る.こ の. め られ る.間 質 の 結 合 組 織 の発 達 は種 々 で,腺 腔 内. 増 殖 は細 乳 管周 囲 に強 く,腺 房 の 周 囲 には比 較 的弱. には 乳 汁 様 分 泌 物 あ る い は壊死 様 分 泌 物 が見 られ る.. い 傾 向 が 見 られ る(図15, 5). 2). 16).. 7週 目の変 化. whole. mount標. 電 顕 的観 察. 腫 瘍 細 胞 は一 般 に 円柱 形 あ る い は多 形 で 大 小 は不. 本 で見 る乳 腺 で は(図17),末. 梢. 同 で あ り,連 続 して配 列 し腺 腔 を形 成 して い る.癌. の 腺 房 は 増 大 して小 結 節 を作 り,そ の 一 部 で 小結 節. 腺 腔 を形 成 す る腫 瘍 細 胞 の周 囲 に は筋 上 皮 細 胞 が存. が 集 合 して や や 大 きな結 節 とし て認 め られ る.い わ. 在 し,最 外 層 に は 基 底 膜 の 存 在 す る こ とが 多 い.腺. ゆ るHAN(hyperplastic. 腔 面 には 微 絨 毛 が認 め られ るが 少 な く,方 向,長. alveolarnodule)形. 成へ. さ. は不 規 則 で あ る.腫 瘍 細 胞 間 の細 胞 間 隙 は 大 き く,. の 段 階 と考 え られ る. 光 顕 像 で は,乳 腺 腺 房 を形 成 す る上 皮細 胞 の増 殖. 互 い に関 連 性 の 乏 し い結 合 で あ り,細 胞 膜 が陥 入 し. が 見 られ,全 体 に腺 管 は腫 大 し た よ うに と ら え られ. 嵌 合 し た状 態 が見 られ る.密 着 し た腫 瘍 細 胞 間 に は デ ス モ ゾ ー ム が認 め られ る.核 は類 円形 の もの,不. る(図19). 同 じ時 期 に,乳 腺 組 織 内 に比 較 的硬 く触 知 した小 腫 瘤 を摘 出 し光顕 で観 察 し た と こ ろ(図20),腺. 管の. 増 殖 は 見 られ な い が,腺 管 周 囲 に膠 原 線維 の 多 い結. 規 則 に嵌 入 す る もの な ど種 々 の形 態 を呈 し大 小 不 同 が見 られ る.核 小 体 は よ く発 達 して お り,ク ロマ チ ンは楕 円形 の毛 の が多 く, cristaの 配 列 は不規 則あ. 合 組 織 が異 常 に増 殖 した形 態 を有 す る もの で,線 維. るい は不 明瞭 な もの が見 られ る.小 胞 体 もゴ ル ジ装. 腺腫 へ の方 向 を持 つ腫 瘍 性 増 殖 と考 え られ る.. 置 も発 達 は乏 し く,遊 離 リボ ゾ ー ム が多 数 認 め られ. 別 の ラ ッ トで は腺 管 内 に乳 頭 状 に 増 殖 した突 出 が 認 め られ(図18),こ. る(図29,. 30, 31).. の時 期 には,腺 管 細胞 そ の もの 第4章. の 増 殖性 変 化,腺 管 の一 部 の 管 腔 内 増 殖性 変 化,間 質 の増 殖 性 変 化 と3つ の 方 向 へ の腫 瘍 形 成 過 程 を観 察 す る こ とが可 能 で あ っ た. 6). 考. 察. 1915年 山 極,市 川 の報 告 した ウ サ ギ 皮膚 ター ル癌 が 化 学物 質 に よ る発癌 実 験 の 最 初 の もの とさ れ て い. 8週 目 の変 化. るが,そ の 後 の 多 くの 研 究 の 結 果,現 在 ま で に1000. 腺 管 を形 成 す る細 胞 は多 層 化 し,核 胞体 比 は著 明 に増 加 し,こ の時 点 で明 らか に癌 と診 断 し う る組 織. 種 類 以 上 もの 化 学 発 癌 性 物 質 が確 認 され て い る.46) 乳癌 の 発 癌 実 験 はMaisin. and. coolen26)に よ る. 像 を呈 して い る が,触 診 で は は っ き りした腫 瘤 と し. マ ウス 皮 膚 へ の3‑methylcholanthreneの. て触 れ な か っ た(図22).. 布 に よ る成 功 に 始 ま り,2‑acethylaminofluorene. 7). 9週 目の 変 化. 反復塗. に よ る マ ウ ス,ラ ッ トへ の 発癌 も相 次 い で 報 告 され. 9週 目 にな り,ラ ッ ト下腹 部 の触 診 時 に米 粒 大 の 小 腫 瘤 を触 れ,こ れ を摘 出 して検 索 した と ころ組 織. た. 1953年Andreasen and Engelbreth‑Holn1)は 7, 12‑Dimethylbenzanthracene (DMBA)の 強い. 学 的 に腺 管 腺 癌 で あ る こ とが 判 明 した. DMBA投. 発 癌 性 を発 見 し, Geyer11)もDMBA静. 与. 後 触 知 し えた 最 初 の 乳癌 で あ る.. 注 によ り乳癌. 見整然 とした. の発 生 す るこ とを確 認 して い る.そ の後, Huggins 13)14)ら も投 与 法 ,投 与 量,ラ ッ トの 系 統 差について. 細 胞 配 列 では あ るが,細 胞 間結 合 は弱 く,細 胞 間 隙. 研 究 を重 ね,化 学 発 癌 剤 の1回 投 与 の み で短 期 間 に. が 開 大,核 胞 体比 の増 加,核 膜 の肥 厚,ひ. 高率 に乳 癌 が 発生 す る こ とを 見 い 出 して報 告 し た.. この 小 乳 癌 の 電 顕像 で は(図23),一. も状 構 造. の 核 小 体 な ど細 胞 の悪 性 所 見 とし て の特 徴 を有 す る. す な わ ち,生 後50〜52日 のSprague‑Dawley系. もの で あ った(図24,. ッ ト(以 下S‑Dラ. 4.. DMBA誘. 25, 26).. 発 ラ ッ ト乳 癌 の形 態 学 的 観 察. 経 胃投 与,あ. ッ トと略 す)にDMBA. る いはDMBA. 5㎎. 雌ラ 20mgを. を静脈 内 投 与 す る. 1) 光 顕 的観 察. 方 法 が 最 も薬 物 死 の 少 な い,発 癌 率 の高 い有 効 な 手. 組 織 学 的 には 種 々の 分 化 度 を有 す る腺癌 で あ り,. 段 で あ る と し て い る.. 乳 頭 腺 管 癌 のpattern(図27)と tern(図28)が. 髄 様 腺 管癌 のpat. あ り,相 互 に移 行 す るもの もあ った.. DMBAは. 多環 性 芳 香族 炭 化水 素系 の化 合物 で あ り,. そ の発 癌 性 に 関 し て は化 学 構 造 式 や形,大. 癌 腫 は 腫 瘤 を形 成 す る傾 向 が 強 く,周 囲 へ の 浸 潤 は. steroid. hormoneに. あ ま り見 られ な い.腫 瘍 細 胞 は 円 柱状 で密 に 配列 し,. ル モ ン標 的臓 器 で あ る乳腺 はestrogenの. 核 は 類 円形 で核 胞 体比 は 大 き く,核 小 体 は 明 瞭 に認. りあ る種 の刺 激 を受 け,特 異 的 にDMBAに. き さが. きわ め て類 似 して い るた め,ホ 作 用 によ 強い感.
