資 料 3
特 別 支 援 学 校 へ の 転 換 等 に つ い て
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新たな学校制度の基本的考え方
( 1 ) 障 害 の あ る 子 ど も 一 人 ひ と り の 教 育 的 ニ ー ズ に 応 じ た 適 切 な 指 導 及 び 必 要 な 支 援 を 行 う と い う 特 別 支 援 教 育 の 理 念 を 実 現 す る た め に は 、 こ れ ま で 特 殊 教 育 の 中 核 的 な 役 割 を 担 っ て き た 盲 ・ ろ う ・ 養 護 学 校 が 、 今 後 も そ の 高 い 専 門 性 を 基 盤 と し 、 一 層の機能の強化をしていくことが必要である。 ま た 、 障 害 の あ る 子 ど も の 状 況 に つ い て は 、 障 害 種 別 に よ り 幼 児 児 童 生 徒 の 数 が 大 き く 変 動 し つ つ あ る と と も に 、 小 ・ 中 学 校 に お い て も 、 在 籍 す る 児 童 生 徒 の 障 害 の 重 度 ・ 重 複 化 や 多 様 化 が 進 ん で き て お り 、 そ れ ら へ の 教 育 的 対 応 が 喫 緊 の 課 題 と なってきている。 ( 2 ) 国 に お い て は 、 こ の よ う な 課 題 に 適 切 に 対 応 し つ つ 、 そ れ ぞ れ の 地 域 の 実 情 に 応 じ た 特 別 支 援 教 育 の 充 実 が 図 ら れ る よ う に す る 観 点 か ら 学 校 教 育 法 等 の 一 部 改 正 を 行 い 、 従 来 の 盲 ・ ろ う ・ 養 護 学 校 制 度 を よ り 柔 軟 な 制 度 と し 、 効 果 的 な 配 置 が 可 能 と な る よ う 、 障 害 種 別 を 超 え た 学 校 制 度 で あ る 特 別 支 援 学 校 制 度 を 平 成 1 9 年 4 月 から創設することとした。 そ の た め 、 新 た な 特 別 支 援 学 校 に お い て は 、 視 覚 障 害 者 、 聴 覚 障 害 者 、 知 的 障 害 者 、 肢 体 不 自 由 者 ま た は 病 弱 者 ・ 身 体 虚 弱 者 に 対 し 、 小 ・ 中 学 校 に 準 ず る 教 育 を 行 う と と も に 、 障 害 に よ る 学 習 上 又 は 生 活 上 の 困 難 を 克 服 し 、 自 立 を 図 る た め に 必 要 、 、 な知識技能を授けることを目的として 在籍する幼児児童生徒への教育を行うほか 幼 稚 園 、 小 学 校 、 中 学 校 、 高 等 学 校 又 は 中 等 教 育 学 校 の 障 害 の あ る 幼 児 児 童 生 徒 の 教 育 に 関 し 、 必 要 な 助 言 又 は 援 助 を 行 う よ う 努 め る こ と が 学 校 教 育 法 に 明 文 化 さ れ た。 ( 3 ) 平 成 1 8 年 7 月 1 8 日 、 文 部 科 学 省 か ら 出 さ れ た 「 特 別 支 援 教 育 の 推 進 の た め の 学 校 教 育 法 等 の 一 部 改 正 に つ い て ( 通 知 」 で は 、 今 回 の 法 改 正 の 趣 旨 を 「 近 年 、) 児 童 生 徒 等 の 障 害 の 重 複 化 や 多 様 化 に 伴 い 、 一 人 一 人 の 教 育 的 ニ ー ズ に 応 じ た 適 切 な 教 育 の 実 施 や 、 学 校 と 福 祉 、 医 療 、 労 働 等 の 関 係 機 関 と の 連 携 が こ れ ま で 以 上 に 児 童 生 徒 等 の 個 々 の ニ ー ズ に 柔 軟 に 対 応 し 、 適 求 め ら れ て い る と い う 状 況 に 鑑 み 、 切 な 指 導 及 び 支 援 を 行 う 観 点 か ら 、 複 数 の 障 害 種 別 に 対 応 し た 教 育 を 実 施 す る こ と が で き る 特 別 支 援 学 校 の 制 度 を 創 設 す る と と も に 、 小 中 学 校 等 に お け る 特 別 支 援 教 」 た 育 を 推 進 す る こ と 等 に よ り 、 障 害 の あ る 児 童 生 徒 等 の 教 育 の 一 層 の 充 実 を 図 る めと説明している。 ま た 、 本 改 正 に つ い て は 、 参 議 院 文 教 科 学 委 員 会 及 び 衆 議 院 文 部 科 学 委 員 会 に お いて、次のような具体的な内容の附帯決議が付されている。〈主な附帯決議事項〉 ○特別支援学校の行う助言又は援助(センター的機能)の十全な発揮。 ○特別支援学校の教員免許状の取得促進。 ○ 就 学 先 の 指 定 に 際 し て の 本 人 ・ 保 護 者 の 意 向 の 十 分 な 聴 取 及 び 相 談 機 能 の 充 実 。 ○ 障 害 の あ る 児 童 生 徒 等 と 障 害 の な い 児 童 生 徒 等 と の 交 流 及 び 共 同 学 習 の 積 極 的 な推進。 ○就労のための支援に支援に努めること。 さらに改正の留意事項として、 ○ 各 特 別 支 援 学 校 に お い て い ず れ の 障 害 種 別 に 対 応 し た 教 育 を 行 う こ と と す る か に つ い て は 、当 該 学 校 の 設 置 者 が そ れ ぞ れ の 地 域 の 実 情 に 応 じ て 判 断 す るこ と 、 、 とするが 児童生徒等の重複化への対応という今般の制度改正の趣旨を踏まえ 可 能 な 限 り 複 数 の 障 害 種 別 に 対 応 し た 教 育 を 行 う 方 向 で 検 討 さ れ る こ と が 望 ま こと。 しい 、 、 ○各地方公共団体においては 特別支援学校の適切な施設整備が推進されるよう 予算の確保及びその適切な執行に努めていただきたいこと。 な どが挙げ られて おり、地 方分権の 視点から の新たな 教育シス テム構 築の必要 性が強 調されている。 (4) 平成16 年4月策 定の「 横浜市障 害児教育 プラン」 では、盲 ・ろう・ 養護学校がこ れ まで果た してき た本市独 自の先駆 的な取組 を評価す るととも に、障 害のある 幼児児 童 生徒の現 状、市 立盲・ろ う・養護 学校が抱 える課題 、各学校 のこれ までの成 果を踏 知肢 併置な ど障害種 にとらわ れない特 別支援学 校の検討 の必要 性や特定 の教育 ま え、 部 門を有す る学校 としての 形態の維 持の可能 性、そし てセンタ ー的機 能の充実 の重要 今後 の盲・ろ う・養護 学校の特 別支援 学校への 転換及 性 などにつ いても 示してい る。 び 特別支援 教育の 推進に当 たっては 、障害児 教育プラ ンで述べ られて いる本市 特別支 援 教育の基 本方針 及び基本 計画に基 づく事業 ・施策の 実現に向 けて取 組んでい くこと が 重要であ り、今 後も盲・ ろう・養 護学校が より一層 中核的な 役割を 担ってい くこと が できるよ う、今 回の法改 正により 、さらに 柔軟な対 応が可能 となっ た部分を 適切に 活 用しつつ 、その 在り方を 検討し、 特別支援 学校への 転換を着 実に進 めていく 必要が ある。
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本市における「特別支援学校」の在り方
(1)「盲・ろう・養護学校」から「特別支援学校」へ
本市の盲・ろう・養護学校の歴史は、昭和8年「私立聾話学院」を本市に移管し「横浜聾話学 校」として独立開校しことから始まった。その後、昭和54年のいわゆる「養護学校義務制」を 機に、格段の整備による発展を遂げ、現在に至っている。 「障害や発達状態に応じたきめ細かい教育の場を」という基本方針のもとに、本市の障害児教 育は発展してきた。 視覚障害、聴覚障害、知的障害、肢体不自由、病虚弱の5つの障害種それぞれに特化した形態 の学校として、教育実践を積みあげてきた。障害種に応じたそれぞれの指導法の開発や、全国 に先駆けた取組も行われ、その成果をあげてきた歴史がある。 先駆的な取組としては、重複障害を専門として、小学校に併置した4校の養護学校や、そこで 実践された医療的ケアや訪問教育の取組、高等養護学校における、企業就労を目指した職業教 育の実践等があげられる。 近年、本市においては、養護学校への就学を希望する知的障害や肢体不自由の子どもたちが急 増してきた。これにより、各養護学校の過大規模が顕著になり、狭隘な施設状況により、教育 環境の劣悪化が深刻なものとなっている。本市のみならずこの傾向は全国的なものである。ま た、障害の重複化も顕著となり、現在では、単一の障害のみの盲・ろう・養護学校は、極めて まれな状況である。この過大規模と重複障害化に改善対応するための方策として、複数の障害 「 」 。 、 種に対応できる 特別支援学校 に対する期待は大きなものがある 本市としても可能な限り 「盲・ろう・養護学校」から「特別支援学校」への転換を図る必要がある。現在の盲・ろう・養護学校の開設年度、設置学部等一覧
学 校 名 障 害 種 開校年度 設 置 学 部 備 考 聾 学 校 聴覚障害 昭和 8年 幼・小・中・高 盲 学 校 視覚障害 昭和24年 幼・小・中・高・専 浦 舟 養護学校 病虚弱 昭和41年 小・中 二つ橋養護学校が前身 平成18年移転 港南台ひの 知的障害 昭和46年 小・中・高 日野養護学校が前身 養護学校 平成16年秋移転 上菅田 養護学校 肢体不自由 昭和49年 小・中・高 本 郷 養護学校 知的障害 昭和54年 小・中・高 高 等 養護学校 知的障害 昭和56年 高 中 村 養護学校 肢体不自由 昭和57年 小・中 新 治 養護学校 肢体不自由 昭和59年 小・中 北綱島 養護学校 肢体不自由 昭和60年 小・中 大綱養護学校が前身 平成7年移転 東俣野 養護学校 肢体不自由 昭和61年 小・中 第二高等養護学校 知的障害 平成19年 高 平成19年開設予定 (仮称)(2)本市の「特別支援学校」の目指す方向性
