中断された儀式 : その時間構造について
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(2) 60. 水. of the. sense. full and. so. complete. 落. suspension. affecting,. as. tbe. goings-on. of human. tion. is best. expounded,. at. life. 朗. 一. that. moment. are. the. made. concerns. suspension. ceases,. All action. resumed・. and. human. ordinary. when. suddenly. measured,. in. pause. and. by. apprehensive,. and. in any. direc-. reactionl).. 彼の指摘するこのような非日常的な体験ほ,儀式にとって本質的な意義のある体験であり, おそらくは,このように偶然通りすがった見物人ではなく,儀式の参加者にはすべて本来 的にこの体験一階惚とした催眠状態が共有されてその夢幻の世界で情動的統一と共同体 構成員の団結とを新たに回復する必須のものであって,ディ・クインシーの強調する反応 ほ,その方向と共に,儀式においては前提されていて参加者ほすべて同一方向に同一の反 応を示すのが当然のことであった。. ところで,この本来的な儀式は,その基礎となる社会が安定して,変化のほとんどない 静的停滞社会であることにより可能であったo日常的世界と非日常的儀式世界との秩序あ る交替を可能にする時代でなくなってきたとき,時代の転換期に遭遇したとき,どのよう な方向にどのような反応がみられるであろうか。 シェイクスピアの歴史劇ほまさにこの転換期を生きた英国を主人公の地位に据えて,そ. の方向と反応を問うている作品群であるoまた,その時間の扱い方は,中世的時間概念と 新しい時間概念とがどのように重なり合い,またどのような相魁をみせたのかを雄弁に物 語る複薙な扱い方であり,それほ劇作術とも密接に関連してわれわれの興味を誘うのであ るoこの小論の目的は,この時間の扱い方を,シェイクスピアの最初期の作品である『ソリー六世第一部』におけるく中断された儀式〉の意味を探求しながら,明確にしようと するところにあるoその考察の手懸りにバーバー(Charles L・ Barber)がその名著『シ ェイクスピアの祝祭風害劇』において提出した卓説を援用しつつ,特に歴史意識に関心を 集中させて考察を展開しようと思う。 § 1 バーバ-の基本的立場ほ,. 1)ザべス朝における人間存在の様態に関する認識の変化. -. あるいほ変化過程の反映が,シェイクスピアの作品にみられるという観点であろう。いさ さか長いが引用すると, 『-ンリー四世』を論ずるに先き立って彼ほこう書いている。 The. Renaissance,. 皿Odifying. a. are触ed wbere could presses. tbeir losing. ceremonial The. conception・. moreover,. be. right. changed life. status. of. and names,. could. in the. meaning-and Of. meaning,. as. in proper proper. in drama not. are. by. is beyond. educated to. life that. assumed. experience march. when. human. which. right, the. People. moment. of. view・. expressed names. dra皿a・. as. a. conception. ceremonial. and血al, the. was. pageant. order,. names. identical. not. settled. ritual: control. were. historical. a. and. meanings. rituaトpageant. ritual. The. way.. the. create. and or. men. names. where. historical. w地their the of. any. ex.. view names,. gaining set. and ritual.
(3) 中. sequence.. and Tbis. people ‥Tbe but the plays. ‥. ritual,. drama. failure. perspective,. as. 断. さ. れ. た. try. in the plays are. presents. 儀. dramatic as. history. 61. 式 to. organize. lives by. because. the. personality;. in. precisely and. their. pageant. fails・. effort. largest. the. destinyl).. 小論において援用する概念ほ,この二つの対立する人間生活の把握の思惟方法がシェイ. クスピアの作品鑑賞に重要な役割を果すであろうという考え方であり,またその異った方 法に対する名称-「儀式的見解」と「歴史的見解」-の借用である。この二つの思惟方 法にほ,それぞれに対応した自然観,時間構造,意味論があるのであるが,最も大切なも. のは,社会それ自身の変化発展であり,そこに生きている人間の歴史意識であることは明 らかであろう。もし,シェイクスピアがこれから論証しようとする仮説-この儀式的見 解の不十分さに気付き,現実に動きつつある社会に生きている人間をそのままに把握する にほ歴史的見解が是非必要であるという自覚を持っていた-が正しいならば,ト-マ ス・エリオット(TbomasS.. Eliot)がウェルギリウスを論じながら主張した「特異な運. 命の詩人」という言葉ほ,シェイクスピアにこそ捧げられるべきである望'。中世封建社 会が徐々に崩壊していく英国史を劇化しながら,彼ほ,おそらく歴史の転換期に生きて いるのだという意識を瞬時も忘れることのできなかった劇作家であったと思う。ホ-ル (Edward. Hall)やホリソズ-ッド(Raphael. Holinshed)などのある一定の史観に立脚し. た史書を資料に用いているとしても,彼は,それらの影響を色濃くうけつつも,彼独自の 歴史に対する構想と意匠をみいだして劇化したと考えられるのである。この事実を明白に してくれるのほ彼の時間と時間のパースペクティヴの扱い方においてである。当時の史書 が一種の政治的史観によって歴史的事実を選択しつつ適時的にやや雑然と物語的叙述法で 悠然とその全体を開示するのとは対照的に,シェイクスピアは,この史書の持つ年代記的 通時性を破棄して,雑多な歴史的出来事の時間・空間の連鎖を直観的洞察力で解き放ち,. そこに想像上の同時性を代置し,直線的進行の相互的連関の希薄さを複線化,つまり,あ る一点に多様な出来事を圧縮して同時性を与えるという力学的構造化によってその全体像 を開き示す。もとより,これは,歴史家と劇作家の歴史的事実に対する態度の差異でもあ るが,それ以上に,人間生活の真実に対する探求の範囲と深さの相違にもとづくものであ ろう。. 両者の開示する全体像ほ,たとえ,同一のチエ-ダ王朝史観によって規整されてく秩 序一反秩序〉という連関の大骨格がともに際立っていることが認められるといっても,そ れだけでほ単に伝達手段の相異による同一の全体像であるとは主張できない理由もそこに ある。. シェイクスピアの場合,く秩序一反秩序〉の骨格は,主張されるように,重要な位置を Sewell)の説くように, 作品において占めてほいるが,たとえば,シ3-アル(Arthur 「政治的秩序の理想は歴史劇においてほ不変のままであり,その見地から,ヴィジョンと 登場人物が形成される」S'という立場にほ賛成し難いのである。秩序は,事実,社会の変 革に伴って,大きくその意味を問われるものであり,理想という限定を与えられても固定.
