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加速度原理と多部門分析 (<特集>経済学)

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(1)

加速度原理と多部門分析. 廿八

加速度原理と多部門分析

序          さきにわれわれは二つの小論において景気循環で中心的役割を果す投資は二面的効果をもつことを明らかにした。すな         わち、投資を固定資本財の投資と流動資本財の投資に分割し、前者の蓄積は国民総生産の急速な増大を促進する反面、そ の縮少への働きをもっこと、後者の蓄積は経済活動の増大を示すと同時に、他方、生産物の﹁意図せざる﹂滞貨の結果を、 意味すると述べた。従って、投資は二つの部分に分割され、別個の行動として取り扱われなけ.ればならないということ、        さらに、これまでの動学的国民所得分析では加速度係数乃至は資本係数をモデルへ導入する際に二種類の投資 ︵固定と流         動︶を↓激して取り扱っていることなどを指摘した。最後に消費需要と投資との技術的関係ば産業別に分割された多部門 分析によって始め.てより正確に把握出来るので、われわれは当然多部門分析へ進まなければならないということを強調し た。なぜ多部門分析へ進まなければならないか、その必然性についてはそこでは必ずしも明確ではなかった。本稿では当         然それに触れる必要があろう。  本来、加速度機構︵または加速度原理︶は誘発投資の技術的決定に関ずる原理であって、設備の完全利用状態を前提とす るものだといわれている。しかしこれは必ずしもすべての論者の一致した見解ではない。

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卑  クラーク︹1︺によれば、実際は余剰設備が存在するのが普通で、必ずしも完全利用を前提する必要はないと主張して いる。  一見対立するこの二つの見解は実は多部門分析によってみれば本質的には差異がないということを証明出来る。

 いま、ここにA、B、Cの三企業があって、それぞれ異なった財を一つずつ生産しているものとする。この中AとBと

       は設備を完全に利用しており、Cは設備を完全に利用していないと考えよう。  この状態を出発点として、いま、かりにAとBとの産出高が上昇を始め、それぞれの産出の増加によって誘発される設 備の需要増加はC以外のAとBとにおいて生じると考えられる。つまり設備投資の誘発が起るのはAとBとの二部門にお いてだけであってCにおいては余剰設備がある限り起らないのである。Cにも起るためには生産の拡張があまりに大であ るためにCの余剰設備を使用しつくしてしまった上でなお生産の拡張が起ることを必要とする。かくてこの段階ではA、 B、Cの三部門はともに設備の誘発投資を生じているものと考えて差し支えない。そこでC部門が完全利用状態に達する 前に、三部門を統合して一つの企業とみなせば、設備は完全利用状態にはなく、一部に余剰設備が存在するので、加速度 原理の前提条件をみたしているとはいえないことになる。しかるに、さきの例においてみられる通り、部門分割によって 波及過程をとらえる限りでは加速度原理はいぜんとして作用しているとみなければならない。これを失業状態にたとえて ﹂説.明してみよう。  いま、ある地域に百人の労働者が居り、彼等はそれぞれの専門分野での熟練労働者であって、それ故に自分達の分野似 外では決して働こうとしないと考えよう。この時、ある分野では人が余り、他の分野では不足するの.が現.実の姿である。 それ故、この地域では労働の配分が適正に行なわれていないと見なければならない。ここでは必ず失業者が存在するので ある。このように現実の状態は、余剰設備がどこかの部門に必ず存在するのである。たとえ景気が過熱的な上昇過程にあ      加速度原理と多部門分析       七九

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      加速度原麗と多部門分析       八G るとしても、すべての部門で設備の完全利用状態が起る前に、すでに景気は反転しているか、真のインフレーションに突 入しているかのいずれかであろう。そうだとすれば加速度原理の前提である﹁余剰設備の不存在﹂.ということは条件の中 に必ずしも入れる必要はないのではないか。つまり、余剰設備が存在しないという仮定をおいて考察された結論は﹁余剰 設備が存在しても多部門分析によれば加速度原理は働く﹂ということで、このことはさきの二つの対立する見解は本質的 には同じものであって、程度の差異があるにすぎないことを示している。  本稿ではこの問題を諸々の条件をさぐりながら明かにしてみたい。その上でさらに、投資の二面的効果に触れ、二種類 の投資の分割による多部門分析を行なうことにする。  ①拙稿﹁ストックについての若干の覚書﹂西南学院大学商学論集、昭和三十五年六月、および、拙稿﹁伸縮的加速度因子について﹂、商学論集、昭和   三十五年十二月。  ②以後、固定資本財の投資と設備投資を同義に、流動資本財の投資と在庫投資を同じ意味に使用する。  ③純計概念としての分析。  ④多部門分析では一般に二つに分類される。これについての解説は森嶋︹19︺、市村︹20︺を参照。  ⑤前記論文においては、産出過程を平面的にとられる所得分析では十分野効果を表現出来ないので、縦の関係としてとらえる方法を附け加えることを    提唱した。しかし、縦と横の波及過程の同時的分析は不十分ながらむしろ多部門分析をおいてより外にはないことを述べている。  ⑥完全利用の定義についての議論は第三節で展開する。 二 動学的投入産出モデルと国民所得分析モデル        ①  動学的投入産出モデルについての研究はすでにいろいろな角度から試みられている。 本節で展開するわれわれのモデルは出来るだけ簡単なモデルである。このために次の仮定をおく。 ω 政府、貿易部門は除外する。

