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ほ そ き聲
こ え聖書研究
大いなる強き風山を裂き岩石を砕きしが風の中にはエホバ在さざりき、風の後に地震ありしが地震の中にはエホバ在さざりき。 又地震の後に火ありしが、火の中にはエホバ在さざりき、火の後に静なる細微き声ありき。 列王記略上19:11、12 明治元訳聖書日本学生宣教会
マタイによる福音書
27章19節
† 福音書縦観 「死刑判決」
マタイ27:15~26 マルコ15:6~15 ルカ23:13~25 ヨハネ18:3
9~40、19:1~16
マタイ27:15~26 Matt.27:19 また、ピラトが裁判の席についていたとき、その妻が人を彼のもとにつかわして、「あの義人には関 係しないでください。わたしはきょう夢で、あの人のためにさんざん苦しみましたから」と言わせた。 口語訳聖書† 日本語訳聖書 マタイ27:19
【漢訳聖書】 Matt.27:19 方伯坐於堂、其妻遣人詣之曰、爾於此義人、無以爲也、蓋我今日夢中、緣之而忡忡。 【明治元訳】 Matt. 27:19 方伯 つ か さ 審判 さ ば き の座 ざ に坐 す わ りたる時 と き その妻 つ ま いひ 遣 つかは しけるは此 こ の 義 ただしき 人 ひ と に 爾 なんぢ 干 かかは ること勿 な か れ蓋 そ は われ今日 け ふ 夢 ゆ め の中 う ち に 彼 か れ につきて多 お ほ く 憂 うれへ たり 【大正文語訳】 Matt. 27:19 彼なほ審判の座にをる時、その妻、人を遣して言はしむ『かの義人に係ることを爲な、我けふ夢の 中にて彼の故にさまざま苦しめり』 【ラゲ訳】 Matt. 27:19 然て総督法廷に坐しけるに、其妻人を遣はして云ひけるは、汝此義人に係はること勿れ、蓋我今日 夢の中に、彼の為に多く苦しめり、と。 【口語訳】 Matt. 27:19 また、ピラトが裁判の席についていたとき、その妻が人を彼のもとにつかわして、「あの義人には 関係しないでください。わたしはきょう夢で、あの人のためにさんざん苦しみましたから」と言わせた。 【新改訳改訂3】 Matt. 27:19 また、ピラトが裁判の席に着いていたとき、彼の妻が彼のもとに人をやって言わせた。「あの正し い人にはかかわり合わないでください。ゆうべ、私は夢で、あの人のことで苦しいめに会いましたから。」 【新共同訳】 Matt. 27:19 一方、ピラトが裁判の席に着いているときに、妻から伝言があった。「あの正しい人に関係しない でください。その人のことで、わたしは昨夜、夢で随分苦しめられました。」Matt. 27:19 ピラトがまだ法廷にいるときその妻から使者が来て伝言を伝えた、「あの義人にかかわりをもたな いでください。私は今日夢の中であの人を見、たいそう苦しい思いをしました」と。 【フランシスコ会訳】 Matt. 27:19 ピラトが裁判の席に着いていたとき、妻から伝言があった、「あの正しい人と関わりをもたないで ください。昨夜、あの人の夢を見て、たいへん苦しみました」。 【日本正教会訳】 Matt. 27:19 方伯が審判座に坐せる時、其妻人を遣して、之に謂へり、爾此の義人に何事をも爲す勿れ、蓋我今 日夢の中に彼の爲に多く苦めりと。 【塚本虎二訳】 Matt. 27:19 ピラトが裁判席に着いているとき、その妻が彼の所に人をやって、「その正しい人に関係しないで ください。その人のおかげで、昨夜夢で散々な目にあいましたから」と言わせた。 【前田護郎訳】 Matt. 27:19 ピラトが席にすわっているとき、彼の妻が人をやっていわせた、「あの義人に何もしないでくださ い。あの人の夢で昨夜苦しみました」と。 【永井直治訳】 Matt. 27:19 また彼の裁の坐に坐せしとき、その妻〔人を〕使はして、云ひけるは、汝にまたかの義しき〔人〕 に何もあらざれ。そはわれ今日夢にて彼のゆゑに、多くの苦を受けたればなり。 【詳訳聖書】 Matt. 27:19 また彼が裁判の席に着いていると、彼の妻が彼に伝言をよこして、言った、「あの正しい<まっす ぐな>人とはかかりあいを持たないでください。私はきょう夢であの人のことで苦しいめにあいましたから」。
† ギリシャ語聖書
Interlinear
Matt. 27:19Kaqhme,nou de. auvtou/ evpi. tou/ bh,matoj avpe,steilen pro.j auvto.n h` gunh. auvtou/ le,gousa( Mhde.n soi. kai. tw/| dikai,w| evkei,nw|¥ polla. ga.r e;paqon sh,meron katV o;nar diV auvto,n)
Kaqhme,nou de. auvtou/ evpi. tou/ bh,matoj avpe,steilen pro.j auvto.n h` gunh. auvtou/ le,gousa(
sitting Now him on the tribunal sent to him the wife of him saying: .
