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仲松暁 学位論文審査要旨

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Academic year: 2021

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平成24年1月

仲松暁 学位論文審査要旨

主 査 北 野 博 也 副主査 林 一 彦

同 小 川 敏 英

主論文

Correlation of apparent diffusion coefficients measured by diffusion-weighted MR imaging and standardized uptake values from FDG PET/CT in metastatic neck lymph nodes of head and neck squamous cell carcinomas

(頭頸部扁平上皮癌リンパ節転移巣におけるMRIのADC値とFDG-PETのSUV値の比較検討)

(著者:仲松暁、松末英司、三好秀直、柿手卓、神納敏夫、小川敏英)

平成24年 Clinical Imaging 掲載予定

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学 位 論 文 要 旨

Correlation of apparent diffusion coefficients measured by diffusion-weighted MR imaging and standardized uptake values from FDG PET/CT in metastatic neck lymph nodes of head and neck squamous cell carcinomas

(頭頸部扁平上皮癌リンパ節転移巣におけるMRIのADC値とFDG-PETのSUV値の比較検討)

頭頸部領域において扁平上皮癌は最も頻度の高い悪性腫瘍であり、治療法はTNM分類に基 づき選択される。一般に、内視鏡検査、超音波検査、CT、MRIでの評価が行われるが、これ らの検査法を用いてもリンパ節転移の正診率は決して高いとは言えない。ポジトロンCT

(PET)やMRIの拡散強調像を用いた評価もなされつつあり、両者は類似した画像を呈する ことが知られている。今回、本研究では頭頸部扁平上皮癌の頸部リンパ節転移において、

MRIの拡散強調像から得られたみかけの拡散係数(apparent diffusion coefficient :ADC)

18F-fluorodeoxyglucose(FDG)を用いたPET(FDG-PET)でのstandardized uptake values

(SUV)の関係について検討した。

方 法

頭頸部扁平上皮癌の未治療患者24名を対象とした。全ての症例において片側または両側 の頸部リンパ節郭清が施行され、病理学的に転移が証明された41個のリンパ節に関して、

関心領域を設定しMRIの拡散強調像のADC値とFDG-PETでのSUV値とを比較検討した。なお、

41個のリンパ節を病理学的に、高分化から中分化扁平上皮癌からなる低悪性度群(20個)

と低分化扁平上皮癌からなる高悪性度群(21個)の2群に分類し検討を行った。

結 果

関心領域のADCの平均値および関心領域内の最小値は、関心領域のSUVの平均値および関 心領域内の最大値と比較し、低悪性度群と高悪性度群間で統計学的有意差は認められなか った。しかしながら、関心領域内のADCの最小値および平均値と、SUVの最大値および平均 値との間には逆相関関係が認められた。すなわち、ADC値が低下しているリンパ節ではSUV 値が高い傾向が認められた。

考 察

頭頸部扁平上皮癌におけるリンパ節転移の評価に関しては、CTやMRIにおける形態学的評

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価が一般に利用されている。リンパ節の大きさを基準にした評価法では、上内深頸リンパ 節領域で短径11 mm以上、咽頭後リンパ節で8 mm以上、その他の領域で10 mm以上で転移が 疑われるとされる。また、リンパ節のサイズ以外の評価法としては、壊死、辺縁不整、周 囲への浸潤がある場合には転移が疑われる。ただし、これらの所見に関する特異度は高い ものの、頻度は高いとは言えない。

MRIの拡散強調像でのADC値を用いた評価法では、過去の報告によると転移リンパ節の平 均ADC値は0.85±0.27×10-3 mm2/secから1.09±0.11×10-3 mm2/secとおおよそ1.0×10-3 mm2/sec前後である報告が多い。なお、今回の検討結果でも1.05±0.23×10-3mm2/secであり 過去の報告と比較して同様の値であった。

FDG-PETでのリンパ節転移の評価は、臨床的には主に視覚的評価でなされる。過去の報告 で最大SUV値のカットオフ値を3.5とする報告があるが、今回の検討では、約25%が最大SUV 値3.5以下であり、必ずしも妥当なカットオフ値とは言えない。

ADC低下の理由としては様々な要因が報告されているが、主に細胞密度が関係すると考え られている。細胞密度が上昇すると細胞外腔が減少し、それに伴い細胞外での水分子の拡 散領域が減少しADC値が低下する。その他にも、角化や腫瘍周囲の反応性変化などが水分子 の拡散に影響していると考えられている。一方、SUV値の上昇の理由としては細胞密度の増 加、角化、反応性変化などが糖代謝亢進の要因となっている。

一般に分化度の低い腫瘍はADC値が低下しSUV値が上昇するが、今回の検討では組織学的 分化度とADC値、SUV値との間に有意な相関が認められなかった。この理由としては、リン パ節内に壊死領域が存在するためや、同一のリンパ節内でも分化度の異なる腫瘍細胞が混 在することが原因となっているものと推測された。

結 論

頭頸部扁平上皮癌の頸部リンパ節転移において、ADC値とSUV値との間には有意な逆相関 が認められた。MRIの拡散強調像とFDG-PETを相補的に評価することで、頭頸部扁平上皮癌 の頸部リンパ節転移に対する診断能が向上するものと期待される。

参照

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