(5) DMBA誘. 発 ラ ッ ト乳腺 腫 瘍 発 生 過 程 の形 態 学 的 観 察. 317. 受 性 を示 す の で は な い か とす る考 え方 もあ る9)こ の. 3)ホ. 各 臓 器 に お け るDMBAと. を生 成 しや す い よ うに細 胞 の代 謝 を変 化 させ る.4). の接 触 点 として ホルモ ン ・. レセ プ タ ーの存 在 が考 え られ て お り,29)DMBA乳 の ホ ル モ ン依存 性 とDMBAの. 癌. 化 学 構 造 か ら来 る臓. 器 特 異 性 と の関 係 は密 接 な もの が あ る と考 え られ る. 化学 物 質 に よ り発癌 に 至 る作 用 機 序 はい まだ 不 明. ル モ ン がautocarcinogenやisocarcinogen. ホ ル モ ン が発 癌 起 始 過 程 に直 接 関 与 す る遺 伝 子,ウ イ ル ス,放 射 線,化 学 物 質 ま たは 酵 素 と協 同 して 発 癌 効 果 を現 わす.5)ホ. ル モ ン は他 の 原 因 で 癌 化 し. た少 数 細 胞 の増 減 の み に関 与 す る.な. どの 可 能 性 が. な 問題 が 多 い が,杉 村46)は 生 化学 的 な追求 の 結 果,. 考 え られ るが,い ず れ も仮 説 の段 階に 過 ぎな い と し. 生 体 内 に取 り入 れ られ た化 学物 質 は酵 素 系 に よ る代. て い る.. 謝 に よ り活性 化 され,前 癌 原 物質.→ 近 接 癌 原 物質. 西塚38)は 発癌 の過 程 を発癌 起 始 と増 殖促 進の 過 程. → 最 終 発 癌 物 質 と変 化 し,ク ロモ ゾ ー ムの あ る特. に 分 析 して考 え た場 合,そ れ ぞれ の過 程 に お いて 作. 定 の 部 位 に 突然 変 異 を,あ る いは異 分 化 を惹 起 し癌. 用 す るホ ル モ ンは異 な り,そ の作 用 す る順 序 も重 要. 細 胞 が 発 生 して来 る と い う考 えを述 べ て い る.. で あ る と して い るが,細 胞 の癌 化 に対 して ホ ル モ ン. 化 学 発 癌 物質 を受 け入 れ る生 体 側 に お け る酵 素,. が 直接 の原 因 とな って い ると い う積 極 的 な確 証 は得. ホ ル モ ン等 の 条 件 が そ ろ っ た時,発 癌 の方 向 に向 っ て い く もの と考 え られ, DMBA乳. 癌 発 生 に関 す るラ. られ て い な い と述 べ て い る. 1962年Dao7)はDMBA投. 与 の1週. 間 前 に ラ ット. ッ ト側 の条 件 と して,ラ ッ ト系 統 差,生 後 日令, estrus. の 卵 巣 摘 除 を行 な う と乳 腺 腫 瘍 発生 が み られ な い と. cycleな どが検 討 され て きた.. い う実 験 結 果 か ら,卵 巣 ホ ル モ ンがDMBA発. ラ ッ トのDMBA誘 い て は, Hugginsの. 発 乳 腺腫 瘍 発生 の系 統 差 に つ 実験 の他 に もSydnor47)のS‑. D系 とLong‑Evans系,森 系, Long‑Evans系 系 とDonryu系 Hugginsの. 井30)のS‑D系,. とBoston系,中. 村36)のS‑D. 系 とLong‑Evans系. ラッ ト. の新 生 ラ ットにDMBAを. あ り, estrogenは. に働 き, prolaction分. に乳 腺 腫 瘍 発 生 の頻 度 が最 も高 い と して い る. S.. 投 与 した 実 験 で も,乳 癌 はS‑D系. ッ トの 乳癌 発 生 に 直接 的 な影 響 を与 え る ホル. モ ン はprolactinで. の 比 較 実 験 等 が あ る が,い ず れ も. 報 告 し た結 果 と同 様 で, S‑D系. も重 要 な ホル モ ンで あ る と述 べ た が,最 近 の 報 告 で は,ラ. Wister. D. 腹腔 内. に高 率 に 発 生 す. 癌 に最. 下垂 体前葉. 泌 を亢 進 させ て間接 的 に作 用. を す るに 過 ぎな い とす る もの が多 い.28)43)51) 化 学 発 癌 剤 投 与 とホ ル モ ンの作 用 の時 間 的経 過 が 重 要 な条 件 と考 え られ, DMBA投. 与1週 間前 に ラ ッ. トの 卵巣 摘 除 をす る と乳 癌 発 生 が み られ ず, DMBA 投 与 直後 に卵 巣 摘 除 し た場 合 で も発癌 を抑制 す る こ. る とい う結 果 が得 られ て お り,15)乳癌 発 生 の 系 統 差. とが で き るが, DMBA投. は 生 下 時 よ り決 定 して い る もの で あ る と考 えられ る.. して も乳癌 発生 を抑 制 す るこ とが で きな い と い う実. ラ ッ トの 生 後 日令 はDMBAに. 対 す る細 胞 の 感 受. 性 と薬 物 に対 す る抵 抗 力 に 関 係 して くる.多 験 に よ り,生 後50〜55日 目の ラ ッ トにDMBAを. くの 実 投. 与 した場 合 に乳 癌 発 生 率 の 高 い こ とが証 明 され て い るが,14)33)ラッ ト乳 腺 細 胞 内 のDNAへ. の3H‑thymi‑. 験 か ら,7)DMBA誘 DMBA投. 与1週 間 目 に 卵 巣 摘 除 を. 発 ラ ッ ト乳癌 の発 癌 起 始 過 程 は. 与 後1週 間 目頃,少 な く と も2週 間以 内 に. 展 開 され る もの と考 え られ る. ラ ッ ト体 内 に投 与 され たDMBAは,そ の80〜90% が肝,腎 で代 謝 され, 24時 間 以 内 に は 体 外 に 排 泄 さ. dineの 取 り込 み は50日 令 前 後 の ラ ッ トにおい て最 も. れ る とす る報 告 が あ る.45)乳腺 脂 肪 組 織 内 に お け る. 高 く,33)乳 腺 細 胞 で のDNA合. DMBA濃. 成 の盛 ん な,細 胞 分. 度 は24時 間 以 内 で 最 も高 くな るとされ て い. 裂 の頻 度 の 高 い 時期 に発 癌 剤 に対 す る感 受性 も高 い. るが,8)Janss17)に よれ ば, DMBAは. もの と考 え られ る.ま た,下 垂 体 移 植 を して乳 腺 の. NAあ. 発 育 を早 め て お い た ラ ッ トで はDMBA乳. で も残 存 し, 42日 た って も31%も の 多 量 のDMBAが. 癌 の発生. 乳 腺細 胞 のD. る い は蛋 白 と結 合 し,そ の 量 の50%は14日 後. 率 は 低 下 す る こ とか ら,51)ラ ッ ト生 体 内 に お け るホ. 検 出 され る と報 告 して い る.こ の よ うにDMBAが. ルモ ン環 境 も重 要 な 因 子 で あ り,化 学 発 癌 剤 が ラ ッ. 乳 腺 周 辺 に長 くと ど ま るの は 脂 肪 組 織 内 に お い て は. トのDNA合. DMBA代. 成 の活 発 な,発 育 段 階 に あ る乳 腺 細 胞. に作 用 す る こ とが大 切 で あ る.. 間 の乳 腺 へ の刺 激 が癌 発生 を ひ きお こす の で は な い. ホ ル モ ン と腫 瘍 発 生 との 関 係 に つ い て森 井 は,301) ホ ル モ ンその もの が 発 癌 物 質 で あ る.2)ホ. 謝 酵 素 が 少 な い た め と考 え られ,こ の 長 時. ルモン. が代 謝 され て発 癌 起 始 作 用 を持 つ 物 質 に変 化す る.. か とい う推 論 もな され て い る .9)しか し,別 の 実 験 で は ラ ッ トの乳 腺 組 織 を摘 出 し てDMBA浮. 遊液 内に短. 時 間浸 しておいて いた だけで も,そ の乳 腺 を 自家 移 植.