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第一表

さらに、産業を二部門に分割し、外生部門を家計消費、 ㈲ 物量的産業連関システムをとる。 ⑳ 投資は猿価僕却を無視した純投資とするゆ 産高丘 Xl

茸増

諜離

2 1

Si 1 Xi S2 1 X2 ム Cl X12 Xl1 1 α X21 X22 2 表 三 第 1

kn

2 ゐユ2 1 k21 k22 2

第五表

第二・表

2 1 a12 al1 1 a2エ a22 2 1 2 112 Zl1 1 t21 t22 2

第四表

2 Sll 1 S12 s,, 1 s,,

第六表

民間資本形成、 1 1 2 2 1 d12 dn 1 d21 1 d22 2 在庫純増とする。ここで、記号を次のように約 束する。第一表は投入産出表、第二表は投入係 数表、第三表は資本係数表、第四表は在庫投資 係数表とする。この表の資本係数、在庫投資係 数 ︵以後在庫係数と呼ぶ︶を説明しておく。第五 表の帖=と賊愚は産業1で生産された生産物が 産業1および産業2で資本形成された値を示し ている。馬齢は産業1で生産された生産物が産 業2で資本形成された部分であるから、これは 産業2の今期から来期へかけての産出量の増加        分に比例すると考えられる。この比例係数を資 本係数と呼ぶことにしよう。 それ故資本係数は、

  ︵饗盤誌︶蹄暴響

       で表わされる。      加速度原理と多部門分析

識可罰詔㊦煕二陣㊦誌、嶺謡d㊦蹄善南鳥

謎、虫場﹄㊦か濫サひ舞楽﹀θ醜圧帥㊦鯨ゆ 八一

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    加速度原理と多部門分析      八二  .ノ部門での’期における産出量をN、︵、︶とすれば、産出量の増分は、麹㌦︵、+一︶1きQ︶11奴詫、Q︶であるから、資 本係数を一般式で表わせば、

 袖肝※る飛総突妹コ弧羅即・︵辞・⋮y

となる。  また、在庫係数も同じように、

 吻肝柴無い炉る︶−蟄粥︶る†愚・   −

となる。 周知のように、われわれの動学体系は、 ︵、謡㊦下庄陣︶11︵、避㊦丹瀦呼量︶+︵味謡㊦蹄掛慰薄︶+︵、謡㊦餅楓諮誼︶ +︵、濫㊦譲踏︶で示すことが出来るから、これを部門別の方程式で表現すれば、  囲氷ご“琶=︵、︶十§b・︵、︶十ト︵、︶十鈎︵、︶十9︵、︶  囲b・︵、︶11§λ、︶十&b・。・︵、︶十N昏・︵、︶十孕︵、︶十Gさ・︵、︶⋮⋮⋮⋮⋮︵H︶

・なる.・れらの謹、投入係数・る∀囎鉛・集係数神肝暴閉在庫係数働〒総需当︵辞

﹃b。︶を代入すれば、  賊く、︶一1畠=︵、︶※八、︶十干。・︵縣︶図b。︵、︶十袖=︷図八仙十じ一き︵肺︶︸十蚕。・︷N。・︵単二H︶1囲N︵、︶︸十恥=︷き︵貼十ド︶一※回︵妹︶︸     十鈎昏。︷×b・︵、十一︶1函“。︵、︶︸十9︵、︶  囲b・︵、︶目§︵触︶k︵妹︶+§“・︵味︶×.・︵、︶+鐙︷函Q+じ一函︵、︶︸+さ。・︷き︵、+μ︶i囲㎜︵、︶︸+勲ゑ×[︵、+H︶1×入、︶︸     +防。・N︷×b・︵、+H︶iき︵、︶︸+P︵、∀⋮⋮⋮⋮:︵b。︶

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となる。この式は消費、投.入係数をともに時間の函数とみなしている。投入係数は比較的短期間では安定的であるから、         投入係数を一定と考えることが出来る。  ②式を行列で表示すれば、   N︵OH喬N︵、︶十趣・﹂呪︵、︶十念・﹂※︵、︶+O︵、︶11喬囲︵、︶十︵袖+防︶・﹂賊︵怖︶+O︵妹︶     11亀N︵O十︵趣十呂︷図︵、十H︶i図︵、︶︸⋮⋮⋮:・⋮︵。。︶ となる。ここで、

×︵・︶人轡酔料W︶斜︵慧い“y工融論ζ野禽隔絶§人。。麓ソとする.

 ③式は、 ︵μ1合︶×︵、︶11︵詠十呂︷賊Q十H︶i※︵、︶︸十〇︵、︶⋮⋮⋮⋮⋮︵心︶ さらに、 図︵、︶1一︵Nl匙︶[バ趣十防︶︷眺︵二十困︶﹁歯︵、︶︸+︵Nl匙︶ムO︵、︶⋮⋮⋮・⋮:︵窃︶ と書くことが出来る。ただし、ここで︵Nl匙︶は逆行列を有する行列とする。この㈲式は動学的投入産出体系の構造を示         す式である。ここで消費は時間とともに変化しないという想定をとるならば、O︵、︶はCと書ける。すなわち、   N︵、︶11︵N一畠︶一μ︵神十向︶︷※︵、十一︶1図︵、︶︸十︵Nl黛︶−μO⋮⋮⋮⋮・:︵切、︶ 馴式は、︵醸圧卸︶“︵蝿ぴ鞠轡︶×︵鰍圧帥㊦鯨ゆ︶+︵蒜轡︶ を意味している。最初に常数が与えられ、それを出発点とし て産出量の初期条件が決定されると産出量の経路が自動的に決定することを示している。そして経路が均等発展を示すか        不均等発展を示すかについてはσ式の特性方程式の根の性質によるものである。従って根の性質を規定するものは資本係 数、在庫係数、そして投入係数の構造である。  さて、これまでに仮定したことは資本係数および在庫係数は景気の変動には影響をうけないで一定であるということで        あった。このことはわれわれの体係がいわば多元線型モデルの一形式にすぎないことを意味する。それ故に、このモデル      加速度原理と多部門分析       ,        八三

