母親の育児幸福感を高めるための
援助 プログラムの開発
課題番号
1
7
5
9
2
2
5
8
平成
1
7
(
基盤研究
(
C
))
2
0
0
8
年
3
月
研究代表者 清
水
嘉
子
長野県看護大学看護学部 教授
母親の育児幸福感 を高めるための
援助プログラムの開発
課題番号
1
7
5
9
2
2
5
8
平成 1
7
年度∼平成 1
9
年度科学研究費補助金
(
基盤研究 (
C))研究成果報告書
2008
年
3
月
研究代表者
清水嘉子
長野県看護大学看護学部
教授
研究組織 研究代表者 清水嘉子 研究分担者r 遠藤俊子 関水 しのぶ 落合富美江 藤原聡子 宮浮美知留 赤羽洋子 松原美和 松浦志保 研究協力者 倉 田明子 鹿瀬昭夫 林陽子 福樺照代 交付 決 定額 (配 分 額 ) 平成 17年度 平成 lS年度 平成 19年度 総計 長野県看護大学 看護学部教授 山梨大学大学院医学工学総合研究部臨床看護学講座教授 東北女子大学 金沢医科大学 長野県看護大学 長野県看護大学 長野県看護大学 長野県看護大学 長野県看護大学 諏訪保健セ ンタ一 元長野県看護大学 元長野県看護大学 元長野県看護大学 家政学部准教授 看護学部教授 看護学部准教授 看護学部助教 看護学部助手 看護学部助教 看護学部助手 主任保健師 看護学部教授 ' 看護学部助手 看護学部助手 17.1
等
.
1
9年度 17.18
.
1
9年度 17年度 18
.
1
9年度 li
.
1
9年度 18.19年度 lS.19年度 18年度 19年度 19年度 19年度 19年度 直接経費 間接経費 一合計 0 ・1,400 0 600 1$0 780 180 2,780 1,400 600 600 2,600-1-研究発表 原著論文 清水嘉子 ,伊勢カンナ :母親の育児幸福感 と育児事情の実態.母性衛 生 42:344-351. 2006. 車水 嘉子,関水しのぶ,遠藤俊子他 :母親の育児幸福感 :尺度の開発と妥 当性の研究.日 本看護科学学会 27:15-24,2007. 清水嘉子,遠藤俊子,松原美和他 :子育て期をより幸福 に過ごすための母親の工夫とその効 果.日本助産学会21:23-35 ,2008. 学会発表
:Es.55:dSh,eeetT.n・.HTWh J笥顎 _去eNU:eECR.hi翫 蒜 NAajIP.in& geSNFb岩R蒜 tchBrE。:sUFcocA品 .ONn RESEARCH l町KOREA(SEOUL),2005.
YEOGe% o S.hfimizs
7
.,e・ssTo慧 o遣 bd急dF・p聖ese,豊 :"hOthpeJこntshgH.a琴鰹 S7iTnHCHlduCEarR7 tNTERNATIONAL CONFERENCE EDUCATION RESEARCH by KOREA(SEOUL), 2006.完E oseb& 鼠 EYoS 監 無 C% NT琵 蒜遣 dig凝 議 遺 品 tuBe・慧監 (SEOUL),2006. Winningbestposterprize.
関水しのぶ,清水嘉子 :育児幸福感と母親の雇用形態 :育児ストレスと幸福感との関id!他の 検討を通して:日本教育心理学会:51:2007 / 関水 しのぶ,清水嘉子 :育児幸福感と母親の雇用形態(2).I2つの幸福感と結婚生活の関;4! 性 :日本教育心理学会:52:2008 発表予定 1 2
-目次
Ⅰ
研究の全体構想 - - - ・
----
- ・- - - - ・5
1 研究背景 2 研究目的 3 研究実施計画 4 倫理的配慮Ⅱ
母親の育児幸福感の実態 ・
翻 蕃 琴 縮 減 1 2 3 4 5 6 7Ⅲ
母親の育児幸福感-尺度の開発 と妥当性の検討-- ・- - ・-
・1
9
1 要約 2 はじめに 3 研究方法 4 結果 5 考察 6 結論 7 本研究の限界と課題 8 謝辞 9 文献Ⅳ
子育て期をより幸福に過ごすため母親の工夫 とその効果 - - -
3
3
鮒 跳 捌桝
練 額 船 脚 畑 に 1 2 3 4 5 6 7 8 9Ⅴ
母親の育児幸福感を高めるプログラムの開発 と評価 - ・-
- - 5
2
1 2 3 4 5 6 7 8 に め 謝 眺 桝 練 堀 船 跳 輔Ⅵ
研究の課題と今後の方向性 ・・- - - - ・- ・・・・・・・・・- ・・
・6
5
Ⅶ謝辞 - - - ・- - - ・- ・- - - ・-
- - ・-
6
7
-4-Ⅰ
研究の全体構想 1 研 究背 景 平成1
2
年末 に r健や か親子21」が策定 され、その主要課題 として子 どもの心の安 らかな発達の促進 と育児不安の軽減 について盛 り込まれてい る。.さらに平成17年4月 よ り、看護職が市町村 において児童虐待支援 を行 うことが児童福祉法改正 によ り盛 り 込まれてい る。看護職 が育児支援 に果たす役割 がます ます高まっている中で、厚生 白 書 による と、子 どもとの接触経験や育児経験は不足 し、地域の人 々 とのつ きあい も減 ってお り、 育児の手本 がほ しい、子 どもといる とい らい らす る母親が増 えているとさ れているこ さらに、出産後母親 の気分の障害が発生 しやすい ことや、父親 の家事育児 に対す る協力な どが諸外国に比べ低い中にあって、母親が孤立す る傾 向は生 じやすい。 こ うした現況にあって、児童虐待 に陥 る状況 も生まれている。片親 による育児、不 安定な収入 、夫の暴力な ど様 々な問題 を抱えつつ育児 しなけれ ばな らない親 の心理、 普通 に育児 している母親の心理 な ど解明 されていない課題がある。 そ こで母親が育児幸福感 を感 じる場面を明 らかに し、母親 の育児幸福感 を高 めるた めの工夫 と効果 について明 らかにす る。 また、育児幸福感 の尺度 を開発 し、母親の育 児支援の一方法 として、育児幸福感 を高めるためのプ ログラムを検討す ることは、重 要な意義があるといえる。 全国の児童相談所で処理 した児童虐待相談は年々増加の一途 をた どり、特に実母に よる我が子 に対す る虐待が全体の6割 と圧倒的に多 く、経年的にも増 えている。育児 に対す る母親 の心理的な負担 は注 目されてお り、その負担 を軽減す るための対処法を 検討す る とともに、育児幸福感 を高める援助 を開発 し双方向か らの支援 を進 めてい く ことが重要 と考 える。 母親の育児幸福感 を高めるための援助は、育児 している母親の多 くが望んでいるも のであ り、 この ことは、将来子育てを行 うであろ う子 どもの親 になる準備 として も大 切である。育児 ス トレスな ど育児 に対す るネガテ ィブな側面が協調 されている昨今、 母親のポジィテ ィブな感情 に着 目してい くことは、少子化の折、子育てに取 り組 も う とす る世代や次世代-の良い意味での警鐘 となろ う。2
研 究 目的 大 日向、筆者 らの研 究によると、育児 をつ らいまたは子 どもをかわいい と思 えない について、50-60%もの母親 が感 じてお り、その うち子 どもにきつい 口調で当たる もの が70-80%を占めているとある。ごく普通 に育児 している母親 が育児のつ らさを子 ども にぶつけていた。 もっ とも身近な存在 としての子 どもは母親のス トレス発散の対象 と な りがちである とい う実態が浮 き彫 りに されている。 しか し、その心理 のプ ロセスや その背景 にある事柄 についての研究は見あた らない。 また、育児幸福感 を高める援助 についての研究 も少 ない。幸福感 についての研究は 老年期 にある対象 に行 われているが、育児の幸福感 をよ り高める援助 については、対 処についての研究が進む中で少ない と言 える。 筆者 による先行研 究では、育児 ス トレスの関連要因 として育児幸福感 との関連性が-5-パス解析 によって明 らかにされている。育児幸福感の高い母親は育児ス トレスも高い、 すなわち一人の母親の中に幸福感 とス トレスは共存 しうるものであ り、育児の大変さ やス トレスを乗 り越えていくことの中で幸福感 も高められていくこともあるのではな い申、と考えられた。 しか し、幸福感については、研究の中では幸福感を感 じる頻度 とヽ して扱ってお り、尺度 を用いることによる再検証が課題 となっている0 本研究は、育児幸福感 を感 じるときの状況やその背景にあるものを明 らかに していく ことが課題である.育児幸福感を感 じる場面について明らかにすると共に、母親の育児幸描 感を高める工夫と困難、さらにその効果に着日する。また、育児幸福感の尺度開発を行い育児 幸観盛を明らかにする。さらに育児幸福感を高める介入プログラムを検討して開発しその検証 を試みる。本研究では、母親の育児幸福感を高めることにより、母親が育児を楽しく喜びに渦 ちたものとするための支援をめざし検計するものである。 3 研究実施計画 <科研費獲得前の予備的研究> 平成 16年度 母親の育児幸福感の実態 対象者 静岡県 188人 自由記述式質問紙 <科研費獲得による研究> 平成 17年度 母親の育児幸福感一尺度の開発 と妥当性の検討 対象者 静岡県 長野県 山梨県 1420人 先行研究で得 られた結果を基に質問項 目を精選す る。 評価基準尺度を用いた質問耕調査法 平成 18年度 母親の育児幸福感 を高めるための工夫 と困難 対象者 長野県 26人 (在 日外国人3人を除 く) 半構成式質問紙によるインタビュー調査法 平成 19年度 母親の育児幸福感を高めるプログラムの開発 と評価 対象者 長野県 14人 (プ レテス ト'8人、本調査 14人) プログラムを開発、実施 しその評価 を心理的、生理学的指壬刑
こ.
