• 検索結果がありません。

中学生の自己愛傾向と学校適応感との関連

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "中学生の自己愛傾向と学校適応感との関連"

Copied!
27
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

平成

26年

度学位論文

中学生の 自己愛傾 向 と学校適応感 との関連

兵庫教育大学大学院修士課程

学校教育研 究科

人 間発達教育専攻

学校心理・発達健康教育 コース

M12048C

佐 々 木

(2)

は じめに

学校適応 の問題 は極 めて切実 な問題 で ある。 それ は

,文

部科学省 (2014)などの調査結果 を見れば明 らかだが

,現

場 の教 師 に とつて

,そ

れ はま さに 日々の実感 として 日の前 にある現実だ。 筆者 は勤務校 にお いて

,平

22年

度 か ら

24年

度 の

3年

,学

校適応 についての既成 の質問紙 アセ ス メン ト導入 に関す る校 内研 究を任 された。 当初

,質

問紙 の結果 を ど う読み取 り

,ど

の よ うに指導 に活か す か とい う運用上の観 点か ら研 究 をすす めるつ も りであつたが

,そ

の動 きに対 して

,同

僚か ら様 々な意 見 を受 けるこ とになった。そ して

,そ

の 中でひ ときわ印象的だつたのは

,そ

の質問紙 はアセ スメン トに 役 立つのか とい う

,ほ

とん ど批判 ともいえる意見であつた。 これは

,つ

きつ めてい けば

,適

応 とい うも のを どう捉 えるのか とい う大 きな問いを与え られた といえる。 この問いは重要かつ興味深 い ものであつた。 しか し

,教

職経験 が 10年に満 たない

,や

つ と中堅の仲 間入 りを した よ うな筆者 に とつて

,理

論 と実践 の両面 において

,多

くの先輩教師 を含む 同僚 を満足 させ るよ うな答 えを導 き出す こ とは

,非

常 に困難 な ことに思われ た。 その よ うな状況 の 中

,兵

庫教 育大学大学院 の門を敲 き

,研

究 を行 う機 会 を得 るこ ととなつた。その研 究 において,「適応 」 とい うこ とを中心 に据 え

,そ

れ がいつたい どの よ うな こ となのか

,そ

して どの よ うな要因が関連 してい るのか とい うこ とについて検討 していきたい と考 えてい る。

(3)

目次

問題 と 目的 方 法

1.研

2.調

3.質

4.手

究協力者 査時期 間紙 続 き 結 果 考 察

1.学

校適応感尺度 の因子分析 2.NPI―

Sの

主成分分析 3.学校適応感尺度 とNPI―

Sの

相 関分析 4.主成分得点 と性別 に よる分散分析 引用 文献 13 16

(4)

問題 と目的

文部科学省 (2014)によれ ば

,平

24年

度 の中学校 にお ける不登校生徒数 は 91446人であ り

,暴

力 行為 の発生件数は38218件であった。いずれ も一時期 よ りは改善傾 向にあるものの

,依

然 として看過 で きない状態で ある。 この よ うな状況の下

,学

校適応 にまつわ る問題 に重大 な関心が寄せ られ てい る とい えよ う。 「適応」 とい う概念は,「個 体 が生後 の発達 のなかで遺伝 情報 と経験 を もとに

,物

理 。社会的環境 と の間において

,欲

求が満 足 され

,さ

ま ざまな心身的機 能 が円滑 にな され る関係 を築 いてい く過程 も しく は状態」(根ケ山,1999),「 生体 が環境 か らの要請 に応 じるの と同時に

,自

分 自身 の要求 を も充足 しな が ら

,環

境 との調 和 した関係 を保 つ こ と」(佐々木

,1992)な

どと定義 され てい る。す なわち

,適

応 と は 「個人 と環境の均衡化 。均衡状態」であるといえる。また

,有

機 体発達論 を基礎 とす る人間一環境相 互交流論 の観点か ら環境適応 について研 究 した

Wapner&DemК k(1992)に

よれ ば

,個

人が適応 に至 る には

,環

境側 面か ら影響 を受 ける とともに

,自

らも環境 に能動的・積極 的 に働 きか ける とい う相互作用 の過程がある とされ ている。 そ して

,そ

の適応 に関す る主観的判断が適応感 である。 これは

,適

応 その ものではないが

,個

人の適 応 の

1指

標 として とらえ られ るもので あ り (谷井 。上地

,1994),適

応 の過程 よ りも状態 を示す指標 で あ る (大久保,2005)。 適応感 に関連す る変数 として は

,ま

ず環境 の諸側 面 (物理的

,対

人的

,社

会文 化的側 面

)が

考 え られ るが

,谷

井 。上地 (1994)は

,適

応感 は環境 と個人 との主観 的な関係 によつて規 定 され るので

,個

人的側 面 も学校適応感 に比較 的大 きな影響 を及 ぼす可能性 が あるこ とを指摘 してい る。 これまで行 われてきたい くつかの中学生の学校適応感 についての研 究で も

,そ

の よ うな個人の側 の要因 が検討 されてきた。石津・安保 (2008)は個人 の性格特性 としての過剰適応 が学校適応感 に否 定的な影 響 を与 えることを明 らか に した。また

,特

性 不安 の高 さが学校適応感 の低 さと関連 してい るこ と(福島・ 佐藤

,2010)や ,新

奇性探 究性 の高 さや協調性 の低 下 とい つた性格特性 が学校不適応感 と関連 してい る こと (田中 。高橋

,2011)な

ども指摘 され てい る。 この よ うに

,さ

ま ざまな個 人的側 面が学校適応感 と 関連 してい ることが明 らか にな りつつ あ るが

,本

研 究ではその個人的側 面の1つと して 自己愛傾 向を取 りあげることに した。 自己愛 は

,自

己像 を一貫性

,安

定性

,肯

定 的情緒 の彩 りが あ る もの と して維 持 しよ うとす る機 能 (StolorOw,1975)であ り, 自己を価値 ある もの として体験 しよ うとす る心 の働 き (上地

,2004)で

あ る とされてい る。小此木 (1992)は

,価

値観 が多様化 しイデオ ロギーが不在 となつた現代 において

,お

互いのパー ソナル な 自己愛 を尊重す ることだけが

,唯

一信 じられ る共通の価値 となっていることを指摘

(5)

した。現代社会において, 自己愛 は1つのキー ワー ドになつている といえる。

自己愛 に関す る実証的研 究 は

,Raskm&HJl(1979)が

Narcissisuc PersOndity lnventory(自 己愛人格 目録,以下NPIと略)を開発 した こ とをきつか けに大 き く進歩 した。

NPIは

,誇大的な 自己意識 を持 ち, 自己 中心 的 で

,自

己顕示 欲 が強 く

,共

感 性 の欠 如 が 見 られ る と した DSM‐ Ⅲ (Amencan Psychlatrlc Assoclat10n,1980)の 自己愛性パー ソナ リテ ィ障害の診断基準を項 目化 した ものであるが

,一

般 的な性 格特性 としての 自己愛 を測 定す る尺度 である と考 え られ てい る (川崎,20H)。 ところで

,森

(1997)は

,最

近 の子 どもた ちが 「自分 だけは別」 とい う意識 を大 き く膨 らませ てい る こ とを指摘 してい る。少人数 の親密 にみ える友だち関係 で さえ