(6) 318. 小. 渕. 欽. 哉. した場 合 に乳癌 が 発 生 す る こ とが報 告 され て お り6),. 感 受 性 も極 め て高 い と きれ て い る35)こ の時 期 に投. DMBAの. 与 され たDMBAは. 発癌 へ の影 響 は極 めて 短 時間の うちに決 定. 乳腺 組 織 に も種 々 の形 態 学 的変. す る もの と考 え ざ るを得 な い.従 って ラ ッ トに投 与. 化 を惹 起 す るが,森 井31),今20)ら は この変 化 を電 顕. され たDMBAは. 的 に観 察 し報 告 して い る.そ れ に よ れ ば,乳 癌 発 生. わ ず か な 時 間 の うち に何 らかの反応. を惹 起 し,そ の 後,形 態 的 な変 化 とな って現 われ,. 起 始 過 程 にお け る形 態 上 の変 化 と して,. 乳 癌 起 始 過 程 が進 行 して い く もの と考 え られ る. DMBAに 対 す る各臓 器 の 反応,感 受 性 は さま ざま. 与 後2日. で あ る が,乳 腺,耳 管,脾 organで. はDMBA. responding. あ り,癌 発 生 頻 度 が極 めて 高 く,. metabolizing. organで. ある肝,腎,副. 目か ら核膜 の膨 化,滑 面 小 胞 体 腔 の 開大,. ゴル ジ装 置 の 発達,分. 泌顆 粒 の増 加 等 が 見 られ,そ. の後,乳 腺 腺 上 皮 細 胞 は萎 縮 し,小 胞体,ゴ. DMBA. ル ジ装. 置 も退 縮 し,核 が 不整 形 を呈 す るよ うに な って く る. 腎,睾 丸 に は. 癌 発 生 が み られ な い と され て い る.10)副 腎 はDMB Aに 対 す る感 受 性 が最 も高 く,投 与 後2日. DMBA投. と して い る.筋 上 皮 細 胞 に は特 別 の 変 化 を認 め ず, 腫 瘍 化 に筋 上 皮 細 胞 が 関 与 して い る とい う手 が か り. 目頃 か ら. 副 腎皮 質 の 傷害 が 見 られ,壊 死 に陥 る部 位 も認 め ら れ る.こ の変 化 は皮 質 束状 層,網 状 層 に の み 見 られ, 顆 粒 層 や髄 質 に は見 られ な い と きれ,14) 36)ま た,成 熟 ラ ッ トにの み 見 られ, 30日 以 内 の未 熟 ラ ッ トに は 認 め られ ない と報告 され て い る.4)副 腎 の 障害 は ラ. はつ か め な か っ た と も報 告 して い る. 私 の 観察 で は,. DMBA投. 与後早期の核膜の変化. は著 明 で な い が,分 泌 機 能 亢 進 の 所 見 は強 く,細 胞 内,腺 腔 内 に分泌 され た 多 くの 蛋 白顆 粒 を認 めた. 4週 目頃 よ り腺 上 皮細 胞 の萎 縮 が 同様 に 見 られ,筋. ッ トの 系 統 に よ って も差 が み られ,36)腫 瘍 発 生 の系. 上 皮細 胞 の 胞 体 は延 長 増 大 し腺 管 を取 り囲 む よ うに 発 達 して いた.ま た,間 質 に お け る線 維芽 細 胞,膠. 統 差 は,副 腎 のDMBAに. 原 線 維 束 の 増殖 が 次第 に強 くな り, 6週 目頃 の 乳腺. 対 す る感 受 性 に よ り決 定. され るの で は な い か と も考 え られ る. ラ ッ ト乳腺 組 織 に お け るDMBAに 生 化学 的 に はDNA合. 組 織 像 の 特 徴 的 な 所 見 と して 認 め られ た が,こ の 間 よ る変 化 は,. 成 の 阻 害35),腺 上 皮 細 胞 の ア. 質 の 増 殖 は 細 乳管 周囲 に強 く,腺 房 周 辺 に は 軽度 で あ った.乳 癌発 生 へ の過 程 と して そ の 後 に観 察 され. ル カ リ ・ホ ス フ ァタ ーゼ 活 性 の 消失18)な どが 報 告 さ. る腺 房 の過 形成 か ら腺 上 皮 細 胞 の 異型 化へ の 変化 に. れ て い るが,形 態 学 的 に は どの よ うな 変 化 が もた ら. 際 し,細 乳 管周 囲 の間 質 の増 生,あ. され,乳 癌 発 生 に至 る もの で あ ろ うか.. 胞 の 動 きが,腫 瘍 化 の一 現 象 で あ るの か腫 瘍 化 に対. 乳腺 は複 管 状 胞 状腺 で あ り,幼 小 ラ ッ トで は 乳 管 の 幹状 構 造 の み で あ るが,思 春 期 を迎 え る生 後45日 目 頃 に な り下 垂 体 性腺 系,下 垂 体 副 腎系 ホ ル モ ンの. るい は筋 上皮 細. す る防禦 反応 で あ る の か不 明 で あ るが,何. らか の意. 味 を持 って い るよ うに も考 え られ る. Murad32)はDMBA投. 与 後3週. 目頃 よ り乳 腺 細 胞 起 こ り,そ の 後. 分 泌 が活 発 に な り乳腺 も活 性 化 され 成 長 しは じめ る.. のatypical. focal hyperplasiaが. 乳 腺 の 発 育 とホ ル モ ン との関 係 につ い て種 々 の報 告. periductal. fibrosis等. が あ るが,第2次. が形 成 され,上 皮 細 胞,筋 上 皮 細 胞,間 質 と もに腫. 性徴 期 前 後 に卵 巣 摘 除 を行 な う と. 乳 腺 の 発 育 が妨 げ られ,. estrogenを. 間 質 の 反 応 が 強 くな り腫 瘍. 投 与 す る と乳. 瘍 発 生 に 関与 して い る と述 べ て お り, Ozzello42)も. 腺 細 胞 の 発達 が 回復 され る と い う実 験 結 果 や,卵 巣. 腫 瘍 発 生 段 階 に お いて 間 質 の働 きが重 要 で あ る と報. 摘 除 と同 時 に下 垂 体 摘 除 を し た ラ ッ トで はestro. 告 して い る.. genを 投 与 して も乳腺 の発 育 が み られず,. マ ウ ス の 乳腺 腫 瘍 発 生 の過 程 に お い て は,. estro. genと と もに成長 ホ ル モ ン あ る い はprolactinを. 投. 与 す る と乳腺 構 造 の正 常 な発 達 が認 め られ た とい う 結 果,25)あ る い は,そ の 上 に副 腎 摘 除 を加 え た ラ ッ. plastic. alveolar. nodule. (HAN)が. 割 を持 ち,前 癌 病 変 と考 え られ て い る が,37)39)Dao, 9)Beuving3)ら は ラ ッ トに もHAN類 似 の 状態 が形. トで の実 験 結 果 か ら,40)卵 巣 ホル モ ン,下 垂 体 前 葉. 成 され る こ とを 報 告 して い る.. ホ ル モ ン,副 腎 皮 質steroid. typical focal hyperplasiaはHANと. hormoneが. 乳腺細胞. hyper. 重要 な役. Muradの. 言 うa 同 様 の もの. の増 殖 に そ れ ぞれ 重 要 な 役 割 を果 して い る と考 え ら. と考 え られ るが, Beuvingは. れ て い る.幹 状 構 造 の 乳 管 の 乳 腺 細 胞 は分 裂 を く り. perplasiaと. 返 し樹 枝 状 の乳 腺 構 造 を形 成 して 行 く.. 発 育,維 持 に は ホル モ ンが 関 係 す る こ と,正 常 乳 腺. S‑D系 雌 ラ ッ トの 生 後55日 目頃 は,こ の乳 腺 細 胞 の分 裂 の最 も活 発 な時 期 で あ り,. DMBAに. 対す る. して 記 載 して い る.そ して,. と 同様 にHANは と,. HAN構. これ をlocalized. hy. HANの. 乳 腺 脂 肪 組 織 内 で の み発 育 す る こ. 成 細 胞 の 蛋 白合 成,. RNA,. DNA合.
