• 検索結果がありません。

「徳島文理大学 第Ⅱ期 社長塾」の成果と課題

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "「徳島文理大学 第Ⅱ期 社長塾」の成果と課題"

Copied!
15
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

はじめに  徳島文理大学総合政策学部(以下,総合政策学部と表 記)では 2016 年度以降,講義中心の受動型授業に加え て学生の意欲や積極性を引き出す授業形態(いわゆる 「アクティブラーニング(能動的学習)」)が本格的に導 入され,一部の授業では各専任教員による個性的なアク ティブラーニングが実践されつつある1)。本稿で取り上 げる「社長塾」は,アクティブラーニングの一環として 2018 年度より総合政策学部で開始した実践型授業のひ とつである2)  「社長塾」は徳島県中小企業家同友会(以下,同友会と 表記)3)の協力のもと,2018 年度より総合政策学部で開 講する専門科目「中小企業振興論」(月曜,2 年次配当, 授業担当者:鍛冶博之)のなかで開講されている。「社長 塾」では大学の専任教員が行う通常授業とは異なり,徳 島県を中心に経営活動を展開し大学生への高い期待を抱 く 13 の代表的な企業や組織の経営者から直接指導を受 けることができる,アクティブラーニングを軸とした現 場型教育である。授業前半では企業経営の実態と課題や 企業が新事業を起こし成長発展させていくための秘訣だ けでなく,受講者の大学生活を充実させるためのヒント についても講義いただく。授業後半では,グループワー クによる受講者間での討論と成果発表会を通して,徳島 (さらには日本)社会が抱える課題と展望,さらには今後 の学生自身の生活のあり方を熟考し,今後のよりよい大 学生活(さらには社会人生活)に向けた姿勢を模索する ことを目指している。  「社長塾」は徳島文理大学に先行して徳島県内の大学 (徳島大学,四国大学)で開講されていたが,2017 年 12 月に同友会から総合政策学部へ開講の提案があったこと が契機となり,2018 年度より急遽,総合政策学部でも開 講することとなった。総合政策学部では,日本経済が長 期低迷するなか地域を拠点に活躍する中小企業の役割が ますます高まっていることから,学生への就職指導の際 には徳島県内外で活躍する中小企業への関心を高めるよ う指導している。その意味で,大学教育を通して中小企 業経営の現状と課題を理論面だけでなく実務面からも理 解することは,学生が将来の地域振興を担う人材に成長 していくうえで極めて有意である。また理論的学習に重 点がおかれる大学教育において,現場を熟知する実務経 験者(経営者)が大学の講義教室で直接教鞭をとる授業 は,アクティブラーニングを通した学生の実践意欲と知 的好奇心を高めるだけでなく,学生が主体的に大学生活 を見つめ直しつつ卒業後の将来を見据えるうえで重要な 意味を持つ。まさに「社長塾」は,徳島文理大学の建学 精神である「自立協同」を体得できる貴重な場となると 考えられることから,総合政策学部では「社長塾」の開 講を推進することとなった。  本稿では 2019 年度に開講した「徳島文理大学 第Ⅱ 期社長塾」の実践報告を行い,「社長塾」の運営方法や 授業内容と成果を整理し,次年度以降の継続的開講に向 けた課題と改善策を探ることを目的とする。本稿 1 で は,2019 年度に開講した「第Ⅱ期社長塾」の概要を説明 する。本稿 2 では,社長塾の開講に向けて取り組んだ事 前準備の内容を整理する。本稿 3 では毎回の授業時に行 う事前準備・授業行程・事後処理の流れを説明する。本 稿 4 では,2019 年度「社長塾」全 15 回の授業内容を要 約して説明する。本稿 5 では,2019 年度「社長塾」に参  「社長塾」とは,アクティブラーニングの一環として 2018 年度より徳島文理大学総合政策学部で開講している実践 型授業のひとつである。本稿では 2019 年度に開講した「徳島文理大学 第Ⅱ期 社長塾」の実践報告を行う。本稿 1 では,「第Ⅱ期社長塾」の概要を説明する。本稿 2 では,「社長塾」の開講に向けて取り組んだ事前準備の概要を述べ る。本稿 3 では毎回の授業の事前準備・行程・事後処理についての流れを説明する。本稿 4 では,2019 年度「社長 塾」全 15 回の授業内容の要点を概説する。本稿 5 では,「社長塾」を受講した受講者の授業評価について「最終稿ア ンケート」を参考に整理する。本稿 6 では 2018 年度および 2019 年度の開講実績を踏まえ,2020 年度以降の「社長 塾」開講に向けた課題を整理し,今後の「社長塾」のあり方を展望する。  キーワード:アクティブラーニング,「社長塾」,経営者,総合政策学部

「徳島文理大学 第Ⅱ期

社長塾」の成果と課題

鍛  冶  博  之

総合政策学部総合政策学科

(2)

加した受講生の授業評価について,「最終稿アンケート」 を参考にしながら整理する。本稿 6 では 2018 年度およ び 2019 年度の開講実績を踏まえ,「2020 年度 第Ⅲ期 社長塾」に向けた課題点を整理し,今後の「社長塾」の あり方を展望する。 1 「第Ⅱ期 社長塾」の概要  「第Ⅱ期社長塾」は,2019 年度後期に総合政策学部で 開講した専門科目「中小企業振興論」(月曜 3 限目,13 時 00 分∼ 14 時 30 分,2019 年 9 月末∼ 2020 年 1 月,2 年 次配当科目,教室:徳島キャンパス 23 号館 204 号室,登 録者数 39 名)を「徳島文理大学令和元年度 第Ⅱ期 社 長塾」(以下,「社長塾」と表記)として開講した。この 授業の特徴は,「大学構内」で「経営の現場」を「経営者 から直接」学ぶことができる点にある。  2019 年度「社長塾」の共通テーマは,同友会と事前協 議した結果,「学生自身の働き方・生き方についての考え るきっかけをつくる」とした。2018 年度と同様のテー マを設定した理由として,①この授業は経営学や中小企 業論の理論的学習だけでなく,経営者の生き方(苦労や 挫折)を学ぶことを通して,学生自身の学生生活を振り 返る「自己分析」の契機とすること,②同友会は今後数 年間を「試行期間」と位置づけており,2018 年度の反省 を踏まえて 2019 年度を開講することで,その運営上の 成果と課題を明確化したいと考えていること,以上が挙 げられる。  「社長塾」の到達目標として,当科目の 2019 年度「シ ラバス」には「受講生には講義で紹介された諸企業に関 する基礎を理解することは勿論,企業経営をより活発に 振興させていくために何が必要なのか,また企業経営の 事例から何を学び,それをどう今後の大学生活(さらに は人生)に活かしていくのか,自分なりに模索してもら うことが目標となります」と記している4)。また本学の 学園本部に提出した「案件伺」には,「期待される効果」 として,①学生が地域振興に関わる 13 名の社長と直接 対話することを通して,大学教育で学ぶ経営学や経済学 の理論的側面だけでなく,現場の現状と課題を注視する ことの重要性を体得できる。②学生は「社会人」の代表 である社長との交流を通して,大学時代での実践が難し い「ビジネスマナー」の基礎力を習得できる。③学生は, 授業内で双方向なアクティブラーニングが実践されるこ とにより,グループワークの重要性とその方法,さらに は主体的考察の重要性を修得できる。④学生はこれまで の大学生活を見つめ直しつつ,早い段階で「卒業後の進 路」と真剣に向き合う契機となる,以上の 4 項目を掲げ た。本稿 5 で後述するように,「社長塾」を受講した学 生の多くは,これらの目標を体現してくれたと考えられ る。  2019 年度「社長塾」の授業計画は以下の通りである。 第 1 回と第 15 回は筆者が担当し,第 2 回から第 14 回は 同友会に加入される企業の経営者が担当された。なお授 業内容の詳細は本稿 4 で取り上げる。 ・第 01 回 開講日:09 月 25 日(水) 担当者:徳島文理大学総合政策学部 鍛冶博之 氏 ・第 02 回 開講日:09 月 30 日(月) 担当者:株式会社サンフォート 山城真一 氏 ・第 03 回 開講日:10 月 07 日(月) 担当者:株式会社桶幸ウチダ造花 南 智子 氏 ・第 04 回 開講日:10 月 21 日(月) 担当者:港興業株式会社 山内章生 氏 ・第 05 回 開講日:10 月 28 日(月) 担当者:株式会社広沢自動車学校 祖川康子 氏 ・第 06 回 開講日:11 月 08 日(月) 担当者:株式会社高橋ふとん店 高橋武良 氏 ・第 07 回 開講日:11 月 11 日(月) 担当者:株式会社シケン 島 隆寛 氏 ・第 08 回 開講日:11 月 18 日(月) 担当者:株式会社 NDK 久米智之 氏 ・第 09 回 開講日:11 月 25 日(月) 担当者:株式会社ルックス電子 北原秀晋 氏 ・第 10 回 開講日:12 月 02 日(月) 担当者:有限会社樫山農園 樫山直樹 氏 ・第 11 回 開講日:12 月 09 日(月) 担当者:株式会社自然計画ペンションししくい 西口哲浩 氏 ・第 12 回 開講日:12 月 16 日(月) 担当者:株式会社ワンダー 森 活也 氏 ・第 13 回 開講日:12 月 23 日(月) 担当者:まこネット株式会社 田中真理 氏 ・第 14 回 開講日:01 月 20 日(月) 担当者:株式会社フジタ建設コンサルタント 藤田達也 氏 ・第 15 回 開講日:01 月 27 日(月) 担当者:徳島文理大学総合政策学部

