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体育雑誌の内容分析による学校体育の内容としてのダンスの問題点 その2-1

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(1)Title. 体育雑誌の内容分析による学校体育の内容としてのダンスの問題点 そ の2-1. Author(s). 新開谷, 央; 新開谷, 春子; 中俣, 香織. Citation. 北海道教育大学紀要. 第二部. C, 家庭・養護・体育編, 36(1): 21-35. Issue Date. 1985-09. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/6635. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) . 6巻 第1号 北海道教育大学紀要 (第2部C) 第3. i do Un i i lof Hokka i i IC) Vo l t t Journa r s onl ve on(Sec y ofEducat .l ,36 , No. 0年9月 昭和6. 985 sep t r embe ,1. 体育雑誌の内容分析による学校体育の内容としての ダンス の問題 点. 新開谷. そ の 2-1. 央*の新開谷春子**◎ 中 俣 香 織*. * 北海道教育大学函館分校保健体育学教室. ** 函館大谷女子短期大学幼児教育教室. The Rごoblems of Dance as an 工tem 。fthe Phys i caI Education Curr iculum in Schools based on an Analys is of Data , in Phys i 1-1 caI Education N1agazines. Part 工. 日i i S1NKA1YA* Haruko S1NKA1YA** and Kaori NAKAMATA* sas , * Phys i I Educat i l l i i do Uni ty of Educat ca on Laboratory ege ver s on , Hokkai , Hakodate Co , , ヰ*lnfant Educat i ivvomen l l on Laboratory e 。htan S Juni or Co ege . , Hakodat Hakodat e 040. Abstract. The purpose ofthe present study i tem the dance’ as an i s to i solat e the probl ems oft i ofthe phys cal education curriculum in school s . Thi ives ject s study consists of two parts and ob . The method and data were desc- i i bedi t part and publ r n the 6rs shed in the preceding issue. The second part consists of i i ions based two parts, and one part-thi th the resul ts and the -deal s paper s wi r impl cat . on four working hypotheses.. A further part deals wi l l be th other matters and wi. i shedin the next issue. publ i low: The results are summar zed as fol ion A course of s tem of the educat tudy i x an i s an important factor in hel ping to 6 r iculum, Af i ing wi terthe curriculum revlslon of l978 th the dance curr cl es deal , many art in schoo l i di h i l i d t t s were prne n p ysca e uca on magazlnes,. ives of dance educat ion were dance as an educat The ma ional instrument ject jor ob i l t ter increased af ter l978 and education for dance;ar c es aboutthe lat , Creat ive dance as an i i tem ofthe phys cal education curriculum in schools was selec‐ ted from various modes of dance.. M[any problems arlslng from the use of creative. dance have been d i scussed sput ed points have been the nature of dance , and among the di. ture and the f i l characteristics ofthe dance. t cul unc ona. (21).

(3) . 新開谷 央・新開谷春子・中俣香織. 22. は. じ. め. に. この論文 の目的 は学校体育の内容としてのダンスの問題点をさ ぐる ことにある, 論文内容 は- }で発表 している 部・二部の構成からなり, 一部 (目的・方法・分析視点・資料) はすでに本学紀要7 . これから示す内容 は一部で示した作業内容 にも とづいた分析結果と考察 である,. 1, 雑誌別記事数・表題等の傾向 ダ ンス学習の理論的記事 にま とを絞っ たため, 女子体育, 学校体育, 体育科教育 からデータ が多 く求められた. 全体の記事数 では, 1 978年以降の数がそれ以前5年間の倍となっている, これは指導要領改訂に とも なう現象と思われる. またこの現象は表題 にもあらわれている, 学校体育でみると, 1 973年か 、創作ダンスの特性と作品のつくり方の指導( ら76年 にかけて は指導方法に関する表題 (例 、 32 )″ ) ないし問題提起(例34・ 37 )がみられ, 1977年で は指導要領の改訂を先 どりした形で, 指導要領に示 、基本運動とダンス( されている運動内容 (例 、 40)″ 、表現運動( 41 )″ が表 題 と な っ て い る, カ ッ コ 7 ) ゴジ 内に ック体で示された数字 はこの研究の一部 で示した資料の整理番号である. 以下 において 、楽 しさ″ という用語が表題 のなか も特別 な断りがない限り同様 な意味でもちいる, 19 78年以降は、 、 、 ″ に目出つ. しかし, 体育科教育 には1 978年以後 楽 しい という用語をもちいた表題 はない. 体育. の科学 にいたって は指導要領改訂 にともなうと思われる表題の変化 はない.. 2, 執筆者とその所属および執筆回数の傾 向. 表1 雑誌別掲載数. 執筆回数が3回を越 えた著者 は表2のとおりで ある, 雑誌別による特別な傾向 はない. 執筆回数 からみると, 松本, 三浦, 川口が多い. この研究. ~1977. ~1978. 女. 子. 体. 育. 13. 18. 31. 学. 校. 体. 育. 11. 30. 41. 体 育 科 教 育. 12. 33. 45. 体 育 の 科 学. 5. 5. 10. 41. 86. 127. ではダンスの理論的記事に焦点をしぼっ たので, 体育雑誌の内容からみる限りこれら3人 がダンス. 教育における主導的な役割を果たしていると考 え 表2 著者別執筆数 られ る,. 所属についてはのベ執筆数でその所属を示 した ものが表3である. 大学ないし短期大学 に所属 し ている著者が圧倒的多数 である, 小・中学校の所 属者 に対 して高校のそれが少 ないのもひとつの傾. 向である. したがっ て, 理論的記事でみると大学 とその附属学校所属者 が啓蒙的役割をになっ てい るとみることができる, 執筆回数3回以上の著者 では, 松田, 中森を除きダンスを主専攻としてい る著者であり, かつ女性であるの が特徴となっ て. (22). 松 本 千代栄 三 浦 弓 杖. 計. 表3 著者の所属機関. 12 9. 小 中. 学 学. 校 校. 1 0 4 1. 川. 口. 千. 代. 9. 高. 校. 3. 松. 本. 富. 子. 7. 大. 学. 94. 斎 藤 千代子 穴 迫 洋 子 村 田 芳 子. 6 4 4. 教 育 委 員 会. 4. 松. 田. 岩. 男. 3. 杉 本 日出子 水 谷 光 中 森 孜 郎. 3 3 3. 池. 3. 田. 雅. 子.

