Title
沖繩大学マルチメディア教育研究センターにおける遠隔
講義システム実証実験報告
Author(s)
八幡, 幸司; 喜屋武, 盛基
Citation
沖縄大学マルチメディア教育研究センター紀要 = The
Bulletin of Multimedia Education and Research Center,
University of Okinawa(3): 45-52
Issue Date
2003-03-31
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12001/6414
マルチメディア教育研究センター紀要第3号正誤表
p 誤 正 45 45 八幡幸司 mj山hjm皿 八幡幸司/喜屋武盛基IKQj山延』ユユュユ型1s畠i』ELIKjZa】1
沖繩大学マルチメディア教育研究センターにおける
遠隔講義システム実証実験報告
八幡幸司
沖繩大学マルチメディア教育研究センター
本報告では、2002年度に行なった遠隔講義システムの実証実験について報告する。2002年度は、RealVideoを 用いて4つのイベントのライブ中継を行なった。また、双方向配信として、DVTSの実証実験を行なった。ActualProofExperimentsonRemoteEducationSystemin
MultimediaEducationandResearchCenter,OkinawaUniversity
KoUjiHchiman
MultimediaEducationandResearchCenter,OkinawaUniversity
Inthisreport,wedescribeexperimentsandresultsoftheRemoteEducationSystemin2002 Thisreportdescribestheactualproofexperimentsandresultsofaremoteeducationsystemconductedinthe 2002fiscalyear、Aspartoftheexperiment,itusesRealVideotorelayfburevents・ Inaddition,wehadanexperimentofinteractivedistributionusingDigitalVideoTTansportSystem(DVTS) -45-1はじめに 日本のインターネット環境は、ブロードバンド化の波とともに、急速に発展することとなった。回線の高速化に ともない提供されるコンテンツも大容量化の傾向にある。いわゆる「インターネット放送」と呼ばれる動画配信 が、盛んに行なわれている。例えば、講演会のライブ中継や、アーティストのコンサート、県知事の挨拶といっ た様々なコンテンツが提供されている。 現在では、インターネットを利用した通信制大学院が認められ、講義を教室で受講するのではなく、様々な場所で 履修することが可能となった。また、学生サービスという面、様々な学習環境の提供という意味でも、e-Learning と呼ばれるコンピュータ・ネットワークを利用した学習環境が整備・提供されつつある。WIDEプロジェクト[1] では、WIDEUniversitySchooloflnternet[21と題して、WIDEプロジェクト参加枝の一部の講義を公開して いる。 本稿で扱う「遠隔講義システム」は、講義や講演会の内容をライブやオンデマンドで提供するためのシステムで あり、既存の動画配信技術を利用して「遠隔講義システム」の構築・検証を行なうのが目的である。 本稿では、2002年度に行なった遠隔講義システム構築のための実証実験について報告する。特に2002年度はラ イブ中継を中心に実証実験を行なった。
2システム構成
本システムでは、動画配信システムとして、RealNetworks社[3]のRealVideoと、WIDEプロジェクトにて開 発されているDVTS(DigitalVideolransportSystem)[4]を用いて実証実験を行なった。以下に本実験システム の基本構成について述べる。 2.1RealVideo RealVideoを用いた動画配信システムの基本構成を、図1に示す。RealVideoでは、映像をインターネットへ配 信するためにコード変換(エンコード)を行なう「エンコーダ」、インターネットへ情報を配信する「サーバ」、配 信された情報を表示する「クライアント(プレイヤ)」から構成される。ライブ中継を行なう場合には、カメラの 出力をエンコーダ・マシンに入力し、その動画をエンコーダにてコード化(エンコード)し、サーバに送信するこ とになる。サーバはクライアントからの要求に応じて動画を配信する。動画を表示するためには専用の再生ソフ トウェア(RealPlayer)が必要となる。2.2DVTS(DigitalVideoTransportSystem)