(3)

鍛冶博之 氏  開講時間について,2018 年度(「第Ⅰ期社長塾」)は 2 時限目の開講だったが,①学生が受講しやすい時間帯, ②講師(経営者)が勤務先で準備してから徳島文理大学 へ訪問できる時間帯,③筆者が社長塾のための会場準備 に取り組みやすい時間帯(12 時から 13 時は昼休憩),以 上の 3 点を考慮し,2019 年度は開講時間を 2 限目から 3 限目に変更した。  なお,講師の選定のついては基本的には同友会に一任 した。同友会からは,①プレゼンテーション能力に長け た経営者,②大学生への高い期待感を持つ経営者,③将 来的には徳島文理大学(特に総合政策学部)から新卒者 の獲得を前向きに検討している経営者,といった条件に 合致する経営者 13 名を選定してもらった。総合政策学 部からは「社長塾」の開講前に,「将来的に学生の就職に 結びつき,徳島文理大学の卒業見込者からの採用を前向 きに検討している経営者の選定をお願いしたい」という 要望を出している。 2 開講に向けた事前準備  本章では「社長塾」の開講に向けた事前準備として取 り組んだことに言及する。  開講に向けた本格的な準備は 2019 年夏季より開始さ れた。2019 年 8 月 9 日(金曜)10 時より,徳島県中小 企業家同友会の事務局(徳島県徳島市)にて 2019 年度 の開講に向けた打合せ会が開かれた。同友会からは佐々 木雅信氏(同友会事務局長),山城真一氏,高橋武良氏, 徳島文理大学からは科目担当の筆者が出席した。まず 佐々木氏より,「第Ⅱ期 社長塾」の概要案が示され,基 本的には 2018 年度の運営方法を踏襲することが決定し た。その他,筆者が行う学内業務として,授業教室で使 用するパワーポイントの準備,配布資料の事前預かりと 印刷,講師へのお茶の手配,筆者による司会進行,振り 返りシートの印刷などの詳細も決定した。また講師につ いては,2018 年度に担当された経営者にそのまま依頼す るのではなく,2019 年度は半分近くを変更することと なった。これは,毎年同内容の授業を繰り返すのではな く,異なる経営者からさまざまなアプローチがあった方 がよい,という同友会の判断による。また講師を変更す ることで 2018 年度に受講した学生の聴講を促すことも 期待された(残念ながら 2019 年度にはこうした聴講生 は現れなかった)。  なお,筆者は 2018 年度の反省を踏まえて,同友会に 2 点の変更を依頼した。第 1 は,上述した開講時間の変 更である。第Ⅰ期(2018 年度)は月曜 2 限目に開講した が,2019 年度は月曜 3 限目に変更する旨を伝達した。こ の背景には本稿 1 で指摘した通り,講師(経営者)の勤 務の都合にあわせるため(「月曜日なので,できれば一度 出社した後に文理大学へ来校したい」,「遠方(牟岐や美 馬)からの来校なので,できれば移動時間に余裕が欲し い」という経営者からの意見が多数聞かれた),また学生 が比較的集合しやすい時間帯での開講の方が出席しやす い(?)と考えたためである。こうした点を考慮し,開講 時間は 3 限目に変更された。  第 2 に,服装に関する規定を変更することである。第 Ⅰ期(2018 年度)は経営者が授業を担当される点を考慮 し,社会的マナーを修得してもらう一環として,受講者 には「スーツ着用」を義務化した。しかしその結果,第 一回授業のオリエンテーション後に多くの学生が履修を 取り止める事態が発生し,毎回の授業出席者が 10 名程 度まで落ち込んだ。経営者から学びたい意思と熱意のあ る学生のみが履修できた点はよかった一方,受講者が少 なすぎたために活発な討論が行えないという課題が浮き 彫りになった。そこで,一定数の受講者を確保するため に,私服での受講を可能とした。この点の検討に際して は「社長塾」を先行開講している四国大学と徳島大学の 事例とも比較検討した5)。またこの問題は総合政策学部 教授会でも議論され,結論として「あくまで『授業の一 環』として社長塾が開講される以上,学生は私服で受講 できるようにすべき」との総意が示された。こうした点 を同友会に報告したところ了承を得たため,2019 年度は 私服での受講を可とし,2020 年度の開講に向けた観察を 行うこととなった。  上記 2 点の変更を行った結果,2019 年度は受講者数 が大きく増加した。2018 年度では登録者数 18 名,実際 の受講者数は約 10 名だったが,2019 年度は登録者数 39 名,受講者数は常時 20 名以上となり,複数グループに 分かれた活発なグループワークを行うことができた。次 年度以降も少なくとも 20 名程度の受講者を確保できる よう,授業運営を模索したい。   なおこの 打 合 せ 会 では「学 生 に 伝 達 してほしい 事 項」として同友会から以下の 4 点が要望された。それ は,①受講希望の学生は第 1 回の授業(2019 年 9 月 25 日(水))に必ず出席し,オリエンテーションでの連絡 事項や諸注意を理解したうえで受講してもらうこと,② 2019 年度はスーツ着用を義務化しないが,「目上の社会 人にお会いする」ことを意識した服装で受講すること (ジャージや草履など論外),③「何を学び,何を得たい のか」など目的意識をもって受講すること,④個人の軽 率な言動が講師(経営者)を通して口コミで拡散し,徳 島文理大学の社会的評価を大きく左右することもあり得 ることを十分に意識しておくこと,である。これら 4 点 については授業用シラバスに記載して注意を促し,第 1 回授業でも筆者から受講希望者へ直接注意を促すことに した。  2019 年 9 月上旬に使用教室が「徳島キャンパス 23 号