(4) . ー1 体育雑誌の内容分析による学校体育の内容としてのダンスの問題点 - ご 」 弓P 自 記、 月 ロ′ ′ 、 、 その2 、. 23 .. いる.. 3. 雑誌記事の表題と文中で使用されている主要用語との関連について 雑誌記事を読むと, ときどき, 表題で使用されてい. 表4 表題用語と文中使用用語のパターン. る用 語 と 文 中 で 用 い ら れ て い る用 語 が こ と な っ てし・た. パターン. 表 題. り, 意 味 が 微 妙 にち が う場 合 が み う け ら れ る. こ れ ら は,「日 本 の 雑 誌 が主 と して, 雑 誌 編 集 者 の側 か ら の表 ) 題 注 文 に よ っ て 成 立 し て い る と い う 実 状1 」に 起 因 す る. ・. 2 , 3 ,. ダンス ダンス ダンス. ものと考えられる ,. 1 :. がみうけられる, 表4 は表 題 と 文 中 に お ける 使 用 用 語. 6 , 7 . 8 .. ダ ン ス 領 域 に関 す る 雑 誌 記 事 に お い ても 同 様 な 事 例. 例 の おも なも の で あ る. 表 題 に ダ ン ス の用 語 が 使 用 き. 文. 中. 数. ダンス 舞 踊 創作ダンス. 4 ・ 4 3. : ;麦 藁麓琴ン ; 舞 踊 舞 踊 舞 踊. 舞 踊 ダンス 舞踊・ダンス. き , , 1 2. れ, 文中 においてもダンス がおもな説明用語として使 用 されている例 は41と多い. しかし, 表題がダンスであっても, 文中では他の用語(舞踊, 創作ダ. ンス, 身体表現, 舞踊・ダンス, 学校ダンス, 創作舞踊等) をもっ てダ ンス (表題) を説明 してい 5例あっ た, 舞踊については表題に舞踊 としている場合, 文中でも舞踊 として使用 してし・ る記事が1 る例 が多 い. このケースをも ってダンスに関する定義が多様であるとはいえない. しかし,・編集者. 側と執筆者 との間に用語を使用する上での統一が明確におこなわれていない場合もあると推測でき. る. 各パ ターンにおける事例をみると, ダンス (表題) とダンス (文中) というパターンの著者 は 4 ) ) )他( )であり, 舞踊(表題)と舞踊(文中)をパター 川口( 2 25 5例) 3 , 穴迫( , 斎藤( , 村田, 三浦( )であっ た. ダ ンス(表題) 4例)他( --舞踊(文中) --ダンス(文 ンとしているのは松本( 7 , 舞踊(表題). 中)と い う パ タ ー ン の な か に,以 上 の 著者 が ご く わ ず か し か い な い こ とか ら, これ ら の 筆 者 は ダ ンス,. 舞踊という用語を著者 ごと に使いわ けていると考 えられる,. 4, ダンスの定義に関する記事内容について ダ ン ス の 定 義 につ い て は126記 事 中 73 の記事のなかで なんらかの形であつかわれていた. おも , 、ダ ン ス と は… … で あ る″ という記述の仕方が一般的であ た このような形で まず ダンスを に、. っ . , 定義したうえで, 学校体育 ないしその内容としてのダンスを論述しようという傾向にあっ た. 一般 的にいわれるダンスの特徴等 により ダンス の概念を示すのが, この小論の目的ではなく, 雑誌記事. にとりあげられたダ ンスの定義の特徴を把握することがおもな目的となる. そこで, 記事にみられ る内容を根源的o本質的内容, 目的ないし効果o方向性, 表現に関する内容 文化領域 分類 に関 する内容という点から整理o分析した. 以 下そのまとめである, 4-1 定義されている用語 定義されている用語 とそ の数 (カッコ内の数字で示す) は次のとおりである, ダンス( ) ) 41 ) 12 ) ) ) ) ) 2 5 4 3 3 3 , 表現( , 踊ること( , , 舞踊( , 創作 ダンス( , 表現運動( , 踊り( , 模倣( (23).

(5) . 新開谷 央・新開谷春子・中俣香織. 24. ) ) ) ) 学校 ダ ンス( 1 1 1 1 1 ) . , 民族舞踊( , フォークダンス( , 身体表現( , 舞踊運動( 4-2 根源的・本質的内容について ダンス等を定義する際の概念の内包にあたると思われる事項をダンスの根源的o本質的内容とし てあつかっ た. 記事中から抽出 したおもな事項とその数 は表5に示 した, 1978年 に学習指導要領 が改 訂され, この年をさかいとして内容に大きな変化がみられる. その変 化 はこの内容 に関する項目の度数 が1 978年以降急増 していることにある. 特に, ダンスが表 現欲求. にも とづいている, 快を求めるoともなう, 非日常的世界o虚構の世界における行為, コミュ ニケ- ショ ンとその機能という内容が増 えている. これらの内容 はプ レイ論のそれと一致する. 運動文化. 論 における プ レイの特徴, 基本的条件 ないし分類を用 いて ダンスを説明してし・る例 が多い, つまり, 1978年以降の ダンスのおもな理論的背景 はプ レイであり, それが体育の内容を規定する最も強い条 件である学習指導要領のなかで, 運動のたのしさとしてあつかわれることによっ て, ダ ンスに関す る雑誌記事の内容にも変化をもたらしたと思われる. 4-2-1. 快の 内容 につ いて. 本質的記述のなかでも快 (たのしさ等) に 関する説明が多かっ たのでこの項を起こし説 明することにする.. 用語の定義のなかで快を説明した執筆数 は. 1 4である. そのうち, 三浦, 村田が各3編執 筆 している,また1 3編が197 8年以降であり, 女子体育4編, 学校体育9編となっている. この傾向から少なからず編集者側の意図が雑. 誌 の特 徴 と なっ て あ らわれ て いる と 思 わ れ る. 快(おも しろさ, たのしさ, よろこび等) の内容 は表6 に示 してある. もっ とも多い項 、踊 る た の し さ′ ′、 、創 る た の し さ″ 、 、見 る 目は、. ′ である これらを楽 しさの内容と たのしさ′ . 、踊 して あ げ て い る 著 者 は5 人 い る. し か も 、. る楽しさ″ が模倣・ 変身といっ た欲求にもと づくものとして, 三つの中で最も優位 な位置. を与 えられている. つ ぎに多し・の が集 団のた. ) のしみ・変身 (各4 , 自己表現o承認・工夫 )である, これらは上記三つの内容を補 (各3. 完する位置関係にあると考 えられる. 表 には. 示 していないが, 新 しい発見, 困難の克服, それによる成功感o充実感, 自己向上感, 技. 術の向上 (各1) が楽 しさの内容としてあげ られている. これらは上記の内容と異なる性 質をもち, 上記内容 への手段ないし結果とし. 衷5 根源的, 本質的事柄に関する記述内容 ~1977. 1978~. 1. 表 現 欲 求 快 2, 3. 非 日 常 的 世 界. 計. 2. 18. 20. 4. 14. 18. 1. lo. l1. 3. 7. 10. 1. 8. 9. 2. 6. 8. 0. 6. 6. 2. 4. 6. 3. 1. 4. 10. エク スタ シー. 1. 3. 4. 0. 2. 2. 12. 自 己目 的 的 活 動. 0. 1. 1. 19. 80. 99. 4, リ ズム ・ 律動 性 5. コミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 6, 本 能 的 ・ 先 天 的行 為 7. 欲 求 充 足. 8. 自 由 9. 人 類 の歴 史 そ の も の. 11. 普遍 性. 表6. 快 の内容. 1. 踊 る 2, 創 る 3. 見 る 4, 集 団 5. 変 身. 6, 自 己表 現 7. 承 認 され る 8. 工 夫 す る. 9 . 感じを表現する 10 . 非日常的世界に入る 11. 模 倣 す る. (24). 8 6 5 4 4 3 3 3. 2 2 2.