,お

互いに 「親 しいそぶ り」を示 しなが らも

,相

手 を傷つ けないた めに

,深

く立 ち入 らない表 面的な関係 で安定 を図 ろ うと してい る とい うので ある。 これは

,小

此木 (1992)が示 した現代社会 にお ける自己愛の姿が

,子

どもの人 間関係 に表れてい る とい うことだろ う。 また

,小

塩 (2002)は自己愛傾 向が青年期 に特有 の人格特徴 であ る と指摘 してお り

,大

渕 (2003)は 思春期 において 自意識 が高 ま るこ と

,恋

愛 な ど誇大的 な 自己を助長す る経験 が増 えるこ と

,将

来 に対す る野心か ら誇大的な夢想 にふ けることな どか ら

,青

年期 には多 くの者 が 自己愛 的 にな る と述べてい る。 この よ うに,青 年期特有の心性 だ と指摘 され る 自己愛傾 向であるが,学校適応感 との関連 については, これ までい くつかの研 究が行 われ て きた。檜皮・ 浅川・ 古り

││(2003)は

,高

校 生 を対象 に した調査 で, 自己愛人格 目録短縮版 (以下 NIPI―

Sと

)(小

,1999)を

用 いて

,自

己愛傾 向の高い者 ほ ど学校 に適 応 してい る との思 いが強い こ とを明 らかに した。 さらに

,南

・檜皮 。佐 々木・真 田・浅川 (2014)は, blPI…

S(小

,1999)の

合 計得 点 の高い高校生 が学校 内外 に居場所 を多 く持 ってい る と認 知 してい るこ とを示 した。一方

,高

橋 (2006)は

,同

じく高校生 を対象 に

,傷

つ きやす さを伴 う自己愛傾 向を取 り上 げ

,承

認欲求が誇大的な 自己愛 か ら過敏 な 自己愛 を媒介す ることで学校 生活 の満足感 を抑制す る要因に な る と述べている。 さらに

,中

学生 につ いて

,佐

々木 (2013)は

,自

己愛 と学校適応感 との関連 におい て肯定的な側面 と否定的な側面の両方がある可能性 を指摘 した。ただ し

,こ

の調査 は女子 中学校の

3年

生 とい う限定 され た対象 について行 われ た ものであつた。 この よ うに

,こ

れ まで示 され て きた結果 は 様 々であ り

,ま

,十

分 な数 の研 究が蓄積 され てきた とは言 い難 い。特 に

,学

校適応感 の諸側 面 とどの よ うな 自己愛傾向が関連す るのか とい う点についての検討 は十分 とはいえないのではなかろ うか。 さら に

,中

学生 を対象 に した研 究 は特 に不足 してい るが

,青

年期 の学校適応 を連続 的 に とらえるた めには, 高校 だけでな く中学 について も研 究 を行 い,そ の知 見 を統合 してい く必要があ る と考 え られ る。そ こで, 本研 究では

,中

学生 の学校適応感 と自己愛傾 向 との関連 を探索的 に検討す るこ とを 目的 とした。 ところで

,Gabbard(1994舘

監訳 1997)が

2種

類 の 自己愛 につ いて指摘 し

,近

年 多 くの研 究者 の注

(6)

目を集 めてい る。その

2種

類 の 自己愛 とは,誇大的で他者評価 に鈍感 な無 関心型(The obliⅥ ous Narclsslst)

,誇

大的で あ りなが らも恥 の感 覚 が強 く他者評価 に敏感 な過敏型 (The HypeⅣigilant Narclsslst)で あ

,両

者 は同 じ「自己愛的 な人」 とされ なが らも

,あ

たか も正反対 の対人関係様式 を とる者 であるかの よ うに見える と指摘 されている (小塩,2005)。 日本 においては

,こ

2種

類 の 自己愛 を類型 と して内包 したモデル がい くつ か提唱 され てい る。小塩

(2002,2006)は

,blPI―

Sの 3つ

の下位 尺度 (優越感_■主主 盛

,妻

旦二賞賛埜参

,卓

二主近些

)に

対 し て主成分分析 を施す ことに よ り

,自

己愛全体の高低 を表す 「自己愛総合」の軸 と

,注

目 。賞賛欲求 (自 己防衛的で他者評価 を気 にす る

,過

敏型 に近い特徴

)と

自己主張性 (他者評価 を気 に しない

,無

関心型 に近 い特徴

)を

両極 とす る 「注 目一 主張」 とい う軸 を見いだ し

,両

者 の軸 が直交す るモデル を示 した (Flgure l)。 一方

,中

山 。中谷 (2006)は,「誇 大性」(無関心型 に対応

)と

「評価過敏性」(過敏型 に対 応

)の

2つ

の下位尺度 によ り構成 され る 「評価過敏性一誇大性 自己愛尺度」を開発 した。 これ は

,ほ

ぼ 無相 関の

2種

類 の 自己愛 を測定す るもので

,そ

れ らの 自己愛 その ものを直交す る軸 と してモデル が構成 され てい る。 さらに

,清

水 。川邊・ 海塚 (2007)は,「対人恐怖 心性一 自己愛傾 向

2次

元モデル」 を示 した。 これ は

,清

水 。海 塚 (2002)が

,対

人恐怖 心性 は過敏型 と無 関心型 の 自己愛傾 向の影響 を強 く受 けてい る と明 らか に したの を も とに,31PI―

Sを

用 いた 自己愛傾 向 (誇大特性 次元

)を

縦軸 と し

,対

人恐 怖 心性 (過敏特性 次元

)を

横 軸 とす るモデル で ある。 青年期初期 には 自己像 の不安 定 さな どか ら,自 己の主観的評価 が不安定にな りがちであると指摘 され て きた (山本,2013)。 そ して

,中

山 。中谷 (2006)は

,そ

の よ うな青年期 には,「自己評価 を維持す る 機 能」である 自己愛 (StolorOw,1975)力 `中心的な問題 にな る と考 え られ

,そ

の定義 に合致す る

2種

類 の 自己愛の枠組みが

,青

年期 の 自己愛 の理解 に有用 で ある と述べてい る。 この こ とを踏 まえる と

,中

学 生の学校適応感 を考 える上で

2種

類 の 自己愛 を取 り上 げるこ とには意味 があ る と考 え られ る。 そ して, 本研 究においては,NPI‐

S(小

,1999)を

も とに した

2成

分モデル (小塩

,2002,2006)を

用い るこ とに した。

Gabbard(1994舘

監訳

1997)は

自己愛的 な人物 の多 くは

2種

類 の 自己愛 の混合 した特徴 を もつ と指摘 してい るが

,こ

のモデル の注 目―主張の軸 は

2種

類 の 自己愛 を両極 とす る連続体 を表現す る こ とでそれ を反映 してい る と考 え られ る (小塩,20H)。 さ らに

,学

校適応感 との関連 を検討す る とい う観 点か らは

,自

己愛総合 の軸で 自己愛 の高低 と学校適応感 との関連 を検討 し

,同

時 に注 目一主張の軸 に よつて

2種

類 の 自己愛 と学校適応感 との関連 を検討す るこ とが可能 にな る と考 えたため

,こ

のモデル に注 目す ることに したのである。 小塩 (2002)は

,自

己愛総合 の高い者 は心理的 に成熟 した状態 にある と考 え られ ることを指摘 してい る。 さらに

,檜

皮他 (2003)の結果 も合 わせ て考 える と

,自

己愛総合 の高い者 の学校適応感 が高い こと

(7)