(7) DMBA誘. 発 ラ ッ ト乳腺 腫 瘍 発 生 過程 の 形態 学 的 観察. 成 は正 常 細 胞 と癌 細 胞 の 中 間 の 状態 で あ る こ とな ど が判 明 して お り,39)ラ ッ トに お い て も前 癌 病 変 と し て と ら え られ て い る. Nandi37)はHAN発 ホル モ ンが,. HANの. 細 胞 内 小 器官,周 囲 結 合 組 織 の 発 達 は ほ とん ど認 め. 発 育,癌 化 に は下 垂 体 ホル モ. られ な か った.. ラ ッ ト1個 体 に発 生 す るHANは. 多数 あ るが,そ の HANの. 癌 化 には ラ. ッ トの ホ ル モ ン環 境 が 大 きな 影響 を与 え る もの と考. 3) 光 顕 的 に はDMBA投. 与 後4週. 目 に な り乳 腺. に萎i縮の 所 見 を認 め たが,電 顕 で は4日. 目頃 よ り細. 胞 内 小 器官 に微 細 な変 化 を観 察 す る こ とが で きた. 4). 乳 腺腺 上皮 細 胞 の 最 初 の 変 化 と して,小 胞 体,. ゴ ル ジ装 置 の開 大,空 胞 形 成 がDMBA投. え られ る. しか しな が ら, 1974年 のSinha44)の 報 告 で は, D. 形 成 が み られ るが,乳 腺 にDMBAの りか け た場 合 に はHAN形. 粉 末 を直 接 ふ. 成 を経 ず に乳 腺腫 瘍 が発. 生 して お り, HANはDMBA誘. 発乳癌の発癌 に必. 投 与 した ラ ッ トの 乳 腺 にHANが. 数 多 くのHANの. 発生 し,. 中 の特 定 の 数 個 の み が 癌化 に 向 か. うこ とのmechanismに. 関 して は不 明 な 問 題 が 多 く,. 意 義 に つ い て も多 くの 疑 問 が 残 され て い る.. ラ ッ トDMBA乳. 癌 の発 生 過 程 の 研究 に お い て は,. 前 癌 病 変 と して のHANの. 意 義 お よ び 間質,筋. 上皮. 細 胞 の 動 き と癌 化 との 関 連 性 な ど未 解 決 な重 要 な 問. 2週 目の 腺 上 皮 細 胞 内 に は蛋 白 顆粒 の 分 泌 が. 著 明 に 見 られ,筋 上皮 細 胞 の 胞 体 は腺 管 を包 む よ う に長 く蛇 行 し,周 囲 間 質 で は膠 原 線維 束 が 増 加 す る 傾 向 が 認 め られ た. 6). ず し も本 質 的 な もの で は な い と述 べ て い る.. 与 後4日. 目 に認 め られ た. 5). 注 射 あるいは経 胃 投 与 した場 合 に はHAN. HANの. 2) 未 処 置 ラ ッ ト乳 腺 の 電 顕 像 で は,腺 上 皮 細 胞,. 生 には卵 巣 ホ ル モ ン,下 垂 体. 中 の数 個 が癌 化 す るに過 ぎず,. DMBAを. を 呈 して くる.. 筋 上 皮細 胞,基 底 膜 に よ り腺 管 の 形 成 が 見 られ る が,. ン と副 腎 皮質 ホ ル モ ンが 必要 で あ る と述 べ て い る.. MBAを. 319. 4週 目 の 乳腺 は萎 縮 し,腺 上皮 細 胞 は 細 胞質. が減 少 し核 胞体 比 が増 加,細 乳 管 周 囲 で は 間 質 の増 殖 が さ らに 著明 とな って く る. 7). 7週 目 に な る と乳 腺 細 胞 の過 形 成 が 見 られ,. い わゆ るHAN形. 成 の 傾 向 が 認 め られ た.ま た,同. 時 期 の 別 の ラ ッ トの乳 腺 では 線 維 腺腫 へ の 方 向 を持 つ間 質 の 増 殖 の強 い所 見 も観 察 で きた. 8). 9週 目に初 め て ラ ッ ト下 腹 壁 に小 腫 瘤 を触 知. 題 が 残 って い る と考 え られ,形 態 学 的 な観 察 と同 時. し,組 織 学 的 に 腺 管腺 癌 で あ る こ とが 判 明 し た. D. に 各 種 の 酵 素 の 変 動,内 分泌 環 境 やhormone. MBA投. ceptorの. re. 状 態 に つ い て の生 化 学 的,分 子 生 物学 的. な追 求 が必 要 と考 え られ る. 本 実 験 は,. DMBA投. 与 の結 果 す べ て の ラ ッ トに. お り,各 時 期 に お け る乳 腺 の 形態 は そ れ ぞ れ異 な る ラ ッ トの断 片的 な所 見で あ るた め,一 連 の経 時 的 変 化 と して解 釈す る こ とに は 問題 が残 され て は い るが,. cessを. るい は 「 発癌 」 のpro. 解 明 して い く方 法 の一 つ と して 有 意 義 で あ. る と考 えて い る. 第5章. DMBA乳. 癌 は光 顕 的 に乳 頭 腺 管 癌 と髄 様 腺. 管 癌 に分 類 され,両 者 の移 行 す る もの も認 め られ た.. 発 生 に向 か う変 化 が起 こ る とい う条件 の 下 に進 め て. 「 発 癌 」 のmechanismあ. 9). 与 後 発 生 した最 初 の 乳 癌 で あ る.. 10). DMBA乳. 癌 の電 顕像 で は,腫 瘍 細 胞 は管 腔. を形 成 して お り,筋 上 皮 細 胞,基 底 膜 も存 在 し,腫 瘍 細 胞 で は核 胞 体 比 の 増 加,核 の 不整,核. 膜 の 肥 厚,. ひ も状 構 造 の 核 小 体,細 胞 間 隙 の 開 大 等 の 所 見が 認 め られ た. 11). DMBA誘. 発 ラ ッ ト乳 癌 の 発 生 過 程 に お い て. 腺 上皮 細 胞 の過 形 成 が重 要 な段 階 で あ る が,筋 上 皮 細 胞,間 質 が 発 癌 に 関与 して い る可 能 性 も考 え られ. 結. る.. 語. 稿 を終 るに あた り,懇 篤 な る御指導 と御校 閲 を賜 った 生 後55日 目のS‑D系 雌 ラ ッ トにDMBA を経 胃 投 与 した後 の 乳腺 の 変 化 をwhole 光 顕,電 顕 に よ り経 時 的 に観 察 し,. 20mgを. 恩師 田中早苗教授 に深甚 な る謝意 を表す とともに,本 研. mount法,. 究 を直 接御指導下 さい ま した山本 泰久博士 に深謝 致 しま. DMBA誘. 発ラ. ッ ト乳 癌 の 発生 過 程 を形 態 学 的 に追求 した. 1). す.ま た電子顕微 鏡撮影 に御協 力頂 きま した須 原銀兵 衛 博 士,田 中正信氏 に深 く感謝致 します.. 未処 置 ラ ッ トの乳 腺 は,生 後55日 目頃 は 幹状. の 乳 管 の み で 腺房 の発 達 は あ ま り見 られ な い が,生 後90日 目に な る と細 乳 管,腺 房 と分岐 し樹 枝 状 構造. 本論文 の要旨 は第50回 中国 四国外科学 会,第51回 申国 四国外科学 会に発表 した..