(4)

館 204 号室」に確定した。教室決定後,筆者が教室の設 備点検などを行った(ただし,マイクは開講当初から調 子が悪く,「社長塾」開講後も講義担当の経営者に何度か ご迷惑をかけることとなった)。 3 授業日の作業手順  本章では毎時間の「社長塾」に向けた事前準備・授業 の進行方法・事後処理の方法について言及する。  まず授業を開講するまでに行う作業についてである。 各授業で配布するレジメは,講師(経営者)が担当日 の 1 週間前までに同友会へ提出してもらい,授業担当日 の前週の金曜もしくは当日(月曜)朝 10 時までに同友 会から筆者へメール転送してもらった。メール受信を確 認した筆者は,授業参加者分(学生+授業参観する同友 会所属の方々+α )をコピーし,授業開始前に授業教室 前列の机上に配置し,学生には授業開始までに「レジメ (講義資料)」の他に「討論用シート」(グループワーク時 に自分や他学生の意見を記入する用紙)と「質問回答」 (授業後に記入する「振り返りシート」の設問にある「経 営者に聞いてみたいこと」への回答を整理した用紙)の 3 種類を回収するように指示した。  講師の方々への謝礼金の支払いについては,徳島文理 大学の規定に従い「10,000 円」とした。振込依頼書は筆 者から同友会へ事前に送信し,同友会から各講師(経営 者)へ転送してもらった。振込依頼書は各講師に事前に 記入もらったうえで,授業日当日に大学へ持参してもら い,筆者が事務担当者に提出した。  次に,授業日当日の作業についてである。23 号館 1 階の学部長室を当日の控室として活用するため,12 時 までに総合政策学部の事務室担当者に同室を開放して もらった。同室は 3 時間目終了後の 15 時頃まで使用す ることとした。12 時 30 分頃∼ 12 時 55 分に講師(経営 者)が来校し,控室で待機していただいた。その間に筆 者は,授業会場である 23 号館 204 室のセッティングを 行った。具体的には,黒板の清掃,スクリーン・プロジェ クター・パソコンの設置,変換器HDMIの用意,配布資 料(上記の 3 種類)の設置,座席表の掲示である。12 時 50 分頃に控室で講師と対面して簡単な打ち合わせを行 い,12 時 55 分∼ 13 時 00 分に講師と同友会事務局の担 当者(佐々木氏)と 3 名で会場へ入室した。  授業開始前には学生のグループ分けを行った。グルー プは 13 時 00 分時点の学生の出席数をもとにA∼F(も しくはG)の 6(7)グループに分け,A∼F(もしくは G)と書かれたカードを毎回選んでもらう方法を採用し た。これによって毎回異なるメンバーとグループワーク ができるように配慮した。この授業には 2 年生だけでな く 3・4 年生も受講しているが,グループ配分は学年や 性別は考慮せずに行った。その方が学年や性別を超えた 多様な議論ができるためである。  グループが決定し席替えが完了した後,13 時 00 分か ら 14 時 30 分まで「社長塾」が開講された。13 時 00 分 ∼ 13 時 03 分には筆者からの諸注意と講師紹介を行い, 授業前半(13 時 03 分∼ 13 時 40 分頃)に講師(経営 者)による講義が行われた。講義時間は約 30 ∼ 40 分と した。時間配分や内容については本稿 1 で挙げた 2019 年度「社長塾」の共通テーマに沿った内容で授業や討論 テーマを準備してもらうこと以外は,筆者から特に指定 はしなかった。結果的に各講師が個性を活かした多様な 授業を展開して下さった。  13 時 40 分前後に講義が終了した後,授業後半にはグ ループワークが行われた。グループワーク開始前に,各 グループでリーダーを 1 名決定させた。グループワーク では約 20 分(13 時 40 分∼ 14 時 00 分)でテーマに沿っ た討論と内容整理を行い,その後約 10 分(14 時 00 分 ∼ 14 時 10 分)で各グループでの討論成果をグループ代 表者に発表してもらった。発表者はリーダーが担う必要 はなく,各グループで自由に選定してもらった。授業回 数が進むにつれて発表者が重複するケースが見られたた め,できるだけ発表経験が少ない学生に発表してもらう ように注意を促した。グループ発表後,約 10 分間(14 時 10 分∼ 14 時 20 分)で講師による総評と筆者による まとめを行った。  14 時 20 分∼ 14 時 30 分には,授業内容の振り返りや 反省をしてもらうため,「振り返りシート」への記入をし てもらい,提出した学生から授業を終了した。「振り返 りシート」は「第Ⅰ期社長塾」のために同友会が作成し たものであり,2019 年度もこれを活用した。この振り返 りシートはアンケートではないので,受講生には学籍番 号と氏名を記入してもらい,出欠確認カードの代用とし て,また成績評価の際の重要資料として活用した。  なお,この「振り返りシート」の質問項目は以下の① ∼⑧である。①講座の内容はいかがでしたか?(1.非常 に良かった/2.良かった/3.普通/4.あまり良くな かった),② ①でそう思われた理由をご記入ください。 ③講座の分かりやすさはどうですか?(1.非常にわかり やすい/2.分かりやすい/3.普通/4.分からなかっ た),④本日の講座は今後の人生にとっていかがですか? (1.非常に役立つ/2.役立つ/3.役立たない),⑤本日 の講座で最も参考になったことや,興味を惹かれた内容 は何でしたか?⑥グループ討論・発表で他のグループや 学生から学んだこと,気づかされたことは何でしたか? ⑦経営者に聞いてみたいことがあれば,何でもご記入く ださい,⑧最も心に残ったキーワードは何でしたか?質 問①③④は選択問題,質問②⑤⑥⑦⑧は記述問題であ る。上記のうち質問⑦に対しては,後日講師に「質問回 答」用紙へ回答してもらい,翌週の授業時に筆者がそれ

(5)