Mhde.n soi. kai. tw/| dikai,w| evkei,nw|¥ polla. ga.r e;paqon sh,meron katV o;nar diV auvto,n)
Nothing to thee and just man to that; for many things I suffered to-day by a dream because of him
† ギリシャ語聖書 品詞色分け
Matt. 27:19
Kaqhme,nou de. auvtou/ evpi. tou/ bh,matoj avpe,steilen pro.j auvto.n h` gunh. auvtou/ le,gousa( Mhde.n soi. kai. tw/| dikai,w| evkei,nw|¥ polla. ga.r e;paqon sh,meron katV o;nar diV auvto,n)
† 私訳(詳訳)
【私訳】 「そして、彼〔ピラト〕が裁判の席に座ってたとき、彼の妻から彼に伝言があった。『あの正しい
人とあなたに何もありませんように<関わりを持たないで下さい>。私は今日夢であの人のために多くの<
† 新約聖書ギリシャ語語句研究
【そして】 de. de デ de {deh} (cc 接続詞・等位)
1)ところで、しかし、さて、そして 2)しかも、そしてまた、なお、すると、また 3)次 に、さらに 4)否、むしろ
【ピラトが】 auvtou/ auvto,j アウトス autos {ow-tos‘} (npgm3s 代名詞・属男3)
1)彼、彼女、それ(三人称の代名詞) 2)自身で、自分から、自分として(強調用法) 3)同 じ同一の 4)まさに、ちょうど
【裁判の】 avpe,steilen avposte,llw アポステるろー apostellō {ap-os-tel‘-lo} (viaa--3s 動詞・直・1アオ・能・ 3単)
< avpo, + ste,llw つかわす
1)使命を与えて遣わす、権限を委任して派遣する、派遣する、つかわす、送り出す、使いに出す 2) 送付する、発送する、送る 3)追い出す、去らせる
【席】 bh,matoj bh/ma ベーマ bēma {bay‘-ma} (n-gn-s 名詞・属中単) 1)歩み、歩、一歩、歩調 2)壇、座 3)裁判席、法廷
【に】 evpi. evpi エピ epi{ep-ee‘} (pg 前置詞・属)
1)の上に、近くに 2)よって 3)に向かって 4)に 5)を 6)へ
【着いていたとき】 Kaqhme,nou ka,qhmai カてーマイ kathēmai {kath‘-ay-mahee} (vppngm-s 分詞・現能欠 属男単)
< kata, + h`/mai 座る
1)座っている、座り込む 2)何もしないでじっと座っている、休息をとる 3)腰を据える、陣を引 く 4)置かれている、配置する、仕事に従事する 5)落ち着く 6)滞在する
【彼の】 auvtou/ auvto,j アウトス autos {ow-tos‘} (npgm3s 代名詞・属男3)
1)彼、彼女、それ(三人称の代名詞) 2)自身で、自分から、自分として(強調用法) 3)同 じ同一の 4)まさに、ちょうど
【妻】 gunh. gunh, グゆネー gunē {goo-nay‘} (n-nf-s 名詞・主女)
1)女、婦女、婦人 2)女主人、貴婦人 3)いいなずけ、妻、花嫁、人妻 4)寡婦 5)女中 6) 雌
【から】 pro.j pro,j プロス pros {pros} (pa 前置詞・対)
1)~のところへ、~の方へ、~に向かって 2)~の近くに、~の側に、~に接して 3)~の ために 4)~に対して 5)~について 6)~の面前で
【彼に】 auvto.n auvto,j アウトス autos {ow-tos‘} (npam3s 代名詞・対男3)
1)彼、彼女、それ(三人称の代名詞) 2)自身で、自分から、自分として(強調用法) 3)同 じ同一の 4)まさに、ちょうど
【伝言があった】 le,gousa le,gw れゴー legō {leg‘-o} (vppanf-s 分詞・現能主女)
1)言う、告げる、語る、話す、言い表す、述べる 2)呼ぶ、命ずる、指図する、言いつける 3) 名づける、称する、呼びかける 4)意味する、指す
【あの】 evkei,nw|¥ evkei/noj エケイノス ekeinos {ek-i‘-nos} (a-ddm-s 形容詞・指示与男単) 1)それ 2)かの 3)あれ 4)あの 5)その