(6) . 体育雑誌の内容分析による学校体育の内容としてのダンスの問題点 その2-1. 25. てあらわれるとも考 えられる, 4-3 目的ないし効果・方向性について 、身体の教育′ ′ から 、 、身体を通 しての教育″ へと推移 し 1 、 、 体育が 、 , 980年代には体育が 身体 ない 、運動を目的とした教科″ へ移行しようとしてい ′ としての教科から 、 し身体活動を手段とした教育′. 、身体の教育“として社会的機能を果たしてきた こ )のもとでは体育 は、 る. 戦前の絶対主義の教育3 , )として機能していた 敗戦後文化的普遍主義の教育目的のもとに の時代 ダンス は良妻賢母の教育8 , 、ダ ン ス を 通 して の教 育″が 一 般 化 し今 日 ダ ン ス はそ の 本 質 の 一 部 を 生 か す こ と に な っ た. つ ま り, 、. ・ると思われる,3 ‐-2でみたように,197 に至 ってし 8年を期 にダ ンスの本質に関する論議が啓蒙的9 伝達的機能をもつ体育雑誌で展開されている, このような現象を背景として, ダンスが教育ないし 何かへの手段となるか目的になるかという問題は体育ないしダンスの方向性として重要 な意味を持 つと考 えられる,. ダンス の目的について記事中から抽出したおもな内容とその数 は表7に示してある, ダンスの日 的は作品 づ くりにあるという学習に関連 した例も多かっ たが, ここでは教育の目的との関連で整理 978年を契機に大きな変化がみられた, 目的に関する記 を試みた, ダンス の本質にかかわる記述は1 述はこの期以降減少しているが, 本質的内容ほどの変化ではない. これらの点について は学校体育 の 内 容 と して の ダ ン ス の目 的 に お い て 明 ら か に し た い と考 えて いる.. 4-4 表現に関する内容 、ダ ンス は… を 表 現 す る も の で あ る″ 、 、… を … に よ っ て表 現 す る′ ′と い う記 ダ ン ス を 定 義 す る 際 に、. 述が多数あっ た. ( 33編)そこで, 表現対象, 表現媒体, 表現様式, 表現の目的なし・し方向性 につい て調べてみた, まず定義の対象となる用語である が, 1 ) ) 97 7年以前 はダンス( 5 7 , 創作 ダ ンス( ,舞. )の計15例である. これに対 し,1 ) ) ) 踊( 2 ) 1 978年以降 はダンス( 5 1 3 , 模倣( , 創作ダ ンス( , 舞踊( , ) ) 模倣( ) 創造 ( 1 )計1 後者で 踊り( 2, 表現( 2, 2, 6例である, は定義される用語が多様化 してきてい るの が特徴である.. 表現対象となるものについては1978年以前・以後では大きな変化 はない. そこで33編 について その傾向をみることにした. 最も多いものは感情( 1 3)であり, その具体例 は自己(自分)の感情( 6 ) , づ 1 ) 具体的形を持たない感情( 1 )とな ている 感じ ( 8 ) 思想( 6 ) 考えた いて 民族の感情( つ っ . , , , , こと( ) 3 ) 3 )となっ 3 , 空想o想像( , イメージ( て い る. 表 現 と ダ ン ス で は表 現 対 象 に ち が い. 衷7. 目的 なし・し効果 に関する内容. は ない が, 模 倣 の場 合 は性格 ・ 情緒 ・ 行 為,. 人 や 物 の 種々 の 属 性 が あ げ ら れ て い る, 表 現 ・ ダ ンス は抽 象 的 なも の が表 現 対 象 に な っ. ているのに対し、 模倣の場合は多少具体的な も の が 対 象 と な っ て い る,. 表 現 の 媒 介 (体) と して は身 体・肉 体 活 動・ 身体 運 動, 運 動, 動 き, 身 体 の リ ズ ム が あ げ られ て い る. こ れ ら の用 語 に続 く こ と ば は,. ~19 7 7 1 , 人間形成 2 . 豊かな精神. 1978~. 計. i浅 喜 美墓かな身体. 4 5. 4 1. 8 6. 1. 8. 言. 5 , 創造性の育成 6. 運動方法の修得 7 , 豊かな生活 8 . 美の追求. 2 1 1 1. 4 0 1 2. 6 1 1 3. 19. 12. 3 1. … に よ っ て(4) , … で(3) ,… , … を 通 して(3) (25).

(7) . 26. 、 . 新開谷 合 央・新開谷春子・中俣香織 谷 子. ・. を 素 材と して, … に 置 き か え て, … を も っ て, … に よ る, … を 媒 介 と し て(各 1) で あ り, 表 現 へ の. 手段としての素材と読みとれる使い方がもちいられている, これらに対 し, ふさわしい運動を, こ れらの運動は, 身体活動として, というように運動が目的として読みとれる使い方も3例, いずれ も1 97 8年以降にあっ た.. 表現の様式 はリ ズミカル・律動的 (性) ( 6 ) ) に代表される. , 創造的・独自性をもっ て (各2 表現方向性 なし・し目的についておもなものは人間形成・自己開発等( ) ) 5 5 , 表現o創造的表現( , 自己実現 表現欲求・欲求充足( 4 ) ダ ( 2 ) である 4- 3で示した教育目的のほかに ンスそのもの . , , , が目的となる運動として方向づ けられているケースがみられる, 4-5 文化領域について 学校体育 における ダンスについての記事を資料としたためこの課題 に対する記述は少 なかっ た, )がそのなかでももっ とも詳 しく説明している.そのほかには定義 のなかにわずかにみられる 近藤( 9 も の が あ る だ けで あ っ た, そ の な か で, ダ ン ス は芸 術 で あ る, な い し芸 術 的 で あ る と して い る ケ ー. ス が5 , 美 としての体育という両義的性質をもたせているものが1そして運動 の芸術 が1という内 容 と な っ て い る,. )がいうよう に ダンスが芸術か体育 かについて はスッ キリとした解決 は与 えられていない 近藤4 , .. 今回の資料で は数 においてはダンス は芸術であるというケースが多い, しかしこれをも って判断す. ることはできない. 次章以下で, 学校体育 におけるダンス について, その目的・目標 が考察される. そこでこの問題が教育 (体育) の目的 との関連で触れられることになる, 4-6 分 類 に 関 す る 内 容 に つ い て. ダ ンスの分類 についてはある ダ ンス様式を説明するために他の様式と区別する形で論述されてい るものも含めると多数みられた.しかし,ある程度の分類基準を示しそれ にそ っ た分類 は5編であっ た. 表8 はその内容を示 したものである.. 分類基準をみると, ダンスの質や文化的性格の違いによる分類( 29 , 47) , 価値の相違による分類 ( 48) 機能的特性の違いによる 6 ) 心理的快経験 3 分類( , の相違 による分類となっ ている.29と47 は , 同一著者(松本)である. これら5編とも1 978年以降の記事 から求め られた. ダンスの本質的内容 4-2)でみたように, 1978年以降, ダンス の質 に関 して大きな変化がみられた. この変化はダンス ( が手段として他 の目的 に機能するという側面からダ ンスを楽 しむという自己目的的活動として の側 面をも つ運動 への変化である, しかし, これらの変化は理論的, 主導的位置 にお ける変化であっ て, それが教育現場 における実践的変化であるとはいいきれない性格をもっ ている. だが, この期を境 として, ダンスの分類 においても, それ以前 の教育的機能を重視した分類 からダンスの本質的要素 による分類が必要になっ たと思われる, これらの分類 についても文化領域と同様学校教育のなかに. おけるダンスの位置づ けと深い関連がある.. 以上ダンスの定義に関する概要である.学習指導要領が改訂 になっ た1978年を境に違いがみられ るので, この点を中心としてまとめ ると次のような特徴がみられる. ・ダンスの根本的, 本質的内容に関する記述が大幅 に増えている.(記事数が2倍 に増えたのに対 6) (2.