1
:
ろ拘引4
倫理的配慮 本研究については平成 17年度長野県看護大学倫理委員会の承認 を得た(
j
郎
#沸け #19)0
1)研究対象者-の身体的、心理的、社会的な リスク (1)インタビューによる調査 インタビューに応 じるための時間的な制約が生 じる。つ らい気持ちをIT・LlH.
'
.
ぷ
-6-つけて しま うときの母親の思いを聞 くため、心理的な負担 を与え うると考える。そ のため、研究-の協力は自由参加 とし、要望があれば途中でも中止できることを伝 え、心理的な負担の軽減に努める。プライバシーの保護 と匿名性の確保に留意する。 (2)質問続による調査 質問紙に答えるための時間的な制約が生 じる。質問耗調査はプライバシーの保護 と 匿名性の確保に留意す る。また、研究への協力は自由参加 とする。 2)研究によって得 られ る利益 とその利益を受ける人 (1)インタビューに協力 した母親は、つ らい気持ちを子供にぶつける自分 と、その 後の気持ちの変化や育児幸福感を感 じる自分について振 り返る機会 となる。イン タビューを通 して 自分の子育てに対す る態度や子 どもに対す る気持 ちについて知 ることにつながる。また、インタビュー者か ら育児に対す る具体的な対処の情報 を得る機会 ともなる。 (2)質問米調査によ り、 日々育児幸福感を感 じる場面や状況について、振 り返る機 会 とな る。 3)研究実施に際 して研究者などが研究対象者か ら許可を得 るために使用するインフ ォ」ム ドコンセン トの書面 (1)母親の対象の選定に当たっては、担当の者が、本研究の参加 に当たって子育て に悪い影響を与えないものと認めたものとす る。・ (2)研究対象者に対 して、文書にて研究の主旨、 目的、方法の説明を行い、承諾を 得る。 (3)研究参加-の同意は、個人の意思によるもので決 して強要 されないことを保証 する。 (4)一度同意 しても、研究途中で中止を申し出ることが可能なことを保証す る。 (5)プライバシーの保護、-研究不参加 による不利益が生 じないことを保証す る。 (6)インタビューにおいては、語 りたいこと、語っても良いことのみを語 り、語 り た くないことは語 らなくても良い とい う対象者の権利 を保証す る。 (7)対象者 に承諾を得た後、インタビューの内容をテープに録音す るが、研究終了 時には録音内容を消去破棄す る。 (8)インタビューについては、母親の可能な時間帯を配慮 し、場所についてもゆっ くりと話の出来るよう設定す る。 (9)研究に関する疑問 ・質問にはいっでも回答する。 (10)研究結果は、ま とめ論文 として公表するが、個人名が特定 されないようにする。
-7-Ⅱ
母 親 の育 児 幸福 感 の実 態A s
t
ud
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i
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p
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r
s
l
要約 本研究は育児 によって もた らされ る幸福感 を高めるよ うな支援 を検肘す るためにそ の実態 を明 らかに した。LaZm の理論 よ り育児 している母親の骨定的な偶勅 を r'fT児 幸福感」とし、育児幸福感 を感 じる際の事情か ら、その実態 を明 らかに した。3根以下 の子 どもを育児 してい る母親 に調査用紙 を配布 し、育児 中に安心、希望、愛榊、滞び、 感謝、同情、誇 りを どの程度感 じているか 5段階評価 を した。 さらに、それぞれの情 動 を感 じる育児事情 に-jいて 自由記述 を求めた。 調査用紙は 188名 に配布 し 101名か ら回収 された。結果 として母親が育児中に感 じ る肯定的情動の中心は、愛情、喜び、感謝であ り、希望、安心 と続 き、誇 り、同I削ま 少なかった。育児幸福感の事情は14項 目に分類 され、主 として r子 どもの成長 ・苑 達 ・健康」及び 「子 どもの しぐさ」な どの子 ども中心の構成であ り、その他 として 「周 囲の援助 ・声かけ ・つなが り」であった。育児幸福感 を高 めるよ うな育児支損 として は、①育児す る中で喜びや愛情 を感 じた時の子 どもの様子 について語れ る場 を松帆す ること、②母親が他者 と良好 な関係であるとい う認知 を促す こと、③子 どもの成 良に 関す る肯定的なフィー ドバ ックによ り母親 の努力や能力が認 め られ ること、◎ 和純が 育児協力 を周囲に求 め られ るよ うに援助す ること、⑤カ ウンセ リング技術に.kる付純 の肯定的な 自己認識 を促す ことな どが考 え られた。2
は じめ に 母親 に とって子 どもを育て ることは、人間性 を豊かに し、生 きる実感が沸 くとい う 自己実現を達成す る過程 として意義深い行為である。育児支援 の研究は、rfT児 ス トレ スの対処の観点か らは研究 されてい るが、育児の楽 しみや喜び な どの育児丁潮 稲城 lL・苅 めるとい う視点か らの研究は少ない。育児 を とりま く状況が厳 しくな りつつある現代、 育児ス トレスを回避す るよ うな支援 とともに、育児 よって もた らされ る碑相成 を・Jqめ るよ うな支援が重要な課題である。 Argylel)は幸福 について r情緒的側面 と、認知的 ・熟慮的側面に大別で き別 とし てい る。育児ス トレスの研究2)では Laz町uSのス トレス理論3)∼6)を用い、ス トレス を幅広い否定的な情動 として捉 え、母親 の否定的な情動に焦点を当てた。Ln
m nIt巾Iは
情動には肯定的な内容の情動 と否定的な内容 の情動があるとしてお り、*研兜でtj
JT
児 中に感 じる肯定的な情動 を 「育児幸福感」 として捉 え、育児幸福感の1
(
触l
L
・
f
那 Iか に し、育児 中に楽 しみや喜びな どの幸福感 を感 じることができるよ うな文1創 こついて 検討す ることを目的 とした。3
研究方法 1)調査対象 3歳以下の乳幼児を育児 している母親 li8名-8-2)調査方法 (1)調査施設 A市 B保健福祉センター (2)調査期間 平成 16年 7月∼名月 (3)調査方法 保健セ ンター長 に研究 目的 ・研究方法な どを説明 し、事前に承諾 を得て、
「
3
歳児 健診」、 「1歳6ケ月児健診」、 「9ケ月育児相談」に来所 した母親に、研究 目的 ・ 方法 ・'研究の意義 ・守秘義務 ・研究-の協力及び協力拒否が可能であることを説明 し 信 を依頼 した。 3)調査内容 (1)母親の属性 母親の年齢、子 どもの年齢、子 どもの数、職業の有無、職業の形態 (フル タイム ・ パー ト・内職 ・自営)、家族構成 (核家族、複合家族) (2)育児中に感 じる肯定的な情動の強 さと情動を感 じる際の事情 育児幸福感 を育児中に感 じる肯定的な情動 と定義 した。また、肯定的な情動は(D安 心、②希望、③愛情、④喜び、(9感謝、⑥同情、⑦誇 りの 7項 目とした。そ こで、育 児 中に感 じる肯定的な情動の強 さ (いつ もある ・ある ・わか らない ・たまにある ・全 くない) と情動を感 じる際の事情についての自由記述 とした。 4)分析方法 情動の強 さでは、 「全 くない」を l点、 「たまにある」を2点、 「ある程度ある」 を3点、 「いつ もある」を4点、 「わか らない」及び無回答 ・重複回答な どの無効回 答 を 0点 とした。 自由記述の内容の分析については、一つの文脈に複数の内容が記載 されている場合 は、それぞれ別の内容 として 1件 とした。内容の分析は研究者 2名が全ての項 目につ いて協議 し、結果 として一致のみ られたものを項 目別 に整理 ・分類 ・命名 した。 4 結果 1)調査用紙の回収率 188名 に配布 し、回収は 101名、有効回答は101名、回収率は 53.7%であった。ただ し、対象の属性である年齢については9名が無回答であった。 2)対象の属性 対象者の年齢は、平均値は3!
