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山陽小野田市立山口東京理科大学における地域 GIS 活動の試み

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Academic year: 2021

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(1)

山陽小野田市立山口東京理科大学における地域

GIS

活動の試み

Trial on Activities of a Regional GIS group in Tokyo University of

Science, Yamaguchi

井上 啓

1

加藤 暢恵

1

山本 眞也

1

Kei Inoue

1

Mitsue Kato

1

Shinya Yamamoto

1

1

山陽小野田市立山口東京理科大学工学部電気工学科

1

Department of Electrical Engineering, Tokyo University of Science, Yamaguchi

Abstract: Sanyoonoda city began to manage Tokyo University of Science, Yamaguchi (TUSY, for short) as a public university on April 1, 2016. We became to be more required to educate such people that can contribute to regional cultures and industries in Yamaguchi prefecture. In such a situation we made a group of students, which is called a regional GIS group in TUSY. In this paper, we review activities of the group.

1

はじめに

山口東京理科大学 (以下、本学と略) は、平成 28 年 4 月 1 日に公立化され、山陽小野田市立山口東京理科大 学として、新たなスタートを切った。当時の山陽小野 田市長は本学理事長も兼務しており、地域創生に向け てのビジョン において、本学を以下のように位置付け ている。 “地域に根ざし、地域社会の発展に貢献する「地域産業 界のキーパーソン」を育て、山口県全体のまちづくり に資することができるよう産学官連携の積極的な推進 を図り、「入学者の六割以上が県内出身者」、「卒業生 の六割以上が県内に就職」という目標に向けて取組み ます。” 上記の目標を達成するには、 1. 地域に愛着をもち、地域のために活動したいと考 える人材の育成 2. 地域貢献できる技術者の育成 3. 地域における就職先の確保 が今まで以上に求められると考え、上記の 1 および 2 に寄与すること目指して、授業だけでは取組の難しい 体験型の地域 GIS1活動の学生グループを新たに結成 した。 本活動の主な目的は、学生主体で、特定のテーマに したがって街歩きを行い、街歩きをして収集した情報 連絡先:山陽小野田市立山口東京理科大学工学部電気工学科       〒 756-0884 山口県山陽小野田市大学通 1-1-1        E-mail: [email protected]

1GIS: Geographic Information System(地理情報システム)

を白地図及び電子地図 (OpenStreetMap[1]) に追加し たオリジナルの地図を作成する、というものであり、世 界で同時進行中の OpenStreetMap 作成イベントであ るマッピングパーティ[2] に準ずる活動になる。 期待される効果としては、以下が挙げられる。 • 学生が地域の現状を知ることができる。 • 学生が地域の課題に目を向ける契機となる。 • 学生が地域への愛着を持つ契機となる。

2

活動の方法

まず、始めに、活動の趣旨を理解して、賛同するメ ンバーを集めた。実際には、地域 GIS 活動グループの メンバーとして、以下のように学生を募集した (平成 28 年 4 月時点)。 • メインメンバー: 情報技術に興味をもつ本学電気工学科1年生(現2年 生)。本学公立化第1期第一期生となるため、活動への 意識が高いと考えられる。 サポートメンバー: 本電気工学科3年生(現4年生)。本学の1年生をサ ポート可能と思われる学生を指名 サポートスタッフ: 本電気工学科教員(3名)。井上(責任者)、山本眞也講 師(アドバイザー)、加藤暢恵助教(メインサポートス タッフ) 現在のメインメンバーは 6 名、サポートメンバーは 1 名である。なお、本年度から、その他に 1 年生 2 名が 新たに本活動に加わっている。

(2)

なお、本活動は、以下の手順で実施される。 1. テーマとその対象地域を選定 2. 対象地域の OpenStreetMap(OSM) のデータ取得 3. 対象地域の建物を航空写真を基にトレース 4. 対象地域の Field Paper を準備 5. フィールドワークにより航空写真では判別できな い情報を入手 6. 5 を通じて得た情報を OSM 上に追加

3

活動の実績

昨年 7 月に活動を開始し、山陽小野田市内の公園等 を対象にした活動を実施している。

3.1

江汐公園

平成 28 年 11 月 12 日 (土) に江汐公園(山口県山陽 小野田市高畑)のフィールドワークを実施した。ここ では、本学 (主催)、やまぐち GIS ひろば (共催)、山陽 小野田市観光課 (協力) のマッピングパーティとして実 施した。図 1 は、作成した江汐公園の冒険の森 (遊具地 区) の OpenStreetMap である。 図1:江汐公園の冒険の森(遊具地区)のOSM ここで、当日のスケジュールは以下の通りである2 表 1:当日のスケジュール 13:00 江汐公園管理棟前 集合 13:00∼13:10 フィールドワークの概要説明         FieldPaperの配布 13:10∼15:00 フィールドワーク 15:00∼15:40 本学へ移動 15:40∼17:10 フィールドワークで入手した 情報の更新・整理 17:10 解散 なお、以降の活動は、本学単独の実施である。 2情報の更新・整理の作業については、後日に行う方法もある。

