一般演題
1.心臓の 4
弁に感染性心内膜炎を認めた1
症例
三重県厚生連鈴鹿中央総合病院 中央検査科 薮田憲一,丸山元美,信太俊範,
武野 潔
<症例>
60
代前半男性<主訴>
1ヶ月前より食欲不振,全身倦怠感
<現病歴経過>
1
週間前より浮腫あり,初診にて 左第2
肋間にLevine4/6の収縮期雑音を認め,感 染性心内膜炎(以下IE)疑いにて心エコーを行い,
4
弁すべてにIEを疑う疣腫を認め,4
弁とも逆流 量は高度であった.早急の外科的治療が必要と判断され他院へ転院手術となった。
初診時の血液培養から,Streptococcus oralisが検 出された.
<エコー所見>大動脈弁は
3
尖すべてに疣贅を認 め,逆流量は高度で,僧帽弁前尖方向にFlow
は偏 移していた.僧帽弁は僧帽弁前尖弁腹部の左房側 に有茎性の疣腫(16.0
×12.0mm
)を認め,付着部 位から穿孔を疑うflow
を認めた三尖弁,肺動脈弁 共,疣腫を疑う構造物認めた.<考察>
3
弁以上のIE
症例は,非常に少なく0.8
% 程度と報告されている.複数弁にまで感染が及ん でいる可能性を念頭に置き検査することが重要で あると考える.<結語>今回心臓の
4
弁にIEを認めた貴重な症例 を経験したので報告する.第
19
回 三重県超音波研究会抄録The 19th Mie Medical Ultrasonic Meeting, Abstracts
日 時:平成29年7月9日(日)
場 所:三重県総合文化センター 多目的ホール 大会長:直田浩明 松阪中央総合病院 消化器センター
プログラム
9:50 開会の辞 第19回大会長 直田浩明
10:00 一般演題 1〜 5 座長:別當勝紀
10:50 一般演題 6〜10 座長:村田浩毅
11:40 一般演題11〜14 座長:山田玲子
12:30 ランチョンセミナー 座長:直田浩明
『膵疾患に対する超音波診療』〜拾い上げから確定診断まで〜
演者:北野雅之
13:30 特別講演 座長:谷川高士
『 TAVI 時代における大動脈弁の心エコー図法』
演者:土肥 薫
14:30 メーカープレゼンテーション 座長:界外忠之
『超音波装置メーカーによる最新技術の紹介』
15:30 教育講演 座長:中西繁夫
『血管エコー』〜波形が読めると楽しくなる…かも〜
演者:松田真珠美
『乳房超音波と病理』〜はじめの一歩! 〜 演者:北山美佳
16:30 閉会の辞 三重県超音波研究会 会長 中瀬一則
2.心エコーにて検出しえた肺動脈四尖弁の
一例三重ハートセンター
臨床検査科1),放射線科2),循環器内科3)
松林正人1),内田文也1),辻井正人1), 小坂祐紀2),平本裕也2),水崎 繁2) 宮原眞敏3),西川英郎3)
【症例】
70
歳,女性.心雑音精査のため当院受診.【心音】第
2
肋間左縁にLevine
Ⅲ/
Ⅵの駆出性収縮 期雑音.【心電図】HR57bpm
の洞調律.【胸部X
線 】CTR50.2
%, 左 第2
弓 突 出.【 血 液 検 査 】BNP34.1pg/dl
.【心エコー】肺動脈弁が,開放時 にdoming
を 呈 し, 駆 出 血 流PSV2.6m/s(peak PG 27mmHg)の軽度肺動脈弁狭窄を認めた.主
肺動脈は拡大著明で,肺動脈内には高度の渦流(偏位駆出流と反転流)を呈した.主肺動脈の拡張 により,右室流出路が右室側へ偏位し,肺動脈弁 の短軸像を描出することができ,
4
葉の弁尖を確 認,肺動脈四尖弁と心エコー図にて診断された.【まとめ】肺動脈弁の過剰弁尖は,開心術時や剖検 時に偶然発見された報告はあるが,生前に心エ コー図にて診断されることは稀であるため,他の 画像診断とも合わせ報告する.