が予想 され る。一方

,過

敏型 と無 関心型 については

,小

塩 (2006)が

,注

目・ 賞賛欲求が顕著な者 (過

敏型

)は

自分 自身 の不安 定 さを認識 してお り

,自

己主張性 の顕著な者 (無関心型

)は

自己認識 が肯定的 で安定 してい ると指摘 してい る。 この ことか ら考 える と

,学

校適応 に関す る主観 的な判 断で ある適応感 は

,過

敏型 よ りも無 関心型 の方 が高 くな る部分 があるのではないか と予想 され る。

(8)

自己主張性優位 注 目 。賞賛欲求優位

(9)

方 法

1

研究協 力者 A tt B市 の公立

C中

学校 1年生 167名 (男子 87名

,女

子 79名

,不

明 1名

),2年

生 147名 (男子73 名

,女

子 74名

),3年

生 132名 (男子65名

,女

子 67名

)の

計 446名 が研 究協力者 として本研 究に参加 した。

2.調

査 時期 2012年 12月 に調査 を実施 した。

3

質問紙 自己愛人格 目録短縮版 (NPl―

S)

小塩 (1999)に示 された

30項

目について

,4件

法で回答 を求めた。 小塩 (1999)では

5件

法 が採用 され ていたが

,本

研 究では回答 が 中央 に偏 るこ とを避 け るため

4件

法 に 変更 した。 学校適応感尺度 (佐々木

,2013)

この尺度 は

,浅

川・森井 。古川 。上地 (2002)や浅川 。尾崎 。古川 (2003)の 尺度 をもとに

,私

立女子 中学校・高校の教師への追加調査に よつて項 目を補 って開発 された ものである。下位 尺度 は 「部活動へ の意欲 」,「家族 との関係 」,「学習へ の意欲 」,「情緒的安定性」,「進 路意識 」,「友人 との関係 」,「教師 との関係 」の7因子 か ら構成 されてい る。 この学校適応感尺度 は

,大

久保 (2005)が指摘す る ところの 「学校 へ の適応感 に影響 を与 える重要 な要因 とい う意味で

,学

校適応 感 を規定す る要因」を測 定 してい る と考 え られ る。 この よ うな適応感についての研 究は

,個

人が学校生 活 において どこに問題 を抱 えてい る力勁`明確 になるため

,援

助 を 目的 とした場合 には有効 で ある (大久 保

,2005)と

いわれてい ることか ら

,本

研 究では この尺度 を採用す るこ とに した。 なお

,本

研 究では, 佐 々木 (2013)において因子負荷 量の高か つた項 目を下位 尺度 ご とに

5項

目ず つ計

35項

目を選 び出 し て

4件

法で回答 を求 めた。

4

手続 き 各学級担任による教示の下

,学

級を単位 とす る集団場面で質問紙調査が実施 された。 本研究は調査校の学校長の許可を得て実施 された。調査は無記名で行われた。また,生徒に対 しては, 成績 とは関わ らないこと

,研

究以外の 目的には用いず学校の教師は回答 を見ないこと

,回

答 しない権利 があることと

,そ

れによつて何 ら不利益は生 じないことがフェイスシー トと口頭によつて明示 された。

(10)

結 果

1.学

校適応感尺度の因子分析 全ての質問項 目について不備のなかった1年生 128名 (男子 67名

,女

子 61名

),2年

H9名

(男子 58名

,女

子 61名

),3年

H7名

(男子 58名

,女

子 59名

)の

計 364名 を分析の対象 とした。 佐々木 (2013)の 研究は女子 中学校を対象 としたものであつた。そこで

,学

校適応感尺度の因子構造 を再度検討す るために探索的因子分析 (主因子法一 プロマ ックス回転

)を

行つた。その結果をTable l に示 した。

10以

上の固有値 とその減衰状況を考慮 し

,因

子の解釈可能性か ら

7因

子が抽出された。す べての項 目がいずれか

1つ

のみの因子に

40以

上の因子負荷量を示 し

,先

行研究 と同様の因子構造であ った。そこで

,先

行研究をふまえて

,第

1因 子 「部活動への意欲」

,第

2因

子 「学習への意欲」

,第

3因 子 「友人 との関係」

,第

4因

子 「家族 との関係」

,第

5因子 「教師 との関係」

,第

6因

子 「進路意識」

,第

7因「情緒的安定性」と命名 した。また,各 下位尺度について Cronbachの α係数を算出 したところ

,F.74

∼90であつた。

2 NP卜

Sの

主成分分析 小塩

(2002,2006)の

2成

分モデル を用 い るこ とを念頭 に置 き

,小

塩 (2002)に従 つて相 関係数 を用 いた主成分分析 を行 つた。 累積 寄与率が

80%を

越 えた ことか ら

,2成

分 を採用 した。 各主成分 の重み と累積 寄与率 はTaЫe 2に示 した通 りであつたが,この主成分分析 の結果 は小塩(2002) と同様の ものである と判断 され た。第 1主成分 はblPI―

Sの 3つ

の下位尺度 に対 して85∼ 87の重み を示 したため 「自己愛総合」 とした。第

2主

成分 は

,注

目・ 賞賛欲求 に正 の重み を示 し

,自

己主張性 に負 の 重み を示 したため

,両

者 のいずれ が優位 であるかを示す 「注 目一 主張」 とした。

3.学

校適応感尺度 と NP卜

Sの

相関分析 学校適応感尺度の下位尺度得点 とblPI‐

S下

位尺度得点 。主成分得点の相関係数 を算出 した(TaЫe 3)。 なお

,情

緒的安定性 については逆転の処理 を行つて分析 している。情緒的安定性以外の学校適応感下位 尺度得点 と■lPI‐

Sの

下位尺度得点には

,す

べて有意な正の相関がみ られ

,情

緒的安定性 と注 目・賞賛欲 求には有意な負の相関がみ られた。一方

,情

緒的安定性以外の学校適応感下位尺度得点 と自己愛総合の 主成分得点には有意な正の相関がみ られ

,情

緒的安定性 と注 目一主張には有意な負の相関がみ られた。

(11)

4

主成分得 点 と性別 による分散 分析 ■lPI―

Sの

10第 2主

成分 の主成分得 点 を各研 究協力者 について算 出 し

,第

1主

成分得点が負 である ものを 自己愛総合低得点群

,正

で あるもの を 自己愛総合 高得点群 と した。 また

,第

2主

成分得点が負 で あるものを主張優位 群

,正

で ある ものを注 目優位群 と した。 これ らの群 と性別 ご との学校適応感得′点の 平均値 はTaЫe 4に示 した通 りで あつた。 これ について,blPI‐

Sの 2つ

の主成分 と性別 を独立変数

,学

校 適応感 の下位 尺度得 点 を従属変数 とす る2× 2×

2の

被験者 間

3要

因分散分析 を行 つた。その結果 を示 した のがTable 5である。 まず

,す

べ ての

2次

の交互作用 は有意 でなかつた。 次に

,1次

の交互作用については

,友

人 との関係 において

,注

目一主張 と性別 の交互作用が有意であつたため

,単

純 主効果 の検 定 を行 つた。す る と

,主

張優位群 にお ける性別 の効果 が有意 (■1,360)=1092,♂

01)で

あ り

,男

子 (ν三1586,SD-4.09)よ りも 女 子

0夕 17.71,SD-295)の

適 応 感 が 高 か つ た。 ま た

,女

子 に お け る注 目一 主 張 の 効 果 も有 意 (ス1,360)=5。29,♂∞

5)で

あ り

,注

目優位群 (ル←

1647,SD-374)よ

りも主張優位群 (ルト

1771,W-295)