ア 複数の障害種に対応する「特別支援学校」制度への転換 平成18年6月の学校教育法一部改正により、平成19年度より「盲・ろう・養護学校」が 「特別支援学校 となる これにより 従来の単一の障害だけに限定された学校だけではなく」 。 、 、 複数の障害に応じた学校の設置が可能となった。 、「 」 、 本市においては 一人ひとりの状態に応じたきめ細かい教育の場 をとの方針であったが 障害種に対応した特別支援学校に転換するためには、以下のような課題等があげられる。 (ア)居住地域により近い学校への就学が図られる。 (イ)重複障害のある子どもたちに対して、より専門的で多様な教育対応が図られる状況が整え られやすい。 (ウ)通学時間の短縮軽減化がより図られる。 (エ)居住地校交流等の積極的な取組が期待できる。 (オ)教育課程上の大幅な改訂や工夫が必要となる。 (カ)校舎施設面で根本的な大規模改築を要する。 (キ)スクールバス等の通学方法の条件整備に大幅な変更が必要となる。 これらの課題はあるが、複数の障害種に対応する特別支援学校への市民ニーズは高く、でき る限り対応する必要がある。複数の障害種に対応する特別支援学校化
<方策>(ア)
盲学校やろう学校など、単一障害ニーズが高い学校は現行通りとする。
(イ)
既設校については、施設面での対応が可能な限り推進する。
(ウ)
過大規模解消のための移転開設を踏まえた再編整備の重点方策とする。
イ 特別な教育的ニーズに基づく教育 、 。 障害の重度化多様化が進んでおり 重度重複障害のある子どもたちの増加が顕著になっている また、高等部においては、中学校個別支援学校を卒業した比較的軽い障害の子どもたちの進学希 望も増えている。一人ひとりの状態やニーズに応じた教育内容の取組が一層重要となっている。 障害があって、生活上の支援を頻繁に必要とする子どもたちが、養護学校の対象であるが、そ の状態や支援の内容はさまざまであり、保護者や関連機関とも連携した上で、継続した計画的な 指導がより一層求められている。特別な教育的ニーズに基づく教育
<方策>(ア)「個別教育計画 「個別教育支援計画」に基づいた教育実践の展開
」
(イ)
障害種に応じて類型化された教育課程の編成と実践
(ウ)
重複学級における指導の充実
(エ)
医療的ケアの充実
ウ 多様な進路を目指した教育 児童生徒の障害の状態が多様化しているとともに、社会参加の形態も社会状況の変化や市民意 識の変容により多様化してきている。特に高等部卒業段階の進路については、年々さまざまな 進路選択肢が増えてきている状況にある。 近年の進路調査結果では、盲学校やろう学校では、大学や専門学校への進学が減少し、企業 就労が増えてきていることがあげられる。知的障害養護学校では、企業就労については、本市 では高等養護学校があることから高率である。また、研修就労や援助付き就労等、多様な形態 が見られる。肢体不自由生徒では、活動ホームと地域作業所を1日おきに利用というように、 複数の進路先を選択する場合も増えており、多様化は一層顕著になっている。 また、全国的には、高等部早期からの就業体験実習の必要性が評価されており、実習先の確 保は、卒業後の職場定着支援とともに重要な課題となっている。 このような状況を踏まえ、これからの特別支援学校については、在学中に自己の生き方を見 つめ、より適切な選択を図るための教育は、特に重要なものである。進路選択を具体的に目標 化することによって、日常の教育の充実を図った上で、自立する生徒達を育成することは、こ れからの特別支援学校が社会に求められている大きな役割のひとつである。多様な進路を目指した教育
<方策>(ア)
各校の職業教育の充実
(イ)
職業教育の一層の充実のため 「職業教育アドバイザー」をおく。
、
企業や福祉経験者が定期的に学校訪問し、職業教育全般にわたって助言。(ウ)
「進路支援センター」の設立(中期的計画)
「キャリア・サポーター」を発展させ、進路支援センターとして将来的に統合し、 特別支援学校全体の就労に関する開拓を担う。 *当面は、第二高等養護学校(仮称)にも配置する。(エ)
進路先や支援機関とともに「特別支援学校進路支援連携会議」を組織する。
エ 開かれた学校作り 在籍児童生徒の居住地域と学校所在地域とが必ずしも一致しなかった盲・ろう・養護学校で は、今まで 「地域」との結びつきが密接だったとは言えない状況であった。、 「養護学校では何をやっているのか分からない。」「何となく学校に入りにくい 」このよう。 な地域住民意識を払拭し 「地域」と直接関わりながら学校が何ができるのかを具体的に取り、組んでいくことは、これからの特別支援学校に大いに求められているものである。 また、保護者のニーズを把握し、市民等に開かれた特別支援学校をつくることもとりわけ重 要な観点である。