(4) 62. 水. 落. 一. 的に考えることほ不可能であるoシュ-アルが, の語りかける文体に具現し,. 朗. -ソ.)一五世の王者の風(royalty)がそ. 「それほ分析を拒否するものだ」4,というとき,やはり,それ. は儀式的意味論の世界における秩序のことを考えており,このものこそ歴史劇において問 われるものであったはずだ。. 歴史劇における秩序の問題ほ,単純に考えられるように旧体制の確保していた懐古的な 理想秩序の再現としてみられるべきではない。確かに内乱の激動期の体験ほ秩序の重要さ と意味を悟らせてほくれたであろうが,チュ-ダー王朝の実現してみせた秩序は,中世的 外被を纏いつつも,決してそれとほ同一のものではなかったのであり,秩序と強大な権力 を要求した社会勢力も,封建社会制度の基盤であった采地を封ぜられた貴族のそれでほな く,商人を中心にした中産階級である都市勢力であり,換言すれば「都市」の「農村」に 対する全面的勝利としての秩序の再現であった5)0 したがって,単純化された,社会変化の過程を無視してなされる同一地平線上の相勉で あるかのようなく秩序一反秩序〉の構想ほ断念されなければならない。秩序ほ,永遠に同 一の理想という固定化を超越しつつ,新しく探求され,弁証法的ともいうべき発展をみせ るoそして,シェイクスピアの歴史劇の秩序も,その発展過程の一つの表現であり,しか. ち,その過程が加速度を増して進行していた中世から近代への転換期において旧秩序理念 が新しい理念へと変貌しつつある過程で描捉されているだ桝こ単純ではなく複雑さがあり, 暖昧さもまた存在する6)0 『ヘンリー六世』三部作は,この時代遅れになりつつあった秩序の崩壊過程そのものを 描き出すものであり,いたずらに懐古的に秩序の混乱を嘆き悲しんでいるのでほなく,そ こにほ新しい理念を追求する積極的側面をも無視できないくらいに内包しているとみなけ ればならないoそれは,新しく獲得された時間概念をどう処理すべきか,どのように体制 内に定着させ,あるいは固定化させるべきであるか,という問題意識をも露呈していると みるべきである。. §. 2. 『ヘンリー六世』三部作の対象にしている歴史的出来事ほ,. 1422年11月から1471年 5月までのほぼ50年間に渡っているが,シェイクスピアが劇化するに際して,この半世 紀の出来事の総体を阻噂・消化して,彼の構想と意匠に従って,変幻自在といってもいい ほどに,個々の出来事を組み合せ,並置し,あるいは,虚構を加えて,時間と空間の距離 を伸縮させている。歴史的には,時空系のあちこちに散在する出来事が,彼のいわば場の. 力学によってその配置を変更されて一点に集中し,内的連関性を賦与されて新しい意味を 持つ全体として現前する。 ここでほ,第一部のみに限って,歴史年代表と作品との対照表を掲げてみよう. (一幕-場及び四幕-場のみ明示するにとどめた).
(5) 中 断. さ. 照. 対 1422. King. Henry. 1424. Sir John. Mortimer死刑. 1425. Duke. Gloucester,. of. 63. れた儀式. 年. 表1). V死す. London. Towerに. 入城するのを妨害される Bisbop Earl. Wincbester新王の奪取を計る. of. March,. of. 1426. 議会においてGloucester,. 1427. Winchester Duke. 1428. Irelandで死す. Wincbesterを非難. Cardinalになる. Exeter死す. of. Salisbury戦死 Duke. 1429. Mortimer,. Edmund. Orleansに行く. of Bed ford,. Joan. Arc,. of. Orleans解放--. Talbot描虜になる Sir. Fastolfe,. John. VII即位. Charles Henry. VI,. 1430. Joan. 1431. Joan焚刑. Westminster. Abbeyで戴冠. Arc捕えらる. of. Henry. VI. Parisで戴冠. 釈放さる. Talbot 1435. Bedfordの怒りをかう. ---------I-----→†. Arras和平会談決裂 Duke. of. Bnrgtlndy同盟脱落. Bedford死す Duke. York,. of. 1436. Paris落城. 1440. Duke. of. Regent. of. Franceに任命. Orleans釈放さる. Beaufort一家の和平派が王を動かす 144之. Talbot,. Earl. of. 休戦条件にEarl. Shrewsburyに封ぜられる of. Armagnacの娘とHenryの. 結婚が提案される 1 444. SufEolk休戦条件にDuke. 1舶5. Henry,. 1 44 9. Rouenフランス軍により落城. 1 45 0. Guienne同じく落城. 1 45 3. Talbot戦死. of. Anjouの娘Margaretと. Henryの解約を結び影響力を増す Margaretと結婚,短期和平成立. 百年戦争終る. ----.. →.
(6) 64. 水. 落. 朗. 一. この表をみると,確かに,一見しただけでほ,. 「歴史的主題による幻想曲」乏)という印象. を与えられるけれども,詳細に検討してみると,実際にほ,もっと劇的緊密度の高いもの であることがはっきりするだろう。ここで特に注目したいのは,バーバーの指摘した,倭 式的見解によって,人生を体系的に整序し理解しようと試みるが,それが中断されて,失 敗に帰すところに劇が成立しているという典型的例が,この作品にほ,いくつかあるが, なかでも三つの場面が際立っており,それほ,一幕-場,三幕-場,及び四幕-場である。 それ以外にも例は見い出せるが,実際にほ,この作品及び他の二部も含めて,全体がこの パターンに従っているともいえるのであるS)0. しかしながら,一幕-場と四幕-場ほ,く中断された儀式〉としては典型的であるのみで なく,相互に密接な関連があり,時間の扱い方においても特徴的であるため,両者を精密 に分析し,全体との内的連関を明らかにしてみようと思う。. まずこの両場面の共通した特徴を挙げてみようo (1)英国の国家的重大時における王家の葬儀と戴冠式であり,儀式としてみれば,最大 級の重要性のあることがまず第一であろう。. (2)儀式の政治的配慮である国民大の王家へ. の忠誠心を喚起し,その情動的統一をほかり,あわせて,王家の勢威とその不動の安泰を 内外に誇示することが,この際,英国の置かれていた政治的状況が要請していたことも大 切な共通点であろう。. (3)この政治的状況が,現実には,この儀式的手段では,解決する. ことのできない限界に達していることが二重の意味で,この儀式を中断させている。一方 に,英国内の大貴族間の反目,党派の形成であり,他方に,仏国における国家主義の拾頭 による英国支配への国民大の抗戦である。 (4)この儀式を中断させる勢力ほ,ともに中世 的美的有機体という秩序の階層的構造に挑戦するものとして表現されていることも見逃せ ない。大貴族の反目・党派形成ほ,それ自体,旧勢力の自己崩壊作用の表現であっても, ランカスター体制の秩序に挑戦していることにおいてほ,新しい国家主義を要求する勢力 と一致していたのである。 (5)最後に,劇的構成からみれば,ともに,時間の軌、方が, 類似しており,前後の大幅な時間圧縮とその未来の出来事の先取と予言という点で一致し ている。劇進行の律動的速度(tempo)という点からも,儀式本来の荘重な折目正しい 緩慢な速度ほ,ほとんどみられず,急迫した断音奏のような躍動感をその基調にしてい る。. § 3 年代対照表をもう一度見直してみよう。. ヘンリー五世王の死は,その早世によって英国最大の英雄君主に彼を聖別ほしたけれど も(cf・ 1・1, 28-32),彼の輝しい戦果も歴史的にみればはとんど儀倖といってもよいもの であっただ桝こ,英国にもたらした影響の甚大さほ計量しえないほどであった。したがっ て,その死の意味ほ,. -ソリー六世劇三部作全体に大きく覆い被さっていて,一種のライ トモチーフのように繰り返し言及されるが1),その基調は,弟のベッドフォード公爵の開. 幕の科白によって提示される。.