の適応感 が高かつた。また,家族 との関係 において,自 己愛総合 と性別 の交互作用 が有意であったため, 単純 主効果 の検 定 を行 つた。す る と

,自

己愛総合低得 点群 にお ける性別 の効果 が有意 (■ 1,360)=9,91, ′

<01)で

あ り

,男

(静

1186,湿

>359)よ

りも女子

(静

13.62,SD-410)の適応感 が高か つた (Figure 2)。 また

,男

子 にお ける 自己愛総合 の効果 (F(1,360)=3926,′

<001)と

女子 にお ける 自己愛総合 の効果 (■1,360)=921,〆 。

01)も

有意 で あ り

,そ

れぞれ 自己愛総合低得点群 (男子 惨

H86,SD=359/女

子 ν■

362,SD-410)よ

りも 自己愛総合 高得点群 (男子 静

1542,SD 400/女

子 .″

L1536,SI>349)の

適応感 が顕著 に高 くなつていた (Flgure 3)。 さらに

,交

互作用が有意 ではなかつた部分 について

,主

効果 を検討 した。 自己愛総合 の主効果 が有意 だ ったのは

,部

活動 への意欲

,学

習への意欲

,友

人 との関係

,教

師 との関係

,進

路意識 であ り

,す

べ て 高得点群 の適応感 が高か つた。注 目一 主張の主効果が有意 だつたのは

,家

族 との関係 と情緒的安 定性 で あ り

,い

ずれ も主張優位 群 の適応感 が高か つた。性別 の主効果 か らは

,部

活動 の意欲 の得点 は男子が高 く

,学

習へ の意欲 と進 路意識 の得 点 は女子 の方 が高い ことが示 され た。 8

(12)

Table l 学校適応感尺度の因子分析結果

Fl

部活動への意欲 (α=90) 目標 をもつて部活動に参カロしている。 部活動に意欲的に取 り組んでいる。 部活動 を通 じて成長 していると感 じている。 部活動があるか ら学校が楽 しい。 部活動をすることで

,何

かをや りとげているとい う実感が得 られる。

F2

学習への意欲 (α=85) 勉強に積極的である。 予習や復習を毎 日できるよう努力 している。 自宅で もすすんで学習す るよ うに している。 苦手な教科の勉強も頑張ろ うとしている。 遊ぶ ときは遊び,勉強す るときは勉強す るとい うけ じめがついている。

F3

友人 との関係 (α=85) 体み時間にいつ しょに行動す る友人がいる。 友人がいるか ら学校が楽 しい。 何でも話せ る親 しい友人がいる。 昼食 をいつ しょに食べ る友人がいる。 学校へ行 くのが楽 しい。

F4

家族 との関係 (α=86) 親は私のよき理解者だ。 親 を尊敬 している。 私は家族に受 けいれ られていると思 う。 私は親か ら信用 されていると思 う。 家族 とよく話 をする。

F5

教師 との関係 (α=87) 学校の先生に親 しみや温か さを感 じる。 学校に相談できる先生がいる。 学校の先生を信頼 している。 学校の先生は私によく声をかけて くれ る。 学校に気軽に話せ る先生がいる。

F6

進路意識 (α=81) 自分にあつた進路を考 えている。 自分の進路のことを真倹1に考えている。 進路について調べている。 自分の人生設計について考えることがある。 将来な りたい職業がある。

F7

情緒的安定性 (α=74) ちょっとしたことで

,す

ぐくよくよす る。 何を しても失敗 しそ うで

,心

配だ。 友達か らどう思われているか気にな り,不安である。 自分が情けなくて嫌 になる。 いつ│、緊張 していて リラックスできない。 Fl F2 .91 ‐02 。81 09 .74 04 .73 ‐o7 .73 ‐06 0 3 6 7 4 3 0 0 0 0 0 F               ¨ 9 1 0 0 7 8 7 7 7 5 5   4   5   4   0 0   0   0   0   2 1   4   2   0   8 1   1   0 0   0 F4 F5 01 ‐06 02 ‐09 。07 00 ‐01 .18 02 04 F6 F7 ‐01 01 02 05 。07 02 ‐05 01 09 ‐06 08 ‐02 ‐01 04 07 ‐02 ‐01 05 02 ‐08 01 ‐08 04 ‐ 06 19 ‐ 01 ‐ ‐09 03 06 ‐ ‐03 _.11 .86 ‐04 .76 14 。68 ‐04 .63 11 .59 04 ‐0415 01 03 05 04 15 16 ‐04 02 -06 .00 02 .02 06 ‐04 00 ‐01 07 03 ‐01 03 01 ‐02 .81 ‐03 01 .81 06 ‐02 ,73 ‐o9 01 .65 。11 ‐03 。56 20 03 00 ‐01 01 .74 _06 00 ‐07 07 .62 _0306 06 02 .59 05 03 00 11 .57 10 11 13 ‐02 .50 01 02 06 05 ‐03 。71 06 ‐05 04 16 66 07 04 ‐01 08 .`003 01 01 16 。58 -19 ‐02 01 00 .49 3   5   3   4   0 0   0 0   0   0 0   1   0   1   1 0   0   0   0   2 9 0   5   5 0 0   0   0 0   1 4 5 3 3 6 0 0 0 0 0 7 6 5 1 0 7 7 7 6 6 7 6   0   4   2 0   0   0 0   0 04 08 09 ︲3 01   06 01 04 06 07   H 22 26 09 ︲9   01 04 05 ︲2 20 00 07 02 04 01   03 0l H 07 01   06 03 01 07 07   ︲2 08 02 01 09 F7 ‐04 10 -04 ‐.01 04 14 6   2   5   2   3   4 F 4   9   8   2 F5 4 4 3 4 ・ F4 4 4 3 ・ F3 4 2 ・ F 2 3   ・ 因 子 間 相 関 Fl Fl ¨ F2 F3 F4 F5 F6 F7 9

(13)

Table 2 NPI‐

Sの

下位尺度間相関 と主成分分析結果 相 関 重 み

I

ν SD 1 2. 3 87 86 .85 優越感・ 有能感 注 目・ 賞賛欲 求 自己主張性

63***

.61 ***

58***

09 1574 552

.41 1909 663 ‐50 20.29 6.02 **レく。001 Table 3 学校適応感尺度 とblPI―

Sの

相 関 NPI‐S下位 尺度得 点 主成分得点 優越感・有能感 注 目 。賞賛欲求 自己主 張性 自己愛総 合 注 目一 主張 部活動への意欲 学習への意欲 友人 との関係 家族 との関係 教師 との関係 進路意識 30*** 47*** 26*オ* 40*** 44*** 43*** 04 27*** 33 **ホ 28*** 30*** 40*** 46*** ‐27*** 30*** 36*** 33*** 36*** 44*** 48*** 00 34*** 45■** 34*** 41 キ** 50*** 53*** ‐0903 00 ‐06040403 情緒的安定性は逆転項 目として処理 した。 **シ<001 Table 4 自己愛各群の適応感平均 と標準偏差 自己愛総合