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職      加速度原距と多部門分析       八四 貯おつでは一般的な経済変動現象甚十分に説暖しつくしえないことは咀らがであろう。レがレ掛がら、われわれの恥節の 目的臨国民所律分析モデルとの対比にあるので行論の便宜上、このぞデルに廿んごるこど.にす都。  つぎに国民所得モデ川の定式化を試みよう。周知の国民所得モデルにおいては加速度係数を使用し、所得の増分と投資 ど砒瞬に一定の技術的関係を措定す6。所得をγ、清費をe、誘発投資、を一、独立投資をAどすれば、か期にお“て次の 笹等式が成立する。   、図︵、︶比d︵O+NQ︶+果、︶⋮⋮⋮−⋮・︵o︶ 1は所待.の増分に一よって誘発され惹設備および在庫投資のすべてを一括していることに注意しなければならない。独立投 資を無楓レアればヒックスモデルはより簡単になって、   .民、︶110︵、︶+汽、︶HO︵、︶+災、騰︵→一︶i︸,︵→e︸⋮⋮⋮⋮⋮︵刈︶ となる。 この国民所得毛デ,ルとわれわれの多部門,モデルとの楓本的差異ば次の一一点である。  ω 嵐出量の増分ど投資どめ関係と所得の増分と投資との関係。

 防消費函数の有無。

 この中第二.点の消費函数に、ついて、多部門分析では消費は外生部門に所属し、体系の外部で決定されるのに舛し、国民 所得分析︵以後所得分析とよぶ︶では消費は所得の阪数として体系の内部で決定ざれる。 勿論多部門分析においても消費を 所径の函数と.して体系の中に導入出来る。しかし、ここでは両体系ともに消費は体量外で決定されるものとみなそう。  .

謌齡ョは投入産出表を簡単な証号で表示している。Rは中間需要、Cは消費、1は設備投資、5は在庫投資、yは附加

.価値である。この図は木来都門を多部門に分割したものであるから、それぞれの記号は各.出門の値を、配列したものである

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と一所るが・.もヒ鴉が蔀門に統A。されたら各記号は一軒蟄を季︵むにな

る。こ.れ.らの記号に従って所得分析と多部門分析とを比較してみよう。   ︹所.得△〃析モデル︺    網Hk旨嵐レ昏むに。ポ・﹄燦レ⋮.・⋮⋮富︶  これを各部門について総計すれば、        ご       ヘ      ミ  ・.詠、  ・ミ  .蕊     ・遷    .蔚   蕊    ︽ロMさ11M5罰虎︵一ヨM§㌧︶閑、11泣Ω+繋・冠︵ドー冠ミ、︶・﹂さ・⋮⋮⋮⋮.︿Q。、︶

    、け 、ド 、⊥ 

軌・目   軌⊥   、i目 馬L昌  ど.起る軌、ご.こでひ.は全部門を統合しだ加速度係数で冷る。   ︹多部門分析モデル︺   ..︵N 畠︶k.に︵禅十、硫︶・﹄眺、T︵∵::・::・::︵¢︶  なおを全部阿につ“て総和をとれぽ、   ∵押含レ磐 ぴ解.ル齢.︵喚配、・’藤曾∵.﹂ざ菰9⋮⋮卜⋮L㌧バ3   ..、..け .瓦﹂   :︾こユ.. ㌃一   :  馬ム 的と9りどを比較すれば、二式が等しいためには、 ほく ドノ ヘ     ソ      リ リ う  ロ       ヒ ヘ    ゴ      コ ロ   ,Mべ煙ぎ+M9、︶臥㌧き11望M⇔lMぎ︶・﹂き⋮・・−・⋮⋮六野O︶    軌 、、 .馬       軌  、

廊熱ばよ囹繊蔭多欝分析が嘉肝に統含されたとレ㌣,,.,.

、「. │互﹃㌔㌦髄ゴ.h 、       .−      卜    , 一1  1︸       .       .      −

第一図

Ci 1’ 1 ,S  :   1 .