(8) . 27. 体育雑誌の内容分析による学校体育の内容としてのダンスの問題点 その2-1 表8. ダンスの分類 とその基準. デ ータ ー. …… 分類されたダンス様式 号 分類基準. 番. 29. 伝統・創造 …… 伝統的な民俗の踊り・創造的な自己表現の踊り. 43. 形式の共有・個性的表現 …… フ ォ ー ク ダ ン ス・創 作 ダンス 動きを共有して楽しむ・見せることを前提, 見られることを意識して楽しむ. 47. 異なった質, 文化 …… 民俗的なもの・芸術的なもの. 63. 芸術としての美的表現の追求 …… 芸術としてのダンス エキ サ サイ ズを楽 しむ. … … ジ ャ ズダ ンス. 社交 を目 的. … … 民踊・社交ダンス …… 教育舞踊. 自己表現としての教育 68. 楽しみ方 (楽しさの質) の強調点・変身対象 ・リズムを手がかりとしそれにのって自由に踊ることで変身するのが柴 …… ジャ ズダ ン ス,. ディ ス コ ダ ンス. しい. ・構成されているリズミカルな動きで相手と対応して踊るのが楽しし 一 …・ フォークダンス ・形式をもつリズミカルな動きで変身し, イメージや対象を模倣表現す …… バ レエ 日舞 , る こ と が楽 しい. ・イメージや対象をリズミカルな動きで自由に工夫し模倣表現すること …… 創作ダンス,. モ ダン ダ ン ス. が楽 しい. し, この内容に関する項目 は4倍となっている.) ・本質的内容のなかでも快 ないし快経験 に関する記述 が多く, 執筆者と記事掲載雑誌に一定 の傾. 向 がみられ た,. ・ダンスの目的, 効果 に関する記述は本質的内容に関する記述数ほ ど大きな変化 はない が, 減少. して いる.. , ダンス の多様な様式を学校体育のなかにどうとり. o ダンス の分類 についてはこの期を境に増 え. 込むかが模索されていると考 える.. ・表現に関する内容では定義される用語 が多様化 している, また, 表現媒体としての身体ないし 運動という位置づ けが多いなかで, 運動ないし活動自体が目的として受 けとれる内容 がこの期以降 にのみ3例みられた.. 5. 学 校 体 育 に お け る ダ ンス の 定 義 に つ い て. 1977年以前では2 2編, 1 978年 0記事であつかわれている. ( 学校体育 における ダ ンスの定義は6. 以後 は38編である). 学校体育 における ダンスと は何かを説明する対象用語には次の4つのパ ターンがあっ た, まず, ) 2 ) 2 )である. ) 5 教育の機能的側面を示す用語としての舞踊教育( 5 , ダンス教育( , ダ ンス学習( , 他(. 4 ) ふたつめは, 教育領域における運動を明確に示 した学校におけるダ ンス(学校 ダンス)( , 教育舞 21 ) 2 ) )そして, 包括的意味としてのダンス( 踊( 2 , 舞踊( , さいごに具体的内容 としての創作 ダンス ( ) 他 ( )である ( ) 2 7 6 ) 表現運動( 日本の踊り 7, , , , 以上の用語 に示されている目的ないし方向性を示 したものが表9である, 学校教育 ないし体育に )がいうよう に舞踊による教育 と舞踊への教育とい おけるダ ンスの目的そ して方向性として, 松本6 (27).

(9) . 新開谷 央・新開谷春子・中俣香織. 28. ダン ス教育, 学習の目的 方向性 ,. 表9. ◎・人間形成. 5. 8. 5. 2. ・情. 7. 6. 0. 6. 5. 1. 6. 操. ・感 受 性. 3. 2. ・運 動 (ダ ンス) 技 能. 5. 1. 4. ・社 会 性. 5. 2. 2. ・そ の 他. 4. 2. 3. 5. 27. 19. 46. 3. 0. 3. 3. 7. 10. 1. 1. 2. 7. 8. 15. 計. ◎・健康な生活態度・能力 ・ ダ ンス の 生活 化 ・そ の 他 小. 計. に よ ◎ ・ 舞 踊 文 化 の理 解 ・文 化 の 伝 承 る 教 ・文化創造主体者の育成 育 ・芸 術 の理 解. 1. 4. 5. 2. 2. 4. 0. 2. 2. 0. 2. ・ 郷土 の理 解. 2. 1. 1. 2. ・そ の 他. 1. 2. 3. 5. 13. 18. 小. 計. へ の ◎ ・ ダ ンス 創 作 ・舞 踊 的 身 体 教 ・動 きつ く り 育 ・そ の 他 小. 計. ◎ ・ 踊 る楽 し さ ・楽 しく踊 る ・満 足 ・運 動 する 喜 び ・承 認 さ れ る 喜 び 小. 計. ◎ ・ ダ ンス の特 性 にふ れ る ・理 解 する ・ ダ ンス それ 自 体 が 目 的. ◎. 計. 3. 小. ・ 舞 踊. ・978{ ). ・ 一 般 的 体 力 (健 康) ・創 造力 (性). 舞 踊. ~1977. 3. 2. 5. 3. 0. 3. 0. 2. 2. 4. 0. 4. 10. 4. 14. 2 0 1. 6 5 2. 0. 2. 8 5 3 2. 0. 1. 1. 3. 16. 19. 0 0. 4 2. 4 2. 小. 計. 0. 6. 6. 合. 計. 52. 66. 118. う2側面がこの結果からもうかがえる. 舞踊による教育的側 面として は,4-3で示 した内容を機能 的に補足する形となっている, そのひとつとして, 健康な生活とともに197 8年以降 はダンスの生活 化としてより目的が具体化されている, 舞踊への教育の側面としては 表5に示 した快の内容が目 ,. 的となっ ているとともに, 文化としての舞踊の理 解等が目的となってきてし・る そのなかで 19 , , 78 年前後で大きく異なるのは, 文化創造の主体者の育成とダ ンスの特性 に触れる・理解する・ダンス 自体が目的となると いう点である, とくに後者 につし・ては 水谷 松本 中嶋 三浦 村田らが19 77 , , , , , (28).