・
1
歳 (最小値は21
・最大値は4
7
)・S
D
は4・
2
であっ た。子 どもの数の平均値は1
.
7
人 (最小値は 1、最大値は 4)であ り、S
D
は1
.
6
であ った。-9-職業の有無は、有職
2
2
人(
2
2
.
2
%)
、無職7
7人(
7
7
.
8
%)
であ り、rlT職廿の械溺形 態は、有職者2
2
人中常勤8
人(
3
6
.4%)、パー ト9
人(
4
0
.
9
%)
、内職
I人(
・
1
.
5
%)
、 自営4
人(
1
8
.
2%)
であ り、パー トが最 も多かった。 家族構成では、核家族7
6
人(
7
7
.
6
%)
、拡大家族2
2
人(
2
2
.
4
%)
であった0 3)育児幸福感について (1)育児中に感 じる肯定情動の強 さ 情動 7項 目の強 さの合計平均値は1
6
.
5
(最小値は3、最大値は27)、SDは5
.
7
であっ た。情動の項 目別の強 さでは平均値が、安心は2
.
1
(SDは1.1)、希三割ま2
.
3
(SDf・.tl. 2)、愛情は3
.5 (SDは0'.7)、喜びは3
.3
(SDは0.5)、感謝は3
.I(SDは1.6)、同 情は 1,1(SD は1.1)、感謝は 1.7(SD は1.2)で、最高値は愛情の3
.
5
で、舟小仙 :i 同情の1
.
1
であった。全項 目の平均値は2
.4で、SDは0
.
iであった。 (2)育児幸福感 を感 じる際の事情別情動数 と内容 母親の感 じる情動別事倍数は計7
9
8
件であ り、その うち喜びが2
0
7
件(
2
6
.
0
%)
、発 情が1
8
4
件(
2
3
.
1
%)、感謝が1
6
0
件(
2
0
.
1
%)
、安心が7
5
件(
9
.3%)、締 りが6
6
件(
i.3%)、希望が6
3
件(
7
.
8
%)
、同情が4
3
件(
5
.4%)、平均1
1
4
件であった (tR 1)0
表1育児幸福感を感じる際の情動別事情数 No 事情 . 情動項 目 喜び 愛情 感謝 安心 誇り 希望 同竹 l 子どもの成長.発達.健康 ■91 ・ 6 20 22 - 5 280
2 子どものしぐさ 36 470
9 4 ー20
3 8 9 55 3 20 0
4 子どもの存在 ■ 5 i 36 13 4 40
5 子どもの任しさ.愛情 15 16 ll し4 7 20
6 21 22 2 50 0
0 7 妊娠 .出産.育児の桂浜 4,
0
40
370 0
8 物事-の共感0 -
0 0 0 0 0
13 9 子どもに必要とされる 5 290
60 0 0
lO 家庭円満.日常生活 19 10 4 3 10 0
ll 自然に感じる 3 33 20 0 0 0
12 自分の生き方.成長0
1 250
6 20
13 子ども.自分.家族の将来0 0 0 0 0
230
14 心身の余裕 5 1 1 6 10
0 合計件数 (%) 207(26.0)184(23.1)160(20.1) 75(9.3) 66(8.3) 63(7.8) 43(5.4) また、自由記述の内容 を整理 し、育児幸福感を感 じる際の事情を1
4
項 目に分別 した. 育児幸福感を感 じる際の事情は 「子 どもの成長」が 172件 (21
.
6
%)
で最も多 く、次い-1
0
-で 「子 どもの しぐさ」が
9
8
件(
1
2
.
3
%)
であ り、以下 r周囲の援助 ・声かけ ・つなが り」が7
7
件(
9
.
6
%)
、 r子 どもの存在」が7
0
件(
8
.
8
%)
、 r子 どもの優 しさ て愛情」 が5
5
件(
6
.
9
%)
、 「子 どもとのコミュニケーション」が5
0
件(
6
.3%)、 「妊娠 ・出 産 ・育児の経験」が4
5
件(
5
.
6
%)
、 「物事-の共感」が43件 (5.4
%)、 「子 ども に必要 とされる」が4
9件(
5
.
0
%)
と、ここまでが事情別平均件数3
9
.
9
件を上回って いた。平均件数以下では 「家庭円満 ・日常生活」が3
9
件(
4
.
9
%)
、 「自然に感 じる」 が3
8
件(
4
.
8
%)
、 r自分の生き方 ・成長」が3
4
件(
4
.3%)、 r子 ども・自分・家族の 将来」が2
3
件(
2
.
9
%)
、心身の余裕14件(
1
.
8
%)
であった。 表2育児幸福感を感 じる際の事情別 内容とその頼度 NO 事件 内容 (頻度順) 合 計件 歎(%) l .子どもの成長.発達 .健康 t件 .心の)成放、(珂神の)博康、できることが増える.咋 E]できなかったことが今 E]できる、 172(21.6) 2 子どものしぐさ る、子どもどうし選笑顔 、頓顔 、しぐさんでいる.無心に遊んでいる.笑う,挑戦と失敗、、首ぷ賓、表情、頑弓艮つている.挨拶できる、こはんをおいしそうに食楽しそう.一生懸命、SEー 98(12.3) 行動、母親の絵を描く 3 周囲の援助.声かけ.つながり 夫の協力、子 どものが子どもを可愛がる協力、拘也の協力、実父母の協力、家族の協力、義父母の協力、周、周田の人に子どもがはめられる、子どもを通した人とのつながり、マ 77(9.6) 友達が出来る、ママ友達に悩みを励まされる.他人に声をかけられる、友達に大切にされる 4 子どもの存在 生まれてきてくれたこと、もたらした幸せ.子どもがいんだ子 ども.自分や夫と似てい自分の子とbである、子どもを授かったこと.血のつながり.子どもカるから頑群れる.家族がいる.おなかの中で育ち痛みに耐えてる、嫌なことがあつても子どもに焦される.元気をくれる 70(8.8) 5 一 子どもの任しさ.愛情 徒 しさ、素直さ、lで手伝う,感謝される、rママ (一番川手きJとおかえりJと言う言う、よい子に育っている、莞T、命 を大切にしている r,心出してくれる、超 55(6.9) 6 子どもとのコミュニケ-シ盲ン -紺 にいるとき、砧ができる、子 どき コモ -ケ-シ勺ンが放れる 気持bがち を 分 か ち抱 きつ いてくる、抱きしめたとき、.A 子どもと接すスとき r-精に遊んでいるOOできた( 50(6.3) 、 ヽニ1- 円フ、 つ 、 た)Jと報告されたとき.チユーしたとき.心 の つ な が り、ありのままの付き合い 7 妊娠 .出産 .育児の荘牧 る、1自分の育児 .(男 1女を産めた、母乳)授乳自 然時 .(2分 娩,母乳児.3児 の )母 で あ ること、育 児 、楽 しん で 育 児子育てで生きる実城がわく.観でしている、頭韻つて育児している. 45(5.6) 夫婦協力して育児して い る、思った通りに 行 か な い 育 児 を達成したと普 8 物事-の共感) 虐待のニュース、育 児 ス トレス のニュー ス 、子 どもに 関 わ る悲 しいニュース、ママ仲間の悩み、 43(5.4) 育児の悩み,子 どもの 成 長の 悩み.子 どもの 嫌 な 体 政 、子 どもの失敗、子どものしたい事カ 思い通 りにい か な い 様 子 .夫 の叱りす ぎ .子 どもが 比 べ られ て いる様子.産複うつの人.育l 疲れ で 子どもに 当 たっ て しま う人、子ど もを愛 せ な い 人 、双 子 のママ,障育児とその家康、 攻 .病 気の子 どもとそ の 家族 、ぐずって い る子 どもとそ の 母 親 、上の子を十分にかまってあ られ ない、兄 弟 喧 嘩 して いる とき、戦争 .岸 民 キ ャンプ の 子 ども.一人っ子、流産した人.千 もがはしいの に い な い 人 9 ・子どもに必要とされる わ れ る、(他 の 推よ慕u 必 要 とされ るわ れ る、遠 くか らで.頼もrられママる 、泣 い て 母 を 求 め る 、甘 え られ)と見 つ け る 、愛 を ほ しが る、上の子-のやきもち、保る、lママ」と言う.後を 40(5.0) 園に迎えに行くと嬉しそう ・!0 家庭 円浦 .日常生活 いる.家族の耳ぶ 姿、家族の笑愛、些細なこと、隈やかな時臥姉妹で助 け合う、天 .祖 父母と子顔 、家 族 か らの 倍 臥目まぐる しい 日 々 .家 族 - 掛 こいどもが 兼 しそ う.日 々 の 生 活 、家喧 嘩 して もうまくやれる、夫の自分-られる、子どもに囲まれ族の挿、夫の子どもへ 39(4.9) 愛、夫と按するとき.四季を感じろ ll 自然に感じる いつもある、何 bかも.愛がなける、今までにない愛 .母性愛.見れ rてい るだ け で 、お 金 で Ftえ なZ育 児 は で きな い .わ が 子い宝物.育児に懸命な自分を守りたい、叱るときも袋が 38(4.8) 振り返って、疲れたりイライラしてい ても子 どもを 嫌 った り憎 んだりできない 12 自分の生き方 .成長 実父母 が育ててくれたこと.Eたこと.自分の人親からの愛情.自分自身、生を考えら自れ分の
l分た、
の成長.生き自分の心の変化、方.義両親が天を仕事に対する人を育ててくれたこと思思いやれ るようにい.頑 張ってるねと、実母が産んでくなった.自分-言われる 34_(4.3) 13 子 ども,自分ヽ家族の将来 子どもの将来.未来、日分の特米
.未来、将来.未来に対して.家族の将来 23(2.9) 14 心身の余裕 心に余裕があるとき、仕事を終え
て家に掃って子どもの巌を見たとき、子 ども.家族 が蟻 ii(1.8) 事件別合計数 798 ∫ 育児幸福感 を感 じる際の事情の内容は表2
