育効果について
著者 田中 優, 安藤 正紀, 櫻井 康博, 中島 豊, 黒澤 岳博, 孫 佳茹
雑誌名 人間関係学研究 : 社会学社会心理学人間福祉学 : 大妻女子大学人間関係学部紀要
巻 21
ページ 129‑145
発行年 2019
URL http://id.nii.ac.jp/1114/00006827/
Creative Commons : 表示 ‑ 非営利 ‑ 改変禁止
http://creativecommons.org/licenses/by‑nc‑nd/3.0/deed.ja
田中 優
*,安藤 正紀
**,櫻井 康博
***, 中島 豊
****,黒澤 岳博
*****,孫 佳茹
******Masashi TANAKA, Masaki ANDO, Yasuhiro SAKURAI, Yutaka NAKAJIMA, Takehiro KUROSAWA, Jiaru SUN
<キーワード>
スカウト教育法,スカウト活動,教育効果,ボーイスカウト
<要 約>
2022 年に
100年を迎える日本のボーイスカウト運動であるが,わが国におけるスカウト活 動(スカウティング)の教育効果に関する実証的研究は管見の限り非常に少ない状態である。
田中は,スカウトキャンプの教育効果に関して,短期の訓練キャンプ(田中,
2016;
2017) や夏季キャンプにおける調査から,スカウトの「生きる力」とリーダーシップ,自尊心のそ れぞれが向上すること(田中,
2018),また,徳育的能力や資質が向上することを明らかにし ている(田中,
2019)。
そこで,本研究では,より日常的で,長期間のスカウティングの教育効果を検討するため に,1年間のスカウティングが,自律の力(田中ら
, 2018a),リーダーシップ,自尊心に与 える教育効果を明らかにすることを目的とした。そして,ボーイスカウト
708名(男子
531名
,女子
177名)を調査対象者に,
1年間のスカウティングへの参加前(事前調査:
2017年
4月 から
6月)と参加後(事後調査:2018 年
4月から
6月)の質問紙調査を実施した。
その結果,ボーイスカウトにおける
1年間のスカウティングの教育効果は, (1)スカウティ ングには,自制心を高める教育効果がある。(
2)活動を楽しいと感じることが,スカウティ ングの教育効果を高める。 (
3)進級レベルごとで,スカウティングの教育効果が異なる。 (
4)隼・
富士までの進級意欲のあるスカウトは,リーダーシップの課題達成機能と集団維持機能の両 機能のリーダーシップが高い理想的な
PM型のリーダー(三隅,1978)であると考えられる。
ボーイスカウトにおける1年間のスカウト活動の教育効果について Educational effects of Boy Scout after one year of scouting activities
*
大妻女子大学 人間関係学部 人間関係学科 社会・臨床心理学専攻
**
玉川大学教職大学院
***埼玉大学
****長野大学
*****
城西大学
******中央大学
1.問題と目的
ボーイスカウト運動は,
1907年,イギリスでベー デン-パウエルが始め,その後世界中に広まった 青少年教育運動である。公益財団法人ボーイスカ ウト日本連盟(2017)は,その教育目的を“本連 盟は,ボーイスカウトの組織を通じ,青少年がそ の自発活動により,自らの健康を築き,社会に奉 仕できる能力と人生に役立つ技能を体得し,かつ,
誠実,勇気,自信および国際愛と人道主義を把握 し,実践できるよう教育することをもって教育の 目的とする。”としている。そして,この目的を 達成するための教育方法は,「スカウト教育法」
とよばれており,「スカウトのちかいとおきて
(
Scout Promise and Low)」を中心とした,「行うこ
とによって学ぶ(
Learning by Doing)」「個人の進
歩(
Personal Progression)」 「チームシステム(
TeamSystem
)」「成人の支援(
Adult Support)」「象徴的
枠組み(
Symbolic Framework)」 「自然(
Nature)」 「社 会 と の 協 同(
Community Involvement)」 の
8つ の 要素が全体を構成し,1 つのシステムとして構成
されている。これら要素の一つひとつは,教育的 な機能を持っており,各要素は他の影響を受けて 完全なものになるとされている。
2022
年に
100年を迎える日本のボーイスカウト 運動であるが,わが国におけるスカウト活動(以 降,スカウティング)の教育効果に関する実証的 研究は非常に少なく,
2010年代に入り,
4年に
1度開催されるボーイスカウトの特別な大イベント であるジャンボリーについて,第
23回世界ジャ ンボリー(中野・島貫,2012)と第
16回日本ジャ ンボリー(中野・齋藤,
2014)に関する調査報告 がわずかにみられる程度であった。すなわち,
