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肺結核を思わせた気管支拡張症 日 時 = 昭和37年9月21日

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(1)

(出女羅蠕第鶴。面面)

〔症例検討会〕

肺結核を思わせた気管支拡張症

日  時 = 昭和37年9月21日

揚  所 : 東京女子医科大学第1臨床講堂

(発言者)

司会:中山光重教i授

病  理 ; 武石  詞助教授

学生:A,B, C, D

受持医および文責 : 羽倉稜子

(受付 昭和37年12月10日)

 受持医:症例,患者は諏○勝○,38才の男性で す.家族歴は,妹が腎炎で死亡した他には特記 すべきことはありません.既往歴は,5才の時麻 疹,百日咳,胸膜炎,腹膜炎,弁膜症に罹患して

おります,昭和27年7月,肺結核発病し,:PA

S,INAHを1年間服用しまして3年ぐらいぶ

らぶらしていました.昭和34年1月初め咳漱,全 身倦怠感がありまして,胸部X線撮影,赤沈の結 果,肺結核といわれ,1月26日,中山内科へ入院 しました.右上肺野に空洞を認め,結核菌培養が 陽性,両側肺野に湿性ラ音を聴取,SM,:PA.

S,INAHの三者併用を行ない,やや好転しま

したが,6月30日家庭の事情により退院しまし

た.

 入院の時,心尖に収縮期雑音聴取,僧帽弁閉鎖 不全(M.1.)を指摘されました.EKGは期外 収縮の他は異常ありません.

 退院後は某診療所にて,投薬を受け,自宅療養 を行なっていました.結核菌培養は34年12月まで 陽性,以後陰性となって経過はglattでした.

 今度の病気の発病および経過は,37年3月18日

夜急に悪寒があり,39。eに発熱し,翌Hは下熱し ました.20日,呼吸困難出現し,23日,再び38。σ に発熱しましたが,咳漱,喀:疾はありませんでし た.24日,胸痛,呼吸困難増強.某診療所を訪 れ,クロラムフェニコールと強心剤の投与を受:

け,呼吸困難が強いので自宅で酸素吸入を続行し ましたが,意識濯濁が出現したので,28日本院へ 送られて来ました.発熱後丁度10日目になるわけ

です.

 入院時の所見は,栄養不良,るいそう高度,顔 貌無欲状,意識濯濁あり,Komaではないが意識 障害は相当強く,周囲の事など無頓着.呼吸不 整,下顎呼吸あり.舌は乾燥し白苔がありまし

た.口唇,爪にチアノー一一・tiあり,浮腫なし,Trom一・

rcelschlagerfingerがあります.

 中山:学生諸君Trommelschlager丘ngerのみ られる病気は何ですか?

 学生A=先天性のチアノーゼとか心疾患,慢性 の肺気腫,その他肺化膿症.

 中山=何故このようなことがおこるか,そうい うものがみられるか…….

ClinicG−Pathological Conference (23) A Case of Bronchiectasis mistaken for pulm.onary tuberculosis.

(2)

 受持医:脈搏82,不整緊張は弱い.1血圧88〜

44.心臓は,心濁音界は殆んど正常で,心尖部に 収縮期雑音聴取.腹部は異常なく,肝,脾をふれ ない.意識が渥濁していて:PS:R・ASR,共に 弱く,病的反射Lはありません.

 こちらへ入院したのが3月28日で,4月2日に 死亡しています.

 入院後の経過は全く発熱なく,血圧は100/60 前後,意識濯濁,下顎呼吸が続き,02吸入,C M,S:M,強心剤,昇圧剤投与,輸液などを行 ない,4月2日すなわち入院後6日目,早朝より 昇圧齊旺には全く反応しなくなり,一血圧下降しはじ め,夜10時45分死亡致しました.