より、 「子 どもの成長」 として< (体 ・ 心の)成長1 (精神の)健康、できることが増 える、昨 日できなかったことが今 日で きる、言葉が出る、元気に生まれた、何かや り遂げた、周 りよ り優れている、その時 しか見 られない成長が見 られた、>であった。次いで、 「子 どもの しぐさ」 として< -ll-笑顔、寝顔、 しぐさ、喜ぶ姿、表情、頑張っている、挨拶できる、ごはん
l
L
・
山い しそ うに食べる、子 どもどうし遊んでいる、無心に遊んでいる、笑 う、挑叫 と火lLli、瀬 し そ う、一生懸命、賢い行動、母親の絵を描 く>であった。上記の2
咋榊が#.仲の約3
割を占め、かつ全体の件数に対する割合が10%を超えていた。 次に、 「周囲の援助 ・声かけ ・つなが り」 として<夫の協力、チ ビもの的ノ)、I.q糊 の協力、実母の協力、実父母の協力、家族の協力、義父母の協力、冊Llit払力に、
周m
が子 どもを可愛がる、父母の協力、周囲の人に、子 どもがほめられる、・T・どもlL・消 し た人 とのつなが り、ママ友達が出来る、ママ友達に悩みを励まされ る、独身の.Ali虫、 育児相談に、夫の家族に、他人に声をかけられる、友達に大切にされる>であった。 次に、 「子 どもの存在」 として<子 どもの存在、生まれてきて くれたこと、 lTl分の子 どもである、子 どもそのもの、子 どもを授かったこと、血のつなが り、子 どもが もた らした幸せ、子 どもがいるか ら頑張れ る、家族がいる、おなかの中で育ち摘みに削え て産んだ子 ども、 自分や夫 と似ている、嫌なことがあっても子 どもに癒 される、元矢 をくれる>であった。 さらに、 「子 どもの優 しさ ・愛情」 として<倭 しさ、瀬耽さ、 「ママ (一番)好 き」 と言 う、よい子に育っている、愛情、心配 してくれ る、籾んで 手伝 う、感謝 され る、 rおかえ り」 と言 う、命 を大切に している>、 r子 どもとのコ ミュニケーシ ョン」として<一緒にいるとき、話ができる、子 どもが抱きついてくる、 抱きしめた とき、一緒に遊んでいるとき、コミュニケーシ ョンが取れる、朱印 ちな分 かち合 う、子 どもと接す るとき、「
○
○できた (した)」 と報告 されたとき、1・= L-した とき、心のつなが り、あ りのままの付き合い>、 「妊娠 ・出産 ・-fT児の純的J と して<妊娠・出産・育児の経験、自分の育児、 (母乳)授乳時、 (2児 ・3児の)肘 Cあ る、子育てで生きる実感がわ く、親である、1男 1女を産めた、 自然分娩、付孔珊児、 楽 しんで育児 している、頑張って育児 している、夫婦協力 して育児 している、心った 通 りに行かない育児 を達成 した とき?、 r物事-の共感」 として<虐綿のニ・・.-ス、 育児ス トレ夫のニュtTス、子 どもに関わる悲 しいニュース、ママ仲間の悩み、m L'.の 悩み、子 どもの成長の悩み、子 どもの嫌な体験、子 どもの失敗、子 どもの したい-′ ー 附 t 思い通 りにいかない様子、夫の叱 りす ぎ、子 どもが比べ られている様子、卿 亀うr)の 人、育児疲れで子 どもに当たって しま う人、子 どもを愛せない人、双子のマヤ、柑'tfF 児 とその家族、怪我 ・病気の子 どもとその家族、 ぐずっている子 どもとその和札 七 の子を十分にかまってあげ られない、兄弟喧嘩 しているとき、戦争 ・難民や・Yンr/め 子 ども、流産 した人、子 どもがほ しいのにいない人>、 r子 どもに必要 とさJI,るJ.I.・ して< (他の誰 より)必要 とされる、頼 られる、泣いて母を求める、甘えられる、 (-.I マ」 と言 う、後を追われる、慕われる、遠 くか らでも 「ママ」 と見つける、∼.q{L・u L がる、上の子-のや きもち、保育園に迎えに行 くと嬉 しそ う>であった。 数 としては少なかったが、 「家庭 円満 ・日常生活」 として<姉妹で助け合 う、火・7
1
1
父母 と子 どもが楽 しそ う、 日々の生活、家族の粋、家族、夫の子 ども-の・.Q.eQ的/^' こと、賑やかな時間、 目ま ぐるしい 日々、家族一緒にい られる、子 どもにmt.い もでい る、家族の喜ぶ姿、家族の笑顔、家族か らの信頼、喧嘩 しても うまくやれる.火のr
l
分-の愛、夫 と接す るとき、四季を感 じる>、 r自然に感 じる」 として<いつ IIある、 何 もかも、 自然に感 じる、愛がなければ育児はできない、わが子を守 りたい、P
IP.る!.・ - 12-きも愛がある、今 までにない愛、母性愛、見ているだけで、お金で買えない宝物、育\ 児に懸命な自分を振 り返って、疲れた りイライラしていても子 どもを嫌った り憎んだ りできない>、 「自分の生き方 ・成長」 として<実父母が育てて くれたこと、 自分の 成長、義両親が夫を育ててくれたこと、実母が産んで くれた こと、 自分の人生を考 え られた、 自分の心の変化、人を思いやれ るようになった、 自分-の親か らの愛情、 自 分 自身、自分の生き方、仕事に対す る思い、頑張っているね と言われる>、 「子 ども・ 自分・家族の将来」 として<子 どもの将来 ・未来、自分の将来 ・未来、将来 ・未来に対 -して、家族の将来 >、 「心身の余裕」 として<心に余裕があるとき、仕事を終えて家 に帰って子 どもの顔を見た とき、子 ども ・家族が寝静まっているとき、 自分がイライ ラしているときは うるさく思 う>であ り合計14事情 となった。 (3)育児幸福感を感 じる事情別情動件数 と項 目間の関連 全ての情動反応 を伴 う育児幸福感 を感 じる事情はなかった。最 も多 くの情動反応を 伴った育児幸福感 を感 じる事情は 「子 どもの成長」、 「子 どもの存在」、 「子 どもの 優 しさ ・愛情」で、安心 ・希望 ・愛情 ・喜び ・感謝 ・誇 りの6情動を伴っていた。次 に 「子 どものしぐさ」で、安心 ・希望 ・愛情 ・喜び ・誇 りの5情動を伴ってお り、 「周 囲の援助 ・声かけ ・つなが り」.、 「子 どもとのコミュニケーシ ョン」、.r家庭円満 ・ 日常生活」、 「心身の余裕」も安心 ・愛情 ・喜び ・感謝 ・誇 りの5情動を伴っていた。 希望 ・愛情 「,感謝 ・誇 りの 4情動を伴っていた 「自分の生き方 ・成長」であった。項 目間の関連では、育児幸福感件数 79i件中 r子 どもの成長 ・発達・健康」 と r子 どもと のコミュニケーション」、 「妊娠 ・出産・育児の経験」 と 「自分の生き方 ・成長」で 12 件、 「子 どもの しぐさ」 と 「心身の余裕」で 10件の関連をもった記述が見 られた (図 1)。図 1では事情間に双方向の実線の矢印で示 している。 「物事-の共感」については、同情以外の情動を伴わない とともに、他の事情 との 関連はなかった。
< >
事情間に閑適の記述あり EI1 7F児幸特恵を感じる隙の事t*とその関連 -13-5
考察 1)育児に伴 う情動反応 育児幸福感 を情動的側面か ら捉 えた場合、育児 している母親がIN児巾に感 じる桝i
:
的な情動の中心 となったのは、 「愛情」、 「喜び」、 r感謝」であ り、ついで r舟qU 、 「安心」があげ られ、 r誇 り」及びr
同情」は少なかった。 このことはr
紳 りJとい う情動そのものの認知的な側面が影響 していると考えられ る。r
誇 りJlL・t-Pうfl
T
y
l・'(-.・ 福感の中で全体の 82.2%を占めたのは r妊娠 ・出産 ・育児の経験Jであ り、次いで 15.8 % と高かったのが 「自分 自身の生き方 ・成長」であった。 これ ら2項口は、 r・7・ども の成長」や 「子 どもの L_ぐさ」年 どとは異な り、過去に経験 したことを)Jq瓜に呪IF.Ik での時間や行動の経過 を評価することによって得 られる幸福感であ り、 r評価するJ とい う点において、 r誇 り」は情動であるが、それを感 じるプロセスには註8知的な側 面が強い傾向にある。また、 「評価」の対象が 自分 自身であるとい うことでは、rfTyl 幸福感を感 じる際の主たる事情が子 どもを中心に構成 されていることか ら、育児中の 母親は子 どもを中心に情動反応が起 こってお り、 自分 自身に意識を向かわせ ることが 少なくなることか ら、 自分 自身を評価する r誇 り」のよ うな情動は感 じにくい と巧え られる。また、 「同情」 とい う言葉が、 r哀れみ」や r情け」などの否定的な忍純を 持つことが影響 していると考えられる。Sympathyは r共感」 「共鳴」r
チモ肋 といっ た肯定的な意味 も多 く、 r同情」は、そのような意味合いが強いものであると:Jfえら れる。 また、情動を感 じる強 さは愛情、喜び、感謝、希望、安心、誇 り、同約の朋
で揃か ったことか ら、情動を感 じる強 さと育児事情の件数が比例 しない といえる。71氾丁附打 は具体的な項 目の方が例をあげやす く、件数 も多 くな りやすいが、その偶動引 IP・)冊 児事情の中で、抽象的な項 目の占める割合が高 くなると、具体的な例があげに くいた め、件数が多 くならなかった と考えられた。 情動を大脳生理学の面か ら捉 えた場合、情動中枢は視床下部にあることが明かにさ れている7) 8)。情動中枢 としての機能を持っ視床下部は、育児 と家族行動馴 帖・41.