を印刷して受講生に配布した。  講師には授業終了後の 14 時 30 分に再び控室へ移動 してもらい,しばし待機してもらった。受講生は控室待 機中の講師に対して,直接講師にアプローチし質疑応答 することが可能である。その間に筆者は,回収した「振 り返りシート」を 23 号館 1 階事務室で 2 部コピーした。 コピー2 部は講師と同友会担当者へ,原本は筆者が出欠 確認と成績評価のために預かった。控室では「振り返り シート」を見ながら授業の簡単な反省を行い,15 時 00 分前後に講師をお見送りした。  その後,筆者が「外部講師による授業の実施報告書」 を作成し,当日配布した「レジメ」と「質問回答」,また 講師から回収した「振込依頼書」を一緒に総合政策事務 室へ提出した。これを受けて後日,講師の指定口座に謝 礼金が支払われた。 4 「社長塾」全 15 回の授業概要  本章では 2019 年度「第Ⅱ期 社長塾」の各授業の概要 (全 15 回)について概説する。 ◆第 1 回 ・授業日… 2019 年 9 月 25 日水曜 3 時間目(13 時 00 分∼ 14 時 30 分) ・講師名…鍛冶博之(徳島文理大学総合政策学部) ・受講者数… 58 名(登録者数 62 名)  第 2 回授業以降の「社長塾」開講に先駆け,筆者がイ ントロダクションとしての説明を行った。具体的には, 「社長塾」開講の目的,到達目標,全 15 回の講義計画, 成績評価の方法,授業の進め方について言及した。特に, この授業は「社長(経営者)のよる直接講義」だけでな く「授業内容を踏まえたグループワーク」にも重点が置 かれること(講義だけ受講して単位が取得できる通常授 業とは異なり,学生自身の積極性が求められること),服 装に関しては 2018 年度とは異なりスーツ着用を義務化 しないが,「経営者に対面する」ことを念頭に置いた節度 ある服装で受講すること,遅刻は厳禁であること,学生 の一挙一動が総合政策学部(さらには大学全体)の社会 的評価に直結することを肝に銘じて受講すること,など の注意を促した。また同友会を代表して南智子氏(株式 会社 桶幸ウチダ造花)にも登壇いただき,「社長塾」の 意義,受講の心得,受講者に期待することについて説明 を頂いた。  第 1 回授業では同友会の意向もあり,「意欲の高い学 生」に絞り込む(つまり,単位取得だけが目的の学生に は受講を控えてもらう)ため,敢えて厳しめの注意を促 すようにした。結果として登録者数は 67 名から 39 名ま で減少した。2018 年度生が 100 名を超える在籍者数で あることを鑑みると,39 名の登録者数は必ずしも多い とは言えないだろうが,他の総合政策学部の授業と比べ れば平均的な受講者数と思われる。結果的には筆者が指 導に最適な登録者数に収めることができ,第 2 回から第 15 回の授業まで緊張感と積極性のある高質な授業が展 開できた。 ◆第 2 回 ・授業日… 2019 年 9 月 30 日月曜 3 時間目(13 時 00 分∼ 14 時 30 分) ・講師名…山城 真一(株式会社 サンフォート,中小企 業家同友会) ・受講者数… 28 名(登録者数 39 名)  この授業が事実上の「第Ⅱ期 社長塾」第 1 回目の本 格的授業であることを意識し,授業前半では山城氏より 「社長塾」の意義だけでなく,授業後半で行うグループ ワークに関する細やかな指導がなされた。講義業内容は 「1.社会で働くということ」,「2.徳島(地域)で働くと いうこと」,「3.給料が 20 万円とします」,「4.社長塾 と中小企業家同友会」,「5.企業の理念と私の理念」,「6. 今からでも大切な『習慣づくり』」の 6 項目である。1 では企業の地域貢献は納税であり,納税を疎かにしない 責任ある経営の重要性が説かれ,徳島県内の会社の実態 が数値で示された。2 では徳島県の人口動態と人口減少 の背景について数値を交え概説された。3 では給与の内 実を概説され,身の回りにある実態(世の中)を知るこ との大切さが示された。4 では「何のために」報告・グ ループ討論・発表をするのかが問われ,「社長塾」に対し て単なる報告・討論・発表の場としてではなく,目的意 識を持って取り組み自己研鑽するよう指導された。その 中で社会では他者の意見に耳を傾けることが重要である と説かれ,その訓練の場として「社長塾」を活用するよ うアドバイスされた。5 では講義資料として配布された 「私の理念シート」を参照しながら株式会社サンフォー トの経営理念が紹介され,経営理念は社長(経営者)の 生き方そのものであり,経営理念を深く理解することや 理念を持った経営を行うことの重要性が強調された。そ のうえで,大学生活においても理念(目的)が重要であ ると指摘し,「私の理念シート」の作成を進めるよう促 された(この「私の理念シート」は,筆者が担当した第 15 回授業で活用した)。6 では習慣作りの重要性が強調 され,「健康になる習慣」,「考え続ける習慣」,「学び続け る習慣」,「主体性を発揮する習慣」,「目的をもって始め る習慣」,「重要事項を優先する習慣」など,豊かな人生 を切り開く可能性が高い習慣について紹介された。  授業後半の討論では,テーマとして「本日の講義を受 けて実践したいこと」,「社長塾に期待すること」が掲げ られ,5 人一組で 8 グループを作り,グループごとに 20 分の討論と 10 分間の発表を行った後,山城氏から総評

(6)

を頂き,改めて社長塾での学びの重要性が強調された。  最後に,受講者全員に 10 分間で「振り返りシート」 を記入し提出してもらった。振り返りシートは授業後に コピーし,山城氏と同友会事務局の佐々木氏にお渡しし た。これを踏まえ次回の授業までに山城氏から「質問回 答」が用意された。 ◆第 3 回 ・授業日… 2019 年 10 月 7 日月曜 3 時間目(13 時 00 分∼ 14 時 30 分) ・講師名…南 智子(株式会社桶幸ウチダ造花) ・受講者数… 27 名(登録者数 39 名)  授業前半では「幸せに生きるために」というテーマで 南氏による講義が行われた。講義内容は「1.はじめに」, 「2.学生時代,企業時代を振り返って」,「3.自分の気 持ちを感じよう」,「4.ライフチャートを書いてみよう」 の 4 項目である。1 では創業の経緯や事業転換(風呂桶 の製造から葬儀具の製造へ)の背景について説明され た。特に事業転換の経験を踏まえ,社会環境や顧客ニー ズの変化に適合すること,さらにその前提として社会変 化に注視して掴むことの必要性が強調された。2 では南 氏が家業である葬祭業に注力するようになった経緯が述 べられ,「経営者とは何か」という基本的問いの解答を 求めて模索を繰り返したこと,またその過程で自身の経 営能力の限界や理念の重要性に気づき,それをどう企業 経営に反映させていくかを常に模索し実践してきたかが 説明され,理念や使命のない経営に将来はないことが強 調された。また葬祭業を単なる「葬祭の遂行」に止まら ず,「命輝く信頼社会」を構築するためのサービス業と位 置づけることで,葬祭ニーズへの多様な対応が可能とな ることが強調された。3 では自分自身が「何のために」 経営するのか(仕事をするのか)を問い続けること,そ れによって自分の核や信念を確立することの重要性が強 調された。4 では 3 を実践する方法のひとつとして「ラ イフチャート」が紹介され,受講生は 5 分間でのライフ チャートの作成に挑戦した。  授業後半の討論では,テーマとして「自分のライフ チャートをグループ内で発表しよう」,「発表者のライフ チャートで不足しているところを増やしてみよう」,「ラ イフチャートを見て感じることをグループで話してみよ う」が掲げられ,2 ∼ 5 人一組で 7 グループを作り,グ ループごとに 20 分の討論と 10 分間の発表を行った。発 表は各チームの代表者が登壇し,チーム内での討論成果 と,現時点の大学生活に欠落していると思う要素につい て報告した。さらに,それをどう改善していくのがよい かについても発表がなされ,それを受けて南氏から総評 を頂いた。  最後に,受講者全員に 10 分間で「振り返りシート」を 記入し提出してもらった。振り返りシートは授業後にコ ピーし,南氏と同友会の事務局担当者にお渡しした。こ れを踏まえ次回の授業までに南氏から「質問回答」が用 意された。  なお,2019 年度は 2018 年度と違って受講者数が多 かったため,グループ討論に活気があり,良い兆候で あった。その一方で受講者数の増加に合わせてワークを 行うグループ数も増やさざるを得ず,そのため発表に多 くの時間を割かれ,「振り返りシート」の記入時間が十 分に確保できない問題が発生した。加えて,この授業後 (4 時間目)に同教室で別授業があり,「振り返りシート」 記入時に次の授業受講者が廊下でざわつき出したため, 受講生らがじっくりと振り返りシートを記入できなかっ た。振り返り作業の重要性を考慮すると,この問題をで きるだけ改善すべく時間配分を検討する必要性を認識し た。 ◆第 4 回 ・授業日… 2019 年 10 月 21 日月曜 3 時間目(13 時 00 分∼ 14 時 30 分) ・講師名…山内章生(港興業株式会社) ・受講者数… 23 名(登録者数 39 名)  授業前半では「必要とされる人になるために」という テーマで山内氏による講義が行われた。講義内容は「1. 人はなぜ働くのか」,「2.才能とは何か」,「3.恩師との 出会い」,「4.自分にとって必要な武器は何?」,「5.時 間を味方にする」,「6.自分を信じる」,「7.僕のオスス メ映画」の 7 項目である。1 では,港興業の事業概要が 説明され,書籍やカフェを軸とする多角経営を展開する 実態とその背景が述べられた。また学生と社会人の違い に言及し,「もらう人」(例:○○してもらう)から「あ げる人」(例:○○してあげる)へ成長すること,「あげ る人」になる条件として,やりがいを抱いて「止めない 人」になること,やりがいは仕事自体ではなく人の心の 中にあり,自己流にアレンジすることがやりがいに繋が ること,などが示された。2 では,才能とは上述したア レンジを生むチカラであって決して特殊能力ではなく, だからこそ才能は「生み出せる」ものであると強調され た。3 では,「やめない人」になったら「恩師」と呼べる 人に出会い,その人から「小さくてもできることを真似 する」こと,そして「できないことは真似しない」こと が示された。4 では,恩師に出会った後には「武器」(自 分が好きで集中できるもの)を複数持つこと,そしてそ の武器は時間をかけて地道に練習した者のみ手に入る, と強調された。5 では,人の心を変えることは難しい一 方,行動自体を変えることは気持ちや意識次第で可能で あり,「変えられるものに力を入れる」,「チャンスは貯金 できない」といったアドバイスがなされた。6 では,「判