(7) 中 断. Hung. be. importing. comets, Brandisb And. 血eavens. the. your. them. with. That. have. King. Henry. England. unto. lost. ne'er. a. bad. the. Fifth,. 儀 式. yield. day. too. king. !. night. stars. revotting deatll. famous. to. so. to. sky,. Ⅲenry's. of. 65. states,. and. in the. tresses. scourge. the. た. of times. change. consented. れ. black,. with. crystal. さ. !. live. much. long. T・. worth・. (1.1, 1-7). しかしながら,この基調となるべき儀式における哀歌的鎮魂曲ほ,列席者のうちにすら 統一さjtた調和を得ることも不可能ですぐに耳障りな不協和音が鳴り響くoなによりもま ず,この儀式の列席者にも死者を悠然と讃美しておれない状況の切迫感が,黒の喪服での 威儀を正した葬儀よりも,戦場-とJL、を駆り立てる(`We we. in black:. mourn. why. mourn. n。tinblood?')。別の徴侯は,グロスタ-公とウインチェスター司教との場所柄も弁. えない口論となって表面化する。この二つの徴候は,ともに-ソリ-五世の死によって, それまで一時的に糊塗されていた-ソl). -四世の王位纂奪以来の大貴族問の勢力の均衡が, 強力な統御老と内政の混乱を収束するための愛国的国家主義の鼓舞による仏国での軍事的 勝利という歯止めを失なって,堰を切ったように破れていく同一現象の表裏をなすもので ある。この事実は,. -ソ.). -五世という英遇な君主の登場が,歴史の進行を一時的に停止. させていたか,すくなくとも,緩慢にさせたということであり,シェイクスピアほ,この 事実を直観的にとらえて,彼の死という歴史上の時をくカイロス〉として,他の出来事と は質的に異なった特別の意味を与えた2)。それゆえ,この他と質的に区別しうる時間の一 点に他のあらゆる出来事の継起は,その意味連関において,集中的に累積させられるので あり,それらの出来事の意味は,この時の一点にどのような関連を持つかによって,その 軽重が定められる。 伝令使の登場という劇的手法を巧みに用いることにより,この一幕-場ほ,ほぼ三十年 間にも及ぶ仏国での戦況の悪化を,ほとんど同時的に継起したものとして提示しているo 第一の伝令使登場。. 仏国における英軍のほとんどの主要拠点を奪取されたという報告, Of. loss, of slaughter. Guienne, paris,. Champagne, Guysors,. and. discom丘ture:. Rbeims,. Poitiers,. are. Orleans, all quite. lost・. (1.1, 59-61). この報告に串ける注目すべき敗北の同時性ほ,前述のくカイロス〉としての-ソリー五世 の死という時の意味を見落してしまえば,まったくの幻想であろうけれども,ここでは, その死の結果が現実化するための時間による調整を一挙に一瞬に圧縮してしまい,. ,驚異. 的な劇的効果を生み出しているのであるoこの劇的な出来事の再配置によって,儀式の意. 味も全体との関連で鮮明に浮かびあがる照明装置を与えられている′。この結果を招来した.
(8) 66. 水. 落. 朗. 一. のは,ほかならぬあの大貴族たちの党派争いが原因であり,それまで-ソリー主によって 抑制されている間に蓄積した不平不満というエネルギ-の爆発であった。僅か9カ月の幼 王に彼らは,彼ら自身の心にかなった統治者を見い出していたのである3,0. この党派争いが,英軍の指揮系統の混乱をもたらし,財政的窮迫と兵員の不足(`want of. men. and. money')になって自滅の道を突進する。この英国における混迷とはきわめ. て対照的に,仏軍ほ,その統一と愛国心を突如として獲得する。第二の伝令使は,この仏 軍の盛り上る志気を伝える役割を荷負って登場する。 France. is revolted. Except. some. The. from towns. petty. Dauphin. the. Charles. English no. of. quite,. import:. is crownedKing. in. Rheims;. (1.1, 90-92). シャルル王の即位(1429)に際して,オルレアン公の庶子ジャン,アンジュー公レニエ, アレンソソ公も同時に,馳せ参じて忠誠を誓う有様は,四某-場の-ソリー六世の戴冠式 との対比において,この葬儀の場面と同時に,儀式の中断の内包している意味を明確にす るのに役立っている。注目すべきことは,一方が,再び出現することはないと思えるはど の卓越した能力(virtus)を賦与された君主の死を通じて過去の栄光を夢想して時代の趨 勢をいたずらに真意を隠したたくみな言葉(`guileful fair words')で一時を糊塗してい るのに反して,大陸では,ヨーロッパ共同体という中世的世界観を脱皮してゆく新しい国 家主義-`one. nacion. one. of. language. and. one. countrey'4)-の拾頭という歴史的. な未来から眺められたシャルル王の戴冠式であるということである。この時問のパースペ クティヴの相違こそ,この作品の主要な主題を生きづかせ動的にしているものである。 第三の伝令使の到着。 英仏百年戦役ほ,騎士道の理想主義が試煉をうける最後の戦場であったともいえようが, その理想主義は,黒太子,. -ソリー五世という王家の指揮者の美化された姿に代表されて 最後の輝きをみせた。その中にあって,騎士トールポットの活躍も目覚ましいものであっ たoそのトールポットが窮地にあるとき,同じ騎士ファストルフの騎士にあるまじき行為 (`Cowardly. ned,. not. having. struck. one. stroke.')によって,全軍の態勢が崩れ,トー ルポットは描虜になってしまった(1429)という報告がもたらされる。この報告が意味す. るところほ,きわめて重要でそれほ騎士的理想主義の虚構性が現実の前に無残な敗北をと げることを示唆するのであり,以後の劇的展開における戦争場面の描写に-つの視点を提 供することになる。そして再び,四幕-場でその意義が要約提示されて,騎士道-の鎮魂 曲を奏でることになろう。 このように,伝令使のもたらした報告は,いずれも,年代的にみれば, -ソリー王の死 とほ,近接していないにもかかわらず,仏国における戦況が三つの側面から,同時的に, 立体的に,把握されて以後の展開のための動的な導入提示の役割を果している。この導入 提示としての時間圧縮は,一方に儀式を背景(本来ほ主役!)にしているため,そこに激 しく対立する時間意識があるこ-とが判明する。中世的自然観に根拠を持つ四季の変化,植.