R

V

       .所得分析モデルの動学的経路と多部門分析モデルの動学 的言路が哨致ずるだみ分加速膨面数の値を示すものである。しかしながら、この条件は本当の意味で多部門分析モデルの 訪るべき経路を六すものではない。従って⑩式がみたさ腔たとしでも両分析モデルα動学晦経路がで致翼為ど 臥隈眠な      加速度原理ど多部門分析       八五

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加速度原理と多部門分析 八六 い。ただわれわれが云いたいのは、この⑩式の条件がみたされたとしてもなお一致するための条件を必要とするほど両体 系の経路を一致させることが困難だということである。       コ  統合された加速度係数をさらに各部門に分割してそれを切とすれば健は、   ミ     ミ         ミ     ミ        ミ   M︵μIM§、︶き一1M9+Mミ︵HiM§、︶・﹂き⋮⋮⋮⋮⋮︵。。、、︶   、11H  馬睦μ      帆睦昌  、1ード     暁1一目       う となり、創とσとから各部門毎の加速度係数と資本係数および在庫係数との関係式が直ちにえられる。     ︵  このように両分析は相異なった均衡の条件を備えているので、発展経路は相当にきびしい条件をみたさなければ等しく なりえない。同一の経済活動水準を表現するのに違ったモデルでは違った結果をもたらすというのは甚だ不合理だといわ ねばなるまい。それなら一体多部門モデルは所得モデルに優位的であろうか。とくに加速度原理を多部門分析に適用する からには、従来の所得分析に甘んじていることが出来ない理由を明らかにしなければならない。そこでわれわれはその一 端として余剰設備と余剰ストックとの聞題をみる場合に多部門分析はどのような利点をもっているかを明らかにしよう。 ①レオンチェフ︹1︺、ソロー︹3︺、チェネリー︹4︺、森嶋︹19︺、市村︹20︺、.斉藤︹21・22︺、荒︹23︺等がある。   さらに最近においてはレオンチェフ理論は最適化の問題を含んでいないいわゆる﹁がんじがらめ﹂の理論だと批判して、新らしく線型計画の理論を  適用した動学理論がドーフマソ︹24︺等によってなされている。また、均衡成長論については、ケメニー ︹5︺、ソロi︹8︺、森嶋︹6・7︺、ジョ  ルゲソソン︹9・10︺を参照。これ等一連の研究はあズまでも均衡理論の立場に立って動学的経路の安定性を吟味するものである。 ②これを前々期から前期への増加分として定義する場合もある。この場合は過去の産出量の増加の実績によって投資が決まるとみる。 ③資本係数の概念は後でふれるが、所得分析での資本係数は映11袖図+\においてんを示す。ただし、ここでYは所得、κは資本、1は常数である。 ④短期間とはどれだけの時間かということになると不明確である。後で指摘するように投入係数の構造の変化こそが動学的現象であるから、この仮定  は不合理といえる。しかしここでは、一般的な取り扱いに従う。 ⑤産出量が増加しているにもかかわらず、消費が増加しないと考えるのは全く馬鹿げているかもしれない。多部門分析において、消費が産出量にょっ  て変化するという議論は、宮沢︹25・26︺において詳細になされているが、このように閉ぢた体系についての一般的議論はジョルゲンソγ︹9.10︺

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      サ  に負う。そこでは産出量を劣、その変化率を・κ、投入係数およびストックーーフロウ係数を五およびβとすれば、体系は聴11郎聴+艶と表現零れる。.  ここでは消費は郎聴の中に含まれている。この式はあらゆる産出物が経常消費か資本蓄積か.のどちらかに使用されつくすことを示している。従って  体係を等式で表現するかぎりでは余剰設備は出てこない。ここで、ヒロー一︵N−bu︶が非負であれば、し口1一が存在し、鴨一一︵N一︾︶がぎα⑦oo臼ロ。器三㊦で  あれば、ドブリュー︹11︺によって、切よ︵㌧1冨︶は非負。故に体系は産出高水準が非負である解をもつ。ジョルゲソソンが問題にしたのは体係の部  門毎の安定条件と一般的な安定条件であって、投資需要の質的相異は問題にしない。 ⑥いかなる条件をみたせば発散するかについてはここでは尋ねない。 ⑦多元線型モデルのもつ欠陥については斉藤︹21・22︺を見よ。 ⑧ここで所得モデルの代表としてヒックスモデルを選んでいるが、これをピックスモデルと呼ぶには一般的でないが、ヒックスモデルを簡単化したも  のである。 三 フルキャパシティと加速度機構         フルキャパシティについてはノックスによって四つの概念が.与えられている。その中で、ノックスは第三の概念が適切 であると考える。平均費用と限界費用が等しい点がそれである。この点では生産の最適量が決定され、最適な資本量がき まると考えるのである。平均費用と限界費用が等しい点は平均費用最小点であるから、ある与えられた設備、生産方法の 下では、企業はそめ点まで生産を行なえばよい。しかしながら、生産設備を拡大すれば、大規模経済によってさらに平均 費用が減少するので、平均費用最低点を動かすことによって企業はもっと最適な生産を行なうことが出来る。従ってこの 場合は平均費用は短期的ではなくて長期的なものでなくてはならない。同様に限界費用も長期的.限界費用でなければなら ない。ところで長期的限界費用と長期的平均費用とが等しい点で企業が生産を行なっている場合、その状態は生産の.最適 性を保証するものではあっても最大利潤を保証するものではない。それ故、企業が利潤最大を目ざしている限りにおいて        は、企業は長期的限界費用と価格とを一致させる点まで生産を遂行する方がよいのである。企業がこのような生産を粋な      加速度原理と多部門分析       八七