100
年近い歴史を持つ日本のボーイスカウト教育 に関して,その教育効果についての実証的研究は,
これまでほとんど手が付けられて来なかったので ある。
この状態を受けて,田中(2016, 2017)は,ス カウティングの教育効果に関して,短期の訓練 キャンプへの参加により,スカウトの「生きる力」
の心理社会的能力が向上し,スカウトが自己を肯 定的に捉えるようになることを明らかにした。続
図1 スカウト教育法の8つの要素とそれらの関連
いて,隊の年間活動のメインイベントである夏 季キャンプにおける教育効果について,夏キャ ンプへの参加により,スカウトの「生きる力」と
「生きる力」を構成する「心理的社会的能力」, 「心 理的社会的能力」を構成する「積極性」「視野・
判断」,リーダーシップとリーダーシップを構成 する課題遂行機能と集団維持機能,そして,自尊 心のそれぞれが向上すること(田中,
2018),また,
徳育的能力や資質が向上することを明らかにして いる(田中,2019)。そして,これらの教育効果 に対して,ボーイスカウト教育の
2大教育制度で ある「班制度」と「進歩制度」が寄与していると 考察している。
そこで,本研究では,より日常的で,長期間の スカウティングの教育効果を検討するために,
1年 間 の ス カ ウ テ ィ ン グ が, 自 律 の 力( 田 中 ら
,2018a
),リーダーシップ,自尊心に与える教育効
果を明らかにすることを目的とした。
2. 方法
(1)調査対象
調査対象者は,公益財団法人ボーイスカウト日 本連盟の都道府県の登録数比率に基づき,ボーイ スカウト
708名(男子
531名,女子
177名)とした。
(2)調査方法
調査は,
1年間のスカウティングへの参加前(事 前調査:
2017年
4月から
6月)と参加後(事後調 査:2018 年
4月から
6月)に,質問紙調査により 実施した。調査用紙は,郵送法により,配布と回 収を行った。
(3)調査内容
事前調査と事後調査の調査内容は,以下の通り である。
1)スカウト活動について
① スカウト活動の楽しさ:ボーイスカウトは楽 しいですか?(
1:ぜんぜん楽しくない,
2: 楽しくない,
3:どちらでもない,
4:楽しい,
5:すごく楽しい)
② 現在の級(進級レベル) :今何級ですか?(ボー
イスカウト,初級,
2級,
1級,菊)
③ 進級意欲:この先,何級まで進級したいです か?(
2級まで,
1級まで,菊まで,隼まで,
富士まで)
④ 興味・自信のある技能:キャンピング,ハイ キング・読図,ロープ結び,観察,計測,通 信(
1:まったく興味がない,
2:興味がない,
3
:どちらでもない,
4:興味がある,
5:非 常に興味がある)
2)自律の力(田中・安藤・櫻井・中島・黒澤・孫,
2018a
)
田中ら(
2018a)が開発した,青少年(小学生 から高校生)が日常生活で必要な心理社会的な能 力や資質を評価するための測定指標。 「生きる力」 :
「
IKR評定用紙(簡易版)」(独立行政法人国立青 少年教育振興機構,
2010)の
28項目(心理的社 会的能力:14 項目,徳育的能力:8 項目,身体的 能力:
6項目)と「社会性と情緒の学習(
SEL-8S)」
(小泉,
2011)の
26項目(基本的社会的能力:
15項目,応用的社会的能力:
9項目,虚偽尺度:
2項目),および, 「ストレスコーピング」 :
3項目(問 題焦点型・ストレス解消(発散)型・社会的支援型)
の計
57項目について,因子分析により導出され た「社会的能力」「愛他心」「問題解決能力」「危 険回避」「共感性」「自制心」「自己理解」「身体的 耐性」の
8因子,
33項目から構成される能力や資 質を「自律の力」とし,スカウト教育の教育効果 の測定指標とした(表
1)。各項目に対して,1:まっ たくあてはまらない,2:あてはまらない,3:ど ちらでもない,
4:あてはまる,
5:非常にあては まるの
5件法で回答を求めた。
3)リーダーシップ測定尺度(国立妙高青少年自 然 の 家,2011)20 項 目( 課 題 達 成 機 能:12 項目,集団維持機能:
8項目)
国立妙高青少年自然の家(
2011)が開発した,
青少年の学童期(小学校高学年)に求められるリー ダーシップ能力を測定する尺度。三隅(1978)の
「
PM理論」を基に, 「課題達成(
Performance)機能」,
すなわち,集団全体で何らかの目標を定めて,そ
の目標に向かって成員を動機づけ,目標を達成さ
せる機能を測定する
12項目,また,「集団維持
(
Maintenance)機能」,すなわち,集団のメンバー 同士のコミュニケーションを円滑にさせ,人間関 係を良好にし,結束させる機能を測定する
8項目 の計
20項目からなる。20 項目は, 「課題達成機能」
と「集団維持機能」の
2つの上位指標の下に,