高 注 目一主張 主張 注 目 主張

注 目 主 張 注 目 性 別

女 男

女 52 36 一員 低 191 173 170 194 183 181 35 50 52 54 44 41 への意欲 学習への意欲 友人 との関係 家族 との関係 教師 との関係 進路意識 情緒的安定性 1351 1612 1508 1446 1534 1415 451 424 450 462 449 457 1038 1279 1161 1145 1122 1183 351 386 416 360 387 385 1568 1762 1685 1638 1611 1709 396 308 364 374 390 342 1282 1539 1456 1359 1373 1436 397 377 416 396 419 394 1085 1444 1278 1236 1263 1248 364 434 440 435 441 434 1085 1414 1244 1239 1203 1280 398 383 436 413 414 430 1392 1380 1466 13 16 1416 1356 358 358 348 352 354 360 13911352 14151263 16661629 16381489 446 445 453 455 396 434 442 410 954 1078 983 1109 1248 1344 1269 1256 380 372 298 349 399 423 377 344 1406 1680 1544 1591 1730 1883 1717 1731 385 331 420 407 373 195 306 306 1160 1416 1204 13 11 1580 1624 1510 1436 389 384 340 431 427 319 376 359 969 1140 1085 1109 1534 1434 1412 1392 263 346 360 427 418 468 438 410 929 1156 1067 1137 1398 1456 1358 1467 359 431 368 398 367 392 388 389 1486 1408 1404 1306 1498 1485 1312 1214 ,下段 は標 準偏 差 を示 上段は平均値,下段 は標準偏差 を示す。 情緒的安定性 は逆転項 目と して処理 した。 10 369 338 378 339 359 334 289__398

(14)

Table 5 分散分析 の結果 (F値) 主効果 交互作用 自己愛総合

注 目―主張

性別

総合×注 目主張

総合 X性

注 目主張×性 部活動への意欲

2904*** 157 415* 31 00 148

学習への意欲

4043*** 00 455* 66 116 47

友人 との関係

3182*** 60 1072** 206 107 6H*

家族 との関係

4272*** 388* 427* 148 585* 272

教師 との関係

7546*** 22 20 219 349 16

誕菫貿各薇表計1 7092*** 30 793 ** 82 62 42 情緒的安定性

41 1874*** 372 340 20 51

グ=1,356 情緒的安定性 は逆転項 目として処理 した。 **シ<001,*シ <01,シ<05 11

(15)

18.0 17.5 17.0 16.5 lao 15,5 1■0 14.5 14爵 135 5.0 160 15.5 1,0 繁_5 t4.0 13.5 1■0 12.5 12.0 1■S 5Ю 主 張 注 目 Flgure 2 性別 と注 目一 主張群 による友人 との関係得点 Flgure 3 性別 と自己愛総合群 による家族 との関係得点 ― 男子 ‐‐‐‐女子 ― 男 子 ― ‐ ― ‐ 女 子 高 低 12

(16)

考察

まず

,学

校適応感の因子分析結果について

,本

研究では佐 々木 (2013)と 同様の結果が得 られた。既 に述べた とお り

,こ

の尺度 は浅り│1他

(2002,2003)の

項 目に

,私

立女子中学校・高校の教師か ら提案 さ れた項 目を追加 して作 られたものである。それについて

,共

学の公立中学校における調査でも同様の因 子構造が見 られたことか ら

,佐

々木 (2013)で追カロされた項 目は

,特

定の学校の特色を反映 したもの と い うより

,一

般的に中学校の状況 を捉 えたものであつた といえよう。 本研究の 目的は

,2種

類の 自己愛に注 目して学校適応感 と自己愛傾向 との関連 を検討す ることであつ た。まず

,自

己愛総合の高得点群は情緒的安定性以外の適応感が高 くなつていた。 これは

,自

己愛水準 の高い中学生は学校適応感 も高い とい うことである。檜皮他 (2003)は

,高

校生の 自己愛傾向が 自己肯 定や 自信 とも関連 して積極的に学校環境へ関わる要因の1つである可能性 を指摘 したが

,本

研究の結果 によつて

,そ

れは中学生にも当てはまることが示唆 された といえる。hlPI‐

Sに

よつて測定 され る正常な 性格特性 としての自己愛が 「自己評価 を維持す る機能」(StolorOw,1975)と して働 き

,そ

れが学校適応 感 とつながつているとい うことであろ う。なお

,小

塩 (2006)は

,自

己愛総合得点が高い者は

,精

神的 に健康で外向的で知的

,自

己統制ができてお り

,調

和性に欠けると自己認識 していると指摘 している。 これ らの肯定的な部分は学校適応感の高 さともつなが りが深い諸側面 と考えられ る一方で

,調

和性に欠 ける側面が対人関係 の認知に悪影響を与えている様子は本研究の結果ではみ られなかつた。 次に

,注

目一主張の成分について

,主

張優位群は注 目優位群 よりも家族 との関係 と情緒的安定性が良 好であることが示 された。情緒に関 しては,hlPI‐

S下

位尺度の注 目 。賞賛欲求 と情緒的安定性には有意 な負の相関がみ られた。小塩 (2001)は

,注

目 。賞賛欲求が他者か らの肯定的評価の強い期待であ り, 自己像の不安定性 を媒介 して 自尊感情 レベル を抑制す る要因になると指摘 しているが

1そ

のよ うな注 目 。賞賛欲求の不適応的な面がこのよ うな結果 として表れたのではなかろ うか。一方

,自

己主張性は自 分の意見をはつき り言 うな ど

,文

字通 り自己を主張す る性質だが

,家

族 との関係 においては

,そ

のよう な能動的なあ り方がよい関係づ くりにつながるとい うことであろ う。 さらに

,男

女差について

,分

散分析で交互作用がみ られた部分に注 目す る。まず

,友

人 との関係につ いて

,女

子の主張優位群の適応感が高かった。坂本 (1999)は

,中

学生を対象 とした研究において

,主

張スキルがあ り高い葛藤 を伴 う同調 を しない者は学校での対人適応が高いことを指摘 している。また, 石本 。久川・齊藤 。上長・貝1定 。日潟 。森 日 (2009)は

,中

学生女子の友人関係 のあ り方 としては一般 に同調性が高いが

,心

理的距離が近 く同調性の低い群の適応が良好であることを示 している。 自己主張 性が優位な者は

,他

者か らの賞賛を期待せず

,能

動的・積極的に他者に対 して 自分の意見を主張する傾 13

(17)

向にあるとされている (ノ Jヽ塩

,2006)が ,一

般的な性格特性の水準 としてのそのようなあ り方が

,過

度 の同調を避けて友人 と良好な関係 を築いているとの思いにつながっている可能性があるだろ う。 また,家族 との関係では,自 己愛総合低得点群において男子 よりも女子の適応感が高かった。これは, 全体の平均でみても女子は家族 との関係が良好であると認識 している傾 向がみ られたが

,相

対的に適応 感の低い 自己愛総合低得点群ではその男女差がより顕著に表れた とい うことであろ う。本研究の学校適 応感天度では

,家

族 との関係 として主に親 との関係 を測定 している。竹尾 。杉村・ 山崎 (2005)は

,男

子 よりも女子の方が親子関係 を親密だ ととらえていることを明 らかに してお り

,こ

のこととも一致す る 結果だといえよう。 以上の結果をま とめると,自 己愛総合の成分は学校適応感 と関連が深 く,自 己愛傾向の高い中学生は, 生活の諸側面について うま くいつていると認知 しやすいと考えられた。一方