(8) 320. 小. 渕. 欽. 哉. 文 1) Andreasen. and Engelbreth-Holn:. On significance. cinogenesis. Acta Path. Microbiol. 2) Archer, F. L. and Orlando, R. A.: mammary. tumors. of the rat. 献 of mouse hair cycle. Scand., 32: 165, 1953. Morphology, natural history,. induced. by 7,. 12-dimethylbenz. in experimental. car. and enzyme patterns. (a) anthracene.. Cancer. in. Res.,. 28: 217, 1968. 3) Beuving, L. J., Faulkin,. L. J., Deome, K. B. and Bergs,. mammary glands of Sprague-Dawley 4). rats. after. 7,. V. V.:. Hyperplastic. 12-dimethylbenz. lesions. (a) anthracene. J. Nat. Cancer Inst., 39: 423, 1967. Bird, C. C. and Crawford, A. M.: Effect of 7-hydroxymethyl-12-methylbenz the adrenal. 5) Bradley,. gland of the foetal and postnatal. C. J., Kledzik,. mmary cancers 6) Brennan, after. of early. M. J.,. exposure. G. S. and Meites, and late stages. Grau,. W. H. and Singley, to DMBA. Proc.. rats by polynuclear. hormones. hydrocarbons.. . Concentration Cancer. Inst.,. 9) Dao, T. L.:. and clearance. D.:. of 7,. Res.,. on. 104: 191, 1971. dependency. Cancer. 36: 319, 1976. Res.,. in the rat. Cancer. in initiating. (a) anthracene. and estrogen. J. A.: Carcinogenesis Amer. Assoc.. Cancer. 8) Dao, T. L., King, C. L. and Gawlak,. J. Pathol.,. Prolactin. of development.. in vitro. 7) Dao, T. L.: The role of ovarian. rat... J.:. in the treatment.. Res.,. 7:. of rat. ma. mammary gland 8,. 1966.. the induction of mammary cancer. in. 22: 973, 1962.. Mammary gland transplantation. 12-dimethylbenz. (a) anthracene. and tumorigenesis. I. in the graft.. J. Nat.. 40: 157, 1968. Studies. on mechanism. of carcinogenesis. in the mammary gland.. Progr.. Exptl.. Tumor Res., 11: 235, 1969. 10) Fukunishi,. R.:. with special. Studies. references. on tumor induction. in rats. to the morphogenesis. with 7,. gans. Acta Path. Jap., 18: 51, 1968. 11) Geyer, R. P., Bryant, J. E., Bleisch, V. R., Reirce, hormones. on tumor production. in rats given. changes. E. M. and Stare,. 9, 10-dimethyl-1,. Cancer Res., 13: 503, 1953. 12) Griswold, D. P. and Green, C. H.: Observations lbenz (a) anthracene-induced. 12-dimethylbenz. and fine-structural. Effect. 2-benzanthracene. on the hormone. mammary tumors. F. J.:. (a) anthracene, in the target. sensitivity. in the Sprague-Dawley. or. of dose and intravenously.. of 7, 12-dimethy. rat. Cancer. Res.,. 30. : 819, 1970. 13) Huggins, C., Morii, nuclear. hydrocarbons:. 14) Huggins, C., Grand,. S. and Grand, routes. L. C.: Mammary. of administration.. L. C. and Brillantes,. cancer. induced by a single. Ann. Surg.,. 154: 315, 1961.. F. I.: Mammary cancer. dose of poly. induced by a single. feeding. of polynuclear hydrocarbons, and its suppression. Nature, 189: 204, 1961. 15) Huggins, C. and Fukunishi, R.: Mammary and peritoneal tumors induced by intraperitoneal administration. of 7, 12-dimethylbenz. (a) anthracene. in newborn. and adult rats.. Cancer. Res.,. 23: 785, 1963. 16) 岩 下 英 煕:ラ. 17) Janns,. ッ ト乳 癌 の 病理 形 態 学 的 研 究,特 に 卵巣 摘 出 によ る影 響 につ い て,鹿 大 医 誌, 27: 45, 1976.. D.H., Moon, R. C. and Irving,. ne to mammary parenchyma 18). 今. 清,田. 村. 肇,富. 永 宗 市 ,北. C. C.: The Binding. DNA and protein 島 拓 弥,泉. of 7, 12-dimethylbenz. in vivo. Cancer. 春 暁,根. 来. け る超 微 構 造 と ア ル カ リ フ オ ス フ ァ タ ー ゼ の 局 在 の 変 動.癌,. 昂,森 60:. Res.,. 井 外 吉: 171,. 1969. (a) anthrace. 32: 254, 1972. 7,. 12‑DMBA乳. 癌発生 にお.