(10) . 体育雑誌の内容分析による学校体育の内容としてのダンスの問題点 その2-1. 29. 年以前のダンス学習 の目的について反省・批判をおこなっ た上でこれらの目的を強調 している, 反. ′ ′、 、創 19 ) 省o批判の対象となっ た内容は次のような例である, ”創造性の開発手段としてのダ ンス( 、ダ ン ス を 通 、結果重視の学習指導( ′ ′、 67)″、 49)″”芸術的機能の強調( 4 7) 作とは創るだ けという誤解( ′ ′ 68 ) しての教育(. これらの例を提示して1978年以降の ダンス の目的を提起 している, 、表現運動″ の延長 とみなす理 、戦後のダンス教育 は身振り・手話などのような 、 95 )は 、 また及川( 〃 978年の指導要領で展開されて 論を基礎としてきたこと が根本的な誤りであっ たとしたうえで, 1 ″ と批判している 中森( 、 、 ダ ダンスが 1 生活 から著 しく遊離 している 02) ンスのあり方 における いる , は表現欲求や表現力を養うにはダンスo表現運動だ けでで きるものではなく, 認識の教育と表現の. 教育が相まっ てはじめて達成されるとしている,さらに1977年以前にも ダンスの目的に関する批判. があっ た, ひとつは石川( 83)がダンス は情操陶冶の教材としては不向きである とし, この側面を考 81 )のダンス主義批判 である, えれ ばダンス教材はない方 がよいとしている, もうひとつは渡辺(. 以上, ダンス教育 (学習) のあり方 と若干関連して述べてきたが, 学校体育におけるダンスの定 義 はダンスへの教育とダンス による教育という二 つの強力 な側面から規定されていることになる.. 6, ダ ンス 教育 の あ り 方 に つ い て. この章 は5章で示した目的・方向性がどのように展開 されることが望ま しいのか. そして どのような有様が望. ま れ る の かが課 題 と な る.. ダ ン ス 教 育 の あ り方 に つ い て の 記 述 は教 育 ・ 体 育 の 目. 標から学習内容そして評価にいたる幅広い内容となって い る, そ こ で 分 析 ポ イ ン ト を そ の 1 で 示 し た プ レー ム. 2 )にもとづ き 次の )と教授の構造と学習の構造1 ワーク7 , よ う に定 め た, 図 1 はそ の 流 れ で あ る.. A : ダ ン ス 教 育 の目 標, B : ダ ン ス 教 育 の 内 容 (B,: ダ ンス の内容. B2: 子 ど も か ら み た ダ ン ス の 内 容) ,. ラム。指導計画, D:教師, B:教師・生 徒の相互作用(E,:教師の作用, E2:子どもの作用=学 習) , F:評価, G:他要素 (教育目標・体育目標他) C:カリ キ. A. ダンス教育の目標. B. ダンス教育の内容. C. ヵリキュラム.指導計画. D. 教 師. E. 教師・生徒の相互作用. F. 評 価. G. 歴 回. 図1 ダンス教育のあり方の分析の流れ. 目標の分析はその目標 がどういう経験や認識を積み重. ) したがって 各分析ポイントの特徴とともに ねていっ て達成されるかに関する仮説の提案である2 , , , ポイント間の関連も考察上の視点となる, 6 ‐-1 ダンス教育の目標のあり方と他ポイントとの関連 ダンス教育 の目標は5章で示した学校体育 における目的ないし方向性の傾向とほ ぼ一 致する, 目 }にならっ て 他のポイントとの関連をみることによって ダンス教育の目標 のあり方を5 標の分析2 , , 章の内容を補足する形で説明する. (29).

(11) . 30. ・ . 新開谷 . 谷 央・新開谷春子・中俣香織 谷. イ. G:他要素 (教育目標・体育目標他) から説明されているケース について このケースは教育内容ほど多くはない. そして,4 と5章で示したも のとほぼ同じ傾向であるが, 特筆すべきケースとして, “体力 づくりの目標を掲げること自体 過ちである( 14 )″とダンス教育 の内 、生活化を考 えると 社交ダンスよりも創作ダンスが上 であるという考 容も含めた問題提起として 、 , ″ そして独自の教科論 として 、 、舞踊教育を体育教 えでは, 日本のダ ンス教育 は停滞しつづ ける( 90) ′ ′ があ げられる 後者二つは創作中心の指導要領を含 育のくびきから切り離 して構想すること( 78 ) . 、 、 ″ めた ダンス教育に対する あり方 への問題提起といえよう. ロ. B : ダ ン ス 教 育 の 内 容 か ら説 明 さ れ て い る ケ ー ス ロ ーI B,: ダ ン ス の 内 容 か ら説 明 さ れ て い る ケ ー ス. ダンス教育の目標がダンスのも つ機能的側面 から強調 されているケースが多い, ここでも ダン , 、豊かな心 美 しく表現できる スのもつ手段的側面と目的的側面が明確 にあらわれている, 前者 は 、 , ′ ′ 後者 は、 、ダンス の特性が生かされてこそ 活動の喜びが生 身体の高まりを目 ざすべきである( 79 ) , , ′ ′ という表現がなされている 数的には後者の傾向 に属するケース まれ自己実現が果たされる( 62 ) . 、自発的・自主的にダンスを楽 しむことのできる性 が多 い. しかし, 後者 の説明の仕方のなかにも, 、 ″ というよう に楽 しむための目標の規定のしかたも 向や能力を身 につ けることを目標とした…( 67) みられる. すでに他要素との関連 のなかで示したが, 創作 ダンス中心の傾向に対する批判, 反省も 、さま ざま な特性をも つ舞踊 の修得( ある, マクロ には、 74 )″ が教育的に機能するという主張である. 、創作型が中心であるには かなり の見 なおしと転換が必要( そして, これ らが 、 86 )″ という主張へ , 、男性も学 び 男性も教 えるこ と連続 している. 創作ダンスに固執 しないという考 え方のなかから,、 , 、 、 ″ とを前提として( が女 78) 女 子 子らしくと, ダンス の領域 に女子を閉じ込めることはダンス専門家 、男女の別を問わず 本格的な教材とすべき( ′ ′ という意見が見 出され 80)″、 の独善的発想( 96 )( 9 9) , る. そ して, こ れ ら は カ リ キ ュ ラ ム に お ける 男 女 共 習 の主 張 へ と連 絡 して い る, ロ ー2 B2: 子 ども か らみ た 内 容 か ら説 明 さ れ て い る ケ ー ス. 子 どもにとっ てのダンスの特性から目標のあり方が説明されているケースも多い, その代表的な 、プ レイ教育にむかいつつあるとき 子供の欲求 が重視されなければならなくな てきた( 例 は、 )″ 51 っ , “ である. この考 えには, 人が今本来的に何を求めて いるか, その中でダンス は機能 しているか( 68 )″ 、欲求 があるから楽 しめばそれでよいということ はない( ′ ′ という背景があると思われる.しかし,、 52) という学習場面 における楽しむための技能を重視 した意見があり, その具体的方法 へと課題 が続 い ている, また子 ども社会とのかかわりからは ”子どもの身体発現 は子 ども社会 のなかで機能しなけ ればならない( 98)″という意見 がある. ダンス の特性 が学校体育の機能にお ける対個人的機能から , 子 どもの生活圏 における社会的機能として生かされることを求めて いると考 えられる. ロー3 C:カリキュラム・指導計画, D:教師, E:教師・生徒の相互作用 からの説明 E:教師・生徒の相互作用, 特 にダンスの目標を達成する際のそれぞれの役割と方法から説明され たもの( 7 3 9)と学習の場のあり方( 37 9)とそこ における相互作用のあり方( 22 )から説 , 77 ,7 ,8 , 80 明 したものがあっ た. 6-2 ダンス教育の内容のあり方 、学校体育 における ダンス″ の定義で示 した被説明用語とほぼ ダンス教育 の内容 は質的 には5章 、 一致する. 以下6-1 と同様の方法で内容 のあるべき有様をみることにする, (30).