(9) さ. 中断. 67. れた儀式. 物の生育などに類推的比倫をもつ循環的時間構造と5'・ルネッサンス的自己実現を目指す 行為的時間構造との対立がみられるのである。 儀式的見解に従うと,有機体自然ほ,永遠のく現在〉において生死の循環を繰り返し, 儀. そのく現在〉は未来も過去も包摂しているため,いささかも変化しないものである6'o 式ほ,この循環の節目-誕生,成年,結線死-などである危機的瞬間における無事 安寧を祈願し,共同体の構成員の集団的,情動的結合をも達成するものであり,君主のそ れは特別に意義をもっていた。しかも,この循環的時間概念からすれば,死ほ,一つのサ イクルがその運動を閉じて,新しく別のサイクルがその運動を開始する契戟であっても, 本質的にほ同一内容の繰り返しであるから,君主の名前が,正しい適切な方法で交替する -ヘンリ-五世から-ソリ-六世-と-だ桝こすぎない。それにしても,この循環的 回帰時間構造においても,この瞬間が危機的瞬間であることには変りないのであるから, ●. ●. ●. ●. ●. ●. ●. ●. 死者-の讃辞と哀歌を捧げその霊魂の安らかなることを呪術的に祈願し,その後継老の安 泰と繁栄を可能にならしめる儀式を執行する。かくして,時間はその連続性を保証され, 循環はその現実化に調整の役割を果した時間を離れて空間化されて先行したサイクルと同 一の′くタ-ソを措きながら,過去のく今〉を再現して,未来のく今〉にまでそれを接続結. 合してその役割を終る。これが,儀式的見解における時間構造である7)o しかしながら,静的にみえる中世社会においても,この儀式的理解に基礎をもつ君主の 交替も,現実には社会の徐々なる変化を微妙に反映して,決して同一のパターンに従った 循環ではありえなかった8'。掛こ1399年におけるランカスター家による王位纂奪は,社 会の変化・進展の特に中産階層のそれの反映であったoこの出来事は儀式的理解による連 続性の拒否であり,秩序正しい連続をなす王家の系譜(`fair. and. succession' of. 199-)の保証する正統性に対する異端の主観的根拠にもとづく(`defaut lawes')9'挑戦であり,非連続の主張であり,名 of the gode and undoing. 2.1,. -RZI. sequence. governance. honour. thoughts/Which 誉と忠誠の考えつくことが不可能であるような(`those 2.1, 208-)思考様式の革命であったoしかし,ひとた think'-RZZ allegiance cannot. and. びこの主観的思考様式が,現実化してしまえば異端の主張-「失政と法の軽視」-は, たえず連続を打破しようとして,決して消滅することはない。この正統と異端(王位纂奪 に成功すれば異端も正統T.)の交替劇が,シェイクスピアの歴史劇の基調であるoこの異 端的思考様式を支配している時間構造ほ,もはや,く現在〉に未来と過去が包摂されている ことができなく,一瞬毎にその全体の配置が,過去の行為の記憶と,未来の予見の不可能 のた捌こ,行為者の時間意識を根源的体験時間10)-と連れもどし,中世的文化時間の安定 した世界ほ失なわれる。その根源的体験時間の必然的にもたらす不安と,秩序ある文化時 間の欠如からくる相互破滅の恐怖ほ,. -ソ.). -四世が,安眠を奪われて嘆息するとき,吹. のような表現となって表れる。 o. God!. And Make. that. see. one. the. might. mountains. revolution level,. the. read of the and. the. book. of fate,. times continent,.
(10) 68. Weary. of solid丘rmness,. lnto. the. The. beacby. Too. wide. And. cbanges丘11. sea. ≡ and. other. girdle. of the. for. liquors. The. happleSt. youth,. What Wouldst. perils shut. past, tile. melt. itself. cup. of. 0,. !. book,. to. see. bow. chances. crosses. and. mock,. alteration. if this. viewing what. 朗. 一. ocean. hips;. the. divers. 落. times,. Neptune's. With. 水. seen,. were. his. progress to. through,. ensue,. sit bin. (2H4,. down 3.1,. and. die.. 45-57). この根源的体験の時間性である自然的時間が,自己実現を完遂する途上の王位纂奪老に 身をつき刺すように感ぜられるのも,儀式的理解の循環回帰的時間を拒否して,その連続 性を破棄したからにほかならない。この自己実現の可能性を発見し,有機体自然の類推に よって秩序立てられた機能の身分的に固定化した中世社会から外にでて,自覚的にその道 を歩み出したのがルネッサンスとい、う時代であろう。. この背景に身を置いてみると,儀式の中断という劇的手法は,単に〈秩序一反秩序〉と いう意味連関の枠組の因習的な適用でのみ理解することほ不可能であろう。 伝令使の報告の目的ほ,実際,この急速に変化しつつある時代の趨勢のうちにあって, 仏国が愛国的国家主義の旗標のもとに国民大の自己実現をとげる様相を伝えることにあっ た。その導入的提示がシャルル王の戴冠とそれを支持し擁護する仏国諸侯の英国の醜を脱 しての忠執bであり,その展開がジャンヌ・ダルクの登場,ブルゴーニュ公の同盟破約と なって四幕-場で再び要約して開示されるものとなる。 この報告における時間圧縮ほ,一面からみれば,後の劇的進行と矛盾する側面もあるの だが,それを作者の不注意であるとか,作品の首尾一貫性を損うものであるとか考える必 要はない。真実は,この時問圧縮という歴史的出来事の累稔的集中ほ,くカイロス〉として のヘンリー五世の死の時の強調であると同時に,劇構成において,時間的な往復運動が行 なわれているとみてよいのである。つまり,同時的に提示されたことによって,英国と仏 国のそれぞれの混乱と統一ほ,対照的に鮮明にさせるだけでなく,それ以上に大切なのは,. 以後の回り舞台的見せ場の戦闘場面のもっ意味を予言し,先取しておくことによって,大 向う日あての見せ場以上のものであることを明確化させる役割をも持つのである。一幕-. 場で短く紹介された様々の主題が,繰り返し変奏されるばかりでなく,目まく小るしいほど の変転をみせるそれらの主題展開における劇的テンポの加速度的急迫を可能にする蓄積さ れた起爆力としての同時性であるとも考えられる。 一幕-場の最後の独自について触れておかねばならない。ウインチェスター司教-ソリ ー・ボクファットは,同じランカスター家の祖ジョンの庶子で,. -ソ1)一五世が公爵領も 枢機卿の地位も与えるのをためらったほど野心家で,敏腕をもって英国最大の金持ちにな り,王室財政への影響がきわめて大きい人物であったが,いまや,幼王を掌中に収め,忠.
(11) 中 断. さ. 儀式. れた. 69. いのままに操縦しようと思う。彼の言葉を聞こう. his. Eace. bath. I. left out;. am. But. long. Tbe. King. And. sit at. place for. I will not from. function. and me. nothing be. Jack. Eltham. chiefest. attend:. remains. out. I intend. stern. to. of o氏ce: to. of pnblic. steal weal.. (1.1, 173-7) -ソリー五世の出 ここにも自己実現を遂げようとする老の姿がみられ,英国の混乱は, 現でようやくランカスター家の正統性が確立したかにみえたその瞬間,この王家の重臣た. ちの内部争いに端を発して救のない混迷と無秩序の世界に落ちこんでいく。くsteal-weal〉 の押韻の意味することほ,その野心家たちの合い言葉である.しかし,それは同時に野・[J のある大貴族の自然的時間の次元における体験であるだ桝こ必然的に野心の完全な達成は 不可能であり,彼らの自己崩壊の道でもあった11)。 § 『.)チャ-ド三世』の四幕二場は, 式を行う場面であるが,クレーメソ(W.冗.. 4. .)チャードが遂にその自己実現を達成してその戴冠 Clemen)は,その優れた注解書でこの場面. に関して劇的テンポと関連させて示唆的な解説を行っている。彼の説によれば,戴冠式ほ, 本来,大衆が劇の見せ場としてその華麗さと壮重さなどとともに祝祭日的催し物などで人 気のある劇的素材であったが,リチャードの戴冠式はそのような見せ物的要素の介入を許 さないほど急迫した劇構成の一つの頂点であって,その劇的テンポからも,劇の雰囲気か らみても戴冠式は,それ本来の姿とは反対のもので,短時間で切り上げられ,居並ぶすべ. ての宮廷人のなかでのリチャ-ド王の孤立化を描き出す必要があったという1'. クレーメソの主張しているように,戴冠式の壮大さ,華麗さ,威蕨に満ちた堂々たる盛 観は, -.)ザべス女王のそれを想起すれば,いかに民衆の・bを魅了しその情愛を受けとる a secret pompous of gov?rnment ceremonies のに戴冠式の行事が役立ったか(`In doth. muchconsist.'2))を想起すれば,確かに観客の拍手をうけるものであったろうけれ. ども,そのためにほ劇的テンポの高まりを犠牲にしなければならない。この指摘ほ,この パリでの戴冠式にも妥当するであろう。この儀式の機能が,つまり,次第に悪化する戦況 その忠誠を再び固 をみて,フランス人に彼らの君主である-ソリー王の勢威を印象づ仇 く誓わせることによって,また,英軍の志気を鼓舞することによって,一挙に態勢を再整. 備する機会3)であるという政治的配慮が,先行する場面で急激な時間進行のうちに展開さ れたことと首尾が一致せず,やはり,観客の期待を裏切って中断されざるをえないのであ る.催か八行で儀式が中断されるのも,すでに儀式的見解のもつ呪術的魔力が-ソ1) の周掛こないことを物語る強調であり,リチャード三世の孤立化とは違った意味でほある が, -ソリー王の孤立無援の戴冠式,政治の玩具となった幼王の無力さの強調である。 (ディ・クィソシーのいう非日常的幻想世界ほついに現出しない)。. -王.