 検査成績(2回目に入院した時)

29/巫の尿所見:        29/皿の血液所見:

 夕卜観 黄色ほぼ透明       Hb 105%

 比重 10!8      Rote 624×104  反応 酸性      Weisse 18,400  蛋白 ズルポ3gtt(十)煮沸(十) 血液像

ウロビリノーゲン 正常 糖 陰性

沈渣 赤血球工/、視野   白血球2−3/視野   扁平上皮2−3/、視野   硝子様円柱1/3視野

29/皿のKot=

 潜血反応

 B(帯),虫卵(一)

 :P(昔)

 G(昔)

一血清理化学的検査:

T−P 8.59g/dl

A/G O.48 NPN 157mgfdl Na 146mEq/1 K 7.5mEq/1 Cl lo6mEq/1

T−choiest. slmgfdl Kunkel 32.5S・J・R単位 CRP   (冊)

ASL−O (一)

  St 8% 1   皿 35  74%

  皿 26   rv 5 Y

 G・L1ぢ

 K.L  5 / 22%

 Mono. 4

 Eos. 0

29/皿BSG:

  10 120mM   2e !28mm

EKG:

 心筋障害

 尿結核菌培養は(一).喀:湊排出ないため喀:湊か らの結核菌培養はできませんでした.

 中山=そgで学生諸君はどういう事をお考えに なりますか?御意見を…….

 学生A=どうして死亡したか,いま診断につい ての疑問が多々ありますが,どうも…….

 中山;クンケルが著しく増加しているのが目に つきますが, クンケルが増えるという病気は何で すか?

 学生:……

 中山:肝炎,肝硬変,リウマチみたいなもの,

パンチ氏病とか,Myelomその他重症肺結核で も増すことがある.したがって■れだけでは何と もいえないですね.これですぐ肝硬変ありと診断 しないように.残余窒素も非常に増している.N

:PNが157mg/dlとすると,意識潅i濁というの はNiereninsufHzienzのためではないかという 考え方も出てくるのですね.Eiweissも出るし,

こういう時はN:PNよりSalzが重要です. Salz ではどうですか,Na 146rr.Eq/l, Kが非常に多 いですね,7. 5mEq /1.これはNiereが悪い時 にKの排泄障害があって起こることがある.これ は重大です.それからClは良い. Total chole−

sterOlが非常に少ないですね.81で正常域を割 っています.それからCR:Pが強陽性になってい ますが,これは.血沈が促進しているのと殆んど同 意義です.ASL−0が陰性です。尿の結核菌を培 養しています.これはNierentubercu!oseを疑:

つたわけですね.後日になって培養が陰性である 事がわかりました.Spu{:aは意識が細濁してい るので採れない.3年前に入院した時のレントゲ ンを見ますと(写真1),右鎖骨部に浸潤があり,

中に空洞を思わせる陰影が見られるので断層写真 を撮ってみますと,7c皿,8㎝(写真2,3)で2 個の1円アルミ貨大の空洞がありまして,誘導気 管支も認められます.今度の入院時のレントゲン 写真はこれ(写真4)です.そこで学生諸君の御 意見を伺うことにします.

 学生B=まず考えられることは,前にLungen−

tuberculoseをやっていまして,しかも空洞が

一一 57 一

(3)

写真1 1959.4.1 写真4 1962.3.28

写真2 断層7c皿

あり,それをOperationして取ったという事も なく,そのままもっているのですから,TBの再 発が考えられます.

 中山:そうですね.それから他に?

 学生B:それからHerzのほうでM Iを疑われ ておりまして,心尖部に収縮期雑音がありました から僧F弁閉鎖不全があって,そ 『と全身状態を 象ね合わせて,綴織不全で呼吸困難が来たのでは 一ないかと考えられます.

 中山=その他に意見はありませんか。

 学生C:症状と検査成績からSarcoidosisでは

圏.A

写真3 断層8c皿

ないかと考えます.ツーGlobulinが増加し, L・ン トゲンでも肺門リンパ腺が急に腫れてきたこと,

Trommelschlttgerfinger等,いろいろの検査iで 肝臓が侵されているような所見がありましたが,

触知しないこと,Herzが悪いような状態等の臓 器の所見が出ている点からSarcoidosisが結節性 に出てほうぼうの所見を呈するということから,

これではないかと思っています.

 中山:Sarcoidosisも考えられないことはない ですね.その他には誰か?