'1
勅 を作 り出す部位であ り、この機能により噛乳類は責任感や連帯感 とい う概念 lL・t、'tっ.1こ うになった9).特に大脳新皮質は 「理性脳Jであ り、視床帯で作 り出された付ll・t剤打 を利他行動や人間一般-の共感に拡大 してい く部位でもある。また、この火脚印J
l
l
符
による情動の調節は、大脳の左半球 と右半球で調節に左右差が認 められ、1
1
7
.
坤
的
上付
定的な感情の傾向が強 く、右半球は否定的な感情の傾向が強い とともに、1
,1勅の四竹 は右半球のほ うが優位である7)。 このことは、人間の情動は通常否定的な嗣照lL・曳け やす く、育児な どス トレスを感 じやすい状況では肯定的な情動を感 じにくく. ・!・H講境 を感 じることが困難な状態にあると考察 され る. しか し、本研究では愛榊や拝び・
解 謝 ・安心 ・希望 といった情動について高い頻度で認められてお り、ス トレスや'I
r
i
'
J
王:帆 感情 と肯定的な情動が必ず しも反比例の関係にない。肯定的な情動を強化するこ).・が ス トレスや否定的情動の軽減に繋がるかについては今後の課題であるが、1
1
T
'
J
Lf的/.
:
捕
動の中枢である視床下部が動機付け行動の起 こりやすい部位であることか ら、
け
'
/
打的 な情動を強化す ることで育児に対す る積極性を促すこ とができると考えられる. -1
4
-2)育児幸福感を高める育児支援 育児が 自己の成長に影響 してお り、その成長 を支えるのは 日々の育児行動一つ一つ である。母親は育児中に肯定的な情動を頻繁に感 じてお り、それ らの情動すなわち育 児幸福感は、人生の完成 とい う点でも重要である。否定的に捉 えがちな幼児期の子 ど もを持つ育児生活をよ りよい もの とす るため、育児幸福感を高めるような援助は重要 である。育児に伴 う情動の強 さと、情動を伴 う事情件数 とは比例 しない。その理由は 育児事情の抽象性 にある。愛情や希望 といった情動を伴 う育児幸福感 として 「自然に 感 じる」や 「自分 ・子 ども ・家族の将来」は漠然 としてお り、育児幸福感を高める う えで、アプローチ しにくい。 しか し、一見漠然 としている項 目も、実際はその他の真 体性のある育児幸福感 と関連 して感 じられているため、その他の具体性のある育児幸 福感にアプローチす ることによ り、抽象的な育児幸福感にもアプローチできる可能性 はあ一る。 Argyle前掲書6)は、 「幸福感を増進す る方法」 として、 「短期的増大、最も実効のL ある快活動の頻度を増す、他者 との良好な関係、申し分のない仕事 とレジャー、人々 が物事をもっと好意的角度か ら眺め ・もっと好意的 自己評価 をし ・もっと実現可能な 自己目標 を設定 して不幸を助長 している誤った信念を放棄 させ るよ うに企図された各 種の治療形態」な どをあげている。例えば、楽 しい最近の出来事を考える、喜劇映画 やテ レビを視聴す る、楽 しい音楽を聴 く、正の 自己 (自分の良い ところ ・好ま しい と ころ ;筆者注)陳述を朗唱す る、微笑やジ ョーク、 ささやかなプ レゼン トなどを意味 してお り、 r楽 しい」泰囲気の中に自分をおき、 自分の気分を 「楽 しい」方向- と誘 導す ることである。育児幸福感 を感 じる事情の中心が 「子 どもゐ成長 ・発達 ・健康
」
及び 「子 どもの しぐさ」であったことか ら、育児す る中で喜びや愛情を感 じた子 ども の様子について、語れ る場を提供す ることは有効 と考えられる。育児相談やその他の 育児 している母親が集 まる場において、母親の相談を受けたあと、 「最近育児 をして いて嬉 しかったことはあ りますか」 と投げかけ、母親同士で話 し合 ってもらうな ど、 育児の辛い部分だけでな く、嬉 しい ・楽 しい ・幸せな部分にも意識的に感 じられるよ うに援助する。 また、育児をす る母親は自分の時間を確保す ることが難 しく、睡眠時間も少ない中 では振 り返 りの 日誌 をつけることは困難である。 「子 どもの成長 ・発琴 ・健康」及び 「子 どもの しぐさ」、 「周囲の援助 ・声かけ ・つなが り」及び 「子 どもの優 しさ ・愛 情」 ・ 「子 どもに必要 とされ る」、そ して r家庭円満 ・日常生活」に着 目し、一 日の 終 りに夫か ら 「今 日子 どもとどうだった ?」とい うような問いかけをして もらい、 r子 どもが生活の中でできることが増えた様子や、母親や友人 と楽 しく過 ごしている様子、 子 どもが甘えて くる可愛 らしい様子J
について思い起 こし、楽 しかった関わ りあいや 遊びについて確認 し、子 どもが ぐずっているのをあやすのに有効だった方法を確認す ることで夫が育児を一緒に行って くれているとい う一体感などを感 じられ る。夫に 「一 日の終 りにその 日の子 どもとの出来事を聞 くだけでも精神的援助 として有効である」
とい う意識付けし、行動を啓発 してい くことは有効 と考える。 幸福な結婚生活 ・友人 ・家族 ・親族 ・仕事仲間 ・近所の人々 と関係 を良くす るため には本人のコミュニケーシ ョン能力そのものが重視 されている。 「周囲の援助 ・声か ー1 5-け・」は、その他の幸福感の中でも中心的な位置を示 してお り、仲に感別の的動をLlド う幸福感であった。このことか ら、園田lo)の述べるようなオプティミスティックバイ アスを利用 して他者の協力を認識 し、 r自分は色々な人に支えられて-fWlしているJ または rさまざまな人が協力の協力が得 られている」 と認知す ることで、他骨 と
l
1分
との関係が良好であると認知 し、感謝の情動反応を惹起す ることにつなが り;
lr効であ る。 さらに、 自分の育児は うま くいっていると感 じること、育児を通 してl:1分がある役 割を持った人間であると認識でき、育児 している者同士の間である稀の辿肺感lL・感 じ られることは重要である。 「子 どもの成長 ・発達 ・健康」や r子 どもの価 しさ ・兜榊」 ・ 「妊娠 ・出産 ・育児の経験」 と 「自分 自身の行 き方 ・成長」が関連 しあっているこ とか_ら、 「子 どもがよく育っている」 とい うことを自分の育児方法や努力の詑柾 とし て捉えることを促す ことが有効である。 この援助は、周囲の人間、特に育児川淡など を受ける専門家が、母親に対 してその努力を認め、子 どもの成長 を肯定的に防弓削こ返 してい くことが具体的な援助 として上げられ る。また、育児 している者同士のiQ!肺感 は、今回 r同情」のよ うに、共感がある種の幸福感であることを示 してお り、7Tyiサ ークルや母親が集まる機会や場を提供す ることが援助に繋がる。一方、付矧 ことり'fT 児か ら解放 され るわずかな時間は大変重要であ り、子 どもを任せ られる相・T
l
やJ
ilがあ ることが大切である。育児 している母親の休息を確保 し弛緩を促すため、'fl火t仏力省 が必要であ り、何でも自分で頑張 りすぎず、夫や家族または育児支攻センクーなどの 社会的サポー トに育児 を任せて休む時間を確保す ることも、時には成田であると伝え てい く。最後に、カ ウンセ リングが病的な場合だけでな く健常者にも祈効である。将 門職者に対 し、カ ウンセ リング技法について学習 し技術を習得す ることも;ll効/J:脚 的 となると考える。 6 結論 母親が育児中に感 じる肯定的情動の中心は、愛情、喜び、感謝であ り、硝 り、I祁(.I は少なかった。育児幸福感の事情は主 として r子 どもの成長 ・発達 ・軸l
J
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J
及び r・'(・ 福感が高められてV、、た。今後 も様々な角度か ら母親-の支援を検討 していくことが現 題 となろ う。本研究にあた り、調査にご協力いただきま したお母様方、お.1こびAi
f
Hl
保健センタースタッフの皆様に深 く感謝いた します。7
文献 1)Argyle,M 著.石 田梅男訳.幸福の心理学.誠信書房,1994. 2)清水嘉子.育児ス トレスの実態研究-ス トレス情動反応 を中心に して-.榊