3.2

住吉神社

平成 28 年 12 月 18 日 (日) に住吉神社(山陽小野田 市東住吉町)にてフィールドワークを実施した。図 2 に、作成した住吉神社の OpenStreetMap を示す。 図2:住吉神社のOSM

3.3

竜王山公園

平成 29 年 4 月 5 日 (水) に竜王山公園(山陽小野田 市小野田梶ヶ迫)にてフィールドワークを実施した。図 3 に作成した竜王山公園 OpenStreetMap を示す。 図3:竜王山公園のOSM

3.4

若山公園

平成 29 年 5 月 21 日 (日) に竜王山公園(山陽小野田 市大字小野田)にてフィールドワークを実施した。図 4 は作成した若山公園の OpenStreetMap を示す。 図3:若山公園のOSM

(3)

4

活動の振り帰り

本活動を通して得た気づきとして以下が挙げられる。 1. 地域の魅力の発見に繋がる: 地域の文化・歴史・自然に触れる機会となる。図 4 はフィールドワークで撮影した写真である。 (a)文化 (b)歴史 (c)自然 図4:文化・歴史・自然に関わる写真 2. 地域により密着した地図が出来上がる:

Google Maps に比べると OpenStreetMap では、 トイレ、ベンチなど利用者に必要な情報を追加で きることがわかる。

(a) Google Maps

(b) OpenStreetMap 図5:若山公園の電子地図 3. 地図の活用の可能性が広がる: 図 6 は OpenStreetMap を利用したサービス uMap[3] であり、写真や説明を地物のピンにリンクさせる ことができる。このサービスを利用すると、写真 付のガイド マップ (印刷配布可) の作成が可能に なる。 (a)竜王山公園のuMap (b)江汐公園の冒険の森エリアのuMap 図6:uMapの活用 また、図 7 は OpenStreetMap を利用したサービ スである F4Map[4] であり、建物を 3D 表示させる ことができる。このサービスを利用すると、3D ビ ュー可能な地図 (印刷配布可) が利用可能になる。

(4)

(a)本学のF4map(デフォルト) (b)本学のF4map(見る角度の変更) 図7:F4mapの活用

5

おわりに

本学学生に対して、地域に愛着をもち、地域のため に活動したいと考える人材の育成や地域貢献できる技 術者の育成を目指して、地域 GIS 活動を始めた。その 結果、以下の気づきを得た。 1. 地域の魅力の発見に繋がる。 2. 地域により密着した地図が出来上がる。 3. 地図の活用の可能性が広がる。 また、本活動の延長上として、一般市民の方にも参 画していただいてマッピングパーティを実施すること も可能と考えている。しかし、OpenStreetMap の編集 作業は手間がかかるため、基本的には、一般市民の方 にはフィールドワークとフィールドワーク後の一部の 地物のタグ付けのみに関わっていただき、フィールド ワーク前の OpenStreetMap のトレース作業やフィー ルドワーク後の OpenStreetMap の情報更新作業は地 域 GIS 活動のメンバーが行う形の方が現実的と考えら れる。その一方で、こうした活動を広げていくために は、マッピングパーティに市民に参画していただくだ けでなく、OpenStreetMap の編集作業が好きな地域の 地図マニアを発掘していくことも不可欠なことと考え られる。 なお、現地点では、既存のサービスを利用した電子 地図作りの段階である。将来的には、文献 [5, 6] などを 参考にしながら、OpenStreetMap を活用した独自サー ビスの開発なども検討してはどうかと考えている。

参考文献

[1] https://www.openstreetmap.org/ (2017) [2] http://wiki.openstreetmap.org/wiki/JA:マッピ ングパーティ (2017) [3] https://umap.openstreetmap.fr/ja/ (2017) [4] http://demo.f4map.com/ (2017) [5] 早川浩平、早川知道、伊藤孝行:OpenStreetMap を活用したイベント情報共有支援システムの試作、 情報処理学会研究報告、Vol.2013-JCS-172 No.4, 1-6 (2013). [6] 早川知道、伊藤裕麻、伊藤孝行:日本の Open-StreetMap におけるコミュニティ発展と継続のた めの分析と課題、日本経営工学会論文誌、Vol.66 No.4, 317-326 (2017).

参照

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