3
.右房内巨大血栓による急性肺動脈塞栓 症の1
例三重県厚生連松阪中央総合病院 中央検査科1),病理診断科2), 心臓血管センター3)
林 美和1),山中良之1),中西繁夫1), 杉本寛子2),石原明徳2),松岡宏治3)
【症例】
40
歳代男性,息切れ・動悸を主訴に来院.右下腿筋挫傷にて定期的にサポーターの着脱を繰 り返していたが,数日間は着用のままであった.そ の後右下腿浮腫,呼吸苦が出現した為当院循環器 内科受診となり同日心エコーを施行した.
【エコー所見】右房内に索状の巨大な浮遊腫瘤を認 め血栓を疑った.左室は扁平化しており肺高血圧 所見が認められた.
【考察】心房内に腫瘤を認めた場合,血栓と腫瘍の 鑑別が重要である.どちらも塞栓症の原因となり 得るが治療方針が異なる為エコー性状に加え基礎 疾患等を考慮しながら判断する必要がある.
4.心エコー図検査が診断の一助となった冠
動脈肺動脈瘻の1
例松阪市民病院中央検査室
豊﨑光代,天野友紀,前田奈津江,
小阪絵美,宇城研悟,長島光治
【はじめに】冠動脈瘻とは,冠動脈が心内腔や心臓 周囲の大血管と直接交通している稀な疾患であ る
.
冠動脈造影検査の増加に伴い発見される頻度 は増加している.今回心エコー図検査(以下TTE)
が診断の一助となった冠動脈肺動脈瘻の症例を経 験したので報告する.
【症例】
80
歳女性.1
か月前から労作時呼吸困難を 自覚,3
週間前より憎悪傾向があり近医受診.異 常心音を認め精査目的に当院紹介となった.TTE
で肺動脈弁レベルの心外膜側に見られた瘤状の異 常血管から,主肺動脈に流入する血流シグナルが 観察された.この異常血管は蛇行し,右冠動脈起 始部から連続していた.パルスドプラにて連続性 の血流パターンを呈し,瘤を伴う右冠動脈肺動脈 瘻と推察した.【結語】TTEが診断の一助となった冠動脈肺動脈 瘻の症例を経験した.冠動脈瘻は,起始部,開口 部にさまざまなタイプがあり,TTEで全体像の把 握は困難なことが多いが,多断面を駆使しての観 察が診断に有用であった.
5.化学療法が著効した心臓悪性リンパ腫の
一例伊勢赤十字病院
医療技術部 臨床検査課
谷 佳織,別當勝紀,中村まりの,
青山明穂,浅沼里依子,北村智子
40
歳代女性,不正性器出血,軽度の腹痛で他院受診.
CT
でダグラス窩に10cm
大の腫瘤を認め,精査目的のため当院受診となった.
PET
−CT
が 施行され,右卵巣,後腹膜,膵臓,心臓などに集 積を認めた.卵巣腫瘍および後腹膜腫瘍摘出術を 行い,術中迅速検査で悪性リンパ腫が疑われた.心エコー検査では,僧帽弁輪を中心に左房から左 室側壁にかけて大きさ
4.2cm× 1.9cm,可動性の無
い低〜等輝度充実性腫瘤を認めた.また,心房中 隔,自由壁側三尖弁輪は等輝度に肥厚して観察さ れ腫瘍浸潤が疑われた.それによる血流障害や左 室収縮能の低下は認めなかった.また,軽度の心 嚢水貯留を認めた.その後,病理組織学的検査でDLBCL
と診断され,化学療法施行となった.2
コース終了時点の心エコー検査では腫瘍病変は著 明に縮小し,認識できなくなった.現在化学療法 継続中であるが,腫瘍病変の再発は認めていない.心エコー検査は,腫瘍の経時的変化を観察するの に有用であった.
