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Aras PLMソフトウェア - 川崎重工グループにおけるPLMシステムの全社PaaS提供の取組み

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Academic year: 2021

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全文

(1)

川崎重工グループにおける

PLMシステムの全社PaaS提供の取組み

※PLM:Products Lifecycle Management

川崎重工業株式会社

(2)

Agenda

1. 当社グループの紹介

2. 当社グループにおける情報化の現状と課題

3. PLMシステムの全社PaaS提供に向けた取組み

4. サービスの活用状況と今後の展開

(3)

1.当社グループの紹介

(4)

創業100年を超える総合エンジニアリングメーカー

船舶海洋事業

6.1%

車両事業 8.2%

航空宇宙事業 21.9%

ガスタービン・機械

事業 14.7%

プラント・環境事業

8.1%

モーターサイクル

&エンジン事業

22.2%

精密機械事業

9.1%

その他事業

9.7%

2014年度

連結売上高

14,861億円

(5)

従業員数

3.4

万人

日本、そして世界への展開・・・

オーストラリア

フランス

ブラジル

(5社)

カナダ

中国(20社)

ドイツ(2社)

インド(2社)

インドネシア

イタリア

韓国(2社)

マレーシア

フィリピン(2社)

シンガポール

スペイン

スウェーデン

タイ(2社)

イギリス

(3社)

アメリカ

(8社)

UAE

日本(42社)

モスクワ事務所

デリー事務所

北京事務所

台北事務所

事務所

関係会社(社数)

バンコク事務所

ベルギー

オランダ

(2社)

96

連結子会社数

(6)
(7)

①グループ共通基盤 ②コーポレート情報基盤 ③カンパニー・関係会社 個別システム

(8)

情報部門の構造

企画本部

情報企画部

車両C

情報システム課

船舶海洋C

情報システム部

航空宇宙C

情報システム部

ガスタービンBC

情報システム課

機械BC

業革推進・知財課

プラント・環境C

システム技術部

精密機械C

情報システム部

ロボットBC

情報システム課

モーターサイクル&エンジンC

情報システム部

IT子会社

ベニックソリューション

(川崎重工業100%出資)

2013年4月1日現在

開発・運用・保守

全般サポート

一部システムの

受託開発

インフラ機器の

ハウジング

ホスティング

(9)

 システム構築・保守・運用費用と外部流出費用の削減

カンパニー個別システムの<課題>

同様な業務に対して多種多様なパッケージソフトウェアが存在。

 異なるパッケージ上で開発しているため、他カンパニーが同様の業務要件を

実現する場合に既存資産が流用できない。

 パッケージを個々に購入しているため、調達時に当社グループとしての

スケールメリットを享受できない。

 多種のパッケージが存在するため、各パッケージ単位ではグループ内に開発

技術者が少なく外部開発ベンダーへの依存度が高い。

当社グループ全体としてシステム構築・保守・運用費用と外部流出費用が増大

製品や業界の違いにより“必ず存在する個別要件”を柔軟に吸収しつつ

いかにしてグループ全体のシステム関連費用を削減するか?

(10)

 ビジネス環境変化に即応可能なシステム基盤の実現

カンパニー個別システムの<課題>

<経営計画/重点施策(一部抜粋)>

『Kawasaki事業ビジョン2020』 :ものづくり重視とグローバル展開

『中計2013』(2013-2015年度) :成長市場に向けたグローバル展開の加速

:新製品・新事業の早期事業化

 既存システムがブラックボックス化しており改修に際して外部ベンダーでの

開発が必要なため、期間・費用を多く要する。

 システム構築時の初期・維持費用が大きいため、システム化に着手できない。

ビジネス環境変化に対するシステム対応の鈍化

新市場及び新製品・新事業における先行者利益の獲得を確実にするためにも

ビジネス環境変化に即応可能なシステム基盤の整備が不可欠

一方で・・・

新規拠点向けシステム構築・新たなビジネスモデルに対応可能なシステム

(11)

本社情報企画部・ベニックにより2013年度から活動を開始

<解決策>PLMシステムの全社PaaS提供

異なるパッケージ上で開発しているため

他カンパニーが同様の業務要件を実現する

場合に既存資産が流用できない

多種のパッケージが存在するため各パッケージ

単位では当社グループ内に開発技術者が少なく

外部開発ベンダーへの依存度が高い

パッケージを個々に購入しているため調達時に

川崎重工グループとしてのスケールメリットを

享受できない

既存システムがブラックボックス化しており

改修に際して外部ベンダーでの開発が

必要なため期間・費用を多く要する

システム構築時の初期・維持費用が大きいため

システム化に着手できない

共通システム基盤の提供による

資産の横展開促進

(流用設計・流用開発)