5つの中位指標として,青少年のリーダー性を特定 する要素(資質・能力),すなわち,「困難に自ら 立ち向かおうとする力」「計画的に考え行動する 力」「情報を収集し,創造力をもって課題を解決 しようとする力」「役割を意識し,集団の規範を 守る力」,そして,「集団内の人間関係を円滑にし ようとする力」の「リーダーシップ
5つの力」に 分けられ,さらに,
5つの中位指標をそれぞれ
2つに分けた
10の下位指標,すなわち,「意欲 ・ 自 立性」「危機意識」「計画 ・ 判断」「省察・アクショ ン」 「情報収集」 「創造力」 「役割意識」 「規範意識」
「伝達・コミュニケーション」そして,「ユーモア・
明るさ」から構成される(表
2)。各項目に対して,1:まったくあてはまらない,2:あてはまらない,
3
:どちらでもない,
4:あてはまる,
5:非常に あてはまるの
5件法で回答を求めた。
4)自尊心:自尊感情尺度(福岡県青少年アンビ シャス運動推進室,2010)10 項目
福岡県青少年アンビシャス運動推進室(
2010)
が,
Rosenberg(
1965)の自尊感情尺度の項目を児
童にもわかりやすく翻訳したもので,肯定的な
5つの設問と否定的な5つの設問からなる(表
3)。各項目に対して,
1:まったくあてはまらない,
2: あてはまらない,
3:どちらでもない,
4:あては まる,5:非常にあてはまるの
5件法で回答を求 めた。
表1 教育効果の測定指標としての「自律の力」(主因子法・バリマックス回転)(田中ら,2018a)
F 1 F 2 F 3 F 4 F 5 F 6 F 7 F 8 共通性
だれとでも仲よくできる。 .7 9 .12 .15 .02 .09 .08 .04 .12 .70
新しい学年でクラス替えがあっても、うまく友だちを作ることができる。 .7 8 .04 .09 .02 .09 .18 .08 .12 .67
だれにでも話しかけることができる。 .7 3 .06 .22 -.06 .02 .13 -.11 .13 .63
もし、転校することになっても、新しい学校でうまくやっていける。 .6 6 .05 .10 -.02 .13 .08 .00 .22 .52 周りの人とは、協力してたいていのことをうまくやっていける。 .5 9 .11 .10 .27 .18 .13 .22 .17 .57
上の学校に進んでも、うまくやっていける。 .5 2 .11 .10 .17 .16 .13 .13 .23 .43
だれにでも、あいさつができる。 .5 1 .14 .31 .09 .11 .12 .01 .04 .41
1 1 .
。 る き で が と こ る け つ 見 を 題 課 や 点 題 問 で 分
自 .6 0 .11 .05 .14 .24 .08 .06 .47
何かを自分で決めるときには、どういう結果になるかをよく考える。 .10 .5 9 .13 .07 .10 .21 .13 .05 .45 1
1 .
。 る れ ら て 立 が 画 計 で 分 自
、 て し 通 見 を
先 .5 3 .20 .09 .08 .00 .15 .17 .40
何かを自分で決めるときには,軽はずみな決断(決め方)はしない。 .00 .4 7 .07 .25 .07 .05 .13 .18 .35 7
1 .
。 る き で が と こ く 聞 と ん ち き を し 話 の
人 .4 6 .11 .23 .19 .16 .33 -.02 .48
1 0 .
。 い な し を い 使 だ む の ノ モ や 金
お .4 6 .06 .33 -.04 -.03 .22 .05 .37
0 3 .
。 る き で が 動 行 い し わ さ ふ に 場 の
そ .4 3 .07 .29 .15 .18 .29 .05 .52
ほかの人が困っているのを見ると、何とかしてあげたくなる。 .16 .07 .7 6 .13 .23 .18 .12 .08 .73 ほかの人が助けを求めていたら、できるだけ力になりたい。 .25 .08 .6 9 .16 .14 .08 -.01 .08 .60
1 2 . 7 1 .
。 だ き 好 が の る げ あ て し を か 何 に め た の
人 .6 5 .03 .06 .03 .09 .11 .52
6 2 . 9 2 .
。 る え 考 を か る き で が 何
、 ら た い で ん し 苦 が 人 の か
ほ .5 1 .10 .24 .07 .04 .01 .49
危険なことや やってはいけないことには、手を出さない。 .05 .17 .03 .7 0 .06 .14 .16 .06 .58 1
1 . 5 2 . 8 0 .
。 る い て し に う よ い な か づ 近
、 は に 面 場 や 況 状 な 険
危 .6 5 .15 .08 .06 -.07 .54
7 1 . 0 1 . 3 0 .
。 る い て し に う よ い な ら わ 加 は に び 遊 な 険
危 .5 8 .08 .14 .12 .04 .42
9 0 . 9 2 . 0 2 . 3 2 .