(12) 70. 水. 落. 一. 朗. 儀式を中断させる要因ほ,一幕-場のときとほとんど同一のものであるが,それが一層 深刻になっていままでの展開を要約して再度その意味を確認するため一幕-場同様,時間 の扱い方において特徴的な同時性と集中性を持っており,特に▲,劇の途中にあるために, その前後の扱い方にも注目しなければならない。 第一にとりあげるべき特色は,騎士道に関してである. すでに,トールポットの捕えられたことの報告のときみられた騎士道的理想主義の衰退 ほ,この場面を境界にして急激に現実に脆坐していく。すでにソールズベリ-(1428),ベ 3.2),トールポットの死(1453) ッドフォード(1435)の英雄的騎士の理想像が倒れ(1.4; ほ,ベッドフォードとともに早められて,この場面以下四幕全体が彼の死のための準備で. あることは明瞭であろう。彼ほ,歴史的にみれば描虜交換によって釈放されるのに二年間 もかかり,戴冠式にほ出席できないのにもかかわらず,. -ソリー王に忠誠を誓う(3.4)ほ. とんど唯一の人物としてここに登場し,伯爵領を与えられ(1442),二十年もその死期を 早められるという時間の前後にわたる圧縮によって,彼の死の意味が,この戴冠式と分離 しがたく劇化されているのほ,簡単にトールポット伝説の人気のみに,一種の中心人物的 地位を与えられている理由を求めるべきでほなかろう。それほ,騎士道の理想主義の消滅. -の鎮魂曲であり,シェイクスピアの意図もそこにあったに違いないのである。 騎士道の十五世紀における復活ほ,自覚的なものであり,その理想も十二・三世紀の大 陸におけるそれとは大きな距離を持ってはいたが,. -ドワ-ド三世が,. 1349年に創設し. たガータ-騎士団はすでにその国際的普遍性を失ない,聖ジョージを仏国征服の守護神に することで,その魔術的役割と効果を果しただけで,理想主義とほもはや何らの共通点を. 持たないものになっていた。しかし,変質したとほいえ,かっての理想主義の虚構性のゆ えに文学的にはその開拓の可能性は十六世紀まで引き継がれ, (EdmundSpenser),フィリップ・シドニ-. -ドマンド・スペンサー. (PhilipSidney),シェイクスピアなどの文学. 世界で開花しその生命を保持している4)。 儀式的見解と騎士道の理想主義とは,シェイクスピアの場合,融合しており,トールポ ットほその代表的な結合の範例であろう。テイルヤード(E.M.W.Tillyard)がエリザべ ス朝の秩序観の理想的具現者であると称揚した5)この騎士の死を招来したのは,直接的に ほ大貴族の党派争いによるものではあっても,客観的にみれば,百年戦役の末期における 戦争そのものの不条理であったであろう。彼ほ,時代の趨勢にもかかわらず対応する理念 がみいだされないままに,いたずらに儀式的見解で現実を裁断しようとした(政治的・現実 的にみれば,これほど自己実現を企図するものにとって好都合な政争の口実はなかった!) 政策の犠牲者であると考えることもできよう。このトールポットを戴冠式の主人公にする という虚構を案出したところに,シェイクスピアの劇作上の卓抜な才質のみならず,歴史 に対する洞察力の銃敏さをうかがわせる.確かに,四幕における彼の言動ほ,その背景に ある無言劇6)にもかかわらず,感動的であり,秩序の最大限の具現者として嘆賞すべきも のであるとしても,シェイクスピアが見抜いていたように,儀式的見解とともに,騎士道 という理想的生活型も滅びの道を歩まざるをえない歴史的過程の一様相であり,それへの.
(13) 中 断. さ. 71. れた儀式. 鎖魂曲としてト-ルポットを眺める視点を与えられているのであるoこの鎮魂の調べなし には,以後に三部作全体の展開にみい出される非騎士道的行為の意味を冷静にみすえる視 点をシェイクスピアは持ちえなかったのであろうo. この調べは,トールポットのためにだけあるのでなく,いまにも崩潰しようとする中世 的儀式社会のためにも奏でられている。既述のように,トールポットを最後に英雄たちは すべて戦場で死んでいくのほ,この-ンリ-五世の死からト-ルポットの戦死までの哀歌 4・7, 1-32; 3・2, 86-114; 1・3, 71-97; 60-96)に一貫している中世的 的調べ(1.1, 秩序の現実に対応しえない有様,理念と現実との埋めようとして埋めることの出来ない懸 隔,食い違いと照応しているoそれほ,理念を信奉するものにとって,まったくいらだた しい時代の変化であった。彼らは,むしろ,その懸隔のもたらした悲惨な結果をみずに世 を去って幸運であったともいえよう(ソ-ルズべ.)-,ベッドフォ-ドの死の前後の混乱 を想起すれば,特に後者の死の直前のファストルフの退却を想起すれば,納得のいくこと that. であろう)。そして,ト-ルポットほ仏軍によって,この上ない不名誉な扱い(`Him thou. magnifiest. with. all these. titles/Stinking. lies at. and丑y-blown. feet・'). our. をう仇屈辱を与えられるのも,また,コーラス的騎士ル-シーによって,誇大な称号 (`all tbese. titles')によって理想化されるのも,ともに,トールポットが代表している理. 想主義の死滅,つまり,この劇的文脈のうえにそれが存在することがもはや不可能になっ たことの証しである7)。 このように,パリにおける戴冠式は,滅亡しつつある騎士道的理想主義a)最後の顕揚の 場であると文脈的に見定めうることが,その前後の展開,及び,その時間処理を考察する ことによって判明しよう。この文脈把握ほトールポットを中心にすえて考え過ぎたための 極論でないかという疑問に解答する納得のいく証拠が二つある。一つほ,ブルゴ-ニュ公 が英国王-ソ.) --の忠誠破棄がやはり,戴冠式に時間圧縮を豪むって同時性を得てい ることであり,もう一つは,ヨ-ク公とサマセット公の部下が口論のもつれを騎士の綻 (`1aw of arms')に従って決闘をしようと訴願したことである。両者とも,騎士道的理念 からすれば,誓を破ること,ささいな愚かしい原因(`so. slight. and. frivolous. a. cause'). で決闘を挑むことほ,騎士資格を剥奪しなければならないほどの出来事であったoしかも, 封建制度と癒着・融合した騎士道の理念は,君主に忠誠をつくすことこそ最高の義務であ ったが,この二つの出来事は,ともにこの義務を放棄していたといえよう(戴冠式はこの 義務を再確認するた捌こ計画された!).. 特に破誓(breaking. of. oaths)ほ,この三部作において繰り返し以後描き出されるが, その儀式的見解にもとづく魔術力ほ,誓言におけるその魔術的効果を逆用した形で政治的 便宜主義者によって,利用されるものとして表現される8)。ここにも,儀式的時間の安定 を自己実現老の行為的時間の突進によって破綻をきたす一様相がみられる。中世封建社会 における君臣関係は,この忠順の宣誓(homage)の効力を信ずるところに成立したのであ るから,いささか誇張していえばリチャードニ世の廃位から1)チャ-ド三世の廃位までは, この宣誓の破棄の歴史であり,単に理想的秩序の破壊という固定的視点ではその全体を包.