【正しい人】 dikai,w| di,kaioj ディカイオス dikaios {dik‘-ah-yos} (ap-dm-s 形容詞・与男単) < di,kh 正義
1)正しい、義しい、正義の 2)公平な、公正な、正当な、適正な、役に立つ 3)義人、神の目から 見て正しい」 4)真の、本当の 5)罪のない、潔白な 6)神に嘉納される
「di,kaioj 正しい」は元来 「di,kh 正義」を遵守する者の意味で、「di,kh 正義」はギリシャ神話のゼ ウスとテミスの娘で刑罰と復讐を司る正義の女神「Di,kh ディケー 正義」からきている。
は、れだのに 6)そうすれば、すなわち 7)のみならず、もまた 【あなたに】 soi. so,j ソス sos {sos} (npd-2s 代名詞・与2単)
1)あなたの、お前の 2)あなたに
【何もないように】 Mhde.n mhdei,j メーデイス mēdeis {may-dice‘} (apcnn-s 数詞・主中単)
1)だれにも~ない 2)ひとるも~ない 3)全く~ない 4)だれも、何も、ひとりも、一つ も~ない 5)無きに等しい、取るに足りない
【きょう】 sh,meron sh,meron セーメロン sēmeron {say‘-mer-on} (ab 副詞)
アッチカ語 th,meron 1)今日 2)きょう
【夢で】 o;nar o;nar オナル onar {on‘-ar} (n-an-s 名詞・対中単)
1)夢 2)幻影 3)夢で、夢の中で
【で】 katV kata, カタ kata {kat-ah‘} (pa 前置詞・対)
1)~から下へ、下まで 2)に従って、によって 3)に向って 4)~の向かい側に、の近くに 5)の間に 6)毎に 7)~に逆らって、反対して 8)~に誓って、~にかけて、~を指して 9)~の故に、~に関して、~の為に
【あの人の】 auvto,n auvto,j アウトス autos {ow-tos‘} (npam3s 代名詞・対男3)
1)彼、彼女、それ(三人称の代名詞) 2)自身で、自分から、自分として(強調用法) 3)同 じ同一の 4)まさに、ちょうど
【ために】 diV dia ディア dia {dee-ah‘} (pa 前置詞・対)
1)~を通って、通り抜けて 2)~を通じて、~中ずっと、~の中に、~の中へと 3)~の故 に 3)~のために、~の故に 4)~の間で 5)~を経て、~によって、~の後に
【多くの苦しみを】 polla. polu,j ポりゆス polus polos {pol-oos‘} (ap-an-p 形容詞・対中複)
1)(数が)多い、よリ多く、余る、余分にある、十分過ぎる、ほどである、余裕がある、余計である 2) (大きさ、強さ、程度の)大きい、激しい、大いなる、非常な、重大な、3)おびただしい、幾多の、幾 つもの、大量の 4)より永い、より先の 5)価値の高い、より優れた、より大切な
【受け取りました】 e;paqon pa,scw パスこー paschō {pas‘-kho} (viaa--1s 動詞・直・2アオ・能・1単)
1)(苦痛、不快なことを)経験する、受ける 2)苦労する、辛酸をなめる、危害を受ける、こうむる、 味わう 4)悩む、苦しむ、受難する
【から】 ga.r ga,r ガル gar {gar} (cs 接続詞・従位)
1)なぜなら、というのは、その理由は、だから 2)すなわち、では、いったい、結局 4)確 かに、もちろん、だって
† 英語訳聖書
Latin Vulgate
27:19 sedente autem illo pro tribunali misit ad illum uxor eius dicens nihil tibi et iusto illi multa enim passa sum hodie per visum propter eum
King James Version
27:19 When he was set down on the judgment seat, his wife sent unto him, saying, Have thou nothing to do with that just man: for I have suffered many things this day in a dream because of him.