(9) DMBA誘 19). 今. 清:ラ. 発 ラ ッ ト乳 腺腫 瘍 発 生 過 程 の形 態 学 的 観 察. ッ ト乳 腺 の 超 微 構 造 と ボ ス フ ァ タ ー ゼ 活 性 の 局 在 ,及. お け る そ れ らの 変 動 ,第1編 20). 今. 清:ラ. ッ ト乳 腺 の 超 微 構 造 と ホ ス フ ァ タ ー ゼ 活 性 の 局 在 ,及. 21). 工 藤 学 而: 50:. 22). 西 医 大 誌,. 22:. 12‑DMBA単. 107,. 81,. 1970.. 一 経 口 投 与 に よ る ラ ッ ト乳 腺 腫 瘍 誘 発 に 関 す る 電 顕 的 検. W. R.:. 14: 219, 1958.. 前 田 寛 之:ラ. ッ トDMBA乳. 69:. 341,. control. 2,. 応 医 学,. 1973.. Estrogen-prolactin. Cancer. in breast. in 7,. 12-dime. Recent Progr.. Hor. に 乳 癌 の 発 育 と ホ ル モ ン に つ い て).日. 外. 1968.. Cancer.. Au sujet du porvoir. Metabolism,. J.: Relation. Cancer. dependency. 35: 621, 1975.. of mammary growth and lactation.. Soc. Biol., 123: 159, 1936. W. L., Chamness, G.C., Costlow,. 28) Meites,. Res.,. 癌 の ホ ル モ ン 依 存 性 に つ い て(特. J. and Coolen, M. L.:. pt. rend. 27) McGuire,. 5:. tumors.. The hormonal. mone Res.,. 26) Maisin,. 胞,. G.H. and Leung, J. S.:. thylbenz (a) anthracene-induced. 会 誌,. 22:. よ る腫 瘍 誘 発 過 程 に. ッ トの 乳 腺 腫 瘍 発 生 に 及 ぼ す 移 植 卵 巣 の 役 割 に 関 す る 研 究.慶. 腺 の 微 細 構 造 と 機 能.細. 23) Leung, B. S.; Sasaki,. 25). 12‑DMBAに. 1973.. 黒 住 一 昌:乳. 24) Lyons,. び7,. よ る腫 瘍 誘 発 過 程 に. 西 医 大 誌,. 1970.. Sprague‑Dawleyラ. 405,. 12‑DMBAに. 成 熟 メ ス ラ ッ トの 静 止 期 乳 腺 の 超 微 構 造.関. お け る そ れ らの 変 動,第3編7, 索.関. び7,. 321. cancerigene. du methylcholanthrene.. M. E. and Shepherd,. Com. R. E.: Hormone dependence. 23: 75, 1974.. of prolactin. and estrogen. to mammary tumorigenesis. in the rat.. J. Nat.. Inst., 48: 1217, 1972.. 29). 森 井 外 吉:. 30). 森 井 外 吉:実. 31). 森 井 外 吉:ラ. 32) Murad.. 7,. 12‑DMBA乳. 癌 誘 発 に お よ ぼ す 性 ホ ル モ ン の 効 果,日. 験 腫 瘍 と ホ ル モ ン.実 ッ トDMBA乳. 験 腫 瘍 学,朝. 倉 書 店,東. 京,. 病 会 誌,. p207,. Studies. 病 会 誌,. of mammary carcinoma. 127,. 1964.. 1966.. 腺 腫 瘍 発 生 過 程 の 電 顕 的 観 察(I).日. T. M. and Haam, E.:. 53:. 57:. 112,. induced by 7,. 1968。. 12-dimethylbenz. (a) anthracene administration. Cancer Res., 32: 1404, 1972. 33) Nagasawa, H. and Yanai, R.: Effects of prolactin or growth hormone on growth of carcino gen-induced mammary tumors of adrenoovariectomized rats. Int. J. Cancer, 6: 488, 1970. 34) Nagasawa, H. and Yanai, R.: Frequency of mammary cell division in relation to age: its significance 609, 1974.. in the induction. 35) Nagasawa,. H., Yanai, R. and Taniguchi,. on carcinogen-induced 36). of mammary tumors by carcinogen. 中 村 隆 一:. 7,. mammary tumorigenesis. 12. Dimethylbenz. 京 府 医 大 誌,. 81:. 409,. (a) anthraceneに. nodules. J. Nat. Cancer. Inst.,. J. Nat. Cancers, 52,. in rats.. of mammary gland DNA synthesis Cancer. Res.. 36: 2223. 1976.. よ る 乳 腺 腫 瘍 発 生 に 対 す る ラ ッ ト系 統 差 に つ い て,. 1972.. 37) Nandi, S.: Effect of hormones tic alveolar. H.: Importance. in rats.. on mammary tumor development. in hypohysectomized. from transplanted. ovariectomized-adrenalectomized. hyperplas. C 3 H/Crgl. mice.. 27: 173, 1961.. 38). 西 塚 泰 章:ホ. ル モ ン 依 存 癌 一 そ の 性 状 と意 味.,癌. 39). 西 塚 泰 章:前. 癌 病 変 へ の ア プ ロ.チ. と化 学 療 法,. 1:. 721,. 1974.. ー ホ ル モ ン 標 的 臓 器 の 前 癌 病 変 を 中 心 と して 一 ー 最 新 医 学,. 31:. 1081,. 1976. 40). 岡. 41). 大杉. 孝 己:乳 紘:. 腺 と ホ ル モ ン ー 培 養 乳 腺 の 細 胞 分 化 を 中 心 に 一.科 7,. 微 鏡 的 研 究,岡. 42) Ozzello, ast.. 12‑Dimethylbenz 山 医 学 会 雑 誌,. L. and Sanpitak,. Cancer,. (a) anthracene誘 90:. 1,. 45:. 400,. 1975.. 1977.. P.: Epithelial-stromal. 26: 1186, 1970.. 学,. 発 ラ ッ ト乳 癌 に 及 ぼ す ホ ル モ ン の 影 響 に 関 す る 電 子 顕. junction. of intraductal. carcinoma. of the bre.
