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養護教諭養成課程学生の救急処置への不安感

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(1)

九 州 女 子 大 学 紀 要 第49巻2号 73

養護教諭養成課程学生の救急処置への不安感

筒 井 康 子 ・ 徳 永 彩 九州女子短期大学専攻科養護教育学専攻 北九州市八幡西区自由ヶ丘1-1 (干807-8586) (2012年11月8日受付、 2012年12月13日受理) 要 旨 養護教諭の職務は、学校教育法で「養護教諭は、児童生徒の養護をつかさどる。」と定めら れ、現在救急処置、健康診断、疾病予防などの保健管理、保健教育、健康相談活動、保健室 経営、保健組織活動などを行っている。中でも、救急処置は学校現場で最も行われており、 管理職や教職員、保護者から期待される職務の一つである。 しかし、救急処置に関する不安を口にする学生は多い。そこで、養護実習や教員採用試験 を終え、卒業を控えた学生87人を対象に救急処置において不安と感じる疾患・症状、対応 の過程、現段階で学生が学習不足と感じる救急処置の内容、大学在学中と大学卒業後で学生 が持つ救急処置への不安を軽減するために取り組みたいことについて調査を行った。 その結果、次の

4

つのことが分かつた。 1.不安に感じた外科的疾患は、「骨折(疑いを含む)J I目のトラブルJI打撲」であり、内 科的症状は、「てんかんJIアナフィラキシーJIけいれん」であった。

2

.

学習不足と感じる救急処置の内容は、適切な処置・対応を行うための判断材料となる「け が、病気に関する知識J I視診、触診、聴診、打診」であった。 3.救急処置への不安を軽減するために、大学在学中に技術面の学習をしたいと考えていた。 しかし、実際に学生が不安に感じていたのは「観察J I分析・判断」というフジイカルアセス メントに関するものであった。 4.養護教諭として現場に出た後も、絶えず救急処置を学びたいという意欲が高かった。 以上のことから、学生は、「人体の生理解剖JIけが・病気に関する知識」を身につけ、問 診や視診、触診、聴診、そして適切な判断といったフジイカルアセスメント能力を高め、科 学的根拠をもって適切な処置・対応ができるようにならなければならない。また、養護実習 での救急処置の経験や見学を、他の学生と共有できる機会を設ける。「事例検討」や「ロール プレイング」といった学習方法を取り入れていく必要があることを感じた。 緒 言 養護教諭の職務は、学校教育法第37条12項で「養護教諭は、児童の養護をつかさどる。」 と定められており、この「養護をつかさどる。」とは、昭和47年の保健体育審議会答申の中 で「児童生徒の健康を保持増進するための全ての活動」と捉えられている。養護教諭は保健

(2)

74 養護教諭養成課程学生の救急処置への不安感 (筒井・徳永) 室を中心として学校保健活動の中核的な役割を担っており現在、救急処置、健康診断、疾病 予防などの保健管理、保健教育、健康相談活動、保健室経営、保健組織活動などを職務とし て行っているヘ 日本学校保健会から出されている「保健室利用状況に関する調査報告書 平成18年度結果」 によると、小学校では「けがや鼻血の手当て」、中学校と高等学校では「体調が悪い」を目的 とした利用が多い。また、保健室で養護教諭が対応した内容は小学校、中学校、高等学校と もに「けがの手当てJI問診・パイタルサインの確認JI経過観察」が多いのことから、救急 処置は学校現場において最も多く行われている職務であると言える。また、学校に勤務する 養護教諭にとって、救急処置に関する学理と技術の高い素養は、学校関係者から最も期待を 寄せられる分野である3)。救急処置は学校現場での経験を積み重ねることで、自信を持ち上 達していくのが実情であろうが、学生の間にある程度の基礎ができていなければ、学校現場 に出たときに児童生徒が来室しでも適切な処置・対応ができないのではないかと考える。実 際に養護教諭を目指す学生が初めて児童生徒と触れ合うのは養護実習であり、それまでに救 急処置に関する知識や処置・対応をきちんと理解しておく必要がある。 しかし、実際には養護実習後にも救急処置に関する不安を口にする学生は多く、さらに現 在、ほとんどの学校が、養護教諭の配置については、一人配置であることが多い現状である ことからもその不安を増加させているのではないかと思われる。 そこで本研究では、養護実習や教員採用試験、その他実習を終え、卒業を控えた学生を対 象に①救急処置に関してどのような疾患・症状に不安を感じるのか ②救急処置活動のどの 対応に不安を感じるのか ③現段階で学習不足と感じる救急処置の内容は何か ④大学在学 中と大学卒業後で救急処置への不安を軽減するために自ら取り組みたいことは何かについて 調査した。その結果を基に、学生の救急処置への不安を軽減するためにどのような教育上の 工夫・配慮を行う必要があるのかを知るために研究に取り組んだ。 救急処置活動について 本研究では以下の救急処置活動の進め方のを基に、その結果をまとめた。 進め方 主に養護教諭が行うこと 第1段階「観察」 ①問診 ②検診:視診・触診・聴診・打診・バイタルサイン 第2段階「分析・判断」 ①緊急度の判断 ②問題の起きた原因・症状の把握 ③問題の処置・判断に関する判断 第 3段階「処置・対応」 ①処置(外科的・内科的) ②対応:教室復帰の判断・医療機関受診の判断 第4段階「事後措置」 ①担任、管理職、保護者への連絡・説明 ②記録③予防措置