6.下肢静脈瘤に対する高周波焼灼術後に
おけるEHIT
の検討医療法人尚豊会みたき総合病院 放射線室1),外科2)
渡邊真衣1),水谷隆文1),村田浩毅1), 佐々木文昭1),森本恵里佳1),川村あずさ1), 宮内正之2)
【背景・目的】当院では下肢静脈瘤に対する血管内 高 周 波 焼 灼 術(radiofrequency ablation: 以 下
RFA
)を2015
年5
月より開始している.術後翌日 から定期的に超音波検査において伏在静脈の閉塞 確認及びendovenous heat-induced thrombus
(以 下EHIT
)の有無を確認し,EHIT
を認める場合は,EHIT class
分類をレポートに記載し外科医へ伝達 する.下肢静脈瘤に対するRFA
術後の超音波検 査におけるEHIT class
分類とその発症パターンに ついて検討を行った.【対象及び方法】2015年
5
月〜2017年4
月迄,当院 にて下肢静脈瘤と診断されRFA
を施行し,合流部 近傍の伏在静脈を高位結紮した件数を除外した73
名81
肢.(GSV右37
肢,左37
肢,SSV左6
肢,右GSV
+右SSV1
肢).男女比33:48,平均年齢 65.1
±
15.2
歳.RFA
術後に下肢静脈超音波検査によ りEHIT class
分類を行い,EHIT
発生時期と消失 時期及びその後の治療経過,またEHIT
発症の危 険因子についての検討を行った.【結果】RFA術後においてEHITは
72
肢89%に認
めず,9肢11%にその発症を認めた.EHIT class
分 類 の 内 訳 はclass1を5
肢6.0
%,class2を2
肢2.5%,class3
を2
肢2.5%に認め, class4
は認めな か っ た.EHIT
発 生 時 期 は, 術 後1
日 目 に4
肢(
class1
–1
肢,class2
–2
肢,class3
–1
肢),8
日目に2
肢(class1
–2
肢),30
日に2
肢(class1
–2
肢),最 長で94
日目に1
肢(class3
–1
肢)を認めた.その うち4
例に抗凝固療法を行った.非抗凝固療法群 のEHIT
消失期間が平均40
日であるのに対して,抗凝固療法群ではより重症度の高い血栓に対して 治療を施行したものの平均
14
日でEHIT
消失が確 認されている.EHIT発生の危険因子として伏在 静脈合流部中枢側での血管径及び年齢をEHIT
有 無群で比較した.血管径ではEHIT
発症群が平均 血管径7.4mm,EHIT
−群が6.8mm
で有意差を認 めなかった.年齢ではEHIT
発症群が平均年齢76.3
歳,EHIT
−群が63.7
歳で有意差を認めた.【結論】下肢静脈瘤に対する
RFA
術後のEHIT
発 生時期は,術後1
日目から94
日目と幅広く,抗凝 固療法を行う事でより早くEHIT
の消失が確認さ れた.また,平均年齢が高い程EHIT
発症リスク が高い事が示唆された.7.外頚動脈との連続性を SMI
法で描出できた浅側頭動脈瘤の
1
症例三重県立総合医療センター
中央放射線部1),放射線科2),消化器内科3)
安本浩二1),瀬田秀俊2),奥村尚人1), 白木克哉3)
浅側頭動脈瘤は動脈瘤の中でも稀な疾患で,超 音波検査(以下
US)は瘤内の血流シグナルの確認
に用いられることが多い.外頚動脈から浅側頭動 脈への連続性はUS
では耳下腺背側を走行する部 位で描出が困難な場合が多く,CTAやMRA,血
管撮影などの検査にて確認されてきた.今回当院 に東芝社製Aplio500Platinum
が導入されSuperb
Micro-vascular Imaging
(以下SMI
法)が使用可 能となった.SMI
法を用いることにより,右耳介 前部の拍動性腫瘤から外頚動脈への連続性を指摘 し得た1
症例を経験したので報告する.【症例】70歳女性
【主訴】右耳前部の拍動性腫瘤
【既往歴】高血圧,高脂血症,交通事故で脳内出血 と右下腿の骨折
【現病歴】
20XX
年右耳前部の拍動性腫瘤に気付か れ他院受診。当院紹介となる.【身体所見】血圧:
140/52mmHg
,身長:152cm
, 体重:52kg
【超音波所見】右耳前部に
13
×11
×11mm
大の無 エコーの楕円形の腫瘤を認めた.腫瘤内には,カ ラードプラにて渦巻き状の血流シグナルを認め,パ ルスドプラにて拍動波血流であった.腫瘤の尾側 には蛇行走行する流入血管を認め,腫瘤の前方に は流出血管を認めた.流出血管は頭側へ走行して いた.流入血管を尾側に追っていくとカラードプ ラ法では耳下腺背側部で連続性がはっきりとしな かった.SMI