(14) 72. 水. 落. 朗. 一. 合することほできないo政治的秩序を新しい時代の要請に応じて再構築するための実験, 試行錯誤であって,旧秩序に対する郷愁的再回帰を意味するのでないこ七を銘記すべきで ある。. ブルゴーニュ公の同盟脱落は,この新しい秩序を希求する国家主義が絶対王制への道を 切り開いていく過程の象徴的出来事であり,それが旧秩序に固執する戴冠式と同時性を与 えられているところにシェイクスピアの歴史を洞察する桐限をうかがわせるのである。. 四幕-場は,一幕-場で導入提示された主題を,その展開の姿を中間部においてやや見 せ物的なスペクタル手法でしかも激しい相子で扱ってきた後をうけて,要約してみせると 同時に儀式的時間の奪回を企図して劇進行の速度を減速させる試みが失敗して,逆に,騎 士道的理想主義の崩潰の急激さを強く印象づ仇一方に仏国の勝利と,英国の混乱と分裂 とを予想させている場面である。. -ク七夕-公は,歴史的にはすでに幽界の人であるが,. 彼には,ベッドフォード公のような幸運が許されず,儀式的世界の滅亡の生きた証人とし てその死に立ち合わなければならない。その逆説的な時間の前後がもたらす悲憤憤慨ほ, しかしながら,新しい秩序を希願することはもほや不可能で,ただひたすらに,すでに過 去のものとなりつつある社会の崩潰を予言することができるのみである。 I fear. we. More. rancorous. Tban. yet. But. spite, be. can. bowsoe'er,. jarring. Tbis. shouldering. Tbis. factious. 'Tis But There. that much more. decipher'd. more. furious. simple. discord. bandying. it doth when. raglng. broils,. supposed. that. man. sees. some. sceptres. ruin,. in the. other of their. presage. envy. the. or. there. of nobility,. of each. when comes. seen. imagined. no. Tbis. But. have. should. are. court,. favourites, ill event.. in children's. bands;. breeds. unkind. division;. there. begins. confusion.. (4.1, 184-194). 彼には想像を絶した何事かが生起しつつあることは感触できても,この事態に直面して 何をなすべきかという方向すらも見い出しえない宿命が彼の予言を一層晴海たるものにし て,儀式的見解の限界を開き示してくれるのみである。. § 5 儀式の中断という劇的手法にみられる二つの時間の構造を解明してきたのであるが,こ こにもう一つ考えておかなければならない時間構造がある。それこそ,シェイクスピアが. 秩序の詩人であると推断させた時間構造であり,シューアル1)がテイルヤードと共に,磨 史劇においてほ,いかなる危機を英国が経験しようともそれほ一つの試錬であって安心し て秩序の回復を期待しうるというときの時間構造である。それほ,チュ-ダー王朝神話の.
(15) さ. 中 断. 73. れた儀式. もつ時間構造で,シェイクスピアが参照した史家の史観にみられるものであるo. この史観においては,一方でキリスト教の救済史観にも比すべきその歴史の構図は,リ チャードニ世の廃位を一つのくカイロス〉として他とは質的に根源的に違った時と規定し, この時より-ソ.). -七世の即位までの時間は,すべて,チュ-ダ-王朝成立のための準備. として神の与えた試錬であり,その試錬を通してのみ救済の暗くカイロス〉が神によって. 定められ,そして,そのくカイロス〉こそ,. -ソリー七世の即位の時であるという構想を. もっており,時間は直線的に一つのくカイロス〉から他のくカイロス〉-と連続して進行 comedy)が演じられたのであるo. するものと考えられている。一種の神の喜劇(divine. しかし,もう一方において,このような歴史意識と並存し対抗するものとして,儀式的時 間のく現在〉を再生産しつつ導入しようと試みている。なぜならば,救済史的に実現され た地上の楽園(`Tbis. royal. Mars,. throne This. of. kings, Eden,. this. scepter'd. demi・paradise,'-R. isle, /This. earth. ZZ, 2・ 1, 40-42-). / other majesty, this seat of は,天使の位階的秩序にも比肩しうる変動することのない世界であるからであるo この二つの時間構造を巧みに接合することに成功したところに,チエ-ダー王朝政治史. 観の真骨頂があるとみなければならない。.この史観を導出させたものは,事実としては, ■. 新興階級である中産階級の政治的発言の増大であり,彼らの要求したものは強力な秩序の 確立と維持であり,いわゆる絶対君主制の要請であったといえようoしかし,この秩序は, 本質的にほ,中世封建社会のそれとは外観はともかく,まったく異質なものであり,中産 階級の拍頭という行為的時間が要求したものとして,それまでの農村に基盤を置いた秩序 構造を,都市の,しかも,大都市ロソドンの秩序にもとづいて,再生産した秩序であっ た2,。そして,この再生産された秩序は,ひとたび確立すると,その正統性を貫徹するた めに,再び異端の主観的反抗運動を抑制することを任務とするにいたり,行為の根源的体 験時間を拒否し,儀式的時間-と回帰し,循環性を回復しようと試みるにいたる。この時 問構造の代表的なものは,王朝の三代交替説という有機体的自然としての人間の生命を根 拠にする世代論で,この交替の儀式を宰領し支配するのほネミシースの神である3'。 これらのチュ-ダ-王朝史観ほ,繰り返し述べてきたように,本来動的な形成過程を経. 験することによって確立された秩序を,平面的に固定的に把握することにより,つまり中 世的秩序観念を開拓利用することによってあらゆる媒介項を無視して,安定した静的社会 におけるく現在〉を強調したた軌く秩序一反秩序〉という骨格を基調として歴史を全体化 してみせることに成功したのである。. したがって,シェイクスピアの歴史劇にも,この骨格ほ基調としてそこに反映されてい るのほ否定しえないけれども,これらがまさしく歴史劇であったた捌こ,そこに登場する. 人物群像にほこの動的形成過程のドラマに行為者として参画していたことを刻印づけられ ているという事実もまた強調されねばならないoこの動的形成過程を生き生きと描出する. 手法の一つとして,二つの時間構造が対立し,衝突する場を儀式に求め,儀式の中断とい ぅ劇的手法を利用したものとみなければならないo特に,. -ソリー六世劇三部作,及び,. リチャード三世劇にみられるものは,秩序のないときこそ秩序があるという逆説を生きて. of.