(3)

九 州 女 子 大 学 紀 要 調 査 方 法 1.調査期間 平成

24

6

2

6

日 平成

24

7

3

日 2.調査方法 自記式質問紙調査を行い、記入所要時間は

2

5

分を設けた。 3.調査対象 第

4

9

2

号 75 A短期大学養護教諭養成課程

2

年生

69

人、同短期大学専攻科

2

年生

1

8

人、合計

8

7

人で ある。なお、学生は全員養護実習を小学校または中学校で経験している。 4.調査内容 調査内容は、①救急処置全般の不安、②不安に感じた外科的疾患と対応への不安、③不安 に感じた内科的症状と対応への不安、④学習不足と感じる救急処置の内容、⑤救急処置への 不安を軽減するために取り組んだこと、⑥救急処置への不安を軽減するために今後取り組み たいこと(自由記述・複数回答)についてである。なお、対応への不安は「不安に感じるJ

r

ど ちらでもないJ

r

不安に感じない」の3択で回答を求めた。

5

.

倫理的配慮 対象者には、回答は無記名で行い、本研究の目的のみに使用すること、協力は自由意志で あり拒否しでも一切不利益はないことなどを口頭で説明し、調査書の提出をもって同意を得 たものとした。 調 査 結 果 回答者は

8

7

人(回収率

100%)

、有効回答率は

100%

であった。 1.救急処置全般の不安 「救急処置に関して困ったことや不安に感じたことはありますか。」という質問に対し、

8

7

人の学生のうち、不安に感じた学生は

8

6

(

9

8

.

9

%

)

、不安に感じなかった学生は

1

人(1.1%) であった。

2

.

学生が不安に感じた外科的疾患と対応への不安 1 ) 不安に感じた外科的疾患 「けがの対応で困ったことや不安に感じたことはありましたか。」という質問に対し、

8

6

人 の学生のうち、不安に感じた学生は

8

5

(

9

8

.

8

%

)

、不安に感じなかった学生は

1

人(1.

2%)

であった。不安に感じた疾患を項目別に(図1)に示した(3つ以内で回答)。 不安が多い疾患は「骨折(疑いを含む泊

5

1

(

5

8

.

6

%

)

、「目のトラブルJ44人

(

5

0

.

6

%

)

、「打 撲J3

6

(

4

1.

4%)

であった。「目のトラブル」の記述には、「目に何かが入ったJ

r

目の充血」 「目に傷ができたJ

r

目に痛みがある」など、症状に関する記述が挙げられた。また、「その他」

(4)

(筒井・徳永) 養護教諭養成課程学生の救急処置への不安感 76 「全部」 「ガラスを突き破って出血」 血 出 「トゲが刺さる」

6

(

6

.

9

%

)

の記述は「足が痛い」 であった。 6.9

:

二亘

鼻 そ の の ト 他 フ プ /レ 日 叩 園 突き指 l-o:a

-•• • •

熱 耳 捻 じ 傷 の 挫 ん ト ま ラ し プ ん /レ

一 一 の ト

ラ ブ ル

m

EE

圃 アキレス臆断裂

(

n

=

8

5

)

(3つ以内で回答) 学生が不安に感じた外科的疾患 図l 2)外科的疾患の対応への不安 「視診の見落とし」 第

1

段階「観察」で不安に感じると回答した学生が最も多かったのは、 の

6

6

(

7

7

.

6

%

)

であった。一方、 の

6

7

(

7

9

%

)

、次いで「正しい打診」 「正しい触診」 と 「年齢に応じた声かけ」は、それぞれ

9

(

1

0

.

6

%

)

8

(

9

.4 と 「来室時の様子からの対応」 %)であり、不安に感じると回答した学生は少なかった(図2。) 「外から見えないけがの正しい処置判断J

7

5

(

8

8

.

2

%

)

、 第2段階「分析・判断」では、 「正しい症状の把握J

64

(

7

5

.

3

%

)

の順で不安に感じると 「緊急度の判断J

7

0

(

8

2

.4%)、 回答した学生が多かった(図3。) 「医療機関受 第3段階「処置・対応」で不安に感じると回答した学生が最も多かったのは、 「包帯・副子・ 診の判断」で

5

5

(

6

4

.

7

%

)

であった。次いで「適切な処置J

54

(

6

3

.

5

%

)

、 三角巾の固定法J

5

0

(

5

8

.