法にて同部を確認すると流入血管は,耳下腺背側を通り,外頚動脈と合流した.以上よ り,右浅側頭動脈瘤を疑った.そこで内頚動脈領 域にも瘤がないかも含めて,後日
MRI
・MRA
が 施行された.【
MRI
・MRA
】右浅側頭動脈に11mm
大の瘤を認 めた.その他部位に瘤は認めなかった.手術適応 ではあるものの,現時点では本人希望により,経 過観察されている.8.当院で頚動脈超音波検査法にて硬膜動
静脈瘻を指摘し得た4
例三重大学医学部附属病院
中央検査部1),血管ハートセンター2)
三重大学大学院
検査医学分野3),神経感覚講座脳神経外科学4)
別所由梨1),松田真珠美2),楠木理香1), 杉浦早希1),大浦貴子1),福田はるみ1), 櫻井裕子1),大沼秀知1),森本 誠1), 藤本直紀3),当麻直樹4),中谷 中1), 鈴木秀謙4)
【はじめに】硬膜動静脈瘻(
dAVF: dural arterio- venous fistula
)とは硬膜に発生する異常な動静脈 短絡で,脳出血の原因にもなり得る疾患である.通常は
MRI
やMRA
で診断されるが,当院におい て過去9
年間に頚動脈超音波検査法にてdAVF
を 疑い診断し得た4
症例について文献的考察を交え て報告する.【症例】年齢は
50
代1
例,60
代1
例,70
代2
例,性 別は男性1
例,女性3
例,初発症状は拍動性耳鳴4
例,難聴,眩暈1
例であった.【超音波検査所見】全症例において
ECA
波形に左右 差を認め,ECA RI
<0.7
かつICA RI / ECA RI
>0.9
であり,dAVF
の可能性を指摘した.【経過】全症例で頭部
MRI
+MRA
,内3
例はDSA
が施行されdAVF
と診断された.4
例中2
例は経 動脈的塞栓術及び経静脈的塞栓術が行われ,シャ ント・症状は消失した.1例は経過観察中に自然 消失,1例は追跡不能であった.【まとめ】頚動脈超音波検査施行時,ECA波形に 左右差を認めた場合
dAVF
の可能性を考慮する必 要がある.9.Shear Wave Elastography
の筋・腱組 織への応用と可能性岡波総合病院放射線部
界外忠之,上田健司,吉 晴樹,世古 充
Elastography
は組織の「硬さ」を評価できる技 術として,乳腺や肝臓に応用されているが筋・腱 組織への応用は散見する程度に留まっている.我々は,「肩こりは本当に肩の筋肉が硬いのか」を 解明する目的で,僧坊筋の
Shear Wave Elastog- raphy
(SWE
)を計測し,自覚症状の有無と比較 検討した.装置は東芝アプリオ,表在用リニアプ ローブを使用.僧坊筋の筋線維と方向を合わせる ようにROI
を設定.左右3
回づつ計測した.対象 は職員ボランティア45
名(男性28
名,女性17
名),肩こりの自覚症状:有り
22
名(片方6名,両方16
名),無し23
名.結果,①自覚症状無し群で左右 の肩の硬さを比較したところ有意差得られず.② 片方の肩のみ自覚症状ある群で左右の肩の硬さを 比較したところ有意差得られず.③自覚症状ある肩群と無い肩群の比較でも有意差得られず.今回 の検討では,肩こりの症状と僧坊筋の硬さには相 関はみられないという結果であった.
当日は,最新のアプリオiによる大腿筋やアキ レス腱への
SWE
応用例も紹介する.10.充実性腫瘤像を呈した乳腺腺筋上皮腫
(紡錘細胞型)の一例
三重県厚生連松阪中央総合病院 中央検査科1),外科2),病理診断科3)
小瀬古真也子1),河合美穂1),大野小枝1), 高倉絵里子1),上阪浩矛1),中西繁夫1), 岩田 真2),杉本寛子3),石原明徳3)
【症例】60歳代女性.他院
MMG
においてFAD
を 指摘され当院受診.【MMG】右
U-N
に12mm
大の境界明瞭な等濃度腫 瘤を認めカテゴリー3
と診断された.【
US
】右CD
領域に12
×9
×7mm
大の分葉形,境 界明瞭平滑,内部低エコーやや不均質,後方エ コーが増強したD/W
比0.6
の腫瘤を認めカテゴ リー3
と診断した.線維腺腫あるいは乳管内乳頭 腫と考えた.鑑別診断として充実腺管癌,髄様癌 が挙げられた.【細胞・病理所見】穿刺吸引細胞診では鑑別困難と 判定されたため針生検,摘出生検が施行された.