(12) . 体育雑誌の内容分析による学校体育の内容としてのダンスの問題点 その2-1. 31. イ, B,: ダ ン ス の 内 容 の あり .方 に つ い て. ダンス内容の本質にかかわるあり方として, おもなものをあげると次の主張 がある. 、舞踊文化からいま一度舞 、 、運動文化としてのバ ターンと芸術の本質を破壊 してはならない( 10)″、 ″ 9 ) いずれも1977年に出ている,.運動文化, 舞踊文化, 芸術そ 踊の遊戯性への回帰 が求め られる( して遊戯性という本質的要素のあり方 が示されて いる, 従来, 創作ダンスが主導的に展開 されてき 、創作型が中 たなかで, これらの要素 が具体的に展開するにあたっ て次のような主張がある, まず 、 ″ という創作ダンスの内容見直し論がある そ 86) 心であるには, かなりの見とおしと転換 が必要( . 、 、 して 民俗的舞踊を主教材とする遊戯的伝承 ダンスは今日のダンス教材の主流を占めるには不適当 ′ ′ であるという教材としてのレベルを問題とする主張がある一方 ダンス の機能的特性を多様 ) ( 93 , 、すでに存る形式を共有 して踊るフォークダンスの価値の見直 しや …大集団 に にとらえたなかで 、 , ′ ′という主張もある これらはダンスの本質にもとづ 43 ) よる踊りの楽しさの広 がり が期 待される( . いたダンスの機能的特性から考 えられている. イ ーI. B2: 子 ど も の ダ ン ス の 内 容 か ら B,: ダ ン ス の 内 容 の あ り 方 を 説 明 し て い る ケ ー ス に つ. いて. 学校教育における ダンスの内容 はマクロな意味での社会を構成している-文化としての舞踊oダ ンス文化から選択という過程をへて決定 される, この選択の過程で教育を受 ける対象としての子ど }児童観 が教育内容に大きく左右 して もは重要なファ クターとなる, 伝達観,助成観といっ た教育観5 いる. 体育 においても児童 が発育発達の対象であるか, 文イヒ享受の主体であるかによっ て教育内容 と して の運 動 の性 格 は こ と な っ て く る. ダ ン ス に お い て も 同 様 な こ と が い える. ダ ン ス の 目 的 で も. 考察したように, 発育発達の対象 とみる場合運動 (ダンス) はそれへの手段と受 けとめられやすい. 子 どもを中心としたダンスの内容には当然この発育発達の対 象としての子どもという考 え方が多く みられる. これらについてはすでに目的等で述べたので, それ以外の記述について考 えてみたい. (記述数 は少ない,) 19 )内容という考 え方が中核となっ ており, こ 95 04) まず, 子ども が楽 しめる( ,1 , 学習者 が望む( 、 、 として次のような記述がある えを満たす内容の方向性ないし具体的内容 れらの考 . も っ と気軽 にダ ′ ′ 86 ) という創作ダンス型見直 し論のなかで ンスの踊る-つくる--見る楽しさを子どもに解放する( 、 、 て楽しめるものであること の修正型の記 述, 内容 は子供達にとっ , 舞踊文化を共有創造する能力を 、 、 ″ 95 ) 子 どもが楽 しめる内容であるため には, 創作型 に対 して潔 癖 す ぎた 効果的 に育てるもの( ″ ( 1 04 ) として, ダンス の可能性を多方向に求めよ うとしている記述. 以上3つがおもなものである, 、既成の作品 は子どもたちの表現力創 造力 これらの方向性ないし具体的内容を補完するもの として \ 1 5)…、根源的なものと現代の子どもたちが求めている喜 びの接点を求めてい かな を失わせはしない( 63 )″ とがある, けれ ばならない( いずれにしてもこれらは1978年以降の記事にみられ,子 どもを発育発達の対象としてのみ位置 づ けた考 え方とは異なる位置で, これらのダンス内容のあり方を論じているのが特徴となっ ている,. イー2 G:他要素 (教育目標, 体育目標他) から説明されているケースについて 、体育と しても ダンスとしても納得のゆく内容 としてダンス このケース は数例み られた. まず,、 , ″ 7 9) という問題提起がある. カリキュラムとの関連でつけ加 えると, この提起と の再構成 が必要( 、独創的表現を強調 したいならば 置き場所 がない 同レベルでありかつ方向性の異なるもの として 、 , ″ 83) という意見がある, これらは1 974年,1977年 に出された意見 といっ て体育 に置く必要 はない( 、文化遺産というものを軽視ないし無視してきた 日本の踊り民舞の楽 しさ親しみを である. また,、 , (31).