8

%

)

と続き、処置に関して不安を感じている学生が多かった(図 4 。) 「担任・管理職への連絡・相談方 の方が多かった(図5。) 第4段階「事後措置」で不安に感じると回答した学生は、 「保護者への連絡・説明方法」 よりも 法」

(5)

九 州 女 子 大 学 紀 要 第49巻2号 77 視診の見落とし 正しい触診 正しい打診 問診の聞き漏らし 実際に疾患を見たことがない パイタルサインの測定 来室時の様子からの対応 年齢に応じた芦かけ 17.6 17.6 18.8 1 1 36.5 9目4 ..r, 21.2 1 16.5 1 ....A?:"6'l 52.9 25.9 1回 45.9 43.5 ~ 35.3 55 5 5

~

.5

不安に感じる 口どちらでもない 口不安に感じない ロ未 回 答 % 図2 外科的疾患の対応への不安第 l段階「観察 (n=85) 外から見えないけがの正しい処置判断 10.61~.2 Eしい症状の把握 │ 緊急度の判断 固圃圃圃圃圃圃園町四 │ 救急車要請の基準と連絡方法 ー ー ー.iilー ー ー ー i 21.三一2 1 LI13.5不安に感じる 35.3

I

b

口どちらでもない 口不安に感じない 外から見えるけがの正しい処置判断 原因(状況)の正しい把握 40 』空.6 % 図 3 外科的疾患の対応への不安 第 2段階「分析・判断」 医療機関受診の判断 適切な処置 包帯・副子・三角巾の固定法 止血法 適切な体位 RICE処置 教室復帰の判断 正しい器具の使用 けがの洗浄方法 児童生徒の反応への対応 消毒方法 .c 29.4 1 5~ 34目1 I~ 1:11: 37.6 司: 36.5 7.1 40 141. a... 41.2 12.9 4 ・ 41.2 1 12.9 47.1 111.8

.

.

49.4 21.2

.

.

.

42.4 28.2 55.3 18.8 n a a R J V -不安に感じる 口どちらでもない ロ不安に感じない % 図4 外科的疾患の対応への不安 第3段階「処置・対応」

(6)

7

8

養護教諭養成課程学生の救急処置への不安感 保護者への連絡・説明方法 担任・管理職への連絡・相談方法 (筒井・徳永) 圏不安に感じる 口どちらでもない 口不安に感じない % 図5 外科的疾J息の対応への不安 第4段階「事後措置」 3.学生が不安に感じた内科的症状と対応への不安 1)不安に感じた内科的症状 「からだの症状の対応で、困ったことや不安に感じたことはありましたか。」という質問に 対し、

86

人の学生のうち、不安に感じた学生は

80

(93%)

、不安に感じなかった学生は

6

(

7

%

)

であった。不安に感じた症状を項目別に(図

6

)に示した(

3

つ以内で回答)。 不安が多い症状は「てんかんJ

3

8

(

4

3

.

7

%

)

、「アナフィラキシーJ

34

(

3

9

.

1

%)、「けい れんJ

24

(

2

7

.

6

%

)

であった。また、「その他J

3

(

3

.4%)の記述には「便秘J

r

心臓疾患」 「全部」が挙げられた。 %ヰ3E~ 一号 制

-.

.

.

r.1J

2

3

:

σ20ヱ4品-A---4-0-A.

.

.

. . -

D.時 - . . . .ーjo'-4-4剥-3:-8-1廿 制lO.3-g士 臼 ー • • • • • • • • • • • • ._.-v.~ v. F.7 J::

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"

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・ ・

・ ・

・ ・

・ ・

・ ・

・ ・

・ ・

・ ・

・ ・

・ ・

・ ・

・ ・

・ ・

・ ・

・ ・

・ - ・

て ん ナア けい 唖吐 レア 熱症中 時息 惇動 過吸呼 頭痛 腹痛 愁不定訴 気分が 胸痛 発熱 脳貧血 めま 貧血 痢下 その か フ れ ル い 他 ん イ ん ギ 悪 フ 、し 立 キ ち シ ら み 図6 学生が不安に感じた内科的症状 (3つ以内で回答)

(

n

=

8

0

)

2)内科的症状の対応への不安 第

1

段階「観察」で不安に感じると回答した学生が最も多かったのは、「正しい触診J

5

7

(

7

1.

3%)

であり、次いで「視診の見落としJ

5

6

(

7

0

%

)

であった。一方、「年齢に応じた 声かけ」は

40

(

5

0

%

)

と半数の学生が不安に感じないと回答していた(図

7

。) 第

2

段階「分析・判断」では、「緊急度の判断J

68

(

8

5

%

)

に不安を感じると回答した学 生が多かった。次いで、「感染症かどうかの判断J

6

3

(

7

8

.

8

%

)

であったが、これを不安に 感じない学生はいなかった。「正しい症状の把握」は

62

(

7

7

.

5

%

)

の学生が不安に感じると 回答していた(図8。)

(7)

九 州 女 子 大 学 紀 要 第49巻2号 79 第 3段階「処置・対応」で不安に感じると回答した学生が最も多かったのは「症状が回復 しなかったときの対応

J71

(

8

8

.

8

%

)

であり、次いで、「医療機関受診の判断

J5

5

(

6

8

.

8

%)、「適切な処置J

54

(

6

7

.