。 く づ 気 に れ そ
、 と る い で ん し 悲 が ち だ
友 .6 7 .16 .07 .09 .68
4 1 . 6 2 . 3 2 . 8 2 .
。 く づ 気 に れ そ
、 と る い で ん 込 ち 落 が ち だ
友 . 6 2 .18 .11 .07 .66
7 1 . 9 1 . 0 1 . 7 1 .
。 く づ 気 に れ そ
、 と る い て し 害 を 分 気 が ち だ
友 .5 9 .17 .16 .19 .54
5 0 . 9 0 . 8 0 . 7 1 . 0 2 .
。 る い て っ か わ が 所 短 と 所 長 の 分
自 .6 2 .14 .06 .49
自分がうまくできることと、できないことがわかっている。 .21 .08 .10 .16 .17 . 6 0 .08 .11 .49 4
1 . 3 1 . 0 1 . 6 1 . 5 1 .
。 る い て っ か わ が と こ な 意 得 不
、 と と こ な 意 得 の 分
自 .5 9 .08 .01 .44
7 0 . 5 0 . 2 1 . 2 1 . 6 1 . 5 0 .
。 い な わ 言 を ま ま が わ
、 な て っ か 分
自 .6 6 .10 .51
9 0 . 0 1 . 0 1 . 4 0 . 3 2 . 2 1 .
。 い な し は り た 当 つ 八
、 も て っ あ が と こ な や
い .5 3 .15 .40
3 1 . 8 0 . 4 1 . 0 0 . 2 2 . 7 0 . -
。 い な し り た っ な ど に ぐ す
、 も て い つ カ
ム . 5 0 .14 .36
8 0 . 8 0 . 4 0 . 0 0 . 3 1 . 1 1 . 5 2 .
。 い な け 負
、 に さ 寒 や さ
暑 . 5 7 .43
3 1 . 4 0 . 2 0 . 0 0 . 3 0 . 4 1 . 6 2 .
。 い く に れ 疲
、 も て し か 動 を だ ら
か .5 6 .42
5 1 . 5 0 . 8 1 . 6 0 . 6 0 . 7 0 . 7 1 .
。 る き で ん ま が
、 も て し を ゙ カ ケ い 痛 も て
と .4 6 .31
負荷量の平方和 3.89 2.43 2.33 1.91 1.66 1.57 1.55 1.25 16.59 11.78 7.38 7.05 5.78 5.03 4.77 4.69 3.79 50.27
危険回避 α=.734
項目
社会的能力 α=.878
問題解決能力 α=.802
愛他心 α=.816
共感性 α=.831 自己理解 α=.702 自制心 α=.679 身体的耐性
α=.650
注)因子負荷の絶対値.40以上を太字網掛けとした。 寄与率(%)
表2 少年期(高学年)のリーダーシップ測定尺度の上位指標・中位指標・下位指標と項目
(国立妙高青少年自然の家,2011)
表3 自尊感情尺度(福岡県青少年アンビシャス運動推進室 ,2010)
上位指標 中位指標
(1)人が嫌がることでも自分から進んで取り組むことができる。
(2)すすんでお手伝いや勉強をすることができる。
(3)危ないことを予測して避けることができる。
(4)その場の状況にあわせて考えることができる。
(5)決めた時間にあわせて行動することができる。
(6)先のことを考えて行動することができる。
(7)内容を考えて話すことができる。
(8)反省したことを次の行動や活動に生かしている。
(9)物事をいろいろな方向から見ることができる。
(10) わからないことは自分で調べることができる。
(11)うまくいくようにいろいろな工夫をすることができる。
(12)興味のあることにチャレンジしてみたい。
(13)自分がするべき役割をはっきりわかっている。
(14) 全体の目標にあわせて活動に取り組んでいる。
(15)ルールや約束を必ず守ることができる。
(16)親や先生に言われなくても規則にしたがうことができる。
(17)困っている友だちがいたら励ますことができる。
(18)友だちの立場に立って話を聞くことができる。
(19)明るく元気にあいさつや返事ができる。
(20)場を和ますことができる。
ユーモア・明るさ 集
団 維 持 機 能
役割を意識し、集 団の規範を守る力
7 役割意識
8 規範意識
集団内の人間関係 を円滑にしようと する力
9
伝達・コミュニケーション10 計画的に考え行動 する力
3 計画・判断
4 省察・アクション 情報を収集し、創
造力をもって課題 を解決しようとす る力
5 情報収集
6 創造力
目 項 標
指 位 下
少 年 期
高 学 年
の リ ダ シ
プ 測 定 尺 度
課 題 達 成 機 能
困難に自ら立ち向 かおうとする力
1 意欲・自立性
2 危機意識
1 すべての点で自分に満足している。 P
2 ときどき「自分はだめだなぁ」と思うことがある。 N
3 いくつかの点で見どころがあると思っている。 P
4 友だちがやるのと同じくらいにいろいろなことができる。 P