,注

目―主張の成分につい ては

,情

緒的安定性 との関連か ら

,注

目・賞賛欲求が顕著な者は自分 自身の不安定 さを認識 し

,自

己主 張性の顕著な者は 自信 を持 ち自分 自身を安定 した存在であると自己認識 しているとの指摘 1/1ヽ塩,2006) の妥当性が改めて示 された といえよう。また

,無

関心型 と過敏型の

2種

類は

,そ

の定義において他者評 価に対す る態度が異なつているが

,中

学生の認知す る友人や家族 といつた対人関係 は

,他

者評価を気に しない無関心型の生徒の方が良好である傾向が うかがわれた。また

,そ

こには男女差があることも明 ら かになった といえよ う。檜皮他 (2003)や南他 (2014)は自己愛の肯定的な側面

,高

橋 (2006)は否定 的な側面をそれぞれ取 り上げたが

,本

研究では

,佐

々木 (2013)と 同様 に

,自

己愛 と学校適応感の関連 において肯定的な側面 と否定的な側面の両方が存在 していることが示唆 された。 これ らのことは

,自

己愛傾 向の側面か ら

,ど

のような特性 をもつた生徒が比較的適応 しやすいか

,不

適応 を生 じさせやすいか とい うことを示す知見である。学校不適応 については

,自

己愛の研究ではない が

,奥

野・小林 (2007)が

,主

張をあま りせずに周囲に合わせている中学生の中に学校不適応感 を抱え ている者がいる可能性 を指摘 している。そのよ うな研究 とも知見の統合 を図ることによつて

,学

校現場 において不適応の リスクの高い生徒に対 して

,早

い段階か ら個別の支援・介入 を行 う助けになるのでは なかろうか。 最後に

,今

後の課題について述べる。本研究で適応の指標 として測定 したのは

,主

観的な判断 として の適応感である。小塩 (2006)は自己愛傾向 (特に自己主張性

)の

高い者は調和性が低いことを示 して いるが

,そ

のような生徒が学校において客観的にも適応 しているのかとい う点については

,今

,別

の 形で検討が必要であると考えられ る。 また

,本

研究は1校の中学校のみを対象 として実施 したものである。大久保 (2005)は

,学

校適応感 の規定要因が学校 ごとに異なっていることを示 し

,各

学校の特徴 を踏まえた上で研究を進めてい くこと 14

(18)

の必要性 を指摘 している。 また

,小

塩 (2005)が述べ るよ うに

,あ

る種 の 自己愛傾 向をもつ者 が

,環

境 とは無関係 に適応的反応 を示す とは考 えに くい。そ こで今後 は,学校環境 の特徴 とい うことも踏 まえて,

調査 の対象 を広げて検討 を重ねてい くこ とも必要だ と考 え られ る。

(19)

引用文献

Amerlcan Psychlatric AssoclatiOn(1980)D7α ♂ お んε α″グ S″′Js″θα′″α′zα′(/“θ″

"′ 励sθ′dθだ 3,dθ 励″θ″ Washington,DC Author 浅川潔 司・ 森井洋子・ 古川雅 文 。上地安 昭 (2002)高校生の学校生活適応感 に関す る研 究一 高校生活適 応感尺度作成 の試 み― 兵庫教育大学研 究紀要,22,37-40 浅川潔 司・尾崎高弘 。古川 雅文 (2003)中学校新入生 の学校適応 に関す る学校 心理学的研 究 兵庫教育 大学研究紀要,23,81‐88 福 島亜希・佐藤睦子 (2010)中学生 の学校適応感 について一特性不安 との関連一 日本教育心理学会総 会発表論 文集,52,441

Gabbard,GO(1994).き

c力θの ηα “ κ ttQ力Jα `η Z′ εル4κα′″ “ ′Jθθ ttθ DSy‐〃 ι励力ο″ Washington

American Psychlatrlc Press。 (ギヤバー ド

,G O

舘哲朗 (監訳

)(1997)精

神力動的精神医学 その臨

床実践

DSM―

Ⅳ版 臨床篇 ,Ⅱ軸障害岩崎学術出版社 檜皮万里子・浅り│1潔司・古川雅文 (2003)高校生の学校適応感に及ぼす 自己愛水準の影響 日本教育心 理学会第45回総会発表論文集,226 石本雄真 。久川真帆 。齊藤誠一 。上長 然 。貝J定百合子 。日潟淳子・森 口竜平 (2009)青年期女子の友 人関係スタイル と心理適応お よび学校適応 との関連 発達心理学研究,20,125‐133 石津憲一郎 。安保英勇 (2008)中学生の過剰適応傾向が学校適応感 とス トレス反応に与える影響 教育 心理学研究,56,23‐31 上地雄一郎 (2004)自 己愛の概念 と定義 上地雄一郎・官下一博 (編著

)

もろい青少年の心― 自己愛 の障害一発達臨床心理学的考察 (pp2‐

9)北

大路書房 川崎直樹 (2011)自 己愛の心理学的研究の歴史 小塩真司・川崎直樹 (編

)

自己愛の心理学―概念 。 測定・パー ソナ リティ 。対人関係 (pp.2‐

21)金

子書房 南雅則 。檜皮万里子・佐々木聡・真 田穣人・浅川潔司 (2014)高校生の自己愛が居場所の選択 と居心地 に与える影響 日本教育心理学会第56回総会発表論文集,766 文部科学省 (2014)児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査 〈

http//―

e_stat go Jp/SG1/estat/NewLstdo?ud=00ooolo16708)(検 索2014年4月 26日 ) 森省二 (1997)。 最近の友だち事情 児童心理,51,1457‐1462 中山留美子 。中谷素之

(2006)青

年期における自己愛の構造 と発達的変化の検討 教育心理学研究,54, 188‐198 16

(20)

根 ケ山光一 (1999)適応 中島義 明 。安藤清志 。子安増生 。坂野雄 二 。繁桝数男・ 立花政夫・箱 田裕 司 (編

)

心理学辞典 (pp 607‐

608)有

斐閣 大渕憲一 (2003)満た され ない 自己愛一現代人 の心理 と対人葛藤 ち くま新書 小此木啓吾

(1992)自

己愛人間 ち くま学芸文庫 大久保 智生 (2005)青年 の学校 へ の適応感 とそ の規 定要因一 青年 用適応 感 尺度 の作成 と学校別 の検討 一 教育心理学研 究,53,307-319 奥野誠一 。小林正幸 (2007)中学生の心理的ス トレス と相互独 立性 。相互協調性 との関連 教 育心理学 石肝グt,55,550‐559 小塩真 司 (1999)高校生 にお ける 自己愛傾 向 と友人関係 のあ り方 との関連 性格 心理学研 究,8,1‐11. 小塩真 司 (2001)自 己愛傾 向が 自己像 の不安定性

,自

尊感情 の レベルお よび変動性 に及 ぼす影響 性格 心理学研 究,10,35‐44. 小塩真 司 (2002)自 己愛傾 向によつて青年 を分類す る試み一対人関係 と適応

,友

人 に よるイ メー ジ評定 か らみた特徴一 教育心理学研 究,50,261-270 小塩真 司 (2005)自 己愛人格 の構 造 と適応過程 梶 田叡一 (編

)