5

%

)

であった(図

9

。) 第4段階「事後措置」は、「担任・管理職への連絡・相談方法」よりも「保護者への連絡・ 説明方法」に不安を感じている学生が多かった(図 10)

正しい触診 視診の見落とし 問診の聞き漏らし 実際に症状を見たことがない パイタルサインの測定 来室時の様子からの対応 年齢に応じた声かけ

-

35

45 42.5 26.3 25 5 36.3 111.3 21.3 18.8円/j'l;-o/'; 22.5 37.5 50 5 -不安に感じる 口どちらでもない 口不安に感じない 圃未 回 答 % 図 7 内科的症状の対応への不安第 l段階「観察 (n=80) 緊急度の判断 E

E

・・

E

・.:!O・

: E

.1122..55112.5 感染症かどうかの判断 正しい症状の把握 原因(状況Jの正しい把握 心因性か外因性かの正しい判断 救急車要請の基準と連絡方法 保健室休養・教室復帰・帰宅の判断 日常生活の様子からの対応

.

.

.

:

.

:

~!<.:I・・・・・

21.3 18.8 13 22.5 16目 26.3 16 35 17.5 42.5 18.8 48.8 17.5 8 -不安に感じる 口どちらでもない 口不安に感じない % 図8 内科的症状の対応への不安 第2段階「分析・判断」 症状が回復しなかったときの対応 医療機関受診の判断 適切な処置 適切な体位 人工呼吸・AED 教室復帰の判断 RICE処置・巷法 児童生徒の反応への対応 正しい器具の使用 ~:.K.: ~!. :1:置2 :j:.: ・:.: 7.513目8 26.3 15 28.8 3 8 35 16 ゆ 30 1 15 1 -不安に感じる 口どちらでもない

B

口不安に感じない 41.3 16司 43.8 17.5 40 113目B 45 1 10 1 % 図9 内科的症状の対応への不安 第3段階「処置・対応」

(8)

80 養護教諭養成課程学生の救急処置への不安感 保護者への連絡・説明方法 担任・管理職への連絡・相談方法 (筒井・徳永) -不安に感じる 口どちらでもない 口不安に感じない 図10 内科的症状の対応への不安 第4段階「事後措置」

4

.

学生が学習不足と感じる救急処置の内容 最も多かったのは、「けが・病気に関する知識J

7

5

(

8

6

.

2

%

)

であり、次いで「視診・触 診・聴診・打診J

64

(

7

3

.

6

%

)

、「人体の生理解剖J

5

1

(

5

8

.

6

%

)

の順であった。また、「そ の他J

4

(

4

.

6

%

)

の記述では、「カウンセリングJ["心臓疾患や気胸の生徒への対応J["すべて」 が挙げられた(図11)。 けが、病気に闘する知識 視診・触診・聴診・打診 人体の生理解剖 包帯・面IJ子・三角巾の固定法 適切な体位 止血法 器具の使用方法 RICE処置・署法 救急蘇生法 問診方法 消毒方法 児童生徒の来室時の対応 パイタルサイン その他 18.4

-・

4. 7.6 2 .3 86.2 73.1 58.6 52.E 49.4 48.3 42.E 39目1 39.1 図

1

1

学生が学習不足と感じる救急処置の内容 (複数回答) (n

=

8

7

)

5

.

学生が救急処置への不安を軽減するために取り組んだこと % 最も多かったのは「教科書や参考書を読んだJ

6

6

(

7

5

.

9

%

)

であり、次いで「友人と包帯 法の練習を行ったJ

48

(

5

5

.

2

%

)

、「看護学実習のレポートを見たJ

3

3

(

3

7

.

9

%

)

の順であっ た。また、「救急処置に関することを先生に聞いた」と「救急処置に関することを友人に聞い た」には記述を求め、それぞれ「包帯法」と「複数の疾患名とその対応策」、「処置方法」と 「包帯法」などの回答が得られた。「特にしなかった」と回答した

3

(

3

.

4

%

)

の記述には「わ からないことが多く、どこから手をつければよいかわからなかった」などが挙げられた(図

1

2

)

(9)

九 州 女 子 大 学 紀 要 教科書や参考書を読んだ 友人と包帯法の練習を行った 看護学実習のレポートを見た 救急処置に関することを先生に聞いた ノート等を見て授業の復習をした 救急処置に関することを友人に聞いた 特にしなかった その他 固 3.4 33.~ 31 第

4

9

2

8

1

75目9 5512 % 図 12 学生が救急処置への不安を軽減するために取り組んだこと (複数回答) (n

=

8

7

)

6

.

救急処置への不安を軽減するために今後学生が取り組みたいこと(自由記述・複数回答)

8

7

人の学生のうち、大学在学中については

8

5

(

9

7

.

7

%

)

から、卒業後については

74

(

8

5

.