(10) 322. 小. 43) Sinha, D., Cooper,. 渕. 欽. 哉. D. and Dao, T. L.: The nature. of estrogen. and prolactin. ary tumorigenesis. Cancer Res., 33: 411, 1973. 44) Sinha, D. and Dao, T. L.: A direct mechanism of mammary carcinogenesis -dimethylbenz (a) anthracene. 45) Sugihara,. H.: Excretions. of 7,. rats.. J. Kansai Med. Sch.,. 杉村. 隆:発. 46). 47) Sydnor,. 癌 の 生 化 学‑癌. J. Nat. Cancer.. 12 dimethylbenz (a) anthracene. の 臨 床,. 20:. 719,. rior. F. P. and Huggins,. Proc.. mammary cancer. hormones. in intact. 51). 療 法,. 1,. 澤 737,. 弘:乳. rats. Cancer. factor. Sprague-Dawley. given. 7,. 12 dimethyl-1,. related. rats.. Endo or ante. 2 -benzanthracene.. effect of 7,. Res.,. 12-dimethylbenz (a) anthracene. 30: 118, 1970.. 癌 に お け る ホ ル モ ン の 役 割 一 と く に 実 験 的 乳 癌 とProlactinの. 関 係.癌. と化 学. 1974.. 52) Young, S., Cowan, D. M. and Sutherland, rats.. Race-strain. 116: 531, 1964.. mammary gland DNA synthesis.. 矢 内 玲 子,長. into. H.: Mammary tumor induction by estrogen. in ovariectomized. Soc. Exp. Biol. Med.,. C.:. and ovariectomized. 50) Tominaga, T., Libby, P. R. and Dao, T. L.: An early on rat. intravenously. in rats. J. Nat. Cancer Inst., 29: 805, 1962. progesterone and hydrocortisone on 3-methylcho. 73: 427, 1963. P. K., Meites, J. and Mizuno,. pituitary. injected. 1974.. Brillantes,. to hydrocarbon-induced mammary cancer 48) Sydnor, K. L.: Influence of estradiol-17, crinology, 49) Talwalker,. induced by 7, 12. 53: 841, 1974.. 24: 130, 1972.. K.L., Butennandt, O.,. lanthrane-induced. Inst.,. effect on mamm. J. Path.. Bact.,. L. E.: The histology. of induced mammary tumors in. 85: 331, 1963.. 附図説明 図1.. 生 後55日Sprague‑Dawley系. のwhole. mount標. 本.幹. 雌 ラ ッ ト乳 腺. 状 構 造 の 乳 管 が 見 られ る. 生 後90日 未 処 置 ラ ッ トの 乳 腺whole. 本.乳. 管 か ら細 乳 管,腺. 房 と分 岐 し樹 枝 状 構 造 を. 生 後90日 未 処 置 ラ ッ ト乳 腺 の 光 顕 像. toxylin‑Eosin染. 図4.. 色(以. 下H‑E染. 色 と 略 す).×140 上皮. 細 胞 と筋 上 皮 細 胞 に よ り腺 管 が 形 成 さ れ て い る. ×3,500 図5.. 上 皮 細 胞(Me). 見 ら れ る.細. 腔. 胞 内小 器 官 は未. 発 達 で あ る.×16,500. 図8.. DMBA投. 与 後1週. 目の 腺 上 皮 細 胞 の 電 顕 像.. 図11.. DMBA投. 与 後2週. 目 の電 顕 像.筋. 上 皮細 胞. (Me)の 胞 体 は腺 管 を包 む よ うに長 くな り屈 曲 蛇 行 して い る.基 底 膜(Bm)の. 連 続 性 は保 た れ て い. 図12.. DMBA投. 与 後4週. 目 の電 顕 像.腺. 上皮 細 胞. 蛇 行 して い る.×4,300 図13.. DMBA投. 与 後4週. 目 の乳 腺whole. mount像. 乳 腺 は全 体 に萎 縮,細 小 化 し,腺 房 の分 岐 は少 な. 未 処 置 ラ ッ ト乳 腺 筋 上 皮 細 胞 の 電 顕 像.細. 質 内 にmyofibrils. DMBA投. は萎 縮 し,筋 上 皮 細 胞 の 胞 体,基 底 膜 は 不規 則 に. 認 め ら れ る.×8750. 未 処 置 ラ ッ ト乳 腺 腺 上 皮 細 胞 の 電 顕 像,腺. 面 に 微 絨 毛(Mv)が. 図7.. 分泌 が 認 め られ る.. る.×3,700. 未 処 置 ラ ッ ト乳 腺 の 電 顕 像.筋. の 外 側 に は 基 底 膜(Bm)が 図6.. 目の電 顕 像.細 胞 内 お よ. ×11,700. Hema. 生 後90日 未 処 置 ラ ッ ト乳 腺 の 電 顕 像.腺. 与 後2週. ×7,000 図10.. 呈 す.×40 図3.. DMBA投. び管 腔 内 に蛋 白 顆粒(↑)の. mount標. 胞 体(er). は発 達 し開 大,空 胞 化 して くる.×9,000 図9.. の み で あ る.×40 図2.. 腺 上 皮 細 胞 内の ゴル ジ装 置(Go),小. (Mf)が 与 後1週. 胞. 認 め ら れ る.×16,500. 目 の ラ ッ ト乳 腺 の 電 顕 像.. い.×30 図14.. DMBA投. 与 後4週. 目の 光 顕 像.(H‑E染. 腺 管 の萎 縮 が 見 られ る.×100. 色).