American Standard Version
27:19 And while he was sitting on the judgment-seat, his wife sent unto him, saying, Have thou nothing to do with that righteous man; for I have suffered many things this day in a dream because of him.
27:19 While Pilate was sitting on the judge's seat, his wife sent him this message: "Don't have anything to do with that innocent man, for I have suffered a great deal today in a dream because of him."
Bible in Basic English
27:19 And while he was on the judge's seat, his wife sent to him, saying, Have nothing to do with that upright man, for I have had much trouble this day in a dream because of him.
Darby's English Translation
27:19 But, as he was sitting on the judgment-seat, his wife sent to him, saying, Have thou nothing to do with that righteous man; for I have suffered to-day many things in a dream because of him.
Douay Rheims
27:19 And as he was sitting in the place of judgment, his wife sent to him, saying: Have thou nothing to do with that just man; for I have suffered many things this day in a dream because of him.
Noah Webster Bible
27:19 When he was sitting on the judgment-seat, his wife sent to him, saying, Have thou nothing to do with that just man: for I have suffered many things this day in a dream, because of him.
Weymouth New Testament
27:19 While he was sitting on the tribunal a message came to him from his wife. 'Have nothing to do with that innocent man,' she said, 'for during the night I have suffered terribly in a dream through him.'
World English Bible
27:19 While he was sitting on the judgment seat, his wife sent to him, saying, 'Have nothing to do with that righteous man, for I have suffered many things this day in a dream because of him.'
Young's Literal Translation
27:19 And as he is sitting on the tribunal, his wife sent unto him, saying, 'Nothing -- to thee and to that righteous one, for many things did I suffer to-day in a dream because of him.'
† 細き聲 聖書研究ノート
<彼なほ審判の座にをる時、その妻、人を遣して言はしむ『かの義人に係ることを爲な、我けふ夢の中にて 彼の故にさまざま苦しめり』> なお、イエスの審議は続いていた。そのとき、総督ピラトの妻が審議中にもかかわらず、人づてに、「あの正しい 人と関わりをもたないでください。昨夜、あの人の夢を見て、たいへん苦しみました」(フランシスコ会訳聖書) という伝言を送ってきた。 <ピラトの妻の夢> ピラトの妻が見た夢については何も分かっていない。ただ、妻は夫に「あの正しい人と関わりをもたないでくだ さい」と言わずにはいられないほどに強烈な内容であったろうことは想像に難くない。† 心のデボーション
「彼なほ審判の座にをる時、その妻、人を遣して言はしむ『かの義人に係ることを爲な、我けふ夢の中にて彼 の故にさまざま苦しめり』」 マタイ27:19 大正文語訳聖書 「ピラトが裁判の席に着いていたとき、妻から伝言があった、『あの正しい人と関わりをもたないでください。 昨夜、あの人の夢を見て、たいへん苦しみました』」 フランシスコ会訳聖書 「ピラトの妻の伝言」 総督ピラトの妻は「夢」でイエスについての何らかの警告を受け、夫に「この件に関わらないように」と緊急の 伝言を送る。を招くのである。