共通システム基盤の提供による

システム開発技術の統一と

内製化の促進

川崎重工グループ一括契約による

スケールメリットの享受

オープン且つ柔軟なプラット

フォーム提供による改修作業の

内製化

システム基盤の低価格なサービス

提供による初期・維持費用の低減

問題事象

原因

原因への個別解決策

解決策

(12)
(13)

そもそもPLMとは・・・

製品に関するマーケティング、企画、製造から販売、保守、廃棄までのライフサイクル

全般にわたる情報、製造・販売コストや部品供給会社など外部の関連情報までを包括的に

管理すること(大辞林 第三版)

本プロジェクトにおけるPLMシステムとは・・・

①CADデータ管理ツール

設計CADデータ(2D/3D)を管理する。

②PDMツール

設計部品表を中心に図面・各種設計ドキュメント・CADデータを関連付けて管理する。

設計変更を管理する。

出図及び設計変更などのワークフローを管理する。

③PLMシステム

各種部品表を通じて設計にて作成した製品情報を後続・先行業務領域に流通・活用する。

PLMシステムの定義

③PLMシステム

②PDM

設計部品表・設計変更

図面・各種設計ドキュメント

①CADデータ管理

市場

調査

マーケ

ティング

戦略

製品

企画

設計

調達・製造

アフター

サービス

流通・活用

流通・活用

品質管理

営業

(14)

これまでの“システム構築”とは異なるアプローチ

プロジェクトの進め方

まずはサービスのビジネスモデルを検討

将来のワークスタイルについての“仮説”から機能を抽出

(15)

“情シス部門”として・・・ではなく

“サービス・プロバイダ”としてのビジネスモデルを検討

※本社情報企画部とベニックを包含したモデルとして検討

ビジネスモデルの検討

C$

(Costs)

R$

(Revenues)

VP

(Value Proposition)

CS

(Customer Segments)

KP

(Key Partners)

KA

(Key Activities)

KR

(Key Resources)

CR

(Customer Relationship)

CH

(Channel)

C$

(Costs)

・ソフトウェア費用 ・ハードウェア費用

・人(テンプレート機能強化・保守・運用)

R$

(Revenues)

・サービス初期費用

・サービス利用料(ストック)

VP

(Value Proposition)

すぐに使える

&個別要件に

対応可能な

PLM基盤の提供

個別要件への

対応支援

CS

(Customer Segments)

カンパニー

/関係会社の

業務部門

IT部門

KP

(Key Partners)

パッケージ

ベンダー

ベニック

カンパニー

関係会社

IT部門

KA

(Key Activities)

・共通テンプレート

機能強化

・基盤保守・運用

・個別要件対応

KR

(Key Resources)

・共通テンプレート

・システム基盤

・人(保守・運用)

・人(個別要件対応)

CR

(Customer Relationship)

セルフサービス

個別営業活動

CH

(Channel)

コミュニティ

サイト

ベニック社 営業

(16)

ポイント

 VP:個別要件に対応可能なPLMシステムをカンパニー・関係会社に

迅速に提供する事を価値とする。

 KA・KR:価値の実現に向けて、1次プロトタイピング期間を限りなく

ゼロに近づけるための共通テンプレートを開発し、継続的に

機能強化を行う。

 CH:価値の提供はコミュニティサイトを通じても行い、同サイト上では

当社グループを横断した開発資産共有や相互技術サポートを実現する。

 KP:システム構築においてはベニック及びカンパニー・関係会社の

IT部門をKey Partnersと位置付け、徹底した内製化を実現する。

ビジネスモデルの検討

本サービスにおける実現内容の優先順位など、活動の中で判断を要する場合には

ここで作成したビジネスモデルを“判断の拠り所”にすることで

【プロジェクトにおける目的の一貫性を担保】

(17)

<シナリオプランニングの活用>

~将来のビジネス環境変化や

IT進化に伴うワークスタイルの変革にも対応可能な基盤とするために~

システム機能要件の抽出

システム

機能要件

未来のシナリオ

システムマップ作成

システム化が

進んでいる領域

システム化が

進んでいない領域

シナリオプランニング

既存システムの

機能要件

カンパニーから

要件定義書

設計書を取寄せ

徹底分析

既存システムから導いた“ニーズ”