自己意識研 究 の現在 2(pp 101‐118) ナカニシヤ出版 小塩真 司 (2006)自 己愛傾 向 と

5因

子性格 自己愛傾 向の

2成

分モデル の特徴 人文学部研 究論集 (中 部 大学),16,55-69 小塩真 司 (2011)誇大性 と過敏性 理論 と測定 小塩真 司 。川崎直樹 (編

)

自己愛 の心理学一概念・ 測定 。パー ソナ リテ ィ・対人 関係 (pp 88‐

97)金

子書房

Raskin,R,&Hall,CS(1979).A narclsslstlc personallty mventory.きwc力θ′Ogz`α′Rηθrお,45,590

坂本剛 (1999)中学生の学級集団における同調行動 と適応 についての一研究 名古屋大學教育學部紀 要心理学,46,205-21 佐々木正宏 (1992).適応の基礎 大貫敬一・佐 々木正宏 (編

)

心の健康 と適応 (pp 123‐

144)福

村出 版 佐 々木聡 (2013)女子 中学校 における学校生活適応感 と自己愛傾 向 との関連 中国四国心理学会論文 集,45,53 清水健司・海塚敏郎 (2002)。 青年期 における対人恐怖心性 と自己愛傾 向の関連 教育心理学研究,50, 54-64 清 水健 司 。川 邊浩 史・海 塚敏 郎 (2007)青年 期 にお け る対 人 恐怖 心性 と 自己愛傾 向 の相 互 関係 につ いて 心理 学研 究,78,9-16 17

(21)

Stolorow9 R.D。 (1975)Toward a functlonal deinition ofnarclsslsmル た “ α′zθ′α′カ ッ “α′グ PwC力θα″α4パ,S,56, 179‐185, 高橋美知子 (2006)高校 生 にお け る 自己愛傾 向 と学校 生活満 足感 の関連 につ い て一承認欲求か らの影 響 についての検討一 カ ウンセ リング研究,39,28‐39 竹尾和子・ 杉村和美 。山崎瑞紀 (2005)「親子 関係 の親密 さ」尺度 の改訂― 中学生∼大学生の発達差お よび男女差一 日本心理学会第69回大会発表論文集

,H03

田中麻未 。高橋雄介 (2011)中学生 の学校不適応感 とパー ソナ リテ ィ との関連 にお け る短期縦断的検討 日本パー ソナ リテ ィ心理学会大会発表論文集

,20,H8

谷井淳一 。上地安昭 (1994)高校 生 の学校適応感 と彼 らの親 の 自己評定 に基づ く親役割行動 の関係 教 育心理学研 究,42,185‐192 Wapnet S。,&Demlck J。 (1992)。 有機 体発 達論的 システ ム論的アプ ローチ 山本 多喜 司 。Sワ ップナー (編 著

)人

生移行 の発達心理学 (pp 25‐

49)1ヒ

大路書房 山本 ちか (2013)初期 青年 期 の全 体的 自己価値 お よび具体 的側 面 の 自己評価 の発達的変化 名 古屋 文 理大学紀要,13,1‐ 10 18

(22)

謝 辞

本研 究 を行 うにあた り

,調

査 に ご協力 くだ さいま した中学校の教職員 の皆 さま と生徒 の皆 さまに御礼 申 し上 げます。 そ して

,在

学 中の

3年

間 ご指導 を賜 りま した兵庫教 育大学大学院教授浅川潔 司先生 に心 よ り感謝 の意 を表 します。浅り│1先生 は

,私

の希望 を尊重 しなが ら常に温か く見守 つて くだ さいま した。 その ことは, 研 究だけに とどま らず

,

日々の教育実践の上で も大 きな力にな りま した。 また

,折

に触れ て ご指導いた だ きま した

,学

校 心理 。発 達健康教育 コー スの松村京子先生

,鬼

頭英 明先生

,小

林小夜子先生

,西

岡伸 紀先生

,藤

原 忠雄先生

,秋

光恵子先生 に感謝 申 し上 げます。様 々な専門的見地 か らご指導 いただいた こ とは

,今

後 につなが る大 きな財 産 にな りま した。 さらに

,兵

庫教育大学大学院学校 心理 。発達健康教育 コー スに同期 として入 学 した真 田穣人 さん

,井

上聡 さん

,田

中美保 さん

,修

了生 の南雅貝1さん に感謝 申 し上げます。現職教員 としてそれぞれの経験 を 踏 まえて充実 した議論 を行 うこ とがで き

,そ

れ が研 究 の意義 をよ り明確 に してい くことにつながった よ うに思います。 また

,通

常の勤務 を しなが ら勤務 時間外 に研 究 をす る とい う生活 は

,家

族 の協力 な しには成 り立たな かった こ とと思います。特 に

,一

番身近 で支 えて くれ た妻や

,遠

くか ら見守 って くれ た両親 に感謝の気 持 ちを捧 げたい と思います。 最後 に

,大

学院 で研 究 を行 うこ とに対 して ご理解 いただきま した

,松

蔭 中学校 。高等学校校長 の服部 洋介先生 をは じめ

,教

職員 の皆 さまに厚 く御礼 申 し上 げ

,謝

辞 といた します。 2015年 1月 13日 佐 々 木 聡

(23)

APPENDIX

(24)

普段の生活に関するアンケー ト

このアンケー トは

,皆

さんが普段の生活の中でどのようなことを感 じているのか調査す

るものです。

学校の成績とは一切関わりませんので

,感

じていることを素直に答えてください。

調査結果は

,研

究以外の目的では一切使用せず

,学

校の先生が回答の内容を見ることも

ありません。

調査結果は全体でまとめて処理され

,個

人が特定されることは決 してありません。

アンケー トに回答 したくない人は

,回

笞 しな

<て

もかまいません。回答 しない場合に

,こ

の用紙は先生に返 して

<だ

さい。

答え方】

選択肢のある質問には

,あ

てはまる数字

1つ

に○をつけて

<だ

さい。

「かなりあてはまる」なら「3」 に○をつけてください。

選択肢のない質問には

,指

示に したが つて言葉を書いて

<だ

さい。

よ < あ て は ま る か な り あ て は ま る す こ し あ て は ま る あ て は ま ら な い 例 国語の授業が好きだ。 4

2

1

(25)

男 子 女 子 ☆ │あな た は男 子 で す か

,女

子 で すか 1 2 よ く あ て は ま る か な り あ て は ま る す こ し あ て は ま る あ て は ま ら な い 1 私は

,才

能 に恵まれた人間であると思 う。 4 3 2 1 2 私には11みん│なの注目を集めたいとし,ヽう気持ち ―があ │る: 4 3 2 1 3 私は

,自

分の意見をは つき り言 う人間だと思 う。 4 3 2 1 4

│は

:同

│の

人達より優れ

│た

才能を

,持

うてレ

ると思う

: 4 3 2 1 5 私 は

,み

ん な か らほめ られ た い と目 つて い る。 4 3 2 1 6 私は

,ひ

かえめな人間とは正反対の人間だ.こ―思う : 4 3 2 1 7 私は

,周

りの人達よ り有能な人間であると思 う。 4 3 2 1 8 私は:││どちらかといえば注目される人間になりたい。 4 3 2 1 9 私は

,ど

んな時でも

,周

りを気にせず自分の好きなようにら、るま つている。 4 3 2 1 10

│は

■周りの人が学ぶだけの値打ちのある長所を持

│っ

ている

6 4 3 2 1 周りの人が私のことを良く思つてくれないと

,落

ち着かない気分になる。 4 3 2 1 12 私は

,自

分‐で責任を持 うて決断する│の│が好│きだ:‐ 4 3 2 1 13 周 りの人長は

,私

の才能 を認めて くれる。 4 3 2 1 14 私は:1多くの人から尊敬される人間になりたい3 4 3 2 15 私はどんな ことにも挑戦 していくほうだ と思 う。 4 3 2 1161 私│は:│1周り,の人に影響を,与 │え│るこ―とがで 'き るよ│う│な才能│を持う│ている: 4 3 2 17 私は