腫瘤の肉眼像は
12x9mmの境界明瞭な充実性腫瘍
であった.HE染色では,均一な紡錘形細胞の増 生を認め,細胞異型,分裂像はなく腺筋上皮腫(紡 錘細胞型)と診断された.【まとめ】腺筋上皮腫は比較的稀な腫瘍で圧排性増 殖を示すが,嚢胞変性をきたすことが多いとされ ている.今回我々は充実性増殖をきたした乳腺腺 筋上皮腫の一症例を報告した.
11.膵頭部癌と術前診断した十二指腸癌の
一切除例三重県厚生連鈴鹿中央病院
中央検査科1),消化器内科2),病理診断科3)
市川佳奈1),高士裕美1),堀切頼子1), 武野 潔1),松崎晋平2),馬場洋一郎3), 村田哲也3)
【症例】
50
歳代,男性【主訴】皮膚黄染
【 血 液 検 査 】
AST
320IU/L
,ALT
452IU/L
,ALP
1712IU/L
,T-bil33.2mg/dl
,CA19-9
367U/ml
【US】膵頭部に
40
×35mm
の不整形腫瘤を認め,境界一部不明瞭,内部エコーは低エコー不均質,
後方エコー不変,カラードプラでは腫瘤内に血流 は認められなかった.腫瘤尾側の主膵管は
4mm
と 不整拡張を認めた.腫瘤は十二指腸に1/4
周程度 接していた.【
CT
・MRI
】膵頭部腫瘤はダイナミックCT
で遅 延性濃染を,MRI
拡散強調画像で高信号を呈し,膵頭部癌と診断した.
【
ERCP
】十二指腸にびらんを認めたが,同部から の生検では異型細胞を認めなかった.下部胆管狭 窄を認め,胆汁細胞診で腺癌細胞が疑われた.【術前診断】膵頭部癌,
T3N1M0
,病期ⅡB
,切除 可能性分類:R,と診断し,膵頭十二指腸切除術 を施行した.【病理組織所見】十二指腸から膵頭部に
4.4cm
大の 腫瘤を認め,十二指腸癌の膵浸潤と診断された.【結語】膵頭部癌と術前診断した十二指腸癌の一例 を経験したので報告する.
12.上部消化管超音波検査における胃壁層
構造の検討浜田内科胃腸科
放射線科1),消化器内科2)
加藤明徳1),浜田 実2)
【はじめに】上部消化管超音波検査において,疾患 ごとに壁肥厚部の層構造を検討したので報告する.
【対象と方法】当院で胃癌,胃潰瘍,
AGML
(急 性胃粘膜病変),アニサキス症と診断された症例の うち,腹部超音波検査を施行した26
例である.上 記疾患と診断または疑いと判断した症例で胃壁の 層構造の特徴を検討した.【結果】胃癌,胃潰瘍,AGML,アニサキス症全 てに壁肥厚を伴うが,病変ごとに肥厚する層構造 に特徴がみられる.胃癌では進行度により壁肥厚 範囲は変化し,層構造の不明瞭化と低エコー化が みられた.胃潰瘍では,浮腫性の壁肥厚で層構造 は一部不明瞭,潰瘍を示唆する周囲には低エコー 化がみられた.
AGML
,アニサキス症では粘膜下 層主体の浮腫性壁肥厚を認め層構造明瞭,アニサ キス虫体付近は限局的壁肥厚もみられた.【考察】上部消化管疾患における,判断材料として 層構造を観察することにより,疾患を推察するこ とができると思われる.
13.腹部超音波健診における判定基準の導
入について済生会松阪総合病院 超音波検査室 福本義輝,仙波 薫,世古利奈,
牛塲博子,蟹井 藍,中川真理子,
脇田絵理香,林 豊,山本幸治
当院では,腹部超音波健診において,検査の質 の向上と検査結果報告書の均質化を目的とし,検 査所見の記載方法や経過観察および要精査基準に ついて院内で統一する取り組みを行ってきた.今 回,日本人間ドック学会・日本消化器がん検診学 会・日本超音波医学会により作成された,腹部超 音波健診判定マニュアルの判定基準を平成
28
年4
月より導入したのでその取り組みについて報告す る.14.超音波ガイド頸椎神経根ブロック
−新しい治療適応とその有用性−三重県厚生連松阪中央総合病院 麻酔科 網谷 謙,石山実花,川喜田美穂子,
太田志摩,北川愛子,西村佳津
頚椎症性神経根症は絶対的な手術適応がなく,
保存治療が第一選択となる.頸椎の神経根ブロッ クはその治療の一環であるが,