未来のシナリオからの“仮説”

(18)

抽出した機能要件289件のうち、139件は未来のシナリオからの抽出。

(19)

システム開発・保守・運用コスト及び当社グループ外への流出費用を最小限に

抑えることを主眼に活動

 インフラ環境:ベニックのホスティングサービスを利用

外部のクラウドではなく、当社グループの既存資産を活用。

 テンプレート開発:パッケージソフトウェアの活用

今後のサーバーOSやミドルウェアのバージョンアップ等へ追随する負荷を軽減。

国内外の8製品を比較し “Aras Innovator”を採用。

<採用理由>

• 設定画面や当社グループでも多用している汎用的な開発言語(Java Script、

VB、C#)によりカスタマイズが容易に行えるため内製に適している。

• オープンソースソフトウェアのためほぼすべての情報が開示されており

ブラックボックスが少ない。

• 初期ライセンス費用が不要なためコストミニマムでのスタートが可能。

 テンプレート開発:ベニックによる2段階開発

サービスの早期提供を目的に次の2段階で実施。

• 2014年度:「設計領域」・「調達製造領域」

既存システム数が多く老朽化が進んでいる領域からサービス提供を開始。

• 2015年度:残る業務領域(品質管理・アフターサービスなど)

PLMシステムのPaaS環境構築

今後のカンパニー・関係会社へのサービス展開において

ベニックが支援できるよう、同社のリソースを最大限に活用。

グループ内製化に向けて、技術力・ノウハウを蓄積

(20)

共通テンプレートの機能概要

 製品情報管理

設計部品表を中心に製品に関する

情報を管理する。

<主な機能>

・設計部品表(E-BOM)管理

・CADデータ管理

・ドキュメント管理(図面・設計技術文書等)

・設計変更管理

市場

調査

マーケ

ティング

戦略

製品

企画

設計

調達・製造

アフター

サービス

品質管理

営業

 調達先管理

外部調達先に関する情報を管理する。

<主な機能>

・ベンダー管理 ・メーカー管理 ・メーカーパーツ管理

 製造情報管理

製造部品表を中心に製造情報を

管理する。

<主な機能>

・製造部品表(M-BOM)管理

・CADデータ管理(治工具等)

・ドキュメント管理(製造技術文書等)

・製造変更管理

2014年度提供開始

2015年度提供開始

凡例

 プロジェクト管理

プロジェクトの工程・成果物と各タスクへのリソースアサイン及び進捗状況を管理する。

 アフターサービス管理

お客様先における“今”の部品

構成情報を管理するサービス

部品表を中心にアフター

サービスに必要な情報を管理。

 Visual Collaboration

ロケーションの違いや時差などに左右されない部門間コラボレーションの実現。

(21)

 “事前期待”の醸成

サービスの早期展開に向けた工夫

サービス? それとも 余計なお世話?

ユーザーの“事前期待”に

適合 ⇒ サービス

不適合 ⇒ 余計なお世話

PLMシステムのPaaS提供は?

この分野のシステムはこれまで本社情報企画部の範疇外・・・

実装する機能にはニーズではなく仮説から導いたものも・・・

余計なお世話になる可能性“大”

そこで・・・“事前期待”の醸成にチャレンジ。

具体的には・・・すべてをOpenに・・・

4半期に一度の全社情報部門長会議でプロジェクトの開始を宣言。

以降、進捗・検討結果(パッケージ選定など)・抽出した機能要件

など、全てのアウトプットを定期的に開示・共有。

(22)

 提供価値の訴求

ユーザーの視点から見た本サービスのメリットを実現コンセプトとして明示。

サービスの早期展開に向けた工夫

(23)
(24)

カンパニー・関係会社

適用概要

ステータス

カンパニーA

設計部品表及び3D CADデータの管理

2014年12月

サービスイン

カンパニーB

海外パートナー企業との共同新事業における

設計部品表管理・製造部品表管理・調達管理・倉庫

管理(納品・出庫管理)

