トパーズの
OH-F 置換と屈折率の関係性
福田千紘、宮﨑智彦
(ジェムリサーチジャパン株式会社)
Relationship between OH or F contents and reflective indices of topaz
Chihiro Fukuda*, Tomohiko Miyazaki (Gem Research Japan Inc.)
Topaz is one of the common gemstone and known as the birth stone of November. It can divide into two type; OH-type and F type. In this study, we investigate chemical composition using LIBS, to measure directly H and F content. And we discus about relationship between OH or F contents and reflective indices. トパーズは11 月の誕生石にもなっている良く知 られた宝石でありOH に富む OH タイプと F に富 むF タイプの2つに大別される。これらは屈折率 の差により容易に区別可能で宝石鑑別の現場で は宝石用の屈折計で識別することが可能である。 鉱物中にF を含有すると屈折率が低くなることが 知られておりトパーズの場合も屈折率はF タイプ がα=1.61 付近、OH タイプが α=1.63 付近になる ものが多く若干のばらつきがみられることがある。 このばらつきはOH と F の比率によると考えられ ている。 本研究では直接OH と F の含有量を局部破壊 検査で測定することにより屈折率の変化とF また はOH の含有量の関係を明らかにすることを試み た。試料はF タイプのものを 20 個と OH タイプの カット研磨されたものを15 個準備しそれぞれ屈 折率を測定した。F タイプの 20 個の内褐色系の ものが2 個で残り 18 個は照射処理によるブルー トパーズである。H(OH)と F の分析は LIBS を用 いて行った。F は Ar 雰囲気下ではうまく測定でき ないことが分かっておりHe 雰囲気下で測定し た。H の発光スペクトルは 656.286nm を F の発 光スペクトルは685.602nm を使用した。 屈折率測定の結果OH タイプと F タイプのほぼ 中間の屈折率を持つ試料は得られなかった。F タ イプはα=1.604~1.613 まで、OH タイプは α=1.624-1.629 までそれぞればらつきがみられ た。 F タイプは褐色系のものが α=1.604-1.605 と 低い値を示し青色系がα=1.607-1.613 と比較的 高い値を示した。褐色のものは他のものとは異な る産地でF の濃度も異なることが期待される。 LIBS 分析の結果、F タイプ及び OH タイプの双 方からF 及び H が検出された。H の発光強度は OH タイプの方が強く含有量の差を示唆してい る。F の発光強度も同様に F タイプの方が強いが OH タイプのトパーズからも相当量の F が検出さ れた。 これらの結果を踏まえてそれぞれの屈折率とF 及びH の発光強度の関係を紹介する。