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     加速度原理之多都門分析−       八裂 う限り利潤は保証され、そして事実、企業はこのような生産を続けることを希望するであろう。そこで、いまかりにある 企業が宅の点で生産を行なっていたとする。このときこの企業内には過剰殼備が存在していると鵡えるだろうか。㌦この企 業は現在時点で利潤最汰を保証される生産を行なっているので、たと、見旧機械が存在しており、将来時点において売⊥の 増加が見込まれにいても、生産物﹂単位当りの価格が与えられている限りは能率の悪い旧機械を直ちに使用して生産を増’ 昏昏せみ之とにはならないであろうゆもし増大させればいままで、保証されていた最汰利潤をぎせいにしなけれぜなちな:       ぼ       ロ       い。そこで、企業はこれまでより最大利潤を引き上げるためには限界費用曲線を出来るだけ低下させなければならない。 この尭め爬は企業は新らしい型の能率のよい機械設備を導入しなけれ隷噸らない。このことは閑適能力がフルキャパシテ ィと伺義とみてよい之とを意味するものである。  とこるで、加速度原理が働くため甚はフルキャパシティを前提しなければならな払とされていみ。﹂これは必要な条件で あろうか。本節の目的はこのことをさぐるにある。  いま前節と同じように部門を二つに分け、前と同じ記号を使用する。︵第一表∼第七表の記号に準ず︶   口]  &= き野。 9 ト 卸 ※一   圓  尊一 §さ・ Oさ・ か煽孕 ×昏・  右の寵喝において第二部門画の産缶量−眺即が僅かばかり増加したとき、その波及効果を次の第二図で示すことが出来 る。こ戸﹂で増加をωで示す博  第二図は部門の中の一つあるいはいくつかの部門で︵全部門ではない︶産出高の増加があれば、投入係数による効果と加 速度原理の効架から産出量の一層の増汰をもたらすことを示しているコ戸︺のことはある部門Aにおいて産出量の増大があ﹂ れば、他め部門Bにおいて一層の設備投資と在庫投資の需要が起り、かりにB部門において過剰設.備が存在していたとし ’ 、

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k一$㌔図“。ε やだろう。そしてその加速度係数は所得モデル体系を発散させる程度のものでなく、      ルあ毒い。  景気の止昇期にあっては、余剰設備が部分的に存在するというよりもむしろ、全部門、にわ売って血止不足が存在すると           考える見方がある。しかしながら、景気が士止しつくして反転するまでに全部門にわたって資本不足が存.在すると意える﹂ のはむしろ現実を無視七ているのではないだろうか。景気循環という現象は肇本の最適配分へρ動無反調整麺羅だ乏理干 する立場甚距てば、ある部門では資本が秘剣であるのに附して、他.の部門では資本が不足する乏いう配分の不適合性﹂を前 提する方が現実にかなっているであろう。畳韻量がしだいに増加して行き、その波及効果のために各部門の資本過剰が不 足へ向かい、それが全部門べしだいに浸透して行った結果、全般的な資本不是が到来するが、・そのと唐でさ詫訟お一部め 部門には資本過剰が存在していると考覚る方がより現実的ではないだろうか。ところでこのよう毒状態を一部門に畿合七﹁ て純計概念ど毛ての所得分析にひきうつしてみれば、加速度係数はある値をもち、しかも量的に総計したエク3ーポストと      加速度原狸乏多三門分折      厭、 八九 ても、設備および在庫への需要が余剰設備を使用 しつくしてなお不足になる程度までに波及効果が 激しい場合には、ある限界をこえて産出量体系は 拡大発展するかもしれない。しかし、余剰設備を 使用しつくせないほど波及効果が弱いならば体系 はどこかに収束するかもしれな.い。このよ﹂づな状 態であっても全部門を統合した国民所得分析で鳳 加速度原理が微弱ながらある値をもって働いてあ       収束に導く程度の大いさであるかも

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     加速度原理と多部門分析      九〇 しての資本には余剰が存在することになるかもしれない。このことはとりもなおさず余剰設備が存在するにもかかわらず 加速度原理が働いていることを語るものである。このような理由からフルキャパシティは加速度機構が働くための必要な 条件であるとは必ずしもいいがたいのではないか。しかしながら、フルキャパシティの条件はこれまでの論争の中でば当         然の前提であるとして議論されている。例えばかっての早川泰正教授と渡部福太郎教授の論争にみられる如きものである。 そこで渡部教授はなぜフルキャパシティを前提しなければならないかについて次のように言及されている。すなわち、加 速度機構は二つの想定の上に成立している。一つは資本設備の存在量と財の産出量との間の心術的関係、二つはこの関係 は設備が正常運転された場合のそれであり、財需要変動に応じて常に正常運転を保持するためには資本設備の存在量を変 動させなければならない。この二つの想定の上に立っているが故に過剰設働が存在すれば財需要が増加しても設備への投 資を誘発するものではないと述べられる。しかしながら、正常運転を行なうのは個々の企業であって、それを産業別製品 別にみると、景気上昇期にあってすべての部門が正常運転をしているとは考えられない。,この場合でも、設備が余っで いる部門と不足している部門とが存在するのが普通であって、それにもかかわらず加速度機構が働いているというのが 現実であろう。このことをもっと詳しくみるためにさきに掲げた図式を再び使用する。一部門と二部門の最適資本量を *瓦、*鰯とし、現実の産出量&、為を生産するための最適な量とする。そしてこれらの間に一定の比例関係が存在する とすれば、   肉険Q︶11墜掬一︵、︶   肉b・涛︵妹︶11欝歯。・︵牌︶⋮⋮⋮⋮・・︿に︶ と書ける。ここで鞭丁ぴは比例定数である。そして、現実の資本量を肉ご映臨・とすれば、  ω 資本過剰のとき、

(14)