2014年12月

カスタマイズ開始

2015年2月

サービスイン予定

カンパニーC

部門横断での3D CADデータ及び

各種ドキュメントの管理・共有

2014年11月

試行開始

関係会社D

3D CADデータ管理

2014年11月

試行開始

カンパニー・関係会社

適用概要

ステータス

カンパニーA

設計部品表及び3D CADデータの管理

2014年12月

サービスイン

カンパニーB

海外パートナー企業との共同新事業における

設計部品表管理・製造部品表管理・調達管理・倉庫

管理(納品・出庫管理)

2014年12月

カスタマイズ開始

2015年度

サービスイン予定

カンパニーC

部門横断での3D CADデータ及び

各種ドキュメントの管理・共有

2014年11月

試行開始

関係会社D

3D CADデータ管理

2014年11月

試行開始

本社部門A

R&Dプロジェクト管理及び成果物管理

2015年2月

検討開始

⇒適用決定

2015年度

プロジェクト開始

 システム構築期間の短縮

サービス提供開始から3か月以内に1カンパニーで本番運用開始。

このほか、複数のカンパニー・関係会社でカスタマイズ・試行を開始。

活用状況と効果

(25)

 構築費用及び外部流出費用の削減

活用状況と効果

カンパニーAでは51%~83%の費用削減を実現

※同一パッケージを前提とした外部パートナー企業複数社の見積と比較

これまでの活動はグループ内要員

(ユーザー部門・IT部門・本社情報企画・ベニック)のみで実施

 IT部門によるプロジェクト推進の実現

過去にあった話

カスタマイズ仕様と費用の調整で、IT部門はユーザー部門と

パッケージベンダーとの間で板挟みに・・・。

本サービスの適用で感じたこと

ブラックボックスの少ないシステム環境をIT部門がユーザー部門を

支援する武器として効果的に利用。主導的にプロジェクトを推進。

(26)

 iOS(iPhone・iPad)への対応強化

バックエンドを意識しない共通の開発・実行環境の構築により、開発時のコスト削減と

期間短縮を実現すると共に、ユーザ展開時の教育コスト削減を実現する。

今後の展開

Mobile

Platform

・マルチデバイス対応

・オフライン対応

・セキュリティ対策

など

Mobile

開発環境

Aras Innovator

CRM

ERP

その他

(スクラッチ等)

OData

開発者

共通のプロトコルで各種の

システムに接続し、迅速に

アプリケーションを開発。

ユーザー

統一感のある

UIから各種の

システムを利用

(27)

 コミュニティサイトの構築

本サービスを利用するカンパニー・関係会社のIT部門の相互サポートを実現。

今後の展開

 開発したソリューションをグループ横断で共有・再利用

 技術者間のQ&Aによる相互技術サポートを実現

各事業部門が開発した

ソリューション群

コミュニティサイト

カンパニーA

カンパニーB

関係会社C

システム構築の更なる

低コスト化・短期化

システム構築に関する

Q&A Social

ソリューション

共有・再利用

相互サポート

技術交流

本社情報企画部

管理

運営

(28)

 外部ベンダーとのパートナーシップの構築

プロジェクトの冒頭で定めたビジネスモデルでは

外部流出費用の削減に向けて「徹底した内製化を実現する」としているが・・・

ソフトウェア等の調達時に、スケールメリットを享受するには

より多くのカンパニー・関係会社へのサービス提供が望まれるが・・・

今後の展開

現状、特定の業務・技術分野に強みを持った外部ベンダーに支援を

受けている部分まですべてを内製化すると・・・

⇒逆にトータルコストや構築期間の増大を招く恐れがある。

ものづくりに関わる当社グループすべての業務部門を

本社情報企画部及びベニックのみでカバレッジすることは不可能

さまざまな強みを持った複数の外部ベンダーとの

有機的なパートナーシップの構築

(29)

取組みのポイント

情シス部門からサービス・プロバイダーへの変革を目指し・・・

おわりに

 活動の初めに本サービスのビジネスモデルを検討し

サービスの価値をどのようにユーザーに提供するかを明確に

定義することで、プロジェクトの目的を共有したこと。

 既存システムで実現されている機能の改善・強化にとどまらず

ビジネス環境の変化やITの進化による将来のワークスタイル

変革について仮説を立て、機能要件を決定したこと。

 将来のユーザーとなりうるカンパニーに対して、プロジェクトの

開始からサービス提供までの取組内容を継続的且つタイムリーに

公開したこと。

今後の目標

当社のものづくりを担うカンパニー・関係会社に対し、イノベーション実現に

向けた“武器”となるサービスを継続的且つタイムリーに提供していきたい。

(30)

参照

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