(7)

断」はコンピュータ(例:AI)でも可能だが,「決断」は 人間(自分)にしかできず,決断には「自信」が必要で あること,自分を信じるには地道な「練習」を繰り返す こと(つまり「やめない」こと),夢や目標を叶えるの は紛れもなく自分であること,と強調された。また「満 足」とは目に見える要素,「幸せ」とは目に見えない要素 でそれぞれ判断されると述べ,具体例を多く盛り込ませ た授業を展開した。  授業後半の討論では,テーマとして「自分が持ったら 良いと思う武器は何ですか?」が掲げられ,4 ∼ 5 人一 組で 6 グループを作り,グループごとに 15 分の討論と 10 分間の発表を行った。発表は各チームの代表者が登 壇し,チーム内での討論成果と集約された意見が発表さ れた。それを受けて山内氏が総評と補足説明を行った。  最後に,受講者全員に 10 分間で「振り返りシート」を 記入し提出してもらった。振り返りシートは授業後にコ ピーし,山内氏と同友会担当者(佐々木氏)にお渡しし た。これを踏まえ次回の授業までに山内氏から「質問回 答」が用意された。  なおこの授業では,授業終了後にこれまでの 2018 年 度と 2019 年度の「社長塾」を通して,最多の学生が山 内氏に直接アプローチし質問を投げかけていた。なかに は名刺交換を行う学生もいた。 ◆第 5 回 ・授業日… 2019 年 10 月 28 日月曜 3 時間目(13 時 00 分∼ 14 時 30 分) ・講師名…祖川康子(株式会社広沢自動車学校) ・受講者数… 18 名(登録者数 39 名)  授業前半では「より良い人間関係を築くために」を テーマに祖川氏の講義が行われた。講義内容は「1.会社 概要」,「2.私たちが大切にしていること」,「3.幸せに 生きるには」の 3 項目である。最初に「人は一人では生 きていけない」点が強調され,私たちが共同しながら社 会を形成していく生き物であることが強調された。続い て 1 では会社概要が説明され,経営理念,企業史,組織 改革のプロセスについて言及された。特に経営理念に関 しては,その制定に至った経緯も丁寧に説明された。2 では 2000 年代半ばより進められた理念に基づく組織改 革の内容を説明され,給与の上下や成果主義では限定的 効果しか得られず,むしろ組織全体の雰囲気を悪化させ ること,社内の雰囲気を向上させて良好な労働環境を構 築するためには社内外とのコミュニケーションが重要で あることが強調され,コミュニケーションの取り方につ いて言及された。そして企業経営においては社内との長 期的な人間関係の構築が重要であり,サービス業として の基本的意識を失わないことの重要性が示された。3 で は真剣に将来を語り合う機会や仲間を持つことの大切さ が強調され,広沢自動車学校の社員が自主製作した映像 作品をもとに「幸せ」の意味について検討した。  授業後半の討論では,テーマとして「コミュニケー ションを図る上で,大切なことは何ですか」が掲げられ, 3 ∼ 4 人一組で 5 グループ(A∼Eグループ)を作り,グ ループごとに 20 分の討論と 10 分間の発表を行った。発 表は各チームの代表者が登壇し,チーム内での討論成果 が発表された。なお今回は「1分以内でコンパクトに発 表する」ことを目標に掲げた。それを受けて祖川氏から 総評を頂き,筆者が要点整理と補足説明を行った。  最後に,受講者全員に 10 分間で「振り返りシート」を 記入し提出してもらった。なお今回は第 4 回授業の反省 を踏まえ,振り返りの十分な時間を取れるように時間配 分した。振り返りシートは授業後にコピーし,祖川氏と 同友会担当者(佐々木氏)にお渡しした。これを踏まえ 次回の授業までに祖川氏から「質問回答」が用意された。  なお 2019 年度「社長塾」では受講者数が安定的に推 移してきたが(20 名前半),この授業の受講者数は非常 に少ない点が気になった。その理由は明確ではないが, おそらく同時間帯に他授業の学外行事が開催されたこと が主因と思われる。 ◆第 6 回 ・授業日… 2019 年 11 月 08 日金曜 3 時間目(13 時 00 分∼ 14 時 30 分) ・講師名…高橋武良(株式会社高橋ふとん店) ・受講者数… 22 名(登録者数 39 名)  授業前半では「目的と目標を区別する重要性」をテー マに高橋氏の講義が行われた。講義内容は「1.自社の紹 介」,「2.理念」の 2 項目である。講義開始前に簡単なア イスブレイクが行われ,人間の行動がいかに習慣や思い 込みに左右されるかが具体的に示された。1 では簡単な 自社紹介がなされ経営実態の一端が示された。そのなか で,人間や経営の諸活動において「目的」と「目標」の 違いを理解する重要性が示され,円谷幸吉・君原健二・ 高橋尚子といった著名なマラソンランナーを例に,目的 と目標の持つ優位性や負性が解説された。そして,目的 と目標が入れ替わること(目標の目的化)が人間(組織) として大事なもの(倫理観)を喪失させるだけでなく, 自分や周囲までも不幸にする一因となること,また目的 と目標を明確化し「学ぶこと」や「生きること」の意味 や意義を熟考することの重要性が繰り返し強調された。  授業後半の討論では,テーマとして「あなたが学ぶ・ 働く・生きるための目的と目標は何ですか?」が掲げら れ,4 ∼ 5 人一組で 5 グループを作り,グループごとに 20 分の討論と 10 分間の発表を行った。発表では各チー ムの代表者が登壇し,チーム内での討論成果が口頭発表 され,それを受けて高橋氏から約 10 分間の総評を頂い

(8)