(13) . . ・ 新開谷 谷 央・新開谷春子・中俣香織 谷. 32. ′ ′という民舞・教育の立場 と、 、ねらいを考 えず 単にフォー 「教育」に結 びつ けて考 えられないか( 78) , クダンスや既成作品を教 えるのみで は意味 が ない( 11 3 )″という創作中心でフォークダンスをそれへ の手段とする立場 がみられた. これらは教育目標の違いが教育内容に反映したものと考 えることが で き る, 6-3. カ リ キ ュ ラ ム, 指 導 計 画 の あ り 方 に つ いて. カリキュ ラム, 指導計画 について はダンス内容のあり方にともなっ た説明が多い.( )しかし, 教 10 育目標や体育目標 ないしダンス教育のあり方とかかわっ た説明も みられる. マスロ からミクロへと み る と次 の よ う に な る.. まず, 内容の排列 についてみると, 体育ないし教育全体のカリキュ ラムと関連 して, 独創的表現 を強調するならダ ンスを体育 に位置 づ けることに関 して否定的な立場( 83)がある. いっ ぽう, 1979 、舞踊観の根本を論じ その共通見解 差異を明確 にし カリキュラム上に基本的 年, 19 80年 には、 , , , 、それぞれの国の踊りを伝承 し さらに新 しい 内容と多様 な発展形式を明らかにすべきである( 2 4 )″、 , 世代の踊りが生まれているという認識の下で, 学習指導要領もより広い視 点から, 受 け入れやすい ′mや がては日本古来の民謡舞踊をふくむカリキュラムへと堆移す 形 に改良を加 えるべきである( 9 9). べき( 96)″ といっ たカリキュラム, 学習指導要領見直 し論もある, 1 978年 に学習指導要領の改訂が あっ たことを考 えれ ば, かなり早い時期 に見直 し論が出ていると思われる. これらをカリキュラム. の本質的あり方とすると次のレベ ルとして目標 にいたる プロセス が問題となる,ここでは単元計画, 学習指導計画がおも に取り上げられる. しかし, これらの課題 は具体的には図1における教師, 教 師・生徒の相互作用, 生徒の学習と深くかかわるので, これらの根幹となる記述 のみをとり上 げる こ と に した,. 、ダンスの特性から引 き出される学習過程( まず, 単元計画, 学習指導計画のあり方として 、 54 )″ 、 、学習者の欲求や動機( 、踊る原理( 10 0)″、 1 11 )″ から単元計画あるいは学習計画を立てる必要がある とするものが, 1 980年以降にみられる, 、自主創作学 具体的 ダンス内容ではフォークダンスの位置 づ けについて異 なっ た立場がみられた,、 ″ 、 、 習を中核( 93) とし既成技術学習を従とする考 え方( 93 , 46)と これまでのよう に伝達で終わるの ではなく, 生徒が主体的に創造するダンス の世界を充実させる指導( 95)″ とする考 え方がある. こ の二つの考 え方 は従来からのものである. しかし, 1978年の改訂で創作 が主, フォークダンスが従 という関係で内容が規定されたことによっ て, 問題が顕在化 したものと思われる,. ダンス教育 の目標 ないし内容のあり方のなかではダンスの多様 な内容が示され, その分類もおこ. なわれていた. そこで示された多様 な内容がカリキュラム特に学習指導要領において教材として選 択される プロセスで, 創作 ダンスを主体とした様式に限定されたことになる, 目標, 内容のあり方 と選択され計画されたダンスとの間の差が創作ダンス見直 し論等に発展 したものと思われる.. 以上のほか, カリキュラムそのもののあり方として, 男女共通 に学習する( 8 9) , 小中高一貫 した 指導法の必要性( 75) 46)があげられている. , 創作ダンス履習の徹底・履習時間の確保( 6 --4. 教 師 の あ り 方 に つ いて. ダンスを指導する にあたって, 教師はこうあるべきだとする記述は20記事のなかからえられた,. 教師のあり方も, 次項であつかう教師・生徒との相互作用と重複する内容が多いので, 相互作用の (32).

(14) . 体育雑誌の内容分析による学校体育の内容としてのダンスの問題点 その2-1. 33. なかからは教師 が主導的立場にある記述を中心に選択 した. 教師のあり方についての記述もダンス の目的から教師の指導上の態度にまで及んでいる, これらについて はダンス教育の目的のあり方等. の内容, 傾向とほぼ一 致するので, この順にしたがい Kj法的発想でまとめてみた, 1 4 ) 1 0 )ことが求められて まず, 教師は, ダンス の目的を深く認識 し( ,1 , 指導目標を明確 にもつ( ) 58 いる, 教師 がも つべきダンス目的, 指導目標の内容 は上述した目的, 内容を一致する( . , 62 ,77 こ の ダ ン ス の 目 的, 指 導 目 標 設 定 ない し指 導 プ ロ セ ス に お い て は, ダ ン ス の特 性 の 把 握(1 , 10 , 43 ,. 1 9)と発達段階に応じた指導 1 ) 0) 58 , 14 , 52 , 73 , 11 , ダンス の本質の理解( , 生徒の実態把握( , 75 )が重要なポイントとしてあげられている, 特に, 生徒の実態につ 1 )そして知識・技能( 10 ( , 58 , 75 9) 5 8)がおもな内容であり, これらにもとづい 1 4 いては生徒の欲求や興味o関心( , 52 , 11 , 経験差( 43)という視点で, ダンス の特性の把握 が求 て, 子 どもにとっ てダンスとは何か, 何を学 ばせるか( め られ て い る.. 以上の内容と異なる点として, 教師のダンスに対する取り組み方に関するあり方 が述べ られてい )で 46)であるとともに, 知識・技能とも豊か( 10 る. まず, 教師によるダンス指導法の研修 が必要( 、フ ォ ー ク ダ ン な けれ ば な ら な い と し て いる, こ の 両 者 は深 く 関 連 して い る, こ の 関 係 につ いて は,、. スの授業の際, 教師が充分 にその踊り が踊 れる必要 があり, 納得 できるも のを教 えるべ きで ある 、全体育担当教官 はダンスの何らかの部分でも常時活用でき 教示できるよう準備 しておくべ ( 2 8)″、 , ′ 96)′ であるという記述に代表 されている. ダンスの概念より広義になるが ”身体表現の教育で き( 102 )ことが必要という記述もあり,また女性教師主導 はさま ざまな機会 にすべての教師が取り組む( 、 、 ′ ′とされるようになっ 46 ) 型の現行ダンス教育に対 し, 男子体育指導者にもダンス の指導法 が必要( て き て い る. こ れ らの 点 につ い て は教 員 養 成 上 のカ リ キ ュ ラ ム と も 関 連 し て い る.. 12 )″という意見があっ この頃の最後 に”ダンス批判が教師の指導力の乏しさにあっ てはならない(. た こ と を 明 記 し た い.. 6÷う 教師・生徒の相互作用 (生徒の学習) のあり方について 教師・生徒の相互の作用 のあり方に関する記述は27記事のなかから得られた, ダンス目標, 内容, カリキュラム, 教師それぞれのあり方と重複する内容 が多く, 教師・生徒の相互作用 という側面が じゅ うぶん説明されている記 述は少 ない. 多く は教師から生徒への作用 のあり方 に関する記 述に なっている, したがっ て, 内容 は指導方法とその前提となる考 え方, 教師の子どもへの態度, 学級. 経 営 が おも に な っ て い る.. 教師・生徒の相互作用 は具体的には指導o学習という プロセスを とる, 指導方法ないし指導 上の 留意点がこの項のおもな内容 となる. これらの内容がどのような考 え方にもとづ いているかをまず. みてみたい. これらについて は6章全体で述べてきたことと深く関連 している が, 学習の場 により 978 接近 した考 え方 に的を絞っ てみた. 具体的指導方法 o 留意点の背景となる考 え方 についても, 1 97 8年以前, 学習は創作のなかでも作品 づくりを目的としている 年を前後とした相違 がみられる, 1 、みん なの 、なぜ学習するのかを説明 し 納得させて学習 に入る( 2)″、 ヶースが多く, 創作ダンスを 、 , 、 、 ″ 33) より創造の機制をふくんだ試行錯誤発見型の 意見を反映させた作品 づ くりができる学習活動( 、舞踊家の方法を学校体育 にもち込 ′ ′ という学習指導形態があげられている 具体的には 、 学習( 34 ) , 、高 田 の 4 原 則l o )はダ ン 、 ′ 、 ′ 1 22 )″、 1 20 ) 作舞活動 は累積的に高めなけれ ばな らない( んではならない( )″ 等が記述されている. 作品 づ くりが授業目的となることによっ て, 教師・生徒の スにも必要(1 0 相互作用も教師の指導性が強く打ち出されているとみることができる, (33).