1

%)から回答が得られた。それぞれ

1

0

6

件、

9

7

件の記述があり、その意見をカテゴリー 化した。 大学在学中の回答では、カテゴリー「実技などの実践的な救急処置の練習」が36件で最 も多かった。次いで、「知識」が

1

6

件、「先生や友人に聞く」は

1

4

件であった(表

1

。) 大学卒業後の回答では、カテゴリー「講習会への参加」が

47

件で最も多く、次いで養護 教諭や学校医など「専門家に聞く」が 23件、「本を見る・買う」は 8件であった(表 2)。 表1救急処置への不安を軽減するために今後学生が取り組みたいこと (大学在学中) (n

=

8

5

)

カテゴリー 回答数 主な記述 実技など実践的な 36 包帯法や二角巾の練習をする。救急蘇生法を復習する。 救急処置の練習 器具の使い方を練習する。 パイタルサインの練習をする。 けがや病気に関する知識を増やす。 知識 16 疾愚名やその対応策の知識を正しく身に付ける。 日々の授業を大切にし、知識を増やす。 先生や友人に聞く 14 分からないことがあれば先生や友人に聞く。 事例を基にロールプレイングを行う。 ロールプレイング・ 12 事例を読んで自分の危機感を高める。 事例検討 様々な事例を知り、どんな対応をされたか学ぶ。 あらゆるけがや病気の手当てや判断基準を考える。 分からなかったらすぐに調ベる。 勉強 11 人体の生理解剖を勉強したい。 写真などでイメージトレーニングをする。 教科書を読む 10 教科書をもっと読み込む。詳しく書かれた参考書を読む。 看護学実習で練習 4 実習内容を学校現場に近い内容にする。 看護学実習のような授業をしたい。 授業 2 授業を大切にする。 その他 1 自信をつける。

(10)

82 養護教諭養成課程学生の救急処置への不安感 (筒井・徳永) 表2救急処置への不安を軽減するために今後学生が取り組みたいこと (大学卒業後) (n =74) カァゴリー 回答数 主な記述 講習会に積極的に参加する。救急処置の講習会に参加する。 講習会への参加 47 様々な講習会に参加したい。 AED等の講習会に行きたい。(日本赤十字社) 養護教諭に聞く。先輩養護教諭に相談し、指導を受ける。 専門家に聞く 23 初任者研修や色々な会でベテランの先生に聞く。 学校医に相談する。看護に携わる人から体験等を聞きたい。 本を見る、買う 8 参考書を読む。教科書を読み返す。月刊誌、専門書を買う。 情報交換・情報収集 6 実践的な経験 6 実践を重ねる。現場で働く。経験を積む。 日常生活で学ぶ。ボランティアに参加する。 勉強 5 教科書や参考書を利用し、復習をする。 心肺蘇生法やAEDなどの使用をイメージトレーニングする。 事例検討 2

考 察

1.不安に感じた外科的疾患 学生は

86

人中

8

5

人が外科的疾患の対応に不安を感じていた。その中でも最も多かった外 科的疾患は、大森氏らの研究結果5)と同様に「骨折(疑いを含む)JI目のトラブルJI打撲」 であった(図

1

)

0

I挫傷・打撲JI骨折JI捻挫」は学校種に関係なく、発生頻度が高い6)と 報告されており、学生も養護実習で対応する場面が多くそのため、「骨折(疑いを含む )Jや「打 撲」に不安を感じたものと推測する。 「目のトラブル」に不安を感じた学生は、

44

(

5

0

.

6

%

)

おり、「骨折(疑いを含む )Jに次 いで2番目に多い外科的疾患であった(図 1)。負傷・疾病における部位別発生割合は、下肢 部、上肢部に次いで顔面が3番目に多い部位6)と報告されており、顔面の中でも小学校、中 学校ともに「頭部の負傷」の発生件数が多い7)。また、学生が不安に感じた「目のトラブル」 の症状への記述に、「目に何かが入ったJI目の充血JI目に傷ができた」などが挙げられてお り、目には様々なトラブルが起こりやすいと推測される。視覚はヒトにとって極めて重要な ものであり、視覚系は構造と機能の複雑さ精轍さにおいて、ほかの感覚系に類をみず8)、加 えて、目はどの部位が障害を受けても、まずは失明の危険性を考えておく必要がある7)。また、 目は衝撃を受けたあとすぐには症状が現れないこともあり、時聞が経って失明や出血などが 起こる場合もある。そのため、たとえ軽症であったとしても、慎重に対応することが求めら れるだろう。 たとえば、児童生徒が「目の打撲」で来室した場合、養護教諭は慌てずに落ち着いて目を 冷やすのはもちろんのこと、問診や視診、触診などを行ない的確な判断と処置を行う。しか し、そのときには見えない部位、すなわち眼寵や眼険にも注意して対応する必要があるため、 「原因の把握」と「正しい処置判断」が難しくなる。これは本調査結果から、学生は「外から 見えないけがの正しい処置判断J I正しい症状の把握」に不安を感じていることからも分かる (図

3

)。そのため、学生には、生理解剖学において目の複雑さ精微さを理解させた上で、け

(11)