 学生D:3月18日夜,急に悪寒を伴った39℃と

(4)

いう高熱を発したこと,続いて呼吸困難をきたし たということから,もちろん肺結核のシェーブが 起つたというふうに考えられるけれども,急激な 症状,高度な症状から, 肺炎を併発したのではな

いかと考えました.

 肺炎による呼吸面積の減少を基として,呼吸困 難をきたし,肺の炎症によってStauungをきた

し,肺高血圧症から心不全を招いたのではないか

.と思います,

 もともと僧帽弁閉鎖不全症という基本疾患があ るわけですから,心不全ということも,そういう

ことが原因となって充分起り得ると思います.

 :炎症を裏付ける検査として,B.S.Gの充進と

.か,CR:Pが(帯)に出ています.

 循環系の障害を伴ってひき続いてUrtimieの ような症状を起して,循環障害やUrtimieによ って,意識濯濁が充思したものではないかと思い

ます.

 中山:肺炎説が出てきましたね.もちろん考え

・られるわけです.

 Brustschmerzがあり,時々湊が出たという

ことですが,どんな疾が出たかを調べれば,わか

・るのですが,KrankeはSensoriumがtrttben

してしまっているから.始めに診た先生が,それ をよく聞いておいて下さると良いわけです.

 その他には意見ありませんか?

 Uramieについてはどうですか?

 別にありませんか?このFallは非常に難しい 症例ですね,

 それでほ意見も出つくしたようですから,病理 の:先生に解説をお願いします.

 それで今迄に解答していない方も頭の中でいろ

『いろの病気を整理しておいて下さい.

 武石:調べてみると非常に難しい例で,こちら

「でもよく解らないのです.

 それでも大体の筋道だけは一応つきましたが,

.通った道筋は,必ずしも一本かどうかは保障の限 りにあらずで,したがって他の筋道を考え得る可 能性があるわけです,

 それで}ホ剖検所見を申し上げます.本例は複雑

なので初めに剖検診断を読みます.

 第1は両肺の大部分に見られた気管支拡張症.

 第2は組織学的に証明し得なかった右側の肺結

核.

 第3は右肺上葉に特に強い弘治性肋膜肥厚.

 第4は両胸腔,心嚢,腹膜上部における広汎な 癒着性漿膜炎と胸廓両側下部に目立つた陥凹.

 第5}ま [曼Jl)生脾炎.

 第6は陳旧リウマチ性僧帽弁中等度肥厚.

 第7は末期の急性心不全に伴う諸変化.

 第8に全身の高卒脱水状態,

 最後に高度の栄養衰退.

 主なものは大体以上のようなわけですが,第一 に問題となりますのは臨床的にも認められた肺結 核です.之は結核菌こそ発見されなかったにせ よ,レントゲン写真で可成り明瞭な像を呈してい たわけですから間違いなく存在したものと思われ ます.ただ剖検時それに該当するものとして右上 葉に可成り大きい空洞がありましたが,壁はすっ かり上皮で覆われていて組織学的には結核性の特 徴をとらえる事ができませんでした.しかし生前 のレ線像と合わせて考えても,又位置的にも,更 に潅注気管支の様相から言っても恐らく結核性空 洞の痕と老えるのが最も妥当のようです.

 次に目立つのは両肺:全野にわたる気管支拡張症 で,両々共に同程度に見られ,特にレ線像で心陰 影に重なる辺りに強い空洞化が見られ,肺実質は 殆んどないと言ってもよい程です.

 御承知のように気管支拡張症には,先天性のも のと後先性のものがあるとされていますが,本丁 は後天性のもの, しかも三三的最近になっては っきりして来た続発性気管支拡張症と考えられま

す.

 続発性というと,それでは以前にどんな事があ ったかと言うことになりますが,之が余りはっき

りしません.臨床記録を拾うと,5才の時に肋膜 炎,腹膜炎,それに心臓の病気をやったというこ

とがあり,一応この時の癒着あたりが初まりのよ うにも思われますが,3年前に撮ったレ線写真で はそれ程明瞭な気管支拡張症像は見られませんか

一 59

(5)

ら,若し5才の時の疾患が原因であったとして も,その他に最近数年間の間に何かもう一つの要 因が加わって急にひどくなって来たというように 老えないわけには参りません.