(15) . 34. 新開谷 開谷 央・新開谷春子・中俣香織. 、楽 しいはずの舞踊学習が労働化されて いる( 1977年 に、 9)″ という問題提起がみられる. そして, 、 、 1978年以降 は 学習者の立場を無視 してはならない( 9 1 )″”先ず好きになること は運動の場では特に ″ 、 、 重要( 86 ) という発想 から, ダ ンスの特性から引 き出される学習指導過程を明確 にし 子どもを生 , かす指導を具体化する( 54)ことが求 められている, その具体的内容として, 欲求充足 が可能な内容 と工夫( 1 ) 04 105 ) 10 5)であ , 動き表現等の喜びが具体的に味わ える指導( , 舞踊の核心 に触れる指導( 、多様な楽しみ方 ができる道を開く指導の必要( ′ ′ という記述がみられた り, 、 16 ) . 、子 ども の興味関心を理解 し子 どもとの結びつき つぎに, 教師が子ども に接する時の態度として 、 、 、 、不安をとり除く( ′ ′、 を密 にする( 11 9 ) 116) 77 )″ , 子 どもの受 け取りに対 して受容的態度 で接する( 、 、リ ラ ク ス さ せ る(111)″ 等があげられている これらの記述ととも ッ に, 小学校 における教科指導 . の場合, 学級経営, 学級 づくりが重要( 2 1 1 5 )という意見 があ っ た, , この頃 の内容 においても, 指導要領改訂に伴う変化がみられた. 6÷る. 評価 の あり 方につ いて. 評価のあり方 についての記述は5つの記事から得 られた. いずれも1978年以降の記事である, 教育評価 の意義目的につし・ては, 指導の資料, 教師の反省, 教育の管理の3 点をあげることが多 1 1 ) 以上の3点から資料をみると 指導の資料 教師の反省についての記述内容が多く 教育の 1 い9 . , , , 管理 に関する記述 はなかっ た. 、ダンスの教材観 指導の考 え方( ″ が根本 にあるとしている 具体 ダンス指導の背景として 、 6 0) , . ” ″ 、 、 的には 楽しさを重視する教材観( 60 ) マナーと技能を含める( 23 )″ などがある. 、学習活動の一部として自 己評価 相互評価 してゆく方法( ′ ′形 指導の資料として の評価では 、 1 8 ) , 成評価の重視( 1 8)の記述がみられ, 創り出す過程での活動 に重点 がおかれている. 教師の反省についても指導計画, 教材選択等 の改善, 児童・生徒の現状把握 望ま しい方向の示 , 、表現技術や創作力や伸 び率を知る は きりした決手 唆等( 112 )が記述されて いた. 問題点として, 、 っ ′ ′ という指摘があっ た がないので評価 に工夫が必要( 94 ) . 全体的に結果よりもプロセスを重 んじる傾向 にあり, その中で常 に教材-子 ども-教 師の間 の フィ ー ドバ ッ クを要求する評価が望 まれている. ダ ンス教育のあり方 についてその傾向をみてきた,以上の点を1 978年を前後 して比較しまとめる. と次 の よ う に な る,. ・教育目標 との関連で はダ ンスのもつ手段的側面 と目的的側面がこ の期 に明確 にあらわれてい. る,. ・1977年以降, 運動文化, 舞踊文化, 遊戯性といっ たダンスの本質的要素 のあり方が論議されて. い る.. ・ダンス教育の目的と関連 し, 創作ダンス中心傾向 に対する見直 し論, 批判, 反省が1 978年以降 に目立つ・ ・発育発達の対象, 文化の被伝達者として の子 ども の位置 づ けから, ダ ンスの特性に触れる主体. として子どもが位置 づ けられ始めた.. ・学習指導要領 の改訂で創作主, フォークダンス従 の関係 が明記され この関係とダンス の多様 , な様式からの採用 をめ ぐっ ての論議が目立 つ. ・教師のあり方として は, 前後に大きな違い はないが, 教師, 特に男子教師のダンス の理解 研 , (34).

(16) . 体育雑誌の内容分析による学校体育の内容としてのダンスの問題点 その2-1. 35. 修の必要が主張されている. ・指導学習の場面では1977年までは作品 づくりにむ けての学習に関する内容 が多くみられたが, 1978年以降は学習の プロセスと子どもの欲求をどう実現してゆくかといっ た記述が多い, ・評価については, 1 97 8年以降からの記述であり, 指導学習場面の傾向と一致 し, 自己評価, 形 が プ 活動 成的評価 ロセスのなかで生かされること が求め られている.. )で示 した作業上の分析点の4までを分析 考察してきた 分析点5から8は具体的 以上, 第一 部7 , , 指導場面 における内容という共通要素をもつ課題である, 特に6は資料の分析, 考察にスペースを 必要とする, したがっ て, このまま書きつづ けると論文 としての統一 を欠くことになるため, 分析 点5以降の課題 については稿を改めたい, これらについては本学紀要の次巻で発表したい.. 引用 o 参考文献 1 ) 浅田隆夫・片岡康夫・近藤良幸 「スポーツ教育論に関する比較序説」 筑波大学体育紀要, 1:1-14 978 . ,1 ) 東洋, 「教授=学習過程における情報と構造」東洋(編) 2 9 3 7 , , 教授と学習, 教育学叢書, 第10巻, 第一法規, 1 p .78 .. 97 4 0一31 ) 井上 弘, 「教育内容・方法」 講座現代公教育の論争, 第1巻, 教育開発研究所, 1 3 .pp .3 , 2 1 0 1 9 7 7 4 ) 近藤英男 「今後の舞踊教育に望む」 女子体育, 19-2:pp - . , , 9 45 ) 教師養成研究会, 教育原理, 学芸図書, 196 5 .p ,1 . 1 8 7 6 ) 松本千代栄 「自己表現の喜びを子供らに」 学校体育, 31-3:pp .6-1 ,19 , ) 中俣香織・新開谷春子・新開谷央 「体育雑誌の内容分析による学校教育の内容としてのダンスの問題点」 北海 7 5 5-2:33一4 3 道教育大学紀要2部C, 3 . ,198 「 6 ) 佐伯聴夫 体育と文化 菅原 艦 ( ) 8 編 , 体育社会学入門, 大修館書店, 1975 」 .p .5 , , 2 1 9 8 3 1 ) 島崎 仁, 「体育の評価」 宇土正彦 (編) 9 体育科教育入門 大修館書店 .p . 8 . , , , 10 ) 高田典衛, 体育授業の方法, 杏林書院, 1975 .pp .4-7 , 4 1 ) 続 有恒, 「教育評価」 教育学叢書, 第2 1巻, 第一法規, 197 1 ,p ,69 . 9 2 0 7 0 1 2 ) 若井邦夫, 「教授の構造と学習の構造」 堀内敏夫 (編) 教授・学習システムの研究 ,pp .1 , , 明治図書, 1 - ‐104 .. (35).

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