5 あまり得意なことがない。 N
6 ときどき「役に立っていないなぁ」と感じることがある。 N 7 少なくとも自分がほかの人と同じくらい価値ある人だと思う。 P
8 もっと自分を尊敬できたらいいなと思う。 N
9 何をやっても失敗するのではないかと思ってしまう。 N
10 自分のことを積極的に認めている。 P
注:Pは肯定的項目、Nは否定的項目(逆転項目)
3.結果
(1)回収率,分析対象についてについて
回収率は,事前調査
63.4%(449/
708),事後調査
30.1%(213/
708)であった。有効回答者数は,事前調査
449名(男子
319,女子
129,不 明
1),事後調査
213名(男子
152,女子
60,不明
1),事前事後の両調査に回答した有効回答者数は,156
名(男子
111,女子45)であった。平均年齢は,事前調査の有効回答者では,男女込み
12.7歳(
SD=
1.3歳),男子
12.7歳(
SD=
1.3歳),女子
12.6歳(
SD=
1.3歳)。事後調査の有効回答者では,
男女込み
13.3歳(
SD=
1.2歳),男子
13.4歳(
SD=
1.2歳),女子
13.1歳(
SD=
1.3歳)。事前事後 の両調査への有効回答者では,男女込み
12.5歳(
SD=
1.2歳),男子
12.6歳(
SD=
1.2歳),女子
12.2歳(
SD=
1.2歳)であった。
(2)1 年間のスカウティングの教育効果について 1 年間のスカウティングの教育効果に関して,
自律の力,リーダーシップ,自尊心のそれぞれに ついて,事前調査と事後調査の平均得点の差の検 定(
t検定)を行った。
1)自律の力における1年間のスカウティングの 教育効果
自律の力については,自律の力(全体)および
8側面(最低
1点,最高
5点)のうち,自制心に おいてのみ,事前調査(3.3 点)と事後調査(3.5 点)
に,有意な差が認められた(
t(
143)=
2.935, p<
.01)
(表
4)。すなわち,スカウティングには,自制心 を高める教育効果があるといえる。
2)リーダーシップにおける 1 年間のスカウティ ングの教育効果
リーダーシップについては,リーダーシップ全 体(最低
20点,最高
100点),上位指標の課題達 成機能(最低
12点,最高
60点)と集団維持機能(最 低
8点,最高
40点),中位指標のリーダーシップ の
5つの力(最低
4点,最高
20点),下位指標(最 低
2点,最高
10点)のすべてにおいて,事前調 査と事後調査に有意な差は認められなかった(表
5)。すなわち,説明変数を
1年間のスカウティン グとした場合,スカウティングには,リーダーシッ
プを高める教育効果が認められないという結果で あった。
3)自尊心(自尊感情)における1年間のスカウ ティングの教育効果
自尊心(最低
10点,最高
50点)については,
事前調査(33.7 点)と事後調査(34.5 点)との間に,
有意な差は認めらなかった(
t(
133)=
1.527, n.s.)。
すなわち,説明変数を
1年間のスカウティングと した場合スカウティングには,自尊心を高める教 育効果が認められないと解釈できる。
(3)活動の楽しさの程度による1年間のスカウ ティングの教育効果について
説明変数を1年間のスカウティングのみとした 場合,スカウティングの教育効果が自制心でしか 認められないという結果であったため,新たに,
活動の楽しさの程度を説明変数に加え,事後調査 時の活動の楽しさの程度(楽しくない・どちらで もない,楽しい,すごく楽しいの3水準:被験者 間要因)と1年間のスカウティング(活動の前と 後の2水準:被験者内要因)を独立変数とし,自 律の力,リーダーシップ,自尊心の平均得点をそ れぞれ従属変数とする,混合計画の2要因の分散 分析を行った。
表4 自律の力の変化(事前調査 vs 事後調査:t 検定)
平均値 N 標準偏差 t 値 自由度 有意確率 (両側) 事前:自律の力 3.7 115 0.49 1.48 114 n.s.
事後:自律の力 3.8 115 0.48
事前:社会的能力 3.6 126 0.78 1.33 125 n.s.
事後:社会的能力 3.7 126 0.72
事前:問題解決能力 3.5 135 0.61 1.69 134 n.s.
事後:問題解決能力 3.6 135 0.61
事前:愛他心 4.0 136 0.71 0.00 135 n.s.
事後:愛他心 4.0 136 0.67
事前:危険回避 4.2 150 0.70 1.75 149 n.s.
事後:危険回避 4.1 150 0.75
事前:共感性 4.0 151 0.68 0.39 150 n.s.
事後:共感性 4.0 151 0.70
事前:自己理解 4.0 139 0.73 0.38 138 n.s.
事後:自己理解 4.0 139 0.68
事 前:自制心 3.3 141 0.84 2.94 140 .01 事後:自制心 3.5 141 0.73
事前:身体的耐性 3.3 144 1.04 0.17 143 n.s.