 そこで5才の時の諸変化がどう言う性質のもの であったかをもう一渡考えて見ますと,どうも Polyserositisの形で来たものと思われます.この

ような事は結核やリウマチで起ることが多いので すが,事例では肉眼的,組織学的に結核性だとい

う証拠がどこにも見当らないのです.だからリウ マチ性だという訳ではありませんが,次のような 事からリウマチ性の可能性の:方がより強いことが 考えられます.

 それは僧帽弁の旧い変化で,臨床記録と傷え合 わせても恐らく5才頃から初まったものと思わ れ,之は矢張りリウマチ性の変化と考えるのが最

も妥当のようです.そうなると同時に起つたと思 われる他の漿膜炎も矢張りリウマチに由来したも のと考えるのが最も無理がなさそうです.

 と言うわけで恐らく5才頃から初まった,リウ マチ性漿膜炎の一部として脱膜炎が起り,之に由 る両肺の広汎な癒着が肺の収縮を次第に制限して 来たことが一つの原因と思われます.しかし之だ

けでは肺の換気条件の不良化と,之に伴う肺気腫 誘発の説明にはなっても気管支拡張症をきたす理

由にはなりません,

 そこで再び問題となるのが肺結核です.剖検時 には先程述べましたように結核性の特徴は既に見 られなくなっていましたが,右肺上葉の結核性と 思われる空洞内には赤黒い膿汁が多量に充満して おり,少なく共或時期以後ここからの膿汁が諸 所の気管支内に流出したことは容易に老えられま す.もともと両肺の高度癒着のため肺運動は可成

り制限されていたと考えられますから,気管支炎 等は起り易かったと思われますし,又一旦起きた 気管支炎は比較的治り難かった事でしよう.そし て直接結核とは関係がないにせよ空列上葉にあっ た膿瘍化した空洞の存在は,このような気管支炎 の長期化を促進した大きな要因を為したに違いあ りません.一旦このような体制ができあがれば肺

の拡張位固定という基盤上に,気管支炎一気管 周壁の弱体化  拡張  分泌物貯溜一気管支 炎の継続〜拡大.と言う一連の悪循環によって気=

管支拡張がどんどん広がって行った事は想像に難 くありません.

 しかもこのような変化は,ただに気管支壁に留.

まらず,周囲肺実質にも及び,まわりは次第に.

Fibroseで置換されて行った訳です.

 このように肺=全体がやられると,その影響を一 番ひどく受けるのは当然心臓である筈です.

 と乙うが本例では其の影響が意外に少なく,少 なくともCor−pUlmonaleという状態は見られま せん.之は肺所見と一寸合わない感じがします.

普通これだけ肺が広汎にやられていれば心臓に も,もっとはっきりした形態七変化が現われてよ い筈です.

 それでは何故このような一見矛盾した現象が起、

きたかと言うと,次のような二つの事が考えられ ます.その一つは本例が職業を持たないで,家で ぶらぶらして暮して行けた人であったらしいとい・

う事です.すなわち此較的身体に無理をせずに生.

活をする事ができたと言うことです.今一つは外 見上はもちろん,諸臓器にも強く見られた高度の1 萎縮状態です,この二つの事は一見大した事では.

ないように見えますが,これらの事は一時的なも.

のではない訳ですから,長い間には心に対する負 担を相等軽減するのに役立つたと思われます。

 このような訳で,肺には非常に広汎かつ高度の 変化があったのですが,これまで述べて来たよう な訳で諸臓器間の関係は,辛うじてながら破淀を 逸れ得た状態にあったと考えられます.

 それならば何故亡くなったのかと言うと,臨床 的にも今度入院する一寸前から急に・fylまった一.

連の事件が,何と言っても致命的なものであっ たと思われます.この事件が何であったかは明瞭 ではありませんが,次の二つの事が考えられま

す.