,人

展をしたがわせられるようなえらい人間になりたい。 4 3 2 1 118

これま―

で私は自分め患う

│と │お

り生きて

:き,た │し::今

後もそうしたいと思う

: 4 3 2 19 私が言えば

,ど

んなことでもみんな信用 して

<れ

る。 4 3 2 1 20 ここというと―きには:‐1私は人自につく.ことを進んでやつてみたい。 4 3 2 1 21 いつも私は話 しているうちに

,話

の中心 にな つて しまう。 4 3 2 1 22

私に接する

1人

はみんな

11私 .と

いぅ人間―

を気に入0て くれ

│る

ようだ。

4 3 2 1 23 私は

,み

んなの人気者になりたいと思つている。 4 3 2 1 24 私は:│1自己主1張が強いほうだ│と思う: 4 3 2 1 25 私は

,ど

んな ことでも上手 くこなせる人間だ と思 う。 4 3 2 1 26 私は■人々の話題に│なる│よ ― うな人Fo5になりたい ` 4 3 2 1 27 私は

,自

分独自のやり力を通すほうだ。 4 3 2 1 一 8 一 2

自りの人達が自分

│の

ことをよしヽ

人間だというてくれ

│る│の

,自

分でもそうなんだと

│う:■ ││■

│■

│■│■ │■ ││‐

│■││:■

│‐

││■

│‐

■■

1

│ 一4 3 2 1 29 人が私 に注意を向けて くれないと

,落

ち着かない気分になる。 4 3 2 1 30 私は `‐ 個性の強し―ヽ人間だと思う ` 4 3 2 1 質問は次のペ ージに続きます。

(26)

よ く あ て は ま る か な り あ て は ま る す こ し あ て は ま る あ て は ま ら な い 31 部活動をすることで

,何

かをやりとげているという実感が得られる。 4 3 2 1 32 親 は私のよき理解 者だし 4 3 2 1 33 自宅で もすすんで 学習す るよ うに して いる。 4 3 2 1 34

何をしても失敗しそうで■

,い

配だ。

4 3 2 1 35 自分の進路の ことを真剣に考えている。 4 3 2 1 36

反人がい

│る

から

1学

校が楽

:し

いも

4 3 2 1 37 学校 に相談で きる先生が いる。 4 3 2 1 38 目標│をもつて部活動に参加している: 4 3 2 1 39 私は親か ら信用 されて いる と思 う。 4 3 2 40 予習や復習 を毎1日できるよう努力 している ` 4‐ 3 2 41 いつ も緊張 して いて リラ ックスで きない。 4 3 2 1 42 進路│につして調べ│ている: 4 3 2 43 休み 時間 にい っ しょに行動す る反人が いる。 4 3 2 1 44

学校に気軽に話せる

.先

生がいる。

4 3 2 45 部活動 に意欲 的 に取 り組 んで いる。 4 3 2 1 46 私は家族に受けいれられていると思う。 4 3 2 1 47 勉強 に積極 的であ る。 4 3 2 1 48 自分が情 けなく│て嫌 にな る。 4 3 一2 1 49 自分の人生設計 につ いて考 える ことがある。 4 3 2 1 50

昼食をいう

.し

よに食べる反人がいる

: 4 3 2 1 51 学校 の先生 に親 しみや温か さを感 じる。 4 3 2 1 52 部活動を通│じて成長していると感‐│じている。 4 3 2 53 親 を尊敬 して いる。 4 3 2 質Fo5は次のペ ージに続 きます。

(27)

よ く あ て は ま る か な り あ て は ま る す こ し あ て は ま る あ て は ま ら な い 54 苦手な教科の勉強 も頑張 ろ うと して いる。 4 3 2 1 55

ちよう

│lt/11111●

│●

ぐく

さく

│ま

01

4 3 2 1 56 自分 にあ つた進路 を考 えて いる。 4 3 2 1

5 7

学校へ行‐くの│が楽しい: 4 3 2 1 58 学校の先生 を信頼 して いる。 4 3 2 59 部活動があ│る │か │ら 1学 1校が楽lt/いも 4 3 2 60 家族とよく話をする。 4 3 2 61 遊ぶときは遊び

,勉

強するときは勉強するというけ じめがついている。 4 3 2 62

反達からどう患わ

│れ

ているか気にな―

11不

安である

│ 4 3 2 63 将来 な りた い職業 が ある。 4 3 2 1 64 何でも話せる親│しい友人がいる: 4 3 2 1 65 学校 の先生 は私 によ く声 をか けて

<れ

る。 4 3 2 1 です。こ り C ヽました

Table l  学校適応感尺度の因子分析結果 Fl  部活動への意欲 (α =90) 目標 をもつて部活動に参カロしている。 部活動に意欲的に取 り組んでいる。 部活動 を通 じて成長 していると感 じている。 部活動があるか ら学校が楽 しい。 部活動をすることで ,何 かをや りとげているとい う実感が得 られる。 F2  学習への意欲 (α =85) 勉強に積極的である。 予習や復習を毎 日できるよう努力 している。 自宅で もすすんで学習す るよ うに している。 苦手な教科の勉強も頑張ろ うとし
Table 2 NPI‐ Sの 下位尺度間相関 と主成分分析結果 相 関 重 み I     Ⅱ      ν SD 1 2. 3 87 86.85優越感・ 有能感注 目・ 賞賛欲 求 自己主張性 63*** .61 *** 58*** 。 09  1574   552.41  1909   663‐50  20.29   6.02 **レ く。 001 Table 3  学校適応感尺度 と blPI― Sの 相 関 NPI‐ S下 位 尺度得 点 主成分得点 優越感・有能感 注 目 。賞賛欲求 自己主 張
Table 5  分散分析 の結果 (F値 ) 主効果 交互作用 自己愛総合    注 目―主張     性別     総合×注 目主張    総合 X性    注 目主張×性 部活動への意欲   2904***   157     415*      31      00     148 学習への意欲    4043***    00     455*      66     116      47 友人 との関係     3182***    60     1072**    206     107  

参照

関連したドキュメント

It was shown clearly that an investigation candidate had a difference in an adaptation tendency according to a student's affiliation environment with the results at the time of

仏像に対する知識は、これまでの学校教育では必

 調査の対象とした小学校は,金沢市の中心部 の1校と,金沢市から車で約60分の距離にある

参加者は自分が HLAB で感じたことをアラムナイに ぶつけたり、アラムナイは自分の体験を参加者に語っ たりと、両者にとって自分の

適応指導教室を併設し、様々な要因で学校に登校でき

結果は表 2

を軌道にのせることができた。最後の2年間 では,本学が他大学に比して遅々としていた

関ルイ子 (金沢大学医学部 6 年生) この皮疹 と持続する発熱ということから,私の頭には感