事後:身体的耐性 3.4 144 0.94
表5 リーダーシップの変化(事前調査 vs 事後調査:t 検定結果)
平均値 N 標準偏差 値 自由度 有意確率 (両側)
. s . n 4 2 1 3 4 0 . 1 3 5 . 0 1 5 2 1 7 . 3 7 体
全 プ ッ シ ー ダ ー リ
: 前 事
3 9 . 1 1 5 2 1 7 . 4 7 体
全 プ ッ シ ー ダ ー リ
: 後 事
. s . n 7 2 1 4 2 2 . 1 2 5 . 6 8 2 1 4 . 3 4 能
機 成 達 題 課
: 前 事
2 2 . 7 8 2 1 1 . 4 4 能
機 成 達 題 課
: 後 事
. s . n 4 3 1 3 7 4 . 0 0 6 . 4 5 3 1 2 . 0 3 能
機 持 維 団 集
: 前 事
9 1 . 5 5 3 1 4 . 0 3 能
機 持 維 団 集
: 後 事
. s . n 8 3 1 8 5 0 . 0 4 4 . 2 9 3 1 2 . 4 1 力
る す と う お か 向 ち 立 ら 自 に 難 困
: 前 事
7 6 . 2 9 3 1 3 . 4 1 力
る す と う お か 向 ち 立 ら 自 に 難 困
: 後 事
. s . n 1 4 1 7 3 1 . 0 5 6 . 1 2 4 1 6 . 6 性
立 自 欲 意
: 前 事
7 6 . 1 2 4 1 6 . 6 性
立 自 欲 意
: 後 事
. s . n 2 4 1 8 4 0 . 0 4 4 . 1 3 4 1 6 . 7 識
意 機 危
: 前 事
9 4 . 1 3 4 1 6 . 7 識
意 機 危
: 後 事
. s . n 5 3 1 0 0 5 . 1 7 7 . 2 6 3 1 9 . 3 1 力
る す 動 行 え 考 に 的 画 計
: 前 事
9 9 . 2 6 3 1 3 . 4 1 力
る す 動 行 え 考 に 的 画 計
: 後 事
. s . n 1 4 1 6 9 7 . 1 6 5 . 1 2 4 1 9 . 6 断
判 画 計
: 前 事
9 5 . 1 2 4 1 1 . 7 断
判 画 計
: 後 事
. s . n 7 3 1 0 3 8 . 0 1 5 . 1 8 3 1 0 . 7 ン
ョ シ ク ア 察 省
: 前 事
4 6 . 1 8 3 1 2 . 7 ン
ョ シ ク ア 察 省
: 後 事
事前:情報を収集し創造力をもって課題を解決しようとする 事後:情報を収集し創造力をもって課題を解決しようとする力
15.2 139 2.39 0.461 138 n.s.
15.3 139 2.60
. s . n 0 4 1 4 9 8 . 0 8 4 . 1 1 4 1 2 . 7 集
収 報 情
: 前 事
9 4 . 1 1 4 1 3 . 7 集
収 報 情
: 後 事
. s . n 2 5 1 2 0 2 . 0 5 3 . 1 3 5 1 0 . 8 力
造 創
: 前 事
8 4 . 1 3 5 1 0 . 8 力
造 創
: 後 事
. s . n 8 3 1 3 7 0 . 1 2 4 . 2 9 3 1 1 . 5 1 力
る 守 を 範 規 の 団 集 し 識 意 を 割 役
: 前 事
4 6 . 2 9 3 1 3 . 5 1 力
る 守 を 範 規 の 団 集 し 識 意 を 割 役
: 後 事
. s . n 2 4 1 4 8 5 . 0 3 4 . 1 3 4 1 6 . 7 識
意 割 役
: 前 事
4 5 . 1 3 4 1 6 . 7 識
意 割 役
: 後 事
. s . n 1 4 1 2 8 2 . 1 3 4 . 1 2 4 1 5 . 7 識
意 範 規
: 前 事
1 5 . 1 2 4 1 7 . 7 識
意 範 規
: 後 事
事前:集団内の人間関係を円滑にしようとする力 事後:集団内の人間関係を円滑にしようとする力
15.1 141 2.79 0.471 140 n.s.
15.0 141 3.12 事前:伝達コミュニケーション
事後:伝達コミュニケーション
7.6 142 1.52 0.000 141 n.s.