  盈︵ごi溶菅︵㌧︶VO   内帥︵O一肉噂・斎−︵、︶>O  働 資本不足のとき、   内一︵、︶i内譲︵O︿O   因さ・︵01内昏・菅︵O︿O  ⑧ 過不足の怨いときは等式が成立。 となる。  いま、在廊投資については鱈く問題の外へおき、設備投資についてのみ考察する。      ,  資本が過剰であれば投資は零、従って資本係数はすべて零、資本が不足であれば投資は零でなく、その額は第三表の資 本係数によって決定されると仮定する。そしていま、第二部門では資本が過剰で第一部門では資本が不足であったとすれ ば、仮定によって第二部門での設備投資はないので、これを資本係数の変化とみなして第三表を第七表のように書きかえ ることが出来たとしよう。

第七表

112

0 kn 1 0 k21 2 加速度原理と多部門分析  この資本不足を一般式で示せば・、   因一︵、︶1因㌦、︵縣︶︿O  である。 この不等式を条件式として動学経路は、   ×一︵蛛︶ほ匙=嗣八O十喬5※。。︵、︶+︵蚕一十防=︶︷壇一十︵、十H︶×一一︵弊︶︸十鈎時。︷×。・︵蛛十同︶1※氷鴨︶︸十9   賊跡・︵、︶日喬N一×一︵、︶十§“・掬b・︵妹︶+︵ゑ一十硫登・一︶︷嗣一︵、十月︶一聚一︵、︶︸十恥b。“・︷囲b・︵腎十囲︶1ד。︵触︶︸+O胆        ⋮⋮⋮⋮⋮︵ドトっ︶        九一

(15)

加速度原理と多部門分析 九二 となる。         そして、第二部門に資本過剰が存在しているときでさえ、加速度原理が働いているのである。この場合には、第一部門 の資本設備と第二部門のそれとの和‘内曇肉鄭・が肉険+肉.・曽よりも大なるときは全般的資本過剰となり、反対の場合には 不足となる。  上述の議論を要約すればつぎのようになるであろう。すなわち、部分的な資本過剰はあたかも需要が供給に不足してい るときでも売上日買⊥となるように全体め資本量は余剰となるであろう。このときでさえも加速度機構は働いている。  ところ.で、これまでの議論は固定資本の投資だけに注目して来た。そして在庫投資は考慮に入れなかった。これは在庫 投資が日固定資本の投資とは違って大変扱いにくく、その性格がはっきりしないためである。とくに在庫投資は不安定で、        短期的循環においては支酎的な役割を果すとさえいわれる。第一に﹁意図された﹂在庫と第二の売上の予想が外れた﹁意 図されざる﹂在庫の結合体である点で、さきに議.論した在庫係数表の・安定性は望まれないのである。景気の上昇局面と下 降局面とでは資本係数と在庫係数の性格は本質的に異なる。上昇局面では、在庫係数は資本係数に比べると比較的安定的 である。さらに在庫投資がフロウ概念であることから、在庫が増加していても増加率が減少すれば在庫投資は減少し、逆 に、減少率が減少すればマイナスの在庫投資が小となるのである。この性質は固定資本の投資にはない。そこで在庫投資 も設備投資と同じく、過剰在庫、不足在庫という概念を設定出来るであろうか。これは簡単には出来ない。このモデルで は第一部門も第二部門もともに消費財か生産財かのいずれかに使用可能な財を生産するという想定をとっているので、消 費されなかった部分が将来の生産のために保持される附加分がここでの在庫投資になっているからである。この点が固定 資本の披資乏根本的広湘違する。それならば、在庫を設備と同じように取り扱えるだろうか。  ①ノックス︹12︺を参照。

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②市場が完全競争市場のとき成立する。独占市場では限界攻益と限界費用が等しい。       ’ ③長期曲︵計画的︶費用曲線の分析については、栗村︹27︺を参照。 ④この推論はあいまいであろう。実際、体系が牧束するかどうかは特性方程式の性質による。 ⑤ 小泉︹13︺によれぽ、上昇期は資本不足の現象だと考えられる。景気変動を牧野させるものは労働力だとピックスは考えるが、氏は設備能力によカ  ても頭有あ店なる条件が存在することを示され晩。 ⑥ 早川︹14・15︺、渡部︹16・17︺。 ⑦このときの加速度係数の値は⑩式によるつ ⑧倉林、︹18︺を見よ。 四・在庫水準と完全利用問題  在庫変動は一定の法則に従うであろうか。それは特に短期景気変動における、小循環の主動的役割を果す乏いわれてい る。          在庫変動は企業者の思惑、在庫管理方式の変化、公定歩合の変化によつで変動するとされているようである。  本節では、このような貨幣的、心理的要因、外部経済的要因を無視して、在庫率は産業別に産出高に対して一定率を維ド 持するとの仮定をとることにしよう。しかし、この仮定は景気変動の解明には極めて非現実的な仮定であって、景気循環 現象そのものが在庫投資の調整的変化現象であるという立場からすれば容認され難いかも知れない。その場合には在庫投 資函数を.一定としなくて在庫過剰の場合と不足の場合とに分けて函数を変化させることによってこの難点を回避するのも 一つの方.法であろう。  さて、第八表に従って、産業をπ側、在庫を製品在庫と原材料在庫の二つに分けるゆ ︵慌通および仕掛在庫は便宜上省略︾ 門製品在庫が.z部門から.ノ部門へ売り上げられる場合、.z部門はブ部門への年々の売上の中、売王に比例した一定量をス      加速度原理と多部門分析       九三