i:Egj 生44 (4),372-378、2003. 3)R,Laa111S他著.本明寛他訳.ス トレスの心理学.東京,実務教育出版.2(19・277. 1996. 4)S.Folknan 著.黒田弘子訳.パー ソナル ・コン トロール,ス トレス,コ- ttング ・プロセス理論的分析.看護研究 21(3),35-52,1998. -16-5)本明寛.Lam sのコ- ビング (対処)理論.看護研究 21(3),17122,1998. 6)本明寛.ス トレス と情動の関係.ス トレス科学 15(3),219-220;2000. 7)伊藤正男,梅本守,山鳥重他3名.岩波講座 認知科学6.岩波書店,25-34,38 -47,61-69,1994. 8)内村英幸編.情動 と脳一精神疾患の物質的基礎-.金剛出版,186-194,241-256, 1981. 9)paulD.MacLean 著.法橋登編 ・解説.三つの脳の変化.工作舎,141159,213 -233,1994. 10)′園田明人.随伴性判断の研究 :共変動バイアス とdepressiverealism、および情動 ・ 行動の分析.静岡県立大学平成 9-11年度科学研究補助金 (基盤研究 (C) (2)) 研究成果報告書,2000. 1 17
-Abstract
Toexam inetypesofsuppo/rtwithwhichmotherscan血dmorehappinessinchHdcTLrO.this studyfocusedontheemotionaldimensionofchildcarehappiness
,f
o
llowingthcon'0.1 advocatedbyLazauSr .Definingpositiveemotionsthatmothersfeelduingcr hildrctln'ngtis childcarehappiness,theresearchaimedatrevealingthetruthaboutchildcarehaPPhcssby investigatingthecircumstancesunderwhichmothersfeelchildcarehappiness.
Aquestionnairewasdistrlbutedtomotherswhowererearingchildrenagedthreeorunder
,
askingthemtoevaluate.onaBve-pointscale,thedegreetowhichtheyfeltpcac
o
.hope,
love,joy,gratitude,Sym pathy,andprideduingcr hildcare.Thequestionnairealsoinc]udcd open-endedquestionsaboutthechildcarecontextsinwhichtheyexpeierncedeachof'thc emotionalranges.Therewere101responsesoutof188questionnairesdistributedtothose mothers.ItwaLSfoundthatlove,joyandgratitudewerethemajorpositiveemotionsfelthy mothersduringchildc/ar
e,followedbypeaceandpride,whilesympathywerenluCh)css experienced.Responsesonthecircumstancesofwherechildcarehappinesshadbeen experiencedweredividedinto14 categoiers,withmostrelatedtochildren,suchLLl``children'sgrowth,developmentandhealth"and"children'sgesturesandactions."other categoriesinclude"supportandcommunicationopportunitiesoqeredbyothers"Llnd
"relationshipswithothers/'Theseresultssuggestwhattypeofchildcaresupportcttn enhancemothers'childcarehappiness.Theyinclude:
1)Providingsituationswheremotherscantalkabouttheappearanceandbchviorsortheir childrenforwhichtheyfeeljoyandlovewhilecaringforthem
2)Encouragingmotherstorealizethattheykeepagoodrelationshipwithotherpcoplo aroundthem
3)Recognizingmothers'ewortsandcapabilitieswithpositivefeedbackonthegrowthftnd developmentoftheirchildren
4)Helpingmothersaskothersorcf hildcareassistanceand
5)Providingcounselingtomotherssothattheywilldeveloppositiveperceptionsor t九emselves.
-Ⅲ
母親 の育児 幸福感 一尺度 の開発 と妥 当性 の検討-Mot
her
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要約
本研究では、Lazamsの理論による育児中の母親の肯定的な情動を r育児幸福感」とし、 多 面 的 な 育 児 幸 福 感 を 捉 え る 尺 度 を 開 発 し 妥 当 性 の 検 討 を 行 っ た 。 6歳以下の乳幼児期にある子 どもを持つ母親を対象に、育児の中に感 じる幸せな気持 ちが生 じる様々な場面を提示 し、その度合を5
段階評価で求めた。併せて妥当性の確 認のため 「主観的幸福感 (伊藤他,2003)」や 「育児ス トレス (滑水,2001)
」の尺度を 実施 した。 有効回答は739名であった。育児幸福感の項 目を因子分析 した結果、 「子 どもの成 長」、 r夫-の感謝の念」、 r子 どもか らの感謝や癒 し」な どiつの因子 (41項 目) が抽出された。信頼性の内的整合性を表すα係数は、第 2因子の 「希望 と生きがい」
が.$62と最 も高 く、第6因子の r新たな人間関係」が.768と最 も低かったが、全ての 因子に於いて充分な値が得 られ、尺度の信頼性が認められた。育児幸福感 と主観的幸 福感 との間には、総 じ七正の有意な相関があったが、 r夫-の感謝の念Jを除き、低 い相関がみ られた。一方、育児ス トレス とは、負の有意な相関がみ られたが、 「夫の 育児サポー ト」を除き弱い相関だった。つま り、これ らの主観的幸福感や育児ス トレ スの尺度 との結果 より、育児幸福感尺度の概念的妥当性について詩論を行った。2
は じめに 母親にとって子 どもを育てることは、人間性 を豊かに し、生きる実感が湧 くとい う 自己実現を達成す る過程 として意義深い行為である。 これまで育児支援の研究は、育 児に対す るネガテ ィブな側面である、不安や心配事、い らい ら、悩み、ス トレスなど の実態やその対処、そ して ソーシャルサポー トといった観点か らは研究 されてきた。 しか し、育児の楽 しみや喜びな どの育児幸福感やポジィティブな側面を高める視点か らの研究は少ない。本研究では、育児中に感 じる肯定的な情動を 「育児幸福感」 とし て捉え、育児幸福感を感 じる際の場面か ら育児幸福感尺度を開発す ることを目的 とす る。少子化のお り、育児 している母親 をとりまく状況が様々な面か ら厳 しくな りつつ ある現在、育児に対す る母親のネガティブな情動に対す る支援 とともに、育児によっ てもた らされる母親の幸福感 を高めるよ うな支援を検討 してい くことが重要な課題で あろ う。 幸 福 論 は、哲 学 や 文 学 の中で取 り扱 われてお り、生 きる上 での重 要 な課 題 とし て追 求 されている。特 に幸 福 感 については、一 般 的 に心 の充 足 感 を中 心 とした本 人 が現 時 点 で実 感 する感 情 ととらえることができる。幸 福 感 の認 知 的 側 面 に焦 点 をあてた主 観 的 幸 福 感
(
Subj
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研 究 は、Q'
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研 究 の発 展 の中で育 まれてきた (石 井 , 1996)。主 観 的 幸 福 感 は、個 人 の認 知 構 造 や 心 理 状 態 を反 映 するQOL