(11) DMBA誘 図15.. DMBA投. 与 後5週. 発 ラ ッ ト乳 腺腫 瘍 発 生過 程 の 形態 学 的 観 察. 目の光 顕像.(H‑E染. 色). 細 乳 管周 囲 に は膠 原 線 維,線 維 芽細 胞 の増 殖 が 見 られ る.×140 図16.. DMBA投. 与 後6週. 目の光 顕 像.(H‑E染. 色). DMBA投. 与 後7週. 目のwhole. 成へ. DMBA投. 与 後7週. 目の光 顕 像(H‑E染. 色).. DMBA投. 与 後7週 目 の光 顕 像(H‑E染. 色).. DMBA投. 与 後7週 目 の光 顕 像(H‑E染. 色).. 間 質 の増 殖 が強 く,線 維 腺 腫 の 形 態 を呈 して い る ×100 図21.. 図27.. DMBA乳. 癌 の 光 顕 像(H‑E染. 色).腫 瘍 細 胞. る.×800 DMBA乳. 癌 の光 顕像(H‑E染. 色).腫 瘍 細 胞. は胞 巣 状 構造 を成 し配 列 して い る.×440 図29.. DMBA乳. 癌 の電 顕 像.腫 瘍 細 胞 は腺 管 を形. 成 して い る.細 胞 間 隙 は開 大 し,核 は不 整 形 を 呈 DMBA投. 与 後8週. して い る.×6,000. 目の光 顕 像(toluidine. blue染 色).×360 図22.. 間 に は ヘ ミデ ス モ ゾ ー ム(↑)が. 図28.. 乳 腺 末 梢 腺 房 の過 形 成 が 認 め られ る.×240 図20.. 癌 の電 顕 像.筋 上 皮 細 胞(Me)と. は 乳頭 状 腺 管 構 造 を呈 し,筋 上 皮 細 胞 が認 め られ. 腺 管 の一 部 の管 内 性増 殖 が 見 られ る ×180 図19.. DMBA乳. 基 底膜(Bm)の. 認 め られ る.×9,000. の段 階 と考 え られ る.×40 図18.. ×8,400 図25. DMBA乳 癌 の電 顕 像.腫 瘍 細 胞 間 の 接 合 部 に はデ ス モ ゾ ー ム(Ds)が 認 め られ,微 絨毛(Mv),. 図26.. mount像.乳. 腺 腺 房 は小 結 節 を形 成 し,い わ ゆ るHAN形. 胞 間 隙 の 開 大,核 胞体 比 の増 加 が 見 られ る.. ひ も状 構 造 の 核 小 体 が観 察 で きる.×15,000. 間質 の増 殖 は さ らに著 明 に な っ て い る.×140 図17.. 323. DMBA投. 与 後8週. 図30.. DMBA乳. 癌 の 電 顕 像.腫 瘍 細 胞 の 腺 腔 面 に. は微 絨毛(Mv)が. 目の 光 顕 像(toluidine. 存 在 し,ミ トコ ン ド リァ(Mt). blue染 色).腺 管 を形 成 す る細胞 は異 型 性 が 強 く,. はcristaの 配 列 の不 規 則 な もの不 明 瞭 な もの が 多. 明 らか に癌 と診 断 し うる.×540. い.粗 面小 胞 体(rer)の. 図23.. DMBA投. 与 後9週 目 に触 知 した 乳 癌 の電 顕. 像.腫 瘍 細 胞 は腺 管 を形 成 し,筋 上皮 細 胞(Me), 基 底膜(Bm)が 図24.. DMBA投. 目の 小 乳 癌 の 電 顕 像. ×22,700 図31.. DMBA乳. 癌 の 電 顕 像.細 胞 間 隙 は開 大 し,. 細 胞 間 嵌 合 の 状態 が認 め られ る.×11,600. 観 察 で き る.×3,400 与 後9週. 発 達 は 乏 し い.. 細.
(12) 324. 小. 小 渕. 渕. 欽 哉. 欽. 論 文. 哉. 附 図.
(13) DMBA誘. 発 ラ ッ ト乳 腺 腫 瘍 発 生過 程 の形 態 学 的 観 察. 小 渕 欽 哉. 論 文. 附 図. 325.
(14) 326. 小. 小 渕. 渕. 欽 哉. 欽. 論. 哉. 文 附. 図.
(15) DMBA誘. 発 ラ ッ ト乳 腺 腫瘍 発 生過 程 の形 態 学 的 観 察. 小 渕 欽 哉. 論 文. 附 図. 327.
(16) 328. 小. 小. 渕. 渕 欽 哉. 欽. 論 文. 哉. 附 図.
(17) DMBA誘. 発 ラ ッ ト乳 腺 腫 瘍 発 生 過 程 の形 態学 的 観察. 小. 渕. 欽 哉. 論 文. 附 図. 329.
(18) 330. 小. 小. 渕. 欽. 渕 欽 哉 論. 哉. 文. 附 図.
(19) DMBA誘. 発 ラ ッ ト乳 腺 腫 瘍 発 生 過 程 の 形 態 学 的 観 察. 小 渕. 欽 哉. 論. 文 附 図. 331.
(20) 332. 小. 小. 渕. 欽. 渕 欽 哉 論. 哉. 文 附. 図.
(21) DMBA誘. 発 ラ ッ ト乳 腺 腫 瘍 発 生 過 程 の形 態 学 的 観 察. 小. 渕 欽 哉 論. 文 附. 図. 333.
(22) 334. 小. Morphological. 渕. 欽. changes. DMBA-induced. rat. 也. of tumorigenesis mammary. of. tumors. by Kinya Department. KOBUCHI. of Surgery, Okayama (Director:. UniversityMedical. School. Prof. Sanae Tanaka). 7,12-Dimethylbenz(a)anthracene (DMBA) 20mg was administered to 55-days-old Sprague Dawley rats with gastric intubation. Two or three rats were sacrificed daily during the first week following administration of DMBA, then, weekly up to the 20th week. Mammary glands of each different stage were examined by the whole mount method, light microscopy and electron microscopy to observe tumorigenesis of rats mammary tumors introduced by DMBA. 1. On the 4th day following administration of DMBA, mammary epithelial cells at the peri pheral portion of the duct demonstrated dilatation of endoplasmic reticulum and Golgi appara tus. On the 2nd week, an evidence of hypersecretion was well established. 2. However, on the 4th week, mammary epithelial cells showed atrophy and their intracellular organelles were regressed. On the other hand, myoepithelial cells showed cytoplasmic exten sions to surround mammary epithelial cells. Stroma around the ductules also showed marked proliferation. 3. On the 7th week, mammary glands, examined by the whole mount method, demonstrated hyperplasty to form small nodules, namely, hyperplastic alveolar nodules (HAN). Among some rats, stroma around the ductules kept growing to be fibroadenoma. 4. On the 9th week, a tumor became palpable, and its histology was tubular adenocarcinoma. 5. Electron microscopic findings of carcinoma were increase of nucleocytoplsmic ratio, irregu larity of nucleus, hypertrophy of nuclear membrane and enlargement of intracellular space etc...
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