(17)

加速度原理と多部門分析 表 八 第

製品在庫

原材料在庫

1 1一一一一d一一一一一“一一一 n Sllv ・・…・… Slnv Sn 1 V ”’”’”’ Snr.V SllM ・…一・一 Sl nM Sn i m.・.・・…. srmm −=:: π 在庫水準 SnV ”’””” SlnV Sn l V ””’”” SnnV sllM .・.”.… slnM S%IM ””””’ SnnM −::・・η 在庫係数 まだ渡されないでその生産部門内へとどまっているのもあるからである。しかし、 る。このとき⑨式は次のように展開される。   掬︵、︶h匙賊︵、︶+︵趣+墨︶︷囲︵嚇÷H︶1眺︵、︶︸+、︷閑︵、+一︶1囲︵、︶︸+G⋮⋮・⋮⋮ゴ︵お︶  ここで、αは投入係数マトリックス、んは資本係数マトリックス、睾は原材料在庫係数マトリックス、 トル、Fは次の︵醤謡切︶型マトリックスとする。       九四 トックしておく傾向をもつであろう。これに対し、原材料在庫は生産を遂行していく ための最少限度を保持するために産出量に比例するストックをもっかも知れない。す       む     む     む  む なわち、・z部門の.ノ部門への売り⊥げのために、.z部門が保持しているストックを 勲、.、.フ部門が.z部門から購入した原材料在庫を勲、ミとすれば、   ⑦な鴨罰ξq§ひ勲、ミー1量§Nひ︵♪、BH”N植:ご嵩︶ と書くことが出来る。  ここで、豊.”恥嵐ミをそれぞれ製品在庫係数、原材料在庫係数と呼ぶことにする。 §、を.z部門から.ノ部門への売上とする。ここで注意を要するのは製品在庫と原材料 在庫とを加えたものはある部門から他の部門へ売られたストックではない。原材料在 庫はそうであるが、製品在庫は.z部門から.ン部門へ製品として売られるが、まだ.ノ部 門へ渡されず.z部門が保持しているものとして定義されているからである。この仮定 は承服しがたいであろう。というのは他の部門へ製品が渡されているのもあろうし、        行論の都合上、ここではこの仮定をと

Cは消費ベク

(18)

三生一一一呉騒U ︶

 ㈲式は、 ︵詠十隔ミ十㌔︶囲︵、十μ︶1︵Nl二十二+寒+包※︵、︶110⋮⋮⋮⋮⋮︵に︶ となる。この二階連立定差方程式体系は特性根の性質によって発散、収敏に分類出来る。  この方程式が成立するには在庫水準がある限度をこえるかどうかにかかっており、その基準は最適在庫水準を現実の在 庫水準が上廻るどかうかという基準である。すなわち、原材料在庫水準についてはもし各部門ごとに原材料水準が適正在 庫水準を上廻っていれば各部門の需要増加があっても現存の在庫量で十分間に合うので、在庫の喰いつぶしによって直ち に生産の増加を惹き起すことはない。このような状態は過剰なストックと呼ぶことが出来るであろう。製品在庫について はどうか。これについても同様のことがいえる。従って、⑭式が成立するための制限条件は、   摯、§1勲、§脇O又は韓§※、一摯、§晒O⋮:・・⋮⋮:︵H留︶   砺欺母−吻なq防O又は防嵐。§、囲、一恥なq仏O⋮⋮⋮⋮⋮︵H㎝げ︶ であるQ  こζで、勲、ミ”勲、。はそれぞれ原材料および製品の最適水準を示す。最適在庫水準はさきに述べたように、公定歩合、        倉庫料、保険料等の諸要因によって決定されるとみられる。  そこで、勲憶“賜な§図︸砺こ鰭11隔な.閑、と考えると、⑮式は、   防織ミ賊、一偽ζ囲、肱O又は︵爵、ミー象、ミ︶図域脇O:⋮・⋮⋮⋮︵HO鋤︶   偽亀唱ミ、囲、一偽な唱ミ、囲、肱O又は︵ζ。匙な一恥な鳶§、︶囲、賂O⋮⋮⋮⋮︵μ①ぴ︶ と書くことが出来る。      加速度原理と多部門分析      九五

(19)

     加速度原理と多部門分析       九六  . エ.て、前節および本節で展開したことをここでもう一度要約しよう。いま、   ルゴ  ギ コ しし      モ    因︵い︶L肉︵、︶八O⋮⋮⋮・⋮:︵H討︶   へ豊§よ㌔︶×、抵O−⋮・⋮⋮⋮︵嵩げ︶       へ    ︵亀L馴︶,§さ隣。⋮⋮⋮⋮・−︵H浮︶  . ゥるとき、,加速度機構はフルに働き、動学的経路は、   盒+寒+包k︵、十H︶−︵、1喬+神+窒+包×︵、︶11α⋮⋮⋮⋮⋮︵冨︶   こ    サ によって決定される。もし、㈲式の中、一つでもみたされないものがあれば、加速度機構はフルに働くことはない。この とき、出発点では部分的に動くが、時間の経過とともに次第に他の部門へ波及の程度により加速度機構は強く働いたり弱      く働いたりする。その強弱をきめるのは外ならぬ資本係数、 在庫係数の値である。︵旨εが成立しないときは資本係数は ,変化し、㈱式の形をとる。  このよヶにみてくると、われわれが産出高の増加率によって誘発投資を規定.する限り、投資を在庫と設備の二つに分割 しても本質的には変らない。それはこのモデルが資本係数と在庫係数をともに︷定と仮定.したからでみ6。しかし怨がら 資本係数を固定した多部門分析体系は企業の投資行動をより細密に表現する点で、所得分析.に一歩先んじていると.いえる であろう。  ア    ニ  これまでの分析は、固定的生産方法を前提しており、体系が.ひとたびある方向へ向かうとますます累積的に偏向すると いう、いわば、 πがんじがらめ﹂の経路であった。つまり最適化の方法を導入していないということである。動学的成長 発展は単なる時間的経路の問題ではない。技術的な投入構造の変化こそが動態的現象であって、投入構造の固定化は体系 をむしろ静態化しているといえる。