た。総評の際にはマズローの欲求階層説を取り上げなが ら,何に価値を見出して生きていくのか,また目的と目 標を明確にする重要性が再度強調された。  最後に,受講者全員に 10 分間で「振り返りシート」を 記入し提出してもらった。振り返りシートは授業後にコ ピーし,高橋氏と中小企業同友会の担当者(佐々木氏) にお渡しした。これを踏まえ次回の授業までに高橋氏か ら「質問回答」が用意された。 ◆第 7 回 ・授業日… 2019 年 11 月 11 日月曜 3 時間目(13 時 00 分∼ 14 時 30 分) ・講師名…島隆寛(株式会社シケン) ・受講者数… 24 名(登録者数 39 名)  授業前半では「令和時代の主役のあなたたちへ」を テーマに島氏の講義が行われた。講義内容は「1.自己紹 介」,「2.令和時代はどうなるか?」,「3.人間だからこ そ出来ることを考える」,「4.答えのない課題を話し合 う」,「5.昭和生まれの挑戦」の 5 項目である。1 ではシ ケンの会社概要,取扱商品,経営戦略が概説され,島氏 のこれまでの企業者活動の一端が紹介された。2 では日 本社会の将来像が概説され,人口減少社会の進行を外国 人労働者の採用のみではカバーしきれないこと,日本の 経済規模の縮小化が加速すること,人手不足が進行する こと(就職は売手市場化が進行し学生に有利になる?), 利便性の追求が進み無人化や自動化が促進されること, 医療分野では再生医療・AIの導入・デジタル技術の向 上・遺伝子情報に基づくオーダーメイド治療などが進む ことが紹介され,平成期とは異なる社会の到来が予測さ れると述べられた。3 では 2 を踏まえ,ルール化された 業務にAIが導入されるなかで人間に何ができるかを熟 考する必要性が強調され,その方法論として「人にモチ ベーションを与える」,「考え,応用する」ことが示され た。4 では,AIが答えを出せない問題(例:県内企業へ の就職率向上の方法は? 県内宿泊者の増加方法は?)に 対して,人や企業が協力しコミュニケーションを図りな がら多面的に考察すること,またそのために基礎作業と して歴史を学ぶこと,これらの重要性が示された。5 で は挑戦の重要性が強調され,特に海外展開が必要である こと,その際に異文化コミュニケーションと海外取引に はリスクマネジメントが重要であることも示され,大学 時代に海外への訪問経験を積むことの大切さが示され た。  授業後半の討論では,テーマとして「令和時代はどの ような日本になると思いますか?その中でどんな活躍を したいですか?」が掲げられ,4 人一組で 6 グループを 作り,グループごとに 20 分の討論と 10 分間の発表を 行った。発表は各チームの代表者が登壇し,チーム内で の討論成果が発表され,それを受けて島氏から総評を頂 いた。  最後に,受講者全員に 20 分間で「振り返りシート」を 記入し提出してもらった。振り返りシートは授業後にコ ピーし,島氏と同友会担当者(佐々木氏)にお渡しした。 これを踏まえ次回の授業までに島氏からの「質問回答」 が用意された。 ◆第 8 回 ・授業日… 2019 年 11 月 18 日月曜 3 時間目(13 時 00 分∼ 14 時 30 分) ・講師名…久米智之(株式会社 NDK) ・受講者数… 26 名(登録者数 39 名)  授業前半では「好きな事を仕事にする∼あなたは何年 社会人をするか考えたことがありますか?∼」をテーマ に久米氏の講義が行われた。講義内容は「1.自己紹介, 会社紹介」,「2.私の仕事」,「3.あなたは何年社会人 として働くでしょうか?」,「4.後悔の無い仕事探しと は?」の 4 項目である。1 では久米氏の経営者としての 活動経歴,久米氏の趣味,会社の活動内容について,映 像を使いながら解説された。特に会社の新卒採用者の離 職割合の低さが強調され(過去 10 年間で 3 名),その一 因として経営理念に基づく経営の実践が挙げられた。2 では,仕事の選択方法は多様であり,それらを否定する わけではないと前置きされたうえで,好きな事を仕事に する大切さが何度も強調された。この章では久米氏が幼 少期から工作や組立てに関心があり,それが小中高校で の学びに大きく影響したこと,モノづくりの面白さとし て「いつか完成する実感」,「完成時の達成感」,「共有」が あること,父の姿が意識の有無を問わず常にあり,自然 と技術を学ぶことで将来の自分を決定していったことな どが示された。3 では,これからの日本社会では 65 歳 (場合によっては 70 歳)まで働くことになるため,自分 に適合した続けられる仕事を模索すること,有限な時間 を悔いなく過ごすため好きな事に時間を費やすことなど が提案された。4 では,志望業種の将来性をしっかり見 据え(それでも長期展望は難しいが…)進むべき業種を 熟考すること,そのためには「自分は何をどうしたいの か」,「自分にしかできないことはないか」について外部 環境の変化を見据えながら自己分析することだと述べら れた。また「やり直しは何度でも可能だが,時間は決し て戻らない」と時間の有限性と重要性を強調された。  授業後半の討論では,テーマとして「自分の好きな 事は何ですか? それを仕事にするには,何が必要です か?」が掲げられ,4 人一組で 6 グループを作り,グルー プごとに 15 分の討論と 10 分間の発表を行った。発表は 各チームの代表者が登壇し,チーム内での討論成果が発 表され,それを受けて久米氏から総評を頂戴した。

(9)