九 州 女 子 大 学 紀 要 第49巻2号 83 がの状況に応じながら様々な「目のトラブル」に対する適切な処置・対応の練習を行う機会 を設けていく必要があろう。 2.不安に感じた内科的症状 内科的症状の対応では 86人中 80人の学生が不安を感じていた。その中でも多かった内科 的症状は、「てんかんJ

r

アナフィラキシーJ

r

けいれん」であった(図

6)。保健室利用状況

を救急処置内容別にみると、小学校、中学校ともに「外科に関すること」に次いで、「頭痛」 「胃腸症状」を訴えての来室が多い2)。また、大原氏らの研究結果でも同様に「頭痛J

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気持 ちが悪いJ

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腹痛」がみられたおが、本調査では日常あまり見られない「てんかんJ

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アナフィ ラキシーJ

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けいれん」が上位を占めた。本調査で質問をしたほかの内科的症状は、比較的日 常生活で目にする機会が多くまた、学生自身も経験したことがあると思われるものであった ため、不安に感じることが少なかったのではないかと推測される。しかし、「症状を実際に見 たことがない」ために不安を感じる学生は

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おり、これらの多くは「てんかん」 「アナフィラキシーJ

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けいれん」に関しての回答であったと推測される(図 7)。これらは突 然現れる症状であり、その場合養護教諭は慌てず瞬時に判断し、適切な処置・対応が求めら れる。中でも、「アナフィラキシー」は児童生徒を取り巻く環境が変化しアレルギー疾患の増 加が指摘されるようになったへまた、「学校のアレルギー疾患に対する取り組みガイドライ ンJ(2008)に定義や治療法などが取り上げられており、子どもの健康に関する現代的課題と 言える。ガイドラインの中には、学校で「アナフィラキシー」を起こすこともまれではなく、 短時間の内に生命にかかわるアナフィラキシーショックを引き起こす場合も見られるため、 緊急性を要するものである10)と記載されている。このような緊急性を要する子どもの健康に 関する現代的課題に対して、慌てずに対応できるよう基礎教育の中で押さえておく必要があ ろう。 3.不安に感じる救急処置活動の対応 本調査において、 7割以上の学生が不安に感じると回答した対応は、救急処置活動の第1 段階「観察」と、第

2

段階「分析・判断」内で行うものであった。 1)フィジカルアセスメントの重要性について 外科的疾患の救急処置活動第

1

段階「観察」で、学生が最も不安に感じる対応は「視診の 見落としJ

r

正しい触診」、次いで、「正しい打診」であった(図

2

)。また、内科的症状では、 「正しい触診」と「視診の見落とし」に不安を感じると回答した学生が多かった(図 7)。さ らに自分の学習不足を感じるものに「視診・触診・聴診・打診」を挙げた学生が

64

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7

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.

6

%)いた(図 11)。これらのことから、学生は救急処置活動にあたりフィジカルアセスメント に不安があることが分かつた。救急処置における養護教諭の判断や対応は、一般の医師や看

(12)

84 養護教諭養成課程学生の救急処置への不安感 (筒井・徳永) 護師が行う医学的処置とは異なり、医学的に十分なものである必要はない。しかし、少なく とも傷病の判断目的に相応しい問診、視診などフィジカルアセスメントを適切に行うべき義 務がある11)。石原氏は、フィジカルアセスメントを初心者に指導する内容として、理論だけ でなく、その基本技術や的確な救急処置と保健指導が実施できるよう、総合的な実践力を身 につけさせることが不可欠である 12)と述べている。そのため、今後は事例を基に、よりフィ ジカルアセスメントを重視した救急処置の講義と演習を取り入れていく必要があると考える。 2)分析・判断の重要性について 外科的疾患における第2段階「分析・判断」の対応では、例えば「骨折」なのか「打撲」 なのかという「外から見えないけがの正しい処置判断」や「緊急度の判断J

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正しい症状の把 握」に不安を感じていた(図 3)。また、内科的症状では、「緊急度の判断J

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感染症かどうか の判断J

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正しい症状の把握」に不安を感じると回答していた(図的。伊藤氏らが養護教諭 を対象に行った調査によると、養護教諭が救急処置において「欠落を招きやすい事項」が多 くみられる場面は、「症状の把握J

r

処置法の決定・実施」であった13)。今回、学生を対象に 行った調査でも同様の場面に不安を感じていることが分かつた。学生は、疾患・症状に直接 関わる判断や把握に関する不安も多いため、「人体の解剖生理」や「けがや病気に関する知識」 の修得に力を注いでいく必要があると考える。これらに力を入れる必要性として、第

4

段階 「事後措置」での「保護者への連絡・説明方法」に不安を感じる学生が多かったことも挙げら れる(図5、図 10)。竹田氏らは、救急処置に養護教諭の判断や処置の甘さ、知識不足や説 明不足などがみられた場合、保護者から説明を求められる14)と述べている。養護教諭は、自 分が行った処置・判断に責任を持ち、誠意をもって保護者と向き合い、なぜこのような処置・ 対応を行ったのかなどわかりやすく説明し、理解を得るように努めなければならないと考え る。そのため、疾患・症状に関する知識や科学的根拠をもって適切な処置・対応ができる能 力の育成に努めていかなければならない。

4

.