(20)

 この問題に解答の光を与えるのが最適化の問題であると思われる。それ故、われわれはつぎに最適化の問題へ進まなげ ればならない。

㏄綱藪華露讐議舞囎藁総鑓騨雄雑嚢瑚難解い差い.

         あと.がき

.本稿を提出する直前に本学の講師加藤勝康氏に第﹁節だけを読んで頂いた。氏は﹁ここで流動資本財の投資と在庫投資を同義に使用す   ロコニ      コロ       ヘ  ヘ  ヘ  ヘ  ヘ  ヘ  へ  あ  へ るごどにつ.いてばうなつげない.、流動資本財投資の中には在庫投資も含まれるとしなげればならない。ここでのねらいは投資を二つに分        マぐモ 割レて二今の投資行動が異な.るということであるから、分類の仕方に厳密性を欠くならば折角意図したことがはぐらかざれてしまう。﹂ と聾ら紮・.ごσ点についで謄か暑摘された通りである・しかし・流動資本財の投葦﹂ついての醤な定義は前記二つの曇調でな されているつもりである。このことについてひ詳細な議論ば後の機会に譲りたいと思う。今後の理論的展開のためにいろいろと御教示頂 いたことを.深.謝する.次第である。       ︵︸九六一年一〇月四日︶         引 、、屠 、文 献      一  .       馳㍉ r....■‘ 一 ︹1︺ ︹2︺ ︹3︺ ︹4︺ へ5︺ ︹6︺

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(21)

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27 26 25 24 23 22 21 20 19 18 17 16 15 14 13 12 11 10 9 8 7 L−t W Lt Lf LJ LI W L−t Lt L−t L−i W Lt W L.t Ll L−1 L一/ L/ W

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加速度原理と多部門分析 九八     ㌦、牢帥8。・団ぎ拷責。。8碧山胃。︷諺ぢ9。O葦帥ヨ一〇ピ8つ二①︷ω畜富田”、、肉6§o§ミミ旨℃<〇一噸悼①● ωoδぎカ﹂≦こ..Oo多多け三く①<9。言践g官印∪団8巳。H弓具10三窟けoo蕩冨ヨ、、肉8ミミミ識§、<。一﹂卜⊃コH8㊤. 旨RσQ8ωOpU.妻こ..ρ睾ひ節巳コ自巳豊8。・“>02。。鋤二死臼冒目配畝。p、、O§§ミ含尋ミ蕊ミミ肉昏§oミ翁M>βσQこH㊤①PZρω.     \.︾飢岳一ω雷げ一一一蔓↓竃。器ヨM、、肉sミミミこミ”OoけこHO①9 ∪Φ鐸①亭ρ鋤巳国Φ隣Φ旦μ乞こ’..客。目Φσq註く①oQρ8器]≦帥侍腎Φ。。㌦、肉ら§o§ミ識§<oピ曽−乞Dト06﹃目ゆ㎝ω. 国口。×植︾・Uこ、.↓冨>08一Φ猫江8中ぎ。一覧①磐匹夢Φ↓審。曼oh守く。ω什日。コ計.、肉鳥§oミ帖§博お竃M層℃.邸刈刈∼ミ○。幽 小泉進﹁資本設備能力と景気変動﹂、大阪大学経済学部創設十周年記念論文集 早川泰正﹁不均等発展と消費限界﹂、経済評論、昭和三十一年一月号 同﹁不均等発展と消費限界渡部福太郎氏の批判にこたえる﹂、経済評論、昭和三十一年五月号 渡部福太郎﹁不均等発展と消費限界﹂、経済評論、昭和三十一年三月号 渡部福太郎﹁不均等発展と消費限界一再び早川氏の所論によせて﹂、経済評論、昭和三十一年五月号 倉林義正﹁在庫変動﹂、高橋長太郎編、景気変動、第五章、春秋社 森嶋通夫、産業連関論入門、第六章 市村真一、日本経済の構造、第七章 斉藤謹造﹁レオンティエフ・システムの動悪化に関する若干の覚書﹂、季刊理論経済学、第W巻隅一九五六年四月 同   ﹁動学的多部門分析について﹂、商学論集、第二四巻、第二号、一九五五年 荒憲治郎﹁産業連関の理論に関する一研究﹂、経済学研究一︵一橋大研究年報︶一九五四年 ドーフマン、サミュエルソン、・ソロー、線型計画と経済分析、王・∬、安井・福岡・渡部・小山共訳 宮沢健一・柵木信吾﹁産業連関と分配構造﹂季刊理論経済学、旧誼 宮沢・柵木﹁産業連関分析と分配構造﹂の・⇔・横浜市大論叢、11巻

栗村雄吉、生産と分配、増進社      .   噌

参照

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