DVTSを用いた動画配信システムの基本構成を、図2に示す。DVTSは、一般家庭で利用されているDV(Digital Video)の信号を、インターネットを介して伝送するシステムである。DVTSでは送信元のコンピュータに入力 された信号を加工せずにそのまま伝送するため、広帯域(約30Mbps)のネットワークを必要とする。また、受信 側では送られてきた情報をDVの信号としてそのまま出力することができる。基本的に送信用と受信用の1組の システムを用意する必要がある。マシンスペックに余裕がある場合には、送信と受信を同じマシンで行なうこと ができる。3評価実験報告
2002年度は、本システムを評価するために、さまざまなイベントにてライブ配信実験を行なった。以下に主要な 実験内容について述べる。 -46-/ ̄-----.-.- ̄ ̄--.-~ /、 一一 ノ L --■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ̄■■■■ ̄ 図1:RealVideoによるストリーミングの基本構成 -- ̄■■■■■ ̄■■■■■ ̄ ̄-- ̄ ̄--~ ----■■■■■■■■■ ̄■■■■■ ̄ ̄I■■■■U■■■■ ̄ ̄~ / 、 ′ ve。 一 例、 Fv l /、 ( ノ I ノ ~■■■■■---■■■■■■■■---■■■■-- ̄_→ ~,llUUq■、■■■■■■■■■■■■P ̄ 図2:DVTSによる動画配信システムの基本構成 -47-
2002年6月8曰 イベント名第365回沖繩大学土曜教養講座:「足もとからのエコロジー~沖縄におけるISO14001の現状と今後 の展開~」 実験概要RealVideo基本構成による配信実験 本実験のシステム構成概略を図3に示す。 本実験は、沖繩大学において初めてのインターネット中継となった。RealVideoを用いて、基本構成での配信を 行なった。また、撮影には2台のカメラを使用し、スイッチにてエンコーダへの出力の切り替えを行なった。本 実験では、1oクライアントの接続があったことがサーバの記録より確認された。
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エnternet Cユient L L ノ 、 図3:2台のカメラによるRealVideo基本構成による配信 2002年6月22曰 イベント名沖繩インターネット協議会特別講演会「IPv6が作る未来」 実証実験概要2台のエンコーダ及び2台のサーバによるRealVideo配信 本実験のシステム構成概略を図4に示す。 講演会のテーマがネットワーク関係ということもあり、インターネット中継は好評であった。沖繩大学のサーバでは最大接続数が22となっていた。また、この時のバックボーン回線(15Mbps)使用率は、ほぼ100%に達して
いた。この講演会の模様は、RealVideoによる映像中継だけでなく、IRC(InternetRelayChat)によるテキストベース
の中継も行なわれた。IRCとは、インターネットを利用した会議システムであり、主に文字情報をやりとりする。 実際のIRCを利用した中継では、「ロガー(logger)」と呼ばれる担当者が、講演者の発表やスライドの情報を文 字として、情報を発信した。IRCでは、双方向の'情報通信が可能であり、RealVideoやIRC中継の視聴者からの 質疑応答も行なわれた。 IRCとRealVideoを併用した場合に、RealVideo等ストリーミング技術特有のバッファリングによる遅延の問題 も生じるが、逆にIRCによる文字情報で確認したあとに、さらに映像や音で内容を確認できる安心感もある。ま た、IRCを利用した場合、講演とは別にIRC上で議論が発展されたり、IRC上での議論から実際の講演への反 映されるなどのおもしろさもあった。 -48-Okinawa-u OBaka /