 最後に,受講者全員に 15 分間で「振り返りシート」を 記入し提出してもらった。振り返りシートは授業後にコ ピーし,久米氏と同友会担当者(佐々木氏)にお渡しし た。これを踏まえ次回の授業までに久米氏から「質問回 答」が用意された。 ◆第 9 回 ・授業日… 2019 年 11 月 25 日月曜 3 時間目(13 時 00 分∼ 14 時 30 分) ・講師名…北原秀晋(株式会社ルックス電子) ・受講者数… 25 名(登録者数 39 名)  授業前半では「どう思い,どう行動していくのか」を テーマに北原氏の講義が行われた。講義内容は「1.自己 紹介,会社紹介」,「2.どう思うか,伝え方の大事さ」, 「3.諦めない大事さと本気でする重要性」,「4.実体験 からの報告」,「5.どう行動していくか」の 5 項目であ る。1 ではルックス電子の創業の経緯,史的展開,取扱 部品や製造機器の紹介など,同社の現状が映像を使いな がら解説された。2 では,相手に伝えることの大切さが 説かれ,世界一難しいと言われる日本語のメリットとデ メリットに触れつつ,どのようにすれば自分の主張が相 手に伝わるのかを考えることの大切さが強調された。ま た「相手依存」では問題は解決しないことから,「自分 から変わる(始める)」ことで周囲の人々にも作用し変 わり始めるようになる,と述べられた。3 では「Dワー ド」(でも,だって,だけど)では思考停止に陥ること, 言葉が行動を大きく作用する(「予言の自己成就」)ため, 本気で言い続けて思考し続けることが目的(なりたい自 分)達成への要であることが強調され,「PDCAサイク ル」をもとに「本気で」行動することの重要性が示され た。4 では,「後継者病」を取り挙げつつ北原氏自身の 体験を踏まえた企業経営に関する提案がなされた。具体 的には,現場の声を聞かない指示は支持されないこと, 経営が社会環境変化に左右されること(環境適合の重要 性),経営理念を策定して「何をしたいのか」を明確化し 他者(他社)との協力のもとで自身を見つめ直すこと, まずは自分を理解してくれる人を巻き込んで共感者を増 やすこと,その際にはコミュニケーション(相互の意見 交換)が重要であること,などが提案された。5 では, 「知っている」と「やったことがある」の違いを説明し, 人間はすぐにはやりたいことが表出しないことから,今 できることを今すぐ本気で取り組み続ける覚悟が大事で あると述べられた。  授業後半の討論では,テーマとして「あなたはどんな 夢(やりたい事)がありますか?それを達成するのにど んな行動が必要と思いますか?」が掲げられ,3 ∼ 5 人 一組で 6 グループを作り,グループごとに 20 分の討論 と 15 分間の発表を行った。発表は各チームの代表者が 登壇し,チーム内での討論成果が発表され,それを受け て北原氏から総評を頂戴した。  最後に,受講者全員に 20 分間で「振り返りシート」を 記入し提出してもらった。振り返りシートは授業後にコ ピーし,北原氏と同友会担当者(佐々木氏)にお渡しし た。これを踏まえ次回の授業までに北原氏から「質問回 答」が用意された。 ◆第 10 回 ・授業日… 2019 年 12 月 02 日月曜 3 時間目(13 時 00 分∼ 14 時 30 分) ・講師名…樫山直樹(有限会社樫山農園) ・受講者数… 25 名(登録者数 39 名)  授業前半では「樫山流想いの伝え方∼理念を元に世界 に羽ばたく!」をテーマに樫山氏の講義が行われた。講 義内容は「1.自己紹介」,「2.就農のきっかけ,アメリ カ研修」,「3.帰国して 8 年間の苦労」,「4.現在」,「5. 展望」,「6.伝えたい事」の 6 項目である。1 ではミュー ジシャン志望から農業志望に至った経歴とその後の活 動,また樫山農園が取り組んでいる業務内容や戦略につ いて述べられた。特に昨今,外国人による日本の農地買 収に危機感を抱き,地域の農業や水田を守りたいという 想いが樫山氏のビジネスの源流であると説明された。2 ではアメリカ留学の体験談がユーモアを交えて語られ, 特にアメリカの農業の実状として,効率的だが非安全性 が高い点が示された。3 では帰国後の活動に言及し,日 本(特に父)の農業が安心性と安全性が高い一方,手間 暇を要する分,非常に非効率的である特徴を有する点を 指摘された。このことから樫山農園では上記のアメリカ 式農法と日本式農法の融合(効率的で安心性と安全性が 高い農法)を目指していることが強調された。4 では自 社の経営理念である「樫山農業で世界を幸せにする」の 意味が解説され,社員や従業員に対して理念を共有し教 育すること,また農業には複合的知識が必要だからこそ 面白いのだと強調された。5 では自ら選択し決定・決断 すること,そして未来(数年後,数十年後)の目標を決 めておくことの重要性が強調された。6 では時間が流動 するなかで変化の起点に直面した際,10 年先を見据える ことの重要性が強調された。  授業後半の討論では,テーマとして「10 年先の自分 像,描けていますか?」が掲げられ,4 人一組で 6 グルー プを作り,グループごとに 15 分の討論と 10 分間の発表 を行った。発表は各チームの代表者が登壇し,チーム内 での討論成果が発表され,それを受けて樫山氏から総評 を頂戴した。  最後に,受講者全員に 15 分間で「振り返りシート」を 記入し提出してもらった。振り返りシートは授業後にコ ピーし,樫山氏と同友会担当者(佐々木氏)にお渡しし

(10)

た。これを踏まえ次回の授業までに樫山氏から「質問回 答」が用意された。 ◆第 11 回 ・授業日… 2019 年 12 月 09 日月曜 3 時間目(13 時 00 分∼ 14 時 30 分) ・講師名…西口 哲浩(株式会社 自然計画ペンションし しくい) ・受講者数… 28 名(登録者数 39 名)  授業前半では「長所を伸ばすのか? 弱点を克服する か?」をテーマに西口氏の講義が行われた。講義内容は 「1.自己紹介,会社紹介」,「2.会社を運営していく点 での問題点」,「3.会社と個人の関係性と考え方」,「4. 個人として出来るテクニック」,「5.大事だと思われる 考え方」の 5 項目である。1 では自社の経営史やサービ ス戦略,現在の活動内容について概説された。2 では現 時点の会社の課題として「人材不足,集客力不足,外国 人観光客などからの要望の多様化」を挙げ,それらへの 対応方法を説明された。また一般企業に求められる人材 として,①できないことを工夫してこなす人,②見えな いところで手抜きしない人,③なぜこの仕事が必要なの かを考える人,の三点が挙げられた。3 では民主主義社 会においては会社と個人が共存共栄であること,会社の 規模の大小にかかわらず従業員(個人)が会社運営の要 であること,小規模会社の方が個性を発揮しやすいこと が指摘された。4 ではコミュニケーション力の向上,ネ ガティブな思考の改善,長所を向上の三点が挙げられ, これらを実践する具体的方法が丁寧に示された。特にコ ミュニケーションについては,その苦手意識を改善する 方法を常に考えることが重要であると指摘し,場合に よっては「会話以外の方法」など多様な手段を活用す ること有効であると提案された。5 では,まず現代日本 社会の特徴として「頑張り続けることを強いる社会」, 「ルールを逸脱することに厳しい社会」の二点を指摘し, こうした社会に勝ち残る方法として「余暇を戦略的に活 用する」ことの重要性が強調された。また「できること」 と「できないこと」を区分し,できないことには無理を せず,今できることに注力することが勧められた。  授業後半の討論では,テーマとして「あなたの長所は どこですか?短所はどこですか?」が掲げられ,4 ∼ 5 人 一組で 6 グループを作り,グループごとに 20 分の討論 と 10 分間の発表を行った。発表は各チームの代表者が 登壇し,チーム内での討論成果が発表され,それを受け て西口氏からの総評を頂いた。  最後に,受講者全員に 15 分間で「振り返りシート」を 記入し提出してもらった。振り返りシートは授業後にコ ピーし,西口氏と同友会担当者(佐々木氏)にお渡しし た。これを踏まえ次回の授業までに西口氏から「質問回 答」が用意された。 ◆第 12 回 ・授業日… 2019 年 12 月 16 日月曜 3 時間目(13 時 00 分∼ 14 時 30 分) ・講師名…森 活也(株式会社ワンダー) ・受講者数… 26 名(登録者数 39 名)  授業前半では「きらめいて生きる!∼何の為に働き, 生きているのか?」をテーマに森氏の講義が行われた。 講義内容は「1.自己紹介」,「2.起業」,「3.1 何の為に 仕事をしますか?何の為に生きていますか?」,「3.2 貢 献=社会に役立っている=自分に価値があると思える」, 「4.やれる 3 つの条件」,「5.選択:今本当にしたい事 をしているか?」,「6.儲かる仕事か?好きな仕事か?ど ちらを選びますか?」,「7.まとめ」の 8 項目である。1 では学生時代までの生い立ちや事務機販売に尽力した時 期の活動経歴が述べられ,数々の挫折を乗り越えてきた 経緯が述べられた。2 では独立して携帯電話の販売事業 を開始した経緯,仕事を辞めた理由,集団活動の有用性, そして経営において売上以上に人間を優先する重要性が 強調された。3.1 では仕事の定義を「自分の能力を他者 のために使って『貢献』する事」と述べ,「貢献」の前 提として「貢献できる能力」を修得することの重要性が 示され,仕事とは「志事」であるべきと強調された。3.2 では,踏み出す勇気の大切さと,自己容認と自信との関 係性に言及した。4 では経営活動の三条件として「明確 な目標」,「具体的な方法」,「自信」が提案され,特に 「自信」は成功の積み重ねでしか手にできないと指摘さ れ,小さな成功の積み重ねの大切さを強調された。5 で は「世の中に偶然はあり得ない,必然しかない」,「人生 は『思う』ようにしかならないし,私たちは『思う』よ うになって生きている」ことが強調された。6 では経営 にける「目的・目標・手段」と「理念・方針・計画」の 違いが説明された。7 では利己ではなく「利他の心」の 重要性と,すべての現象の源泉は自分にある(他人のせ いではない)ことが強調され,常に「なぜ,何のために」 を自らに問い行動することが強調された。  授業後半の討論ではテーマとして「きらめいて生きる 為に,何をしていきますか?」,「幸せに生きる為に,何 をしていきますか?」,「よりよく生きる為に,何をして いきますか?」の三つのテーマが掲げられ,4 ∼ 5 人一 組で 6 グループ(A∼Fグループ)を作り,グループご とに 20 分の討論と 10 分間の発表を行った。発表は各 チームの代表者が登壇し,チーム内での討論成果が発表 され,それを受けて森氏から総評を頂いた。  最後に,受講者全員に 15 分間で「振り返りシート」を 記入してもらい提出してもらった。振り返りシートは授 業後にコピーし,森氏と同友会担当者(佐々木氏)にお