研 究 の 中のより主 観 的 側 面 で、単 一 の尺 度 があるわけではなく研 究 者 によってその指 標-は様 々である。我 が国 では、1980年 頃 より老 年 学 の分 野 で盛 ん に QOLや ・:t'(?桁 感 研 究 が行 われ てお り、ここ数 年 青 年 期 以 降 す べ ての発 達 段 階 で研 兜 が行 われ つ つある。西田 (2000)は、成 人 女 性 を対 象 に、Ryff(1989)のPsychoJogicnl wel卜being概 念 に基 づき6次 元 の心 理 的 wel1-being尺 度 を作 成 している。しかし ながら本 研 究 で課 題 とす る育 児 している母 親 の幸 福 感 につ いて扱 った研 究 は繋 者 の知 るととろほとんどみ られ ない。 丁 方 、育 児 幸 福 感 とは反 対 に、育 児 中 に感 じる否 定 的 な情 動 に焦 点 をあてた 研 究 として、清 水 (2001,2003)の育 児 ストレス研 究 がある。この研 究 は、Lazarus のストレス理 論 (1984,1991)に基 づ き行 われたものであり、Lazarusによれ ば情 動 には肯 定 的 な内 容 の情 動 と否 定 的 な内 容 の情 動 があるとしている。母 親 は、否 定 的 な情 動 と肯 定 的 な情 動 を感 じながら育 児 してお り、一 側 面 か らの解 明 にとどまら ず 両 者 の相 関 を明 らか にす る必 要 がある。幸 福 感 を高 めることによって、ストレスの 低 下 や ストレス対 処 能 力 の拡 大 など予 測 され る。 本 研 究 の 目的 は、この育 児 中 の幸 福 感 を多 面 的 に測 定 す る尺 度 を開 凝 す る ことである。本 研 究 の課 題 は、次 の2点 である。まず 、育 児 幸 福 感 尺 度 の作 成 と尺 度 の信 頼 性 、妥 当性 を検 証 す ることにある。概 念 的 妥 当 性 の検 討 として、一 般 的 な幸 福 感 である主 観 的 幸 福 感 (伊 藤 他,2003)と育 児 ストレス(8下 位 尺 度 項 目) との関 連 性 の検 討 を行 う。育 児 幸 福 感 は、主 観 的 幸 福 感 との間 には正 の相 関 が 、 一 方 、育 児 中 のネガティヴな側 面 を扱 った育 児 ストレスとの間 には負 の相 関 が、み られ ることが理 論 的 に予 想 され る。 3 研究方法 1)調査対象 末子の年齢が6歳以下の乳幼児 を育児 している母親 を対象 とす る。 2)調査方法 (1)調査施設 3市 12保育園4幼稚園合計 1420部配布 した。東京近郊にある爪に 所在す る人 口3- 5万規模の中核都市であるA、E、L市において調査 を行 った。 (2)調査期 間 平成 17年 8月∼ 9月 (3)調査方法 保育園の保育士 よ りアンケー ト用紙 を配布 し、留め置いた絶、間で 回収 した。 3)調査内容 (1)母親の属性 母親 の年齢、子 どもの数、末子の年齢 、就業状況 (フル タイ ム勤務 (日常;剛 ・パ ー トタイム勤務 ・専業主婦)、家族構成 (核家族、複合家族 、父子 ・母子家威)、火 の就労形態 (日勤帯中心勤務、夜勤帯中心勤務、変則勤務)Iとっいて回答を,北め欠. -20
-(2)育児幸福感尺度 予備調査 として、育児幸福感尺度の項 目を選定す るための予備的な研究 (清水 ・伊 輿
,2
0
0
6
)
において、育児中に感 じる幸せな気持ちについて、肯定的な情動である(D 安心、②希望、③愛情、④喜び、⑤感謝、⑥同情、⑦誇 りの情動を感 じる際の場面に ついての自由記述によって得 られた場面を分類、整理 し、798項 目が兄いだされた。798 項 目を研究者 2名 によ り14カテゴリーに分類 した。 予備調査 として集められた育児幸福感の経験を問 う79i項 目を研究者である母性看 護学助産学の教員3名 によって64項 目を選び出 し、64項 目の内容妥当性を検討 した。 本研究では、これ らの64項 目に対 して、 5段階評価 ("あてはまる"を 5点∼ "あて はまらない"を 1点)による回答を求めた。 (3)主観的幸福感尺度 育児幸福感尺度の構成概念妥当性を確認す るために、伊藤他(
2
0
0
3
)
による主観的 幸福感尺度 15項 目による5段階評価法 (非常に∼全 く感 じていない)による回答を求 めた。本尺度は、主観的な幸福感を、心理的健康を表す尺度 と考え満足感か らなる認知 的側面 とポジィティブ ・ネガティブ両面を含む感情的側面か ら捉えるためにWHO
が 開発 したS
UBI
(心の健康、人間関係や身体の健康感な ど、精神生活を総合的に評価で きる自己記入式の質問紙)に基づき開発 されている (大野,2
0
0
1)。とくにS
UT
3
Ⅰの尺 度項 目の中の 「結果 としての健康感」を表現 している5領域 (``人生に対する前向き の気持"、 "達成感"、 ``自信"、 "至福感"、 "人生に対す る失望感"の5領域) に注 目した尺度であ り、育児幸福感尺度 とは、正の相関があると予測 される。 (4)育児ス トレス尺度 育児ス トレス尺度 (清水,2
0
0
1)は、 日本の母親を対象 として開発 された心理的育 児ス トレスを測定するための尺度である。3
3
項 目9
因子 (下位尺度)か らなる。、尺度 の全項 目の α係数は.91と高 く、各因子の α係数は.86-.58の範囲にあ り、9つの因子 は、 「育児にともな う不安感」、 「夫の育児サポー ト」、 「アイデ ンティティー喪失 に対す る脅威」、 「母親の体力体調不良」、 「子 どもに対す るコン トロール不可能感」、 「育児 に伴 う束縛感」、 「育児に対す る社会か らの圧迫感」、 「子 どもの発達に対す る懸念」、 「育児環境の不備J
よ り構成 され、 5段階評価法 ("あてはまる"を 5点 ∼ ``全 くあてはま らない"を l点)により回答を求めた。育児ス トレスは母親の育児 中に感 じる否定的な感情に関連 した場面によって構成 されてお り、育児幸福感 と育児 ス トレスとは相反す畠母親の情動をとらえるものである。つま り、二つの概念の間に は負の相関が想定 され、育児幸福感尺度の概念的妥当性の検討に育児ス トレス尺度を\ 用いる。 4)分析方法 育児幸福感の項 目に対 して求め られた5
段階評価は 「あてはまるJを5
点、 r少 し あてはまる」を4点、 「どちらでもない」を 3点、 「あま りあてはま らない」を 2点、 「あてはまらない」を1
点 とした。主観的幸福感尺度 (伊藤,2
0
0
3
)
、育児ス トレス -21-尺度 (清水
,2
0
0
1)でも5
段階評価で回答が求められ、同様に点数化 した。 育児幸福感の6
4
項 目については、尺度化をす るため、SPSS
統計 ソフ ト(
Ve
r
1
3
)
による最尤法、プロマ ックス回転による因子分析を行い、最終的には S因子41項 目を 尺度 として採用 した。そ して、この育児幸福感の 8つの下位尺度得点 と主観的帝桁感 尺度得点及び育児ス トレス下位尺度項 目値 (9下位尺度) との相関分析 を行った。 5)倫理的配慮 本研究に取 り組むに当たって、1
7
年度研究者所属大学の倫理委員会の審査による 承認を受けた (審査承認番号 #19)
。 本研究の調査に先立ち園長に研究 目的、方法、意義、守秘義務、研究の協力および 協力串否が可能である事な どを説明 し、研究の協力-の承諾を得た。保育士よ り母親 -の本調査の説明について依頼文をもって行い、調査に協力す ると意志表示 した者の みに協力を依頼 し回答は本人の選択に基づいて記入できるようにした。 また、本調査において特定の個人的情報が遺漏 しないよう処理す る冒 (コー ド化 し 廃棄する)本研究以外にデータを用いることは しないことを調査文に明紀 した。 ヽ 4 結果1
4
2
0
部配布の内、調査用紙の回収は8
7
4
名、回収率は61
.
5
%
であった。その うち父 子家庭や欠損回答な どを除いたために、有効回答 時7
3
9
名 とな り、布効回収率は5
2
.
0
%
となった。今回の調査では、一部父子家庭の父親による回答 もあったが、これ ら は本研究の分析には含めなかった。 1)対象の属性 母親の平均年齢は、3
4
.
4±4
.
5
歳(
2
0
歳か ら4
7
歳)であった。子 どもの数の平均
は、2
.
0±0
.
8
歳 (1人か ら.
5
人)であった。末子の年齢は、2
.
9
±1
.
8
歳(
0
歳から6
伐)で あった。 就業状況は、フルタイム勤務 177人(
2
8
.3%) (内自営業は68
人)、パー トタイム勤 務2
5
8
人(
2
9
.
5
%)
、専業主婦3
4
4
人(
7
7
.
8
%)
であった。家族構成では、核FE'蛾578
人(
6
6
.
1
%)、複合家族21
9
人(
2
5
.
1
%)
、母子 ・父子家庭49
人(
5
.