(16) 74. 水. 落. 朗. 一. きた行為老が主人公になって宰領するディオニュソス的祝祭ともいうべきものであって, そこには,根源的体験時間の本性が色あざやかに顕現しているのである。それの象徴的表 現は,第二部におけるジャック・ケィドの活躍の生命力となってみられ,これらの作品群. の登場人物たちは,彼を共通の,内密な親友として一種の同一性を与えられているのであ る4)。次のディックとケィドの会話の意味ほ,ある意味でほ,全作品群の要約である. Dick.. They. Cade.. But Come,. are. then. all in order are. march. we. in. and order. toward. march when. we. are. us.. most. out. of order.. forward.. (2H6,. 4.2,. 198-200) 新して秩序は,このディオニュソスの祝祭を経験することなしにほ,確立しえないもの であり,確立した秩序ほ,もはや中世の儀式的見解のそれではなくなっている。それにも かかわらず,このチュ-ダー王朝によって確立された体制が,政治の論理によって,それ のみが「可能な人間関係一般の超時間的な類型だとして永久化」5)されるために,体制が. この永久化に利用した中世秩序観を重ね合せに内臓していたことにより,あたかも,旧秩 序と新秩序が同一のものであり,同一の文化的時間を共有しているかのような錯覚を,シ ェイクスピアの歴史劇に見い出す人が多いのであるo 「人間存在の永久の可能性のサイクル的パタ-ンを反映する神話的イメージの世界では. 時は停止する。だが無時間的シェーマとしての神話にはもうーつの役割がある。それは人 間的アイデソティティの類的,典型的な形式の象徴になり得る」6)というマイヤホーフ (H・ Meyerhoff)の指摘の前半ほ,すでに述べたく秩序一反秩序〉の静的な骨格を歴史劇. にみる立場(チュ-ダー史観の代弁者としてのシェイクスピア!)を根拠づける神話観で あり,後半は,歴史劇に権力-の意志がその野望を達成する原型を発見する根拠を与える 思考様式である7'。この後老の立場ほ,ノ-スロップ・フライ(Northrop. Frye)の悲劇 観へと道を拓く8)。いずれも,ある意味でほ,チューダー王朝の史観の神話構成を一面的 に裁断した歴史劇解釈である。 以上のように,シェイクスピアの歴史劇ほ,儀式的(あるいは神話的)見解と歴史的見解 との,及びおのおのの時間構造の間の,対立にこそ,その創作の形成的/くターン(formative pattern)をおうており,それらほ,作品の二重筋構成として作品解釈の単純化を拒否し て,より多義的な意味世界を持つにいたっている.特に,それは,このヨーク家中心の作 品群を経て,ランカスター家中心の歴史劇において,開花達成されることになる。. §. 6. これまで二つの時間構造について考察してきたが,当然のことであろうが,この二つの 時間構造はまったく異なった独立した時間でほなくてて,人間の経験する現実的な時間を 構成する二つの要素であるともいいえよう。行為にともなう根源的体験時間というのもま ったくその時代のもつ文化的時間を離れて存在するものではなく,相互に影響を及ぼしあ い,歴史的時間の持続性から眺めれば,前者が後者に非連続を迫りながらも,また,前者.
(17) 中. さ. 断. た. れ. 儀. 75. 式. は後者に包含され吸収されて連続性を回復している姿が読みとれよう。この連続性にもか かわらず,文化的時間ほ,同質のままでほありえなくて,自然的時間のもつ根源性によっ て構造化され規定されて変化を余儀なくさせられるのである。それほ人間の歴史に対する 態度の変化に如実に反映されており,特に,歴史的時間の区切目,転換期において,両者 の時間構造のもたらす対立・葛藤の結果としての新しい文化的時間の成立は歴史に対する 態度に大きな変化をもたらすといえようし,こうして時代区分というものも可能になる1'o このような転換期としてエリザベス朝時代ほ把握されるべきであろう。その時代に生き た劇作家としてのシェイクスピアほ,中世的時間とルネッサンス的時間の両者をともに体 験的に理解しえただろうと想像しても間違いではない。そして,どちらか一方だけを劇作 に際して採用するのではなくて,両者ともに同時に作品世界に導入していわば対位法的技 法を,英国英劇の伝統である雑種的ジャンルの混清のうちに発見しそれを完成させたoそ の一つの表現がわれわれが考察してきた『-ンリー六世』第一部にもみられるのであるo したがって,この作品にみられる時間の圧縮による同時性というのも,ブロックバンク (J.P. Brockbank)のいう「年代記の情調を支配する二重のパ-スペクティヴ-出来事 を身近にあると感じながらその結果を知っているという感覚」皇)を与えるのは無論のこと. であるが,このパースペクティヴに更にもう一つ時間的遠近の二重性があるといえないだ ろうか。それこそいままで述べてきた時間構造の二重性と深く関連している時間の方向性 の問題である。儀式的時間は過去より現在・未来を支配しており,他方,行為的時間はい まだ定ならない未来が現在を一瞬毎に支配していて,両者は,その方向をまったく道にし ており,この二つの相対立する時間の遠近法が同時性の意味を深くしているo この時間的パースペクティヴの示唆する様々な問題には稿を改めて論じてみようと思うo. 注 Globe. シェイクスピアの引用はすべてTbe 1). De. Quincey‥. in. (London, 1956)による・ (oxford, 1958), p・ 335・. Edition. Criticism. Shakespeare. (1623-1840). §1 1) 2). Shakespeare'8. Barber:. C.L.. is. T. S. Eliot‥ ・What cf.. comentary Arthur. 4). ibid.,. Sewell:. 3). in. Classic?. differ. Histories. ・Shakespeare・s. of national. a. Festive. of the shakespeare'8. destiny, on. Character. Comedy. Essays. 0n. Poetry. Marlowe's. from. Richard Society. and. Ill. (London,. Shakespeare. in. 193・. p・. Criticism. and in always. aspect. supra-personal. 1963),. York,. (New. of. (Tokyol. displaying kingship. a. (W・. 1968), p・ 109)・' (0Ⅹford・ 1965),. 1967),. p・ 91・. H・. consciousness Clemen, A. p・. 74・本書ほ,. しかしながら,時間と時間のパースペクティヴに関して示唆に富む論述があり参考になった・ p・45・. 『イギリス絶対王政期の産業構造』 (東京, 1968), p・65・ 5)田中豊治: また,シェイクスピアの中産階級的史観と秩序についてほ下記論文参照・ Karl. Brunner:. survey. 6). cf.. 6. William A.. P.. Attitudes. ・Middle-Class. (Cambridge, Empson:. Rossiter:. 1953), Some Angel. pp・. Ver8ion8 with. in. Shakespeare's. Histories'. in. Shakespeare. 36-8・ Horns. 1966), pp・ 29-48・ (Harmondsworth, 0fPa8tOral in Shake8・ 1-22 1961), pp1 [excerpted (London,.