(11)

渡しした。これを踏まえ次回の授業までに森氏から「質 問回答」が用意された。 ◆第 13 回 ・授業日… 2019 年 12 月 23 日月曜 3 時間目(13 時 00 分∼ 14 時 30 分) ・講師名…田中真理(まこネット株式会社) ・受講者数… 27 名(登録者数 39 名)  授業前半では「人との出会いで,学び成長する」を テーマに田中氏の講義が行われた。講義内容は「1.自 己紹介」,「2.起業し,9 年後ネット販売スタート」,「3. 進む方向を決めたら行動開始」,「4.今はできなくても チャンスはやってくる」,「5.まとめ」の 5 項目である。 1 では,複雑な家庭環境のなかでも学校生活を楽しんで きた学生時代,アパレル業界への就職と転職,結婚後に 故郷(海陽町)に戻った後の活動経歴について説明され, これまでの田中氏の人生を概説された。また会社の経営 理念と会社概要についても説明され,特に前者について は,「人とのつながり」が田中氏の全ての経営活動の根 底にあることが強調された。また,人生経験の豊富な年 上の人達との意見交換の重要性がしばしば強調された。 2 では,1990 年代半ばに「まことや」でアパレルビジネ スを開始し,外国製品との市場競争や海陽町自体の人口 減少(ターゲット顧客の減少)に直面しつつ,売上や利 益の向上のために試行錯誤した日々の取り組みが説明さ れ,みんなで協力することの重要性が強調された。3 で は,環境変化を待つのではなく自分から積極的に動くこ とで環境を変えられること,自分のやりたいことを周囲 (他人)に積極的に伝えること,決断と行動を素早く行 うこと,自分にない要素を持つ方々と仕事をすること, これらの大切さと難しさを教示された。また,これから の時代には長期存続できる企業の構築が重要であり,そ のためには目標やビジョンがいかに大事なのかが強調さ れた。4 では,待ちの姿勢ではなく待ちながら自らも模 索すること,人生は思うようにならないがそれを他人の せいにせず自身の行動を振り返ること,失敗やミスが成 功のチャンスであること,以上について田中氏の人生経 験を通して繰り返し強調された。5 では,数々の他者と の出会いが今の自分を構築していること,皆と仲良くす ることの大切さが示され,毎日が修行の日々であると強 調された。  授業後半の討論では,テーマとして「迷ったとき,悩 んだとき,あなたはどのように解決しますか?」が掲げ られ,4 ∼ 5 人一組で 1 グループを作り,グループごと に 20 分の討論と 10 分間の発表を行った。発表は各チー ムの代表者が登壇し,チーム内での討論成果が発表され た。それを受けて田中氏から約 5 分間の総評を頂いた。  最後に,受講者全員に 15 分間で「振り返りシート」を 記入し提出してもらった。振り返りシートは授業後にコ ピーし,田中氏と同友会担当者(佐々木氏)にお渡しし た。これを踏まえ次回の授業までに田中氏から「質問回 答」が用意された。 ◆第 14 回 ・授業日… 2020 年 01 月 20 日月曜 3 時間目(13 時 00 分∼ 14 時 30 分) ・講師名…藤田 達也(株式会社 フジタ建設コンサルタ ント) ・受講者数… 28 名(登録者数 39 名)  授業前半では「価値観の大切さ」をテーマに藤田氏の 講義が行われた。講義内容は「1.会社概要」,「2.自己 紹介」,「3.入社∼代表になるまで」,「4.経営者として」 の 4 項目である。1 では,フジタ建設コンサルタントの 会社概要が紹介され,建設コンサルタントという業務に ついてパワーポイントを使ってビジュアル的に説明され た。2 では祖父が創業した自社の経営史が簡単に説明さ れ,父(2 代目)の存在の大きさや,藤田氏自身が「3 代目」を意識し始めた経緯が説明された。そのなかで, 後任に引き継いでもらえるような会社作りを進める必要 性と,価値観の変化が組織の経営者である自分の意識変 革を促してきた点が強調され,講義のキーワードである 「価値観」についての詳細な説明がなされた。3 では,社 員としての入社から経営者になるまでの藤田氏の意識変 化とその背景が説明された。そのなかで,「社長(2 代 目)の息子」としての自分に対する周囲の期待に反して, 自分の能力や知識が追いついていないもどかしさ,実績 がなければ自分の意見が通らない苦い経験,自分一人で は企業経営はできない苦しみ,だからこそ自分が何かを しなければならないと自覚したことに言及し,自身が変 わるきっかけを求めて勉強を重ねたことを踏まえ,代表 者として自覚と責任を持つことの意味が語られた。4 で は,経営者として「何のために,何をするのか」を常に 熟考すること,地域での存在意義を問い続けること,企 業は社員とともに存在することを自覚する必要があると 説き,様々な場面で自分を振り返り自分の立ち位置を確 認すること,そして膨大な情報から自分に必要な情報を 見つけ出す大切さが強調された。そしてそのためには, 自分独自の価値観を持ち,「価値観の明確化とシンプル 化」を図ることで,迷いを振り払い,勇気を持って行動 し立ち向かう源となることが示され,受講生に価値観を 持つことの重要性が何度も強調された。  授業後半の討論では,テーマとして「今までで印象に 残っている出来事は何ですか?そしてその時,あなたは 何を感じましたか?どんな気持ちになりましたか?」が 掲げられ,4 ∼ 5 人一組で 7 グループを作り,グループ ごとに 20 分の討論と 10 分間の発表を行った。発表は各

参照

関連したドキュメント

上げ 5 が、他のものと大きく異なっていた。前 時代的ともいえる、国際ゴシック様式に戻るか

J-STAGE は、日本の学協会が発行する論文集やジャー ナルなどの国内外への情報発信のサポートを目的とした 事業で、平成

つの表が報告されているが︑その表題を示すと次のとおりである︒ 森秀雄 ︵北海道大学 ・当時︶によって発表されている ︒そこでは ︑五

ヒュームがこのような表現をとるのは当然の ことながら、「人間は理性によって感情を支配

参加者は自分が HLAB で感じたことをアラムナイに ぶつけたり、アラムナイは自分の体験を参加者に語っ たりと、両者にとって自分の

 高等部2年生は6月中旬、 クラ ス対抗で熱いディベート大会を 繰り広げた。ディベートとは、決め られた論題に対して、肯定、否定

★代 代表 表者 者か から らの のメ メッ ッセ セー ージ ジ 子どもたちと共に学ぶ時間を共有し、.

なお,表 1 の自動減圧機能付逃がし安全弁全弁での 10 分,20 分, 30 分, 40 分のタイ