6
%)
であった。 夫がいる者の夫の就労形態では、日勤帯中心勤務が6
51
人(
7
4
.
5
%)
、夜勤粋 17心勤 務9
人 (1
.
0
%)
、変則勤務84
人(
9
.
6
%)
であった。全ての項 目において無回料 ・1怜 いている。 2)育児幸福感尺度の作成 育児幸福感の経験を質問 した6
4
項 目の質問項 目を用いて、因子分柿 (最尤払、-/ロ マ ックス回転)を行 った。因子数の決定には、固有値 1以上の基準を設けた。 】たた、 因子負荷が.
3
5
に満たなかった項 目、そ して 2ニっ以上の因子に.
3
5
以上の因子‡lTp')がみ られた項 目を削除 していき、因子パターンが単純構造になるまで、同様の因子分析rlL・ 繰 り返 し行っJ=。最終的には、8因子、41
項 目を採用 した。なお、因子分析を行った 結果の因子パターンと因子相関行列は、表3に示 した。ー2
2-表3育児幸福感尺度41項 目の因子パターン行列 (最尤法,プロマ ックス回転)と田子相関行列 1.子どもの成長(q=.85日 子どもが元気に成長しているとき安心する. 子どもの実損や等顔.し<さなどを見て幸びを感じる. 子どもの一生懸命な姿に愛情を感じる. 子とものできることが増えて嬉しLt 大病せずに丈夫に育ってくれていることに感謝する. 子どもをほめたり抱きしめたりするととても喜ぶ. 2.希望と生きがい(a=.867) 子どもと一括にいるだけで幸せだ. 子どもが生まれてきてそこにいること自体が貫びである. 叱るときもあるがいつもかわいいと思う. 子どもに抱きついてにおいをかいでいると気持ちが落ち 着くし..子どもと一括にいるだけで安心だ. 子ともがいるから頑張ろうという気持ちになる. 子ともそのものが希望である. 生まれてきてくれたことにありがとうを子どもに言いたい. 子どもを思う気持ちは誰よりも負けなし\ 朗 = m oN 陀 = M 0-9 M 0-9 m o I I ∩hU nU 8 3 5 3 ∩ノL 1 4 ロ nU nU nU l 1 7 6 5 -2 0 00 09 m 相 田 M l 一 ︼ 8-4 潤 718 脚 悶 欄 .013 --.061 -.067 .044 .044 --.008 5 7 4 9 ∩一L 2 4 8 -3 2 5 nU O 1 0 1 1 ︻ l 5 1 5 3 5 3 05 朋 ほ 02 08 0 M I は 耶 柑 07 06 柑 一 ︼ 一 -M o6 02 04 00 02 は 日 . 「 「 一 一 3 2 4 5 7 1 5 田 日 田 関 田 27 08 柑 l. lL lO T 06 24 82 96 関 田 四 6 l -l ︼ 3 -3 5 6 2 7 9 = 05 oO M o7 02 02 0 ∴ 二 二 ∴ 二 066 238 074 087 m m 関 川 l 一 l l ロ 4 -3 8 6 3 2 拓 はU H 27 06 12 相 防 ]O l二 I J 3.親としての成長(q=.El33) 子どもによって自分の心が変わり.強くたくましくなった. 子どもを育てることによって自分のあり方を考えさせられる. 子どもを育てていることT.人間的に成長させてもらっていると感じる. 子どもに生きる勇気をもらっている. 子どもをもって無償の変というものを理解できた. 吉葉ではうまく表現できなしVCkのつながりを子どもとの 間に感じたとき愛情を感じる. 子をもって初めて自分を産み育ててくれた両月に感謝したい. 1 2 7 0 9 3 -掴 旧 00 00 25 07 M l ︼ l ︻ 0 2 1 3 9 2 9 3 2 5 6 .d「 9 3 -nU 0 0 nU 1 nU 一 一 l M 72 53 柑 22 14 5 0 0 nU 0 l 1 0 l ︼ Mo M m M m o88 m 一 一 l 一 6 9 .q 1 4 2 6 1 6 5 8 ∩ノL 0 nU 0 nU I nU 0 l 1 1 1 1 l IN = 48 氾 52 25 侶 9 7 6 5 5 4 3 9 8 6 0 3 8 9L o3 柑 03 20 07 、 08 m l l g 023 t 7 8 t74 032 朗 棚 l l ︼ 4.子どもに必要とされること(q=.850) 子どもをきつく叱った後でもすくなついてくれるときに安心した気持ちになる. どんなに叱ってもrお母さん大好きJと1日に何回も苦って くれ.子育てしていて唯一安心する. いくら叱っても,お母さん大好きと言ってくると安心する. 日に日に必要とされ現という実感がわいてきて.子どもに愛情を感じる. 叱った後に.かわいそうなことをしたなと思いその後むしろ愛情を感じる. nU 0 l I nU l l ︼ m m m 欄 間 -︻ ︼ 4 4 3 3 6 巧 M I3 07 o l l M t7 75 5 ; 8 5 0 0 8 5 1 DU 6 2 3 4 3 ■月「 4 4 2 2 9 5 1 防 00 00 00 t I l l 4 5 1 0 0 m 15 07 00 t 5 ︻ l 5 5 7 5 nU 6 4 4 8 0 0 0 0 0 一 l l m 003 074 m M ︼ 一 l 5.天への感謝の念(a=.858) 夫が育児に協力してくれることに感謝するとともに安心だ. 天が疲れて帰ってさても.今日の子どもの様子を尋ねたり. 託に耳を傾けてくれることに感謝している. 夫や周りの人が協力してくれたとき感謝の気持ちが湧いてくる. 夫婦が協力して宵兜している姿を子ともに見せていることに誇りを感じる. 夫を見て喜ぶ子とも.子どもを見て笑顔になる茨族を見て幸せを削 る. l l 一 3 9 -0 8 拡 tD tB ot M l ︼ 一 9 6 6 4 -04 00 03 09 M l l l o12 930 馴 閉 脚 8 1 6 A 「3 04 ot M to 拡 一 l I 8 9 l口U LL' nU 8 1 7 2 1 nU nU I D ︻ l m ′ M m D-1 m l 一 rrU . 1 r lH H rUr oo m M t3 柑 ︻ 一 7 5 5 6 7 1 8 4 6 6 8.新たな人間関係(a=.768) 子どもを通して人とのつながりができたとき嬉しい. 子育てすることによって人との格が増え 自分の居場所ができた 子どもが周PEの人にほめられたりしたときに子どもに誇りに感じる. 子どもに関わることで多くの人に助けられていることに 感謝するとともに安心する. Lil iJL Lけ⊥ ・.1 DU 9 7 7 .,卜日日 ∵.トし てHH I .q O 4 5 ■爪「 4 4 一dr LL' 1 3 q一し 4 2 7 3 nU 0 n一L 0 l 一 7 -0 9 En run H81 =ヽ_ 0 CU 2 1 別 88 別 5 8 5 3 3 m '-6 m Ⅷ 03 川 棚 o I I 4 9 3 -l eU I 2 nU I I 一リL O 9L 9 9 旧 Pu t6 0 へ一L 4 9 8 02 02 m m 7.子ともからの感謝や癒し(q=.797) 子どもに助けられたとき感謝の気持ちになる. 子どもに癒されたとき優しい気持ちになれる. 子どもか優しく命を大切にして育っているということが 感じられたとき誇りを感じる. .101-.022 -.002 -.026 -.043 .011 .126 .145 .027 -.036-.D3 -.003 -.08 .822-.0g .042 .053 -.001 ■月「 5 9 LE) 5 6 78 78 印 4 4 4 4 7 へ一L n一L 4 1 -I I EU -. -. 5 8 1 日l 打ユ ︰.1 Th rlHu =ヽ⊥ 8.出産や子育ての恵耗(a=.803) 子どもを産めたことに卓びと誇りを感じる. お腹を痛めた子を育てられることに毒びや誇りを感じる. 育児は思いどおりにいかないけれどそれを乗り越えて 達成できたとき古びを感じる. 田子相関 1.子どもの成長 2.希望と生きがい 3.親としての成長 4.子どもに必要とされること 5.夫への惑謀の念 6.新たな人間関係 7.子ともからの感謝と癒し 8.出産や子育ての悪義 7 2 4 柑 06 m ︻. 「 互 CA ._ (ノし 6 1 0 nU nU l l ■ー仙-才 ヽ.h o6 00 防 二 . 個 = . . 4 5 ウL ∩hU 7 0 0 らL TU 「 一1 .1 =1 .l也「 jZ _L OJ =l =もコ =一■ 一旦 CU nU nU nU 0 0 ・7 hU 6 0 3 n U 6 28 朋 58 47 49 0 5 .3t 32 86 07 m 3 4 4 3 nU 4 .45 73 72 m lワL 4 5 0 3 . m 78 0 4 6 0 ・ 8 nU つL I 0 T九 =A L mnU