(18) 76. 水. 落. 朗. 一. mstories. (Englewood Cliffs, 1965), History, Stfibrnタ: `Henry V and. peare. Zden6k. (London,. 1964),. 66-84].. pp. in. Shakespeare. in. a. Changing. World. 84-101.. pp.. §2. 1)この年表は主としてGeoffrey Shakespeare. Vol・. III,. Bullough. (London,. Narrative. (ed):. 1960),. Dra仇atic. and. Sources. of. 492-497に所載されている年表による。下記の. pp・. 諸書も参照した。 A・. RI. Myers:. Carl. S・. Andrew. 2). G・. 3). cf・. England. Stephenson. Cairncross. Bullougb: A・S・. in. Bryce. &. the Late. Lyon: The. (ed):. Middle. Ages. Mediaeval First. (Harmondsworth,. History. (Tokyo,. of King. Part. Henry. 1956).. 1965). VI. (London,. 1965).. ibid., p.25. Cairncross:. op.. °it., pp.ii-iii.. 彼ほ,この手法をシェイクスピアの意匠(`careful として解説している.. planning. and. controlled. design,)の適例. §3 1). e.g.. 1H6,. 2.5,. 63-92. 2H6,. 1.1,. 78-103. 3H6,. 3.3,. 81-90. 2). 0・クルマン,前田護郎訳『キリストと時』 (東京, 1967), pp・21-35参照. 3)幼王の即位ほ一般に混乱の原因と考えられていた. Woe. cf・. to. that. land. that's. *. So. the. stood. Was. state in. crown'd. AIso. Henry. when Paris. 4). AIR・. cf・ Hall:. but. ている,. S・ C・. Myers:. Hall's Sen. a. child.. *. nine. 2・3, op.. Chronicle. Gupta:. Sixth. the. at. (RZIZ, Edward. by. govern'd. *. months. old.. ll/16-17). cit". p.6. York,. (New. Shakespeare'8. 1965),. p・. Historical. 85・この言葉の指摘は次の書におう. Plays. (oxford,. 1966),. p.. 15.. 5)次のような表現を参照 Were. time. growmg. once. Such. things. become. hatch. the. If. say. which. 6)波多野精一: 三木 清: 7). cf・. the. grain. Hereford's. His. charters. Let. not not. But. brood. and 3.1,. (Mach.. grow. of. by. rights aw?y・ his. and. tomorrow. thyself; fair. customary. then for. 1.3,. 58). sequence. and. (RZZ,. take. and. pp.. 151-200.. from. Time. rights; today;. ensue. bow. time.. 86). time,. 0f. seeds. will. 99). 『時と永遠』(東京, 1968), p. 13. 『三木清全集』第六巻(東京, 1967),. Take. Be. into. look. can. you. mywill.. 2.4,. (2Hi, And. to. r甘pen'd. (1H6,. thou. art. a. !. succession 2・1,. king. 195-199). 8)マイヤーズは中世後期ほ,たえぎる変化によって特徴づけられており君主が政治の中心にあっ た時代では,君主の交替は大きな意味をもっていると述べ,更に次のように書いている. LMo,eover・. strengthen. when rather. the. than. character diminish. of. the. the. new. constitutional. king. [i・e・ Edward and. economic. II] was tendencies. as. such of. to the.
(19) さ. 中断 his. time,. likely. was. accession. be. to. 77. れた儀式 of. Myers,. (A・ R・. signi丘cance. particular. op・. cit・,. p.xvi).' 9) 10). ibid.,. ll). cf.. p.21.. 「文化的時間」の用語は波多野精一の定義による・ 「根源的体験時間」あるいほ「自然的時間」, また, 「行為的時間」ほ「事実的時間」と三木清の呼ぶものであるが,ここでは「自然的時間」 と同義に用いた. Margaret But. shall. l. queen,. her,. both. rule. will. be. now. the. (1H6,. king;. rule. the. and. realm.. 5.5,. 107-8). and king. サフォーク公の第1部最終2行の独自ほ,ウインチェスターの独白と同一軌道のものであり, 彼ら二人ほともに第2部において自滅する. §4 Clemen:. 1) 2) 3). J.E.. op.. `And. cf tbat. °it. pp・164-5・. Neale: then. was. Fraunce,. to. partly. fauor,....to. or. hym. concluded, in his royall. Henry. Kyng. (Hall,. comfort. cit.,. person, visite. and. p・ 67・. 1961),. it was皿OSte. that. apte. awne. to. and. new. a. with. his. Frenchemen. the. cause. op.. I (London,. Elizabeth. Queen it. subiectes in. continue,. come. should. army,. tyme. for the. mete,. ther:. due. into. by. feare. either. partly,. their. presente・. doune. towarde. obeysaunce. 160)・'. p.. 4)ガータ-騎士団については下記参照. A.R.. Myers:. op.. °it., p.10.. 『騎士道』 (東京, 1963),pp・73-77・ テユ・ビュイ・ド・クランシャソ,川村・新倉共訳: 『中世の秋。当(東京,1964), p1115・ ヨハン・ホイジンガ,兼岩・里見共訳: 騎士道と文学の関係についてほ Henry. william. 5) E. M. W. 6)無言劇(the J. P.. J. R. 7). cf.. Tillyard:. Brown. ・The B.. &. `The. passage. the. English,. World. Elizabethan. us. indignity dismiss. in 30. ∼. 2H6,. 3.2,. 2H6,. 5.1,. 18-37. 3H6,. 4.7,. 17-34. of. (London,. reminds. to. 1H6,5・5. Frame. Harris. shabby. ・construction e.g.. in. of of. 1967), bow. from p. 34,. VP. the the. in. Early. Shakespeare. ed・. by. 93-94・ the. reduced. death・…At. Talbot. Shakespeare',. pp・. Homer. 1964)・ 1963) pp・ 24-25・. (Harmondsworth,. Henry. Disorder;. York,. (New. Literature. Picture. pantomime)の意味については下記による.. btlmiliation. 8). The. Brockbank:. to. Chivalry. Schofield:. play. quoted. bright be. time. same. from. and. by. Cairncross,. our. glory uses. of this. minds, OPI. Cit・,. his heroes intolerable. (Ⅲ・T・ Price, p・ 106)・'. 35. 2903-4. etc.. §5 1). Sewell:. op・. cit・,. p・74・. 2)経済的な方面の研究でほ下記の吾がすく1.れており参考になる. 田中豊治:前掲書, pp.64-72参照. mstory The 3) Walter Raleigh: (1614)が三代交替説の代表例としてよくあげ of the World られる. 4) 5). Barber:. op.. °it., pp・13-14・. 『歴史と階級意識』(東京, 1967), p・31・また,次の彼の指摘も G.ルカーチ,平井俊彦訳: 参照. 「絶対者とは,思想的固定化にほかならないのであり,思想が現実を具体的に歴史的過程 223)・」 として把握しえないためにとられる神秘化的積極的方法なのである(p・ 121-2 6)山口昌男: 「アフリカの知的可能性」岩波講座哲学ⅩⅠⅠⅠ『文化』(東京,1968)所載,pp・.
(20) 78. 水. の脚注よりの再引用. Time 【Hans MeyerhofE: 7). Jam Kott: cf・ Chapt・ Ⅰ・ The does. not. in. Literature. Shakespeare Kings. Our. 朗. 一. (LosAngeles,. Contemporary. 1960), pp・ 80-84]. (London, 1965). (pp・ 1-47)ほ,この歴史劇における権力闘争を無時間的に(`Time is present; (p・ 14))純粋な形で表現していると主張し,封建社. history. only. exist. 落. 会の歴史ほ,まるで大きな階段のようでありそこをたえず王の行列が行進していくという`tbe Grand Mecbanism'のイメージで本質的には変化のないものとみている。この主張に対する 批判としては,下記論文を参照. Zden紘Stfibrny, A・. 8). Kettle. Northrop. `Henry. (London,. Vand. 1964),. pp.. History,. in. Shakespeare. in. a. Changing. World. ed. by. 99-100.. Frye:. Fools of Time (Toronto, 1967), Chapt・ 劇」というカテゴ.)-のうちに歴史劇の考察も含まれている.. 1,. (pp・ 3-39)参照,. 「秩序の悲. §6. 1)時間概念の変化について下記参照. Stephen A・. 2). N・. Toulmin Whitehead:. Brockbank:. op.. June Goodfield:. and. Science °it., p.77.. and. The. the Modern. Discovery. 1967). of Time (Harmondsworth, World邦訳『科学と近代世界』 (東京, 1965)..
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