救急処置への不安を軽減するために学生が取り組んだこと 学生は87人のうち84人が、救急処置への不安を軽減するために、これまでに何らかの取 り組みを行っていたことが分かつた。中でも、「教科書や参考書を読んだ」と回答した学生が 最も多く、次いで「友人と包帯法の練習を行った」であった(図 12)。鈴木氏らの研究結果 では、学生は養護実習の前に「救急看護に関することを調べたJ

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処置や手技を練習したJ

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授 業の復習をした」などを救急処置の準備として行っている 15)。本調査も養護実習直後に実施 したため、養護実習にあたって救急処置への不安を軽減するために取り組んだ内容を回答し た学生が多かったと推測される。しかし、「包帯・副子・三角巾の固定法」に学習不足と感じ ている学生は

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と多かった(図

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。学内の実習で「包帯・副子・三角巾の固

(13)

九 州 女 子 大 学 紀 要 第49巻2号 85 定法」に関して練習はしているが、実際に学校現場で児童生徒を対象に適切な処置・対応が できるか不安を感じているのではないかと考えられる。 一方、「特にしなかった」と回答した学生が3人いた。その理由として「わからないことが 多く、どこから手をつければよいかわからなかった」という記述があった。今後は、養護実 習にあたり修得しておくべき基礎的知識・技術を学生に提示し、事前学習を促し不安の軽減 を図っていくことが必要であろう。 5.救急処置への不安を軽減するために学生が今後取り組みたいこと 学生が今後取り組みたいこととして、 106件の記述が得られ、大学卒業までに救急処置へ の不安を軽減したいという思いが強いことが分かつた。中でも、大学在学中に取り組みたい こととして最も多かったのは、「実技など実践的な救急処置の練習」であり、「処置・対応」 に関する回答であった。鈴木氏らの行った研究でも、養護実習を終えた学生は今後身につけ たい力として「処置・対応」を多く挙げており 15)、本調査と同様の結果であった。これは、 学生自身が何か学習するとなった場合、「包帯法」や「三角巾による固定法」、「パイタルサイ ンの測定」などの技術面の練習は、容易に取り組むことができるため挙げたのではないかと 考えられる。 しかし、本調査では、学生が特に不安に感じていたのは、救急処置活動の「観察J

r

分析・ 判断」というフィジカルアセスメントであることが分かつた。これらのことから、学生自身 がアセスメント能力を身につける方法について分からないでいることと、今後さらにフィジ カルアセスメントを重視した教育が必要であることが分かつた。養護教諭は、来室した児童 生徒のけがや症状に応じて、瞬時に観察、正確な分析・判断、そして適切な処置・対応をす ることが求められる。しかし、学校での実習経験や臨床実習経験も少ない学生たちが、これ らに対して不安を感じるであろうことは容易に推測できる。これらの不安を軽減する方法と して、学生が今後取り組みたいこととして技術以外に回答していた「知識J

r

先生や友人に聞 くJ

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ロールプレイング・事例検討」など(表1)を取り入れていくことが必要であろう。た とえば、学生は養護実習で各自様々な救急処置を見学し、経験してきでいる。しかし、それ は3週間という限られた期間であるため、すべてのことが経験できるわけではない。そのた め、そのときに行った処置・対応を記録しておき、経験したことを他の学生と共有し合うこ とが大切になると考える。岡氏らも各自が事例を持ち寄ることで、自ら直接経験しなくても 実際の経験と同じように役立っため、それぞれが多様な経験をしたことになる16)と述べてい る。そのため、学生たちが養護実習で経験した救急処置に関して、他の学生に話す機会を設 けて「ロールプレイング・事例検討」を行い、「自分であれば、どのようなアセスメントを行 い、どのような処置、対応を行っただろうか」などをディスカッションしながら学習してい く環境を作っていかなければならない。

(14)

86 養護教諭養成課程学生の救急処置への不安感 (筒井・徳永) また、学生が大学卒業後に取り組みたいこととして、 97件の記述があり、「講習会への参 加J

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専門家に聞く J

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本を見る・買う J

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情報交換・情報収集」などの回答が得られた(表2)。 そこから、学生は養護教諭として現場に出た後も絶えず学びたいという意欲が高いことが分 かった。大谷氏らの調査結果では、養護教諭が技術面を向上させるために現在行っているこ とに、「機会があれば講習会に参加するJ

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最新の情報を目や耳で受け取るよう努めているJ

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自 分が経験できる事例は限られているので、他校の養護教諭と情報交換をしている 17)などの 報告があり、現職の養護教諭も絶えず学び続けている様子がうかがえる。一方、岡氏らは養 護教諭としての経験年数が高くても、「意思決定を阻害する要因」に「自信がないJ

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焦り」 がある16)と述べており、救急処置の不安を軽減するためには勤務年数だけでなく、自分の経 験値をあげる必要があると考える。また、時代の変化と共に児童生徒の健康問題も複雑多様 化しており、児童生徒一人ひとりに合った対応が求められる。そのため、卒業後、養護教諭 として現場に出た後も、講習会に参加したり専門書を読んだりするのはもちろんのこと、他 の養護教諭との情報交換・情報収集を行い、絶えず学び続けていくことが必要であると考える。