 その一つは先程学生さんの言われた肺炎で,事 実剖検所見からも之が関与していた事は確かで す.しかしこの肺炎が3月18日を以て突然起らな

(6)

ければならなかったと老える事は,実際問題とし ては必然性に乏しいと考えられます.

 もう一つはリウマチのシェーブです.この:方は 肋膜,腹膜,脳膜,僧帽弁の一部等にヅ連のFi−

brinoidの変化,および若干の白頭細胞の活動が 見られる他,肉眼的にも頭初述べました肋腹膜の 癒着が可成り水っぽい感じであった官等で,最近 リウマチのシェーブが加わった事は大体間違いな いと思われます。

 そうなって見ると,それ迄何とかまかなってい たとは言え,非常に変則的なつり合いであったわ けですから,このロイマの侵襲,肺炎の増強等に 由る僅かなBelastungの増強も直ちに致命的な ものとなってきます.本皮の面傷,その影響が最 も著明に現われたのは矢張り心臓で,諸臓器には 今迄述べた変化の外に,一様に末期の急性循環障 害像が見られ,入院後の状態が直線的な心不全を 主とするものであったことを示しています.

 なお僧巾着弁の変化は先に述べました通りです が,之に由る弁膜障害は殆んどなかったようで,

心形態もそれを裏付けています.

 また生前疑われた尿毒症は,N:PNの上昇がそ の主たる根拠となっていたようですが,腎には急 性うつ心像の他には格別の変化はなく,矢張り肺 における著明な組織崩壊がN:PN上昇の主因を為

したものと思われます.

 中山:何か質問ありませんか.

 Bronchiektasieの症状ではどうですか.湊が たまって朝起きた時等口にいつぽいの疾が出た

り,時に血i慶が出たり,またそういうものがある と,二次感染が起りやすいので発熱したり,eitrig な疫が出たりするのですが,この人はあまりそれ がBronchiektasieカミある割合にSputaも何も 無いということですね.それが無いので非常にむ ずかしい.特別にどこに痛みがあるということも 無く,こういう病気の診断は,何をしたら良いと 思いますか?この人はもうSensoriumがtrttb−

enしている状態なので, Bronchographieがで きないのですが,違う患者でBronchiektasieの 疑いでBronchographieを佐藤先生にやってい

ただいた写真をお目にかけますが,この患者は非 常にSputaが出て,1日にコップ半分位はたま

って,3層に分かれるという教科書的なSputa

が出た患者ですから,気管支拡張の疑いがすぐ持 てた訳です.

 それのBronchographieで,これは右側です

が,こういうふうに嚢状或いはブドウの房のよう に丸いのや珠数状になったり,時には紡錘形にな ったり或いは結核からきたCaverne状のやいろ.

いろのがあります.

 これはnormalの気管支ですが,これと比較 して下さい.しかしSputaが非常にたまると

Moliodo1が気管支内に入らないので, Schatten が出てこない事もあります。

 だからBronchographieの始めに,充分Spu一・

taを出しておくということが大事ですね.

 一側の場合はLungeを取ってしまう,こうい う患者の場合は,一側を取ってしまう肺切除とい うことが根治療法になってくる.

 この患者のように両側に,しかも広範囲にある 揚合には,切り取ることはできません.

 肺機能からしましても,肺活量も左右別々に測 る必要があるわけです.

 今回のレントゲンでは,Aortaの辺が広く見え ますが,解剖的には別にAortaがどうというこ

ともあ.りませんでした.

 やはり右肋膜の肥厚が強いために,こういうふ.

うに見られたのです.

 それとこの辺のGefassがVena cava supe一・

riorによることもありますから注意して下さい.

 このFallは内科では前回の入院時,結核菌陽.

性のため,簡単にLungentuberculoseというふ うに考えて,Sektionに回したのですが,結局は.

Lungentubercuiose というよりは Bronchiek−

tasieという診断で,したがってAnamneseか・

らだけ診断をつけずに,白紙に返ってもう一度再 検討するということが,常に必要だということが 教えられます,

 では今日はこの辺で終ります.

一61.

参照

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