7.6 142 1.61
. s . n 3 5 1 3 0 6 . 0 5 6 . 1 4 5 1 5 . 7 さ
る 明 ア モ ー ユ
: 前 事
4 7 . 1 4 5 1 4 . 7 さ
る 明 ア モ ー ユ
: 後 事
t
1)自律の力における活動の楽しさによる1年間 のスカウティングの教育効果
自律の力についての分散分析の結果,「自律の 力(全体)」,「共感性」において,活動の楽しさ の程度による
1年間のスカウティングの教育効果 が示された。
a 自律の力(全体)における活動の楽しさの程 度によるスカウティングの教育効果
自律の力(全体)においては,活動の楽しさ要
因と
1年間のスカウティング要因の有意な交互作 用(
F(
2, 112) =
3.35, p<
.05) が 認 め ら れ た。
単純主効果検定の結果,活動が「すごく楽しい」
と感じているスカウトは,
1年間の活動の前(3.9)
より後(4.1)の方が,自律の力(全体)の能力が
有意に高かった(
F(
1, 112)=
8.38, p<
.05)。ま
た,
1年間の活動の前と後における活動の楽しさ
の単純主効果はともに有意であった(前:
F(2,
112)=
6.15, p<
.01,後:
F(
2, 112)=
20.40, p<
.001)。多重比較(
Bonferroniの方法)の結果,
5% 水準で,活動の前後とも,活動が「すごく楽しい
(前:3.9,後:4.1)」 と感 じて いる スカ ウト は,
活動が「楽しい(前:
3.6,後:
3.6)」および「楽 しくない・どちらでもない(前:
3.5,後:
3.4)」
と感じているスカウトより,自律の力(全体)が 有意に高いことが明らかとなった(図
2)。
図2 自律の力(全体)における活動の楽しさに よるスカウティングの教育効果
b 共感性における活動の楽しさによるスカウ ティングの教育効果
共感性においては,活動の楽しさ要因と
1年間 のスカウティング要因の有意な交互作用(
F(
2, 148)=
4.93, p<
.01)が認められた。単純主効果 検定の結果,活動が「すごく楽しい」と感じてい るスカウトは,
1年間の活動の前(
4.2)より後(
4.3) の方が,共感性が有意に高かった(
F(
1, 148)=
4.10, p
<
.05)。また,
1年間の活動の前と後にお ける活動の楽しさの単純主効果は,活動の前では
(
F(
2, 148)=
2.84, n.s.),活動の楽しさによって 共感性の高さに有意な差は認められなかったが,
活動の後は有意であった(F(2, 148)=
18.70, p<
.001)。多重比較(Bonferroniの方法)の結果,
5%水準で,活動が「すごく楽しい(
4.3)」と感じて いるスカウトは,活動が「楽しい(
3.7)」および「楽 しくない・どちらでもない(3.6)」と感じている スカウトより,共感性が有意に高かった(図
3)。図3 共感性における活動の楽しさによるスカウ ティングの教育効果
2)リーダーシップにおける活動の楽しさによる 1 年間のスカウティングの教育効果
リーダーシップについての分散分析の結果, 「集 団維持機能」,「情報を収集し創造力を持って課題 を解決しようとする力」において,活動の楽しさ の程度による
1年間のスカウティングの教育効果 が示された。
a 集団維持機能における活動の楽しさによるス カウティングの教育効果
集団維持機能においては,活動の楽しさ要因と
1年間のスカウティング要因の有意な交互作用(
F(
2, 132)=
3.34, p<
.05)が認められた。単純主 効果検定の結果,活動が「すごく楽しい」と感じ ているスカウトは,1 年間の活動の前(31.7)よ り後(
33.0)の方が有意に高いことが明らかとなっ た(
F(
1, 132)=
4.98, p<
.05)。また,
1年間の 活動の前と後における活動の楽しさの単純主効果 はともに有意であった(前:
F(2, 132)=
6.96, p<
.001,後:
F(
2, 132)=
18.70, p<
.001)。多重
比較(
Bonferroniの方法)の結果,
5%水準で,活
動が「すごく楽しい(前:31.7,後:33.0)」と感 じているスカウトは,活動が「楽しい(前:
29.6,後:29.0
)」および「楽しくない・どちらでもない(前:
27.5
,後:
26.4)」と感じているスカウトより,集
団維持機能のリーダーシップ能力が有意に高いこ
とが明らかとなった(図
4)。b 情報を収集し創造力を持って課題を解決しよ うとする力における活動の楽しさによるスカ ウティングの教育効果
情報を収集し創造力をもって課題を解決しよう とする力においては,活動の楽しさ要因と
1年間 のスカウティング要因の有意な交互作用(
F(
2, 136)=3.45, p<
.05)が認められた。単純主効果検定の結果,活動が「すごく楽しい」と感じてい るスカウトは,
1年間の活動の前(
15.9)より後
(
16.6) の 方 が, 能 力 が 有 意 に 高 か っ た(
F(
1, 136)=5.15, p<
.05)。また,1年間の活動の前 と後における活動の楽しさの単純主効果はともに 有意であった(前:
F(
2, 136)=
6.27, p<
.01,後:
F
(
2, 136)=
17.48, p<
.001)。多重比較(
Bonferroniの方法)の結果,
5%水準で,1年間の活動の前は,
「すごく楽しい(
15.9)=楽しい(
15.0)」および「楽 しい(
15.0)=楽しくない・どちらでもない(
13.8)」
というように,活動の楽しさによって能力の有意 な差が認められたが,活動の後は,活動が「すご く楽しい(
16.6)」と感じているスカウトは,活動 が「楽しい(
14.6)」および「楽しくない・どちら でもない(13.5)」と感じているスカウトより,情 報を収集し創造力を持って課題を解決しようとす る力のリーダーシップ能力が有意に高かった(図
5)。
図 5 情報を収集し創造力を持って課題を解決し ようとする力における活動の楽しさによる スカウティングの教育効果
3)自尊心における活動の楽しさによる1年間の スカウティングの教育効果
自尊心については,活動の楽しさによる
1年間 のスカウティングの効果はみられなかった(
F(
2, 131)=
0.22, n.s.)。
(4)進級レベルによる1年間のスカウティング の教育効果について
田中(
2019)は,スカウトの進級レベルを説明 変数として,スカウティングの教育効果の検討を 試みており,これに倣い,事後調査時の進級レベ ル(初級・ボーイスカウト,
2級,
1級,菊の
4水準:被験者間要因)と
1年間のスカウティング(活 動の前と後の
2水準:被験者内要因)を独立変数 とし,自律の力,リーダーシップ,自尊心の平均 得点をそれぞれ従属変数とする,混合計画の
2要 因の分散分析を行った。
1)自律の力における進級レベルによる1年間の スカウティングの教育効果
自律の力についての分散分析の結果,「自制心」
において,進級レベルによる
1年間のスカウティ ングの教育効果が示された。
a 自制心における進級レベルによるスカウティ ングの教育効果
自制心においては,進級レベルの要因と
1年間 のスカウティング要因の有意な交互作用(
F(3, 図 4 集団維持機能における活動の楽しさによる
スカウティングの教育効果
136
)=
3.46, p<
.05)が認められた。単純主効果 検定の結果,2 級スカウトは,1 年間の活動の前
(3.1)より後(3.6)の方が,自制心が有意に高かっ た(
F(
1, 136)=
18.83, p<
.001)。また,
1年間 の活動の前と後における活動の楽しさの単純主効 果は,活動の前は有意であった(
F(3, 136)=
2.68, p<
.05)。多重比較(
Bonferroniの方法)の結果,
5% 水準で, 「
1級(
3.7)=菊(
3.5)=初級・
BS(
3.3)」
および「菊(
3.5)=初級・
BS(
3.3)=
2級(
3.1)」
というように,進級レベルによって自制心に有意 な差が認められた。しかし,活動の後は有意でな く(
F(
3, 136)=
1.12, n.s.),進級レベルによる 有意な差は認められなかった(図
6)。図6 自制心における進級レベルによるスカウ ティングの教育効果
2)リーダーシップにおける進級レベルによる 1 年間のスカウティングの教育効果
リーダーシップについての分散分析の結果, 「課 題達成機能」, 「計画的に考え行動する力」, 「計画・
判断」において,進級レベルによる
1年間のスカ ウティングの教育効果が示された。
a 課題達成機能における進級レベルによるスカ ウティングの教育効果
課題達成機能においては,進級レベルの要因と
1年間のスカウティング要因の有意な交互作用(
F(3, 123)=
2.73, p<
.05)が認められた。単純主効果検定の結果,1 級スカウトは,1 年間の活動
の前(
42.9)より後(
47.0)の方が,課題達成機 能のリーダーシップ能力が有意に高かった(
F(1,
123)=
9.39, p<
.01)。また,
1年間の活動の前 も後も,進級レベルによって課題達成機能の能力 の高さに有意な差は認められなかった(図
7)。
図7 課題達成機能における進級レベルによるス カウティングの教育効果
b 計画的に考え行動する力における進級レベル によるスカウティングの教育効果
計画的に考え行動する力においては,進級レベ ルの要因と
1年間のスカウティング要因の有意な 交互作用(
F(3, 130)=
4.17, p<
.01)が認められた。単純主効果検定の結果,1級スカウトは,
1
年間の活動の前(
13.7)より後(
15.8)の方が,
計画的に考え行動する力のリーダーシップ能力が 有意に高かった(
F(
1, 130)=
12.59, p<
.001)。
また,
1年間の活動の前と後における活動の楽し さの単純主効果は,1年間の活動の前は有意では なく(
F(3, 130)=
0.44, n.s.),進級レベルによっ て能力の高さに有意な差は認められなかったが,
後は有意であった(
F(
3, 130)=
2.97, p<
.05)。
多重比較(
Bonferroniの方法)の結果,
5%水準で,「1 級(15.8)=菊(14.6)」および「菊(14.6)=
2