ま と め

本調査から、以下の4つのことが明らかになった。 1.学生が不安に感じた外科的疾患は、「骨折(疑いを含む)J

r

目のトラブルJ

r

打撲」であ り、内科的症状は、「てんかんJ

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アナフィラキシーJ

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けいれん」であった。

2

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学生が学習不足と感じる救急処置の内容は、適切な処置・対応を行うための判断材料と なる「けが・病気に関する知識J

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視診・触診・聴診・打診」であった。 3.学生が救急処置への不安を軽減するために、大学在学中に技術面の学習を行いたいと考 えているが、実際に学生が不安に感じていたのは、「観察」と「分析・判断」というフィジ カルアセスメントに関するものであった。 4. 学生は養護教諭として現場に出た後も、絶えず学びたいという意欲が高かった 以上のことから、学生は、「人体の生理解剖J

r

けが・病気に関する知識」を身につけ、問 診や視診、触診、聴診、適切な判断といったフィジカルアセスメント能力を高め、そして 科学的根拠をもって適切な処置・対応ができるようにならなければならない。また、養護 実習での救急処置の経験・見学を、他の学生と共有し「ロールプレイング」や「事例検討」 といった学習方法を取り入れていくことが必要である。さらに、養護教諭として現場に出 た後も、時代の変化に伴って複雑多様化する児童生徒の健康問題に対応できるよう、絶え ず学び続けていかなければならない。 今回、 87人の学生のうち、 1人は救急処置全般について不安を感じないと回答し、また 残り86人の学生のうち外科的疾患・対応に関して1人が、内科的症状・対応に関して6人 が不安を感じないと回答していた。今回の質問紙では不安に感じない理由までは明らかに

(15)

九 州 女 子 大 学 紀 要 第49巻2号 87 することができなかった。今後の検討課題である。 謝 辞 本調査研究にご協力賜りました学生の皆様に、この場をお借りして心より感謝申し上げます。

引用文献・参考文献

1)文部科学省 中央教育審議会 「子どもの心身の健康を守り、安全・安心を確保するため に学校全体としての取り組みを高めるための方策について(答申)J 2008 2)財団法人日本学校保健会 「保健室利用に関する調査報告書(平成18年度調査結果)J 2006 0047-49、0052-54、0058-60 3)大原栄子他 「養護教諭の専門性と学校看護の捉え方についての研究」 名古屋学芸大学 短期大学部研究紀要第8号 2011 0014-33 4)石川県養護教諭研究会編 上田誠治他監修 「新版・養護教諭執務のてびき 第8版」 東山書房 2010 0231 5)大森智子他 「養護実習における救急処置に関する学生の不安内容一教育系養護教諭養成 課程に着目して一」 茨城大学教育実践研究29 2010 00149 - 163 6)独立行政法人日本スポーツ振興センター 「学校の管理下の災害-24一基本統計一」 2012 0018-19 7)独立行政法人日本スポーツ振興センタ一大阪支所 「学校の管理下における眼のけが」 2010 001-3 8)山本敏行他 「新しい解剖生理学改訂第11版J ~治療~ 2008 00154 - 155 9)三木とみ子編集 「四訂養護概説J (株)ぎょうせい 2009 0 189 10)財団法人日本学校保健会 文部科学省スポーツ・青少年局学校健康教育課監修 「学校の アレルギー疾患に対する取り組みガイドラインJ 2008 060、063 11)菅原哲朗 「学校事故の判例に見る救急措置の危機管理について 学校スポーツ事故の法 的危機管理J~健康教室第 48 回学校保健ゼミナール講演集』 第60巻第16号 東 山 書房 2009 040-57 12)石原昌江 「養護教諭の原点である「救急処置」の専門性とそのあり方」 学校保健研究

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(16)

88 養護教諭養成課程学生の救急処置への不安感 (筒井・徳永) 15)鈴木郁美他 「養護実習における学生の経験と不安内容一教育系養護教諭養成課程に着目 して 」 茨城大学教育実践研究29 2010 pp165-177 16)岡美穂子他 「養護教諭の行う救急処置一実践における「判断」と「対応」の実際一」 学校保健研究

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1

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(17)

九 州 女 子 大 学 紀 要 第49巻2号

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90 養護教諭養成課程学生の救急処置への不安感 (筒井・徳永)

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参照

関連したドキュメント

(1)アドバンスト・インストラクター養成研修 研修生 全35名が学科試験及び実技試験に合格。

また、学内の専門スタッフである SC や養護教諭が外部の専門機関に援助を求める際、依頼後もその支援にか かわる対象校が

副校長の配置については、全体を統括する校長1名、小学校の教育課程(前期課

当日 ・準備したものを元に、当日4名で対応 気付いたこと

ケース③

  池田  史果 小松市立符津小学校 養護教諭   小川 由美子 奥能登教育事務所 指導主事   小田原 明子 輪島市立三井小学校 校長   加藤 

年次 時期

2011