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図4:2台のエンコーダ及び2台のサーバによる構成 2002年7月13日 イベント名第367回沖繩大学土曜教養講座「地域を活性化する「エコマネー」と「コミュニティ・ビジネス』」 実証実験概要RealVideoを用いた配信及びDVTSによる双方向配信 本実験のシステム構成概略を図5に示す。 本実験では、これまでのRealVideoによる一方向の配信に加え、DVTSを用いた双方配信を実現。沖繩大学をメ イン会場、沖縄市テレワークセンターをサテライト会場とした。 DVTSは、RealVideoと比較すると、遅延が少なく高画質な動画を配信することができるため、双方向型の情報 配信に優れている。しかし、広帯域なネットワークが必要となるため、現状では配信できるネットワークが限ら れている。本実験では、JGN[5]を利用し、沖縄市テレワークセンターと双方向配信を行なった。 沖繩大学でディジタルビデオカメラにて撮影した映像をDVTSにて沖縄市へ送信し、沖縄市では受信したデー タをメディアコンバータにてNTSC信号に変換、液晶プロジェクタでスクリーンへと投影した。沖縄市側では、 質疑応答用のディジタルビデオカメラを設置しDVTSにて沖縄大学へ送信、沖繩大学では受信したデータをメ ディアコンバータにてNTSC信号に変換しモニタ用テレビで放映した。 サテライト会場である沖縄市テレワークセンターにてアンケートの収集を行なった。アンケート集計結果を表1 に示す。アンケートの評価は、質問に対して、「非常によい(5)、よい(4)、普通(3)、悪い(2)、非常に悪い(1)」 の5段階の判定を行なった。アンケートの回答数は17であった。 表1:アンケート集計結果 アンケート集計結果より、今回の実験について概ね好評であったことがわかる。しかし音声については問題点も あり、これはアンケートの中の「感想」の項目にも反映されていた。以下に、遠隔講義を受講しての感想の中で -49- 質問内容 5 4 3 2 1 講演者やその他の映像は鮮明に見えましたか。 12% 64% 18% 6% 0% 講演者の音声等は、はっきり聞こえましたか。 18% 64% 6% 12% 0% 遠隔講義システムを使用した講演者との対話は満足できましたか。 12% 52% 18% 6% 0% 遠隔地での講演受講に満足できましたか。 7% 86% 7% 0% 0%OkiTnaWa-U
-引く」テコq
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局一 戸■■■■ 図5:RealVideo及びDVTSによる構成 も問題の指摘部分を列記する。 。沖縄市からの質問者の声が場内のモニタと少しタイムラグで重なってしまって耳障りだった。 ・双方向遠隔講義システムのすばらしさを実感できました。その場で手軽に色々なことが出来る、聴ける、見 れるという点で今後の活用し方では大変利用価値のあるものになると思います。 ゜小中学校において学校間の遠隔講義システムを行なえると良いと考えております。映像については問題が ありませんが、音声については時折、ブラックノイズと歪みがありましたので改善して欲しい。また、手 前側がマイクで話したときにはエコーがかかっていたので、それも改善して欲しいと思います。基本的に すばらしい実証実験だと思います。 ・システムは音(機械音、エコー除去)に改良の余地あり。 ゜各PCには-台ずつカメラを設置して直接質問が出来ればいいと思う。マンツーマン、マンツーマスのそ れぞれの講座に利用出来れば質疑応答形式での理解を深めていけるのでは。 ・音声がやや聴きづらかった。机のPCで画面情報が選択できればもっと理解しやすくなると思う。 今回の指摘の中で特に音声に関する部分がほとんどであるが、これはDVTSの問題ではなく、会場の音声のライ ン取り問題である。これまでの実証実験を通しても、音声の入力の問題やカメラワークの問題等、RealVideoや DVTSといったコンピュータ・レイヤ以外の部分も重要であることが、しばしば感じられた。 2002年11月9日 イベント名第56回沖繩インターネット協議会勉強会 -50-実証実験概要HelixProducerを用いた、単体エンコーダによる複数サーヘの配信実験 本実験のシステム構成概略を図6に示す。 本実験では、エンコーダとして初めてHelixProducerPlusを使用した。HelixProducerPlusの機能である、複数